Psycho-Pass Episode 9 psycho|pass|episode

なぜ 同じ 学園 内 の 生徒 ばかり を 素材 に 選 ん だ の か な |おなじ|がくえん|うち||せいと|||そざい||せん|||||

全 寮 制 女子 学校 と いう この 学園 の 教育 方針 を 槙島 先生 は どう お 考え です か ぜん|りょう|せい|じょし|がっこう||||がくえん||きょういく|ほうしん||まきしま|せんせい||||かんがえ||

あと 一 歩 で し た ね |ひと|ふ||||

王 陵 璃 華子 は すでに 指名 手配 さ れ て い ます おう|りょう|り|はなこ|||しめい|てはい|||||

時間 の 問題 です じかん||もんだい|

消える な きえる|

ちょっと 来い 話 が ある |こい|はなし||

何 だ よ なん||

文句 が ある なら はっきり 言え もんく|||||いえ

すま なかった

感情 的 に なって い た の は 俺 の 方 だった かんじょう|てき|||||||おれ||かた|

やつ は お前 の 妄想 じゃ なかった ||おまえ||もうそう||

気 に する な き|||

執行 官 の 言う こと を 全て 真に 受け て たら 監視 官 は 務 ま ら ない しっこう|かん||いう|||すべて|しんに|うけ|||かんし|かん||つとむ|||

そういう もん だ ろ

だが …

獲物 の 尻尾 が 鼻先 を かすめ た みたい な 感じ だ えもの||しっぽ||はなさき||||||かんじ|

俺 は 今 久しぶり に とても いい 気分 だ よ ギノ おれ||いま|ひさしぶり||||きぶん|||

よし

お決まり です か おきまり||

うん この 組み合わせ で お気に入り に 登録 し て おい て ||くみあわせ||おきにいり||とうろく||||

了解 です りょうかい|

もし かして デート と か ||でーと||

ち っ 違う よ ||ちがう|

ホロ 班 昨日 の 打ち合わせ どおり の パターン で |はん|きのう||うちあわせ|||ぱたーん|

はい

うーん どう かな ～

ちょっと 派手 過ぎ て 逆 に 安く ねえ かな |はで|すぎ||ぎゃく||やすく||

じゃあ 違う パターン ちょっと 試し て み ます ね |ちがう|ぱたーん||ためし||||

デート の お 相手 に ご 贈答 品 は いかが です か でーと|||あいて|||ぞうとう|しな||||

あと は 花束 の コーディネート も ||はなたば|||

違う って 言って る でしょ キャンセル メモリー 削除 ちがう||いって|||きゃんせる|めもりー|さくじょ

かしこまり まし た 推測 回路 リセット し ま ～ す |||すいそく|かいろ|りせっと|||

キャンディ 何 か ニュース |なん||にゅーす

厚生 省 から お 薦 め の 動画 が アップ さ れ て い ます こうせい|しょう|||こも|||どうが||あっぷ|||||

じゃあ それ で

本日 は 全身 サイボーグ 化 の パイオニア ほんじつ||ぜんしん||か||ぱいおにあ

地下 再 開発 を 進める 帝都 ネットワーク 建設 の 会長 ちか|さい|かいはつ||すすめる|ていと|ねっとわーく|けんせつ||かいちょう

泉 宮 寺 豊久 さん に お 越し いただき まし た いずみ|みや|てら|とよひさ||||こし|||

よろしく お 願い し ます ||ねがい||

医療 目的 の サイボーグ 技術 は 私 たち の 生活 に すっかり な じん だ もの と なり まし た いりょう|もくてき|||ぎじゅつ||わたくし|||せいかつ||||||||||

しかし 泉 宮 寺 会長 の よう に 脳 と 神経 系 以外 全て を サイボーグ 化 し た 例 は |いずみ|みや|てら|かいちょう||||のう||しんけい|けい|いがい|すべて|||か|||れい|

