地獄 少女 三 鼎 - 25 じごく|しょうじょ|みっ|かなえ JIGOKU SHOJI SANKIN - 25

山河 三 差 路 　 分かれ 道 さんか|みっ|さ|じ|わかれ|どう

守り たい の は 　 己 か 人 か まもり||||おのれ||じん|

常 世 の 闇 か … とわ|よ||やみ|

非だ の 乱れ は 貢が ない ひだ||みだれ||みつが|

終わる 事 ない 　 阿 鼻 の 芸 おわる|こと||おもね|はな||げい

時に 分け入れ 　 扉 が 開く ときに|わけいれ|とびら||あく

晴らせ ぬ 恨み 　 晴らし ます はらせ||うらみ|はらし|

わかった ？

それ が あなた よ

どうして こんな こと する の ？

なんの ため に 見せる の ？ |||みせる|

学校 の こと も 全部 あなた な んでしょ がっこう||||ぜんぶ|||

ひどい こと する の ね

こんな こと まで して わたし を 地獄 少女 に し たい の ？ ||||||じごく|しょうじょ||||

なんとか 言って |いって

言い なさい よ 閻魔 あい ！ いい|||えんま|

魔法 を かけ 損なった んだ から もう あきらめ なさい まほう|||そこなった|||||

わたし は 地獄 少女 に なんか なら ない ||じごく|しょうじょ||||

二度と わたし の 前 に 現れ ないで にどと|||ぜん||あらわれ|

ただいま ー |-

お 帰り なさい |かえり|

なに これ ？ また あなた ね

おう ゆず き お 帰り ||||かえり

は あ 　 お 父さん 帰って 来 てる |||とうさん|かえって|らい|

あら あら 　 お 買え もの は ？ |||かえ||

ゆず き 　 どこ まで お 買い物 に 行った ん だい ？ |||||かいもの||おこなった||

及川 ストア おいかわ|すとあ

えと 　 ジャガイモ と ね 　 ニンジン と ね 　 お 肉 と 長 ネギ |じゃがいも|||にんじん||||にく||ちょう|ねぎ

おう 　 そんなに 一 杯 買って き の か 　 偉い なあ ||ひと|さかずき|かって||||えらい|

それ じゃ 　 ご 褒美 だ |||ほうび|

は あ 　 何 ？ ||なん

はい 　 ゆず き 　 お前 に だ |||おまえ||

は あ 　 何 ？ ||なん

何 だ ろ な 　 開けて ご覧 なん||||あけて|ごらん

何 … なん

あ 熊 ちゃん |くま|

わ ぁ ー 熊 ちゃん 熊 ちゃん だ ||-|くま||くま||

お 父さん から の プレゼント よ |とうさん|||ぷれぜんと|

パチンコ も バカに でき ないだ ろ ぱちんこ||ばかに|||

少し 早い けど 誕生日 プレゼント だ すこし|はやい||たんじょうび|ぷれぜんと|

お 鼻 が かわいい 　 熊 ちゃん |はな|||くま|

ゆず き お 父さん に ありがとう は ？ |||とうさん|||

お 父さん ありがとう |とうさん|

どう いたし まして

お 母さん も おまけ で もらっちゃ った ほら |かあさん||||||

お 母さん も 熊 ちゃん だ |かあさん||くま||

おまけ って 言う な よ ||いう||

あら だって そう でしょ

お 父 さ ー ん |ちち||-|

おいおい 誰 に 教わった んだ ？ |だれ||おそわった|

へ へ 秘密 ||ひみつ

覚えて る あたし これ 覚えて る おぼえて||||おぼえて|

次 は 　 南 台 へ 下 　 南 台 へ 下 つぎ||みなみ|だい||した|みなみ|だい||した

降り 方 は お 手下 ブザー で お 知らせ ください ふり|かた|||てした|ぶざー|||しらせ|

効か れ 　 ブレーキ きか||ぶれーき

外科 うち を 急いで げか|||いそいで

二十 時 十九 分 にじゅう|じ|じゅうきゅう|ぶん

残念です が ざんねん です|

あなた 　 あなた …

お 父さん |とうさん

ここ か 　 ダメです ||だめ です

