カムイル の 冒険 ||ぼうけん Adventures of Camille

カムイル の 冒険 \ ||ぼうけん

むかし むかし 、 ある ところ に 、 お じいさん と おばあ さん が 住んで い ました 。 |||||||||||すんで|| 何 不自由 なく 暮らして い ました が 、 ただ 悲しい 事 に 二 人 に は 子ども が あり ませ ん でした 。 なん|ふじゆう||くらして|||||かなしい|こと||ふた|じん|||こども|||||

ある 日 、 おばあ さん が 、 お まんじゅう を つくって い ました 。 |ひ||||||||| お じいさん は そば に 座って ながめて い ました が 、 ねり 粉 を ひとつまみ ちぎり ながら 、 ふと 、 こんな 事 を 言い ました 。 |||||すわって||||||こな|||||||こと||いい| 「 なあ 、 わし ら に は 息子 が ない 。 |||||むすこ|| せめて 、 この ねり 粉 で 子ども を つくろう 」 　 お じいさん と おばあ さん は 、 ねり 粉 で 小さな 男の子 を つくって 、 腰かけ の 上 に 置き ました 。 |||こな||こども||||||||||こな||ちいさな|おとこのこ|||こしかけ||うえ||おき| それ から 二 人 は 、 仕事 に かかり ました 。 ||ふた|じん||しごと||| おばあ さん は 、 メスウシ の 乳 を しぼり に 行き ました 。 |||||ちち||||いき| お じいさん は 、 たき ぎ を 切る ため に うら庭 ヘ 行き ました 。 ||||||きる|||うらにわ||いき| しばらく して 、 お じいさん と おばあ さん は 家 に 戻って 来て ビックリ 。 ||||||||いえ||もどって|きて|びっくり 何と ねり 粉 の 男の子 が 、 本当の 人間 の 子 に なって いた のです 。 なんと||こな||おとこのこ||ほんとうの|にんげん||こ||||の です ねり 粉 の 男の子 は 床 に 座って 、 子 ヤギ と 遊んで いる のです 。 |こな||おとこのこ||とこ||すわって|こ|やぎ||あそんで||の です お じいさん と おばあ さん は 、 夢 か と ばかり 喜び ました 。 ||||||ゆめ||||よろこび| 「 わたし たち の 息子 に 、 何て 名前 を つけ ましょう か ね ？ |||むすこ||なんて|なまえ||||| 」 と 、 おばあ さん が たずねる と 、 「 ねり 粉 で つくった 子ども だ 。 |||||||こな|||こども| カムイル と いう 名 に しよう 」 と 、 お じいさん が 言い ました 。 |||な|||||||いい| カムイル と いう の は タタール 語 で 、 ねり 粉 の 事 です 。 ||||||ご|||こな||こと| カムイル はず ん ず ん と 大きく なり 、 すごい 力持ち に なって いき ました 。 ||||||おおきく|||ちからもち||||

