NARUTO - ナルト - 疾風 伝 - シーズン 20 - 464 - 忍 宗
( ハゴロモ ) 名 を ハゴロモ 。
忍 宗 の 開祖 に して 六 道 仙人 と も いう 。
( 柱 間 ) あなた が 六 道 仙人 !?
いかにも 。
今 ナルト と サスケ は アシュラ と インドラ の 魂 を 引き継ぎ →
我が 母 カグヤ と 戦って いる 。
アシュラ !?
たしか 今 私 を 前任 者 と …。
そう だ 。 アシュラ と インドラ は わし の 2 人 の 息子 …。
そして 今 戦って いる カグヤ は わし の 母 だ 。
なんと !
アシュラ と インドラ の 魂 は お前 に も 関係 の ある こと だ 。
( ハゴロモ ) 2 つ の 魂 は 転生 を 繰り返し ➡
以前 アシュラ の 魂 は お前 に …。
インドラ の 魂 は マダラ に 宿って いた のだ から な 。
( 柱 間 ) 私 に !?
( ハゴロモ ) 母上 は 2 人 の 魂 を 利用 し →
途方 も ない 時間 を 使って よみがえった のだ 。
今 わし に は マダラ に とりついて いた →
ゼツ と 名のる 母上 の 第 3 の 息子 の 意思 まで すべて わかる 。
ナルト と サスケ を 救う に は ➡
お前たち も すべて を 知る 必要 が ある のだ 。
アシュラ と インドラ の 話 を する に は ➡
まず 忍 宗 の 起源 から 話さ ねば なる まい 。
( ハゴロモ ) 時 は 数 千 年 の 昔 。
わし と 弟 の ハムラ は 母上 の カグヤ と 十 尾 を 月 に 封印 した 。
そして ハムラ は 母上 を 見張る ため 月 へ と 渡って いった のだ 。
(( ハゴロモ : 世話に なった な ガマ 丸 。
( ハゴロモ ) お前 に 教えて もらった 仙力 が なければ →
母上 は 倒せ なかった 。
( ガマ 丸 ) どうしても 行く の か 兄弟 。
あぁ 。 私 に は やら ねば なら ぬ こと が ある 。
( ガマ 丸 ) 何 を する つもりじゃ ?
( ハゴロモ ) 旅 の 目的 は 2 つ 。
1 つ は 十 尾 から 分けた 9 匹 の 尾 獣 の 住みか を 探す こと だ 。
この 連中 が 互いに ケンカ を せ ぬ よう ➡
その 力 が 人々 に 悪用 さ れ ぬ よう →
慎重に 故郷 を 見定めよう と 思う 。
2 つ 目 の 目的 は →
この 荒れ果てた 地上 を 復元 する こと だ 。
母上 と の 戦い で 私 たち は 地上 に 莫大な 傷 を 残して しまった 。
私 は その 罪 を 償わ なければ なら ない 。
そう か …。
そう じゃ のう それ が いい かも しれ ん 。
だが 道 は 厳しい ぞ 。 わかって いる 。
実は 昨日 夢 を みた 。 夢 ?
ガマ は めったに 夢 を み ぬ 。
みた 夢 は 必ず 現実 と なる 。
ガマ の 夢 は 運命 じゃ から のう 。
どんな 夢 だ ?
遠い 未来 に 9 匹 の ケダモノ の 名 を 呼び たわむれる 碧 眼 の 少年 が 現れる 。
その 子 が 奇跡 を 呼び起こす 夢 じゃ 。
再び 乱世 が やってくる と いう の か ?
わから ぬ 。
では 私 が これ から やる こと も ムダ か ?
気 に する 必要 は ない 。
避けよう と 思って 避け られる の は 運命 など で は ない から のう 。
お前 は お前 の 道 を いく と ええ 。
縁 が あったら また 会おう ぞ 兄弟 。
うむ さらば だ 。
どうやら 1 つ 目 の 試練 の ようだ な 。
( フタミ ) おい おい おい おい 何 して んだ ?
橋 を 直す の さ 。
は ? お前 な に 余計な こと して んだ よ 。
なぜ 余計だ ? 橋 は みんな に とって 必要な はずだ 。
みんな に とって 必要だ から 俺 に は あっちゃ 困る の よ 。
ほう おもしろい こと を 言う な 。
いい か この 橋 が 壊れて る から →
みんな ここ で 立ち止まる そこ で 俺 の 出番 だ 。
そい つ の もと に 行って 俺 が この 川 を →
無事に 渡して あげ ましょう と 荷物 を 預かる 。
そ したら す たこ ら さっさと 逃げ ち まう の さ 。
こう 見えて も 足 に は 自信 が ある んだ 。
それ が 俺 の 商売 よ 。
フフ なるほど お前 は この 壊れた 橋 で 食って いる →
泥棒 と いう わけ か 。 そう よ 。
だから 余計な こと さ れる と 困る の さ 。
だが 橋 を 直して 困る の は お前 一 人 だ 。
多く の 人 は 困ら ない 。
て め え やめろ って 言って ん の が わから ねえ の か 。
う っ …。
なんで お前 そんな こと する んだ よ ?
