×

Wir verwenden Cookies, um LingQ zu verbessern. Mit dem Besuch der Seite erklärst du dich einverstanden mit unseren Cookie-Richtlinien.


image

宇崎ちゃんは遊びたい!, 宇崎ちゃんは遊びたい!05

宇崎 ちゃん は 遊びたい!05

( セミ の 鳴き声 )

( 桜井 ) そろそろ 夏 か …。

( 宇崎 ) ハッハッハッ …。

せ ん ぱ ~ い !

ん っ …。

アハハッ ハッハッハッ 。

いや ぁ すっかり

汗ばむ 季節 に なった っす ね 。

お前 が バタバタ し すぎ なんだ よ 。

ねぇ ねぇ 先輩 先輩 。

なんだ よ ?

今日 先輩 ん ち に

遊び に いって も いい っす か ?

今日 も かよ ?

だって ~ 作り かけ の

宇崎 ヒルズ の 続き を

先輩 が 勝手に 作っちゃ わ ない か

心配で 心配で 。

作 ん ねえ よ 。

あんな 不気味な

魔 王 の 住みか みたいな タワ ー なんか 。

魔 王 の 住みか なんか じゃ

な いっす よ 。

私 の 理想 の 詰まった

夢 の お うち っす よ !

お前 自分 ち に

溶岩 の 罠 設置 し たい の か ?

そりゃ もう いつ 先輩 が

遊び に きて も いい ように 。

クッ …。

俺 を ハメ る 気 な の か よ 。

なん す か !

ハメ る なんて 失礼 っす ね 。

いや 罠 だ から !

他 に どんな 意味 が ある んだ よ 。

ね 猫 ちゃん …

なんで そんな 所 に …。

今 助けて やる から な 。

そこ で おとなしく して ろ よ 。

ん っ … もう 少し …。

大丈夫だ よ 。

ん っ … ちょ っ … えっ 。

ウソ …。

あっ わ ぁぁ ぁ !

ん っ … ハッ !

《 夢 ? 夢 か …。

そりゃ そうだ わな 。

寝 落ち して た の か 。

ビックリ し ながら 起きる やつ

久しぶりに やって しまった 。

今 の 誰 か に 見 られて たら …》

あっ 。

《 より に よって

こんな とき に ばっかり 。

授業 中 な んだ から

前 見て ろ っつ ~ の !》

ねぇ ねぇ 先輩 先輩 せ ん ぱ ~ い 。

さっき 高い 所 から 落ちる 夢

見て ませ ん でした ?

ビクッ と なって ました もん ね

だめ っす よ 居眠り しちゃ 。

いや ぁ 決定 的 瞬間 見ちゃ った !

《 あぁ ~ ウゼ ぇ !》

静かに しろ よ 。

もう 授業 始まって んだ ぞ 。

あっ さ ~ せ ん 。

皆さん は 夢 占い と いう もの を

知っている でしょう か ?

夢 の 内容 に よって 心理 状態 が

わかる と 言わ れて い ます 。

高い 所 から 落ちる 夢 など は

深層 の 部分 の 不安な 気持ち の

表れ と あり ます が …。

不安な ん す か ? 先輩 。

大丈夫 っす よ なんか あったら

私 が 聞いて あげ ます から 。

うる せ えよ 。

または その 人 が 浮かれて いる

調子 に 乗り すぎて いる とき に 見る

落ちる 夢 は

地 に 足 を つけろ と いう 警告 と も …。

調子 に 乗って たんす か 先輩 !

うる せ え って んだ よ !

だめ っす よ あんまり 浮かれちゃ 。

地 に 足 ついて ます か 先輩 !

お前 だ そりゃ !

いや ぁ タイムリ ー な 授業 内容 でした ね

笑った 笑った 。

先輩 の 深層 心理 が

丸裸 に さ れる 勢い でした ね 。

うる せ え な ガキ じゃ ねえ んだ

信じ ねえ よ あんな の 。

《 子ども っぽかった か な 》

私 結構 信じる ほう っす ね 。

心理 テスト と か 血液型 占い と か 。

あんな の 迷信 だ 迷信 。

心理 学 って

そういう もん でも ねえ だ ろ 。

とかい って 先輩 実際 の ところ は

強 がって る だけ だったり ?

んな わけ ある か 。

でも 心理 学 的に は …。

ヤバ … 落ち …。

危 ねえ … 何 やって んだ この バカ 。

ナイスキャッチ 先輩 あぁ ヒヤッ と した 。

人 の こと あおる のに

夢中に なって

足元 見て ねえ から こう なる んだ よ

気 を つけろ アホ 。

あぁ そう いえば 。

なん す か ?

階段 を 下りる とき に コケ た 人 は

下り 階段 恐怖 症 に なる 可能 性 が 。

えっ え ぇ ?

先輩 いきなり

なん の 話して る ん す か ?

心理 学 返し だ 。

えっ …。

それ は 階段 イップス と も いって な 。

いつも 普通に

階段 を 上り 下り できて た のに

ある 日 を 境 に

スム ー ズ に 下り られ なく なったり

転んだり する ように なり

果て に は 階段 そのもの を

恐怖 する ように なり …。

うわ ぁ やめて ! 怖 ~ い !

え ~ っ 。

いい じゃ ん いい じゃ ん 。

( 榊 ) あっ 。

ん っ ?

アイツ と 約束 ある から 。

ヒッ 。

ウッ 。

じゃあ また 今度 ね 。

(2 人 ) え ~ っ 。

サク いい ところ に 来て くれた

あの 子 たち しつこくて さ 。

なんだ 逸 仁 逃げて きた の か よ 。

あの グル ー プ 飲み 会

正直 あんまり 楽しく なくて な 。

ノリ が 合わ ない 。

フ ー ン 。

無 茶 な 飲み 方 する ヤツ ら が

多い んだ よ 。

酒 は スマ ー ト に 楽しむ の が

かっこいい と 思う んだ けど ね 。

あげく シラフ に

後始末 を 押しつける んだ ぜ 。

あぁ そりゃ 俺 も ごめん だ 。

榊 くん 行っちゃ うよ

追いかけ ない の ?

う ~ ん でも あの 人

ちょっと 怖い し 。

わかる 目 が ね …。

そう 目 が 。

よく 一緒に いる けれど

友達 な の か な ?

そう いや お前 先月 あんまり

見かけ なかった ような

気 が する けど 。

あぁ ちょっと 沖縄 行って た 。

沖縄 ? 夏 休み で も ない のに ?

なんか 急に

きれいな 海 が 見 たく なって ね 。

自由 か コイツ 。

サク は どう ?

俺 が い ない 間 なんか あった ?

ない …。

ある !

