InuYasha Episode 56 inuyasha|episode InuYasha Episode 56

あたし 日 暮 かご め 中学 ３ 年生 |ひ|くら|||ちゅうがく|ねんせい

とっても 古くて 由緒 ある 神社 に 産まれ |ふるくて|ゆいしょ||じんじゃ||うま れ

ごくごく 平凡な 中学 生活 を 送って た んだ けど |へいぼんな|ちゅうがく|せいかつ||おくって|||

15 歳 の 誕生日 の 日 に 境内 の 井戸 から 突然 現れた 妖怪 に さい||たんじょうび||ひ||けいだい||いど||とつぜん|あらわれた|ようかい|

戦国 時代 に 引き込ま れて しまった せんごく|じだい||ひきこま||

そこ で は 様々な 妖怪 が 妖力 を 高める 四 魂 の 玉 を 狙って た |||さまざまな|ようかい||ようりょく||たかめる|よっ|たましい||たま||ねらって|

その 中 に 半 妖 の 少年 犬 夜叉 が いた |なか||はん|よう||しょうねん|いぬ|やしゃ||

犬 夜叉 は 四 魂 の 玉 を 使って 完全な 妖怪 に なろう と して いた んだ けど いぬ|やしゃ||よっ|たましい||たま||つかって|かんぜんな|ようかい|||||||

以来 あたし たち は 各地 に 飛び散った 四 魂 の かけら を 追って いらい||||かくち||とびちった|よっ|たましい||||おって

一緒に 旅 する こと に なっちゃ った いっしょに|たび|||||

四 魂 の かけら を 求める 妖怪 と 戦い 続ける うち に よっ|たましい||||もとめる|ようかい||たたかい|つづける||

だんだん と 仲間 も 増えて きた ||なかま||ふえて|

七宝 ちゃん は とって も 可愛い 小 狐 の 妖怪 しっぽう|||||かわいい|しょう|きつね||ようかい

いつも 一生懸命 狐 妖術 で 助けて くれる |いっしょうけんめい|きつね|ようじゅつ||たすけて|

弥勒 様 は 法師 様 みろく|さま||ほうし|さま

奈落 の 呪い で 穿た れた 風穴 は ならく||まじない||うがた||かざあな|

何でも 吸い込む 力 を 持って いる なんでも|すいこむ|ちから||もって|

頼り に なる 人 で は ある んだ けど たより|||じん|||||

珊瑚 ちゃん は 妖怪 退治 屋 の 生き残り さんご|||ようかい|たいじ|や||いきのこり

一族 の 敵 奈落 を 倒す ため 今 は あたし たち と 一緒に 旅 を して いる いちぞく||てき|ならく||たおす||いま|||||いっしょに|たび|||

最悪な の が あいつ さいあくな|||

奈落 よ ならく|

自分 の 手 を 汚さ ず 卑怯 な 手口 で いろんな 罠 を 仕掛けて くる す っ ごく 嫌な 奴 じぶん||て||きたな さ||ひきょう||てぐち|||わな||しかけて|||||いやな|やつ

