イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #9 (2)
それ が 親 って もん な んだ よ
ひと の こと は いい から ―
お前 も 早く 一人前 に なって 自分 の 親 安心 させて や んな
はい
よし !
シャッ シャッ シャッ
で いっ ほお ー
よしっ
おおっ
手伝う わ
ありがとう
♪~
バイト が 終わる まで 外 で 待って よう かな
( 琴子 ) つんつん くるくる …
つんつん くる … おお っ
( せき払い )
はぁ …
おおっ 来た !
よしっ ―
おっ ? 誰か 待って る ?―
はっ !
ま ・ さ ・ か ー !?
( 松本 ) ごめん ね お 待たせ
( 松本 ) ごめん ね お 待たせ
( 琴子 ) はっ !
( 松本 ) ごめん ね お 待たせ
( 直樹 ) おう
くう ~!
シャーッ !
ねえ あそこ の 角 の バル って 行った こと ある ?
いや
パスタ も おいしい し ね サラダ も おいしい の
( 琴子 ) うん そう だ よ ね ―
だって これ で 乗って 入江 君 は 帰る んだ から ―
そう だ よ ね 大丈夫 大丈夫 ―
帰る ぞ ー !
えっ …
いつまで 一緒に い ん の ー !!
なあ !
ねえ 入江 君 遊園地 好き ?
うん でも あんまり 行か ない かな
入江 君 の 部屋 って 松本 さん ち の 近く な の かなあ ?
やっぱり 松本 さん の そば に 住み たくて
1 人 暮らし 始めた と か ?
いやっ ! ここ 斗南 ( となん ) 大学 の 近く だ もん
学校 に 通い やすい 所 に 部屋 借りる の は 当たり前 !
おおっ !
おお ~
( 松本 ) あっ 今日 の 夕食 何 が いい ?
何も 考えて なかった
( 松本 ) うーん じゃあ ―
ビーフストロガノフ は どう かしら ?
いいね
いいね
( 松本 ) ほんと ?
( 松本 ) ほんと ?
ビーフ …
ビフテック ・ アン ・ ブルジョワーズ
あれ 作る の かあ
ああ 違う 違う …
♪~
あっ !―
“ 松本 ”!
はっ
えーっ !! 同せい !!
( 紀子 ) いっぱい 食べて ね フフ
( 琴子 ) おはよう ございまーす
おう おはよう
おう おはよう
( 重樹 ) おはよ …
ど … どうした の ? 琴子 ちゃん
( 琴子 ) えっ ? どうも しない です けど
だって お 顔 が …
あ …
昨日 あんま 寝れ なくて
ばか な 上 に 妖怪 みたいな 顔 して やがる
そんな ん じゃ お 兄ちゃん に 嫌われ ちゃう ぞ
注意 して くれて ありがとう
気 を 付け ない と ね
へっ ?
じゃあ
いってきまーす …
( 紀子 ) ねえ ちょ ちょっと 琴子 ちゃん !
( 紀子 ) ねえ ちょ ちょっと 琴子 ちゃん !
( 重雄 ) えっ おい …
朝食 は ?―
あっ …
大丈夫 かしら ? 琴子 ちゃん
(2 人 ) 同せい !?
ま … まさか そこ まで 進展 して る と は …
ああ … で … でも さ !
何か の 間違い って こと も ある じゃない ?
こ … 琴子 の 勘違い と か
うん
私 家 の 前 で 3 時間 待って た もん
はあっ 3 時間 !?
その 琴子 の 根性 も 恐れ入る わ !
その 間 入江 君 は 松本 さん ち から 出て こ なかった
ああ …
ただ 送って いった だけ に して は 長 すぎる もん ね
これ じゃ 同せい 確実 だ わ
しかし 実家 で 同せい って こと は
松本 の 親 も 公認 って こと か
はっ それ なら 入江 が
新しい 住所 おばさん に 隠して た の も 納得 じゃない ?
大学生 が 家出 て 女 の 実家 で 同せい して る なんて
さすが に 言い づらい でしょ !