あっ いや … なんだ …

なん だった んだろう か …。

なんとも 形容 し づらい

日々 で は あった な と 。

なんだ そりゃ 。

ま ぁ …。

総じて 言えば 普通だ 。

授業 出て バイト 行って

ゲ ー ム と か やって …。

そこそこ 忙しくて …。

ん ん っ …。

あ ~ っ ! もう いい

もっと パ ー ッ と 遊べよ たまに は !

お前 と つるんで

もう 3 年 に なる が

お前 の 人生 に は 華 が 足りない !

聞いて て 気 が 滅入る !

4 年 しか ない 大学 生活

楽しめよ もったい ねえ !

彼女 作れ !

逸 仁 会う たび に それ 言う よ な 。

飲 ん ど る 場合 か ~ っ !

なんだ よ !

お前 が くれた んだろう が 。

黙れ !

キサマ の ように

青春 を 無駄遣い して る ヤツ は

我慢 なら ん !

( 宇崎 ) あっ 先輩 !

ん っ …。

ここ に いたん す か 先輩 。

あれっ … そちら の 方 は

もし かして … まさか …。

先輩 の お 友達 ?

そう だ けど 。

え えっ !

先輩 … 友達 … 実在 した ん すね 。

時々 アピ ー ル して た けど

全部 エア 友達 か と 思って ました 。

いやいや 前 に 食堂 で

コイツ と メシ 食って た の 見 ただ ろ ?

あれ も ひょっとしたら

友達 が いる フリ して る の か な と 。

よかった っす

本当に よかった っす 。

待って 俺 マジ で 心配 さ れて た の ?

やめろ その 目 !

あぁ は いはい

時々 サク と 一緒に いる 子 だ よ ね 。

サク の 同期 の 榊 です よろしく 。

2 年 の 宇崎 花 です 。

先輩 は 筋金入り の ネクラ です が

どうか 仲よく して あげて ください 。

お前 は 俺 の 何 !?

大丈夫 っす よ 先輩 。

これ から も

ちゃんと 遊んで あげ ます から 。

とりあえず 今日

学校 終わったら どこ 行き ます ?

なんで もう 俺 の 予定 決まって る

みたいに 言って んだ オメエ は ?

今日 家 に 遊び に いく って

言った じゃ ない っす か 。

マジ で 今日 も 来る 気 かよ ?

だって 先輩 一 人 しか い ない

男 友達 と ばかり 遊んで いたら

変な うわさ さ れ ます よ ?

薄い 本 に さ れる らしい っす よ ?

誰 向け の 心配 して んだ お前 は ?

意味 わかって 言って ん の か ?

って いう か どさくさ で

男 友達 一 人 しか い ない って

断定 して んじゃ ねえ 。

いやいや いや

見栄 張ら なくて いい っす よ 。

張って ねえ よ !

《 なるほど ね 》

おっと 。

( チャイム )

じゃ 先輩 私 2 限 ある んで 。

( チャイム )

あぁ いって ら 。

いい 子 じゃ ん 。

時々 な 。

フ ー ン サク が ねぇ 。

違う から な 。

わかって る よ 大丈夫 。

俺 に 任せ と けって 。

はっ ?

サク も ついに 恋 に 生きる か ~。

全然 わかって ねえ じゃ ねえ か !

照れ ん なって 。

俺 が お前 ら

バッチリ くっつけて やる から 。

あ ~ 面倒 くせ えよ コイツ も ~!

どんな シチュエ ー ション が 好み だ ?

ロマンチック ? エロチック ?

いや ぁ 楽しい 夏 に なり そうだ な !

よっ しゃ !

あぁ っ クソ この っ 。

よっ お 二 人 さん 。

あっ どうも 。

お ぅ 。

( 榊 )2 人 って さ

いつ から の つきあい な の ?

高校 の 後輩 だ 。

部活 が 一緒だった ん すよ 。

フ ー ン じゃ 結構

長い つきあい な んだ 。

ま ぁ そうだ な 。

そう っす ね 。

ところで 2 人 は

どこ まで いった の ?

エッチ な こと した ?

お前 なぁ …。

顔 は いい けど

結構 最悪 っす ね この 人 。

して ない の ?

して ねえ よ !

そもそも 言う こと でも ねえ し

仮に して て も 言わ ねえ し !

ほんの 少し くらい は ?

して ない !

全然 ?

全然 !

えっ ?

え … えっ !?

あっ … な なんでもない っす 。

え … えっ えっ なに ?

えっ ちょ ちょっと 待って 。

俺 マジ で 心当たり ねえ んだ けど !?

いや もう いい っす から 。

こっち の 話 なんで

先輩 が 知ら ない なら

ノ ー カン で いい っす から 。

よく ねえ よ ! 言えよ !

なんだ やっぱり 。

あぁ もう うるさい !

セクハラ っす よ 先輩 !

理由 わから ない まま 怒ら れた !

榊 さん も

いいかげん ひどい セクハラ っす よ !

その へんに し と くっす 。

さ ~ せ ん 。

セ セクハラ …。

先輩 は い い ん すよ 。

私 から したら 世界 一 安全な

生き物 なん す から 。

その 言わ れ 方 も

それ は それ で ひどい と 思う けど 。

ごめん ごめん

俺 は サク の そういう 浮いた 話

今 まで 聞いた こと なかった から さ 。

真面目 くん の サク が

女の子 と 一緒に いる の 見て

つい 興味 湧いちゃ って 。

そりゃ あ しかたない っす よ 。

先輩 は 悪人 ネクラ ぼ っち 不器用

寂し ん ぼう だ から 。

私 が 相手 して あげて る ん す 。

誰 が 悪人 ネクラ ぼ っち 不器用

寂し ん ぼう だ ?

俺 は 一 人 で 静かに 過ごす の が

好きな んだ よ 。

ほら すげ ぇ 仲 いい じゃ ん 。

俺 だけ じゃ なく 周り だって

きっと そう 思って る よ 。

「 あぁ この 2 人

つきあって る んだ 」 って 。

今 まで 何度 も

言わ れた んじゃ ない ?

でも 実際 そう じゃ ねえ し 。

オ ー ケ ー 今 は 違う それ は わかった 。

でも さ

今後 そう なら ない と は …。

宇崎 。

コンビニ に アイス 買い に いこう ぜ 。

おごって やる 。

マジ っす か ? やった ~。

《 逃げ られた か 。

でも 思って いた 反応 と 違う な 。

もっと 初々しい 反応

する か と 思ったら …。

とはいえ

ただ 嫌がって も い ない ような 。

なんか 理由 が ?》

ん っ ?

( 亜実 ) ちょっと いい ?

どちら 様 ?

4 年 の 亜細 亜実 あの 2 人 の 友人 。

桜井 の 同期 の 榊 です よろしく 。

榊 くん 。

さっき の はな に ?