私 は 罪 を 償って いる 。
お前 罪人 な の か ?
似た ような もの だ 。
なんだ この 橋 は 渡れ ない の か 。
旦那 お 困り の ようです ね 。
ですが あっし に 任せて くれれば 川 の 向こう へ お 渡し し ます ぜ 。
お ぉ 。 よす のだ な 。
その 男 は 泥棒 だ 。 な っ …。
俺 を バカ に する な 。
おい て め え ! 人 の 商売 の 邪魔 する んじゃ ねえ 。
チッ …。
私 は この 橋 を 直す まで ここ を 動か ん 。
別の 橋 に 行った ほう が いい ぞ 。
バカ 言え 俺 たち に も 縄張り って もん が ある んだ よ 。
他の とこ に なんて 行ける か 。
では どうせ なら 手伝ったら どう だ ?
橋 が 完成 すれば 私 は よそ へ 行く 。
ふざけた こと 言って んじゃ ねえ !
そう か で は しかたない 。
そこ で 橋 が 直る まで 待つ のだ な 。
う ぉっ …。
チクショウ こう なったら 邪魔 して …。
う ~ ん !
あの 野郎 …。
どんな バカ 力 して や がん だ 。
あ ~ もう !
( フタミ ) おい しっかり しや が れ !
急が ねえ と せっかく 集めた 材木 が 流さ れ ち まう ぞ !
ほう 手伝って くれる の か 。
俺 は さっさと あんた に ど っか に 行って もらい たい んだ !
橋 が できたら 俺 が ぶ っ 壊して やる !
フフッ 。
私 の 名前 は ハゴロモ だ 。
俺 は フタミ だ 。 よろしく な フタミ ))
(( イテッ ! 何 やって んだ よ ?
見て わかん ねえ の か ? 橋 を つくって んだ よ 。
お前 泥棒 だ ろ ? そんな こと して も →
悪 さ した こと は 消え ない ぞ ! うる せ え !
ど っか 行け この ガキ !
ハハハ これ で お前 も 私 と 同じだ な 。
同じな もんか 。 俺 は 罪 を 償って る わけじゃ ねえ 。
橋 が できたら 絶対 にぶ っ 壊して やる !
やっと 3 分 の 1 か よ 。
壊す の は 簡単だ が つくる の は 骨 が 折れる 。
こん だけ 丈夫に つくり 直せば そう 簡単に は 壊れ ない ぜ 。
そう だ な だ が あまり 頑丈に つくり すぎる と →
お前 が 壊す とき に 骨 が 折れる ぞ 。
え ? ヘヘ 。
おい コラ かっぱ ら うんじゃ ねえ !
そい つ は 橋 を つくる 材料 な んだ から な !
俺 たち も 手伝い ます 。
え ? だって 俺 たち が 使う 橋 です から 。
( 材木 が 崩れる 音 )
った く 危なっかしい なあ 。
もっと 小さい のに しろ 。 うん 。
やった やった やった ~!
橋 が 完成 した ぞ ! アハハ !
う お ~ すげ え !
完成 した な 。
壊し がい の ある 橋 だ 。
何 言って んだ こんな 苦労 して つくった のに →
ぶ っ 壊 せる わけ ねえ だ ろ ! ハハハ !
お前 は よい こと を した な 。
私 は 新たな 地 へ 向かう とき が きた ようだ 。
達者で な フタミ 。
おい 待って くれよ ! 俺 も 一緒に 行く よ 。
ほう あの 橋 が お前 の 住みか で は ない の か ?
あんな 立派な 橋 が 出来た んじゃ 俺 の 商売 は あがったり だ ぜ 。
よき 行い を する と 人々 に 感謝 さ れて 気分 が いい 。
そして 気分 が よく なる ため に 更に よい こと を する 。
それ が よき 行い の 輪廻 だ 。
確かに … そう 言わ れれば そうだ 。
あんた いい こと 言う な 。
そう いや ずっと 聞け なかった けど →
あんた いったい 何者 な んだ ?
私 は かつて この 世界 を めちゃくちゃに した 。
何 年 か 前 に あっちこっち で →
大 津波 や 大 噴火 が 立て続け に あった けど →
まさか それ が あんた の せい だって いう の か ?
そんな こと が 人 に できる わけ ねえ だ ろ 。
それ に そんな 力 が ある なら →
さっさと 橋 を 直せば いい じゃ ねえ か 。
あんなに 汗水 流さ なくて も 。
私 は もう 余計な 力 は 使わ ぬ と 決めた 。
そう で なければ 人々 の 心 は わから ぬ 。
手 を 出して みろ 。 え ?
何 だ これ … 力 が 湧いて くる 。
今 お前 に 力 を 渡した のだ 。 力 ?
そう だ な チャクラ と でも 呼ぼう か 。
いわば 人 と 人 を つなぐ 力 だ 。
そういう もの であって ほしい と 私 は 願って いる 。
俺 は それ を もらった の か ?
