三姉妹探偵団(2) Chapter 03 (2)
みっ しまい たんてい だん|chapter
── いや 、 広い です ねえ 、 この 大学 は 。
|ひろい||||だいがく|
─ wide Nein, es ist weit, diese Universität.
迷わ ず に 来た の は 奇跡 です よ 」
まよわ|||きた|||きせき||
Es ist ein Wunder, das ohne zu zögern kam. "
「 お茶 を いれて 来 ます 」
おちゃ||い れて|らい|
"Ich werde etwas Tee setzen"
と 、 綾子 は 言った 。
|あやこ||いった
Sagte Ayako.
「 いえ 、 私 が やる わ 」
|わたくし|||
"Nein, ich werde es tun"
と 、 茂子 は 抑えて 、「 ここ に いて 」
|しげこ||おさえて|||
, Shogo behielt es, "bleib hier"
「 どうぞ お構い なく 」
|おかまい|
"Bitte zögern Sie nicht."
と 、 黒木 は 声 を かけ 、 会議 室 の 中 を 、 キョロキョロ と 見回した 。
|くろき||こえ|||かいぎ|しつ||なか||||みまわした
, Rief Kuroki und sah sich im Konferenzraum um, Kyorochiro.
「 なかなか 雰囲気 の ある 、 いい 大学 です ね 」
|ふんいき||||だいがく||
"Es ist eine schöne Universität mit einer schönen Atmosphäre"
「 は あ ……」
ずいぶん 落ちつき の ない 人 だ わ 、 と 綾子 は 呆れた 。
|おちつき|||じん||||あやこ||あきれた
ただ ── 綾子 とて 、 あまり 勘 の いい 方 で は ない のだ が 、 それ でも 、 黒木 の 笑顔 や おしゃべり が 、 ひどく うわついた もの だ と いう こと 、 実際 は 、 何だか とても 動揺 して いる らしい こと は 、 感じて いた 。
|あやこ|||かん|||かた||||||||くろき||えがお|||||||||||じっさい||なんだか||どうよう||||||かんじて|
Just ─ ─ Ayako is not a good intuition, but even so, Kuroki's smile and talking are badly damaged, in fact, it seems that somewhat upsetting I was feeling.
── 茂子 が お 茶 を 運んで 来て 、 黒木 の 前 に 置く 。
しげこ|||ちゃ||はこんで|きて|くろき||ぜん||おく
「 どうも 、 恐縮 です 」
|きょうしゅく|
黒木 は すぐに お茶 を 一口 すすって 、 茂子 の 顔 を 見上げた が ……。
くろき|||おちゃ||ひとくち||しげこ||かお||みあげた|
「── 前 に お 会い した こと が あり ました か ね ?
ぜん|||あい|||||||
と 訊 いた 。
|じん|
「 そう です か ?
私 は 一向に 」
わたくし||いっこうに
「 そう ……。
いや 、 思い違い かも しれ ませ ん ね 」
|おもいちがい|||||
黒木 は 、 ちょっと 妙な 顔 で 、 お茶 を 飲んだ 。
くろき|||みょうな|かお||おちゃ||のんだ
水口 恭子 が 入って 来た 。
みずぐち|きょうこ||はいって|きた
「 あ 、 委員 長 の 水口 さん です 。
|いいん|ちょう||みずぐち||
こちら ──」
黒木 は 、 すぐに また 、 愛想 笑い が 貼り ついた ような 顔 に 戻って 、 挨拶 の ため に 立ち上った 。
くろき||||あいそ|わらい||はり|||かお||もどって|あいさつ||||たちのぼった