なに って …

ただ 談笑 して た だけ です けど 。

聞いて たん なら

話 に 入って くれば よかった のに 。

あなた は 踏み込み すぎ 。

あの 2 人 を 冷やかす の は

ま ぁ いい けど

あんまり 露骨 すぎる の も

どう か と 思う の 。

ちょっと 探り を

入れて みた だけ です よ 。

かわさ れ ました けど ね 。

私 は 2 人 を 見守って い たい の

誰 に も 邪魔 さ れ たく ない 。

あなた の やり 方 で は

2 人 の 芽 を 摘む こと に も

なり かね ない わ 。

むやみに つつか ず

離れた ところ から 眺める べき よ 。

なるほど …。

亜細 さん も 2 人 を

応援 して いる 人 な んです ね ?

しかも 大切に 思って いる 。

そういう こと なら

俺 も 考え を 改め ます よ 。

2 人 が くっついて ほしい の は

同じです よ ね 。

なら これ から は 協力 し ませ ん か ?

2 人 の ため なら

僕 は どんな こと だって し ます よ 。

違 ~ う !

違う の !?

周囲 の 助け なんて

どうせ 一切 必要な いから

余計な 手出し は する な !

そして 私 は 全部 外野 の まま

見物 し たい と 言って る の が

なぜ わから ん キサマ !

アンタ も 大概 悪 趣味 で は ?

( 亜実 ) 今後 2 人 に やたら と

ちょっか い かける の は

この 私 が 許さ ん !

( 榊 ) 面倒くさ ! この 人 !

《 どっち も 面倒 くせ え 》

先輩 一緒に 食べ ます ? ほれ ほれ 。

ん っ 先輩 いら ない ん す か ?

遠慮 し なく ていいん すよ

先輩 が 買って くれた んだ から 。

ほれ ほれ 。

ん っ 。

さわやか げ な ブル ー の パッケ ー ジ …

チョコミント か 。

ア ー ン 。

うまい か ? チョコミント 。

おいしい っす よ チョコミント 。

チョコミント なぁ …。

でも チョコミント って さ

歯磨き 粉 じゃ ね ?

はっ ?

今 なん つ った ん す か ? 先輩 。

えっ ?

私 の 目 を 見 ながら

もう 一 度 言って みて ください 。

えっ … なに …。

いや チョコミント って

歯磨き 粉 と 同じ 味 な のに

本当に おいしい の か って …。

出た ! バカ !

チョコミント を 食え ない 連中 が

チョコミント バカ に する とき

絶対 言う やつ 出た !

いや なにも バカ に は …。

してん すよ !

歯磨き 粉 と 比較 して る 時点 で !

すでに !

チョコミント 食え ない の は

自分 の ザコ 味覚 の せい な のに

ミント に 責任 を なすりつける

卑怯 者 たち の 常 套句

「 歯磨き 粉 じゃ ん 」!

そして !

そんな ヤツ ら が 決まって 言う の は

「 おいしい わけ ねえ だ ろ

あんな もん 」。

「 じゃあ 歯磨き 粉 食って ろ よ 」。

バカ が っ !

歯磨き 粉 は 食い もんじゃ ねえ !

想像 でき ます か 先輩 。

歯磨き 粉 と 食い もん の

区別 が つか ない バカ ども に

バカ に さ れる 屈辱 が !

お … お ぅ 。

私 が 許せ ない の は

自分 が 理解 でき ない もの は

迫害 して いい と

勝手に 思って いる 連中 の

思い上がり !

そう ! 我々 チョコミン 党 は

長年 さらさ れて きた !

チョコミン 党 ?

無理解 から くる 無自覚な 悪態 に 。

それ 歯磨き 粉 じゃ ~ ん 。

かつて チョコミント が

はるか 大陸 より アイス と して

日本 に 渡って きた とき

その 強烈な 色 味 と

独特の フレ ー バ ー の ため

決して 売れ行き は よく なかった 。

だが !

我々 チョコミン 党 は 偏見 や 先入観 の 中

長年 の 努力 に より

地道に 同志 を 増やし

今や 「 疲労 回復 効果 が ある 」

「 映える 」 と も 評価 さ れ

チョコミント の スイ ー ツ を 出す カフェ も 増え

チョコミント の 商品 も

毎年 の ように 何 種類 も ス ー パ ー コンビニ に

並ぶ ように なって いる のだ 。

だ と いう のに !

アンチチョコミント の バカ 舌 ども は

それ を 知ろう と も し ない !

チョコミン よ 立て !

悲し み を 怒り に 変えて

立てよ チョコミン !

先輩 だって 嫌でしょう ?

自分 の 大好きな ゲ ー ム を

大して 知り も し ない

やった こと も ない ヤツ ら に

バカ に さ れたら 嫌でしょう !?

そりゃ ま ぁ そう だ が …。

そもそも 順番 が 逆な ん すよ !

ミント が 歯磨き 粉 な んじゃ なくて

歯磨き 粉 が ミント なん す から ね !

バ ー カ !

め … めちゃくちゃ 怒って る 。

バカ 舌 ども など 関係ない 。

私 は チョコミント に 感謝 する !

ありがとう ! チョコミント !!

ひと 口 食べる と

キン と した 清涼 感 の ミントフレ ー バ ー が

口 を 駆け抜け

甘い チョコ の 風味 が やわらかく 残って

ゆっくり と 消えて いく 。

その 心地よ さ に

また すぐに もう ひと 口

食べ たく なって しまう 。

誰 が なんと 言おう と …。

チョコミント は … おいしい 。

( 拍手 )

《 なんだ これ …》

( 拍手 )

ご 静 聴 感謝 っす 。

( 拍手 )

お 疲れ お 前 も

いろいろ 抱えて んだ な 。

そう っす よ 。

ま ぁ 嫌い なら 嫌いで

いいん す けど

人 の 好物 に ケチ つける の は

大きな お 世話 っす よ ね 。

お前 も 俺 の 一 人 映画

バカ に して た けど な 。

しっか し 先輩 まで

下等 生物 ども の 一 人 だった と は

夢にも 思わ なかった っす よ 。

《 アイス 1 つ で

なんで ここ まで 言わ れる の か 》

いや ぁ 嫌い って いう か

子ども の ころ ミント で 失敗 して な 。

それ 以来 ガム と か の ど 飴 と か

ス ー ス ー する の が どうも な 。

歯磨き も

ミント じゃ ない やつ 使って る し 。

その ス ー ス ー する の が いい ん すよ !

その ス ー ス ー の あと に

チョコ の 甘 さ が くる の が

チョコミント の 醍醐味 じゃ ない っす か 。

あぁ 。

でも ミント が だめな だけ で

チョコミント は 食った こと ない んだ 。

えっ … は ぁぁ !?

た ぁ ~ っ !

クッ … この … 食い も し ないで

チョコミント を バカ に して たんす か !

わかった ごめん ! ごめん って !