まだまだ 珍しい もの です |めずらしい||

不思議 な ん です よ ふしぎ||||

なぜ みんな 早く 不自由 な 肉体 を 捨て て しまわ ない の か ||はやく|ふじゆう||にくたい||すて|||||

不自由 … です か ふじゆう||

肉体 は 魂 の 牢獄 だ と プラトン は 言い まし た にくたい||たましい||ろうごく|||||いい||

いきなり 不機嫌 そう です ね 狡 噛 さ ん |ふきげん||||こう|か||

たばこ 吸 お う と し たら そ いつ に かみつか れ そう に なった ん だ よ |す||||||||||||||||

ん だ こら

いきなり 何 な ん です か もう |なん|||||

悪い な わるい|

いえ 気 に し ない で ください |き|||||

私 も 興味 が ある ので わたくし||きょうみ|||

私 の 人生 は ますます 楽しみ を 増し て いる わたくし||じんせい|||たのしみ||まし||

老い を 克服 する こと が これほど まで に 幸福 な こと と は おい||こくふく|||||||こうふく||||

機械 の 体 を 受け入れ ない かぎり 理解 は でき ない でしょ う きかい||からだ||うけいれ|||りかい|||||

しかし 最新 の 技術 を もって し て も 脳 の 寿命 は １５０ 年 程度 と さ れ て い ます |さいしん||ぎじゅつ||||||のう||じゅみょう||とし|ていど||||||

脳 の 完全 な 機械 化 は まだまだ クリア でき て い ない 課題 が 山積み と か のう||かんぜん||きかい|か|||くりあ|||||かだい||やまづみ||

