天狗 | 百姓 じいさん と テング
てんぐ|ひゃくしょう|||
tengu|camponês|||
Tengu - Bauer, Opa und Tengu
tengu | peasant grandfather and tengu
Tengu - Campesino, Abuelo y Tengu
Tengu - Camponês, Avô e Tengu
Тенгу - Крестьянин, Дедушка и Тенгу
天狗 | 农民爷爷和天狗
天狗 | 農夫老人與天狗
むかし むかし 、百姓 (ひゃくしょう )の お じいさん が 、ウマ を 連れて 歌い ながら 山道 を 歩いて いました。
||ひゃくしょう||||||||つれて|うたい||やまみち||あるいて|
antigamente|antigamente|camponês|camponês|||||||||||||
Once upon a time, an old peasant man was walking along a mountain path while singing along with his horse.
♪心 楽し や
こころ|たのし|
♪It's time to go
♪山坂 行けば
やまさか|いけば
♪ウマ の 鈴 まで こだま する
||すず|||
cavalo|||||
♪エーイソラ ホイホイ
 Aesola, whiz whiz
すると 向こう の 方 から 、ズシンズシン と 大きな 足音 を 立て ながら 、大 テング が やって 来ました。
|むこう||かた||||おおきな|あしおと||たて||だい||||きました
Then, from the other side, a large tengu came, making loud footsteps.
その 大 テング の 鼻 と きたら 、お じいさん の 腕 ほど 長くて 大きく 、顔 と きたら 、塗り 立て の 神社 の 鳥居 より 、まっ赤 です。
|だい|||はな||||||うで||ながくて|おおきく|かお|||ぬり|たて||じんじゃ||とりい||まっあか|
Its nose was as long and wide as an old man's arm, and its face was redder than a freshly painted shrine gate.
大 テング と お じいさん は 、細い 山道 で ぶつかりました。
だい||||||ほそい|やまみち||
Teng and his grandfather bumped into each other on a narrow mountain road.
「こら 、じい さま。
道 を よけろ っ!
どう|||
Get out of the way!
」
大きな 声 の 大 テング に 、お じいさん は 負け じ と、
おおきな|こえ||だい||||||まけ||
The old man was not to be outdone by the loud and loud tenge,
「よけろ と 言う たって 、ここ は おら が 道 じゃ。
||いう||||||どう|
I told you to get out of the way, but this is my road.
おまけに 、おら この 通り 、ウマ と 二 人 連れ じゃ。
|||とおり|||ふた|じん|つれ|
In addition, I was with a horse on the street.
お前 が よけろ」
おまえ||
と 、大 テング を 睨みつけます。
|だい|||にらみつけます
He glares at the big teng.
「ヒヒ 、ヒヒーン!
」
ウマ も ないて 、お じいさん の 応援 です。
||||||おうえん|
There is no horse, it is the support of the grandfather.
「この じじ いめ。
||い め
Son of a bitch.
つべこべ ぬかす と 、つまんで 食 うて しまう ぞ ー!
||||しょく||||-
If you keep talking about it, I'm going to pick it up and eat it!
」
「そうかい。
おら も この 年 、食われて 死ぬ の は 怖く ない が 、お前 に 食わ れる 前 に 、一 つ 見たい 物 が ある んじゃ」
|||とし|くわれて|しぬ|||こわく|||おまえ||くわ||ぜん||ひと||みたい|ぶつ|||
At my age, I am not afraid of being eaten to death, but there is one thing I would like to see before you eat me.
「何 じゃ い 、それ は」
なん||||
「テング は 、誰 でも 術 と いう 物 を 使う そう じゃ が 、本当 かい のう」
||だれ||じゅつ|||ぶつ||つかう||||ほんとう||
"It seems that everyone can use a technique called tengu, but is it true?"
「ワハハハハッ。
わし は これ でも 、テング の 頭 じゃ。
||||||あたま|
I am still the head of a tengu.
術 ぐらい 使え ん で なんと する」
じゅつ||つかえ||||
I can't do anything without it.
「そうかい。
テング いう 物 は 、どこ の テング でも 天 まで 大きゅう なれる と いう が 、お前 さま は 、なれる か ね」
||ぶつ||||||てん||おおきゅう|||||おまえ|||||
They say that any tengu can grow to heavenly proportions, but can you?
「天 まで 大きゅう なる?
てん||おおきゅう|
"Will it be big enough to reach the heavens?
そんな 事 が 出来 ん で 、どう なる」
|こと||でき||||
What are we going to do if we can't do that?
