Ookami to Koushinryou (Spice and Wolf ) Episode 5 Ookami to Koushinryou (Spice and Wolf) Episode 5 Ookami to Koushinryou (Spice and Wolf) Эпизод 5

ただ ひと り 迷い 込む |||まよい|こむ

旅 の 中 で たび||なか|

心 だけ 彷徨って こころ||さまよって

立ち尽くし た たちつくし|

でも 今 は 遠く まで |いま||とおく|

歩き 出せ る あるき|だせ|

そう 君 と この 道 で |きみ|||どう|

出会って から であって|

旅人 たち が 歌う 見知らぬ 歌 も たびびと|||うたう|みしらぬ|うた|

懐かしく 聞こえ て くる よ なつかしく|きこえ|||

ただ 君 と いる と |きみ|||

夢見 た 世界 が ゆめみ||せかい|

どこ か に ある なら

探し に 行 こ う か さがし||ぎょう|||

風 の むこう へ かぜ|||

凍 て 付く 夜明け の こお||つく|よあけ|

乾 い た 真昼 の いぬい|||まひる|

震える 闇夜 の ふるえる|やみよ|

果て を 見 に 行 こ う はて||み||ぎょう||

お 狼 の |おおかみ|

だ と すれば これ は メディオ 商会 の 脅迫 です ||||||しょうかい||きょうはく|

お 連れ の 方 を 教会 に 連れ て いか れ たく なけ れ ば |つれ||かた||きょうかい||つれ|||||||

取引 が 終わる まで じっと し て いろ と とりひき||おわる||||||

しかし 終わった 後 に 教会 に 行か ない と いう 保証 は あり ませ ん |おわった|あと||きょうかい||いか||||ほしょう||||

その 上 我々 は 値下がり する トレ ニー 銀貨 に 既に かなり 投資 し て い ます |うえ|われわれ||ねさがり||||ぎんか||すでに||とうし||||