ある 日 、 カムイル は 表 へ 遊び に 行って 、 子ども たち と すもう を とり はじめ ました 。 |ひ|||ひょう||あそび||おこなって|こども||||||| カムイル は 一 人 の 子ども を 持ち あげて 、 木 より も 高く 放り あげて しまい ました 。 ||ひと|じん||こども||もち||き|||たかく|はな り||| その 子 は 地面 に 落ちる と 、 そのまま 動け なく なり ました 。 |こ||じめん||おちる|||うごけ||| 怒った ほか の 子ども たち は 、 いっせいに カムイル に 飛び かかり ました が 、 ところが 反対に カムイル は みんな を かたっぱしから やっつけて しまい ました 。 いかった|||こども||||||とび|||||はんたいに|||||||| これ を 知った 村 の 人 たち は 、 そろって お じいさん の ところ へ 押しかけ ました 。 ||しった|むら||じん|||||||||おしかけ| 「 こんな 恐ろしい 子 は 、 一 日 も この 村 へ は おいて おけ ない 。 |おそろしい|こ||ひと|ひ|||むら||||| どこ か へ やっ ておくれ 。 さも ない と 、 村中 の 子ども が 、 けが を さ せ られて しまう 」 　 仕方 が あり ませ ん 。 |||むらなか||こども||||||||しかた|||| お じいさん と おばあ さん は 、 カムイル を 旅 に 出す 事 に し ました 。 ||||||||たび||だす|こと||| 「 お 父さん 、 お 母さん 、 心配 し ないで ください 。 |とうさん||かあさん|しんぱい||| 遠く の 国 へ 行って 、 そこ の 人 たち が どんな 暮らし を して いる か 見て き ます 。 とおく||くに||おこなって|||じん||||くらし|||||みて|| そう だ 、 ぼく に 棒 を 一 本 ください 。 ||||ぼう||ひと|ほん| ほか に は 何も 、 いり ませ ん から 」 　 お じいさん は 、 棒 を 持って 来 ました 。 |||なにも||||||||ぼう||もって|らい| ところが カムイル が その 棒 を かるく 引っぱる と 、 棒 は まっぷたつ に 折れて しまい ました 。 ||||ぼう|||ひっぱる||ぼう||||おれて|| 「 これ じゃ 、 だめです 。 ||だめ です かじ や に 頼んで 、 鉄棒 を 作って もらえ ませ ん か ？ |||たのんで|てつぼう||つくって|||| 」 　 やがて 立派な 鉄棒 が 出来て 来る と 、 カムイル は その 鉄棒 を ビュンビュン と 振り 回して み ました 。 |りっぱな|てつぼう||できて|くる|||||てつぼう||||ふり|まわして|| 「 これ なら いい 。 とっても 丈夫だ 。 |じょうぶだ じゃあ 、 行って き ます 」 　 おばあ さん は お 菓子 を 焼いて 、 カムイル に 持た せ ました 。 |おこなって|||||||かし||やいて|||もた|| カムイル は 鉄棒 と お 菓子 を 持って 、 村 から 出て 行き ました 。 ||てつぼう|||かし||もって|むら||でて|いき|

どんどん 歩いて 行く と 、 森 に 出 ました 。 |あるいて|いく||しげる||だ| 向こう から 一 人 の 男 が 、 ノロノロ と やって 来 ました 。 むこう||ひと|じん||おとこ||のろのろ|||らい| 見る と 、 その 男 は 両足 を しばら れて いる ので 、 やっと の 事 で 歩いて い ます 。 みる|||おとこ||りょうあし||||||||こと||あるいて|| 「 どうし たんだい ？ どう し| 誰 に 足 を しばら れた ん だい ？ だれ||あし||||| 」 「 自分 で しばった の さ 。 じぶん|||| この ひも を といたら 、 鳥 だって 追いつけ ない くらい 、 はやく 歩き 出して しまう んで ね 」 「 それ で 、 どこ へ 行く つもりだ い ？ ||||ちょう||おいつけ||||あるき|だして||||||||いく|| 」 「 さ あて 。 どこ へ 行く か 、 自分 でも わから ない んだ 」 「 それ じゃ 、 一緒に 行か ない か ？ ||いく||じぶん|||||||いっしょに|いか|| 」 　 二 人 は 一緒に 、 旅 を 続け ました 。 ふた|じん||いっしょに|たび||つづけ|

どんどん 歩いて いく うち に 、 二 人 は おかしな 男 に 出会い ました 。 |あるいて||||ふた|じん|||おとこ||であい| 男 は 道ばた に 腰 を おろして 、 指 で 鼻 を 押さえて いる のです 。 おとこ||みちばた||こし|||ゆび||はな||おさえて||の です 「 きみ 、 きみ 、 どうして 、 鼻 を 押さえて いる ん だい ？ |||はな||おさえて||| 」 　 カムイル が 、 男 に たずねる と 、 「 鼻 を 押さえて い なかったら 、 大変な 事 に なる んで ね 」 と 、 男 は 言い ました 。 ||おとこ||||はな||おさえて|||たいへんな|こと||||||おとこ||いい| 「 何しろ 、 片 っぽう の 鼻 の 穴 を ほんの チョッピリ でも 開ければ 、 おれ の 鼻息 で 近く の 家 の ひきうす が 、 みんな ま わりだして しまう んだ 。 なにしろ|かた|||はな||あな|||||あければ|||は ないき||ちかく||いえ|||||||| 両方 の 鼻 の 穴 を 開けたり したら 、 それ こそ 大 地震 が おきて しまう だろう よ 」 「 それ は すごい ！ りょうほう||はな||あな||あけたり||||だい|じしん|||||||| ぼく たち と 一緒に 、 旅 に 行か ない か ？ |||いっしょに|たび||いか|| 」 と 、 カムイル が たずね ました 。 「 ああ 、 いい と も 」 　 三 人 は そろって 、 旅 を 続け ました 。 ||||みっ|じん|||たび||つづけ|

