NARUTO - ナルト - 疾風 伝 - シーズン 11 - 225 - 呪われた 幽霊 船
( 泣き声 )
もし お 女 中 どう なされた ?
う ぅ …。
うわ ぁ ~!! ひ ぃ !
ハァ ハァ ハァ …。
どう な すった い ? お 客 さん 。
で … 出 や がった んだ 。
出た って 何 が ?
追いはぎ かい ? 辻 斬り かい ?
近頃 は 物騒だ から ね 。
そう じゃ ねえ んだ よ 。
の … のっぺらぼう が !
のっぺらぼう ? ソイツ は …。
( ヤマト ) こんな 顔 かね ?
( ナルト ) ひ ゃあ ~!!
アハハハハ ! ごめん ごめん それ は 僕 の 木 遁 分身 だ 。
ヤマト 隊長 懲り すぎ だって ば よ 。
うわ ぁ ~!! それにしても ナルト は 怖がり だ な 。
ヤマト 隊長 の 顔 が いちばん 心臓 に 悪い 。
( ヤマト ) そう むくれる な ナルト 。
こう 霧 が ひどくて は 他 に する こと も ない し ね 。
だから って いい 大人 が 怪談 なんて どうかして る と 思う な 俺 。
( アオバ ) お前 が 怖がり すぎ なんだ って だ から 。
俺 は その 話 ちっとも 怖く なんか ねえ って ば よ 。
ほう そういう こと なら とっておき の 話 を しよう 。
こんな 日 に は あれ が 出る って 聞いた こと が ある んだ 。
あれ ?
( ヤマト ) それ は 死者 の 魂 を 導く カラス の 先導 で 現れる 。
マスト に 灯した 巨大な 鬼 火 が そい つ の 証し 。
深い 深い 霧 は 死者 の 魂 。
出会った が 最後 死者 の 国 へ の 船旅 が 始まる 。
それ が 幽霊 船 だ 。
死者 の 魂 ?
あっ まさか この 霧 。
そう こんな 霧 の 中 から 幽霊 船 が 現れる の さ 。
な ~ ん て ね 幽霊 船 なんて 古い 迷信 さ 。
ヘヘ だ よ な そんな の いる わけ ねえ もん な 。
俺 って ば ちっとも 信じて なかった って ば よ 。
へえ そう は 見え なかった けど ね 。
風 が 動いた 。
何 な んだ ?
あっ !
これ は …。
幽霊 船 !?
そんな まさか …。
マジ かよ 幽霊 船 に 乗り込む なんて 冗談 じゃ ねえ って ば よ 。
ナルト 幽霊 船 なんて もの は この世 に 存在 し ない 。
ある じゃ ねえ か あそこ に ほら !
全部 ヤマト 隊長 の 言って た とおり だって ば よ 。
確かに うさんくさい 船 だ が →
航海 法 で 難破 船 を →
そのまま に して おく わけに は いか ない んだ 。
早く 調査 を 済ませれば →
それ だけ 早く 船 に 戻れる と いう こと だ 。
あきらめる んだ な 。
こんな こと なら ゲキマユ 先生 の つきそい でも して たほう が →
まだ マシ だった 。
( ガイ ) ナルト ガッツ だ ぞ !
ガッツ さえ あれば 幽霊 だろう と なんだろう と …。
船酔い ぐらい ガッツ で 克服 しろ って の !
なぁ アオバ の おっちゃん …。
ちょっと 待って …!
お ~ い おっちゃん ヤマト 隊長 。
( ヒシャク ) ああ 忙しい 忙しい !
なぁ 。
俺 の 顔 は 床 じゃ ねえ ぞ こら !
忙しい 忙しい !
待てよ !
忙しい 忙しい !
おい って ! ホント 忙しい ヤツ だ な 。
へ ぇ それ で 船 を 操る の か 。
お っ 何 だ ずいぶん 使い込んだ ブラシ だった んだ な 。
触る な よ !
それ は な 船長 から もらった 大切な もの な んだ !
わ … わかった よ 。
でも オメエ ガキ の くせ に メチャクチャ 働き者 な んだ な 。
1 人 じゃ 大変だ ろ ?
よっ しゃ 俺 も 手伝う って ば よ !
1 人 より 2 人 !
2 人 より 大勢 で やった ほう が 早く 終わる って もんだ 。
それ に オメエ の 仕事 が 終わ ん ねえ と →
話 を 聞いて もらえ そうに ない から な 。
ど りゃ ~ っ !
