NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 21 - 489 - 風雲
( ユリト ) だ から 同期 の やつ ら に 言って やった ん すよ ~。
お前 ら 暇で いい なって 。
俺 も ここ 来て ひと 月 じゃ ないで す か 。
そろそろ で かい 案件 →
任さ れて も いい 頃 じゃ ない っす か ね ?
( ノック )
( ユリト ) ああ 火影 様 。
( カカシ ) 昨日 の 報告 書 って どこ だ っけ ?
( シカマル )3 段 目 の 右 から 2 つ 目 です 。
うん 。
ああ これ ね これ って たしか 添付 の 資料 が …。
2 段 目 の 3 つ 目 です 。
お前 が いて くれて 助かる よ 。
そう だ 火影 様 来週 の 視察 の 件 です けど 。
カカシ さん で い いって 何 度 言えば わかん の ?
肩 に 力 入り すぎ っす よ 先輩 。
それ と 休憩 も とって よね 能率 落ちちゃ う から さ 。
了解 っす 。
ふ ぁ ~ しっか し デスクワ ー ク する ため に →
忍 に なった んじゃ ない っつ うん です よ 。
先輩 こんな 退屈な 仕事 ばっ か で →
よく 飽き ない っす ね 。 先輩 ?
雲 を 見る の も 久しぶりだ な 。
先輩 って ときどき オッサン みたいな こと 言い ます よ ね 。
( タカ の 鳴き声 )
先輩 何 か 悩み ごと で も ある ん す か ?
は あ ? ねえ よ 。
これ で よし 。
や ~ 今日 も 楽勝 でした ね んじゃ お 疲れ っ した ~。
ああ 火影 様 お 疲れ っ した ~。
でした ~。
お 疲れ 。
なんで あんな やつ 採った ん す か ?
大人 の 世界 で は いろいろ ある んだ よ 。
俺 そういう の 苦手 っす 。
あれ ? シカマル も とっくに こっち の 人間 か と 思って た けど 。
勘弁 して ください よ 。
でも 彼 みたいな 忍 が 増える の も 平和に なった 証し かも ね 。
あれ から 2 年 っす から ね 。
俺 最近 下 腹 出て きちゃ った 。
聞き たく ない っす 。
シカマル は 今 でも 鍛えて る ?
まあ テキト - に 。
そう 言い ながら どうせ きっちり やって る んでしょ ?
かわいく ない よ そういう とこ 。
あいつ 二 重 チェック しろ つった のに 。
そう いえば どう なって る ? 例の 件 。
待ち っす ね 。 連絡 な しか 。
お前 に こんな 役目 を 押し付けて すまない と 思って る 。
俺 もともと 忍 に は 向いて ない ん すよ 。
それ でも 続けて る の は …。
ナルト を いずれ 火影 に する ため だ ろ ?
その ため に は 俺 も いつまでも ガキ じゃ い られ ない んで 。
ナルト は 今 でも ガキ の まん まだ 。 ヤツ は ヤツ です 。
なあ それ 終わったら →
久しぶりに 飯 でも どう だ ?
この あと 土 影 様 と これ なん すよ 。
ハハ そう いえば 昨日 会議 で 会った な 。
今度 こそ お前 を 負かす って 息巻いて た ぞ 。
まあ お手柔らかに 頼む よ 。
半分 仕事 みたいな もん す から 。
なあ シカマル →
大人 に なる って どういう こと な んだろう な ?
( オオノキ ) む ~。
うむ ~ う ~ ん いや 違う こっち か ?
どう じゃ 小僧 ? ぐう の 音 も 出 まい ワッハッハ !
お ?
では 。 ええ い !
勝ち 逃げ など 許す もの か ~!
チッ … こりゃ 明日 から 倍 だ な 。
( みんな ) お ~!
いらっしゃい !
( チョウジ ) お っ 来た 来た ! ( いの ) こっち よ 。
遅れて すまない 。
( チョウジ ) それ 僕 が 育てた 肉 ! ( シカマル ) ハハッ は いよ 。
こっち も 焼けて る わ よ 。 おう 。
カルビ 追加 ね !
