イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #10 (1)
( 小森 ( こもり ) じんこ ・ 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) 入江 ( いりえ ) が 出て った !?
( 入江 紀子 ( のりこ )) お 兄ちゃん の バイト先 偵察 に 行か ない ?
( 相原 琴子 ( あいはら ことこ )) えーっ !! 同せい !!
( 教員 ) この 程度 で 倒れる なんて ―
何か 精神的 に ショック な こと が あった ん じゃない ?
( 松本 綾子 ( まつもと あやこ )) 直樹 ( なおき ) さん は ー うち の 家 で ー
知って る わ よ ! 同せい して る ん でしょ !
直樹 さん は うち の 家 で 私 の 家庭教師 して る の よ
家庭 教師 ?
( 入江 直樹 ) 一人 で 暮らし たくて 家 出た のに
何で 誰か と 一緒に 住ま なきゃ いけねえ んだ よ
やった ー !!
( 琴子 ) 同せい 疑惑 こそ 晴れた もの の ―
入江 君 の 1 人 暮らし は 続いた まま 日々 は 過ぎて いき ―
大学生 に なって 初めて の 冬 を 私 たち は 迎え よう と して いた
♪ これ を 食べたら みんな にこにこ
♪ ふん ふふん ふふん
( 琴子 ) そんな 折 お 父さん と おじ 様 の 旧友 が ―
地元 の 九州 で 再婚 する こと に なり ―
おば 様 も 一緒に その 結婚 式 に 出席 する ため ―
1 泊 旅行 に 出かける こと に なった
( 入江 重樹 ( しげき )) よし
( 相原 重雄 ( しげお )) さて と
じゃあ あした の 夜 に は 帰って くる から ね
琴子 ちゃん 裕樹 ( ゆうき ) 君 それ まで 留守番 よろしく ね ー !
はーい ! あっ おば 様 これ サンドイッチ 作り ました
まあ ありがとう 琴子 ちゃん
琴子 裕樹 君 に 変 な もん 食わす ん じゃない ぞ
私 だって 前 より 腕 上げて る んだ から
ほんとに 2 人 だけ で 大丈夫 ?
何 だったら お 兄ちゃん 呼び戻し ましょう か ?
大丈夫 です よ たった 1 泊 です し
入江 君 も 入江 君 で 忙しい だろう し
でも ねえ
おば 様 も たまに は ゆっくり 羽 伸ばして ください
じゃ よろしく 頼んだ ぞ
何 か あったら すぐ 連絡 ちょうだい ね
では いってきまーす
いってきまーす !
いってきまーす !
( 琴子 ) いってらっしゃい !
( 琴子 ) いってらっしゃい !
( 琴子 ) いってらっしゃい !
( 重樹 ) ♪ ランラララン ランラ …
( 重樹 ) ♪ ランラララン ランラ …
( 琴子 ) ふう
さて と 裕樹 君 今日 の 夕飯 何 が いい ?
( 入江 裕樹 ) 何でも いい
( 琴子 ) はーい ! 裕樹 君 の 大好き な ハンバーグ 作って みた んだ ヘヘ
アハッ あの ハンバーグ って さ 形 整え ん の 難しい よ ね
ま 食べ やすい サイズ で エヘヘ あっ どうぞ 食べて
エヘヘ ウフ ―
フフ フフ ~
どう ? 金 ちゃん に レシピ 教えて もらった から
今回 は かなり の 自信作 な んだ よ ね ヘヘ
見かけ より は …
ほ ? おお よかった あ
あっ 付け合わせ の あの お 野菜 も ね 残さ ず 食べて ね
あっ スープ も ね ご飯 も たーくさん ある から ね ―
たくさん 食べて ね 裕樹 君 ウフ ―
さあ 私 も 食べよう ん ~ うん
実は ね これ 和風 な んだ ウフ
気 が ついた ? 和風 な んだ ウフ ―
うん 金 ちゃん に 教えて もらった から ね
うっ う う …
どうした の ? 裕樹 君
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 裕樹 ) 痛い …
( 裕樹 ) 痛い …
裕樹 君 ?