今さら 後 に 引け ば 大 損害 です いまさら|あと||ひけ||だい|そんがい|

打って出る しか ない でしょ う うってでる||||

お 連れ の 方 を 取り戻し て 匿 った と しま しょ う |つれ||かた||とりもどし||とく|||||

そこ で 告発 さ れ て 教会 に 踏み込ま れ たら ||こくはつ||||きょうかい||ふみこま||

我々 は 従順 な 子 羊 に なら ざる を 得 ない われわれ||じゅうじゅん||こ|ひつじ|||||とく|

この 町 に いる 限り 隠し よ う が あり ませ ん |まち|||かぎり|かくし||||||

町 の 外 に 連れ て 逃げ れ ば いい まち||がい||つれ||にげ|||

よほど 運 が 良く なけ れ ば 捕まり ます |うん||よく||||つかまり|

別 の 町 に 連れ て 行か れ て 告発 さ れる かも しれ ない べつ||まち||つれ||いか|||こくはつ|||||

そう なれ ば 止めよ う も あり ませ ん |||とどめよ|||||

向こう が 得る 利益 を 考える と むこう||える|りえき||かんがえる|

まず 金 で は 解決 でき ない |きむ|||かいけつ||

何 か 対抗 できる カード が あれ ば なん||たいこう||かーど|||

一 枚 だけ あり ます ひと|まい|||

メディオ 商会 が お 連れ の 方 を 手元 に 置 い て いる こと を |しょうかい|||つれ||かた||てもと||お|||||

こちら が 先 に 告発 する ||さき||こくはつ|

だが そう なれ ば お 困り に なる でしょ う |||||こまり||||

最悪 こちら に 不利 な 証言 を なさる かも しれ ない さいあく|||ふり||しょうげん|||||

確実 に する でしょ う かくじつ||||

あの 銀貨 の 最大 の 利益 は トレニー 国 国王 から |ぎんか||さいだい||りえき|||くに|こくおう|

特権 を 引き出せ る こと です よ ね とっけん||ひきだせ|||||

うん 我々 の 調べ で は 王家 の 財政 は かなり 逼迫 し て いる らしい |われわれ||しらべ|||おうけ||ざいせい|||ひっぱく||||

ええ そう でしょ う

何 しろ 現状 出回って いる 貨幣 を 一旦 鋳 潰し て なん||げんじょう|でまわって||かへい||いったん|い|つぶし|

銀貨 の 純度 を 下げ て 枚数 を 増 や そ う と いう の です から ね ぎんか||じゅんど||さげ||まいすう||ぞう|||||||||

元々 十 枚 しか なかった 貨幣 が 十三 枚 に なれ ば もともと|じゅう|まい|||かへい||じゅうさん|まい|||

三 枚 分 得 を する みっ|まい|ぶん|とく||

当座 の 資金 は 生み出せ る が 同時に 国 の 威信 も 下がり とうざ||しきん||うみだせ|||どうじに|くに||いしん||さがり

長期 的 に は 不利益 の ほう が はるか に 大きい ちょうき|てき|||ふりえき||||||おおきい

それ でも あえて それ を 行う ほど に |||||おこなう||

トレ ニー 国 の 王家 は 金 に 困って いる と いう こと に なる ||くに||おうけ||きむ||こまって||||||

故に 取引 次第 で は ゆえに|とりひき|しだい||

鉱山 の 採掘 権 造幣 権 関税 制定 権 市場 管理 権 など こうざん||さいくつ|けん|ぞうへい|けん|かんぜい|せいてい|けん|いちば|かんり|けん|

王家 から 相当 な 特権 を 引き出せ る おうけ||そうとう||とっけん||ひきだせ|

うん その 通り です ||とおり|

そこ で こんな の は どう です

うん ？

メディオ が 告発 する 前 に ||こくはつ||ぜん|

あなた 方 が トレ に ー 銀貨 の 交渉 を 終わら せ |かた||||-|ぎんか||こうしょう||おわら|

その 最大 の 利益 を 交渉 の カード に する |さいだい||りえき||こうしょう||かーど||

さすが に 特権 丸ごと で は 釣り合わ ない でしょ う ||とっけん|まるごと|||つりあわ|||

買い取ら せる と いう こと です か かいとら||||||

あなた 方 を 潰す より 買い取る ほう が 得 だ と 思わ せ れ ば |かた||つぶす||かいとる|||とく|||おもわ|||

メディオ 商会 は 金 を 払う でしょ う |しょうかい||きむ||はらう||

向こう は 我々 を 火 刑 台 に 送る よう な カード を 握って い ます むこう||われわれ||ひ|けい|だい||おくる|||かーど||にぎって||

いや

トレ ニー 国 は 教会 と 揉め たら 勝て ませ ん ||くに||きょうかい||もめ||かて||

火 刑 台 に 送ら れる よう な 商会 と の 取引 を ひ|けい|だい||おくら||||しょうかい|||とりひき|

公 に は し たく ない はず おおやけ||||||

我々 が 教会 に 目 を つけ られ れ ば われわれ||きょうかい||め|||||

取引 を し た 王 も 教会 を 敵 に 回す とりひき||||おう||きょうかい||てき||まわす

メディオ 商会 は 王 の 恨み を 買う よう な 告発 は 絶対 に でき ませ ん |しょうかい||おう||うらみ||かう|||こくはつ||ぜったい||||

なるほど

しかし かといって 向こう も 黙って 引き下がれ ない ||むこう||だまって|ひきさがれ|

残る は 無理 心中 くらい です のこる||むり|しんじゅう||

そこ で 相当 の 対価 と お 連れ の 方 の 身柄 を 条件 に 特権 を 引き渡す ||そうとう||たいか|||つれ||かた||みがら||じょうけん||とっけん||ひきわたす

