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シュタインズ・ゲート ゼロ, シュタインズ・ゲート ゼロ (02)

シュタインズ ・ ゲート ゼロ (02)

( レスキネン の 英語 )

( 真 帆 ( ま ほ )) それ が これ から デモンストレーション する システム

( 真 帆 ( ま ほ )) それ が これ から デモンストレーション する システム

( レスキネン ) アマデウス ( 真 帆 ) アマデウス です

研究 員 であった 牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) の 理論 を 基 に 完成 した システム ―

ご 覧 ください

( 岡部 ( お かべ )) あ …

( 真 帆 ) 失礼 し ました

起動 まで 少し 時間 が かかって しまう ようです

少々 お 待ち ください

( 男性 ) 何 だ 失敗 か ?

( 男性 ) そもそも 人 の 記憶 を 外部 ストレージ に 保存 する と か ―

可能な の か ?

( 男性 ) 記憶 を どう サンプリング する の か …

( 男性 ) そもそも これ は 医学 的に 無謀でしょう !

デジタル データ を 脳 に 書き 戻す なんて 絶対 に 不可能だ

正気の 沙汰 で は ない

サイエンス 誌 に 掲載 さ れた 論文 も 読み ました が ―

にわかに は 信じ られ ない

まして や 筆頭 論者 が 弱冠 17 歳 の 女性 だった と あって は !

くっ …

( 真 帆 ) あなた ね …

( 岡部 ) 異議 あり ! ( 真 帆 ) あっ …

やって み も し ないで 何 が 分かる って いう んだ ?

最初 は 無理だ と …

不可能だ と 思わ れて いた 技術 なんて いくら で も ある

それ を 克服 した 研究 者 が いた から こそ 今 が ある んだろう ?

ただ 批判 する だけ じゃ 何も 生まれ ない !

あっ …

あっ あ …

( 拍手 )

( レスキネン ) エクセレント !

( レスキネン の 英語 )

( レスキネン の 英語 )

( 真 帆 ) すばらしい !

( レスキネン の 英語 )

( レスキネン の 英語 )

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです

( 拍手 )

( 拍手 )

( 拍手 )

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ―

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ―

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ―

( 男性 ) ち ぇっ

( 男性 ) ち ぇっ

( 男性 ) ち ぇっ

第 3 の アインシュタイン に なれる かも しれ ませ ん

第 3 の アインシュタイン に なれる かも しれ ませ ん

しかし 同時に 科学 者 は 冷静で なければ なり ませ ん

大声 を 出す の は 実験 が 成功 した とき だけ で いい

( 岡部 ) ん ん …

お 待た せ し ました

これ より 私 に 代わって より 優秀な 通訳 が 画面 に 登場 し ます

( アマデウス 真 帆 ) 皆さん 初めて お目にかかり ます

私 は 比 屋 定 ( ひや じょう ) 真 帆

正確に 言う なら 78 時間 22 分 前 の 彼女 から 派生 した 存在 ―

と いう こと に なり ます

( 参加 者 たち の ざわめき )

( アマデウス 真 帆 ) 私 は およそ 4 日 前 の 比 屋 定 真 帆 の 記憶 を 持ち

その データ を 基 に 動いて いる のです

( 男性 ) フッ …

( 男性 ) フッ …

( アマデウス 真 帆 ) 今 鼻 で 笑った そこ の 5 列 目 の …

( アマデウス 真 帆 ) 今 鼻 で 笑った そこ の 5 列 目 の …

ええ 赤い チェック の あなた

今 こう 思って い ませ ん か ?

“ あらかじめ 予測 を プログラム して おけば ―”

“ この 程度 の 反応 は 可能だ ” と

あるいは ―

そこ の “ 私 ” が パソコン で “ 私 ” を 操作 して いる ので は ? と

また 多く の 人 は こう 思う でしょう

“ 人 の 記憶 を データ と して 保存 なんて できる の か ” と

ですが それ ならば ―

一体 私 は 何で しょうか ?

♪~

~♪

( 人々 の 歓談 する 声 )

ハァ …

( 岡部 ) アマデウス …

( アマデウス 真 帆 ) クレジット カード の 番号 ?

言う はず が あり ませ ん

“ いつ 頃 まで パパ と お 風呂 に 入って いた ?”

セクハラ で 訴えて いい です か ?

1 週間 前 の パジャマ の 色 なんて 覚えて い ませ ん

忘れ ました

( 岡部 ) AI で あんな やりとり を …

しかも 感情 的な 反応 や 不必要な 記憶 の 忘却 まで

あれ で は まるで …

( 男性 ) オー アインシュタイン !

( 男性 の 英語 )

えっ … あ いや ソーリー

ハァ …

( 真 帆 ) やっぱり こういう の に は 向か ない わ

やっぱり こういう の に は 向か ない な

えっ ?

( 真 帆 ) あ …

あなた 受付 で 会った えっ と …

岡部 倫太郎 ( りん たろう ) です 比 屋 定 さん … でした よ ね ?

珍しい 名字 でしょ ? 沖縄 で は よく ある んだ けれど

( 岡部 ) えっ と … ( 真 帆 ) ああ

ち ちゃん と した 服 も 持ってきた … つもりだった の よ うん

今日 は すみ ませ ん でした

え ?

( 岡部 ) いや セミナー の 途中 で 邪魔 を

気 に する こと な いわ

あなた が もし 声 を 上げて くれ なかったら ―

もっと ひどい こと に なって いた と 思う し

それ と 無理に 丁寧に しゃべら なくて も いい わ よ

じゃあ 遠慮 なく

今日 の セミナー は 興味深かった

あんな 人工 知能 が 完成 して いた だ なんて

( 真 帆 ) ありがとう … と 言い たい ところ だ けれど ―

残念 ながら 完成 に は ほど遠い わ

そう な の か ?

課題 は 山積み ね

例えば 取り出した 記憶 データ を 脳 に 書き 戻す こと が できて も ―

脳 が それ を 利用 でき なければ 意味 が ない

あっ

( 紅 莉栖 ) 人間 が 記憶 に アクセス しよう と する とき ―

前 頭 葉 から 側 頭 葉 へ 信号 が 行く

( 岡部 ) トップ ダウン 記憶 検索 信号 …

よく 知って る わ ね

外部 から 送ら れた 信号 を 側 頭 葉 が 認識 する ため に は …

( 真 帆 ) で コピー した 疑似 パルス を 前 頭 葉 に 送り込めば …

( 岡部 ) 記憶 検索 信号 は 働く

合って る か ?

あなた … これ 自分 で 導き 出した の ?

あっ … な 何 か 変 か ?

( 真 帆 ) 私 の 後輩 が ね

全く 同じ 理論 を 提唱 して いた の よ

確か まだ どこ に も 発表 して い なかった はずだ けれど

あっ …

( 真 帆 ) 脳 科学 専攻 で も ない あなた が ―

彼女 と 同じ 結論 に ?

偶然 ?

( 岡部 ) 違う ( 真 帆 ) えっ ?

今 の 話 は 紅 莉栖 から レクチャー さ れた んだ

( 真 帆 ) 紅 莉栖 が !? いつ ? どこ で ?

