JoJo no Kimyou na Bouken Part 4: Diamond wa Kudakenai Episode 20
( 踏み切り の 音 )
( ナレーション ) 山岸 由花 子 は 最近 落ち込 ん で い た
( 小学生 1 ) えっ 好き な 子 いる の ?
( 小学生 2 ) いる よ 両 思い だ よ ( 小学生 1 ) えー っ !
( 山岸 由花 子 ( やま ぎ し ゆか こ ) ) あっ …
( 広瀬 康一 ( ひろ せ こう いち ) ) こない だ 久しぶり に アンジェロ 岩 に 行った ん だ けど さ
観光 客 の 人 たち が いっぱい 写真 撮って た
( 東方 仗助 ( ひがし かた じ ょ うす け ) ) へえ もう すっかり 名物 だ なあ
( 東方 仗助 ( ひがし かた じ ょ うす け ) ) へえ もう すっかり 名物 だ なあ
( 康一 ) あっ ( 由花 子 ) ハッ
あっ …
あ …
あっ どう し た ? 康一
ハア ハア …
( 由花 子 ) 康一 君 の こと を 思って い られ れ ば ―
それ で 幸せ
一 度 は そう 思った けど やっぱり つらい わ
少し で いい 振り向 い て ほしい
だけど どう すれ ば いい の か 私 に は 分から ない ん です もの
( ため息 )
シンデレラ ?
( ドア が 開く 音 )
( 女性 客 ) う わ ああ あっ なんて 幸せ な の !
あんな ステキ な 彼 が この 私 に プロポーズ し て くれる なんて
ありがとう 彩 先生 本当 に ありがとう !
( 泣き声 )
( 辻 彩 ( つじ あや ) ) フウ …
暗い 美人 より 明るい ブス …
… の ほう が マシ って こと ね
女 の 青春 は
お 入り なさい 愛 と 出会う メイク 致し ます
その 看板 は 真実
興味 を お 持ち なら ば …
歓迎 する わ
フン …
私 の 名前 は 辻 彩
ハア … ここ の 経営 者 で エステティシャン
低 血圧 っぽい 話し 方 する けど ―
気 に し ない で ね
ハア …
これ でも 仕事 に は 意欲 的 な の よ
ハア …
あなた …
とても 美人 ね ハア …
こんな 美しい 人 が この 杜王 町 ( もり おう ちょう ) に い た なんて
さあ そこ に お かけ に なって
その 用紙 に お 名前 と 住所 を お 願い ね
私 まだ やる って 決め た わけ じゃ ない ん です けど
は ー い これ が 料金 表 よ
( 由花 子 ) 芸能 人 と 結婚 する メイク ?
( 彩 ) この お 店 は 普通 の エステ と は ちょっと 違う の よ
私 は 幸福 の 顔 を 作って あげる エステティシャン な の
ん っ …
人相 … つまり 顔 の 形 に よって 人 は 運 が 変化 する もの な の よ
愛 さ れる 顔 を 持て ば 愛 と 出会う 運勢 に なれる の
ん ー 残念
あなた 目 と 眉 の 形 が よく ない わ ねえ
ハア …
はっきり 言う わ あまり の くだらな さ に ガッカリ よ
そんな の で お 金 取る 気 な の ?
この 顔 だ と 男の子 は あなた が 好き に なれ ば なる ほど ―
逃げ て いく の よ ねえ
違い まし て ? そんな 経験 な あい ?
ハズレ だ わ そんな こと いっぺん も ない わ
あらそう まあ いい わ あなた の 場合 は …
( キー 操作 音 ) ( 彩 ) あら ごめんなさい ね
CG の 操作 に なかなか 慣れ なく て
これ が 愛 と 出会う 顔 です わ
ちょっと 待って これ は 整形 じゃ ない の ?
手術 と か する の ?
あくまで も メイク と 美容 マッサージ で 整える 顔 です わ
でも 30 分 しか もた ない の
もし 愛 と 出会わ なかったら 料金 の 1000 円 は お返し し ます
試し て み ます ?
