Gate : Jieitai Kanochi nite , Kaku Tatakaeri Episode 11

特 地 に 派遣 さ れ た 自衛 隊 とく|ち||はけん||||じえい|たい

参考人 招致 の ため 日本 に 戻った 伊丹 たち だった が さんこうにん|しょうち|||にっぽん||もどった|いたみ|||

役目 を 終え 再び 特 地 へ と 向かう こと に やくめ||おえ|ふたたび|とく|ち|||むかう||

その 時 群衆 から は 割れ ん ばかり の 歓声 と 拍手 が 降り注 い だ の で あった |じ|ぐんしゅう|||われ||||かんせい||はくしゅ||ふりそそ|||||

そして

日本 と 帝国 が 開戦 し て 五 ヶ月 は 経 とう と して い た にっぽん||ていこく||かいせん|||いつ|かげつ||へ|||||

イタリカ の 戦い 以降 アルヌス 周辺 は いたって 平穏 で あった ||たたかい|いこう||しゅうへん|||へいおん||

「 門 」 を 介 し て の 人 的 物 的 交流 が 盛ん に なる に つれ もん||かい||||じん|てき|ぶつ|てき|こうりゅう||さかん||||

アルヌス に は 様々 な 人々 が 集う よう に なり |||さまざま||ひとびと||つどう|||

避難 民 キャンプ の 周辺 に は 少しずつ 町 が でき て い た ひなん|たみ|きゃんぷ||しゅうへん|||すこしずつ|まち|||||

一方 自分 の 目 で 日本 を 見 て き た ピニャ ・ コ ・ ラーダ は いっぽう|じぶん||め||にっぽん||み|||||||

講和 へ の 決意 を 胸 に 帝都 へ と 帰還 し た こうわ|||けつい||むね||ていと|||きかん||

彼女 に は 外務 省 から 派遣 さ れ た 菅原 浩 治 が 同行 かのじょ|||がいむ|しょう||はけん||||すがはら|ひろし|ち||どうこう

水面 下 で の 交渉 が 始ま ろ う と して い た すいめん|した|||こうしょう||はじま||||||

本日 の 予定 は キケロ 卿 と の 午 餐 ほんじつ||よてい|||きょう|||うま|さん

デュ シー 侯爵 家 で 晩餐 パーティー ||こうしゃく|いえ||ばんさん|ぱーてぃー

その 間 に シャン ディー と の 面談 が あり ます |あいだ||しゃん||||めんだん|||

また 徹夜 です か ？ |てつや||

あまり 無理 を さ れる と お 体 に 障り ます よ |むり||||||からだ||さわり||

わかって いる

だが 二 ホン と の 講和 に は 帝国 の 存亡 が かかって いる の だ |ふた|ほん|||こうわ|||ていこく||そんぼう|||||

今 は 我が身 を 顧み て いる 時 で は ない いま||わがみ||かえりみ|||じ|||

これ は ？

返還 を 希望 する 捕虜 の 名簿 です へんかん||きぼう||ほりょ||めいぼ|

十四 名 ？ じゅうよん|な

第 一陣 の 転移 は 十五 名 だった はず だ が だい|いちじん||てんい||じゅうご|な||||

キケロ 卿 の ため に 一 名分 空け て おけ と おっしゃった の は 殿下 で は あり ませ ん か |きょう||||ひと|めいぶん|あけ|||||||でんか||||||

