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越後屋
むかし 、 押し込み 強盗 の 一団 が おり ました 。
ある 晩 、 江戸 一 番 の 越後屋 呉服 店 ( え ちご や ごふ くてん → 今 の 三越 の 前身 ) へ 押し込む 事 に 決まり ました 。
親分 は 、 手下 ( てした → 子分 の こと ) の 者 を 見渡して 、 「 よい か 。
人 に 怪我 を さ せて 反物 ( たんもの → 服 ) を 汚した ので は 、 金 に なら ん 。
店 の 奴 は 、 片っ端から さるぐつわ (→ 声 を 立て させ ない ように 、 手ぬぐい など を 口 に かま せて 後 頭部 に くくりつける 事 ) を はめ 、 柱 に 縛りつけろ 。
その 上 で 、 全部 持ち出す んだ 。
いい な 」 「 へえ 」 そこ で 用意 万端 ( ようい ばんたん → 用意 が 完全な 事 ) ととのえ 、 夜ふけ を 待って 越後屋 ヘ 押し入り ました 。
「 お 店 に 泥棒 だ ー !
」 と 、 走り 出て 来る 番頭 に 手 代 。
小僧 に 下 男 。
お 針 に 女 中 。
出て くれば 、 ふん じば り 、 出て くれば 、 ふん じば り 。
片っ端から ふん じば って は 、 柱 に くくりつけ ました 。
けれども 、 さすが は 天下 の 越後屋 。
出て 来る わ 、 出て 来る わ 。
いくら 縛って も 、 縛り つくせ ませ ん 。
その うち 、 辺り が 白んで 、 カァーカァー と 、 カラス の 声 。
「 そりゃ 、 夜 が 明けた 」 「 捕まって は 、 大変 」 とうとう 押し込み 強盗 の 一団 は 、 何一つ 取ら ず 逃げ出した そうな 。
おしまい
越後屋
えちごや
むかし 、 押し込み 強盗 の 一団 が おり ました 。
|おしこみ|ごうとう||いちだん|||
ある 晩 、 江戸 一 番 の 越後屋 呉服 店 ( え ちご や ごふ くてん → 今 の 三越 の 前身 ) へ 押し込む 事 に 決まり ました 。
|ばん|えど|ひと|ばん||えちごや|ごふく|てん||||||いま||みつこし||ぜんしん||おしこむ|こと||きまり|
親分 は 、 手下 ( てした → 子分 の こと ) の 者 を 見渡して 、 「 よい か 。
おやぶん||てした||こぶん||||もの||みわたして||
人 に 怪我 を さ せて 反物 ( たんもの → 服 ) を 汚した ので は 、 金 に なら ん 。
じん||けが||||たんもの||ふく||けがした|||きむ|||
店 の 奴 は 、 片っ端から さるぐつわ (→ 声 を 立て させ ない ように 、 手ぬぐい など を 口 に かま せて 後 頭部 に くくりつける 事 ) を はめ 、 柱 に 縛りつけろ 。
てん||やつ||かたっぱしから||こえ||たて|さ せ||よう に|てぬぐい|||くち||||あと|とうぶ|||こと|||ちゅう||しばりつけろ
その 上 で 、 全部 持ち出す んだ 。
|うえ||ぜんぶ|もちだす|
いい な 」 「 へえ 」 そこ で 用意 万端 ( ようい ばんたん → 用意 が 完全な 事 ) ととのえ 、 夜ふけ を 待って 越後屋 ヘ 押し入り ました 。
|||||ようい|ばんたん|||ようい||かんぜんな|こと||よふけ||まって|えちごや||おしいり|
「 お 店 に 泥棒 だ ー !
|てん||どろぼう||-
」 と 、 走り 出て 来る 番頭 に 手 代 。
|はしり|でて|くる|ばんとう||て|だい
小僧 に 下 男 。
こぞう||した|おとこ
お 針 に 女 中 。
|はり||おんな|なか
出て くれば 、 ふん じば り 、 出て くれば 、 ふん じば り 。
でて|||||でて||||
片っ端から ふん じば って は 、 柱 に くくりつけ ました 。
かたっぱしから|||||ちゅう|||
けれども 、 さすが は 天下 の 越後屋 。
|||てんか||えちごや
出て 来る わ 、 出て 来る わ 。
でて|くる||でて|くる|
いくら 縛って も 、 縛り つくせ ませ ん 。
|しばって||しばり|||
その うち 、 辺り が 白んで 、 カァーカァー と 、 カラス の 声 。
||あたり||しらんで|||からす||こえ
「 そりゃ 、 夜 が 明けた 」 「 捕まって は 、 大変 」 とうとう 押し込み 強盗 の 一団 は 、 何一つ 取ら ず 逃げ出した そうな 。
|よ||あけた|つかまって||たいへん||おしこみ|ごうとう||いちだん||なにひとつ|とら||にげだした|そう な
おしまい