いい から 会わ せて ||あわ|

息子 と は 死んだ んだ ぞ むすこ|||しんだ||

皆様 落ち着いて みなさま|おちついて

運転手 わ うんてんしゅ|

なんだ 　 こいつ も 死んだ の か |||しんだ||

なに よ 　 死ぬ なら 文句 聞いて から 死に なさい よ ||しぬ||もんく|きいて||しに||

どこ 無責任な 野郎 だ |むせきにんな|やろう|

今 　 こういう 状況 です から いま||じょうきょう||

お 話 は 　 ロビー で 伺い ます ので 　 どうか |はなし||ろびー||うかがい|||

こんなに 済まない わ よ 　 我慢 でき ない わ |すまない|||がまん|||

退いて しりぞいて

せめて 　 面 を 見て や な |おもて||みて||

パパ ぱぱ

こんな やつ に

馬鹿 　 柚木 ばか|ゆぎ

馬鹿 …　 柚木 ばか|ゆぎ

馬鹿 ！ ばか

この度 発生 いたし ました 事故 に 関し まして このたび|はっせい|||じこ||かんし|

ご 報告 を さ せて いただき ます |ほうこく|||||

内部 調査 の 結果 ないぶ|ちょうさ||けっか

事故 車両 の 整備 に は 何 だ 不備 は 認め られ ず じこ|しゃりょう||せいび|||なん||ふび||みとめ||

整備 不良じゃ ない と いう こと です か せいび|ふりょうじゃ||||||

ブレーキ が 効か なかった みたいだ と いう 乗客 の 証言 も あり ます が ぶれーき||きか|||||じょうきゃく||しょうげん||||

何 な 不備 は 認め られ ず なん||ふび||みとめ||

事故 は 人員 的な もの である と の 結論 に 出し ました じこ||じんいん|てきな|||||けつろん||だし|

辻 乃橋 交通 側 に 落ち度 は なかった と いう こと です か つじ|のはし|こうつう|がわ||おちど|||||||

意外 者 の ご 家族 へ の 保障 に つき まして は いがい|もの|||かぞく|||ほしょう||||

わが 社 は 責任 を 持って 　 お ませて いただき ます |しゃ||せきにん||もって||||

以上 です いじょう|

ああ 　 ちょっと

亡くなった の 運転手 の 過失 だった と いう の か なくなった||うんてんしゅ||かしつ|||||

運転手 に 問題 が あった んです か 　 答えて ください うんてんしゅ||もんだい|||ん です||こたえて|

これ で いい

じゃあ 　 済ま ぬ が 　 後 は 頼む |すま|||あと||たのむ

はい 　 会長 |かいちょう

お 母さん お腹 すいた ？ |かあさん|おなか|

何 か 作って あげよう か なん||つくって||

及川 ストア 行って 来る ね おいかわ|すとあ|おこなって|くる|

快 滚出 去 消失 吧 去 死 吧 下地 狱吧 杀人 犯 こころよ|滚しゅつ|さ|しょうしつ||さ|し||したじ||杀にん|はん

本当に 出て って 欲しい わ よ ね ほんとうに|でて||ほしい|||

こんにちは

いらっしゃい ゆず き ちゃん

お 母さん どう ？ |かあさん|

寝て る ねて|

そう か 　 心配だ ね ||しんぱいだ|

今日 は なに ほしん で ？ きょう||||

パン と 卵 ぱん||たまご

なんだ 　 また パン と 卵 か ？ ||ぱん||たまご|

よし 　 じゃ おじさん が 子供 でも おいしく 作れる 料理 を 教えて あげよう か ||||こども|||つくれる|りょうり||おしえて||

へえ 　 本当 ？ |ほんとう

ああ 　 そう だ なあ

小 夜 ちゃん しょう|よ|

お 母さん |かあさん

サトシ 君 お 願い し ます |きみ||ねがい||

お 早う |はやう

見ちゃ う ダメだ お 母さん に みちゃ||だめだ||かあさん|

私 も 話 じゃ ダメ だって 言わ れた わたくし||はなし||だめ||いわ|

どうして

消失 吧 杀人 犯 しょうしつ||杀にん|はん

あ 　 それ は いい よ 　 重い から |||||おもい|