ああ そう か

そう だった な

本当 に 大丈夫 です か ？ ほんとう||だいじょうぶ||

大丈夫 じゃ ない と いったら 代わって くれる か だいじょうぶ|||||かわって||

無理 です ね むり||

ならば 頑張る しか ない だ ろ う |がんばる|||||

行く ぞ スガ ワラ 殿 が 待って いる いく||すが|わら|しんがり||まって|

あれ が アルヌス

特に 何も 望む こと なんて ない 身の程 は 知って いる さ とくに|なにも|のぞむ||||みのほど||しって||

そんな 僕 で さえ も 奥 の 方 に |ぼく||||おく||かた|

譲り たく ない 意向 程度 は ある らしい ゆずり|||いこう|ていど|||

守る って 案外 と 難しい ね まもる||あんがい||むずかしい|

諦める わけ じゃ ない けど あきらめる||||

青い 空 の 果て 繋がった 道 の 行方 あおい|から||はて|つながった|どう||ゆくえ

人 と 人 は 分かり 合え ない だ けど いい ん じゃ ない ？ じん||じん||わかり|あえ|||||||

開 い た 扉 は 全て を 変え て ゆく ひらき|||とびら||すべて||かえ||

それ は 暁 の よう に ||あかつき|||

これ は 胃 に くる な ||い|||

だから 言った で あ ろ う 胃袋 が いく つ あって も 足り ん と |いった|||||いぶくろ||||||たり||

確かに 国 から いい 胃 薬 を 取り寄せ ま しょ う たしかに|くに|||い|くすり||とりよせ|||

それ は 助かる ||たすかる

キケロ ・ ラー ・ マルトゥス

帝国 開闢 以来 の 名門 マルトゥス 家 の 一族 に し て ていこく|かいびゃく|いらい||めいもん||いえ||いちぞく|||

元老 院 に 広く 顔 の 利く 重臣 げんろう|いん||ひろく|かお||きく|じゅうしん

そして 主戦 派 の 中 で は 話せる 御 仁 だ |しゅせん|は||なか|||はなせる|ご|しとし|

アルヌス で の 壊滅 的 な 敗戦 の のち |||かいめつ|てき||はいせん||

帝国 軍 は 再建 の 途上 に ある わけ だ が ていこく|ぐん||さいけん||とじょう|||||

その 方向 性 を 巡って 今 元老 院 が 二 つ に 割れ て いる |ほうこう|せい||めぐって|いま|げんろう|いん||ふた|||われ||

一 つ は 皇帝 の 大権 の もと に 総力 を 結集 し ひと|||こうてい||たいけん||||そうりょく||けっしゅう|

武力 を もって 蛮族 を 排除 しよ う と いう 主戦 派 ぶりょく|||ばんぞく||はいじょ|||||しゅせん|は

もう 一方 は 元老 院 の 大半 を なす 講和 派 |いっぽう||げんろう|いん||たいはん|||こうわ|は

そう だ

彼ら は この 無謀 な 戦争 を 始め た 皇帝 の 力 を 制限 し かれら|||むぼう||せんそう||はじめ||こうてい||ちから||せいげん|

元老 院 の 指揮 下 で 軍 を 再建 その 軍事 力 を 背景 に げんろう|いん||しき|した||ぐん||さいけん||ぐんじ|ちから||はいけい|

二 ホン と 交渉 し 戦火 を 交える こと なく 門 の 向こう に 帰ら せよ う と して いる ふた|ほん||こうしょう||せんか||まじえる|||もん||むこう||かえら|||||

つまり 講和 派 は |こうわ|は|

ああ 奴 ら は 工作 など せ ず と も こちら の 話 に 乗って くる と いう こと だ |やつ|||こうさく||||||||はなし||のって|||||