( 岡部 ) 彼女 が こっち に 留学 して いた とき だ よ

友達 に なって そういう 話 を よくした

( 真 帆 ) 彼女 が … 友達 ? ( 岡部 ) そうだ

隠して いた みたいで 悪かった

( 真 帆 ) いえ

むしろ 感謝 する わ あの 子 と 友達 に なって くれて

口 ゲンカ ばかり だった けど な

彼女 らしい わ

絶対 に 負け を 認め なかった でしょ ?

( 岡部 ) ああ へ理屈 ばかり こねて いた

“ あんた の 前 頭 葉 かき出して や ろうか !” と かな

( 真 帆 ) フフフ … 言い そう ( 岡部 ) だろう ?

後輩 の 教育 は ちゃんと して おいて ほしかった な

その 点 に ついて は 認める わ 陳謝 いたし ます

ハハッ ハハハハ …

あっ …

( 真 帆 の 泣き声 )

( 岡部 ) あ …

ごめんなさい

変 よ ね こんな ところ で 急に

( 岡部 ) いや …

仲 よかった んだ な

そう いう わけじゃ ない … けど

( 岡部 ) 鼻 も … ( 真 帆 ) 言わ なくて いい

( レスキネン ) オー 真 帆 !

こんな 所 に いた のです ね

オー ! 君 は ミスター ・ アインシュタイン

パーティー に 来て くれて いた のです ね

もし かして ジャパニーズ “ シュラバ ” です か ?

あ … えっ ?

( レスキネン ) ジャパニーズ “ ドゲザ ” 見 れ ます か ?

え い や これ は …

( 真 帆 ) 違い ます !

私 が 勝手に …

紅 莉栖 の 話 に なって つい

( レスキネン ) 紅 莉栖 ? もし かして 君 は ―

紅 莉栖 と 面識 が ある の かい ?

は … はい

( レスキネン ) そうです か 彼女 が 日本 に 滞在 して いた とき に …

( 岡部 ) 岡部 倫太郎 と いい ます 電機 大 の 学生 です

( レスキネン ) それ で セミナー に

もし かして あの とき 声 を 上げて くれた の は 紅 莉栖 の ?

いや あれ は …

いえ そういう 側面 も あった かも しれ ませ ん

そういう こと なら … 真 帆

ミスター 岡部 を 会わ せて あげて は どう かな ?

彼女 に

あっ

彼女 ?

教授 ! でも 彼 は 部 外 者 の 学生 です よ

( レスキネン ) 紅 莉栖 の 友人 であれば 部 外 者 で は ない よ

ここ で 出会った 幸運 を 大切に し ようじゃ ない か

あっ 待って ください

話 が 見え ない のです が 会う って 誰 と ?

人 で は ない わ 会う の は アマデウス

( 岡部 ) さっき の デモンストレーション の ?

( 真 帆 ) アマデウス の サンプル と して ―

私 の データ の ほか に もう 1 人 研究 者 の データ が 存在 して いる の

研究 … ハッ !

ああ っ …

( 岡部 ) アマデウス に 紅 莉栖 の 記憶 が !?

( レスキネン ) 今 まで 私 と 真 帆 と で 彼女 と 話して データ を 取って きた のだ が ―

話題 に も 限界 が あって ね

どうか な ?

( 真 帆 ) よく 考えた ほう が いい わ

紅 莉栖 と どの 程度 親しかった の か 分から ない けれど ―

彼女 と 親しければ 親しい ほど ―

アマデウス の 存在 は つらい もの に なる から

( 岡部 )8 か月 前 の あいつ の …

( 真 帆 ) いらっしゃい

( 真 帆 ) 各国 の 脳 科学 研究 者 が 連携 して ―

新しい 機構 を 作る 予定 な の

ここ は まだ あくまで 準備 室 な んだ けど ね

( 岡部 ) 教授 は ?

( 真 帆 ) 今日 は 日曜 だ も の オフ よ

もう 一 度 聞く けど 本当に 会う ?

思った より も ずっと 親しかった の ね

あなた たち

えっ ?

ここ に ある アマデウス は 話す 声 も 言葉 も 彼女 そのもの

普通 なら 錯覚 に 陥る

まるで 本物 の 彼女 が 生きて いる か の ように

でも この アマデウス は ―

3 月 の 時点 で の 紅 莉栖 の 記憶 を データ 化 した システム

あなた と 友人 だった 彼女 で は ない し 生きて は い ない

その 事実 は 変わら ない 残酷な ほど に

( 岡部 ) ああ

( 真 帆 ) アマデウス と 話せば 話す ほど その 現実 が 突きつけ られる

彼女 が い ない と いう 事実 が 動かせ ない こと を 思い知って しまう

分かって いる

その 覚悟 を 決めて ここ に 来た つもりだ

そう

( 岡部 ) フゥ …

( 電子 音 )

( 真 帆 ) そこ の イス に 座って て

( ドア の 閉まる 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

( 真 帆 ) パスワード は 見 ないで くれる ?

いい わ よ

あっ … どうした の ?

いや 今に なって 少し おじけづいて きた

( 真 帆 ) フッ … まだ 間に合う わ よ 今 すぐ ここ から 出て け ば ?

( 岡部 ) 意地 が 悪い な

( 真 帆 ) 心配 して あげて る の よ

( 岡部 ) だったら もう 少し らしい 言い 方 を した ほう が いい

紅 莉栖 と いい これ だ から 実験 大好き っ子 は …

( 真 帆 ) ん ? ( 岡部 ) あ いや …

実験 に 明け暮れて ばかりの ヤツ は かわい げ が ない って な

今 の 発言 は 明らかな ひ ぼう 中傷 ね

侮辱 罪 で 訴えて も いい わ

悪かった ドクペ おごる から 許して くれ

フフ … 安い

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何 が おかしい んです ? 先輩

( 岡部 ) ああ っ …

( 岡部 ) 彼女 が … そこ に いた

すぐ … そば に …

あの 声 と …

あの 姿 で …

どうぞ

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 倫太郎 さん ? はじめ まして

牧 瀬 紅 莉栖 です どうぞ よろしく

( 真 帆 ) 岡部 倫太郎 さん よ

先日 の セミナー で 知り合った のだ けれど ―

アマデウス に 興味 が ある みたいだった ので ―

来て もらった の

( アマデウス 紅 莉栖 ) へえ

先輩 が そんな こと 言う なんて 大した もの です ね

えっ と 岡部 さん ?

え … あっ

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 さん も 脳 科学 専攻 な んです か ?

( 岡部 ) あっ あ …

( 真 帆 ) 専攻 は 違う わ

ただ 彼 は 優秀 よ 教授 に も 気 に 入ら れた みたいだ し

( アマデウス 紅 莉栖 ) ああ ~ フフ …

あの … 先輩 !

( 真 帆 ) ん ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) ちょっと スピーカー に 近づいて くれ ませ ん か ?

え ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) いい から ! お 願い し ます

ん ん … 何 よ ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) ひょっとして …

( 真 帆 ) は あ !? そんな わけない でしょ !