限界 まで 酷使 すれ ば まだ 私 の 脳 に は 余裕 が ある げんかい||こくし||||わたくし||のう|||よゆう||

その 間 に ブレーク スルー が 起きる こと を 期待 し ます よ |あいだ|||するー||おきる|||きたい|||

なるほど もしも それ が 起き た と し たら ||||おき||||

さよう 不 死 の 時代 の 到来 です |ふ|し||じだい||とうらい|

神 は 自分 に 似せ て 人 を つくった と いう かみ||じぶん||にせ||じん||||

そろそろ もう 少し 人 が 神 に 似 て も いい の で は ||すこし|じん||かみ||に||||||

狡 噛 さ ん は どう 思い ます こう|か|||||おもい|

サイボーグ 化 の 不老 不 死 って |か||ふろう|ふ|し|

興味 ない な きょうみ||

潜在 犯 の 人生 は 末 永く 続け たく なる よう な もん じゃ ない せんざい|はん||じんせい||すえ|ながく|つづけ|||||||

でも いつか もっと 社会 制度 が 発達 すれ ば |||しゃかい|せいど||はったつ||

潜在 犯 の 権利 だって 改善 さ れる か も せんざい|はん||けんり||かいぜん||||

あんた の サイコ パス 濁り にくい わけ だ |||ぱす|にごり|||

アンケート 調査 に よる と 全身 の ５ 割 を 超える サイボーグ 化 に は あんけーと|ちょうさ||||ぜんしん||わり||こえる||か||

抵抗 を 感じる と 答え た 方 が 大 多数 の よう です が … ていこう||かんじる||こたえ||かた||だい|たすう||||

抵抗 が ある と いう 人 の 気持ち は 分かり ます よ ていこう|||||じん||きもち||わかり||

結局 は 程度 の 問題 な ん です よ けっきょく||ていど||もんだい||||

例えば あなた たとえば|

あなた も 立派 な サイボーグ です よ ||りっぱ||||

しかし 私 は 義 手 も 義足 も 人工 臓器 も 使って い ませ ん |わたくし||ただし|て||ぎそく||じんこう|ぞうき||つかって|||

何らか の 携帯 情報 端末 を 持って い ます よ ね なんらか||けいたい|じょうほう|たんまつ||もって||||

それ は まあ 誰 でも 持って いる の で は |||だれ||もって||||

コス * デバイス も

もちろん

そして 家 に は ホーム オートメーション と ＡＩ セクレタリー |いえ|||ほーむ|おーとめーしょん||ａｉ|

ええ

それ ら の データ が 災害 や 事故 に よって 一気に 失わ れ たら |||でーた||さいがい||じこ|||いっきに|うしなわ||

あなた は どう なり ます か

それ は …

復旧 する まで 何 の 仕事 も でき ませ ん ふっきゅう|||なん||しごと||||

自分 の 生活 を そこ まで 電子 的 な 装置 に 委託 し て いる のに じぶん||せいかつ||||でんし|てき||そうち||いたく||||

サイボーグ で は ない と 言って も 説得 力 は あり ませ ん よ |||||いって||せっとく|ちから|||||

あなた に とって 携帯 端末 は すでに 第 二 の 脳 だ |||けいたい|たんまつ|||だい|ふた||のう|

違い ます か ちがい||

科学 の 歴史 は 人間 の 身体 機能 の 拡張 かがく||れきし||にんげん||からだ|きのう||かくちょう

つまり 人間 機械 化 の 歴史 と 言い換え て も 差し支え ない |にんげん|きかい|か||れきし||いいかえ|||さしつかえ|

だから 程度 の 問題 な ん です |ていど||もんだい|||

はい

どうも 狡 噛 です |こう|か|

ああ ちょっと 待って ||まって

環境 ホロ を ほとんど 使って ませ ん ね かんきょう||||つかって|||

そういう の が 嫌い な 人 な ん だ |||きらい||じん|||

お 久しぶり です 雑 賀 教授 |ひさしぶり||ざつ|が|きょうじゅ

教授 は よし て くれよ きょうじゅ||||

辞め て 何 年 たつ と 思って る ん だ やめ||なん|とし|||おもって|||

そっち の お嬢さん が … ||おじょうさん|

初め まして 公安 局 の 監視 官 常 守 朱 です はじめ||こうあん|きょく||かんし|かん|とわ|しゅ|しゅ|

今日 は よろしく お 願い し ます きょう||||ねがい||

入り たまえ 歓迎 する よ はいり||かんげい||

飲み物 は コーヒー で いい かな のみもの||こーひー|||

ええ

あっ はい

と いって も な コーヒー 以外 ない ん だ よ ||||こーひー|いがい||||

常 守 朱 監視 官 とわ|しゅ|しゅ|かんし|かん

はい

千葉 県 出身 かな ちば|けん|しゅっしん|

そう です けど

君 は 運動 神経 は 悪く ない の に 何で だ ろ う きみ||うんどう|しんけい||わるく||||なんで|||

そう … 泳げ ない |およげ|

両親 は まだ どちら も ご 存命 りょうしん||||||ぞんめい

一 人 娘 に なかなか 恋人 が でき ない の を 心配 し て いる ひと|じん|むすめ|||こいびと||||||しんぱい|||

公安 局 入り に も 反対 だった こうあん|きょく|はいり|||はんたい|

そして 祖父 か 祖母 … |そふ||そぼ

うん 祖母 だ な |そぼ||

かわい がって もらった かなり の おばあ ちゃん 子 だ ね |||||||こ||

幼児 期 高齢 者 と 長く 過ごし た 人間 ほど ようじ|き|こうれい|もの||ながく|すごし||にんげん|

成長 し て から ホロアバター の 人工 知能 と 良好 な 関係 を 築く こと が 多い せいちょう||||||じんこう|ちのう||りょうこう||かんけい||きずく|||おおい