従って われら が まず 切り崩す べき は したがって||||きりくずす||

主戦 派 だ しゅせん|は|

キケロ 卿 |きょう

こちら 二 ホン 国 の 外交 特使 スガ ワラ 殿 だ |ふた|ほん|くに||がいこう|とくし|すが|わら|しんがり|

初め まして 日本 から やって 参り まし た 菅原 です はじめ||にっぽん|||まいり|||すがはら|

はて 二 ホン ？ |ふた|ほん

失礼 ながら 初めて 聞く 名 だ しつれい||はじめて|きく|な|

どの よう な 国 か ね |||くに||

そう です ね 四季 が あり 森 や 水 の きれい な 国 です |||しき|||しげる||すい||||くに|

ほう 水 が |すい|

さぞや 自然 の 豊か な ところ な の で あ ろ う な |しぜん||ゆたか|||||||||

我が国 の 産物 を 持参 し まし た わがくに||さんぶつ||じさん|||

ご 笑 納 いただけ れ ば 幸い です |わら|おさむ||||さいわい|

すべて 我が国 の 職人 の 手 に よる もの です |わがくに||しょくにん||て||||

失礼 し た スガ ワラ 殿 しつれい|||すが|わら|しんがり

貴 殿 の 国 は 優れ た 技術 を お 持ち の よう だ とうと|しんがり||くに||すぐれ||ぎじゅつ|||もち|||

しかし 寡 聞 に し て 聞き 及 ん だ こと が ない |やもめ|き||||きき|およ|||||

二 ホン と は どこ に ある の です かな ふた|ほん||||||||

我が国 は 門 の 向こう に ござい ます わがくに||もん||むこう|||

残念 ながら 現在 帝国 と 戦争 中 で あり ます が ざんねん||げんざい|ていこく||せんそう|なか||||

ピニャ 殿下 |でんか

みんな 部屋 から 出 て いけ |へや||だ||

この 者 たち だけ で 話 が し たい |もの||||はなし|||

どういう お つもり か

秘密裏 に 敵国 と 交渉 し あま つ さえ 使者 まで 招き入れる と は ひみつり||てきこく||こうしょう|||||ししゃ||まねきいれる||

こと が 露見 すれ ば 皇女 と いえ ど 無事 で は 済まさ れ ませ ん ぞ ||ろけん|||おうじょ||||ぶじ|||すまさ||||

スガ ワラ 殿 貴 殿 も このまま で 済む と 思わ ん こと だ すが|わら|しんがり|とうと|しんがり||||すむ||おもわ|||

これ を

これ は 出征 し た 甥 の 名 ||しゅっせい|||おい||な

今 は 我が国 で 捕虜 と なって おり ます いま||わがくに||ほりょ||||

生き て おる の か ？ いき||||

ええ ピニャ 殿下 に 仲介 の 労 を 担って いただく 代わり に ||でんか||ちゅうかい||ろう||になって||かわり|

お返し する 準備 を 進め て おり ます おかえし||じゅんび||すすめ|||

その 代り に 貴 殿 ら を 交渉 の テーブル まで 案内 しろ と |かわり||とうと|しんがり|||こうしょう||てーぶる||あんない||

いいえ それ は ピニャ 殿下 の お 役目 です ||||でんか|||やくめ|

なるほど 邪魔 を する な と いう こと か |じゃま|||||||

妾 は 今 宵 デュ シー 家 に 良き 知らせ を 届ける こと に なって いる めかけ||いま|よい|||いえ||よき|しらせ||とどける||||

卿 も 同席 さ れ て は いかが か きょう||どうせき||||||

デュ シー 家 確か あそこ に も 出征 し た 者 が おり まし た な ||いえ|たしか||||しゅっせい|||もの|||||

喜んで ご 相 席 さ せ て いただき ま しょ う よろこんで||そう|せき|||||||

ついては 我が 甥 も よし なに |わが|おい|||

ここ ら も 随分 と にぎやか に なった ねえ |||ずいぶん|||||

難民 用 の ＰＸ から 始まり なんみん|よう||||はじまり

気 が 付け ば ちょっと し た 町 です な き||つけ|||||まち||

こっち の 人 たち に とって は ||じん||||

日本 から 運ば れ て くる もの は 何でも 珍しい だ ろ う から 不思議 じゃ ない さ にっぽん||はこば||||||なんでも|めずらしい|||||ふしぎ|||

最近 で は ここ で 仕入れ た もの が 帝都 の 貴族 の 間 でも 珍重 さ れ て いる と か さいきん|||||しいれ||||ていと||きぞく||あいだ||ちんちょう||||||

