NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 21 - 490 - 暗雲
( ゲンゴ ) サスケ が 里 に 戻った とたん 誰 も お前 に は 目 も くれ なく なった 。
( サイ ) くだらない な 。
僕 が そんな こと を 気 に して いる と でも ?
( ゲンゴ ) お前 は 第 七 班 の 一員 だった つもり かも しれ ない が →
果たして 向こう は どう 思って いた かな ?
安っぽい 口車 なんか に 乗せ られる もの か ! 僕 は …。
( 朧 ) あれ が サイ 殿 が 最後に 立ち寄った 宿屋 で ご ざる な ?
( シカマル ) あぁ 。 それ に もう 少し 上 を 見ろ 。
( シカマル ) 帳 の 里 に 通じる 唯一 の 関所 だ 。
あそこ を うまく 通り抜け なきゃ 里 に は 入れ ねえ 。
( 物音 )
( 鏃 ) だ から って こんな 格好 する 必要 なかった し 。
( 朧 ) 似合って る で ご ざる よ 鏃 。 は ぁ …。
( シカマル ) あの な 炭 屋 の 通行 証 を 手 に 入れる の も →
骨折り だった んだ ぞ 。
他 に 関所 を 通る いい 方法 が ある なら 教えて ほしい もん だ ぜ 。
確かに これ なら →
敵 を ごまかせる こと 請け合い で ご ざる な 。
見張り を 全員 殺せば 関所 なんて 簡単に 通れる し 。
そんな こと して →
木 ノ 葉 が からんで る こと が バレ たら やっかいだろう が 。
それ に サイ の 部隊 も この あたり で 全滅 した んだ 。 敵 を 甘く 見る な 。
( 鏃 ) ぐずぐず して たら 敵 に 気づか れる 危険 が 増える だけ だし 。
( シカマル )2 人 と も 聞いて くれ 。
( 咳払い )
いい か ? 俺 たち は お互いに →
信頼 し 合わ なければ なら ない と 思う 。
信頼 関係 って の は →
まず 自分 が 相手 を 信じる ところ から 始まる んだ 。
なんか 変な 本 でも 読んだ し ?
シカマル 殿 は これ でも リ ー ダ ー らしく あろう と →
一生懸命な ので ざる よ 。
( シカマル ) 俺 の 心 の 機微 を 勝手に 読む んじゃ ねえ !
とにかく この 作戦 に は チ ー ムワ ー ク …。
何の 真似 だ !? よく 見る し 。
黙 の 忍 か !
鏃 ! チッ …。
勝手に 動く んじゃ ねえ !
こういう の は 私 の ほう が 得意だ し !
は ぁっ !
( 鏃 ) やった し !
( シカマル ) は ぁ … おい おい !
変装 が ムダ に なった じゃ ねえ か 。
やっかいな こと に なった で ご ざる な 。
こりゃ 1 から 作戦 の 練り 直し だ な 。
♪♪~
何 に する ね ?
水 もらえる か ?
お 好きな だけ 。
ところで この あたり に 帳 の 関所 が ある って 聞いた んだ が 。
よそ者 に 話す こと は 何も ない ね 。
( シカマル ) 鬼殺し です ね 。
ほう … これ が わかる か ね ?
ここ いい です か ?
こんな 場所 で 相手 に めぐり 会える と は …。
地獄 に 仏 と は この こと です な 。
こちら へ は お 一 人 で ?
帳 の 里 に 忍 の 依頼 に 来た んです が →
身元 の 調査 だ なんだ と 待た さ れ まして 。
この ざま です よ 。 帳 の 里 です か 。
商売 で 一 度 行って み たい と 思って は いる んです けど 。
出入り の チェック が やたら と 厳しい ので →
この 通行 証 が ない と 無理でしょう な 。
( シカマル ) まいった な !
その 手 が あった か 。
待ったなし です よ 。
それにしても どうして 黙 の 国 を 選んだ んです ?
忍 の 依頼 を 受ける 国 なら 他 に も あり そうです が 。
そりゃ 値段 です よ 。
やる こと さえ やって くれたら 黙 だろう が 木 ノ 葉 だろう が →
どっち だって かまい ませ ん から ね 。
忍 なんて の は しょせん 使い捨て の 歩 みたいな もん です よ 。
ちょっと 失礼 !