砕けた 四 魂 の かけら を 集めて いて どんどん 妖力 が 増して きて いる くだけた|よっ|たましい||||あつめて|||ようりょく||まして||

でも 皆 と 力 を 合わせて いつか 必ず 追い詰めて やる |みな||ちから||あわせて||かならず|おいつめて|

奈落 の 城 を 探し出し 奈落 を 倒す ならく||しろ||さがしだし|ならく||たおす

あたし たち の 旅 は これ から も まだまだ 続く |||たび||||||つづく

「 霧 の 奥 に 美女 の 誘惑 」 きり||おく||びじょ||ゆうわく

う っ う っ う っ う う っ

申し訳 あり ませ ん もうしわけ|||

急な 差し込み で きゅうな|さしこみ|

いえいえ これ も 法師 の 勤め |||ほうし||つとめ

また な の ？

また だ よ

また じゃ

いかがです か 具合 は ？ ||ぐあい|

ありがとう ございます 　 だいぶ 良く なって き ました |||よく|||

まだ 無理 は いけ ませ ん |むり||||

いえ もう 大丈夫です から ||だいじょうぶです|

そう です か あ それ は よかった

ところで

はい ？

私 の 子 を 産んで くださら ん か わたくし||こ||うんで|||

また な の ？

また だ よ

また じゃ

は あ

それでは

お 気 を 付けて |き||つけて

弥勒 お 主 は どうして 美女 を 見る と いつも いつも そう な んじゃ あ ？ みろく||おも|||びじょ||みる|||||||

私 は 困って る お な ご を 放っておけ ぬ だけ です わたくし||こまって||||||ほうっておけ|||

けっ へ っ

さて 先 を 急ぎ ましょう か |さき||いそぎ||

お め え が 待た せて た んだろう が ||||また||||

ありがとう ご ぜ えま し た あ

あっ

ねえ 一休み し ない ？ |ひとやすみ||

いい です ねえ

あっ

ん ？

どうした の 法師 様 ？ ||ほうし|さま

路 銀 が 銭 が じ|ぎん||せん|

ない のです

えー

朝方 に は 確かに あさがた|||たしかに

あ さっき の 女 で は ない の か 　 スリ だった んじゃ |||おんな||||||||

え ？

どおり で 弥勒 に 尻 撫で られて も 怒ら なかった わけだ ||みろく||しり|なで|||いから||

私 と した こと が わたくし||||

ほら ほら 行く ぞ ||いく|

ああ

あら ？

弥勒 様 は ？ みろく|さま|

ん ？　 どうした ん じゃ ろ

さっき まで 後ろ の 方 を 歩いて や がった けど なあ ||うしろ||かた||あるいて||||

お 金 を すら れた こと で 落ち込んで る の か な |きむ||||||おちこんで||||

あたし 見て くる |みて|

うーん ？

どうした ？

う うん

何でもない なんでもない

ふ ー ん なるほど |-||

皆 心配 する ばかりで どうして よい やら みな|しんぱい|||||

なに もう 心配 は いり ませ ん ||しんぱい||||

何 やって ん の 法師 様 ？ なん||||ほうし|さま

ど ぅ

いや あ まだ 何も |||なにも

山 に 入った 男 たち が 帰って 来 ない ？ やま||はいった|おとこ|||かえって|らい|

妖怪 に たぶらかせ れた に 違いない んで ございます ようかい|||||ちがいない||

どう か お 助け を |||たすけ|

また ただ の 人助け かよ |||ひとだすけ|

いい じゃ ない の 犬 夜叉 ||||いぬ|やしゃ

お 願い し ます |ねがい||

お 助け くだせ え |たすけ||

お 願い です うち の 人 を 助けて ください |ねがい||||じん||たすけて|

あなた に も ご 亭主 が ？ ||||ていしゅ|

はい

は あ

ん ？

ご 亭主 が 帰ら ん ので は 心細かろう |ていしゅ||かえら||||こころぼそかろう

法師 様 の お 力 で ぜひ ほうし|さま|||ちから||

よろしい 私 共 が 成 敗 に 参り ましょう |わたくし|とも||しげ|はい||まいり|

ありがとう ございます

いい です ね 犬 夜叉 ？ |||いぬ|やしゃ

まあ どうせ 俺 が 止め 刺さ なきゃ 終わ ん ねえ だろう から な ||おれ||とどめ|ささ||しまわ|||||

そう よ

は あ

は あ

は あ

では 参り ましょう か |まいり||

あ あの 皆さま お 気 を 引き締めて ||みなさま||き||ひきしめて

噂 で は 妖怪 の 奴 絶世 の 美女 だ そうで ございます うわさ|||ようかい||やつ|ぜっせい||びじょ||そう で|

私 一 人 で 参り ましょう わたくし|ひと|じん||まいり|

は あ

でも どうして 弥勒 様 は １ 人 で なんて ？ ||みろく|さま||じん||

きっと 美女 妖怪 と ２ 人きり に なり たい んじゃ |びじょ|ようかい||ひときり||||

懲り ねえ な あいつ こり|||

ん ？

珊瑚 ちゃん 付いて行く の ？ さんご||ついていく|

当たり前だ ろ ？ あたりまえだ|

女 好き の 法師 様 一 人 じゃ 逆に 妖怪 に 取り 憑 かれる の が 落ち だ よ おんな|すき||ほうし|さま|ひと|じん||ぎゃくに|ようかい||とり|ひょう||||おち||