その 通り です |とおり|

うん

方法 論 と して は いい でしょ う ほうほう|ろん||||||

しかし それ に は 大きな 困難 が 付きまとう ||||おおきな|こんなん||つきまとう

推測 する 限り メディオ 商会 は まだ あまり 銀貨 を 集め て い ませ ん すいそく||かぎり||しょうかい||||ぎんか||あつめ||||

根拠 は こんきょ|

もし 充分 な 銀貨 を 持って いる なら |じゅうぶん||ぎんか||もって||

ホロ を 捕らえ た 時点 で 教会 に 行く はず ||とらえ||じてん||きょうかい||いく|

それ を せ ず に こちら の 動き を 封じる よう に し た の は |||||||うごき||ふうじる||||||

向こう の 自信 の な さ の 表れ です むこう||じしん|||||あらわれ|

この 取引 は 王 の 弱み に 付け込む 取引 です |とりひき||おう||よわみ||つけこむ|とりひき|

派手 な 買い付け を し て いる と は 思い ませ ん はで||かいつけ|||||||おもい||

ロレンス さん は どう の よう に 動 こ う と 思って いる の です か |||||||どう||||おもって||||

ホロ を 奪い取り こちら が 交渉 を 終える まで 逃げ 続け ます ||うばいとり|||こうしょう||おえる||にげ|つづけ|

無 茶 な む|ちゃ|

逃げ 切れ ない まで も 時間 稼ぎ は できる と 思い ます にげ|きれ||||じかん|かせぎ||||おもい|

その 間 に 銀貨 を 集め まくって 交渉 に 臨 ん で ください |あいだ||ぎんか||あつめ||こうしょう||のぞ|||

不可能 だ ふかのう|

ならば ホロ を 告発 し ます か |||こくはつ|||

あなた 方 が 不利 に なる 証言 を し ます よ |かた||ふり|||しょうげん||||

協力 を 得 られ れ ば 一 日 二 日 は 逃げ られ ます きょうりょく||とく||||ひと|ひ|ふた|ひ||にげ||

一緒 に 逃げる 相手 は 狼 の 化身 です から ね いっしょ||にげる|あいて||おおかみ||けしん|||

わざと 捕まる こと こそ あれ |つかまる|||

本来 の 能力 を 使え ば 人間 など 足元 に も 及び ませ ん ほんらい||のうりょく||つかえ||にんげん||あしもと|||および||

お 尋ね し ます |たずね||

どれ くらい 時間 が あれ ば ||じかん|||

王 と 交渉 できる くらい の 銀貨 が 集まり そう です か おう||こうしょう||||ぎんか||あつまり|||

今 すぐ トレ ニー 城 に 馬 を 走ら せ れ ば 日没 に は 着き ます いま||||しろ||うま||はしら||||にちぼつ|||つき|

交渉 を 即決 で 行った と して 帰って 来る の は 夜明け 頃 です こうしょう||そっけつ||おこなった|||かえって|くる|||よあけ|ころ|

今 すぐ まだ 手元 に 入る 銀貨 の 量 も 分かって い ない のに いま|||てもと||はいる|ぎんか||りょう||わかって|||

交渉 は 皮算用 で 行い ます こうしょう||かわざんよう||おこない|

決済 日 まで に 用意 でき れ ば 問題 あり ませ ん けっさい|ひ|||ようい||||もんだい|||

しかし 国王 相手 に 即決 の 交渉 が でき ます か |こくおう|あいて||そっけつ||こうしょう||||

我々 が その 気 に なれ ば われわれ|||き|||

どう の よう な 商談 も 即決 以外 に あり え ませ ん ||||しょうだん||そっけつ|いがい|||||

我々 は ミローネ 商会 です われわれ|||しょうかい|

商会 の 者 が 闇討ち に さ れ たり しょうかい||もの||やみうち||||

店 に 火 を つけ られ たり と いった こと は てん||ひ||||||||

日常茶飯事 な ん です よ にちじょうさはんじ||||

だから 非常 用 の 対策 は 万全 です |ひじょう|よう||たいさく||ばんぜん|

ただ 唯一 ライバル が あり ます |ゆいいつ|らいばる|||

教会 です か きょうかい||

そう です

彼等 は 我々 以上 に 様々 な 国 や 町 を 訪れ かれら||われわれ|いじょう||さまざま||くに||まち||おとずれ

いざ と いう 時 の 備え も 驚く ほど 整って いる |||じ||そなえ||おどろく||ととのって|

教会 が 本腰 を 入れ て 捜索 に 乗り出し たら きょうかい||ほんごし||いれ||そうさく||のりだし|

下手 に 逃げ ず に 閉じこもる しか あり ませ ん へた||にげ|||とじこもる||||

本当 なら メディオ 商会 の 背後 に いる 存在 を 把握 し て から ほんとう|||しょうかい||はいご|||そんざい||はあく|||

商談 に 臨み たかった しょうだん||のぞみ|

それ が 分かれ ば 資金 繰り の 経路 も 見え て ||わかれ||しきん|くり||けいろ||みえ|