ああ … こ … 琴子 ?
大丈夫 ?
( 理美 ) 琴子 ?
うん 大丈夫
うん 大丈夫
( じんこ ) え えっ ?
( じんこ ) え えっ ?
大丈夫
大丈夫
大丈夫
( 理美 ) え えっ …
( 理美 ) え えっ …
( 理美 ) え えっ …
あっ 授業 出 なきゃ
あっ 授業 出 なきゃ
あっ …
( じんこ ) やだっ
( じんこ ) やだっ
( 理美 ) え えっ
(2 人 ) 琴子 !
♪~
( 須藤 ) おお ー 入江 ー ! 久しぶり だ な ー !
ちょっと 汗 かき たく なって
あー 今日 相原 休み な んだ よ ー
何か 体調 悪い みたい で ? うん 病欠 だ
へえ
あいつ テニス の 腕 は 全然 上が ん ない けど
体 だけ は 丈夫 で
練習 も 皆勤賞 だった んだ けど な
( 松本 ) 入江 君 !―
こっち で 一緒に 練習 し ましょ !
( 直樹 ) ああ
じゃあ
( 須藤 ) うん
( 裕樹 ) お 兄ちゃん !
( 直樹 ) よう 元気 に して た か ?
うん ! でも どうした の ?
別に
久しぶりに お前 に 会い たい なあ と 思って
それ に 家 の 様子 も 気 に なって た し
あっ そう いえば 琴子 が 変 な んだ よ ね
あいつ ? どうした の ?
何か 分かんない
真っ白 な 顔 して ボケーッと して
ご飯 も ほとんど 食べ ない んだ
僕 が いじめて やって も なーん の 反応 も ない し
ったく 面白く ない よ
まさに のれん に 腕 押し
豆腐 に かすがい ぬか に 釘 !
フフフ …
( 琴子 ) う う …
う う う う …
う う ~
( 琴子 の うめき声 )
あっ …
ああ …
( 金之助 ) さあ さあ さあ …
( 理美 ) 来た 来た ワオ
中華 に 洋食 も ある で デザート も や
これ だけ あったら 何か 食べ られる もん ―
1つ ぐらい ある やろ ?
さあ 琴子 遠慮 せん と たんと 食い 食い !
これ 全部 金 ちゃん と 私 たち の おごり !
(3 人 ) うん
もう ! いつまで そんな 顔 してん の よ
栄養 つけ なくちゃ 新しい 恋 は やって こない よ ?
まあ まあ つらーい 気持ち は 分かる けど さ
男 は あいつ 一人 じゃない んだ から
せや よう 周り 見て みい や
こんな ええ 男 が 目の前 に
金 ちゃん 今 は 売り込み は いい から
あ … せや な
これ は 金 ちゃん 様 と あろう もの が 先走った わ
失敬 失敬 失敬 失敬 失敬 !
フフフ さあ 琴子
うん 何か 食べ られ そうな もの から ね うん
( 理美 ) ほら さあ さあ …
ありがとう
でも … 本当に 食欲 ない んだ
だから これ … みんな で 食べて
う う …
琴子 大丈夫 ?
ちょっ 大丈夫 ?
琴子 ?
( 理美 ・ じんこ ) 琴子 ?
( 金之助 ) おい
許せ ん 入江 の やつ !
( じんこ ) ちょっ どこ 行く の ? 金 ちゃん
入江 ん とこ に 決まって る やろ ! 目 に 物見 して やる わ
あの ね あんた バイト だ けど 一応 この 学校 の 職員 な んだ よ !
生徒 に 手 なんか 出したら 食堂 クビ に なる !
琴子 の そば に い られ なく なる !
今 は ぐっと こらえて
琴子 は 私 たち で なんとか する から
せや せや な
食おう 俺 たち で 食おう
そう 食べよう
カルシウム … 糖分 かな ?