なるほど

ま い い ん じゃ ない

こういう の が 手 に 入る と 俺 たち も 土産 に ちょうど いい し |||て||はいる||おれ|||みやげ||||

お互いに とって 悪い こと じゃ ない でしょ おたがいに||わるい||||

そう と も 言い切れ ませ ん |||いいきれ||

町 の 急速 な 発展 に 伴って 人手 は 常に 不足 し て い ます まち||きゅうそく||はってん||ともなって|ひとで||とわに|ふそく||||

この 町 が 回って いる の は |まち||まわって|||

ミュイ 様 が 快く メード たち を 貸し出し て くれ た おかげ です |さま||こころよく|めーど|||かしだし|||||

ただ それ の 弊害 も |||へいがい|

弊害 ？ へいがい

メード たち の 働く 飲食 店 に は 酒類 を 出す ところ も あり めーど|||はたらく|いんしょく|てん|||しゅるい||だす|||

うち の 若い 奴 ら が こうして 足しげく 通って いる よう で ね ||わかい|やつ||||あししげく|かよって||||

たまに は 息抜き も 必要 でしょ う ||いきぬき||ひつよう||

ま あんまり 羽 を 外す よう だったら それ と なく 注意 し とい て よ ||はね||はずす||||||ちゅうい||||

何 す ん だい なん|||

一 昨日 来 や がれ ひと|きのう|らい||

この デリラ 様 の 尻 は あんた みたい な 三 下 が 触れる ほど 安く は ない ん だ よ ||さま||しり|||||みっ|した||ふれる||やすく|||||

て め ぇ 調子 に 乗り や がって |||ちょうし||のり||

あなた 見かけ ない 顔 だ けど ぉ |みかけ||かお|||

私 が 誰 だ か お 分かり かしら ぁ わたくし||だれ||||わかり||

エエ … エム ロイ の …

大人 しく し て くれる の なら このまま 見逃し て あげる けど ぉ おとな||||||||みのがし||||

暴れ 足り ない って いう なら お 相手 する わ よ ぉ あばれ|たり||||||あいて||||

け 結構 で ー す |けっこう||-|

意気地なし いくじなし

見回り か ロゥリィ みまわり||

最近 出入り する 人数 が 増え た もん だ から さいきん|でいり||にんずう||ふえ||||

ああいう お バカ さん も 混じって て 大変 な の よ ぉ ||ばか|||まじって||たいへん||||

ご 苦労 さん |くろう|

ヨウジ は 食事 ぃ ？ ||しょくじ|

あい や ちょっと 呼び出さ れ て な |||よびださ|||

お 待ち 遠 様 |まち|とお|さま

テュカ ？

テュカ ぁ

誰 か 探し てん の ぉ ？ だれ||さがし|||

う うん ちょっと ね

もし かして 男 ？ ||おとこ

違う 違う ちがう|ちがう

まさか 毎日 な の か |まいにち|||

この ぐらい の 時間 に なる と いる はず の ない 父親 を 捜し て 彷徨って る の です |||じかん||||||||ちちおや||さがし||さまよって|||