( アマデウス 紅 莉栖 ) そんなに テレ なくて も …

とにかく おかしな こと を 言う の は やめて !

何の 話 だ ?

( 真 帆 ) 何でもない わ ! ( 岡部 ) ああ … はい !

( 真 帆 ) とにかく バカな 話 は おしま い

こんな 中身 の ない 話 を しに ―

岡部 さん に 来て もらった わけじゃ ない んだ し

( アマデウス 紅 莉栖 ) ごまかす ところ が ますます 怪しい

( 真 帆 ) ウイルス ぶち 込む わ よ

ウソ です もう 言い ませ ん

( 真 帆 ) った く

アマデウス の 問題 の 1 つ よ ね こういう の

ごめんなさい

じゃあ 話して みて もらって いい かしら ?

( 岡部 ) あっ ああ …

失礼 し ました

どうぞ どんな こと でも 聞いて ください

可能な 範囲 で お 答え し ます

そう だ な

タイムマシン … は 作れる だろう か ?

タイム マシン です か ?

( 岡部 ) ああ

( アマデウス 紅 莉栖 ) ふむ …

どういう 質問 ? いきなり タイム マシン なんて

( 岡部 ) 単なる 思考 実験 だ

( 真 帆 ) ふうん

( アマデウス 紅 莉栖 ) そうです ね 結論 から 言って しまう と ―

タイム マシン は 可能で は ない

けれど 不可能 と まで は 言い切れ ない と いった ところ でしょう か

タイム マシン なんて もの は …

( 岡部 ) バカらしい 代物 … で は ない の か ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) そう 決めつける の は 早計 です よ

( 岡部 ) さまざまな 理論 が 提唱 さ れて いる が ―

どれ も 仮説 の 域 を 出 ない

現実 的で は ない ので は ?

それ は 私 たち が まだ 重大な 何 か を 発見 できて い ない から でしょう ね

( 岡部 ) だ から 可能で は ない が 不可能 と は 言い切れ ない … か

うん うん

どう ?

俺 が 話した 彼女 と は 微妙に 答え が 違って いる

ふむ

( 岡部 ) これ は アルファ と ベータ の 世界 線 の 差 な の か ?

( ドア の 開く 音 )

リンターロ !

ヘイ ボーイ ! ワッツアップ ? ハハハ …

あ … アイム ファイン サンキュー アンド ユー ?

アア … ホワット ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) ひどい 発音 です ね

ぐ っ …

だ 黙れ クリスティーナ ! あっ ぐ っ …

くっ う う …

クリスティーナ ?

( 岡部 ) あ … う …

いや … な 何でもない

( アマデウス 紅 莉栖 ) 気 に なり ます

( 岡部 ) 何でもない ! 気 に する な

( アマデウス 紅 莉栖 ) 明らかに 動揺 して ます よ ね クリスティーナ …

( 岡部 ) しつこい ぞ クリスティーナ … いや 紅 莉栖 …

( 真 帆 ) どうして クリスティーナ な の ?

君 まで そこ に 食いつか ないで くれ

( アマデウス 紅 莉栖 ) 答えて ください

しつこい ぞ !

いや 気 に なる わ よ

( レスキネン ) アハハハ …

アマデウス は おもしろい だろう ? リンターロ

( 岡部 ) テスター ? ( レスキネン ) そう

アマデウス と 時々 会話 して その データ を 取ら せて ほしい

期間 は 私 が アメリカ へ 帰る まで 月 に 2 回 ほど ―

ここ に 経過 を 報告 し に 来て くれれば それ で いい

報告 です か ?

( レスキネン ) 特に ノルマ の ような もの は ない よ

気 が 向いた とき に 彼女 と 話して ―

その 反応 を 僕ら に 話して くれれば いい

紅 莉栖 と …

( レスキネン ) もちろん 乗り気で ない なら 断って くれて いい

亡くした 友人 を 再現 した AI と 話さ せる こと が ―

残酷な こと は 理解 して いる つもりだ

( 岡部 ) 俺 は …

( 真 帆 ) 本当に いい んです か ?

僕 や 真 帆 と の 会話 で は そろそろ 限界 が きて いた から ね

それ に 外部 の 人間 と 接する こと で ―

アマデウス が どう 変化 する かも 見 たかった

( 真 帆 ) 私 は こう なる と 思って ました

( レスキネン ) そうかい ? ( 真 帆 ) ええ

( 真 帆 ) 彼 が 紅 莉栖 を 知っている と 聞いた とき から

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 倫太郎 さん

また 会い ましょう

( 真 帆 ) 私 の 知ら ない 紅 莉栖 を 知っている 人 … か

( 紅 莉栖 ) 先輩

先輩

あの … 取り ましょう か ?

( 真 帆 ) 大丈夫 よ 別に 困って ない から

( 紅 莉栖 ) 困って る じゃ ないで す か

( 真 帆 ) ん ん …

はい

( アマデウス 紅 莉栖 ) 先輩

先輩 口 が 悪い の は 直した ほう が いい と 思い ます

( 真 帆 ) 何で ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) 嫌わ れたら どう する んです ?

その 話 に 戻る の は やめ なさい

( アマデウス 紅 莉栖 ) これ が 人生 最後 の チャンス かも しれ ない んです よ …

あなた こそ その 口 を 改め なさい

( 岡部 ) オペレーション ?

( ま ゆり ) うん ダル 君 と 考えた ―

“ 鈴 ( すず ) さん を 元気に しよう 大 作戦 ”!

えっ … そんな もの を 考えて いた の か ?

まゆ し ぃね 鈴 さん って ふだん は 怖い けど ―

本当 は 優しい 人 なん だって

まゆ し ぃ が うとうと して る と こっそり 毛布 を かけて くれたり ―

まゆ し ぃ が うとうと して る と こっそり 毛布 を かけて くれたり ―

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 携帯 電話 の 振動 音 )

る か 君 たち も いろいろ 助けて もらって る みたいで

大丈夫 ?

( ま ゆり ) だ から 元気に なって もらう ため に ―

クリスマス パーティー を 鈴 さん に プレゼント しよう と 思う のです

( 岡部 ) パーティー か ( ま ゆり ) ダメ かな ?

ダメじゃ ない けど 鈴 羽 ( すず は ) そういう の 喜ぶ か ?

嫌がる 気 も する んだ が

そんな こと ない と 思う よ

鈴 さん も きっと オカリン と 仲直り し たい と 思って る と 思う し

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 岡部 ) ん ? あ …

( ま ゆり ) 出た ほう が いい と 思う よ

まゆ し ぃ 待って る から

悪い

( アマデウス 紅 莉栖 ) ハァ …

まさか 8 回 も 居留守 使わ れる と は 思い ませ ん でした

( 岡部 ) いや それ は …

( アマデウス 紅 莉栖 ) まあ 話す 気 が ない なら それ は それ で いい です が

フン 何 よ テスト って いう から ―

今 まで 以上 に 人 と 話したり できる と 思って た のに

( 岡部 ) ああ …

この … 不機嫌で 強 がり で …

人一倍 好奇心 が 強くて 負けず嫌いな …

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何で 黙って る んです か ?