なるほど … 子ども の ころ の

トラウマ が 原因 っす か 。

でも そういう こと だったら

今 なら 普通に

大丈夫な んじゃ ない っす か ?

う っ …。

ほら 大人 に なる と

味覚 が 変わる って いう し 。

そう かもし れ ん が …。

試しに 1 個 食って み ない っす か ?

う っ う ~ ん 。

なに 躊躇 して ん す か 。

そんな 強烈な ミント じゃ ない から

大丈夫 っす よ 。

あれ ? ビビ って ん す か ? 先輩 。

あぁ ん !?

ほら ほら 頑張って 。

好き嫌い 克服 ミントコワクナ ー イ 。

お前 の 目 が 怖い 。

いい から 食べ ましょう よ ほれ 。

わかった よ じゃあ …。

はい じゃあ ア ー ン して 。

ア ー ン …。

《 あっ よく 考えたら これ 》

《 間接 …。

って いう か 俺 も

なに を 流さ れて …。

でも ここ で 食わ なかったら

また 面倒くさい んだろう なぁ 。

気 に しろ よ コイツ も 少し は !

ええ い !》

どう っす か ?

お … おいしい んじゃ …

ない でしょう か …。

な ~ ん か 歯切れ 悪 いっす ね 。

でも 食べ られた じゃ ない っす か 。

ラス 1~。

ア ー ン 。

う っ 。

えっ ?

あ … す っ す ん ませ ん 。

な っ 何 が ?

い いや … 別に …。

《 今ごろ 気付く な よ ~!》

でも アイツ ら ほっといたら

くっつく のに 千 年 かかり ます よ !

だったら 私 は 千 年 生きる !


宇崎 ちゃん は 遊びたい!05 うざき|||あそびたい

( セミ の 鳴き声 ) ||なきごえ

( 桜井 ) そろそろ 夏 か …。 さくらい||なつ|

( 宇崎 ) ハッハッハッ …。 うざき|

せ ん ぱ ~ い !

ん っ …。

アハハッ ハッハッハッ 。

いや ぁ すっかり

汗ばむ 季節 に なった っす ね 。 あせばむ|きせつ||||

お前 が バタバタ し すぎ なんだ よ 。 おまえ||||||

ねぇ ねぇ 先輩 先輩 。 ||せんぱい|せんぱい

なんだ よ ?

今日 先輩 ん ち に きょう|せんぱい|||

遊び に いって も いい っす か ? あそび||||||

今日 も かよ ? きょう||

だって ~ 作り かけ の |つくり||

宇崎 ヒルズ の 続き を うざき|||つづき|

先輩 が 勝手に 作っちゃ わ ない か せんぱい||かってに|つくっちゃ|||

心配で 心配で 。 しんぱいで|しんぱいで

作 ん ねえ よ 。 さく|||

あんな 不気味な |ぶきみな

魔 王 の 住みか みたいな タワ ー なんか 。 ま|おう||すみか||||

魔 王 の 住みか なんか じゃ ま|おう||すみか||

な いっす よ 。

私 の 理想 の 詰まった わたくし||りそう||つまった

夢 の お うち っす よ ! ゆめ|||||

お前 自分 ち に おまえ|じぶん||

溶岩 の 罠 設置 し たい の か ? ようがん||わな|せっち||||

そりゃ もう いつ 先輩 が |||せんぱい|

遊び に きて も いい ように 。 あそび|||||よう に

クッ …。

俺 を ハメ る 気 な の か よ 。 おれ||||き||||

なん す か !

ハメ る なんて 失礼 っす ね 。 |||しつれい||

いや 罠 だ から ! |わな||

他 に どんな 意味 が ある んだ よ 。 た|||いみ||||

ね 猫 ちゃん … |ねこ|

なんで そんな 所 に …。 ||しょ|

今 助けて やる から な 。 いま|たすけて|||

そこ で おとなしく して ろ よ 。

ん っ … もう 少し …。 |||すこし

大丈夫だ よ 。 だいじょうぶだ|

ん っ … ちょ っ … えっ 。

ウソ …。

あっ わ ぁぁ ぁ !

ん っ … ハッ !

《 夢 ? 夢 か …。 ゆめ|ゆめ|

そりゃ そうだ わな 。 |そう だ|

寝 落ち して た の か 。 ね|おち||||

ビックリ し ながら 起きる やつ |||おきる|

久しぶりに やって しまった 。 ひさしぶりに||

今 の 誰 か に 見 られて たら …》 いま||だれ|||み||

あっ 。

《 より に よって

こんな とき に ばっかり 。

授業 中 な んだ から じゅぎょう|なか|||

前 見て ろ っつ ~ の !》 ぜん|みて|||

ねぇ ねぇ 先輩 先輩 せ ん ぱ ~ い 。 ||せんぱい|せんぱい||||

さっき 高い 所 から 落ちる 夢 |たかい|しょ||おちる|ゆめ

見て ませ ん でした ? みて|||

ビクッ と なって ました もん ね

だめ っす よ 居眠り しちゃ 。 |||いねむり|

いや ぁ 決定 的 瞬間 見ちゃ った ! ||けってい|てき|しゅんかん|みちゃ|

《 あぁ ~ ウゼ ぇ !》

静かに しろ よ 。 しずかに||

もう 授業 始まって んだ ぞ 。 |じゅぎょう|はじまって||

あっ さ ~ せ ん 。

皆さん は 夢 占い と いう もの を みなさん||ゆめ|うらない||||

知っている でしょう か ? しっている||

夢 の 内容 に よって 心理 状態 が ゆめ||ないよう|||しんり|じょうたい|

わかる と 言わ れて い ます 。 ||いわ|||

高い 所 から 落ちる 夢 など は たかい|しょ||おちる|ゆめ||

深層 の 部分 の 不安な 気持ち の しんそう||ぶぶん||ふあんな|きもち|

表れ と あり ます が …。 あらわれ||||

不安な ん す か ? 先輩 。 ふあんな||||せんぱい

大丈夫 っす よ なんか あったら だいじょうぶ||||

私 が 聞いて あげ ます から 。 わたくし||きいて|||

うる せ えよ 。

または その 人 が 浮かれて いる ||じん||うかれて|

調子 に 乗り すぎて いる とき に 見る ちょうし||のり|||||みる

落ちる 夢 は おちる|ゆめ|

地 に 足 を つけろ と いう 警告 と も …。 ち||あし|||||けいこく||

調子 に 乗って たんす か 先輩 ! ちょうし||のって|||せんぱい

うる せ え って んだ よ !