いつ まで 放っておく つもり です か ||ほうっておく|||

そう は いって も な

無理 に 現実 を 分から せる 必要 ある の かしら むり||げんじつ||わから||ひつよう|||

ある に 決まって ます ||きまって|

人 は 現実 を 受け止め なけ れ ば 「 明日 」 を 生き られ ない じん||げんじつ||うけとめ||||あした||いき||

このまま で は 彼女 は 「 今 」 と いう 時 を 消費 する だけ に なって しまう |||かのじょ||いま|||じ||しょうひ|||||

それ は 厳し すぎ ます ||きびし||

それ は そう だ けど ぉ

なあ 黒川 |くろかわ

俺 たち が 寄ってたかって お前 の 父親 は 死 ん だ ん だって 言ったら おれ|||よってたかって|おまえ||ちちおや||し|||||いったら

テュカ の 気持ち は どう なる と 思う ||きもち|||||おもう

いよいよ 「 あっ ち 」 に 行って しまう かも しれ ない ぞ ||||おこなって|||||

そう なった 時 お前 は あいつ を 支え られ ん の か ？ ||じ|おまえ||||ささえ||||

支え られ た と して 俺 たち に 撤退 命令 が 出 たら どう する ささえ|||||おれ|||てったい|めいれい||だ|||

俺 たち は いつ まで も テュカ の 心 に 寄り添って や れる 立場 に ない ん だ おれ||||||||こころ||よりそって|||たちば||||

では このまま に し て おけ と ？

ああ 最後 まで 責任 を 持て ない の なら 何も する な |さいご||せきにん||もて||||なにも||

分かり まし た 明日 の 準備 が ある ので 失礼 し ます わかり|||あした||じゅんび||||しつれい||

自分 が 送って いき ます じぶん||おくって||

飲み なさい よ ぉ お バカ さん のみ|||||ばか|

９６０ 年 … か とし|

長く も あった し 短く も あった わ ぁ ながく||||みじかく||||

数え 切れ ない ほど の 出会い を 繰り返し 同じ 数 だけ 別れ も あった かぞえ|きれ||||であい||くりかえし|おなじ|すう||わかれ||

私 は それ を 乗り越え て き た けど ぉ わたくし||||のりこえ|||||

皆 が 皆 ロゥリィ み たい に 強い わけ じゃ ない みな||みな|||||つよい|||

だったら あんな 冷たい 言い 方 し なく て も ||つめたい|いい|かた||||

誰 に でも 優しく できる ほど 懐 が 深く ない んで ね だれ|||やさしく|||ふところ||ふかく|||

嘘つき うそつき

いい こと 懐 の 定員 は 一 人 に し て おき なさい ||ふところ||ていいん||ひと|じん|||||

その方 が モテ る わ よ そのほう|||||

そう か

優しく し て もらえ る 唯一 の 存在 に なれ た 方 が 女 は 嬉しい の よ ぉ やさしく|||||ゆいいつ||そんざい||||かた||おんな||うれしい|||