おいで 雲母 |うんも

ぴゅ ー |-

ねえ 犬 夜叉 |いぬ|やしゃ

ん ？

あたし 思う んだ けど |おもう||

珊瑚 ちゃん って 弥勒 様 の こと 好きな んじゃ ない の か な ？ さんご|||みろく|さま|||すきな|||||

は あ ？　 何 じゃ そりゃ ？ ||なん||

って あんた 気付いて ない の ？ ||きづいて||

え ？

おら は 薄 々 感づいて おった ぞ ||うす||かんづいて||

え ？

鈍い わ ねえ もう にぶい|||

だって よ お 珊瑚 の 奴 弥勒 に 尻 撫で られる と 怒る しよ お |||さんご||やつ|みろく||しり|なで|||いかる||

あの ね 女の子 は ムード を 大切に する 生き物 な の ||おんなのこ||むーど||たいせつに||いきもの||

む うど おって の は 何 な んだ よ |||||なん|||

え ？

ああ っと

とにかく

珊瑚 ちゃん は 弥勒 様 の こと が 好きな の よ さんご|||みろく|さま||||すきな||

どう だ か なあ

は あ

ちょっと 何 溜め息 ついて ん の さ |なん|ためいき||||

いえ

分かって ん の ？　 妖怪 退治 なんだ から わかって|||ようかい|たいじ||

はい

村 の 人 の 話 だ と 昔 この 山 の 中 に むら||じん||はなし|||むかし||やま||なか|

戦 に 負けて 逃げ延びた 落ち 武者 たち が 住み着いた らしい よ いくさ||まけて|にげのびた|おち|むしゃ|||すみついた||

その 中 に １ 人 の 姫 が いたんだ けど |なか||じん||ひめ|||

守って くれる 男 たち が 皆 死んじゃ って まもって||おとこ|||みな|しんじゃ|

結局 そのまま 姫 も 亡くなった んだ って けっきょく||ひめ||なくなった||

ああ

すると その 姫 の 怨念 が 妖怪 化 した と ？ ||ひめ||おんねん||ようかい|か||

大方 そんな とこ じゃ ない ？ おおかた||||

うん

女 と いう もの は そういう もの な のでしょう か おんな|||||||||

え ？

確かに しつこかったり 焼きもち を 焼いたり たしかに||やきもち||やいたり

急に 怒ったり 恨んだり 女 も 色々でした が きゅうに|いかったり|うらんだり|おんな||いろいろでした|

随分 と 知って る んだ ね ずいぶん||しって|||

しかし

一 人 寂しく 死んで いった 姫 が どのような 怨念 を 抱いた か まで は ひと|じん|さびしく|しんで||ひめ|||おんねん||いだいた|||

この 私 で も 分かり ませ ん |わたくし|||わかり||

この 目 で 確かめる しか ない でしょう |め||たしかめる|||

だから って 何で １ 人 で 行こう と する ？ ||なんで|じん||いこう||

それ は 色々 と ||いろいろ|

あっ

見える か 珊瑚 ？ みえる||さんご

え ？

あちら へ の 入り口 だ |||いりぐち|

しかも この 結 界 ||けつ|かい

入る の は たやすい が 出る の は 難し そうだ はいる|||||でる|||むずかし|そう だ

これ を

あっ

身 に 付けて おき なさい 　 何 か の 役 に 立つ でしょう み||つけて|||なん|||やく||たつ|

うん

では 行き ます よ |いき||

うん

う っ

ほ 法師 様 ？　 入る の は たやすい って |ほうし|さま|はいる||||

嘘 だ ろ ？ うそ||

すごい 抵抗 |ていこう

法師 様 ー ほうし|さま|-