「そう かのう。
じゃあ 、おら が 食わ れる 前 に 、ちょっくら 見せて もらおう か。
|||くわ||ぜん|||みせて||
Well then, let's have a quick look at it before I get eaten.
あの世 へ の 話 の 種 と いう もん じゃ」
あのよ|||はなし||しゅ||||
It's a story for the afterlife.
「よし。
よう 見とれ っ」
|みとれ|
Look at me. Look at me.
そこ で 大 テング は 鼻 を 上 に 向けて 、ゴォーーッ と 息 を 吸い込みました。
||だい|||はな||うえ||むけて|ゴォー-ッ||いき||すいこみました
Then the big teng turned his nose up and inhaled with a gulp of air.
すると 、グングン グングン 、大 テング の 背 が 伸びて 、とうとう 雲 を 突き抜けて しまいました。
|ぐんぐん|ぐんぐん|だい|||せ||のびて||くも||つきぬけて|
The great tengu grew taller and taller until it finally broke through the clouds.
そこ で お じいさん は ニヤリ と 笑い 、いかにも 感心 した 様 に 言いました。
|||||||わらい||かんしん||さま||いいました
「テング 様 、テング 様。
|さま||さま
よう わかった から 、元 に 戻って 下され」
|||もと||もどって|くだされ
Now that you know what to do, please go back to the way you were."
すると 大 テング は 、シューッ と 息 を 吐いて 、元 の 大き さ に 戻りました。
|だい|||||いき||はいて|もと||おおき|||もどりました
Then the giant tengu let out a puff of air and returned to its original size.
「どう じゃ 、じい さま。
ビックリ したろう。
びっくり|
You must have been surprised.
さあ 、食う て やる か」
|くう|||
Come on, let's eat."
と 、手 を 伸ばす 大 テング に 、お じいさん は カラ カラ と 笑って、
|て||のばす|だい||||||から|から||わらって
The old man laughed and said, "I'll be right back,
「そんな 事 言う て も 、テング 様 が 天 まで 大きゅう なる の は 、どこ の テング 様 で も やる 事 で ねえ か。
|こと|いう||||さま||てん||おおきゅう|||||||さま||||こと|||
"Even if you say that, Tengu-sama can grow to the heavens.
お前 様 は 、さっき テング の 頭 と 言う たが 、いくら 頭 でも 小 そうなる こ た ぁ 出来 まい」
おまえ|さま|||||あたま||いう|||あたま||しょう|そう なる||||でき|
Earlier you said it was a proboscis head, but no matter how much your head is, it can't be that small."
「なにっ。
What?
わし は 日本 一 の テング じゃ。
||にっぽん|ひと|||
I am the best Tengu in Japan.
大きゅう ばかり なれて 、小 そう は なれ ん 、そんな ケチ な テング じゃ な いわい。
おおきゅう|||しょう|||||||||||
You can only be so big, but you can't be so small.
見とれ。
みとれ
Admire.
今 見せて やる わ」
いま|みせて||
大 テング は そう 言う て 、フーッ と 息 を 吐き出しました。
だい||||いう||||いき||はきだしました
The big teng said, and let out a whoosh of air.
すると ドンドン 小さく なって いって 、お じいさん の 小指 ほど に なって しまいました。
|どんどん|ちいさく||||||こゆび||||
そこ で お じいさん は 、ヒョイ と 大 テング を 手 の 平 に 乗せて、
|||||||だい|||て||ひら||のせて
Then, the old man puts a large tenpu on the palm of his hand,
「よう。
"I'm sorry, but I'm not sure.
もっと 小さく 、もっと 小さく。
|ちいさく||ちいさく
Smaller, smaller, smaller.
そう そう」
ついに 大 テング は 、豆 粒 の 様 に 小さく なって しまいました。
|だい|||まめ|つぶ||さま||ちいさく||
「かかった な」
That took a lot of time.
お じいさん は 大 テング を つまむ と 、ポイ と 口 の 中 ヘ 放り込んで 、ゴクン と 飲み込んで しまいました。
|||だい|||||ぽい||くち||なか||ほうりこんで|||のみこんで|
そして、
♪そよ ら そよ ら と
 Soyo yora  Soyo yora  Soyo yora  Soyo yora Â
♪たてがみ なでて
♪ Stroke his mane ♪
♪吹く や 春風 里 まで も
ふく||はるかぜ|さと||
Spring winds blow even to the villages
♪エーソラ ホイホイ
 Aesola whiz
歌い ながら ウマ を 引いて 、家 の 方 へ 帰って 行きました。
うたい||||ひいて|いえ||かた||かえって|いきました
They sang as they pulled their horses and headed home.
おしまい