と … 糖分 足りない んだ よ
カルシウム 不足 や と 思う けど
カルシウム 不足 や と 思う けど
糖分 だ と 思う な
糖分 だ と 思う な
糖分 だ と 思う な
あっ じゃあ デザート や じゃあ
あっ じゃあ デザート や じゃあ
あっ じゃあ デザート や じゃあ
血糖値 上げよう
( 理美 ) あっ 琴子
(3 人 ) おお っ
( 戸 が 開く 音 )
( 理美 ) 金 ちゃん 今 車 取り に 行った って
先生 琴子 どう です か ?
( 教員 ) 疲労 と 栄養 不足 ね
消化 の いい もの 食べて 少し 休めば 大丈夫
お うち の 人 に は 連絡 した から あなた たち も もう 帰り なさい
先生 ありがとう ございました
ありがとう ございます
でも この 程度 で 倒れる なんて ―
何か 精神的 に ショック な こと が あった ん じゃない ?
精神的 ショック …
あの 男 … 許せ ない !
入江 直樹っ !
(2 人 ) シャーッ !
( じんこ ) シャーッ !
(2 人 ) シャーッ !
(2 人 ) シャーッ !
( 学生 たち ) うわあ
( じんこ ) シャーッ !
ちょっと ! 入江 直樹 いる !?
シャーッ !
シャーッ !
シャーッ ! どけっ !
シャーッ ! どけっ !
シャーッ !
シャーッ !
どけっ !
シャーッ !
あっ ちょっ …
ちょっと ! 顔 貸し なさい よ !
あんた に 言い たい こと あん の よ !
誰 だ っけ ?
(2 人 ) はあ ?
うち ら 高校 で 一緒 だった でしょう が !―
IQ 200 の 天才 の くせ に 覚えて ない わけ ?
( 直樹 ) 無駄 な こと は 覚え ない こと に して る んだ
はっ ! むかつく んです けど
ああ 思い出した
琴子 と 同 レベル の 頭 の ―
じんこ さん と 理美 さん だ っけ ?
(2 人 ) 逆ーっ !!
アイム じんこ !
理美 !
何か 用 ?
ああ そう 琴子 の こと よ
そう よ !
あんた ちょっと ひどい ん じゃない ?―
ここ 最近 ―
あんた の せい で 琴子 … ボロッボロ なんだ から
俺 の せい ?
( じんこ ) 知ら ない と でも 思って ん の ?
あんた の 同せい !
同せい の こと よ
( 理美 ) かわいそうに …
琴子 は あんた と 松本 さん の 後 を つけて
自分 の 目 で 見 ちゃった の よ !―
松本 さん の 家 の 前 で 3 時間 も 待って た んだ から !
琴子 の 気持ち を 知って い ながら !
わざわざ 家出 て ―
こそこそ 同せい する なんて ―
そんな ひきょう な こと …
そんな 蛇 の 生殺し みたいな こと し ないで ―
男 なら はっきり 言い なさい よ !
ふーん
本人 に はっきり 言えば いい の ?
あっ まあ … ちょっと 言い 方 は 考えて ね
あっそ … そう よ ―
あんた だって 恋 を 知った ん なら ―
少し は 人間 らしい 気持ち ?
分かる ように なった でしょ ?
うん
まあ とにかく これ 以上 琴子 を 苦しめ ないで やって よ !
( じんこ ) 入江 君 に ―
松本 さん の こと 好き な の 諦めろ なんて 言わ ない
でも せめて 望み が ない なら ―
琴子 に 諦め させて あげて ほしい の
お 願い し ます
し ます !
とにかく 言い たい の は それ だけ !
そいじゃ !
じゃ っす !
なるほど ね ー
( 金之助 ) 着いた で
( 金之助 ) 大丈夫 か ? 琴子
うん
大丈夫
ごめん ね 金 ちゃん も 仕事 ある のに
( 金之助 ) ハハッ
じゃあ …
琴子 !
俺 は ここ に おる で
金 ちゃん …
いつも どんな とき でも
俺 は 琴子 の そば に おる から ―
ここ に おる から !
せや から …
それ だけ や 早う 元気 出し いや
うん
金 ちゃん …
ごめん ね
今 謝る とこ ちゃう で !