法師 様 ー ほうし|さま|-

珊瑚 ー さんご|-

どこ だ 珊瑚 ||さんご

引き離さ れた か ひきはなさ||

あっ

屋敷 ？ やしき

どなた ？

あっ

どうして このような 山 の 中 に ？ ||やま||なか|

妖怪 ようかい

この お なご が ？

何はともあれ 館 の 方 へ なにはともあれ|かん||かた|

法師 様 ー ほうし|さま|-

どこ ー ？ |-

法師 様 ほうし|さま

え ？

妖怪 ？ ようかい

あ あ 人間 ？ ||にんげん それ も じいさん ばっかり

あの じいさん ？

ああ ？

あの ね じいさん

おり ゃあ じ じい じゃ ねえ よ

じ じ じい だ ろ ？

じ じい じゃ ねえ だ よ

おら もじ じい じゃ ねえ

俺 もじ じい じゃ ねえ だ おれ|||||

じ じい じゃ ねえ んだったら

じ じい じゃ ねえ って

俺 もじ じい じゃ ねえ よ おれ|||||

じ じい じゃ ない ？

弥勒 様 の 方 も 問題 よ ねえ みろく|さま||かた||もんだい||

珊瑚 ちゃん の こと どう 思って る の かしら さんご|||||おもって|||

あいつ は 女 なら 誰 で も いい んじゃ ない の か ||おんな||だれ|||||||

でも 珊瑚 ちゃん は 特別な んじゃ ない かしら ？ |さんご|||とくべつな|||

まあ 珊瑚 の 尻 は よく 撫でる が な |さんご||しり|||なでる||

もう そういう ん じゃ なくて

おら もう この 議論 に 飽きた |||ぎろん||あきた

え ？

あんた たち が 行方 知れ ず の 村 の 男 たち だって いう の ？ |||ゆくえ|しれ|||むら||おとこ||||

どういう こと ？

夢 の ようだった ゆめ||

道 に 迷って 難儀 し とる と の お どう||まよって|なんぎ|||||

この世 の もの と も 思わ れ ん 美しい 姫 に 出会って なあ このよ|||||おもわ|||うつくしい|ひめ||であって|

立派な 御殿 に 招か れて 楽しく 過ごし た あ りっぱな|ごてん||まねか||たのしく|すごし||

楽しく って たのしく|

楽しかった あ たのしかった|

ああ た の ちかった なあ

そうして 気 が 付いたら こんなふうに なって た |き||ついたら|||

妖怪 は 生気 を ようかい||せいき|

若 さ を 吸い取る の か わか|||すいとる||

戦 から 落ち延びて 来 られた と ？ いくさ||おちのびて|らい||

はい そして 供 の 者 が 皆 死に ました ||とも||もの||みな|しに|

私 は １ 人 寂しい のです わたくし||じん|さびしい|

お 気の毒です |きのどくです

法師 様 ほうし|さま

あ ？

私 は ここ から 出 られ ぬ 身 わたくし||||だ|||み

せめて 今 宵 だけ でも 私 と お 過ごし ください |いま|よい|||わたくし|||すごし|

それ が お 望み です か |||のぞみ||

法師 様 ほうし|さま

私 の 目 を わたくし||め|

見て みて

とにかく あの 姫 の 目 に 見つめ られたら ||ひめ||め||みつめ|

頭 が ぼ ー っと して 何も かん も どう でも よく な っち まって あたま|||-|||なにも||||||||

雲母 は この 人 たち の そば に いて うんも|||じん|||||

ぴゅ ー |-

った く

あの スケベ な 法師 様 じゃあ イチコロ で 妖怪 姫 の 術中 に 嵌 まっ ち まう |||ほうし|さま||||ようかい|ひめ||じゅっちゅう||かん|||