どんどん 行く うち に 、 白い ひげ を 生やした お じいさん に 会い ました 。 |いく|||しろい|||はやした||||あい| その お じいさん は ボウシ を かぶって い ました が 、 ふつうの かぶり かた と は 違って 、 片方 の 耳 に だけ ボウシ を 乗っけて いる のです 。 |||||||||||||||ちがって|かたほう||みみ|||||のっけて||の です 「 お じいさん 、 どうして そんな かぶり 方 を して いる ん だい ？ |||||かた||||| 」 と 、 カムイル が たずね ました 。 「 こういう 風 に かぶる より 、 しょうがない から さ 。 |かぜ||||しょうが ない|| 何しろ ボウシ を 頭 に かぶせたり すれば 、 たちまち ふぶき が おこる んで な 。 なにしろ|||あたま||||||||| ちゃんと 深く かぶったり すれば 、 世界 中 が 、 こおり ついて しまう んだ よ 」 　 カムイル は 、 驚いて 言い ました 。 |ふかく|||せかい|なか|||||||||おどろいて|いい| 「 お じいさん 。 ぼく たち と 一緒に 行か ない か ？ |||いっしょに|いか|| 」 　 四 人 が 一緒に 歩いて 行く と 、 弓 を 持った 男 に 会い ました 。 よっ|じん||いっしょに|あるいて|いく||ゆみ||もった|おとこ||あい| その 男 は 弓 で 、 何 か を 狙って い ました 。 |おとこ||ゆみ||なん|||ねらって|| けれども 何 を 狙って いる の か 、 けんとう が つき ませ ん 。 |なん||ねらって|||||||| 「 いったい 、 何 を 狙って いる ん だい ？ |なん||ねらって||| 」 と 、 カムイル は たずね ました 。 「 ハエ だ よ 」 と 、 弓 を かまえた 男 は 答え ました 。 ||||ゆみ|||おとこ||こたえ| 「 ハエ は ここ から 六十 キロメートル 先 の 、 山 の 木 の 枝 に とまって いる んだ 。 ||||ろくじゅう|きろ めーとる|さき||やま||き||えだ|||| あいつ の 左 の 目玉 を 、 い ぬいて やり たい の さ 」 　 カムイル は すっかり 驚いて 、 その 弓 を 持った 男 を 旅 の 仲間 に 入れ ました 。 ||ひだり||めだま|||||||||||おどろいて||ゆみ||もった|おとこ||たび||なかま||いれ| 五 人 が 歩いて 行く と 、 一 人 の お じいさん に 出会い ました 。 いつ|じん||あるいて|いく||ひと|じん|||||であい| その お じいさん は しゃがんで 土 を 、 こっち の 手 から あっち の 手 へ と うつして い ます 。 |||||つち||||て||||て||||| 「 お じいさん 。 何 を して いる ん だい ？ なん||||| 」 「 わし が 土 を まけば 、 まいた ところ に 山 が 出来る んだ よ 。 ||つち||||||やま||できる|| あっち に も 、 こっち に も な 」 　 カムイル は 、 この お じいさん も 仲間 に さそい ました 。 |||||||||||||なかま|||