( いの ) で ね その 新人 の 子 が 何度 教えて も 直 ん なくて さ ~。
僕 の 班 に も 1 人 いる けど →
自分 を 見て る みたいで 放っとけ ない んだ よ ね 。
アスマ も こんな 気持 だった の か なぁ 。
2 人 と も もう すっかり 教官 だ な 。
シカマル だって 火影 様 の 右腕 でしょ 。
けど お前 ら みたいに →
下 の 面倒 を 見る 根気 俺 に は ねえ よ 。
シカマル は 自分 で やった ほう が 早い って タイプ だ もん ね 。
ひと り が 性 に 合って る んだ 。
俺 に とって は お前 ら だけ が 特別な んだ よ 。
なんか さ 昔 が 懐かしい 。
まだ そんな 歳 じゃ ねえ だ ろ 。
だって さ 前 は 四六時中 一緒に いる の が →
当たり前だった でしょ 。
でも 今 は こうして 一緒に 食事 する の も →
いちいち 約束 し なきゃ なら ない んだ よ 。
それ って なんか 寂しい よ ね 。
大人 に なる って の は さ そういう こと かも しれ ねえ よ な 。
確かに … シカマル 雰囲気 変わった わ よ ね 。
は ぁ ? 勘違い だ ろ 。
最近 めん どくせ ぇ って 言わ なく なった の 気づいて る ?
そう … だ っけ ?
( シカマル ) ごちそう さん 。 ( いの ) ごちそうさま 。
レジ で ガム くれた よ 。
これ 懐かしく ない ?
これ 子供 の 頃 よく 食べた よ ね 。
( いの ) うわ 甘 っ ! こんな 甘かった ?
( チョウジ ) で 次 どう する ?
あんた まだ 食べる つもり ?
焼肉 の ハシゴ しよう よ ~。
悪い 俺 帰る わ 。 え ぇ !?
シカマル なんか 気 に なって る こと ある んじゃ ない ?
上の空 って いう か さ 。
別に ねえ よ 。
ただ の 出張 だって 忍 連合 の 。
それ って テマリ と か カンクロウ と かも 来る やつ ?
私ら より テマリ の ほう が 大事 って か ?
イテテテテ … 何の 話 だ よ !?
( 長 十郎 ) より いっそう の 発展 を 願う もの であり ます 。
以上 で 活動 報告 を 終わり ます が 他 に 何 か ご 質問 は ?
( 黒 ツチ ) 大戦 で 大量に 出た 失踪 者 リスト の 件 だ けど →
その後 の 捜索 は どう なって る の ?
鋭 意 調査 中 。
( オモイ ) 忍 へ の 依頼 が 3 期 連続 で 減少 して いる 点 に ついて は ?
鋭 意 調査 中 。
けど な この先 も 依頼 が 減り 続ける よう なら →
里 の 運営 に も 影響 が …。 ( シカマル ) 来月 の 会合 に は →
更に 詳しい 報告 書 を 提出 できる と 思い ます 。
忍 へ の 依頼 が 減って いる 点 に ついて →
危機 的な 見方 も ある こと は 承知 して い ます が →
平和に 代償 が 伴う こと も また 事実 です 。
他 に 質問 も ない ようです ので →
それでは 皆さん また ひと 月 後 に 。
( テマリ ) おい ! 待てよ シカマル 。
ハァ …。
テマリ 何 か 用 か ?
何 か 隠して る んだ ろ ?
は ぁ ? いきなり 何 だ ? ほら な 。
質問 を 質問 で 返す とき は やましい こと が ある 証拠 だ 。
木 ノ 葉 で 何 が 起きて る んだ ? 知ら ねえ な 。
私 に も 話せ ない こと な の か ?
だから 何も ねえ よ 。
私 が 力 に なれる こと は ない って こと か ?
ない 。 そう …。
なあ テマリ 。
俺 も お前 も 一応 は 里 の 代表 って 立場 な んだ 。
あんまり よそ の こと に 首 を 突っ込む の は …。
な に し や がる ! 見損なった よ あんた 。
( カカシ ) ハッハッハッ !
それ で 親父 さん を 思い出した って の か ?