あ ~ 疲れた 。
お 兄ちゃん 。 あ ? 俺 は ナルト って んだ 。
ナルト 俺 ヒシャク 。
おう よろしく な !
ナルト は 忍者 だった んだ な 。 強い の か ?
ヘヘン あったり め えよ !
これ でも 火影 を 目指して る んだ ぜ 。
火影 ? ああ 。
里 で いちばん 強くて 偉い 忍 って こと だ 。
なんだ それ なら 火影 って の より 船長 の ほう が すごい よ 。
な っ なに !?
船長 は 強くて 偉い だけ じゃ なく って →
優しくて 仲間 思い な んだ 。
俺 も いつか 船長 に なる んだ !
いや ちょ ちょっと 待て !
火影 は 強くて 偉くて 優しくて 仲間 思い だけ じゃ なく って →
気前 が よく って え ~ と それ から あ ~ それ から 。
い ~ や 船長 !
火影 ! 船長 !
火影 だ ! 船長 !
ハハッ ! アハハ !
お互い 目指し てる もの が ある んだ な 。
うん 。 そう だ あれ 教えて くれよ 。
あれ ?
ほら さっき の ブラシ の タンタン って 叩く ヤツ 。
なかなか かっこよかった ぜ 。
あれ は 船長 に 教わった んだ 。
この ブラシ も 船長 から もらった んだ よ 。
ふ ~ ん 。
( ヤマト ) 僕ら も 話 に まぜて もらって いい かな ?
あちこち 回った けど →
中 は ごく 普通の 船 だった ぜ ヤマト 隊長 。
や っぱ 幽霊 船 じゃ ない んじゃ ねえ の ?
アハハ 幽霊 船 だって そんな の 迷信 に 決まって る よ 。
だけど あれっ てば 人 魂 じゃ なかった の か ?
マスト の 炎 ? あれ は 船乗り の 間 じゃ →
幸運の しるし って 言わ れて いる もの で さ 。
静電気 が 光って 見えて る だけ だ よ 。
せ 静電気 ?
じゃあ マスト の カラス は ? 普通 カラス なんて 海 に い ねえ ぞ 。
あれ は カラス じゃ ない よ 。
羽 を 休めて いる 海鳥 が 煙突 の スス で 汚れた だけ 。
マジ か よ 。
さあ 幽霊 船 の 話 は おいて おく と して →
僕たち も 船 の 中 を 調べ させて もらった が →
この 船 に は キミ 以外 の 乗組員 が い ない ようだ ね 。
他の 乗組員 は どう し たんだい ?
この クラス の 船 と なる と →
それなり の 人数 が 必要な はずだ が 。
そう いや ブラシ の 船長 も い ねえ な 。
うん いた よ 仲間 たち が 。
何 か あった ようだ ね 。
海 に は 幽霊 船 なんて バカな 迷信 なんか より も →
よっぽど 恐ろしい もの が 潜んで いる んだ 。
アイツ だ ! アイツ ?
ああ そうだ 伝説 の 海 の バケモノ ムクロオオガニ だ よ !
カニ ? 違う ! ただ の カニ なんか じゃ ない !
小さな 島 ぐらい ある 大きな ヤツ な んだ !
甲羅 は 頑丈だ し で っ かい ハサミ に 囚 われたら 最後 →
どんな もの でも 粉々に さ れちゃ う !
それ に 甲羅 に 寄生 した フジツボ は 生きた まま 人 を 食らう んだ 。
船長 も 他の みんな も みんな みんな … アイツ に 。
ナルト ! 忍 って 強い んだ ろ ?
アイツ の こと やっつけて 船長 たち の 敵 を とって くれよ !
うわ っ !
隊長 ! あぁ ~ っ !
ヤマト 隊長 !
♪~
ヤマト 隊長 !
♪~
あぁ … アイツ が また !
心配 す んな ヒシャク ! 俺 が アイツ を ぶ っ 飛ばして やる !
アオバ の おっちゃん ! ヒシャク と 一緒に 船 に 戻って →
みんな に この こと を 知らせて くれ って ば よ !
しかし …。
迷って る ヒマ なんか ねえ よ !
ヤマト 隊長 を 助けて バケモンガニ を とめる 役 か →
船 の 仲間 に この こと を 知らせる 役 か →
どっち か を 2 人 が や ん なきゃ な ん ねえ !
俺 よか アオバ の おっちゃん の ほう が 冷静に 伝え られる だ ろ !
フンッ 頼もしく なった もの だ 。
わかった ! その 役 は 俺 が 引き受けよう !
