三 姉妹 探偵 団 (2) Chapter 16 (2)
── 分 ん ない な 、 全然 。
父 は 父 で 、 色々 あった から ね 。 私 の 知った こと じゃ ない し ……」
かなり クール な 親子 関係 らしい 。
それ も まあ 無理 は ある まい が 。
「── 私 を 、 どう する の ?
と 、 夕 里子 は 言った 。
「 さあ 。
今夜 、 ゆっくり 考える わ 」
と 、 和子 は 言った 。
「 私 の 話 に 同情 して 、 黙って いて は くれ ない わ よ ね 」
「 それ は ちょっと ね 」
和子 は 笑って 、
「 あんた って 正直 ね 。
好きだ わ 、 あんた みたいな タイプ 」
と 言った 。
「 どうも 」
「 好きで も 、 やっぱり 計画 の ため に は 邪魔に なる わけで ね ……」
和子 は 、 また 布 を 丸めて 、「 悪く 思わ ないで ね 」
と 、 夕 里子 の 口 の 中 へ 押し込んだ 。
夕 里子 も 、 ここ は 逆らわ ない こと に した 。
和子 は 、 立ち上る と 、
「 じゃ 、 明日 、 何もかも が 終ったら 、 ここ へ 来て 出して あげる わ 」
と 、 言って 、 ていねいに 、「 お やすみ なさい 」
と 頭 を 下げた 。
── 再び 、 暗がり の 中 に 閉じこめ られて 、 夕 里子 は 、 頭 を 振った 。
あの タカシ も 、 かなり 人 の 恨み を 買って いる ようだ 。
しかし 、 殺す と いう の を 、 やはり 見て 見 ぬ ふり は でき ない 。
ああいう 男 は 、 やがて 、 自分 から 滅びて 行く に 違いない 。
それにしても ……。
国友 に は 悪い が 、 たまたま 、 神山 田 タカシ を 文化 祭 に 世話 して もらった こと が 、 とんでもない 結果 を 生む こと に なって しまい そうだ 。
いよいよ 明日 か 。
夕 里子 は 、 しばらく 、 手足 の 縄 を 、 解け ない もの か と 動かして みた が 、 むだ と 悟って 、 やめた 。
手足 を 痛く する ばかりだ 。
仕方ない 。
── 眠ろう に も 、 こんな 状態 じゃ 、 とても ……。
ともかく 、 目 を つぶって いよう 。
運 が 良ければ 、 誰 か が 見付けて くれる かも しれ ない から 。
しかし 、 夕 里子 は 、 我ながら 意外な 神経 の 太 さ を 立証 する こと に なった 。
十 分 ほど 後 に は 、 眠り 込んで いた のである 。