そう たかが メイク なら ―
1 回 ぐらい は だまさ れ た と 思って 試し て み て も いい わ
( 彩 ) ありがとう それ で は 始め ま しょ う ね
じゃあ 目 を 閉じ て
( 彩 ) そのまま 目 を 開け ない で ね
動 い ちゃ あ ダメ よ 動く と …
手元 が 狂い ます から ね
( スタンド が 動く 音 )
( 由花 子 ) 康一 君 …
( 由花 子 ) これ が 愛 と 出会え る メイク ?
本当 に 眉 や 目 の ライン を 変える だけ で ―
運勢 が 変わる の かしら
( 康一 ) う わ っ !
( 康一 ) ハッ ! ( 由花 子 ) 康一 君 ?
( 康一 ) さ … 捜し た よ 由花 子 さん
えっ 私 を ?
うん
さっき レンガ 亭 の 前 通った でしょ ?
その 時 すごく 浮か ない 顔 を し て た から ―
な … 何だか 僕 心配 に なって
心配 ?
康一 君 が 私 の こと 心配 し て くれ た の ?
う … うん
前 に いろいろ あった けど 僕 もう 気 に し て ない から さ
落ち込 ん だ りし ない で ほしい ん だ
ほ … 本当 に ?
うん
( 由花 子 ) 信じ られ ない わ まさか この メイク の せい ?
こ … 康一 君 …
立ち話 も 何 だ から ―
ど っか に 座って おしゃべり し ない ?
へ っ ?
( 由花 子 ) あ … あの … よかったら だ けど …
そう です ね そう いえ ば ちょっと 喉 が 渇 い た かな
えっ ? え えー っ !
( 由花 子 ) 確かに ツイ てる わ グングン 変わって き てる わ
かわいい けど 強い 意志 を 持つ 康一 君 の そば に い られる
かわいい けど 強い 意志 を 持つ 康一 君 の そば に い られる
( 康一 ) 何 か 急に チョコ パフェ が 食べ たく なった な
女の子 っぽい です か ね ?
えっ ? いいえ ちっとも
私 も 食べ たい と 思って い た の
( 由花 子 ) 夢 の よう だ わ 人相 って ホント に ある ん だ
私 は 今 ノッ て いる
強い 運勢 に 確かに ノッ て いる わ
あっ !
( 2 人 ) ハッ
( 2 人 ) ハア …
( 由花 子 ) し … 信じ られ ない
康一 君 の ぬくもり と 鼓動 が 伝わって くる
幸せ …
今 まで の 私 の 人生 で 一 番 幸せ だ わ
あっ 4 時 だ もう こんな 時間 か
( 康一 ) う わ あっ !
あっ あれ ?
お腹 が 痛い ! いて て … N 由 花子 さん ごめん !
僕 もう 帰る ね
こ … 康一 君 !
なぜ … な の ?
どうして 30 分 だけ な の よ ー っ !
( 急 ブレーキ の 音 )
コラ 女 ! 赤 信号 見え ねえ の か ?
うるさい わ ね !
勝手 に 赤 に なった 信号 が 悪い の よ
どうして 30 分 ぽっ ち な の よ もっと 長く し て ちょうだい !
( 彩 ) 愛 と 出会え た ん でしょ ?
それ で 満足 な さ い
そして また 明日 来 なさい
他の お 客 様 は みんな そう して いる わ
ダメ よ 30 分 ぽっ ち で 康一 君 と 別れる 運勢 なんて ―
私 我慢 なら ない わ
( 彩 の ため 息 )
今度 は 愛 を とらえる やつ に し て ! できる ん でしょ ?
人 の 都合 を 聞か ない 性格 ね
やって っ たら !
フウ … 由花 子 さん
シンデレラ は 嫌がらせ を さ れ て も ―
清い 心 を 持って い た から ステキ な 愛 に 出会え た わ
つまり すばらしい 出来事 に は それなり の 心がけ が 必要 って こと
あなた に それ が できる かしら
心がけ ? 何 の こと ?