そう だ だ が 誰 に でも 分け 与え られる もの で は ない 。
お前 の 心 が 私 に 近く なった から だ 。
お前 は 善 の 心 を 知った のだ 。
何の マネ だ ?
俺 を あんた の 弟子 に して くれ 。
弟子 だ と ? あぁ 。
あんた に は 何 か 特別な もの を 感じる 。
俺 は ずっと つまらない 人生 を 生きて きた 。
何の 価値 も ねえ 人生 だ 。 だけど あんた は 違う 。
あんた は きっと 大きな こと を 成し遂げる 人 だ 。
だから あんた と いれば 俺 の チンケ な 人生 も →
ちょっと くらい 価値 が 出る と 思う んだ 。
人 の 役 に 立ち たく なった か 。
あの 橋 を つくった こと は →
あの とき 喜んで くれた 人 たち の 笑顔 は →
俺 の 生涯 の 誇り だ 。
あの とき の みんな の 顔 が 忘れ られ ねえ 。
きっと それ が あんた … いえ ハゴロモ 様 の 言った 絆 だ 。
お前 は 私 に 大きな こと を 教えて くれた 。
私 の 旅 に は もう 1 つ 大きな 目的 が できた ようだ 。
3 つ 目 の 目的 チャクラ に よる 人々 の 絆 だ 。
( ミツオ ) 旦那 旦那 橋 が 壊れて て お 困り でしょう 。
あっし が 向こう側 へ 渡る 方法 を …。
お前 なんで こんな ところ に !?
ここ は 俺 の 縄張り だ ぞ !
今 から この 橋 を つくり 直す ぞ 。
は ? な に 言って んだ この 野郎 。
いい から ! 今日 から お前 も 善人 に なる んだ よ 。
お前 頭 おかしく なった の か ?
フフフフ … ハハハハハハハ !))
( ハゴロモ ) やがて 徐々に だ が 人々 の 中 に も →
わし の 考え を 理解 しよう と する 者 たち が 現れた 。
その 中 に は わし と ともに 人々 の ため に →
一緒に 旅 を して くれる 者 たち まで 現れる ように なった 。
この 頃 から わし は その者 たち を 弟子 と し →
自分 の チャクラ を 分け 与えて いった 。
そして その 絆 を わし たち は 忍 宗 と 名付けた 。
わし は 弟子 たち と ともに 修業 し 考え 続けた 。
命 と は 何 か 。 愛 と は 何 か 。
力 と は 何 な の か を 。
わし たち は いつか チャクラ で できる 人 の 絆 が →
世界 を 平和に 導く と 信じた のだ 。
わし たち の 旅 は 果てしなく 続いた 。
途方 も なく 荒れ果てた 地 を 直し ながら …。
( ハゴロモ ) そして その 中 で →
尾 獣 たち を 解放 する ため の 場所 を 見つけて は ➡
そこ に 監視 の ため の 祠 を つくった 。
( ハゴロモ ) 弟子 たち の 多く は →
荒れ地 を わし の 代わり に 修復 する ため ➡
各地 へ と 散って いった 。
こうして 忍 宗 は 世界 の 各地 に 広まって いった のだ 。
その後 わし は 死 の 間際 →
自分 の 中 に いた 尾 獣 たち を 彼ら の 故郷 に 放った 。
彼ら が 平穏に 暮らせる 日々 が やってくる こと を 祈り ながら 。
(( 私 は もう 長く ない 。
守 鶴 又 旅 磯 撫 孫悟空 →
穆 王 犀 犬 重明 →
牛 鬼 九 喇嘛 。
離れて いて も お前たち は いつも 一緒だ 。
いずれ 一 つ に なる とき が 来よう 。
それぞれ の 名 を 持ち 今 まで と は 違う 形 で な 。
そして 私 の 中 に いた とき と 違い 正しく 導か れる 。
本当の 力 と は 何 か 。
その とき まで ))
( ハゴロモ ) しかし お前たち も 知って の とおり →
わし の 思い と は 裏腹に →
長い 歴史 の 中 で 尾 獣 たち の 力 を ➡
悪用 しよう と する 者 たち が 次々 と 現れ →
彼ら は 人間 に 愛想 を つかして しまう のだ が …。
話 を 戻そう 。
わし たち は 長い 旅 を 続け →
ようやく 3 つ の 目的 が ひと 段落 し →
村 に 戻った わし は その 地 を 忍 宗 の 総 本山 と した 。
わし は そこ で 妻 を めとり 2 人 の 子供 を 授かった 。
それ が インドラ と アシュラ だ 。
アシュラ を 産んで から 2 人 の 母 は 産後 の 肥 立ち が 悪く →
まもなく この世 を 去った 。
しかし 2 人 の 息子 は 元気に 育った 。
2 人 は 仲 の よい 兄弟 だった 。
兄 は 常に 弟 を 思い →
弟 は 常に 兄 の 背 を 追いかけた 。
( ハゴロモ ) だが わし は この とき まだ 気づいて い なかった 。
息子 たち を 利用 しよう と →
すでに 闇 の 力 が うごめき はじめて いた こと に 。