君 の 名 は 1課 (3)
「 スカート と か 。
これ 以上 は 不可能 」 瀧 に して みる と 、 世の中 の 女子 高 生 と いう 人々 は 、 どれ だけ 根性 を 決めたら あんなに 短い スカート を は 穿ける の か 、 さっぱり わから ない 。
はた から 見て いる ぶん に は 、 女の子 の スカート が 短い の は 単純に うれ 嬉しい が 、 自分 が 穿 く と なる と 、 こんなに おそ 恐ろしい もの は ない ……。
早 耶香 が 首 を かしげて 言う 。
「 あんた 、 スカート が 長い なんて 高校 生 女子 と して の エスプリ に か か 関わる 、 みたいな こと 言っとった やろ 」 「 あいつ そんな こと 言って た の か ……」 瀧 は 口 の 中 だけ で 小さく つぶやく 。
「 学校 着いたら 、 髪 の 毛 、 結った げ よう か ? 「 いや 、 いい よ 」 そう 断って から 、 また 瀧 は 小声 で つぶやいた 。
「 自分 で ほどく 自信 が ない し ……」
「 でも それ も ええ よ な 。 時代 劇 の けん 剣ごう 豪 みたいで 」
勅使河原 が 口 を はさんで きた 。
「『 しん 新 ご 吾 二十 番 勝負 』 と か そういう の 」
「 ちょんまげ 呼ばわり か よ 」
早 耶香 が 眉 を 寄せて ひじ 肘 で 勅使河原 に つっこむ 。
「 てい うか 何 それ 。 映画 ? 「 おお 大 かわ 川 は し 橋 ぞう 蔵 」
「 だれ 誰 ? 早 耶香 と 瀧 が ユニゾン で 言った 。
顔 を 見合わせる その 動き まで 、 左右 対称 だ 。