六 人 は 、 大きな 町 に やって 来 ました 。 むっ|じん||おおきな|まち|||らい| この 国 に は 、 美しい お姫さま が い ました 。 |くに|||うつくしい|おひめさま||| 一目 で お姫さま を 好きに なった カムイル は 、 お姫さま に 結婚 を 申し込む ため に みんな を 連れて 王さま の ご殿 ヘ 行き ました 。 いちもく||おひめさま||すきに||||おひめさま||けっこん||もうしこむ|||||つれて|おうさま||ごてん||いき| けれども 王さま は 、 どこ の 誰 と も わから ない 若者 に 大事な 娘 を やり たく は あり ませ ん 。 |おうさま||||だれ|||||わかもの||だいじな|むすめ||||||| そこ で 王さま は 、 何とか して 断ろう と 思って 知恵 を しぼり ました 。 ||おうさま||なんとか||ことわろう||おもって|ちえ||| そして 、 王さま は 言い ました 。 |おうさま||いい| 「 お前 たち の 中 に 、 わし の 家来 の はや 足 男 より もはや い 者 が いたら 、 姫 を やる 事 に しよう 」 　 王さま は 家来 の 中 で 一 番 足 の はやい 、 は や 足 男 を 呼んで 、 高い 山 まで 走って 行く ように 言いつけ ました 。 おまえ|||なか||||けらい|||あし|おとこ||||もの|||ひめ|||こと|||おうさま||けらい||なか||ひと|ばん|あし|||||あし|おとこ||よんで|たかい|やま||はしって|いく|よう に|いいつけ| は や 足 男 は 、 むちゅうで 駆け 出し ました 。 ||あし|おとこ|||かけ|だし|

さて 、 カムイル の 仲間 の 足 じまん は 、 ゆっくり と 足 の 革 ひも を ほどいて から 、 あと を 追い かけ ました 。 |||なかま||あし|||||あし||かわ|||||||おい|| ゆっくり 追い かけた のに 、 足 じまん は たちまち 王さま の 家来 を 追いこして 、 ひと っと び に 山 へ つき ました 。 |おい|||あし||||おうさま||けらい||おいこして|||||やま||| 足 じまん は 草むら に ねころ が って 、 王さま の 家来 が 来る の を 待ち ました 。 あし|||くさむら|||||おうさま||けらい||くる|||まち| その うち に 待ちくたびれて 、 ぐっすり 寝 込んで しまい ました 。 |||まちくたびれて||ね|こんで|| 王さま の 家来 は 山 に かけつける と 、 さっと 引き 返し ました 。 おうさま||けらい||やま|||||ひき|かえし| けれども 足 じまん は 、 あいかわらず 眠って い ます 。 |あし||||ねむって||

やがて 道 に ほこり が まいあがって 、 王さま の 家来 が 戻って 来 ました 。 |どう|||||おうさま||けらい||もどって|らい| それ を 見る と カムイル は 心配に なって 、 弓 じまん に 言い ました 。 ||みる||||しんぱいに||ゆみ|||いい| 「 どうやら 足 じまん は 、 いねむり を して いる らしい 。 |あし||||||| ぐずぐず して いる と 、 負けて しまう 。 ||||まけて| あいつ を うって 、 目 を 覚まさ して やって くれ ない か 」 　 弓 じまん は 肩 から 弓 を おろす と 、 狙い を 定めて 矢 を 放ち ました 。 |||め||さまさ||||||ゆみ|||かた||ゆみ||||ねらい||さだめて|や||はなち| 矢 は 眠って いる 足 じまん の 耳 の ところ を 、 すれすれに かすめ ました 。 や||ねむって||あし|||みみ|||||| 足 じまん は ビックリ して 、 目 を 覚まし ました 。 あし|||びっくり||め||さまし| 「 ありゃ 、 寝 過 して しまった 。 |ね|か|| 少し 急ぐ と する か 」 　 足 じまん は そう 言う と 庭 を さんぽ する ような 足取り で 、 たちまち 王さま の 家来 を 追いこして しまい ました 。 すこし|いそぐ||||あし||||いう||にわ|||||あしどり|||おうさま||けらい||おいこして|| 王さま は せっかく の 作戦 が 失敗 した の を 知る と 、 カムイル に 言い ました 。 おうさま||||さくせん||しっぱい||||しる||||いい| 「 よろしい 。 それでは 約束 通り 姫 を あげよう 。 |やくそく|とおり|ひめ|| だが その 前 に 、 風呂 に 入って き なさい 」 　 王さま は カムイル たち を 鉄 の 風呂 に 入れて 、 むし焼き に しよう と 思った のです 。 ||ぜん||ふろ||はいって|||おうさま|||||くろがね||ふろ||いれて|むしやき||||おもった|の です カムイル は 、 そんな 事 と は 知り ませ ん 。 |||こと|||しり|| 仲間 たち と 一緒に 、 王さま の 鉄 風呂 に 行き ました 。 なかま|||いっしょに|おうさま||くろがね|ふろ||いき| みんな が お 風呂 に 入った とたん 、 王さま は 外 から しっかり と カギ を かけ ました 。 |||ふろ||はいった||おうさま||がい||||かぎ||| そして 山 の ような たき ぎ を 、 ドンドン くべ させ ました 。 |やま||||||どんどん||さ せ| 「 これ で 、 あいつ ら も 生きて は 出て 来 られ ない だろう 」 |||||いきて||でて|らい|||