そこ を 横取り も でき ます から ね ||よこどり|||||

その 点 は 残念 です |てん||ざんねん|

ご 無事 と 成功 を 祈って い ます よ |ぶじ||せいこう||いのって|||

必ず 期待 に お 応え し ます かならず|きたい|||こたえ||

おっと そうだ |そう だ

合言葉 は ピリオン 、 ヌマイ です あいことば||||

二 大 金貨 です か ふた|だい|きんか||

縁起 が 良い でしょ う えんぎ||よい||

地下 に 降り たら 右側 の 壁 に 手 を つけ た まま 前進 です ね ちか||ふり||みぎがわ||かべ||て|||||ぜんしん||

はい

そして 突き当たり が 目的 地 です |つきあたり||もくてき|ち|

その 頭上 の 倉庫 に ホロ が い て |ずじょう||そうこ|||||

市場 開放 の 鐘 の 音 を 合図 に いちば|かいほう||かね||おと||あいず|

人質 奪回 の 突入 が 開始 さ れ ひとじち|だっかい||とつにゅう||かいし||

成功 すれ ば 上 から の 蓋 が 開 い て お 連れ の 方 が 降り て き ます せいこう|||うえ|||ふた||ひらき||||つれ||かた||ふり|||

そこ で ラッヘ と 言わ れ たら 友 の 者 が 来る の を 待って ください ||||いわ|||とも||もの||くる|||まって|

ペローソ と 言わ れ たら ||いわ||

地下 に お 二 人 で 予定 の 通路 を 逃げ て ください ちか|||ふた|じん||よてい||つうろ||にげ||

ラッヘ と ペローソ 好 景気 と 不景気 です か |||よしみ|けいき||ふけいき||

分かり やすい でしょ う わかり|||

確かに たしかに

そろそろ の よう です

バカ 野郎 気 を つけろ ばか|やろう|き||

すみません

さ 今 の うち に |いま|||

こんな 準備 まで し てる と は な |じゅんび||||||

教会 が 墓 を 掘る と か 言い ながら きょうかい||はか||ほる|||いい|

情報 活動 や 脱税 の 為 の 地下 道 を 掘って る って は よく 聞く が じょうほう|かつどう||だつぜい||ため||ちか|どう||ほって|||||きく|

ここ か

出ろ 場所 を 移動 する でろ|ばしょ||いどう|

刃物 やら 鈍 器 やら を 使う よう な 羽目 に は なら ない で くれよ はもの||どん|うつわ|||つかう|||はめ||||||

くそ 何 を 震え てる ん だ 俺 は |なん||ふるえ||||おれ|

遅 すぎる まさか おそ||

ラッヘ

ラッヘ

ヌマイ

ピリオン

あ ホロ

これ を 持ち去って 押し込み 強盗 と 思わ せる わけ じゃ な ||もちさって|おしこみ|ごうとう||おもわ||||

さ 早く |はやく

ぬ し が どかん と わ っち が 降り られ ん ||||||||ふり||

ほら 早く |はやく

なに ぼ さっと し とる

これ ぬ しの 分 |||ぶん

ちゃ っちゃ と 持って 奥 へ |||もって|おく|

はい

ピリオン

ヌマイ

うまく いって る よう で

商売 に は 驚き が つきもの です しょうばい|||おどろき|||

まだ もう 一 人 いる が ||ひと|じん||

彼 は 梯子 を 片づけ て 別 の 場所 から 地上 に 出 ます かれ||はしご||かたづけ||べつ||ばしょ||ちじょう||だ|

メディオ の 奴 等 の 情報 を 仲間 に 伝え て から 町 を 離れる ん です ||やつ|とう||じょうほう||なかま||つたえ|||まち||はなれる||

周到 です ね しゅうとう||

それでは 御 武運 を |ご|ぶうん|

感謝 する かんしゃ|

無事 で 何より だ ぶじ||なにより|

無事 で 何より じゃ と ぶじ||なにより||

ああ

わ っち の 名 を 言って みろ |||な||いって|

ホロ … だ ろ う

賢 狼 ホロ じゃ かしこ|おおかみ||

ああ

これ まで 生き て き た 中 で わ っち に 恥 を かか せ た 者 の 名 を ||いき||||なか|||||はじ|||||もの||な|

わ っち は 全て 言う こと が できる |||すべて|いう|||

そこ に 新しい 名前 を 付け加え ん と いか ん ||あたらしい|なまえ||つけくわえ||||

ぬ しの 名 じゃ ||な|

お前 おまえ

わ っち は ぬ し に 言った よ な ||||||いった||

ぬ し が 迎え に 来 て くりゃ れ と |||むかえ||らい||||

ああ

わ っち は な わ っち は てっきり ぬ し が 来 た もの だ と ばかり 思って |||||||||||らい||||||おもって

思い出す だけ でも 忌 々 しい おもいだす|||い||

お前 まさか おまえ|

ぬ し も 雄 なら 牙 を 研 い で 戦い に 赴く の が 当たり前 じゃ ろ う |||おす||きば||けん|||たたかい||おもむく|||あたりまえ|||