姫 法師 様 ひめ|ほうし|さま 法師 様 ほうし|さま

あたし が 行く まで 無事で いて よ ||いく||ぶじで||

法師 様 ほうし|さま

あっ

この

目 を 覚ませ この スケベ 法師 ー め||さませ|||ほうし|-

お なご の 声 |||こえ

ふ っ

姫 あっ ひめ| う お ー ||-

う お ー ||-

おのれ ー 　 どこ じゃ ー |-|||-

う ー 邪魔 は させ ぬ ぞ ー |-|じゃま||さ せ|||-

あたし の 姿 が 見えて ない ||すがた||みえて|

よ ぉし

待ち なさい 　 珊瑚 まち||さんご

法師 様 妖怪 の 術 に 嵌 って たん じゃ ほうし|さま|ようかい||じゅつ||かん|||

声 を 出す な 黙って いれば お前 の 居場所 は わから ん こえ||だす||だまって||おまえ||いばしょ|||

はっ

そう か 　 法師 様 が くれた 数珠 の 力 ||ほうし|さま|||じゅず||ちから

でも 法師 様 は なぜ すぐに 倒さ ない |ほうし|さま||||たおさ|

妖怪 の 正体 は 雌 の 山 犬 か ようかい||しょうたい||めす||やま|いぬ|

お前 も 我が 力 と なれ ー おまえ||わが|ちから|||-

ふ っ

う っ

法師 様 ほうし|さま

離れて いろ はなれて|

何とか 穏便に 事 を 運び たかった が なんとか|おんびんに|こと||はこび||

うわ ー |-

姫 様 少々 痛い 思い を して いただく ひめ|さま|しょうしょう|いたい|おもい|||

姫 様 ？ ひめ|さま

ご 辛抱 を |しんぼう|

はっ

うわ ー |-

うわ ー |-

あっ

うわ ー |-

あー 　 う う っ

妖怪 の 中 に 姫 が ？ ようかい||なか||ひめ|

うわ ー |-

姫 様 ひめ|さま

は あっ

は あっ 姫 様 ||ひめ|さま

おのれ 法師 |ほうし

もはや 容赦 は せ ぬ ぞ |ようしゃ||||

う っ

う っ

姫 様 ひめ|さま

う っ

う っ

姫 を 返せ ー ひめ||かえせ|-

う っ

う っ 珊瑚 ||さんご

うん

飛来 骨 ひらい|こつ

う っ おのれ

どこ じゃあ どこ じゃあ

あっ

あっ

そこ か

あっ

うわ ー |-

え いっ

あっ

アハハハハハハハ

はっ

あー

で や ー ||-

あー

力 が ちから|

蓄えた 我が 妖力 が ー たくわえた|わが|ようりょく||-

法師 様 ほうし|さま

これ は 一体 ？ ||いったい

あっ

手荒な こと を いたし ました てあらな||||

法師 様 ほうし|さま

長い こと お 一 人 で ながい|||ひと|じん|

寂しかった のです ね さびしかった||

はい

私 の 心 が 弱い ばかりに わたくし||こころ||よわい|

妖怪 に 付け込ま れ ました ようかい||つけこま||

もう 大丈夫です |だいじょうぶです

人里 に お 連れ いたし ましょう ひとざと|||つれ||

ありがとう ございます

消えた きえた

姫 の 魂 です ひめ||たましい|

たった 一 人 で 死んで いった 姫 は |ひと|じん||しんで||ひめ|

怨念 で は なく 寂し さ ゆえ に 成仏 出来 なかった のでしょう おんねん||||さびし||||じょうぶつ|でき||

姫 の 骸 と 魂 を 取り込んだ 山 犬 の 妖怪 が 姫 の 姿 を 装い ひめ||むくろ||たましい||とりこんだ|やま|いぬ||ようかい||ひめ||すがた||よそおい