ナルト … 怖く ない の ? あんな バケモノ 相手 に する なんて !
言った だ ろ ! 俺 は 火影 を 目指して んだ !
仲間 の ため なら ちっとも 怖く なんて ねえ って ば よ 。
仲間 の ため …。
(( ヒシャク ! お前 は まだ 幼い 。
せめて お前 だけ でも 助かって くれ !
怖い よ 船長 …。
船長 も 一緒に 。
こいつ は 俺 が この 船 に 乗り込んだ とき から の つきあい だ 。
さ ぁ こいつ を 持って て くれ 。
えっ !?
この すり減った ブラシ が 俺 の 魂 だ 。
お前 が 持って て くれれば 俺 も 安心な んだ よ 。
船長 …。
俺 に は まだ 仕事 が 残って る 。
俺 を 信じて ついてきて くれた 仲間 の ため に も →
船 の 最後 を 見届ける って いう 仕事 が な 。
それ が 船長 って もんだ ))
待って ろ よ 俺 が オメエ の 敵 とって きて やっ から な !
あれ が 木 ノ 葉 の 里 を 救った 英雄 うずまき ナルト だ 。
うずまき ナルト …。
さ ぁ 行こう 俺 たち の 船 に 。
この 野郎 脅かし や が って !
お化け じゃ なけりゃ →
お前 なんか ちっとも 怖く ねえ んだ よ !
螺旋 丸 !
クソッ さすが バケモンガニ 甲羅 は 硬 ぇっ てば よ 。
コイツ 頑丈な だけ じゃ ねえ 。
意外に 素早い ぞ 。
アオバ 俺 も 船 も 大 揺れ だ 。 いったい どうした ?
急いで この 海域 から 脱出 し なければ なり ませ ん 。
今 ナルト が その 時間 を 稼いで くれて いる んです 。
船長 俺 に 勇気 を !
ヤマト 隊長 !
《 大技 で 勝負 って わけ に は いか ねえ か 》
早く ヤマト 隊長 を 助け ねえ と 。
野郎 !
や べ ぇ !
みんな 力 を 貸して !
♪~
しめた ! ヒシャク が やった の か ? 助かった 。
ヤマト 隊長 ! 油断 した 。
こんな の に 捕まる と は 面目ない 。 いい って ば よ 。
あっ !
お ~ い ナルト !
ヤマト 隊長 今 だ 。
ヤツ の 甲羅 は とてつもなく 硬 ぇん だ 。
なるほど 。 やわらかい ところ を 狙おう って いう んだ ね 。
木 遁 の 術 !
今 だ ナルト !
わかって る って ば よ !
ヒシャク お め え の 勇気 を 貸して くれ 。
うん 。
覚悟 し や がれ バケモンガニ !
螺旋 丸 !
やった な ナルト 。
ああ ヒシャク の おかげ だって ば よ 。
俺 より 先 に 夢 叶え ち まった みて えだ な 。
ちょっと の 間 だった けど よ お め えっ てば →
火影 に も 負け ねえ 立派な 船長 だった ぜ 。
ありがとう ナルト 。
俺 ずっと 後悔 して た んだ 。
あの とき みんな と 一緒に 戦え なかった こと を 。
だから ナルト が みんな の 敵 を とって くれて →
胸 の つかえ が 取れた 気分 だ よ 。
よせよ ! バケモンガニ を 倒 せた の は ヒシャク の おかげ だ 。
それ に お前 も もう 俺 たち の 仲間 だ し な 。
うん そう だ ね 。 ん ?
でも もう さよなら だ ナルト 。
お おい どう なって んだ ?
おい どこ 行った んだ って ば よ ?
( 汽笛 )
ヒシャク ! 誰 も お め え を 責めたり し ねえ よ 。
変に 責任 感 が 強い から 困った もん だ 。
お め え が 成仏 し ねえ から →
俺 たち まで 成仏 で きね えんじゃ ねえ か 。
ごめん ね みんな 。
なあ に 謝る こと は ない さ 。
あの カニ 野郎 に 体当たり を か ました とき に ゃ →
俺 たち も スカッ と した ぜ 。
その だ そうだ ! その とおり !
よし 景気 づけ に いつも の やつ を やる ぞ みんな !
お ~!
( 汽笛 )
さよなら ナルト !
( みんな ) 達者で な !
ああ ヒシャク 元気で な !
えっ … ウソ だろう ?
うわ ぁ ~! 幽霊 船 だ !