だめ っす よ あんまり 浮かれちゃ 。 ||||うかれちゃ

地 に 足 ついて ます か 先輩 ! ち||あし||||せんぱい

お前 だ そりゃ ! おまえ||

いや ぁ タイムリ ー な 授業 内容 でした ね |||||じゅぎょう|ないよう||

笑った 笑った 。 わらった|わらった

先輩 の 深層 心理 が せんぱい||しんそう|しんり|

丸裸 に さ れる 勢い でした ね 。 まるはだか||||いきおい||

うる せ え な ガキ じゃ ねえ んだ

信じ ねえ よ あんな の 。 しんじ||||

《 子ども っぽかった か な 》 こども|||

私 結構 信じる ほう っす ね 。 わたくし|けっこう|しんじる|||

心理 テスト と か 血液型 占い と か 。 しんり||||けつえきがた|うらない||

あんな の 迷信 だ 迷信 。 ||めいしん||めいしん

心理 学 って しんり|まな|

そういう もん でも ねえ だ ろ 。

とかい って 先輩 実際 の ところ は ||せんぱい|じっさい|||

強 がって る だけ だったり ? つよ||||

んな わけ ある か 。

でも 心理 学 的に は …。 |しんり|まな|てきに|

ヤバ … 落ち …。 |おち

危 ねえ … 何 やって んだ この バカ 。 き||なん||||

ナイスキャッチ 先輩 あぁ ヒヤッ と した 。 |せんぱい||||

人 の こと あおる のに じん||||

夢中に なって むちゅうに|

足元 見て ねえ から こう なる んだ よ あしもと|みて||||||

気 を つけろ アホ 。 き|||

あぁ そう いえば 。

なん す か ?

階段 を 下りる とき に コケ た 人 は かいだん||おりる|||||じん|

下り 階段 恐怖 症 に なる 可能 性 が 。 くだり|かいだん|きょうふ|しょう|||かのう|せい|

えっ え ぇ ?

先輩 いきなり せんぱい|

なん の 話して る ん す か ? ||はなして||||

心理 学 返し だ 。 しんり|まな|かえし|

えっ …。

それ は 階段 イップス と も いって な 。 ||かいだん|||||

いつも 普通に |ふつうに

階段 を 上り 下り できて た のに かいだん||のぼり|くだり|||

ある 日 を 境 に |ひ||さかい|

スム ー ズ に 下り られ なく なったり ||||くだり|||

転んだり する ように なり ころんだり||よう に|

果て に は 階段 そのもの を はて|||かいだん|その もの|

恐怖 する ように なり …。 きょうふ||よう に|

うわ ぁ やめて ! 怖 ~ い ! |||こわ|

え ~ っ 。

いい じゃ ん いい じゃ ん 。

( 榊 ) あっ 。 さかき|

ん っ ?

アイツ と 約束 ある から 。 ||やくそく||

ヒッ 。

ウッ 。

じゃあ また 今度 ね 。 ||こんど|

(2 人 ) え ~ っ 。 じん||

サク いい ところ に 来て くれた ||||きて|

あの 子 たち しつこくて さ 。 |こ|||

なんだ 逸 仁 逃げて きた の か よ 。 |そら|しとし|にげて||||

あの グル ー プ 飲み 会 ||||のみ|かい

正直 あんまり 楽しく なくて な 。 しょうじき||たのしく||

ノリ が 合わ ない 。 ||あわ|

フ ー ン 。

無 茶 な 飲み 方 する ヤツ ら が む|ちゃ||のみ|かた||||

多い んだ よ 。 おおい||

酒 は スマ ー ト に 楽しむ の が さけ||||||たのしむ||

かっこいい と 思う んだ けど ね 。 ||おもう|||

あげく シラフ に

後始末 を 押しつける んだ ぜ 。 あとしまつ||おしつける||

あぁ そりゃ 俺 も ごめん だ 。 ||おれ|||

榊 くん 行っちゃ うよ さかき||おこなっちゃ|

追いかけ ない の ? おいかけ||

う ~ ん でも あの 人 ||||じん

ちょっと 怖い し 。 |こわい|

わかる 目 が ね …。 |め||

そう 目 が 。 |め|

よく 一緒に いる けれど |いっしょに||

友達 な の か な ? ともだち||||

そう いや お前 先月 あんまり ||おまえ|せんげつ|

見かけ なかった ような みかけ||

気 が する けど 。 き|||

あぁ ちょっと 沖縄 行って た 。 ||おきなわ|おこなって|

沖縄 ? 夏 休み で も ない のに ? おきなわ|なつ|やすみ||||

なんか 急に |きゅうに

きれいな 海 が 見 たく なって ね 。 |うみ||み|||

自由 か コイツ 。 じゆう||

サク は どう ?

俺 が い ない 間 なんか あった ? おれ||||あいだ||

ない …。

ある !

あっ いや … なんだ …

なん だった んだろう か …。

なんとも 形容 し づらい |けいよう||

日々 で は あった な と 。 ひび|||||

なんだ そりゃ 。

ま ぁ …。

総じて 言えば 普通だ 。 そうじて|いえば|ふつうだ

授業 出て バイト 行って じゅぎょう|でて||おこなって

ゲ ー ム と か やって …。

そこそこ 忙しくて …。 |いそがしくて

ん ん っ …。

あ ~ っ ! もう いい

もっと パ ー ッ と 遊べよ たまに は ! |||||あそべよ||

お前 と つるんで おまえ||

もう 3 年 に なる が |とし|||

お前 の 人生 に は 華 が 足りない ! おまえ||じんせい|||はな||たりない

聞いて て 気 が 滅入る ! きいて||き||めいる

4 年 しか ない 大学 生活 とし|||だいがく|せいかつ

楽しめよ もったい ねえ ! たのしめよ||

彼女 作れ ! かのじょ|つくれ

逸 仁 会う たび に それ 言う よ な 。 そら|しとし|あう||||いう||

飲 ん ど る 場合 か ~ っ ! いん||||ばあい||

なんだ よ !

お前 が くれた んだろう が 。 おまえ||||

黙れ ! だまれ

キサマ の ように ||よう に

青春 を 無駄遣い して る ヤツ は せいしゅん||むだづかい||||

我慢 なら ん ! がまん||

( 宇崎 ) あっ 先輩 ! うざき||せんぱい

ん っ …。

ここ に いたん す か 先輩 。 |||||せんぱい

あれっ … そちら の 方 は |||かた|

もし かして … まさか …。

先輩 の お 友達 ? せんぱい|||ともだち

そう だ けど 。

え えっ !