とにかく 気 が 向いたら どうぞ 連絡 して きて ください

こっち も 忙しい ので 出 られる か は 分かり ませ ん けど !

( 岡部 ) 紛れ も ない

牧 瀬 … 紅 莉栖 だ

♪~

~♪


シュタインズ ・ ゲート ゼロ (02) |げーと| Steins;Gate Zero (02)

( レスキネン の 英語 ) ||えいご

( 真 帆 ( ま ほ )) それ が これ から デモンストレーション する システム まこと|ほ|||||||||しすてむ

( 真 帆 ( ま ほ )) それ が これ から デモンストレーション する システム まこと|ほ|||||||||しすてむ

( レスキネン ) アマデウス ( 真 帆 ) アマデウス です ||まこと|ほ||

研究 員 であった 牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) の 理論 を 基 に 完成 した システム ― けんきゅう|いん||まき|せ|||くれない|りせい||||りろん||もと||かんせい||しすてむ

ご 覧 ください |み|

( 岡部 ( お かべ )) あ … おかべ|||

( 真 帆 ) 失礼 し ました まこと|ほ|しつれい||

起動 まで 少し 時間 が かかって しまう ようです きどう||すこし|じかん||||よう です

少々 お 待ち ください しょうしょう||まち|

( 男性 ) 何 だ 失敗 か ? だんせい|なん||しっぱい|

( 男性 ) そもそも 人 の 記憶 を 外部 ストレージ に 保存 する と か ― だんせい||じん||きおく||がいぶ|||ほぞん|||

可能な の か ? かのうな||

( 男性 ) 記憶 を どう サンプリング する の か … だんせい|きおく||||||

( 男性 ) そもそも これ は 医学 的に 無謀でしょう ! だんせい||||いがく|てきに|むぼうでしょう

デジタル データ を 脳 に 書き 戻す なんて 絶対 に 不可能だ でじたる|でーた||のう||かき|もどす||ぜったい||ふかのうだ

正気の 沙汰 で は ない しょうきの|さた|||

サイエンス 誌 に 掲載 さ れた 論文 も 読み ました が ― さいえんす|し||けいさい|||ろんぶん||よみ||

にわかに は 信じ られ ない ||しんじ||

まして や 筆頭 論者 が 弱冠 17 歳 の 女性 だった と あって は ! ||ひっとう|ろんしゃ||じゃっかん|さい||じょせい||||

くっ …

( 真 帆 ) あなた ね … まこと|ほ||

( 岡部 ) 異議 あり ! ( 真 帆 ) あっ … おかべ|いぎ||まこと|ほ|

やって み も し ないで 何 が 分かる って いう んだ ? |||||なん||わかる|||

最初 は 無理だ と … さいしょ||むりだ|

不可能だ と 思わ れて いた 技術 なんて いくら で も ある ふかのうだ||おもわ|||ぎじゅつ|||||

それ を 克服 した 研究 者 が いた から こそ 今 が ある んだろう ? ||こくふく||けんきゅう|もの|||||いま|||

ただ 批判 する だけ じゃ 何も 生まれ ない ! |ひはん||||なにも|うまれ|

あっ …

あっ あ …

( 拍手 ) はくしゅ

( レスキネン ) エクセレント !

( レスキネン の 英語 ) ||えいご

( レスキネン の 英語 ) ||えいご

( 真 帆 ) すばらしい ! まこと|ほ|

( レスキネン の 英語 ) ||えいご

( レスキネン の 英語 ) ||えいご

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです かれ|||ちょうせん|もの|||かがく||しんぽ||||の です

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです かれ|||ちょうせん|もの|||かがく||しんぽ||||の です

彼 の ような 挑戦 者 が いつでも 科学 を 進歩 さ せて きた のです かれ|||ちょうせん|もの|||かがく||しんぽ||||の です

( 拍手 ) はくしゅ

( 拍手 ) はくしゅ

( 拍手 ) はくしゅ

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ― まこと|ほ|かれ||

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ― まこと|ほ|かれ||

( 真 帆 ) 彼 なら きっと ― まこと|ほ|かれ||

( 男性 ) ち ぇっ だんせい||

( 男性 ) ち ぇっ だんせい||

( 男性 ) ち ぇっ だんせい||

第 3 の アインシュタイン に なれる かも しれ ませ ん だい||あいんしゅたいん||||||

第 3 の アインシュタイン に なれる かも しれ ませ ん だい||あいんしゅたいん||||||

しかし 同時に 科学 者 は 冷静で なければ なり ませ ん |どうじに|かがく|もの||れいせいで||||

大声 を 出す の は 実験 が 成功 した とき だけ で いい おおごえ||だす|||じっけん||せいこう|||||

( 岡部 ) ん ん … おかべ||

お 待た せ し ました |また|||

これ より 私 に 代わって より 優秀な 通訳 が 画面 に 登場 し ます ||わたくし||かわって||ゆうしゅうな|つうやく||がめん||とうじょう||

( アマデウス 真 帆 ) 皆さん 初めて お目にかかり ます |まこと|ほ|みなさん|はじめて|おめにかかり|

私 は 比 屋 定 ( ひや じょう ) 真 帆 わたくし||ひ|や|てい|||まこと|ほ

正確に 言う なら 78 時間 22 分 前 の 彼女 から 派生 した 存在 ― せいかくに|いう||じかん|ぶん|ぜん||かのじょ||はせい||そんざい

と いう こと に なり ます

( 参加 者 たち の ざわめき ) さんか|もの|||

( アマデウス 真 帆 ) 私 は およそ 4 日 前 の 比 屋 定 真 帆 の 記憶 を 持ち |まこと|ほ|わたくし|||ひ|ぜん||ひ|や|てい|まこと|ほ||きおく||もち