( シカマル ) 作戦 を ぶち壊す つもり か !?
( 鏃 ) あんな やつ を のさばら せて おく から →
いつまでも 忍 は 見下さ れた まま な んだ し !
だから って 殺す こと は ねえ だ ろ !
ちょっと 脅して やろう と 思った だけ だし 。
仲間 を 信頼 して ない の は そっち だし !
だったら もう 少し 慎重に 行動 しろ 。
文句 でも あん の か ?
慎重に やり すぎて 任務 を しくじる なんて →
私 は 絶対 に ごめん だし !
あいつ …。
なんか 妙に 焦って ねえ か ?
鏃 は 世の中 が 平和に なる に つれて →
忍 の 存在 意義 が 失わ れ つつ ある こと に →
誰 より も 危機 感 を 抱いて いる ので ご ざる 。
今回 の 任務 を 成功 さ せて →
忍 の 価値 を 世間 に 知ら しめ たい ので ござ ろう 。
多く の 血 を 流して →
ようやく 手 に した 平和 だって のに →
それ が 気 に 入ら ねえ と は 贅沢な 話 だ ぜ 。
( 朧 ) シカマル 殿 は 先 の 大戦 で →
己 の 才覚 を 存分に 発揮 できた かも しれ ませ ん が →
彼女 に は それ が ない 。
遅れて きた 世代 の 悲し さ で ござ ろう な 。
朧 あんた は どう な んだ よ ?
あんた も いろいろ 経験 して きた んだ ろ ?
拙者 は ただ の 死 に 損ない で ご ざる 。
全員 その 場 を 動く な !
これ から き さま ら の 身元 を 改め させて もらう 。
この 建物 から 出る こと は 許さ ん !
何 が あった ? 谷底 に 落ちた 忍 が →
発見 さ れた みたいだ し 。
チッ 思った より 動き が 早い な 。
やめろ ! ここ で 騒ぎ を 起こす の は まずい !
じゃあ どう する し ? だ から 今 考えて る 。
( 朧 )2 人 と も 。 (2 人 ) うん ?
こっち で ご ざる 。
ふざけ ん な コラ ! き さま 何 して る ?
( 朧 ) おかげ で 助かった で ご ざる 。
( コモリ ) 礼 に は 及ば ねえ ぜ 。
おい ら あの 帳 の やつ ら が 大嫌いな んだ 。
いつも 偉 そうに いばり や が って 。
おい ら コモリ って んだ 。 よろしく な 。
俺 たち は だ な …。 おっと 。
無理に 話さ なく たって いい んだ ぜ 。
お互い 探ら れ たく ねえ ハラ の 1 つ や 2 つ ある って もん よ 。
コモリ 俺 たち は 帳 の 里 に 行き たい んだ 。
関所 を 抜ける 方法 を 何か知ら ない か ?
そい つ は 難問 だ な 。
なんで また あんな ところ に 行き た がる ん だい ?
ちょっと 野暮 用 で ね 。
シッ 誰 か いる 。
なんだ ネズミ か おど か すな よ 。
おい 関所 を 抜ける 方法 が 見つかる まで →
待て って の が わかん ねえ の か ? のんびり して たら →
ゲンゴ を 殺 る チャンス を 逃す だけ だし !
1 人 で 行く の は 危険で ご ざる 。
勝手な 行動 は 許さ ねえ ぞ 。
私 は ただ 実力 を 証明 し たい だけ だし 。
それ を くだらない ル ー ル で 邪魔 さ れたら たま ん ないし 。
ガキ じゃ ねえ んだ 遊び半分で やられちゃ →
迷惑な んだ よ 。 めん どくさ 。
は あ ? これ なら 黙 の 国 の ほう が →
まだ 好き勝手に でき そうだ し 。
めったな こと を 言う もの で は ござ らん 。
おい まさか お前 妙な こと を 考えて る んじゃ ねえ だろう な ?
里 抜け は 大 罪 だ 。
抜け 忍 は 地 の 果て まで 追いかけて →
必ず 報い を 受け させる の が 忍 の 掟 。
それ を 知ら ない はず は ねえ よ な ?