後 で 俺 が やる あと||おれ||

それ より 　 棚 の 商品 奇麗に 並べ といて ||たな||しょうひん|きれいに|ならべ|

御免 ね 　 智 君 ごめん||さとし|きみ

い いって 　 体 まだ しんどい だ ろ ||からだ||||

無理 す ん なって むり|||

何 ニアニア して ん の よ なん|||||

別に 　 して ね いよ べつに|||

家 は 夫婦 で ぎりぎりな の よ いえ||ふうふ||||

なのに パト なんか 雇って |||やとって

しかも あんな 女 ||おんな

そんな こと 言う な よ 　 困って んだ から ||いう|||こまって||

辻 乃橋 から お 金 だって 言う じゃ ない つじ|のはし|||きむ||いう||

断った ん だって さあ たった|||

断った ？ たった

まあ 　 運転 ミス じゃ ない |うんてん|みす||

馬鹿じゃ ない の ばかじゃ||

おい 　 聞こえる って |きこえる|

ね 　 あんた 　 本当に 幼馴染 って 理由 何 でしょ ね ||ほんとうに|おさななじみ||りゆう|なん||

近所 で 噂 に なって る の よ きんじょ||うわさ|||||

私 の 立場 も 考えて よ わたくし||たちば||かんがえて|

何で それ なんで|

ひ弱で 碌 に 働け も し ない 女 を 雇えば ひよわで|ろく||はたらけ||||おんな||やとえば

噂 が 立つ に 決まって る んでしょ うわさ||たつ||きまって||

わ かね いよ 　 そんなに ほっとけ よ

馬鹿 ね あんた ばか||

家 は 客 商売 な の よ いえ||きゃく|しょうばい|||

あの 　 おじさん

突然で 申し訳ない んです が とつぜんで|もうし わけない|ん です|

私 と 娘 を 暫く そっち ら で わたくし||むすめ||しばらく|||

え 　 は 　 はい 　 はい

そう です か 　 わかり ました

こんばん は 　 小夜子 です ||さよこ|

ご無沙汰 して ます ごぶさた||

そう です か 　 はい 　 わかり ました

お 母さん |かあさん

お 風呂 　 気持ちよかった ？ |ふろ|きもちよかった

うん 　 大丈夫 ？ |だいじょうぶ

大丈夫 だいじょうぶ

いい 匂い |におい

お 母さん |かあさん

ゆず き

毎度 　 ありがとう ございます まいど||

小 夜 ちゃん 　 大丈夫 ？　 風 ？ しょう|よ||だいじょうぶ|かぜ

うん 　 かな

小 夜 ちゃん しょう|よ|

止めて とどめて

俺 ずっと 前 から 君 の こと おれ||ぜん||きみ||

あの

お 水 飲む ？ |すい|のむ

ありがとう

苦しい ？ くるしい

大丈夫 よ だいじょうぶ|

ゆず き もう 及川 ストア に は 行か ないで |||おいかわ|すとあ|||いか|

なんで ？

お 母さん やめちゃ った の |かあさん|||

そう な んだ

じゃ あたし が 働く |||はたらく

だから お 母さん は 寝て て い いよ ||かあさん||ねて|||

ありがとう ゆず き

明日 お 医者 さん 行って 診て もらう ね あした||いしゃ||おこなって|みて||

ほんと ？

うん ほんと よ

そ したら すぐ 治る から |||なおる|

悪い けど 　 他 へ 行って くれる わるい||た||おこなって|

あの 人 |じん

お 母さん 　 あそこ は 病院 だ よ |かあさん|||びょういん||

あそこ は 駄目 ||だめ

何で ？ なんで

帰ろう かえろう

帰ろう かえろう

ただいま

お 母さん お 母さん |かあさん||かあさん

お 母さん ！ |かあさん

助けて ！ 助けて たすけて|たすけて

お 母さん が |かあさん|

助けて 　 お 母さん が たすけて||かあさん|

誰 が 　 誰 が だれ||だれ|

お 母さん が 　 お 母さん が |かあさん|||かあさん|

具合 悪い の ？ ぐあい|わるい|