( 彩 ) 運勢 を 完璧 ( ぺ き ) に 変える に は ―
人相 を 変える だけ じゃあ ダメ な の よ
ハア …
私 は ね シンデレラ の お 話 に 出 て くる ―
魔法使い に 憧れ て エステティシャン に なった の
あの 魔法使い の よう に 人 に 幸せ を 与え て いき たい の
あなた 美人 だ し とても 好き よ だ から 特別 に やって あげる わ
でも …
いろんな とこ を エステ し なく ちゃ なら ない わ ね
ハア …
( 由花 子 ) ん っ …
ウフッ 全身 な の よ 全身
愛 を とらえる 体 に し なけ れ ば なら ない わ
そして 大切 な 心がけ って いう の は これ よ
この 口紅 を 寝る 時 以外 30 分 ごと に 唇 に 塗って いただく わ
エステ し た 体 を 保つ ため の もの よ
これ が 守れ る なら ば ―
あなた は 永遠 に 愛 を とらえる 運勢 に なれ ます わ
料金 は 24 時間 で 7 万 2000 円 です
いい わ やって もらう わ
ウフッ
( ライト が 点く 音 )
そう そのまま 動か ない で ね 目 を 開け ちゃ あ ダメ よ
( 由花 子 ) あなた やっぱり ただ の エステティシャン じゃ なかった わ ね
( 由花 子 ) あなた やっぱり ただ の エステティシャン じゃ なかった わ ね
( 彩 ) ハッ
( 彩 ) ハッ
( 彩 ) この 能力 は … N 見える の ? 私 の シンデレラ が
なるほど 幽 波紋 ( スタンド ) 能力 だった の ね
( 首 を 絞める 音 ) ( 彩 ) う っ
でも よく 考え て み れ ば 何 だって いい わ
私 に 危害 を 加える つもり なら とっくに やって る はず です もん ね
信用 する わ あなた は 魔法使い よ
( 怯 ( おび ) える 声 )
ビックリ し た わ
いい から 始め て
ウフッ ステキ な 子 いい わ 腕 を ふるって あげる
シンデレラ は 肉体 の イメージ を 変換 する 幽 波紋
これ で 完璧 に 愛 を とらえる エステ が 完了 し た わ
由花 子 さん
あなた は 愛 に 関し て 無敵 の 肉体 に なった の よ
お腹 の 痛み 急に 消え ちゃ った な
あっ これ 由 花子 さん の カバン だ
しまった 戻って 返さ なきゃ !
ハッ
康一 君
ゆ … 由花 子 さん
( 康一 ) あっ …
そ … そうだ これ
由花 子 さん の カバン だった ん だ
えっ ?
( 康一 ) こっち が 僕 の ね
間違え て 持ってき ちゃ った よ ごめん ね
そ … それ じゃあ これ で
ち ょ … ちょっと 待って 康一 君
( 由花 子 ) 私 を 見 て
ハッ
私 を 見 て
何 か 沸き 起こって くる 気持ち ある でしょ ?
そ … それ は … N それ は … それ は !
( 岸辺 露 伴 ( き し べ ろ は ん ) ) よう 康一 君 じゃあ ない か
( 康一 ) 露 伴 先生
これ から 取材 で 亀 友 ( かめ ゆう ) デパート に 行く ん だ
君 付き合って くれよ
僕 もう 家 帰る ん です けど
( 露 伴 ) デパート の 中 って 1 人 で 写真 撮る と 恥ずかしい だ ろ
何 な の これ …
私 は 無敵 の ヒロイン に なった はず じゃ ない の ?
あんた の 幽 波紋 シンデレラ の 効果 は ―
一体 どう し た って いう の よ
( 彩 ) いいえ 康一 君 の ハート は すでに あなた を 好き な はず だ わ
でも 康一 君 の 理性 が あなた を 拒 ん で いる の よ
あなた 過去 に 康一 君 と 何 か あった ん じゃ な あい ?