その データ を 基 に 動いて いる のです |でーた||もと||うごいて||の です

( 男性 ) フッ … だんせい|

( 男性 ) フッ … だんせい|

( アマデウス 真 帆 ) 今 鼻 で 笑った そこ の 5 列 目 の … |まこと|ほ|いま|はな||わらった|||れつ|め|

( アマデウス 真 帆 ) 今 鼻 で 笑った そこ の 5 列 目 の … |まこと|ほ|いま|はな||わらった|||れつ|め|

ええ 赤い チェック の あなた |あかい|ちぇっく||

今 こう 思って い ませ ん か ? いま||おもって||||

“ あらかじめ 予測 を プログラム して おけば ―” |よそく||ぷろぐらむ||

“ この 程度 の 反応 は 可能だ ” と |ていど||はんのう||かのうだ|

あるいは ―

そこ の “ 私 ” が パソコン で “ 私 ” を 操作 して いる ので は ?  と ||わたくし||ぱそこん||わたくし||そうさ|||||

また 多く の 人 は こう 思う でしょう |おおく||じん|||おもう|

“ 人 の 記憶 を データ と して 保存 なんて できる の か ” と じん||きおく||でーた|||ほぞん|||||

ですが それ ならば ―

一体 私 は 何で しょうか ? いったい|わたくし||なんで|

♪~

~♪

( 人々 の 歓談 する 声 ) ひとびと||かんだん||こえ

ハァ …

( 岡部 ) アマデウス … おかべ|

( アマデウス 真 帆 ) クレジット カード の 番号 ? |まこと|ほ|くれじっと|かーど||ばんごう

言う はず が あり ませ ん いう|||||

“ いつ 頃 まで パパ と お 風呂 に 入って いた ?” |ころ||ぱぱ|||ふろ||はいって|

セクハラ で 訴えて いい です か ? せくはら||うったえて|||

1 週間 前 の パジャマ の 色 なんて 覚えて い ませ ん しゅうかん|ぜん||ぱじゃま||いろ||おぼえて|||

忘れ ました わすれ|

( 岡部 ) AI で あんな やりとり を … おかべ|||||

しかも 感情 的な 反応 や 不必要な 記憶 の 忘却 まで |かんじょう|てきな|はんのう||ふひつような|きおく||ぼうきゃく|

あれ で は まるで …

( 男性 ) オー アインシュタイン ! だんせい|おー|あいんしゅたいん

( 男性 の 英語 ) だんせい||えいご

えっ … あ いや ソーリー

ハァ …

( 真 帆 ) やっぱり こういう の に は 向か ない わ まこと|ほ||||||むか||

やっぱり こういう の に は 向か ない な |||||むか||

えっ ?

( 真 帆 ) あ … まこと|ほ|

あなた 受付 で 会った えっ と … |うけつけ||あった||

岡部 倫太郎 ( りん たろう ) です 比 屋 定 さん … でした よ ね ? おかべ|りんたろう||||ひ|や|てい||||

珍しい 名字 でしょ ? 沖縄 で は よく ある んだ けれど めずらしい|みょうじ||おきなわ||||||

( 岡部 ) えっ と … ( 真 帆 ) ああ おかべ|||まこと|ほ|

ち ちゃん と した 服 も 持ってきた … つもりだった の よ うん ||||ふく||もってきた||||

今日 は すみ ませ ん でした きょう|||||

え ?

( 岡部 ) いや セミナー の 途中 で 邪魔 を おかべ||せみなー||とちゅう||じゃま|

気 に する こと な いわ き|||||

あなた が もし 声 を 上げて くれ なかったら ― |||こえ||あげて||

もっと ひどい こと に なって いた と 思う し |||||||おもう|

それ と 無理に 丁寧に しゃべら なくて も いい わ よ ||むりに|ていねいに||||||

じゃあ 遠慮 なく |えんりょ|

今日 の セミナー は 興味深かった きょう||せみなー||きょうみぶかかった

あんな 人工 知能 が 完成 して いた だ なんて |じんこう|ちのう||かんせい||||

( 真 帆 ) ありがとう … と 言い たい ところ だ けれど ― まこと|ほ|||いい||||

残念 ながら 完成 に は ほど遠い わ ざんねん||かんせい|||ほどとおい|

そう な の か ?

課題 は 山積み ね かだい||やまづみ|

例えば 取り出した 記憶 データ を 脳 に 書き 戻す こと が できて も ― たとえば|とりだした|きおく|でーた||のう||かき|もどす||||

脳 が それ を 利用 でき なければ 意味 が ない のう||||りよう|||いみ||

あっ

( 紅 莉栖 ) 人間 が 記憶 に アクセス しよう と する とき ― くれない|りせい|にんげん||きおく||あくせす||||

前 頭 葉 から 側 頭 葉 へ 信号 が 行く ぜん|あたま|は||がわ|あたま|は||しんごう||いく

( 岡部 ) トップ ダウン 記憶 検索 信号 … おかべ|とっぷ|だうん|きおく|けんさく|しんごう

よく 知って る わ ね |しって|||

外部 から 送ら れた 信号 を 側 頭 葉 が 認識 する ため に は … がいぶ||おくら||しんごう||がわ|あたま|は||にんしき||||

( 真 帆 ) で コピー した 疑似 パルス を 前 頭 葉 に 送り込めば … まこと|ほ||こぴー||ぎじ|||ぜん|あたま|は||おくりこめば

( 岡部 ) 記憶 検索 信号 は 働く おかべ|きおく|けんさく|しんごう||はたらく

合って る か ? あって||

あなた … これ 自分 で 導き 出した の ? ||じぶん||みちびき|だした|

あっ … な 何 か 変 か ? ||なん||へん|

( 真 帆 ) 私 の 後輩 が ね まこと|ほ|わたくし||こうはい||

全く 同じ 理論 を 提唱 して いた の よ まったく|おなじ|りろん||ていしょう||||

確か まだ どこ に も 発表 して い なかった はずだ けれど たしか|||||はっぴょう|||||

あっ …

( 真 帆 ) 脳 科学 専攻 で も ない あなた が ― まこと|ほ|のう|かがく|せんこう|||||

彼女 と 同じ 結論 に ? かのじょ||おなじ|けつろん|

偶然 ? ぐうぜん

( 岡部 ) 違う ( 真 帆 ) えっ ? おかべ|ちがう|まこと|ほ|

今 の 話 は 紅 莉栖 から レクチャー さ れた んだ いま||はなし||くれない|りせい|||||

( 真 帆 ) 紅 莉栖 が !? いつ ?  どこ で ? まこと|ほ|くれない|りせい||||

( 岡部 ) 彼女 が こっち に 留学 して いた とき だ よ おかべ|かのじょ||||りゅうがく|||||

友達 に なって そういう 話 を よくした ともだち||||はなし||

( 真 帆 ) 彼女 が … 友達 ? ( 岡部 ) そうだ まこと|ほ|かのじょ||ともだち|おかべ|そう だ

隠して いた みたいで 悪かった かくして|||わるかった

( 真 帆 ) いえ まこと|ほ|

むしろ 感謝 する わ あの 子 と 友達 に なって くれて |かんしゃ||||こ||ともだち|||

口 ゲンカ ばかり だった けど な くち|げんか||||

彼女 らしい わ かのじょ||

絶対 に 負け を 認め なかった でしょ ? ぜったい||まけ||みとめ||

( 岡部 ) ああ へ理屈 ばかり こねて いた おかべ||へりくつ|||

“ あんた の 前 頭 葉 かき出して や ろうか !” と かな ||ぜん|あたま|は|かきだして||||

( 真 帆 ) フフフ … 言い そう ( 岡部 ) だろう ? まこと|ほ||いい||おかべ|

後輩 の 教育 は ちゃんと して おいて ほしかった な こうはい||きょういく||||||

その 点 に ついて は 認める わ 陳謝 いたし ます |てん||||みとめる||ちんしゃ||

ハハッ ハハハハ …

あっ …

( 真 帆 の 泣き声 ) まこと|ほ||なきごえ

( 岡部 ) あ … おかべ|

ごめんなさい

変 よ ね こんな ところ で 急に へん||||||きゅうに

( 岡部 ) いや … おかべ|

仲 よかった んだ な なか|||

そう いう わけじゃ ない … けど

( 岡部 ) 鼻 も … ( 真 帆 ) 言わ なくて いい おかべ|はな||まこと|ほ|いわ||

( レスキネン ) オー 真 帆 ! |おー|まこと|ほ

こんな 所 に いた のです ね |しょ|||の です|

オー ! 君 は ミスター ・ アインシュタイン おー|きみ||みすたー|あいんしゅたいん

パーティー に 来て くれて いた のです ね ぱーてぃー||きて|||の です|

もし かして ジャパニーズ “ シュラバ ” です か ?