裕樹 君 ?
どうした の ? どうした の ? どうした の ?―
裕樹 君 裕樹 君 どうした の ?
( 裕樹 ) 痛い …
( 裕樹 ) 痛い …
痛い ?
痛い ?
痛い ?
おなか … 痛い …
おなか … 痛い …
おなか … 痛い …
おなか ? おなか …
おなか ? おなか …
おなか ? おなか …
おなか 痛い … う う …
おなか 痛い … う う …
おなか 痛い … う う …
もしかして 私 の ハンバーグ ? うそ …
おなか 痛い … う う …
おなか 痛い … う う …
大丈夫 ? 裕樹 君 裕樹 君 大丈夫 ?
大丈夫 ? 裕樹 君 裕樹 君 大丈夫 ?
大丈夫 ? 裕樹 君 裕樹 君 大丈夫 ?
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
しっかり ! しっかり ! 裕樹 君 !
しっかり ! しっかり ! 裕樹 君 !
♪~
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 琴子 ) これ 着て 着て ね これ ね 冷やさ ない ように
( 体温計 の 電子 音 )
( 琴子 ) あっ ちょっ ごめん ね
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
うわっ ! ひどい 熱 ! はっ タオル タオル タオル !
うわっ ! ひどい 熱 ! はっ タオル タオル タオル !
( 琴子 ) よいしょ よいしょ よっ
待って て ちょっと 待って 冷やす から ね
ああっ ちょっと 待って て ちょっと 待って ね ごめん ね ―
大丈夫 ? あ とりあえず おば 様 に
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 携帯 電話 の 呼び出し 音 )
( 留守番 電話 の アナウンス ) 留守番 電話 サービス センター に 接続 し ます
( 琴子 ) そう か 今 結婚 式 の 2 次会 の 真っ最中 な んだ
あっ 入江 君 入江 君 入江 君 …
ああ そうだ 携帯 持た ない 主義 だった んだ
家 の 電話 も 分かんない し どう しよう ?
ああっ あっ あっ 待って ね 裕樹 君 ねっ
( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) はい はい はい はい
( 電話 の 着信 音 )
( 電話 の 着信 音 )
お 待たせ し ました 日本 料理 あい原
あっ 金 ちゃん 食中毒 って どう やったら 治る の ?
琴子 ? 琴子 か ? どうした ? しょっ …
食中毒 に なった ん か ?
私 じゃない の あの 裕樹 君 な の おば 様 は 旅行 中 で さ
あ 入江 君 は 携帯 持って ない から 連絡 つかない し
入江 の 家 どこ や ?
( 琴子 ) あー それ も 分から ない の 誰 に も 教えて くれ なくて ―
ねえ もう どう …
ねえ もう どう …
( 小田原 ( おだわら )) どうした ?
ねえ もう どう …
兄貴 入江 の 弟 が 食中毒 に なった らしい んです けど
食中毒 って どう やったら 治る んです か ?
あっ ちょっと 代われ
あ 琴子 ちゃん ? 弟 さん 何 を 食べた の ?
あっ 私 の 手作り ハンバーグ です !
あの ちょっと 生焼け だった かも しん ない んです
( 金之助 ) 生焼け ?
( 金之助 ) 生焼け ?
( 小田原 ) ああ 落ち着いて 落ち着いて
( 小田原 ) ああ 落ち着いて 落ち着いて
でも 琴子 ちゃん も その ハンバーグ 食べた んだ よ ね ?
( 琴子 ) はい 食べ ました よ !
食べた ん か ?
でも 琴子 ちゃん は 大丈夫 な んだ よ ね ?
あっ そうだ そっ 確かに そう かもしんない です はい
ああ じゃあ その ハンバーグ が 原因 じゃない と 思う よ
でも あの 裕樹 君 が ハンバーグ 食べて から
あの お腹 が 痛い って なった んです
あの お腹 が 痛い って なった んです
お腹 が 痛い の は 食中毒 だけ じゃない
お腹 が 痛い の は 食中毒 だけ じゃない
盲腸 と か 別 の 病気 も 考え られる ―
とにかく 素人 判断 し ないで ―
医者 に 診て もらった 方 が いい な ―
今 すぐ 救急車 呼んで
救急車 ! はい !