その せい よ
( 康一 の 母 ) まあ この 方 が 漫画 家 の ? ステキ な 方 ねえ
( 彩 ) でも 大丈夫
いずれ 運勢 は あなた に 味方 する わ
シンデレラ は 絶対 な の よ
ところで 今 4 時 45 分 もう すぐ 30 分 経過 する わ よ
口紅 塗る の 絶対 に 忘れ ない で
ええ 今 やって いる わ
運勢 は 私 の 味方 … ね
( 仗助 ) えっ 亀 友 行く の ? 俺 たち も っす よ
( 由花 子 ) えっ ? 何 よ こい つら は 人 が 増え てる じゃ ない の
( 話し声 )
( 話し声 )
( 話し声 )
一 番 い て ほしく ない 母親 まで いる わ
一 番 い て ほしく ない 母親 まで いる わ
何 が 運勢 が 味方 する … よ !
あの エステ 女 殺し て やる わ !
この 辺 から 撮って おこ う かな
( シャッター 音 )
( 泣き声 )
( ジョセフ ・ ジョースター ) き … 君 フラッシュ たく の か マズ い ぞ 仗助 君
この 子 が ビックリ し て ストレス で 消え て いく ぞ
おい ジジイ 外 に 出る ん だ !
( 周囲 の ざわめき )
( ジョセフ ) ちょっと 失礼
( 周囲 の ざわめき )
( 周囲 の ざわめき )
( 仗助 ) そこ ど い て くれ !
( 周囲 の ざわめき )
( 周囲 の ざわめき )
( 露 伴 ) えっ ? ( 康一 の 母 ) 何 な の ?
( 康一 ) わ あ !
( ジョセフ ) おっと ごめん 康一 君
( 康一 ) ハッ ( 由花 子 ) あっ
ゆ … 由花 子 さん …
こ … 康一 君 …
これ よ 運勢 って … N これ な ん だ わ
心 が 通じ て いる
康一 君 の ハート が 私 の ハート に 流れ込 ん で くる
これ が 私 の すべて
そして 私 の 人生 は 今 から 変わる ん だ わ
( 康一 ) 仗助 君 億 泰 ( おく やす ) 君
僕 由 花子 さん と チュー し ちゃ った … はい
( 仗助 ) う わ あ ああ ああ
う っ 何 を さ れ ただ と !
あの 女 懲り ず に 何 か 仕掛け て き た の か ?
慌て ない で そう じゃ ない ん だ
僕 も 何 か …
由花 子 さん の こと を 好き に なっちゃ っ た みたい な ん だ
えっ
あの 性格 が 結構 いい か な あって 思え たり し て ―
温かい 気持ち に なる ん だ
これ って 恋 か なあ
おい 億 泰 聞い た か よ
幽 波紋 も 月 まで ぶ っ 飛ぶ この 衝撃
なんと あの 由花 子 と … お っ ?
( 虹 村 億 泰 ) ぶ わ あ あぁ っ !
おいおい おい
何も 泣 く こ た あ ねえ だ ろ う が よ ぉ
でも よ 康一
なんで そんな たまげ た 急 展開 に なった の か は 知ら ねえ が ―
由花 子 も お め え も お互い 好き 同士 っ つ ー なら ―
もう 問題 は 何も ねえ よ な ?
( 康一 ) そう じゃ ない ん だ よ
あれ 以来 由 花子 さん 僕 に 会って くれ ない ん だ
( 仗助 と 億 泰 ) うん ?
そこ が ミステリー で 学校 を 2 日 休 ん でる ん だ
電話 に も 出 ない し 伝言 と か も 何も ない ん だ プッツリ
( 億 泰 ) そ … その チュー し ち まった っ つ ー …
その 日 以来 全然 ?
( 康一 ) 全然
へえ そりゃ 実に 奇妙 だ な
俺 は よ ぉ 由花 子 の 愛情 の ―
真剣 さ って やつ だけ は 尊敬 し て いた ん だ ぜ
でも よ その 理由 は ―
直接 由花 子 に 会って 聞く しか ねえ と 思う よ
俺 たち が 変 に 関わって も なあ …
う … うん
でも 何 か 危機 が 迫ったら 知らせ て くれ
す っ 飛 ん で いく から よ
ありがとう じゃあ 僕 行く ね
( 仗助 ) おお
( 億 泰 ) でも 康一 の 野郎 ごとき が チュー だ ぞ …
( 仗助 ) だ から 何も 泣 く こ た あ ねえ だ ろ う が よ
( 康一 ) あっ あの 髪 は …
由花 子 さん
ま … 待って 由花 子 さん !