あ … えっ ?

( レスキネン ) ジャパニーズ “ ドゲザ ” 見 れ ます か ? |||み|||

え い や これ は …

( 真 帆 ) 違い ます ! まこと|ほ|ちがい|

私 が 勝手に … わたくし||かってに

紅 莉栖 の 話 に なって つい くれない|りせい||はなし|||

( レスキネン ) 紅 莉栖 ?  もし かして 君 は ― |くれない|りせい|||きみ|

紅 莉栖 と 面識 が ある の かい ? くれない|りせい||めんしき||||

は … はい

( レスキネン ) そうです か 彼女 が 日本 に 滞在 して いた とき に … |そう です||かのじょ||にっぽん||たいざい||||

( 岡部 ) 岡部 倫太郎 と いい ます 電機 大 の 学生 です おかべ|おかべ|りんたろう||||でんき|だい||がくせい|

( レスキネン ) それ で セミナー に |||せみなー|

もし かして あの とき 声 を 上げて くれた の は 紅 莉栖 の ? ||||こえ||あげて||||くれない|りせい|

いや あれ は …

いえ そういう 側面 も あった かも しれ ませ ん ||そくめん||||||

そういう こと なら … 真 帆 |||まこと|ほ

ミスター 岡部 を 会わ せて あげて は どう かな ? みすたー|おかべ||あわ|||||

彼女 に かのじょ|

あっ

彼女 ? かのじょ

教授 ! でも 彼 は 部 外 者 の 学生 です よ きょうじゅ||かれ||ぶ|がい|もの||がくせい||

( レスキネン ) 紅 莉栖 の 友人 であれば 部 外 者 で は ない よ |くれない|りせい||ゆうじん||ぶ|がい|もの||||

ここ で 出会った 幸運 を 大切に し ようじゃ ない か ||であった|こううん||たいせつに||||

あっ 待って ください |まって|

話 が 見え ない のです が 会う って 誰 と ? はなし||みえ||の です||あう||だれ|

人 で は ない わ 会う の は アマデウス じん|||||あう|||

( 岡部 ) さっき の デモンストレーション の ? おかべ||||

( 真 帆 ) アマデウス の サンプル と して ― まこと|ほ|||さんぷる||

私 の データ の ほか に もう 1 人 研究 者 の データ が 存在 して いる の わたくし||でーた|||||じん|けんきゅう|もの||でーた||そんざい|||

研究 … ハッ ! けんきゅう|

ああ っ …

( 岡部 ) アマデウス に 紅 莉栖 の 記憶 が !? おかべ|||くれない|りせい||きおく|

( レスキネン ) 今 まで 私 と 真 帆 と で 彼女 と 話して データ を 取って きた のだ が ― |いま||わたくし||まこと|ほ|||かのじょ||はなして|でーた||とって|||

話題 に も 限界 が あって ね わだい|||げんかい|||

どうか な ?

( 真 帆 ) よく 考えた ほう が いい わ まこと|ほ||かんがえた||||

紅 莉栖 と どの 程度 親しかった の か 分から ない けれど ― くれない|りせい|||ていど|したしかった|||わから||

彼女 と 親しければ 親しい ほど ― かのじょ||したしければ|したしい|

アマデウス の 存在 は つらい もの に なる から ||そんざい||||||

( 岡部 )8 か月 前 の あいつ の … おかべ|かげつ|ぜん|||

( 真 帆 ) いらっしゃい まこと|ほ|

( 真 帆 ) 各国 の 脳 科学 研究 者 が 連携 して ― まこと|ほ|かっこく||のう|かがく|けんきゅう|もの||れんけい|

新しい 機構 を 作る 予定 な の あたらしい|きこう||つくる|よてい||

ここ は まだ あくまで 準備 室 な んだ けど ね ||||じゅんび|しつ||||

( 岡部 ) 教授 は ? おかべ|きょうじゅ|

( 真 帆 ) 今日 は 日曜 だ も の オフ よ まこと|ほ|きょう||にちよう||||おふ|

もう 一 度 聞く けど 本当に 会う ? |ひと|たび|きく||ほんとうに|あう

思った より も ずっと 親しかった の ね おもった||||したしかった||

あなた たち

えっ ?

ここ に ある アマデウス は 話す 声 も 言葉 も 彼女 そのもの |||||はなす|こえ||ことば||かのじょ|その もの

普通 なら 錯覚 に 陥る ふつう||さっかく||おちいる

まるで 本物 の 彼女 が 生きて いる か の ように |ほんもの||かのじょ||いきて||||よう に

でも この アマデウス は ―

3 月 の 時点 で の 紅 莉栖 の 記憶 を データ 化 した システム つき||じてん|||くれない|りせい||きおく||でーた|か||しすてむ

あなた と 友人 だった 彼女 で は ない し 生きて は い ない ||ゆうじん||かのじょ|||||いきて|||

その 事実 は 変わら ない 残酷な ほど に |じじつ||かわら||ざんこくな||

( 岡部 ) ああ おかべ|

( 真 帆 ) アマデウス と 話せば 話す ほど その 現実 が 突きつけ られる まこと|ほ|||はなせば|はなす|||げんじつ||つきつけ|

彼女 が い ない と いう 事実 が 動かせ ない こと を 思い知って しまう かのじょ||||||じじつ||うごかせ||||おもいしって|

分かって いる わかって|

その 覚悟 を 決めて ここ に 来た つもりだ |かくご||きめて|||きた|

そう

( 岡部 ) フゥ … おかべ|

( 電子 音 ) でんし|おと

( 真 帆 ) そこ の イス に 座って て まこと|ほ|||いす||すわって|

( ドア の 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと

( キーボード を 打つ 音 ) ||うつ|おと

( 真 帆 ) パスワード は 見 ないで くれる ? まこと|ほ|ぱすわーど||み||

いい わ よ

あっ … どうした の ?