その パターン に 常 守 さん も 当てはまって いる |ぱたーん||とわ|しゅ|||あてはまって|

あの …

相変わらず です ね 雑 賀 先生 あいかわらず|||ざつ|が|せんせい

今 の … どう やった ん です か いま||||||

ただ 観察 し ただ けさ |かんさつ|||

人 は 無意識 の うち に 様々 な サイン を 発 し て いる じん||むいしき||||さまざま||さいん||はつ|||

コツ さえ 覚え れ ば 簡単 に その サイン を 読み取れ る こつ||おぼえ|||かんたん|||さいん||よみとれ|

雑 賀 譲 二 先生 ざつ|が|ゆずる|ふた|せんせい

専門 は 臨床 心理 学 せんもん||りんしょう|しんり|まな

精神 鑑定 や 捜査 協力 なんか を し て いる うち に せいしん|かんてい||そうさ|きょうりょく|||||||

いつの間にか 犯罪 の 研究 に 主軸 が 移って しまった よ いつのまにか|はんざい||けんきゅう||しゅじく||うつって||

今日 は ２ つ お 願い が あり ます きょう||||ねがい|||

何でも 言って くれ なんでも|いって|

一 つ は こちら の 監視 官 に 短期 集中 講義 を ひと|||||かんし|かん||たんき|しゅうちゅう|こうぎ|

プロ ファイリング と か 時代遅れ の 方法 って ことに なって ます けど ぷろ||||じだいおくれ||ほうほう|||||

すごく 興味 が あって |きょうみ||

てい うか 最近 興味 が 出 て き て ||さいきん|きょうみ||だ|||

こんな 世 捨て 人 に ありがたい 話 だ よ ホント に |よ|すて|じん|||はなし|||ほんと|

で もう 一 つ は ||ひと||

先生 が 保管 し て いる 今 まで の 受講 生 名簿 を 見せ て ください せんせい||ほかん||||いま|||じゅこう|せい|めいぼ||みせ||

それ は 公安 局 から の 要請 かな ||こうあん|きょく|||ようせい|

いえ 個人 的 な お 願い です |こじん|てき|||ねがい|

もしも 命令 だった と し たら 断った ところ だ |めいれい|||||たった||

誰 を 捜し て いる ？ だれ||さがし||

シビュラシステム の 誕生 以降 最悪 の 犯罪 者 だ と 思わ れ ます ||たんじょう|いこう|さいあく||はんざい|もの|||おもわ||

と いう と ？

極めて 高い レベル の 知能 犯 きわめて|たかい|れべる||ちのう|はん

おそらく 肉体 的 に も 頑健 |にくたい|てき|||がんけん

特殊 な カリスマ 性 を 持ち とくしゅ|||せい||もち

自分 で 直接 手 を 下す こと は 少なく じぶん||ちょくせつ|て||くだす|||すくなく

他人 の 精神 を 支配 し 影響 を 与え たにん||せいしん||しはい||えいきょう||あたえ

まるで 音楽 を 指揮 する よう に 犯罪 を 重ねて いく 男 です |おんがく||しき||||はんざい||かさねて||おとこ|

狡 噛 こう|か

カリスマ 性 と は 何 だい ？ |せい|||なん|

英雄 的 支配 者 的 資質 と いう 意味 で 使い まし た が … えいゆう|てき|しはい|もの|てき|ししつ|||いみ||つかい|||

２０ 点 … かな てん|

カリスマ 性 に は ３ つ の 要素 が ある |せい|||||ようそ||

英雄 的 預言 者 的 資質 あるいは えいゆう|てき|よげん|もの|てき|ししつ|

一緒 に い て 気持ち が いい と いう シンプル な 空間 演出 能力 いっしょ||||きもち|||||しんぷる||くうかん|えんしゅつ|のうりょく

そして あらゆる こと を 雄弁 に 語る ため の 知性 ||||ゆうべん||かたる|||ちせい

狡 噛 が 捜し て いる の は どの タイプ かな こう|か||さがし||||||たいぷ|

全て の 要素 を 備え て いる と 考え られ ます すべて||ようそ||そなえ||||かんがえ||

桜 霜 学園 美術 教師 柴田 幸 盛 さくら|しも|がくえん|びじゅつ|きょうし|しばた|こう|さかり

と いう こと に なって いる が

実際 は 介護 施設 に 収容 さ れ た まったく 無関係 な 老人 だった じっさい||かいご|しせつ||しゅうよう|||||むかんけい||ろうじん|

彼 の 経歴 が 改ざん さ れ かれ||けいれき||かいざん||

教員 に 成り済ます 上 で 利用 さ れ て い た きょういん||なりすます|うえ||りよう|||||

完全 な 偽造 経歴 じゃ ない ところ が かんぜん||ぎぞう|けいれき||||

悪質 かつ 巧妙 っす ね あくしつ||こうみょう||

しかし 教師 なんて 人目 に 触れる 仕事 に 就く と は |きょうし||ひとめ||ふれる|しごと||つく||

大胆 な の か 間抜け な の か だいたん||||まぬけ|||

それ が です ね

映像 データ は 全て クラッシュ えいぞう|でーた||すべて|

辛うじて 残って い た の は ほん の 短い 音声 ファイル のみ かろうじて|のこって|||||||みじかい|おんせい|ふぁいる|

残さ れ た 手段 は 昔ながら の モンタージュ 写真 と 似顔絵 作成 の ２ つ だけ のこさ|||しゅだん||むかしながら|||しゃしん||にがおえ|さくせい|||