お っ あ … あの …
あっ
私 そんな 人 で は あり ませ ん
あ … あの 後ろ姿 が そっくり だった もの で
いえ やっぱり 待って !
こ … 康一 君
( すすり泣き )
う う う …
う あっ
よくも やって くれ た わ ね こ のう すら ボゲッ !
顔 が どんどん 崩れ て いく わ 化粧 し て も すぐに 取れる わ !
う わ あっ !
( 由花 子 ) う っ … う …
この … ケツ 穴 女 ! 顔 を 元どおり に し て !
ハァ … どうやら ―
約束 を 破った みたい ね
ハッ
残念 だ わ あれほど 30 分 に 一 度 ―
シンデレラ の 口紅 を 塗る の を 忘れ ない で と 念 を 押し た のに
ちょっと 忘れ た だけ な のに !
ハッ
な … 何 ? これ 私 の 手 ?
キャーッ !
グシャグシャ に なって いく わ
( 彩 ) 手相 と 指紋 も なくなって いく の よ 約束 を 破った の が いけない の よ
あの 口紅 は 運勢 を 固定 する ため の もの だった の よ
人 の 運勢 を 変える に は 膨大 な エネルギー が 必要 な の
それ が 飛 ん で いった わ
自分 の 運勢 を 甘く 見 た あなた 自身 が 悪い の よ
こ … 殺さ れ たい の !
( 彩 ) 殺す ?
私 は 野心 だ と か お 金 だけ の ため に エステ を やって る ん じゃあ ない わ
シンデレラ の お 話 に 出 て くる よう な ―
人 に 幸せ を 与える 魔法使い に なり たかった
ホント に 残念 だ わ
あなた の 望み を かなえ て やろう と す べき で は なかった
( 彩 ) あなた の 顔 と 手相 は もう ない の この世 から 消滅 し た の
( 由花 子 ) 何 です って ?
消え た の よ
部品 の ない もの は どう しよう も ない わ
顔 が もう ない です って ?
部品 の ない 人 は どんな 人生 を 歩む の ?
( 康一 ) 由花 子 さん ( 由花 子 ) あっ
( 由花 子 ) こ … 康一 君 ? なぜ ここ に …
イヤ バレ て しまう マズ い わ
い … いいえ 私 そんな 人 で は ない わ
彩 先生 ここ は 男 の 人 は 入っちゃ いけない ん でしょ ?
早く 追い出し て
その 性格 な ん だ なあ
その ものすごく タフ な 性格 間違い なく 由 花子 さん だ よ
その 性格 何 か 好き に なっちゃ っ て
そして その 人 幽 波紋 使い … な ん です ね ?
その 人 に 何 か さ れ た ん です ね
( 由花 子 ) もう おしまい だ わ もう 生き て いけ ない …
お っ
殺し て やる わ 辻 彩 殺し て やる ー っ !
ヤケ に なら ない で
( 2 人 ) ハッ
これ … 顔 の パーツ が 飛び出し た !
( 彩 ) よい しょ っと …
この 子 な の ね 康一 君 ハア …
この 子 顔 の 違う あなた を 山岸 由花 子 と 見抜 い た わ
本人 自身 も 否定 し て いる のに 人格 を 見る 目 って やつ が ある わ
( 彩 ) いい わ 由花 子 さん
彼 の 行動 に 免じ て 魔法使い と して もう 一 度 だけ ―
最後 の チャンス を あげる わ
最後 の チャンス と は この 中 から 1 つ だけ 選択 する こと
あなた の 本当 の 顔 は もう ない でも 私 の シンデレラ は ―
今 まで エステ し て あげ た 人 の 顔 すべて を 記憶 し て いる わ
この 中 から 1 つ 自分 の 顔 を 選び なさい
自分 の 顔 を 選べ たら 顔 を 元 に 戻す こと が 可能 よ
手相 と 指紋 も 自然 と 戻る わ
シンデレラ の 話 の ガラス の 靴 の よう に ―
ピッタリ 合う もの を 選び なさい
始め っ から そういう 態度 に 出ろ ボケェ !