あんな 穴 ぼ この 中 に い お って |あな|||なか||||

その せい で わ っち は いら ぬ 恥 を ||||||||はじ|

でも 無事 だった ん だ ろ う |ぶじ|||||

無事 で よかった ぶじ||

ぬ し が その 麦 を 持 っと る 限り わ っち は 死に は せ ん が な ||||むぎ||じ|||かぎり||||しに|||||

わ っち は 可愛い から の 人 の 雄 も いち ころ じゃ |||かわいい|||じん||おす||||

とはいえ わ っち の 相手 が 務 まる よう な 雄 は 人 に は おら な ん だ ||||あいて||つとむ||||おす||じん||||||

わ っち に 触れ れ ば 何 が もげる ぞ と 言ったら |||ふれ|||なん|||||いったら

皆 真っ青 に なって おびえ て の みな|まっさお|||||

お前 な おまえ|

う ふ ふ ふ じゃ が

そんな ところ で 現れ た の が あいつ じゃ |||あらわれ|||||

うん ？

わ っち を 捕まえ た 者 の 中 に 誰 が い た と 思う |||つかまえ||もの||なか||だれ|||||おもう

誰 が いたん だ だれ|||

クロエ じゃ

あの パスロエ 村 の な ||むら||

わ っち の 名 は あの ゼーレン と いう 若者 から 聞い た よう じゃ |||な||||||わかもの||ききい|||

話し た の か はなし|||

ただ の 昔話 だ と 思って た ||むかしばなし|||おもって|

わずか ばかり の

村 の 麦畑 に 住み着 い て むら||むぎばたけ||すみつ||

その 豊作 凶作 を 自由 に 操れ る 狼 の 化身 な ん で |ほうさく|きょうさく||じゆう||あやつれ||おおかみ||けしん|||

わ っち は あそこ の 土地 に 居着 い て |||||とち||いつ||

何 年 たつ か 分から ん なん|とし|||わから|

尻尾 の 毛 の 数 ほど おった かも しれ ん しっぽ||け||すう|||||

わ っち は 賢 狼 ホロ じゃ |||かしこ|おおかみ||

豊作 の 年 が なるべく 出る よう に と ほうさく||とし|||でる|||

時 に は 土地 を 休ま せる ため 不作 に し た り も し た じ|||とち||やすま|||ふさく|||||||

それ でも この わ っち の 管理 じゃ ||||||かんり|

他の 土地 より は よほど 良い 麦 の 産地 に なった はず たの|とち||||よい|むぎ||さんち|||

確かに 村 の 者 たち は わ っち を 豊作 の 神 と して 扱った が たしかに|むら||もの||||||ほうさく||かみ|||あつかった|

どちら か と いえ ば 敬う より も 拘束 の ほう が 近い |||||うやまう|||こうそく||||ちかい

最後 に 麦 の 束 を 刈り取った 者 は 皆 に 捕らえ られる じゃ ろ さいご||むぎ||たば||かりとった|もの||みな||とらえ|||

クロエ は わ っち に 何て 言った と 思う |||||なんて|いった||おもう

奴 は な わ っち の 名 を ゼーレン から 聞 いた だけ で やつ||||||な||||き|||

もしや と 思った そう じゃ ||おもった||

わ っち は な わ っち は な

情けない が それ が 嬉しかった なさけない||||うれしかった

じゃ が の 続け て 奴 は こう 言った |||つづけ||やつ|||いった

私 たち が あなた の 機嫌 伺い を する 時代 は 終わった の よ わたくし|||||きげん|うかがい|||じだい||おわった||

あなた の 気まぐれ に びくびく する 必要 なんて もう ない わ ||きまぐれ||||ひつよう||||

あなた を 教会 に 突き出し て 私 たち は 古い 時代 から 決別 する の ||きょうかい||つきだし||わたくし|||ふるい|じだい||けつべつ||

わ っち は な わ っち は な

わ っち は 悔しく て |||くやしく|

まあ もの は 考えよ う だ |||かんがえよ||

北 に 帰る 為 に は どのみち 土地 を 去ら なきゃ なら ん から な きた||かえる|ため||||とち||さら|||||

後ろ髪 を 引 い て くれ ない なら うしろがみ||ひ|||||

後ろ足 で 砂 を かけ て やれ ば いい うしろあし||すな||||||

そっち の ほう が 思い切り も いい から な ||||おもいきり||||

ただし ただ じゃ 出て 行か ない ぞ |||でて|いか||

俺 いや 俺 達 は 商人 だ おれ||おれ|さとる||しょうにん|