もちろん どちら も やって み まし た

その 口ぶり から する と 外れ か |くちぶり||||はずれ|

ええ

結局 佐々 山 が 撮った ピンぼけ の 写真 しか 手掛かり は ない って か けっきょく|ささ|やま||とった|ぴんぼけ||しゃしん||てがかり||||

少し は あんた の 役 に 立った か ？ すこし||||やく||たった|

はい とても

すごい 先生 です |せんせい|

公安 局 の アーカイブ に 入って ない の が 不思議 で し かた あり ませ ん こうあん|きょく||||はいって||||ふしぎ||||||

アーカイブ 化 は 無理 だ な |か||むり||

何 か あった ん です か ？ なん|||||

シビュラシステム と 大学 制度 が 同時に 存在 し て い た ころ の 話 だ ||だいがく|せいど||どうじに|そんざい|||||||はなし|

公安 局 捜査 官 の ため に 雑 賀 先生 の 特別 講義 が 設け られ て い た こうあん|きょく|そうさ|かん||||ざつ|が|せんせい||とくべつ|こうぎ||もうけ||||

だが ある とき 大 問題 が 発覚 し た |||だい|もんだい||はっかく||

受講 生 の 色相 が 濁り 犯罪 係数 が 上昇 し た ん だ じゅこう|せい||しきそう||にごり|はんざい|けいすう||じょうしょう||||

まっ 全員 じゃ ない が ね |ぜんいん||||

今日 の よう な マンツーマン の 講義 なら 大丈夫 だ きょう||||||こうぎ||だいじょうぶ|

それ に あんた は 色相 が 濁り にくい たち だ し な ||||しきそう||にごり|||||

でも …

講義 だけ で 犯罪 係数 が 上がる なんて こうぎ|||はんざい|けいすう||あがる|

底 が 見え ない 黒い 沼 が ある そこ||みえ||くろい|ぬま||

沼 を 調べる ため に は 飛び込む しか ない ぬま||しらべる||||とびこむ||

先生 は 何度 も 調査 の ため に 潜った こと が あって 慣れ て いる せんせい||なんど||ちょうさ||||くぐった||||なれ||

でも 全て の 生徒 が 沼 に 潜って 無事 に 戻って こ れる わけ じゃ ない |すべて||せいと||ぬま||くぐって|ぶじ||もどって|||||

能力 差 や 単純 に 向き 不向き も ある のうりょく|さ||たんじゅん||むき|ふむき||

狡 噛 さ ん は 深く まで 潜り そう です ね こう|か||||ふかく||くぐり|||

それ でも ちゃんと 帰って くる |||かえって|

いや どう だ か な

少なくとも シビュラシステム は すくなくとも||

俺 が 帰って こ られ なかった と 判断 し た おれ||かえって|||||はんだん||

最も 狡猾 で いくら 狩り 殺し て も 絶滅 の 心配 が ない 動物 は 何 だ と 思う もっとも|こうかつ|||かり|ころし|||ぜつめつ||しんぱい|||どうぶつ||なん|||おもう

人間 でしょ にんげん|

簡単 過ぎ た な かんたん|すぎ||

今 は もう … いま||

普通 の 狩猟 は 許可 が 下り ない ふつう||しゅりょう||きょか||くだり|

槙島 君 に は 感謝 し て いる ん だ よ まきしま|きみ|||かんしゃ||||||

象牙 … で は あり ませ ん ね ぞうげ||||||

まだ 見せ た こと は なかった な |みせ|||||

この パイプ は マウスピース 以外 は 王 陵 璃 華子 の 骨 だ よ |ぱいぷ|||いがい||おう|りょう|り|はなこ||こつ||

こうして 触って いる と … |さわって||

心 が 若 さ を 取り戻す ん だ よ こころ||わか|||とりもどす|||

恐怖 に 震え上がる 獲物 たち の 魂 が 私 に 活力 を 与え て くれる きょうふ||ふるえあがる|えもの|||たましい||わたくし||かつりょく||あたえ||