病院 連れて いけば びょういん|つれて|

もう いい

助けて 　 助けて たすけて|たすけて

いい の

子供 の 大変 なんて 知れて る わ よ こども||たいへん||しれて|||

大袈裟に 騒いで 　 風 か 何 か よ おおげさに|さわいで|かぜ||なん||

おじさん 　 お 母さん が 　 お 母さん ||かあさん|||かあさん

もう 来 ないで くれ |らい||

おじさん 　 おじさん …

ここ を 判 子 が 足りない ので ||はん|こ||たりない|

書類 を 手出し て 頂か ない と しょるい||てだし||いただか||

それ に は 　 申請 の 為 の 収入 の 証明 が できる 書類 と |||しんせい||ため||しゅうにゅう||しょうめい|||しょるい|

な に して る の ？

これ あげる

ゆず き 今日 は 何 日 ？ ||きょう||なん|ひ

わかん ない

学校 は どうした の ？ がっこう|||

もう 行か ない |いか|

いじめ られる から

何 か 食べた ？ なん||たべた

食べて ない たべて|

食べ なくちゃ 駄目じゃ ない たべ||だめじゃ|

いい の いい の

ゆず き 行こう か ||いこう|

ゆず き ごめん ね

へえ 　 ここ な の ？ ボロボロ ||||ぼろぼろ

だから いい の よ 　 祈る 人 が 少ない から ||||いのる|じん||すくない|

お 願い ちゃん っと 叶えて くれる でしょ |ねがい|||かなえて||

なん じゃ そりゃ

神様 　 お 願い し ます かみさま||ねがい||

法 森 君 は あたし と キス して くれ ます ように ほう|しげる|きみ||||きす||||よう に

へえ 　 や ー だ 　 何 いって ん の よ ||-||なん||||

だって そう でしょ

違う って 　 もう ちがう||

ムカ つく 　 ちょっと 　 なに よ も

お 母さん 大丈夫 ？ |かあさん|だいじょうぶ

少し 眠る ね すこし|ねむる|

うん

お 母さん お 母さん |かあさん||かあさん

お 母さん お 母さん ！ |かあさん||かあさん

お 母さん |かあさん

思い出した おもいだした

ゆず き ゆず き

秋 恵 あき|けい

秋 恵 あき|けい

地獄 少女 は いる べきだ って こと じごく|しょうじょ|||||

必要 だって こと が ひつよう|||

やっと わかった

わたし は 運命 を 受け入れる ||うんめい||うけいれる

世の中 に 見捨て られた わたし が よのなか||みすて|||

これ から は あい に 替わって |||||かわって

この 世界 を 清める わ |せかい||きよめる|

清める ？ きよめる

秋 恵 約束 する あき|けい|やくそく|

わたし は あなた の ような 罪 の 無い 人 を 流したり し ない |||||ざい||ない|じん||ながしたり||

その 子 の 魂 は 地獄 へ 落ちた |こ||たましい||じごく||おちた

今 は ただ の 案内 人 だ よ いま||||あんない|じん||

あなた たち の あるじ は 消えた |||||きえた

これ から は わたし を 手伝って くれる わ よ ね |||||てつだって||||

ありがとう

仕事 よ しごと|

わたし は 地獄 少女 わたし は やっと 気づいた ||じごく|しょうじょ||||きづいた

この世 に は 裁か れる べき 人間 が いる このよ|||さばか|||にんげん||

だが そい つ は お前 さん が 決める こと じゃ ねえ ||||おまえ|||きめる|||

掟 を 破る こと は 許さ れ ない んだ よ おきて||やぶる|||ゆるさ||||

それ が 地獄 少女 な の さ ||じごく|しょうじょ|||

わたし は あい と は 違う |||||ちがう

あなた は まだ 本当の こと を 知ら ない |||ほんとうの|||しら|

最終 回 さいしゅう|かい

灵魂 的 痕 迹 灵たましい|てき|あと|せき