シカマル 殿 鏃 も 本気で は ござ らん 。
そう で ご ざる よ な ? 関係ない し !
まだ 話 は 終わって ねえ ぞ 。
あれ ? ご機嫌斜め かい ?
あんた に は 関係ない し 。
何 が あった か 知ら ない けど さ 腐 っち まったら おしまい だ ぜ 。
俺 だって 今 は こんな 仕事 を 押し付け られて る けど よ →
いつか 自分 の で っ かい 宿屋 を 持って やんだ !
誰 も 聞いて ないし 。
ハァ … あいつ →
自分 が 何 を す べき か わかって んだろう な ?
鏃 なら きっと 心配 ない で ご ざる 。
私 は ただ この 力 を 役 に 立て たかった だけ だし 。
お前 忍 だった んだ な 。
誰 に も 内緒 だし 。 わ … わかって る って 。
里 の 人間 は 平和に 慣れ すぎて →
みんな 臆病に なって しまった し 。
これ なら 黙 に 下った ほう が よっぽど マシ だし 。
まさか 里 に 刃向かう 気 じゃ ない よ な ?
それ って たしか 重罪 なんだ ろ ?
そんな の わかって る し 。
話したら 少し すっきり した 。
仲間 の とこ 戻る し 。 そ っか 。
じゃあ オイラ も 一緒に ついて って やる よ 。
べつに ついてこ なくて いい し 。
オイラ 怒ら れ 慣れて る から さ →
謝る の は 得意な んだ ぜ 。
( シカマル ) 朧 お前 も あいつ の 目 を 見 ただ ろ ?
( 朧 ) 考え すぎ で ご ざる よ 。
もし 鏃 が 本気で 里 を 抜ける つもり なら →
あいつ の 口 を 封じ なきゃ なら ねえ 。 できる か ?
できる か って 聞いて んだ 。
抜け 忍 は 大 罪 で ご ざる 。
もし 鏃 が 本気で 抜ける つもり なら →
拙者 に 迷い は ござ らん 。
やっぱり だし ! あいつ ら 仲間 でも 何でもない し 。
待てよ !
鏃 …。
もう 私 の 居場所 は どこ に も ない し 。
もし 関所 まで 黙 の や つら に 見つから ない →
安全な ル ー ト が ある って 言ったら →
一 か 八 か 試して みる かい ?
(( コモリ : 少し 遠回り に なる けど 川 に 沿って いけば →
誰 に も 見つから ず に 関所 まで たどり着ける はずだ ))
( シカマル ) おい 。 あっ !
こんな ところ で 何 して る ?
え … えっ と 逃げた ネズミ を 探して …。
鏃 を 見 なかった か ?
オ … オイラ 何も 見て ない よ 。
何事 で ご ざる か ? あ …。
おい ! 俺 の 目 を 見て もう 一 度 答えろ 。
鏃 は どこ へ 行った ? 知ら ない って ば !
まさか 関所 に 向かった の か ?
里 抜け か ? そう な んだ な ?
鏃 が 里 を 抜ける など あり え ない こと で ご ざる 。
それ を 確かめる に は 鏃 を 捕まえて 直接 聞く しか ねえ 。
止まれ ! 貴 様 何者 だ ?
里 を 抜けて きた 。
この 国 で 存分に 腕 を 振るい たい 。
邪魔 すれば 命 は ねえ ぞ 。
お前 みたいな ガキ が 抜け 忍 だ と ?
歳 は 関係ない し 。 実力 が すべて だし 。
口 だけ は 一人前 の ようだ な 。
あっ !
次 は 足 の ケガ くらい じゃ 済ま ない し 。
わ … 悪く 思う な 。
この ところ しつこく 嗅ぎ まわる ネズミ が 多くて な 。
たしか この 間 も 。
え ぇ 木 ノ 葉 の 暗部 が 。
お前 は その 歳 で 里 抜け を しよう と いう の か ?