肉体 の 老い は 克服 し た にくたい||おい||こくふく||

あと は 心 です か ？ ||こころ||

そういう こと だ ね

生命 と は 他の 命 を 犠牲 に する こと で せいめい|||たの|いのち||ぎせい||||

健やか に 保た れる すこやか||たもた|

だが 体 の 若 さ ばかり を 求め 心 を 養う すべ を 見失え ば 当然 |からだ||わか||||もとめ|こころ||やしなう|||みうしなえ||とうぜん

生き ながら に 死 ん で いる 亡者 たち ばかり が 増え て いく いき|||し||||もうじゃ||||ふえ||

愚か しい かぎり で は ない か おろか||||||

スリル に よる 活力 すりる|||かつりょく

それ は 死 と 隣り合わせ の 危険 な 報酬 です な ||し||となりあわせ||きけん||ほうしゅう||

そう と も

狩り の 獲物 は 手ごわい ほど に みずみずしい 若 さ が 手 に 入る かり||えもの||てごわい||||わか|||て||はいる

そこ まで 仰せ なら ||おおせ|

次 は 飛び切り の 獲物 を ご 用意 できる か と つぎ||とびきり||えもの|||ようい|||

公安 局 執行 官 こうあん|きょく|しっこう|かん

公安 局 こうあん|きょく

名前 は … なまえ|

結局 雑 賀 教授 の 受講 者 名簿 は 空振り で し た ね けっきょく|ざつ|が|きょうじゅ||じゅこう|もの|めいぼ||からぶり||||

しかたがない

だが マキシマ が 生き て いる 人間 なら |||いき|||にんげん|

必ず どこ か に 足跡 が ある かならず||||あしあと||

常 守 監視 官 を 雑 賀 譲 二 に 引き合わせ た そう だ な とわ|しゅ|かんし|かん||ざつ|が|ゆずる|ふた||ひきあわせ||||

ああ

それ は 私 が 紹介 を 頼 ん で … ||わたくし||しょうかい||たの||

どういう つもり だ 彼女 を 巻き添え に し たい の か |||かのじょ||まきぞえ|||||

貴 様 と 同じ 道 を 踏み外し た 潜在 犯 に とうと|さま||おなじ|どう||ふみはずし||せんざい|はん|

ちょっと 待って ください 私 を 子供 扱い し てる ん です か |まって||わたくし||こども|あつかい|||||

事実 と して 君 は 子供 だ じじつ|||きみ||こども|

右 も 左 も 分かって ない が き だ みぎ||ひだり||わかって||||

何の ため に 監視 官 と 執行 官 の 区分け が ある と 思う なんの|||かんし|かん||しっこう|かん||くわけ||||おもう

健常 な 人間 が 犯罪 捜査 で サイコ パス を 曇らせる リスク を 回避 する ため だ けんじょう||にんげん||はんざい|そうさ|||ぱす||くもらせる|りすく||かいひ|||

二 度 と 社会 に 復帰 でき ない 潜在 犯 を 身代わり に 立て て いる から こそ ふた|たび||しゃかい||ふっき|||せんざい|はん||みがわり||たて||||

