中国語の読み方:5ステップ
ずらずらと連なる中国語の文字を見て、絶望してお手上げだと感じたことのある方へ。この記事はそんなあなたのために書いています。
中国語の発音 はよく聞くほど難しいものではなく、文法は英語を話す人にとってはそれほど簡単なものではありません。実際に中国語のリテラシーを身に付けることは、長い長い旅です(だからこそ 子ども向けのストーリー から始めてレベルを上げていくのがいいアイディアだと思っています)。
今回は、この言語の旅のあらゆる段階で役立つガイドをご紹介します。始めたばかりの人でも、既に数年間学習している人でも、常に中国語を読む力を向上させる余地はあるのでしばしお付き合いください。
5ステップで中国語を読む方法
ステップ1:漢字とその成り立ち
標準中国語では1つの漢字に1音節の発音があります。この記事では、漢字の標準中国語の読み(発音)を使用します。
しかし、漢字はあらゆる中国語で読み上げられることがあることを理解しておくことが重要です。実際、多くの古典的な詩は現代標準語以外で韻を踏みます。
漢字はいくつかの部位から構成されていることが多いですよね。明 [míng]のようなものを見てみると、2つの部位で構成されていることがわかります。
左側が日 [rì]、右側が月 [yùe]です。
「月」という文字を見てみましょう。この漢字は「月(month)」を意味します。
深く掘り下げてみると、元々は「月(moon)」という意味なので納得です。多くの言語において、「month」と「moon」には関連したルートがあります。
「月」という漢字は部首でもあります。これは、他の漢字の中に現れて意味や発音に関するヒントを提供することが可能であることを意味します。
例えば「明」は太陽と月の組み合わせで、「明るい」という意味に完全に適合していますね。
漢字の構成は部首 とその他の副次的な要素(ヒントの提供が可であったり不可であったりする)で成り立っています。中国の書記体系は何千年もの間存在しており、数百世代における言語の変化にも耐えてきたため、これらのヒントの中には現在では非常に曖昧なものもあります。
ステップ2:部首および高頻度の漢字を覚える
漢字がどのように形成されるかがわかったら、最初に部首を丸ごと全部覚えてしまうことでこの基盤を構築できます。漢字の構成に使われる公式な部首は214あり、このリストはオンラインで簡単に見つけることができます。多くは単独の文字としては非常に稀にしか使用されませんが、それらを覚えることは時間の無駄にはなりません。
発音と基本的な意味を知ることで、以前に見たことのない漢字の発音や意味に目星を付けることができるようになります。
例えば、火を意味する漢字/部首「火 [huó]」は、意味を示す部位として頻繁に使用されます。烟 [yān] (a cigarette)、烤 [kǎo] (to roast)、炒 [chǎo] (to fry)という漢字の中に「火」という部首を見つけることができたでしょうか。
同時に、基本的で頻繁に使用される常用漢字のリストも確認するといいかと思います。中国政府はHSK中国語テストに基づいて漢字のリストを公開しています。
ステップ3:高頻度単語とコロケーション
標準中国語の圧倒的多数の単語は2音節であることにはすぐに気が付くでしょう。多くの単一音節に出くわすのは、より文学的または詩的な作品の中に限られます。
次のステップは、より多くの語彙リストを使って一般的な単語の学習を始めることです。もちろん、これはステップ1と平行して行うことができます。
できるのであれば、最初にたくさんの動詞と名詞を学ぶことをお勧めします。他のスピーチの部分も同じくらい重要ですが、実に一般的な動詞や名詞を150~200語覚えれば、それらがあちこちに現れるのを見ることができるはずです。
代わりに、漢字を覚えるときにオンライン辞書をチェックして、どの単語が一般的に表示されるかを確認しましょう。
「出」という漢字を見てみましょう。これは「出掛ける」という意味です。単独ではあまり使われることはありません。しかし「出」がつく熟語で頻繁に目にするものはいくつもあります。
出门 [chūmén] (to exit a building)、出口 [chūkǒu] (an exit)、出租车 [chūzūchē] (a taxi)、出发 [chūfā] (to set off on a journey)など、一部のみ挙げてもたくさんあります。
ステップ4:文を使って読むスピードを強化する
漢字に慣れてくると、たくさんの文章やかなり短めの書物を読んで、中国語の文章構造に慣れたいと思うでしょう。
短い形式の文章は、長めの文字を読んでいて迷子になるのを回避することができます。段落全体を苦労して読み、わからない語彙が多すぎてほぼ理解できなかったと気づくのは非常に苦痛です。
辞書、コースブック、またはWebアプリの中で見られる例文がこれに最適です。これらのリソースやその他のリーディング素材から興味のある文章を集め、定期的に読み直しを繰り返していくことに努めましょう。
これにより、脳は中国語の文章をまとまりごとに分解することに慣れていきます。もちろんこれには長い時間がかかるでしょう。しかしここでの努力は必ず報われるときがきます。
ステップ5:読んで読み返す
文をまとまりに分解し、辞書の使用を制限しながらほとんどの例文を理解できるようになったら、後はとにかくたくさん読むことです。
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このような教材とは別に、日常生活に関する短いニュースや易しいエンターテインメントの読み物を探すのもいいでしょう。レシピ、フィットネス、製品レビューなどは、自然な生きた言語に触れるのにぴったりです。
フィクションを読む準備ができたなら、あなたが知っているものの中でも大好きな本の中国語訳を見つけることを強くお勧めします。単語に馴染みはあるとしても、あなたの中国語の読書力を養うことに慣れていく必要があります。
日本語からの翻訳には、既にその構造のされ方に慣れているという利点があります。本は既にあなたの母国語で書かれていたわけですから、実際の文字をデコードする必要があるだけです。フィクションに関しては、中国語の執筆スタイルは西洋の規範とかなり異なるため、事前に多くの練習を積んでおく必要があります。
文字を読み、さらに読み直すことによって、リーディングのスピードが上がっていきます。読解速度は標準化された試験において最も重要なスキルのひとつです。さらに、文字のある全てのページに長い時間を費やす必要がない方が好ましくもあります。
中国語の読解を習得するには、何年にもわたる持続的な努力が必要です。数ヶ月でマスターできるものではありません。あなたが今までどれほどの日本語を読んできたかを考えてみてください。この記事だけでも 語以上。多くの人が気難しく感じる文字数です。しかし結局のところ、その苦労が中国語のリテラシーをもたらします。
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アレックス・トーマスは、2年以上もの間毎日何かしらの方法で中国語を使っています。立ち止まる予定はありません。