じゃあ …
いっぱい 食って は よ 寝え や !
うん
( 琴子 ) 私 の こと 嫌い じゃない って こと ?
苦手 だ けど
嫌い じゃない よ
♪~
( じんこ ) もう ! いつまで そんな 顔 して ん の よ
栄養 つけ なくちゃ 新しい 恋 は やって こない よ ?
まあ まあ つらーい 気持ち は 分かる けど さ
男 は あいつ 一人 じゃない んだ から
( 金之助 ) 琴子 !
俺 は ここ に おる で
( 琴子 ) はぁ …―
何 やって ん だろう 私 …
はぁ …
琴子 ちゃん 大丈夫 ?
私 が 車 で 送って って あげ ましょう か ?
ああ …
本当に 大丈夫 です から
じゃあ いってきます
いってらっしゃい !
♪~
ん …
そろそろ しゃんと し なくちゃ
本当に 大丈夫 に なん なきゃ
うん
これ 以上 みんな に 迷惑 かけら ん ない し …
よっし ! 頑張る ぜ ー !
お ー ! シュッ シュッ ! シュッ !
ほう !
( 鼻歌 )
ウフッ おはよう
待て よ
ちょっと つきあえ よ
えっ …
♪~
どう ? 新しい お うち
いい よ 広い し
( 琴子 ) そりゃあ あんな 豪邸 だ もの ―
広い に 決まって る わ
食事 と か どう して る の ?
( 直樹 ) カフェ で 済ませたり 作って もらったり と か
( 琴子 ) やっぱり …
あの さ
アハハ …
人 を 好きに なる って すてき な こと だ と 思う
何 だ よ ? 急に
あ …
私 ずっと 入江 君 に 片想い して きて
入江 君 から したら 迷惑 だった かも しれ ない けど
私 その おかげ で いろいろ と 頑張れた
もし 前 の まま だったら 斗南 大学 の 進学 だって
でき なかった かも しれ ない し
あっ そりゃ ―
入江 君 から 見たら 小さい こと かも しれ ない けど
私 に とって は すっごい 大変 な こと だった なって 思って
何 言い たい の か 要点 絞って くれる ?
あ … だ から
入江 君 に 好き な 人 が できた なら 私 ―
それ を 喜び たい って こと !
ああっ
んー そりゃあ 悔しく ない って 言ったら うそ に なる けど
入江 君 が 松本 さん の こと が 好き で 松本 さん も そう で
2 人 が 一緒に 暮らして 幸せ なら ―
私 賛成 ! 思い切って 応援 し ちゃう !
( 松本 綾子 ( あやこ )) 直樹 さーん !
( 琴子 ) ん ?
誰 ?
あれ ? これ って もし かして
相原 琴子 さん ?
何で 私 の 名前 知って ん の ?
あー やっぱり ー !
うわさ どおり だ から すぐ 分かった
見るから に 頭 悪 そうだ し 鈍 臭 そう
失礼 ね !
そんな うわさ 言って る の どこ の どいつ よ !
えっ ?―
直樹 さん と か お 姉ちゃん と か ?
お 姉ちゃん ?
( 琴子 ) はっ !
もしかして あんた の お 姉ちゃん て …
そう 私 よ
( 琴子 ) はっ
松本 裕子 ー !
私 松本 綾子 です 高校 3 年生 です
あれ ? 琴子 さん もしかして
直樹 さん から うち の こと 聞いて ない の ?
フフッ じゃあ 私 が 教え ちゃおっ かなあ
直樹 さん は ー うち の 家 で ー
知って る わ よ ! 同せい して る ん でしょ !
松本 さん お 幸せ に !
何 言って る の ?
直樹 さん は うち の 家 で 私 の 家庭 教師 して る の よ
えっ ? 家庭 教師 ?
私 も 来年 斗南 大学 を 受ける の
それ で ー お 姉ちゃん に 紹介 して もらって
週 に 3 回 直樹 さん に 家庭 教師 して もらって る んだ ー