え ぇ 朝 帰り して →
よく おふくろ に 怒鳴ら れて た もん で 。
そい つ は 災難 だった な 。
テマリ は 勘 の いい やつ です 。
いずれ は バレ ますよ 黙 の 国 の 件 。
大戦 で の 失踪 者 や 抜け 忍 が →
大量に 流れ込んで いる と いう 謎 の 国 。
そして 忍 の 依頼 を 不法に 請け負って いる 黒い 噂 。
本来 なら 忍 連合 全体 で 対処 す べき 問題 だ し ね 。
うち が 単独 で 調べて いる こと が 連合 に 知れれば →
やっかいな こと に なり ます 。
とはいえ 今 連合 を あげて →
黙 の 国 と 事 を 構える の も まずい でしょ 。
ようやく 手 に した 平和です から ね 。
サイ が 黙 の 国 に 潜入 する と 言い残して から もう 2 週間 か 。
このまま 手 を こまねいて いる わけに は いきま せ ん 。
( タカ の 鳴き声 )
やっと 来た か 。
( サイ の 声 ) 事態 は 予想 以上 に 深刻です 。
黙 の 国 を 野放し に すれば →
いずれ は 連合 の 脅威 と なる でしょう 。
この 国 は たった 一 人 の 指導 者 に よって 動かさ れて い ます 。
その 男 の 名 は …。
ゲンゴ 。 初めて 聞く 名前 だ な 。
( サイ ) 彼 は 忍 と いう 哀れな 存在 。
それどころか この 世界 の 枠組み そのもの を 変える →
存在 に なる かも しれ ませ ん 。
僕 は もう 自分 が わから なく なり はじめて い ます 。
まず いっす ね 。 だ よ ね 。
サイ が 率いて いた の は 暗部 の 中 でも →
屈指 の 実力 者 で 構成 さ れた チ ー ム です 。
それ が 全滅 と なる と 敵 も 相当 の 手 だれ 。
だろう ね 。 サイ の 読み は 正しかった 。
大戦 の 失踪 者 や 抜け 忍 たち の 多く が →
黙 の 国 に いる と みて 間違い ない でしょう 。
サイ は 無事 かな ?
簡単に 死ぬ ような やつ じゃ あり ませ ん 。 ですが …。
文面 から にじみ出る ゲンゴ と いう 男 に 対する →
称賛 に も 似た 執着 。
まさか サイ の やつ …。 純粋だ から ね 彼 は 。
サイ を 救出 し 黙 の 国 の 芽 を つんで おく 。
と なれば 取る べき 道 は ひと つ です 。
ひょっとして 俺 と 同じ こと を 考えて る ?
はい 。 ですが 火影 様 を 行か せる わけに は いきま せ ん 。
だ よ ね 。 目立た ず 行動 する に は →
スリ ー マンセル が 最適です 。
暗部 から 腕 の 立つ の を 2 名 呼んで もらえ ます か ?
スリ ー マンセル 。 もう 一 人 は 誰 か 心当たり ある の ?
我々 の やろう と して いる こと は 連合 へ の 背信 行為 です 。
いざ と なったら 切り捨て られる 人間 で なければ なり ませ ん 。
俺 が 行き ます 。
お前 に だって 連合 の 一翼 を 担う 役目 が ある んだ 。
それ を いまさら …。 業務 が 1 つ 増える だけ です 。
止めて も 無駄 か 。
それにしても お前 なら →
イノ と チョウジ を 指名 する か と 思った けど ね 。
今回 の 任務 に 必要な の は チャクラ を 操り →
こちら の 存在 を 隠す こと が できる タイプ と →
実際 に 標的 を しとめる 術 を 持った 忍 です 。
それ に …。 それ に ?
あいつ ら に は あいつ ら の 生活 が あり ます から 。
暗部 に 格好の 人間 が いた な 。
2 人 と も とって も つきあい やすい 連中 だ から →
きっと 気 に いる と 思う よ 。
あれ ? 先輩 出張 っす か ?
ああ あと は 頼む な 。
いい な ~ 俺 も 行き たい くらい っす よ 。
は ぁ ~ った く 。 お土産 お 願い し ます よ 。
あ ~ わかった わかった 。
( カカシ ) 暗部 の 鏃 だ 。
( シカマル ) つきあい やすい 連中 ねぇ 。
それ で もう 一 人 は ? ( 朧 ) ここ に おり ます 。
いつの間に ? 彼 は 朧だ 。
自分 や 他人 の チャクラ の 量 を 自由に 操って →
気配 を 完全に 消したり 別人 に なりすます 能力 が ある 。
わかり やすく 申し上げる ならば →
他者 が 知覚 する と いう 観点 に おいて の 変異 に ご ざる 。
対象 人物 の チャクラ を 実際 に 増大 さ せ られる ので は なく →
知覚 する 側 の 錯誤 を 生む のみ に ござ り ます な 。
( 鏃 ) 余計 わかり にくい し 。
こいつ まだ ガキ じゃ ないで す か 。 心外だ し 。
忍 の 世界 は 実力 が すべて だし 。
言う ね 。
ヒノコ は アカデミ ー を 出る と すぐに 才能 を 見込ま れて →
暗部 に スカウト さ れた 。
まだ 14 だ が 暗部 内 で の 信頼 も 厚い 。
火影 様 本名 で 呼ぶ なって 言って る し 。
お前 ヒノコ って の か 。
ずいぶん かわいらしい 名前 …。
その 名前 で 呼ば れる の は 嫌いだ し →
そこ ん とこ は 気 を つけて もらい たい し 。
で 何 が できる んだ ?