ロゥリィ は 優しい な ||やさしい|

死 神 なんて お っか ない あだ名 が ついて る くせ に し|かみ|||||あだな|||||

死 を 司る と いう こと は 生 を 司る こと し||つかさどる|||||せい||つかさどる|

死 と は 生 の 終焉 し|||せい||しゅうえん

最良 の 死 を 迎える に は 生きる こと を 尊ば ね ば なら ない の よ ぉ さいりょう||し||むかえる|||いきる|||たっとば|||||||

生きる こと を 尊ぶ … か いきる|||たっとぶ|

そう

ドーラ お代わり ぃ |おかわり|

はい いい よ

その辺 に し とけ よ 潰れ て も 知ら ねぇ ぞ そのへん|||||つぶれ|||しら||

い や ぁ よ ぉ

優しく し て ぇ やさしく|||

止せ よ 人 が 見 て … よせ||じん||み|

私 が 気 に する と 思う ？ わたくし||き||||おもう

おい なん だ こ の 店 は |||||てん|

この 店 は ガキ に 酒 を 飲ま す の か ？ |てん||がき||さけ||のま|||

おい 起きろ よ ロゥリィ |おきろ||

もう 閉店 だって さ |へいてん||

もう 飲め なぁ い |のめ||

しょうが ねぇ な

もっと 優しく ぅ |やさしく|

じゃあ な

待って よ ぉ まって||

朝 まで 一緒 に ねぇ ヨウジ あさ||いっしょ|||

しょう の ない 奴 だ |||やつ|

よくも …

私 の これ から の 予定 を 台無し に し て くれ た わ ねぇ わたくし|||||よてい||だいなし|||||||

これ から の 予定 って ？ |||よてい|

ど … どういう こと …

我が 名 は ヤオ ・ ハー ・ デュッシ わが|な||||

ダーク エルフ 年 は ３００ 歳 って とこ かしら ぁ だーく||とし||さい||||

何 考え て ん だ あいつ 死 神 ロゥリィ を ガキ 呼ばわり ？ なん|かんがえ|||||し|かみ|||がき|よばわり

血 の 雨 が 降る ぞ ち||あめ||ふる|

あなた 何 し に ここ に ぃ ？ |なん|||||

この 身 は シュワルツ の 森 の デュッシ 氏族 デハン の 娘 |み||||しげる|||しぞく|||むすめ

こちら に 「 緑 の 人 」 が おら れる と 聞き 用件 あり て 参った 次第 ||みどり||じん|||||きき|ようけん|||まいった|しだい

緑 の 人 ？ みどり||じん

おい そこ の 男 少女 を 酔わ せ て 何 を 目論 ん で いる |||おとこ|しょうじょ||よわ|||なん||もくろみ|||

まさか 卑劣 な こと を 考え て いる の で は ある まい な |ひれつ||||かんがえ||||||||

お 願い 助け て ぇ |ねがい|たすけ||

その 男 が 無理矢理 お 酒 を 飲ま せる の ぉ |おとこ||むりやり||さけ||のま|||

俺 の 酒 が 飲め ない の か って 無理矢理 おれ||さけ||のめ|||||むりやり

やはり そう で あった か

断じて 許せ ぬ だんじて|ゆるせ|

ロゥリィ

安心 する が よい 今 すぐ この 不 埒者 を 成 敗 し て … あんしん||||いま|||ふ|らちもの||しげ|はい||

あー ば よ ー |||-

旦那 お 代 は 付け と く よ だんな||だい||つけ|||

よし 悪 は 去った |あく||さった

もう 大 丈 … |だい|たけ

女 も 窓 から 出 てった よ おんな||まど||だ||

なんと

礼儀 知ら ず な ガキ だ な 一言 ぐらい あって も … れいぎ|しら|||がき|||いちげん|||

で 注文 は ？ |ちゅうもん|

いや ここ に 来 た の は … |||らい|||

緑 の 人 なら もう い ない よ みどり||じん|||||

ここ は 酒場 だ 飲ま ない ん だったら 帰 っと くれ ||さかば||のま||||かえ||

では 酒 を もら お う |さけ||||

姉さん 緑 の 人 を 訪ね て き た って ？ ねえさん|みどり||じん||たずね||||

訳 あり だ に ゃ ？ やく||||

彼ら に 頼み たい こと が ある かれら||たのみ||||

使徒 様 が あんな 芝居 を 打った 理由 は これ か しと|さま|||しばい||うった|りゆう|||

まさか 剣 を 向け た 相手 が お 探し の 緑 の 人 だ なんて |けん||むけ||あいて|||さがし||みどり||じん||

その 頼み 事 は 聞い て もらえ ん かも な |たのみ|こと||ききい|||||

ガキ 扱い し た 仕返し と は 言え 気の毒 だ がき|あつかい|||しかえし|||いえ|きのどく|

そう だ に ゃ あ

なぜ だ

緑 の 人 は 高潔 な 者 たち だ と 聞い て いる みどり||じん||こうけつ||もの||||ききい||

ならば 困って いる 者 を 見捨て た り は し ない の で は ない か |こまって||もの||みすて||||||||||

無論 報酬 も 用意 し て いる むろん|ほうしゅう||ようい|||

信じ られ ん 本物 の 金剛 石 だ しんじ|||ほんもの||こんごう|いし|

これ だけ ありゃ 爵位 が 領地 付き で 買え る ぜ |||しゃくい||りょうち|つき||かえ||