うん
俺 入江 の 野郎 捜して 連れ てく から
はっ はい お願い
ほな 病院 決まったら 連絡 くれ ええ な ? 琴子
あり … ありが … ありがと 金 ちゃん
金 ちゃん ありがとう
おう
兄貴 今 ちょっと 出て いい です か ?
おう 店 の こと は …
俺 に 任せ とけ
ありがとう ございます !
あっ すいません 救急車 お願い します !
はい ! 入江 直樹 です !
はい ! あーっ 違う ! あの 相原 琴子 です 相原 琴子 !
そう 琴子 ! はい 琴子 …
ええ ? あーっ 違う ! あの 入江 裕樹 です 入江 裕樹 !
はい 入江 裕樹 は い
( 理美 ) 金 ちゃん !
( じんこ ) ちょっと どう だった ? 琴子 大丈夫 な の ?
( 金之助 ) 今 高尾 ( たかお ) 病院 に 向かって る らしい わ ―
そんな こと より お前 ら 入江 の 居場所 知ら ん の か ?
( じんこ ) 入江 って 新しい 住所 親 に も 教えて ない ん じゃなかった っけ ?
うん 理工 の やつ ら も 知ら ない って 言って た し
他 に 知って る 人 が いる と は 思え ない けど
何 や それ 大学 の 学生課 知って る ん ちゃう か ?
こんな 時間 に 学生課 なんか 開いて ない よ !
あっ そう だ でも あいつ テニス 部 の 松本 さん の 家 で
家庭 教師 の アルバイト して る って 言って なかった ?
もしかしたら 松本 さん が 何か 知って る かも
( じんこ ) あと 確か カフェ でも
バイト して る って 琴子 言って た よ ね ?
どこ の カフェ や ?
えっ ?
えっ ?
えっと …
えっと …
えっと …
ほな 琴子 が 知って ん ねん な ?
ほな 琴子 が 知って ん ねん な ?
うん
( 携帯 電話 の 呼び出し 音 )
( 携帯 電話 の 呼び出し 音 )
( 琴子 ) 裕樹 君 !―
しっかり ! しっかり 裕樹 君 !
裕樹 君 しっかり !
しっかり 裕樹 君 !
あかん 出え へん わ
病院 だ から つながり にくい の かな ?
その カフェ どの 辺 に ある の か 分から へん の か ?
その カフェ どの 辺 に ある の か 分 から へん の か ?
た … 確か 代官山 に ある って 言って た 気 が する
た … 確か 代官山 に ある って 言って た 気 が する
た … 確か 代官山 に ある って 言って た 気 が する
分かった カフェ は 俺 が 当たる
分かった カフェ は 俺 が 当たる
ねえ 1 人 で 大丈夫 ?
代官山 なんか 狭い もん や
それ より お前 ら 松本 に 連絡 して みて くれ
( じんこ ・ 理美 ) らじゃ !
( じんこ ・ 理美 ) らじゃ !
( じんこ ) 行く よ
( じんこ ) 行く よ
( 理美 ) じんこ 気 を 付けて ね
( 理美 ) じんこ 気 を 付けて ね
( じんこ ) うん 急いで 急いで
( じんこ ) うん 急いで 急いで
( 金之助 ) う おっ
( 金之助 ) う おっ
( じんこ ・ 理美 ) うわっ ちょっと ちょ …
( じんこ ・ 理美 ) うわっ ちょっと ちょ …
( じんこ ・ 理美 ) うわっ ちょっと ちょ …
( 金之助 ) お前 あっち !
( 金之助 ) お前 あっち !
( 金之助 ) お前 あっち !
( じんこ ) 私 こっち !
( じんこ ) 私 こっち !