私 の 武器 は チャクラ の 針 。
私 の 針 は 一 度 狙い を 定めたら →
標的 を 貫く まで どこまでも 追って いく んだ し 。
まさに 暗殺 向き か 。
( 鳴き声 )
無駄な 殺生 は し ない し 。
今 は チャクラ 活性 化 の ツボ を 貫いた から さっき より 何 倍 も 元気だ し 。
( シカマル ) 朧 の 術 で 潜入 し →
俺 の 影 首 縛り で 標的 の 動き を 封じ →
鏃 が しとめる 。 まさに 相乗 効果 。
いわゆる シナジ ー が 見込める 理想 の 組み合わせ で ご ざる な 。
長ったらしい し 。
シカマル の 要望 どおり だ よ 。
不満 は ない ん す が …。
なんだ し ?
その し ぃし ぃ 言う の なんとか な ん ねえ の か ?
無理だ し 。 決まり だ な 。
じゃあ 準備 が 整い しだい …。
出発 は 明朝 で も いい っす か ?
また 将棋 と か 言わ ない よ ね ?
ちょっと 用 が ある ん すよ 。
( シカマル ) んな わけで 帰る の は 少し 先 に なり そうだ から →
来月 は 来 られ ねえ かも な 。
この 俺 が 部下 を 2 人 も 連れて だ ぜ ?
柄 じゃ ねえ よ な 。
我が身 を 捧げて 守る もの を 親父 も あんた も 持って た っけ 。
けど 俺 に は まだ …。
( ミライ ) シカ の 兄 ちゃ !
ミライ !
シカ の 兄 ちゃ ! うわ っと !
( 紅 ) シカマル も 忙しい 身 なんだ から 毎月 来て くれ なくて も いい の よ 。
そんな ん じゃ ない です けど 。
この 人 ベビ ー シッタ ー さん 。 ときどき ミライ を 見て もらって て ね 。
どうも 。
こう 見えて 火影 様 の 右腕 な の よ 。 よして ください 。
そう な んです ね 。 すみません 。 まだ よく わかって なくて …。
彼女 里 に 移り 住んだ ばかりな の 。
こうして 人 の 往来 が 盛んに なった の も →
あなた や 火影 様 の おかげ ね 。 とんでもない 。
今 の 平和 が 長く 続く と いい んだ けど 。
兄 ちゃ お 花 !
そう か 。 お 父さん に 持ってきた の か ?
偉い な ミライ は 。
ミライ は 本当に シカマル 兄ちゃん の こと が 大好き ね 。
うん !
続き ます よ 平和 。
続けて みせ ます 。
なんで 今頃 に なって …。
クソ ! 縁起 でも ねえ …。
( ナルト ) よう ! シカマル じゃ ねえ か 。
ずいぶん 早起き だ な 。
ナルト …。
お前 こそ 早い じゃ ねえ か 。
なんか 朝 早く 目覚め ち まった から →
一 楽 で ラ ー メン 食べた 帰り なんだ 。
こんな 早く から やって ん の か あの 店 。
最近 24 時間 に なった んだ ぜ 。
だから って 朝っぱら から ラ ー メン かよ 。
朝 昼 晩 オ ー ケ ー だ !
俺 の 体 の 半分 は ラ ー メン で できて いる !
ん ? あっ ! ニンニク 臭かった ?
そう だ 。
これ 食えよ 。
お ぉ ~! 懐かしい …。
これ 大好き だって ば よ 。
じゃあ な 。
仕事 か ? あぁ ちょっと な 。
お前 も ラ ー メン ばっ か 食って ない で 働けよ 。
ど っか の 誰 かさん が →
めん どくせ ぇ 任務 ばっ か 持って くっ から 半年 休み なし だ 。
お前 に とって 今 が いちばん 大事な とき な んだ 。
わかって る って ば よ ! でも よ …。
でも じゃ ねえ !
1 つ でも 多く の 任務 を こなして →
やっぱり ナルト で なければ と みんな に 思わ せる ため だ 。
大戦 の 英雄 って だけ で 認め られる ほど 甘く は ない んだ ぜ 。
はい はい 。 おい ナルト 。
ん ?
お前 は 火影 に なる 男 だ 。 それ を 忘れ ん な 。
まっすぐ 自分 の 言葉 は 曲げ ねえ 。 それ が 俺 の 忍 道 だ 。
俺 たち の だ 。
あぁ 。
《 ナルト … お前 は いつまでも 今 の まま で いて くれ 。
その ため に 俺 が いる んだ から な 》
それ じゃ ま … お 仕事 と いき ます か 。