先輩 … 友達 … 実在 した ん すね 。 せんぱい|ともだち|じつざい|||

時々 アピ ー ル して た けど ときどき||||||

全部 エア 友達 か と 思って ました 。 ぜんぶ||ともだち|||おもって|

いやいや 前 に 食堂 で |ぜん||しょくどう|

コイツ と メシ 食って た の 見 ただ ろ ? |||くって|||み||

あれ も ひょっとしたら

友達 が いる フリ して る の か な と 。 ともだち|||||||||

よかった っす

本当に よかった っす 。 ほんとうに||

待って 俺 マジ で 心配 さ れて た の ? まって|おれ|||しんぱい||||

やめろ その 目 ! ||め

あぁ は いはい

時々 サク と 一緒に いる 子 だ よ ね 。 ときどき|||いっしょに||こ|||

サク の 同期 の 榊 です よろしく 。 ||どうき||さかき||

2 年 の 宇崎 花 です 。 とし||うざき|か|

先輩 は 筋金入り の ネクラ です が せんぱい||すじがねいり||||

どうか 仲よく して あげて ください 。 |なかよく|||

お前 は 俺 の 何 !? おまえ||おれ||なん

大丈夫 っす よ 先輩 。 だいじょうぶ|||せんぱい

これ から も

ちゃんと 遊んで あげ ます から 。 |あそんで|||

とりあえず 今日 |きょう

学校 終わったら どこ 行き ます ? がっこう|おわったら||いき|

なんで もう 俺 の 予定 決まって る ||おれ||よてい|きまって|

みたいに 言って んだ オメエ は ? |いって|||

今日 家 に 遊び に いく って きょう|いえ||あそび|||

言った じゃ ない っす か 。 いった||||

マジ で 今日 も 来る 気 かよ ? ||きょう||くる|き|

だって 先輩 一 人 しか い ない |せんぱい|ひと|じん|||

男 友達 と ばかり 遊んで いたら おとこ|ともだち|||あそんで|

変な うわさ さ れ ます よ ? へんな|||||

薄い 本 に さ れる らしい っす よ ? うすい|ほん||||||

誰 向け の 心配 して んだ お前 は ? だれ|むけ||しんぱい|||おまえ|

意味 わかって 言って ん の か ? いみ||いって|||

って いう か どさくさ で

男 友達 一 人 しか い ない って おとこ|ともだち|ひと|じん||||

断定 して んじゃ ねえ 。 だんてい|||

いやいや いや

見栄 張ら なくて いい っす よ 。 みえ|はら||||

張って ねえ よ ! はって||

《 なるほど ね 》

おっと 。

( チャイム )

じゃ 先輩 私 2 限 ある んで 。 |せんぱい|わたくし|げん||

( チャイム )

あぁ いって ら 。

いい 子 じゃ ん 。 |こ||

時々 な 。 ときどき|

フ ー ン サク が ねぇ 。

違う から な 。 ちがう||

わかって る よ 大丈夫 。 |||だいじょうぶ

俺 に 任せ と けって 。 おれ||まかせ||

はっ ?

サク も ついに 恋 に 生きる か ~。 |||こい||いきる|

全然 わかって ねえ じゃ ねえ か ! ぜんぜん|||||

照れ ん なって 。 てれ||

俺 が お前 ら おれ||おまえ|

バッチリ くっつけて やる から 。

あ ~ 面倒 くせ えよ コイツ も ~! |めんどう||||

どんな シチュエ ー ション が 好み だ ? |||||よしみ|

ロマンチック ? エロチック ?

いや ぁ 楽しい 夏 に なり そうだ な ! ||たのしい|なつ|||そう だ|

よっ しゃ !

あぁ っ クソ この っ 。

よっ お 二 人 さん 。 ||ふた|じん|

あっ どうも 。

お ぅ 。

( 榊 )2 人 って さ さかき|じん||

いつ から の つきあい な の ?

高校 の 後輩 だ 。 こうこう||こうはい|

部活 が 一緒だった ん すよ 。 ぶかつ||いっしょだった||

フ ー ン じゃ 結構 ||||けっこう

長い つきあい な んだ 。 ながい|||

ま ぁ そうだ な 。 ||そう だ|

そう っす ね 。

ところで 2 人 は |じん|

どこ まで いった の ?

エッチ な こと した ?

お前 なぁ …。 おまえ|

顔 は いい けど かお|||

結構 最悪 っす ね この 人 。 けっこう|さいあく||||じん

して ない の ?

して ねえ よ !

そもそも 言う こと でも ねえ し |いう||||

仮に して て も 言わ ねえ し ! かりに||||いわ||

ほんの 少し くらい は ? |すこし||

して ない !

全然 ? ぜんぜん

全然 ! ぜんぜん

えっ ?

え … えっ !?

あっ … な なんでもない っす 。

え … えっ えっ なに ?

えっ ちょ ちょっと 待って 。 |||まって

俺 マジ で 心当たり ねえ んだ けど !? おれ|||こころあたり|||

いや もう いい っす から 。

こっち の 話 なんで ||はなし|

先輩 が 知ら ない なら せんぱい||しら||

ノ ー カン で いい っす から 。

よく ねえ よ ! 言えよ ! |||いえよ

なんだ やっぱり 。

あぁ もう うるさい !

セクハラ っす よ 先輩 ! |||せんぱい

理由 わから ない まま 怒ら れた ! りゆう||||いから|

榊 さん も さかき||

いいかげん ひどい セクハラ っす よ !

その へんに し と くっす 。

さ ~ せ ん 。

セ セクハラ …。

先輩 は い い ん すよ 。 せんぱい|||||

私 から したら 世界 一 安全な わたくし|||せかい|ひと|あんぜんな

生き物 なん す から 。 いきもの|||

その 言わ れ 方 も |いわ||かた|

それ は それ で ひどい と 思う けど 。 ||||||おもう|

ごめん ごめん

俺 は サク の そういう 浮いた 話 おれ|||||ういた|はなし

今 まで 聞いた こと なかった から さ 。 いま||きいた||||

真面目 くん の サク が まじめ||||

女の子 と 一緒に いる の 見て おんなのこ||いっしょに|||みて

つい 興味 湧いちゃ って 。 |きょうみ|わいちゃ|

そりゃ あ しかたない っす よ 。

先輩 は 悪人 ネクラ ぼ っち 不器用 せんぱい||あくにん||||ぶきよう

寂し ん ぼう だ から 。 さびし||||

私 が 相手 して あげて る ん す 。 わたくし||あいて|||||

誰 が 悪人 ネクラ ぼ っち 不器用 だれ||あくにん||||ぶきよう

寂し ん ぼう だ ? さびし|||

俺 は 一 人 で 静かに 過ごす の が おれ||ひと|じん||しずかに|すごす||

好きな んだ よ 。 すきな||

ほら すげ ぇ 仲 いい じゃ ん 。 |||なか|||

俺 だけ じゃ なく 周り だって おれ||||まわり|

きっと そう 思って る よ 。 ||おもって||

「 あぁ この 2 人 ||じん

つきあって る んだ 」 って 。

今 まで 何度 も いま||なんど|

言わ れた んじゃ ない ? いわ|||

でも 実際 そう じゃ ねえ し 。 |じっさい||||

オ ー ケ ー 今 は 違う それ は わかった 。 ||||いま||ちがう|||

でも さ

今後 そう なら ない と は …。 こんご|||||

宇崎 。 うざき

コンビニ に アイス 買い に いこう ぜ 。 |||かい|||

おごって やる 。

マジ っす か ? やった ~。

《 逃げ られた か 。 にげ||

でも 思って いた 反応 と 違う な 。 |おもって||はんのう||ちがう|

もっと 初々しい 反応 |ういういしい|はんのう

する か と 思ったら …。 |||おもったら

とはいえ

ただ 嫌がって も い ない ような 。 |いやがって||||

なんか 理由 が ?》 |りゆう|

ん っ ?