古臭い 掟 に うんざり した んだ し 。
私 の 腕 なら 仲間 に して 損 は ない し 。
すばらしい 気 に 入った ぞ 。
それにしても おもしろい 技 を 使う 。
偵察 に 出して いた 部下 が 2 人 やられた ばかりで な 。
貴 様 の その 技 が 2 人 を やった 傷 と そっくりな の は →
どういう 訳 か 説明 して もらおう か 。
雲行き が 怪しく なって きた な お 嬢ちゃん 。
そい つ なら 問題 あり ませ ん 。
コモリ ! 黙って いて 悪かった な 。
お前 が 信用 できる か どう か 確かめる 必要 が あった んだ 。
フン こいつ は 俺 たち の 仲間 を 殺した 。
信用 でき ん 。 いきなり 襲って きた から →
しかたなかった し 。 けど 仲間 と ケンカ 別れ して →
里 を 抜ける 決心 した んだ し 。
隊長 俺 は ずっと こいつ の こと を 見張って ました 。
仲間割れ した の も 本当です 。
しかし お前 の 言葉 だけ ではな 。
信じ ない の なら この 場 で 全員 と 刺し 違えて も 構わ ない し 。
見つけた ぞ 鏃 !
やっぱり お前 が 糸 を 引いて や がった か コモリ !
案外 早かった じゃ ない か 。 だが 周り を よく 見ろ 。
お前 ら に 勝ち目 は ない ぞ !
おい 里 抜け は 大 罪 って こと くらい あんた ら で も わかる よ な ?
今 すぐ そい つ を 引き渡して もらおう か 。
邪魔 する なら 容赦 し ない し !
引き渡す の か ? 渡さ ねえ の か ?
フッフッ おもしろい 。
貴 様 の 覚悟 が 本物 か どう か 証明 する チャンス だ ぞ 。
俺 も 加勢 する ぜ !
助け はいら ない ! これ は 私 の 問題 だし !
な っ !
シカマル 殿 考え 直す で ご ざる 。
鏃 に も 事情 が あって の こと 。
早まって は いけ ませ ぬ !
て め え も 裏切ろう って の か !
ご 誤解 で ご ざる !
だったら て め え が 先 だ !
う っ … シカマル … 殿 。
て め えら 2 人 まとめて …。
う ぐ っ !
鏃 … まさか 。
ハァハァ …。
う ぉ ~!
ハァハァ 。 よく やった 。
チャクラ の 反応 が あり ませ ん 。 死んで ます 。
やった な 鏃 。
なかなか 使え そうな やつ だ 来い 。
これ で お前 も 俺 たち の 仲間 だ 。
いく つ か 取り調べ を 受けて もらう こと に なる けど →
すぐに 解放 さ れる さ 。
お前 が 持って る 情報 と 引き換え に …。
しばらく の 間 眠って いて もらう し 。
プハ ~ まったく ひで え 目 に あった ぜ 。
うまく いき 申した な 。
鏃 の やつ 仮死 状態 に する だけ と か 言って たくせ に →
十分 痛 え じゃ ねえ か 。
あの 少年 に も 感謝 で ご ざる な 。
(( なんだ ネズミ か ))
( 朧 ) あの とき チャクラ の 錯誤 効果 を 利用 して →
忍 が いる ように 見せかけた で ご ざる 。
思わず 反応 しち まった の が 運 の 尽き だった な 。
ただ の ガキ なら チャクラ に 反応 する はず は ねえ 。
まんまと こちら の 読み どおり に 動いて くれ 申した 。
鏃 の 言って いた 不満 半分 は 本心 で ご ざった 。
もし 本気で 里 を 抜ける 気 に なれば →
いつでも 我々 を 殺せた で ご ざる 。
その 危険 は 感じ なかった で ご ざる か ?
信頼 関係 って の は まず 自分 が →
相手 を 信じる ところ から 始まる って 言った ろ ?
( 朧 ) さすが で ご ざる な 。 ( シカマル ) ヘッ 鏃 に は 言う な よ 。
調子 に のる と いけ ねえ から 。
全部 聞こえて る し 。
シカマル も 意外 と 考え が 甘い し 。
どういう 意味 だ よ ? まさか →
本気で 撃つ つもりじゃ なかった よ な ?
もう 一 度 試して みて も いい し 。
そい つ は また 今度 な 。
それ よし いけ そう か ?
( 鏃 ) カギ は 開けて おいた から すぐに 戻れば バレ ないし 。
上出来だ 。