儲かれ ば 何でも いい もうかれ||なんでも|

笑う の は 金 が 入って から わらう|||きむ||はいって|

泣く の は 破産 し て から だ なく|||はさん||||

そして 俺 達 は 笑う ん だ |おれ|さとる||わらう||

ああ す っと し た

ま ここ 数 百 年 まとも に 会話 し とら ん の じゃ ||すう|ひゃく|とし|||かいわ|||||

喜怒哀楽 に 脆く な っと る きどあいらく||もろく|||

これ で ぬ し の 前 で 二 度 泣 い た が な |||||ぜん||ふた|たび|なき||||

ぬ し の 前 で なく て も 泣 い た じゃ ろ う |||ぜん|||||なき|||||

何 か 言い たい か 分かる か や なん||いい|||わかる||

勘違い する な と かんちがい|||

うむ

俺 も 稼ぎ の ため に 相手 して やって る ん だ から な おれ||かせぎ||||あいて|||||||

ミローネ 商会 が 話 を 持ち掛け て くる まで 逃げる こと が 俺 達 の 仕事 だ |しょうかい||はなし||もちかけ||||にげる|||おれ|さとる||しごと|

その 最中 に めそめそ さ れる と 足手まとい に なる |さい なか||||||あしでまとい||

だから 泣 い てる の が お前 じゃ なく て も 俺 は … |なき|||||おまえ|||||おれ|

お前 ずるく ない か おまえ|||

ん 雌 の 特権 じゃ ろ |めす||とっけん||

到着 し まし た よ とうちゃく||||

そちら も 一 段落 つき まし た かな ||ひと|だんらく||||

いや

メディオ 商会 の 後ろ に つい て いる の は エー レン ドット 伯爵 です |しょうかい||うしろ||||||||||はくしゃく|

伯爵 領 で 麦 の 取引 を し て いる 商人 が はくしゃく|りょう||むぎ||とりひき|||||しょうにん|

銀貨 の 大口 回収 先 です ぎんか||おおぐち|かいしゅう|さき|

これ を マール ハイト 氏 に 伝え て ください ||||うじ||つたえ||

お 安い 御用 で |やすい|ごよう|

やはり 儲け 話 を 持って くる 人 達 と いう の は ちょっと 違い ます な |もうけ|はなし||もって||じん|さとる||||||ちがい||

この 耳 の こと か や |みみ||||

ふ ふん 行商 人 に 戻 ろ う か な と 思い まし た よ ||ぎょうしょう|じん||もど||||||おもい|||

あなた 達 を 見 て て ね |さとる||み|||

やめ た ほう が いい

あいつ みたい な の を 拾う 羽目 に なる |||||ひろう|はめ||

なに 荷 馬車 の 業者 台 は 一 人 じゃ 広い です |に|ばしゃ||ぎょうしゃ|だい||ひと|じん||ひろい|

願った りか なったり です よ ねがった||||

わ っち も ぬ しに 拾わ れ て 飛 ん だ 羽目 じゃ |||||ひろわ|||と|||はめ|

やっぱり お前 ずるい ぞ |おまえ||

そんな わ っち も 可愛 い じゃ ろ ||||かわい|||

まあ 可愛い と は 思う が な |かわいい|||おもう||

嬉しい うれしい

ぬ しも 本当 に 可愛い 男の子 じゃ の ||ほんとう||かわいい|おとこのこ||

った く

O seven apples on a witch ' s tree

With seven seeds to plant inside of me

In springtime I grew a magic song

Then skipping along ， oh I sang the song to everyone

I looked at the world through apple eyes

And cut myself a slice of sunshine pie

I danced with the peanut butterflies

Till time went and told me

to say hello but wave goodbye

A thousand sugar stars

Oh put them in a jar

And then whistle round the world

Oh whistle round the world

I ' m a little wolf inside a girl , you say

And off I ' ll go from June to May

Oh whistle round the world

Let ' s whistle round the world

次回 狼 と 無言 の 別れ じかい|おおかみ||むごん||わかれ