( 亜実 ) ちょっと いい ? あみ||

どちら 様 ? |さま

4 年 の 亜細 亜実 あの 2 人 の 友人 。 とし||あさい|あみ||じん||ゆうじん

桜井 の 同期 の 榊 です よろしく 。 さくらい||どうき||さかき||

榊 くん 。 さかき|

さっき の はな に ?

なに って …

ただ 談笑 して た だけ です けど 。 |だんしょう|||||

聞いて たん なら きいて||

話 に 入って くれば よかった のに 。 はなし||はいって|||

あなた は 踏み込み すぎ 。 ||ふみこみ|

あの 2 人 を 冷やかす の は |じん||ひやかす||

ま ぁ いい けど

あんまり 露骨 すぎる の も |ろこつ|||

どう か と 思う の 。 |||おもう|

ちょっと 探り を |さぐり|

入れて みた だけ です よ 。 いれて||||

かわさ れ ました けど ね 。

私 は 2 人 を 見守って い たい の わたくし||じん||みまもって|||

誰 に も 邪魔 さ れ たく ない 。 だれ|||じゃま||||

あなた の やり 方 で は |||かた||

2 人 の 芽 を 摘む こと に も じん||め||つまむ|||

なり かね ない わ 。

むやみに つつか ず

離れた ところ から 眺める べき よ 。 はなれた|||ながめる||

なるほど …。

亜細 さん も 2 人 を あさい|||じん|

応援 して いる 人 な んです ね ? おうえん|||じん||ん です|

しかも 大切に 思って いる 。 |たいせつに|おもって|

そういう こと なら

俺 も 考え を 改め ます よ 。 おれ||かんがえ||あらため||

2 人 が くっついて ほしい の は じん|||||

同じです よ ね 。 おなじです||

なら これ から は 協力 し ませ ん か ? ||||きょうりょく||||

2 人 の ため なら じん|||

僕 は どんな こと だって し ます よ 。 ぼく|||||||

違 ~ う ! ちが|

違う の !? ちがう|

周囲 の 助け なんて しゅうい||たすけ|

どうせ 一切 必要な いから |いっさい|ひつような|

余計な 手出し は する な ! よけいな|てだし|||

そして 私 は 全部 外野 の まま |わたくし||ぜんぶ|がいや||

見物 し たい と 言って る の が けんぶつ||||いって|||

なぜ わから ん キサマ !

アンタ も 大概 悪 趣味 で は ? ||たいがい|あく|しゅみ||

( 亜実 ) 今後 2 人 に やたら と あみ|こんご|じん|||

ちょっか い かける の は

この 私 が 許さ ん ! |わたくし||ゆるさ|

( 榊 ) 面倒くさ ! この 人 ! さかき|めんどうくさ||じん

《 どっち も 面倒 くせ え 》 ||めんどう||

先輩 一緒に 食べ ます ? ほれ ほれ 。 せんぱい|いっしょに|たべ|||

ん っ 先輩 いら ない ん す か ? ||せんぱい|||||

遠慮 し なく ていいん すよ えんりょ||||

先輩 が 買って くれた んだ から 。 せんぱい||かって|||

ほれ ほれ 。

ん っ 。

さわやか げ な ブル ー の パッケ ー ジ …

チョコミント か 。

ア ー ン 。

うまい か ? チョコミント 。

おいしい っす よ チョコミント 。

チョコミント なぁ …。

でも チョコミント って さ

歯磨き 粉 じゃ ね ? はみがき|こな||

はっ ?

今 なん つ った ん す か ? 先輩 。 いま|||||||せんぱい

えっ ?

私 の 目 を 見 ながら わたくし||め||み|

もう 一 度 言って みて ください 。 |ひと|たび|いって||

えっ … なに …。

いや チョコミント って

歯磨き 粉 と 同じ 味 な のに はみがき|こな||おなじ|あじ||

本当に おいしい の か って …。 ほんとうに||||

出た ! バカ ! でた|

チョコミント を 食え ない 連中 が ||くえ||れんちゅう|

チョコミント バカ に する とき

絶対 言う やつ 出た ! ぜったい|いう||でた

いや なにも バカ に は …。

してん すよ !

歯磨き 粉 と 比較 して る 時点 で ! はみがき|こな||ひかく|||じてん|

すでに !

チョコミント 食え ない の は |くえ|||

自分 の ザコ 味覚 の せい な のに じぶん|||みかく||||

ミント に 責任 を なすりつける ||せきにん||

卑怯 者 たち の 常 套句 ひきょう|もの|||とわ|とうく

「 歯磨き 粉 じゃ ん 」! はみがき|こな||

そして !

そんな ヤツ ら が 決まって 言う の は ||||きまって|いう||

「 おいしい わけ ねえ だ ろ

あんな もん 」。

「 じゃあ 歯磨き 粉 食って ろ よ 」。 |はみがき|こな|くって||

バカ が っ !

歯磨き 粉 は 食い もんじゃ ねえ ! はみがき|こな||くい||

想像 でき ます か 先輩 。 そうぞう||||せんぱい

歯磨き 粉 と 食い もん の はみがき|こな||くい||

区別 が つか ない バカ ども に くべつ||||||

バカ に さ れる 屈辱 が ! ||||くつじょく|

お … お ぅ 。

私 が 許せ ない の は わたくし||ゆるせ|||

自分 が 理解 でき ない もの は じぶん||りかい||||

迫害 して いい と はくがい|||

勝手に 思って いる 連中 の かってに|おもって||れんちゅう|

思い上がり ! おもいあがり

そう ! 我々 チョコミン 党 は |われわれ||とう|

長年 さらさ れて きた ! ながねん|||

チョコミン 党 ? |とう

無理解 から くる 無自覚な 悪態 に 。 むりかい|||むじかくな|あくたい|

それ 歯磨き 粉 じゃ ~ ん 。 |はみがき|こな||

かつて チョコミント が

はるか 大陸 より アイス と して |たいりく||||

日本 に 渡って きた とき にっぽん||わたって||

その 強烈な 色 味 と |きょうれつな|いろ|あじ|

独特の フレ ー バ ー の ため どくとくの||||||

決して 売れ行き は よく なかった 。 けっして|うれゆき|||

だが !