いや 今に なって 少し おじけづいて きた |いまに||すこし||

( 真 帆 ) フッ … まだ 間に合う わ よ 今 すぐ ここ から 出て け ば ? まこと|ほ|||まにあう|||いま||||でて||

( 岡部 ) 意地 が 悪い な おかべ|いじ||わるい|

( 真 帆 ) 心配 して あげて る の よ まこと|ほ|しんぱい|||||

( 岡部 ) だったら もう 少し らしい 言い 方 を した ほう が いい おかべ|||すこし||いい|かた|||||

紅 莉栖 と いい これ だ から 実験 大好き っ子 は … くれない|りせい||||||じっけん|だいすき|っこ|

( 真 帆 ) ん ? ( 岡部 ) あ いや … まこと|ほ||おかべ||

実験 に 明け暮れて ばかりの ヤツ は かわい げ が ない って な じっけん||あけくれて||やつ|||||||

今 の 発言 は 明らかな ひ ぼう 中傷 ね いま||はつげん||あきらかな|||ちゅうしょう|

侮辱 罪 で 訴えて も いい わ ぶじょく|ざい||うったえて|||

悪かった ドクペ おごる から 許して くれ わるかった||||ゆるして|

フフ … 安い |やすい

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何 が おかしい んです ?  先輩 |くれない|りせい|なん|||ん です|せんぱい

( 岡部 ) ああ っ … おかべ||

( 岡部 ) 彼女 が … そこ に いた おかべ|かのじょ||||

すぐ … そば に …

あの 声 と … |こえ|

あの 姿 で … |すがた|

どうぞ

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 倫太郎 さん ?  はじめ まして |くれない|りせい|おかべ|りんたろう|||

牧 瀬 紅 莉栖 です どうぞ よろしく まき|せ|くれない|りせい|||

( 真 帆 ) 岡部 倫太郎 さん よ まこと|ほ|おかべ|りんたろう||

先日 の セミナー で 知り合った のだ けれど ― せんじつ||せみなー||しりあった||

アマデウス に 興味 が ある みたいだった ので ― ||きょうみ||||

来て もらった の きて||

( アマデウス 紅 莉栖 ) へえ |くれない|りせい|

先輩 が そんな こと 言う なんて 大した もの です ね せんぱい||||いう||たいした|||

えっ と 岡部 さん ? ||おかべ|

え … あっ

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 さん も 脳 科学 専攻 な んです か ? |くれない|りせい|おかべ|||のう|かがく|せんこう||ん です|

( 岡部 ) あっ あ … おかべ||

( 真 帆 ) 専攻 は 違う わ まこと|ほ|せんこう||ちがう|

ただ 彼 は 優秀 よ 教授 に も 気 に 入ら れた みたいだ し |かれ||ゆうしゅう||きょうじゅ|||き||はいら|||

( アマデウス 紅 莉栖 ) ああ ~ フフ … |くれない|りせい||

あの … 先輩 ! |せんぱい

( 真 帆 ) ん ? まこと|ほ|

( アマデウス 紅 莉栖 ) ちょっと スピーカー に 近づいて くれ ませ ん か ? |くれない|りせい||すぴーかー||ちかづいて||||

え ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) いい から !  お 願い し ます |くれない|りせい||||ねがい||

ん ん … 何 よ ? ||なん|

( アマデウス 紅 莉栖 ) ひょっとして … |くれない|りせい|

( 真 帆 ) は あ !? そんな わけない でしょ ! まこと|ほ|||||

( アマデウス 紅 莉栖 ) そんなに テレ なくて も … |くれない|りせい||||

とにかく おかしな こと を 言う の は やめて ! ||||いう|||

何の 話 だ ? なんの|はなし|

( 真 帆 ) 何でもない わ ! ( 岡部 ) ああ … はい ! まこと|ほ|なんでもない||おかべ||

( 真 帆 ) とにかく バカな 話 は おしま い まこと|ほ||ばかな|はなし|||

こんな 中身 の ない 話 を しに ― |なかみ|||はなし||

岡部 さん に 来て もらった わけじゃ ない んだ し おかべ|||きて|||||

( アマデウス 紅 莉栖 ) ごまかす ところ が ますます 怪しい |くれない|りせい|||||あやしい

( 真 帆 ) ウイルス ぶち 込む わ よ まこと|ほ|ういるす||こむ||

ウソ です もう 言い ませ ん うそ|||いい||

( 真 帆 ) った く まこと|ほ||

アマデウス の 問題 の 1 つ よ ね こういう の ||もんだい||||||

ごめんなさい

じゃあ 話して みて もらって いい かしら ? |はなして||||

( 岡部 ) あっ ああ … おかべ||

失礼 し ました しつれい||

どうぞ どんな こと でも 聞いて ください ||||きいて|

可能な 範囲 で お 答え し ます かのうな|はんい|||こたえ||

そう だ な

タイムマシン … は 作れる だろう か ? たいむ ましん||つくれる||

タイム マシン です か ? たいむ|ましん||

( 岡部 ) ああ おかべ|

( アマデウス 紅 莉栖 ) ふむ … |くれない|りせい|

どういう 質問 ? いきなり タイム マシン なんて |しつもん||たいむ|ましん|

( 岡部 ) 単なる 思考 実験 だ おかべ|たんなる|しこう|じっけん|

( 真 帆 ) ふうん まこと|ほ|

( アマデウス 紅 莉栖 ) そうです ね 結論 から 言って しまう と ― |くれない|りせい|そう です||けつろん||いって||

タイム マシン は 可能で は ない たいむ|ましん||かのうで||

けれど 不可能 と まで は 言い切れ ない と いった ところ でしょう か |ふかのう||||いいきれ||||||

タイム マシン なんて もの は … たいむ|ましん|||

( 岡部 ) バカらしい 代物 … で は ない の か ? おかべ|ばからしい|しろもの|||||

( アマデウス 紅 莉栖 ) そう 決めつける の は 早計 です よ |くれない|りせい||きめつける|||そうけい||

( 岡部 ) さまざまな 理論 が 提唱 さ れて いる が ― おかべ||りろん||ていしょう||||

どれ も 仮説 の 域 を 出 ない ||かせつ||いき||だ|

現実 的で は ない ので は ? げんじつ|てきで||||

それ は 私 たち が まだ 重大な 何 か を 発見 できて い ない から でしょう ね ||わたくし||||じゅうだいな|なん|||はっけん||||||

( 岡部 ) だ から 可能で は ない が 不可能 と は 言い切れ ない … か おかべ|||かのうで||||ふかのう|||いいきれ||

うん うん

どう ?

俺 が 話した 彼女 と は 微妙に 答え が 違って いる おれ||はなした|かのじょ|||びみょうに|こたえ||ちがって|

ふむ

( 岡部 ) これ は アルファ と ベータ の 世界 線 の 差 な の か ? おかべ|||||||せかい|せん||さ|||

( ドア の 開く 音 ) どあ||あく|おと

リンターロ !

ヘイ ボーイ !  ワッツアップ ? ハハハ … |ぼーい||

あ … アイム ファイン サンキュー アンド ユー ? |||さんきゅー|あんど|ゆー

アア … ホワット ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) ひどい 発音 です ね |くれない|りせい||はつおん||

ぐ っ …

だ 黙れ クリスティーナ ! あっ ぐ っ … |だまれ||||

くっ う う …

クリスティーナ ?

( 岡部 ) あ … う … おかべ||

いや … な 何でもない ||なんでもない

( アマデウス 紅 莉栖 ) 気 に なり ます |くれない|りせい|き|||

( 岡部 ) 何でもない !  気 に する な おかべ|なんでもない|き|||

( アマデウス 紅 莉栖 ) 明らかに 動揺 して ます よ ね クリスティーナ … |くれない|りせい|あきらかに|どうよう|||||

( 岡部 ) しつこい ぞ クリスティーナ … いや 紅 莉栖 … おかべ|||||くれない|りせい

( 真 帆 ) どうして クリスティーナ な の ? まこと|ほ||||

君 まで そこ に 食いつか ないで くれ きみ||||くいつか||

( アマデウス 紅 莉栖 ) 答えて ください |くれない|りせい|こたえて|

しつこい ぞ !