なんて で か さ だ

よし その 頼み 事 俺 が … ||たのみ|こと|おれ|

いや 待て 俺 こそ … |まて|おれ|

俺 も 俺 も 俺 も 俺 も … おれ||おれ||おれ||おれ|

申し訳ない が 恐らく 諸君 ら で は 力 不足 だ もうし わけない||おそらく|しょくん||||ちから|ふそく|

なに ？

言って くれる な いって||

じゃあ 何 だって ん だ お め ぇ さん の 頼み 事 って の は |なん|||||||||たのみ|こと|||

手負い の 炎 龍 退治 だ ておい||えん|りゅう|たいじ|

炎 … 龍 えん|りゅう

どう だ 引き受け て くれる か ？ ||ひきうけ|||

これ でも 足り ぬ と 言う の なら ||たり|||いう||

我が身 を 捧げる こと も 厭わ ぬ わがみ||ささげる|||いとわ|

炎 龍 … えん|りゅう

いや それ は …

じゃ 俺 たち は これ で |おれ||||

緑 の 人 が 引き受け て くれる と いい な みどり||じん||ひきうけ|||||

空振り か からぶり|

今日 は 諦め な きょう||あきらめ|

そう する

あんた 宿 は ？ |やど|

心配 無用 だ しんぱい|むよう|

風 の 精霊 たち の 歌声 が 聞こえる かぜ||せいれい|||うたごえ||きこえる

汚れ なき 空気 と 清らか な 水 けがれ||くうき||きよらか||すい

緑 は 深く 豊か みどり||ふかく|ゆたか

いい 森 だ |しげる|

もう 少し だ |すこし|

もう 少し だけ 頑張って くれ 皆 |すこし||がんばって||みな

どう だ

つい て 来 れる か 西元 ||らい|||にしもと

後ろ に つかれ た 右 に ブレイク うしろ||つか れ||みぎ||ぶれいく

こ な くそ

オラー ケツ 奪った ぞ ||うばった|

まだまだ

あれ が 緑 の 人 ||みどり||じん

これ で 我が 一族 は 救わ れる ||わが|いちぞく||すくわ|

反物 漆器 陶器 磁器 真珠 たんもの|しっき|とうき|じき|しんじゅ

日本 酒 なんて 物 まで にっぽん|さけ||ぶつ|

一 本 くらい くすね て も 分から ん よ な ひと|ほん|||||わから|||

やめ て ください よ

これ は 俺 たち 外務 官僚 に とって の 武器 弾薬 な ん です から ||おれ||がいむ|かんりょう||||ぶき|だんやく||||

ん な こ と 言って 自分 たち で 飲 ん で ん じゃ ない の か ？ ||||いって|じぶん|||いん|||||||

し ませ ん って そんな こと

こっち は 活動 資金 か ？ ||かつどう|しきん|

ええ アルヌス 協同 生活 組合 から 購入 し た 現地 通貨 です ||きょうどう|せいかつ|くみあい||こうにゅう|||げんち|つうか|

飲ま せ 食わす のま||くわす

使い道 は いくら でも あり ます から つかいみち||||||

発展 途上 国 が 相手 だ と よく 効く だ ろ う な はってん|とじょう|くに||あいて||||きく||||

物騒 な 国 だ と こういった 賄賂 で は なく ぶっそう||くに||||わいろ|||

恫喝 と いう 手 も 使う ん でしょ う けど ね どうかつ|||て||つかう|||||

言って やりゃ いい やれ る もん なら やって み な って いって||||||||||

そういう わけ に は いか ない の が 外交 って もの です ||||||||がいこう|||

下手 に 波風 を 立てる わけ に は いき ませ ん へた||なみかぜ||たてる||||||

右 右 みぎ|みぎ

今 は 講和 派 を 増やす の に 専念 し ます よ いま||こうわ|は||ふやす|||せんねん|||

よし そのまま

伊丹 後 は 任せ た ぞ いたみ|あと||まかせ||

おう 任さ れ て |まかさ||

よし

いざ 帝都 へ |ていと|

待って いろ 皆 まって||みな

すぐに

すぐに 緑 の 人 を 連れ て いく から な |みどり||じん||つれ||||

運命 に は 逆らえ ない ね 出会って しまった うんめい|||さからえ|||であって|

何 が ある か 分から ない けれど キミ と 出かけよ う なん||||わから|||きみ||でかけよ|

心 おどる 遠い 景色 は なんだか 違って こころ||とおい|けしき|||ちがって

ドア を 開け て いつも の 調子 さ どうぞ よろしく ！ どあ||あけ||||ちょうし|||

まだ 決め られ ない 散歩 コース |きめ|||さんぽ|こーす

いろんな もの が 多 すぎ て |||おお||

光 の うず に 吸い込ま れ て まだ 迷って る の ？ ひかり||||すいこま||||まよって||

走り抜け た あの 瞬間 は 甘い 甘い 香り の 中 で はしりぬけ|||しゅんかん||あまい|あまい|かおり||なか|

新た な 未来 ここ に 感じ てる あらた||みらい|||かんじ|

飛 ん で 消える 歌 に のせ た 空 へ 空 へ きれい な 星 に と|||きえる|うた||||から||から||||ほし|

キラキラ 光る よう に 魔法 かけよ う から きらきら|ひかる|||まほう|||

次回 「 ゲート 」 じかい|げーと

伊丹 なら いたみ|