男 の 若 さ を 吸い取って 妖力 を 得て いた のです おとこ||わか|||すいとって|ようりょく||えて||

姫 様 の お 骨 を こちら に お 移し し ました ひめ|さま|||こつ|||||うつし||

塚 を 立てて ご 供養 すれば この 里 を お 守り くださる でしょう つか||たてて||くよう|||さと|||まもり||

ありがとう ございました

亭主 たち も 連れて 帰って いただいて ていしゅ|||つれて|かえって|

いい 夢 を 見た ような 気 が する なあ |ゆめ||みた||き|||

んだ

ねえ 弥勒 様 |みろく|さま

はい ？

山 の 中 で 何 か あった の ？ やま||なか||なん|||

帰って きて から 珊瑚 ちゃん 元気 ない の よ かえって|||さんご||げんき|||

さあ

心当たり は あり ませ ん が こころあたり|||||

は あ

何 か バカ みたい なん||ばか|

珊瑚 さんご

あっ

どうした ？

法師 様 あたし なんか 付いて か なくて も 平気だった んだ ね ほうし|さま|||ついて||||へいきだった||

そんな こと は ない

妖怪 を 退治 した の は お前 だ ようかい||たいじ||||おまえ|

法師 様 の 助け を 借りて ね ほうし|さま||たすけ||かりて|

私 が お前 の 手 を 借りた んだ わたくし||おまえ||て||かりた|

お前 の 腕 を 信じて いた から な おまえ||うで||しんじて|||

え ？

勘違い じゃ ねえ の か あ かんちがい|||||

珊瑚 が あんな スケベ 野郎 に 惚れる なんて よ お さんご||||やろう||ほれる|||

ええ ？　 いい ムード じゃ ない ||むーど||

だから む うど おって 何 だ よ ||||なん||

珊瑚 さんご

お前 私 の 身 を 案じて 一緒に 来て くれた んだ ろ ？ おまえ|わたくし||み||あんじて|いっしょに|きて|||

そ そりゃ あ だって

心配 する に 決まって る じゃ ない しんぱい|||きまって|||

法師 様 女 に は 見境 ない んだ から ほうし|さま|おんな|||みさかい|||

絶対 スケベ 心 起こす って ぜったい||こころ|おこす|

すまなかった な

私 は 悲しんで いる かも しれ ぬ お な ご を 放って は おけ なかった のだ わたくし||かなしんで|||||||||はなって||||

はっ

別に 焼きもち と か じゃ ない んだ から ね べつに|やきもち|||||||

あっ

は あっ

おお っ

あれ が ムード よ ムード ||むーど||むーど

他の どんな お な ご より たの|||||

お前 に 心配 さ れる の が 一 番 嬉しい おまえ||しんぱい|||||ひと|ばん|うれしい

あっ

あ ちょ ちょっと 何 言い出す の ？ |||なん|いいだす|

や だ

どう しよう

頑張れ 珊瑚 ちゃん がんばれ|さんご|

珊瑚 ？ さんご

は あっ

ん ？

は あ はっ

だ だ から その 手 ||||て

肩 を 抱く と かもう ちょっと さあ かた||いだく||||

- はっ - ん ？

他 に やり 方 は ない の か ー た|||かた|||||-

しかし 触って くれ と 言わんばかり の 体勢 でした し |さわって|||いわんばかり||たいせい||

弥勒 様 みろく|さま

女 より も 乙女 心 の 勉強 した 方 が いい かも おんな|||おとめ|こころ||べんきょう||かた|||

や っぱ かご め の 勘違い だろう ？ |||||かんちがい|

なあ ？　 なあ ？

は あ アホ じゃ

は あ

直さ ない と ね なおさ|||

また 国 に 帰る だ あ ？ そんなに テスト が 好きな の か かご め |くに||かえる||||てすと||すきな||||

仕方 ねえ か 今夜 は 俺 も しかた|||こんや||おれ|

何 だ ？　 この 気味 悪い 果物 は ？ なん|||きみ|わるい|くだもの|

桃 源 郷 の 人 面 果 ？ もも|げん|ごう||じん|おもて|か

ふざけ や が って 人間 を 養分 に して 不老 長寿 の 薬 を 作って る だ と ？ ||||にんげん||ようぶん|||ふろう|ちょうじゅ||くすり||つくって|||

て め え それ でも 仙人 な の か |||||せんにん|||

次回 犬 夜叉 「 すべて は 桃 源 郷 の 夜 に 前 編 」 じかい|いぬ|やしゃ|||もも|げん|ごう||よ||ぜん|へん

くそ っ 月 が 消えて いく ||つき||きえて|

犬 夜叉 の ツボ いぬ|やしゃ||つぼ