いや 気 に なる わ よ |き||||

( レスキネン ) アハハハ …

アマデウス は おもしろい だろう ? リンターロ

( 岡部 ) テスター ? ( レスキネン ) そう おかべ|||

アマデウス と 時々 会話 して その データ を 取ら せて ほしい ||ときどき|かいわ|||でーた||とら||

期間 は 私 が アメリカ へ 帰る まで 月 に 2 回 ほど ― きかん||わたくし||あめりか||かえる||つき||かい|

ここ に 経過 を 報告 し に 来て くれれば それ で いい ||けいか||ほうこく|||きて||||

報告 です か ? ほうこく||

( レスキネン ) 特に ノルマ の ような もの は ない よ |とくに|のるま||||||

気 が 向いた とき に 彼女 と 話して ― き||むいた|||かのじょ||はなして

その 反応 を 僕ら に 話して くれれば いい |はんのう||ぼくら||はなして||

紅 莉栖 と … くれない|りせい|

( レスキネン ) もちろん 乗り気で ない なら 断って くれて いい ||のりきで|||たって||

亡くした 友人 を 再現 した AI と 話さ せる こと が ― なくした|ゆうじん||さいげん||||はなさ|||

残酷な こと は 理解 して いる つもりだ ざんこくな|||りかい|||

( 岡部 ) 俺 は … おかべ|おれ|

( 真 帆 ) 本当に いい んです か ? まこと|ほ|ほんとうに||ん です|

僕 や 真 帆 と の 会話 で は そろそろ 限界 が きて いた から ね ぼく||まこと|ほ|||かいわ||||げんかい|||||

それ に 外部 の 人間 と 接する こと で ― ||がいぶ||にんげん||せっする||

アマデウス が どう 変化 する かも 見 たかった |||へんか|||み|

( 真 帆 ) 私 は こう なる と 思って ました まこと|ほ|わたくし|||||おもって|

( レスキネン ) そうかい ? ( 真 帆 ) ええ ||まこと|ほ|

( 真 帆 ) 彼 が 紅 莉栖 を 知っている と 聞いた とき から まこと|ほ|かれ||くれない|りせい||しっている||きいた||

( アマデウス 紅 莉栖 ) 岡部 倫太郎 さん |くれない|りせい|おかべ|りんたろう|

また 会い ましょう |あい|

( 真 帆 ) 私 の 知ら ない 紅 莉栖 を 知っている 人 … か まこと|ほ|わたくし||しら||くれない|りせい||しっている|じん|

( 紅 莉栖 ) 先輩 くれない|りせい|せんぱい

先輩 せんぱい

あの … 取り ましょう か ? |とり||

( 真 帆 ) 大丈夫 よ 別に 困って ない から まこと|ほ|だいじょうぶ||べつに|こまって||

( 紅 莉栖 ) 困って る じゃ ないで す か くれない|りせい|こまって|||||

( 真 帆 ) ん ん … まこと|ほ||

はい

( アマデウス 紅 莉栖 ) 先輩 |くれない|りせい|せんぱい

先輩 口 が 悪い の は 直した ほう が いい と 思い ます せんぱい|くち||わるい|||なおした|||||おもい|

( 真 帆 ) 何で ? まこと|ほ|なんで

( アマデウス 紅 莉栖 ) 嫌わ れたら どう する んです ? |くれない|りせい|きらわ||||ん です

その 話 に 戻る の は やめ なさい |はなし||もどる||||

( アマデウス 紅 莉栖 ) これ が 人生 最後 の チャンス かも しれ ない んです よ … |くれない|りせい|||じんせい|さいご||ちゃんす||||ん です|

あなた こそ その 口 を 改め なさい |||くち||あらため|

( 岡部 ) オペレーション ? おかべ|

( ま ゆり ) うん   ダル 君 と 考えた ― |||だる|きみ||かんがえた

“ 鈴 ( すず ) さん を 元気に しよう 大 作戦 ”! すず||||げんきに||だい|さくせん

えっ … そんな もの を 考えて いた の か ? ||||かんがえて|||

まゆ し ぃね 鈴 さん って ふだん は 怖い けど ― |||すず|||||こわい|

本当 は 優しい 人 なん だって ほんとう||やさしい|じん||

まゆ し ぃ が うとうと して る と こっそり 毛布 を かけて くれたり ― |||||||||もうふ|||

まゆ し ぃ が うとうと して る と こっそり 毛布 を かけて くれたり ― |||||||||もうふ|||

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

る か 君 たち も いろいろ 助けて もらって る みたいで ||きみ||||たすけて|||

大丈夫 ? だいじょうぶ

( ま ゆり ) だ から 元気に なって もらう ため に ― ||||げんきに||||

クリスマス パーティー を 鈴 さん に プレゼント しよう と 思う のです くりすます|ぱーてぃー||すず|||ぷれぜんと|||おもう|の です

( 岡部 ) パーティー か ( ま ゆり ) ダメ かな ? おかべ|ぱーてぃー||||だめ|

ダメじゃ ない けど 鈴 羽 ( すず は ) そういう の 喜ぶ か ? だめじゃ|||すず|はね|||||よろこぶ|

嫌がる 気 も する んだ が いやがる|き||||

そんな こと ない と 思う よ ||||おもう|

鈴 さん も きっと オカリン と 仲直り し たい と 思って る と 思う し すず||||||なかなおり||||おもって|||おもう|

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 岡部 ) ん ?  あ … けいたい|でんわ||しんどう|おと|おかべ||

( ま ゆり ) 出た ほう が いい と 思う よ ||でた|||||おもう|

まゆ し ぃ 待って る から |||まって||

悪い わるい

( アマデウス 紅 莉栖 ) ハァ … |くれない|りせい|

まさか 8 回 も 居留守 使わ れる と は 思い ませ ん でした |かい||いるす|つかわ||||おもい|||

( 岡部 ) いや それ は … おかべ|||

( アマデウス 紅 莉栖 ) まあ 話す 気 が ない なら それ は それ で いい です が |くれない|りせい||はなす|き||||||||||

フン 何 よ テスト って いう から ― ふん|なん||てすと|||

今 まで 以上 に 人 と 話したり できる と 思って た のに いま||いじょう||じん||はなしたり|||おもって||

( 岡部 ) ああ … おかべ|

この … 不機嫌で 強 がり で … |ふきげんで|つよ||

人一倍 好奇心 が 強くて 負けず嫌いな … ひといちばい|こうきしん||つよくて|まけずぎらいな

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何で 黙って る んです か ? |くれない|りせい|なんで|だまって||ん です|

とにかく 気 が 向いたら どうぞ 連絡 して きて ください |き||むいたら||れんらく|||

こっち も 忙しい ので 出 られる か は 分かり ませ ん けど ! ||いそがしい||だ||||わかり|||

( 岡部 ) 紛れ も ない おかべ|まぎれ||

牧 瀬 … 紅 莉栖 だ まき|せ|くれない|りせい|

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