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 裕樹 の 苦しむ 声 )
( 琴子 ) もう すぐ 入江 君 が 来て くれる から 大丈夫 だ よ ねっ
( 琴子 ) もう すぐ 入江 君 が 来て くれる から 大丈夫 だ よ ねっ
お 兄ちゃん …
うん 大丈夫 だ から 安心 して !
( 金之助 ) 絶対 入江 の 野郎 連れ てく から な ―
待っ とけ よ 琴子
♪~
( 金之助 ) すいません !―
( 金之助 ) すいません !―
( 店員 ) はい
( 店員 ) はい
( 店員 ) はい
すいません
すいません
すいません
はい
( 金之助 ) すいません !
散髪 屋 か ハァ ども …
( 松本 裕子 ( ゆうこ )) 今日 は 入江 君 来て ない わ よ
( 理美 ) あ … じゃ 入江 の 家 の 住所 分かる ?
それ は …
私 も 聞いて ない の
フッ へえ 知ら ない んだ
じゃあ カフェ の 名前 教えて よ
入江 が バイト して る カフェ の 名前
2 丁目 の ロイヤル ガーデン カフェ
まあ 店長 なら
入江 君 の 緊急 連絡先 知って る かも しれ ない わ
超 サンキュ
( 理美 )2 丁目 の 何 だ っけ ?
( 理美 )2 丁目 の 何 だ っけ ?
( じんこ ) 2 丁目 の ロ … ロイ …
( じんこ ) 2 丁目 の ロ … ロイ …
( じんこ ) 2 丁目 の ロ … ロイ …
( 松本 ) ロイヤル ガーデン カフェ
( 松本 ) ロイヤル ガーデン カフェ
( 松本 ) ロイヤル ガーデン カフェ
ロイヤル …
( 松本 ) ロイヤル ガーデン カフェ
( 松本 ) ロイヤル ガーデン カフェ
( 理美 ・ じんこ ) ロイヤル ガーデン カフェ オーケー
( 理美 ・ じんこ ) ロイヤル ガーデン カフェ オーケー
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( 金之助 ) ハァ ハァ …
どう や ? 入江 おった か ?
( 理美 ) 松本 さん とこ に は い なかった ―
入江 の 家 は 彼女 も 知ら ない って ―
カフェ の 名前 は ロイヤル ガーデン カフェ ―
でも 今日 出勤 して る かどうか 分から ない って ―
シフト かなり 不定期 みたいで
ハァ とりあえず その カフェ 行って みる わ
入江 の 連絡先 知って る かもしらん し
( 理美 ) 分かった 他 に 私 たち に できる こと ある ?
いや 十分 や 助かった おおきに
( 理美 ) あっ じゃあ 琴子 に よろし …
( じんこ ) 琴子 に よろしく 伝え といて 頑張れ って !
分かった
( 医師 ) うーん 恐らく 回盲部 腸重積 だ と 思われ ます
( 琴子 ) かいもう … 何 です か ? それ
( 医師 ) 腸閉塞 の 一種 です ね ―
今 すぐに どうこう と いう こと は あり ません が
ほって おく と 命 に 関わる こと に なり ます
命 … そんな …
( 医師 ) なので なるべく 早く 手術 した 方 が よい でしょう
だ … だったら 今 すぐ に あの 手術 して ください
お願いします 裕樹 君 を 助けて ください
失礼 です が あなた は ご 家族 の 方 です か ?
いえ …
私 ども の 病院 で は 未成年 の 方 の 手術 に は
ご 家族 の 同意 を 頂いて いる んです よ
あっ それ が … 今 両親 が 旅行 中 で …
( 医師 ) 他 の 親族 の 方 に ご 連絡 は つき ません かね ?―
何か あった とき に 同意書 が ない と …
ああ … どう しよう …
入江 君 …
お … お 兄ちゃん … ハァ ハァ …
どっち や …
ハァ ハァ …―
おった 入江 直樹 おった …―
ハァ ハァ …―
入江 直樹 !
( 直樹 ) 何 だ よ ? 大声 で
( 金之助 ) お前 ちょっと 来い !
( 直樹 ) は ?