君 は 自分 の 心 を 守り ながら 職務 を 遂行 できる ん だ きみ||じぶん||こころ||まもり||しょくむ||すいこう|||

そんな の チームワーク じゃ あり ませ ん

犯罪 を 解決 する の と 自分 の サイコ パス を 守る の と はんざい||かいけつ||||じぶん|||ぱす||まもる||

いったい どっち が 大切 な ん です か |||たいせつ||||

君 は キャリア を 棒 に 振り たい の か ？ きみ||きゃりあ||ぼう||ふり|||

ここ まで 積み上げ て き た もの 全て を 犠牲 に する つもり か ？ ||つみあげ|||||すべて||ぎせい||||

私 は … わたくし|

私 は 確かに 新人 です わたくし||たしかに|しんじん|

宜 野 座 監視 官 は 尊敬 す べき 先輩 です むべ|の|ざ|かんし|かん||そんけい|||せんぱい|

しかし 階級 上 は まったく の 同格 と いう こと を 忘れ ない で ください |かいきゅう|うえ||||どうかく|||||わすれ|||

自分 の 色相 は ちゃんと 管理 でき て い ます じぶん||しきそう|||かんり||||

いくら 先輩 と は いえ 職場 で 執行 官 たち の 目の前 で |せんぱい||||しょくば||しっこう|かん|||めのまえ|

私 の 能力 に 疑問 符 を つける よう な 発言 は 慎 ん で いただき たい わたくし||のうりょく||ぎもん|ふ|||||はつげん||まこと||||

あんな 言い 方 … |いい|かた

どこ に 行く ん だい ||いく||

局長 を 通し て 抗議 し ます きょくちょう||とおし||こうぎ||

やめ て おい て くれ ない か な お 嬢ちゃん |||||||||じょうちゃん

でも

宜 野 座 監視 官 は な 父親 が 潜在 犯 な ん だ むべ|の|ざ|かんし|かん|||ちちおや||せんざい|はん|||

えっ

あいつ の 子供 時 代って の は まだ シビュラ 判定 が 実用 化 さ れ て 間 も ない ころ で な ||こども|じ|かわって|||||はんてい||じつよう|か||||あいだ|||||

世間 で は 潜在 犯 に 対 する 過剰 な 誤解 や デマ が 横行 し て い た せけん|||せんざい|はん||たい||かじょう||ごかい||でま||おうこう||||

親 兄弟 から 犯罪 係数 が 計測 さ れ た と いう だけ で その 家族 まで も が おや|きょうだい||はんざい|けいすう||けいそく|||||||||かぞく|||

同類 の 扱い を 受け た どうるい||あつかい||うけ|

さぞや つらい 思い を した こと だ ろ う さ ||おもい|||||||

刑事 が 捜査 に 深く のめり込め ば 結局 は けいじ||そうさ||ふかく|のめりこめ||けっきょく|

シビュラシステム から 犯罪 者 の 同類 と して マーク さ れる よう に なる ||はんざい|もの||どうるい||||||||

犯す 側 も 取り締まる 側 も おかす|がわ||とりしまる|がわ|

同じ 犯罪 と いう 現象 に 直面 し て いる こと に 違い は ない おなじ|はんざい|||げんしょう||ちょくめん||||||ちがい||

今 み たい に 執行 官 なんて 役職 が できる 前 に は いま||||しっこう|かん||やくしょく|||ぜん||

そう やって 潜在 犯 と 診断 さ れ た 刑事 が 大勢 い た ||せんざい|はん||しんだん||||けいじ||おおぜい||

宜 野 座 監視 官 の 父親 も その 一 人 だ むべ|の|ざ|かんし|かん||ちちおや|||ひと|じん|

そう だった ん です か …

だから あいつ は 自ら 進んで 危険 を 冒す やつ を 許せ ない |||おのずから|すすんで|きけん||おかす|||ゆるせ|

なのに 同僚 だった 狡 噛 も … |どうりょう||こう|か|

ええ 知って ます |しって|

父親 と 相棒 に ちちおや||あいぼう|

二 度 も 裏切ら れ た と いう 思い が ある ん だ ふた|たび||うらぎら|||||おもい||||

だから お 嬢ちゃん に 対 する 態度 も あんな ふう に な っち まう ||じょうちゃん||たい||たいど|||||||

でも だ から って …

間違っちゃ い ない さ まちがっちゃ|||

お 嬢ちゃん あんた に だって 家族 や 友達 が いる ん だ ろ ？ |じょうちゃん||||かぞく||ともだち|||||

あんた の サイコ パス が 曇ったら |||ぱす||くもったら

今度 は その 人 たち が 伸 元 と 同じ 苦し み を 背負う こと に なる こんど|||じん|||しん|もと||おなじ|にがし|||せおう|||

そう なら ない ため に 俺 たち 執行 官 が いる |||||おれ||しっこう|かん||

狡 噛 さ ん も そんな ふう に 思って る ん でしょ う か ？ こう|か|||||||おもって|||||

以前 は な いぜん||

だが 今 は … |いま|

例の マキシマ って やつ の こと 以外 れいの||||||いがい

目 に 入ら なく な っち まっ てる の かも しれ ん め||はいら|||||||||

私 は 生け捕り に し ない よ わたくし||いけどり||||

いい の か ？

もちろん

どうして 生け捕り なんて ？ |いけどり|

君 は 気付 い て い ない よう だ から 言って おく が きみ||きづ||||||||いって||

狡 噛 慎 也 こう|か|まこと|や

その 名前 を 口 に する とき |なまえ||くち|||

君 は とても 楽し そう な ん だ よ きみ|||たのし|||||