我々 チョコミン 党 は 偏見 や 先入観 の 中 われわれ||とう||へんけん||せんにゅうかん||なか

長年 の 努力 に より ながねん||どりょく||

地道に 同志 を 増やし じみちに|どうし||ふやし

今や 「 疲労 回復 効果 が ある 」 いまや|ひろう|かいふく|こうか||

「 映える 」 と も 評価 さ れ はえる|||ひょうか||

チョコミント の スイ ー ツ を 出す カフェ も 増え ||||||だす|||ふえ

チョコミント の 商品 も ||しょうひん|

毎年 の ように 何 種類 も ス ー パ ー コンビニ に まいとし||よう に|なん|しゅるい|||||||

並ぶ ように なって いる のだ 。 ならぶ|よう に|||

だ と いう のに !

アンチチョコミント の バカ 舌 ども は |||した||

それ を 知ろう と も し ない ! ||しろう||||

チョコミン よ 立て ! ||たて

悲し み を 怒り に 変えて かなし|||いかり||かえて

立てよ チョコミン ! たてよ|

先輩 だって 嫌でしょう ? せんぱい||いやでしょう

自分 の 大好きな ゲ ー ム を じぶん||だいすきな||||

大して 知り も し ない たいして|しり|||

やった こと も ない ヤツ ら に

バカ に さ れたら 嫌でしょう !? ||||いやでしょう

そりゃ ま ぁ そう だ が …。

そもそも 順番 が 逆な ん すよ ! |じゅんばん||ぎゃくな||

ミント が 歯磨き 粉 な んじゃ なくて ||はみがき|こな|||

歯磨き 粉 が ミント なん す から ね ! はみがき|こな||||||

バ ー カ !

め … めちゃくちゃ 怒って る 。 ||いかって|

バカ 舌 ども など 関係ない 。 |した|||かんけいない

私 は チョコミント に 感謝 する ! わたくし||||かんしゃ|

ありがとう ! チョコミント !!

ひと 口 食べる と |くち|たべる|

キン と した 清涼 感 の ミントフレ ー バ ー が |||せいりょう|かん||||||

口 を 駆け抜け くち||かけぬけ

甘い チョコ の 風味 が やわらかく 残って あまい|||ふうみ|||のこって

ゆっくり と 消えて いく 。 ||きえて|

その 心地よ さ に |ここちよ||

また すぐに もう ひと 口 ||||くち

食べ たく なって しまう 。 たべ|||

誰 が なんと 言おう と …。 だれ|||いおう|

チョコミント は … おいしい 。

( 拍手 ) はくしゅ

《 なんだ これ …》

( 拍手 ) はくしゅ

ご 静 聴 感謝 っす 。 |せい|き|かんしゃ|

( 拍手 ) はくしゅ

お 疲れ お 前 も |つかれ||ぜん|

いろいろ 抱えて んだ な 。 |かかえて||

そう っす よ 。

ま ぁ 嫌い なら 嫌いで ||きらい||きらいで

いいん す けど

人 の 好物 に ケチ つける の は じん||こうぶつ|||||

大きな お 世話 っす よ ね 。 おおきな||せわ|||

お前 も 俺 の 一 人 映画 おまえ||おれ||ひと|じん|えいが

バカ に して た けど な 。

しっか し 先輩 まで ||せんぱい|

下等 生物 ども の 一 人 だった と は かとう|せいぶつ|||ひと|じん|||

夢にも 思わ なかった っす よ 。 ゆめにも|おもわ|||

《 アイス 1 つ で

なんで ここ まで 言わ れる の か 》 |||いわ|||

いや ぁ 嫌い って いう か ||きらい|||

子ども の ころ ミント で 失敗 して な 。 こども|||||しっぱい||

それ 以来 ガム と か の ど 飴 と か |いらい||||||あめ||

ス ー ス ー する の が どうも な 。

歯磨き も はみがき|

ミント じゃ ない やつ 使って る し 。 ||||つかって||

その ス ー ス ー する の が いい ん すよ !

その ス ー ス ー の あと に

チョコ の 甘 さ が くる の が ||あま|||||

チョコミント の 醍醐味 じゃ ない っす か 。 ||だいごみ||||

あぁ 。

でも ミント が だめな だけ で

チョコミント は 食った こと ない んだ 。 ||くった|||

えっ … は ぁぁ !?

た ぁ ~ っ !

クッ … この … 食い も し ないで ||くい|||

チョコミント を バカ に して たんす か !

わかった ごめん ! ごめん って !

なるほど … 子ども の ころ の |こども|||

トラウマ が 原因 っす か 。 ||げんいん||

でも そういう こと だったら

今 なら 普通に いま||ふつうに

大丈夫な んじゃ ない っす か ? だいじょうぶな||||

う っ …。

ほら 大人 に なる と |おとな|||

味覚 が 変わる って いう し 。 みかく||かわる|||

そう かもし れ ん が …。

試しに 1 個 食って み ない っす か ? ためしに|こ|くって||||

う っ う ~ ん 。

なに 躊躇 して ん す か 。 |ちゅうちょ||||

そんな 強烈な ミント じゃ ない から |きょうれつな||||

大丈夫 っす よ 。 だいじょうぶ||

あれ ? ビビ って ん す か ? 先輩 。 ||||||せんぱい

あぁ ん !?

ほら ほら 頑張って 。 ||がんばって

好き嫌い 克服 ミントコワクナ ー イ 。 すききらい|こくふく|||

お前 の 目 が 怖い 。 おまえ||め||こわい

いい から 食べ ましょう よ ほれ 。 ||たべ|||

わかった よ じゃあ …。

はい じゃあ ア ー ン して 。

ア ー ン …。

《 あっ よく 考えたら これ 》 ||かんがえたら|

《 間接 …。 かんせつ

って いう か 俺 も |||おれ|

なに を 流さ れて …。 ||ながさ|

でも ここ で 食わ なかったら |||くわ|

また 面倒くさい んだろう なぁ 。 |めんどうくさい||

気 に しろ よ コイツ も 少し は ! き||||||すこし|

ええ い !》

どう っす か ?

お … おいしい んじゃ …

ない でしょう か …。

な ~ ん か 歯切れ 悪 いっす ね 。 |||はぎれ|あく||

でも 食べ られた じゃ ない っす か 。 |たべ|||||

ラス 1~。

ア ー ン 。

う っ 。

えっ ?

あ … す っ す ん ませ ん 。

な っ 何 が ? ||なん|

い いや … 別に …。 ||べつに

《 今ごろ 気付く な よ ~!》 いまごろ|きづく||

でも アイツ ら ほっといたら

くっつく のに 千 年 かかり ます よ ! ||せん|とし|||

だったら 私 は 千 年 生きる ! |わたくし||せん|とし|いきる