そんな の 簡単 に 分かる わ
毎日 鏡 見て いる 自分 の 顔 です もの
でも もし 他人 の 顔 を 選 ん だ の なら ―
その 顔 は 決して あなた に は なじま ない
いいえ なじま ない と いう より この 辻 彩 の 美 の 基準 から 言う と ―
醜い と いった 顔 に なる と 予告 し て お くわ
そして 一生 その 顔 の 運勢 に 従って もらう わ
ハア ハア …
( 康一 ) ゆ … 由花 子 さん 気 を つけ て 選 ん で
鏡 の 顔 って 左右 逆さま だ から
え … ええ
( 彩 ) 正解 は “ 全部 違う ” だ わ その 中 に あなた の 顔 は 1 つ も ない
全部 違う と 見抜 い た 時 だけ 治し て あげる わ
( 由花 子 ) ハア ハア …
( 由花 子 ) ハア ハア …
それ が 魔法使い の ルール
それ が 魔法使い の ルール
何 か 迷い 出す と こっち の かも と 思える わ
でも …
これ だ わ ! 間違い ない 自分 の 顔 だ から はっきり 分かる わ
それ で いい の ね ? はめ込 ん で み れ ば 分かる けど
い … いえ この 顔 じゃあ ない わ
私 の 目 って もっと つり 上がって た よう に 見える もの
ど … どれ な の ?
や … やっぱり どれ だ か 自信 が ない わ
( 荒い 息 )
( 由花 子 の ため 息 ) ( 彩 と 康一 ) うん ?
( 彩 ) どう し た の ? 早く 選 ん で
( 由花 子 ) いいえ 私 選ぶ の やめ た わ
えっ ?
何 言って る の 顔 の ない 人生 を 送り たい の ?
康一 君 に 選 ん で もらう わ
( 康一 ) ハッ ( 彩 ) う っ
だって 康一 君 の 選 ん だ もの なら ―
私 それ が どんな 顔 だ ろ う と どんな 運勢 だ ろ う と ―
それ で 満足 だ わ それ に 従える わ
後悔 だって ない ん だ も の
そ … そんな こと ! それ は …
ハア …
構わ ない の
選 ん で ちょうだい 康一 君
う … うん
これ だ よ
何 か 理由 は ない けど ―
これ の よう な 気 が する
でも もし 違う 顔 だった と し たら …
それ エコーズ って いう 僕 の 幽 波紋 です
えっ と あなた の 幽 波紋 で ―
エコーズ の 目 を 傷つけ て ―
僕 の 目 を 見え ない よう に し て ください
( 2 人 ) あっ
後悔 し ない と か 言って る けど ―
由花 子 さん の 性格 だ と 違う 顔 に なったら ―
きっと 僕 に 見 られる の イヤ だ と 思う ん だ
僕 由 花子 さん の こと ―
好き に なっちゃ っ た もん で ―
そう なる の すごく イヤ な ん です
だから 僕 が 見 なけりゃ ―
済む こと だ ろ う と 思う ので
あ …
康一 君 …
じゃあ 由花 子 さん
はい
( 由花 子 ) う っ う …
ハッ !
み … 見 て 康一 君 !
ピッタリ だ
康一 君 !
やった ね 由花 子 さん
康一 君 が 選 ん で くれ た おかげ だ わ
康一 君 が 選 ん で くれ た おかげ だ わ
( 彩 ) まさか 目 を 見え なく して ―
( 彩 ) まさか 目 を 見え なく して ―
顔 を 見え ない よう に する と まで ―
言う と は
魔法使い と して の ルール を 曲げ た けど 治し て あげ た わ
何 の 関係 も ない
彼 の 目 を 奪ったり し たら ―
魔法使い と して の
沽券 に 関わる から
由花 子 さん
あなた 男の子 を 見る 目 だけ は 確か だった よう ね
( ナレーション ) エステ “ シンデレラ ” 営業 中
( ナレーション ) 愛 と 出逢う メイク いたし ます