さて 、 お 風呂 が 熱く なって くる と 、 カムイル は 白 ひげ の お じいさん に 言い ました 。 ||ふろ||あつく||||||しろ||||||いい| 「 お じいさん 。 ボウシ を かぶって くれ よ 」 　 お じいさん は 、 ボウシ を 頭 の てっぺん に かぶり ました 。 ||||||||||あたま||||| すると 鉄 風呂 の 中 で 、 ふぶき が まきおこり ました 。 |くろがね|ふろ||なか||||| けれども 、 ふぶき ぐらい で は 、 まだ お 風呂 は 冷たく なり ませ ん 。 |||||||ふろ||つめたく||| お じいさん は 、 ボウシ を 深く かぶり ました 。 |||||ふかく|| その とたん 、 お 風呂 の 壁 は たちまち こおり ついて 、 厚い 氷 で おおわ れ ました 。 |||ふろ||かべ|||||あつい|こおり|||| 「 お じいさん 、 やり すぎ だ ！ もう 少し ゆるめて くれ ！ |すこし|| あくる 朝 、 お 風呂 の 様子 を 見 に 来た 王さま は ビックリ 。 |あさ||ふろ||ようす||み||きた|おうさま||びっくり むし焼き に した はずの カムイル たち が 、 元気な 顔 で 出て 来た から です 。 むしやき|||||||げんきな|かお||でて|きた|| カムイル は 、 王さま に 言い ました 。 ||おうさま||いい| 「 王さま 、 はっきり 言って ください 。 おうさま||いって| お姫さま を くださる んです か ？ おひめさま|||ん です| くださら ない んです か ？ ||ん です| 」 「 やる もんか ！ お前 なんか に 、 ぜったい やら ん ！ おまえ||||| とれる もの なら 、 とって みろ ！ 」 　 王さま は 叫ぶ と 、 家来 たち に 合図 を し ました 。 おうさま||さけぶ||けらい|||あいず||| 王さま の 家来 たち は 、 カムイル と 仲間 たち に 飛び かかり ました 。 おうさま||けらい|||||なかま|||とび|| そこ で カムイル は 鼻 を つまんで いる 鼻息 じまん に 、 ちょっと 息 を 吹きかけて くれ と 頼み ました 。 ||||はな||||は ないき||||いき||ふきかけて|||たのみ| すると たちまち 恐ろしい 嵐 が おこって 、 王さま の 家来 たち は 一 人 残ら ず ホコリ の ように 吹き飛ばさ れて しまい ました 。 ||おそろしい|あらし|||おうさま||けらい|||ひと|じん|のこら||||よう に|ふきとばさ||| する と 、 山 づくり の お じいさん が 言い ました 。 ||やま||||||いい| 「 こっち ヘ 、 ぱらぱら 山 を つくろう 。 |||やま|| あっち ヘ 、 ぱらぱら 山 を つくろう 」 　 高い 山 が 二 つ 出来て 、 王さま の 家来 たち を うめて しまい ました 。 |||やま|||たかい|やま||ふた||できて|おうさま||けらい||||| それ でも まだ 、 王さま は こうさん し ませ ん 。 |||おうさま||こう さん||| 今度 は 、 軍隊 を 呼び ました 。 こんど||ぐんたい||よび| 大勢 の 軍隊 が 、 カムイル めがけて 押し寄せて 来 ました 。 おおぜい||ぐんたい||||おしよせて|らい| 「 さて 、 おれ も 良い ところ を 見せる か 」 　 カムイル は 鉄棒 を ビュンビュン ふり まわして 、 軍隊 を なんなく 追い ちらして しまい ました 。 |||よい|||みせる||||てつぼう|||||ぐんたい|||おい||| 王さま は 恐ろしく なって 、 やっと お姫さま と の 結婚 を 許し ました 。 おうさま||おそろしく|||おひめさま|||けっこん||ゆるし|

カムイル は 花嫁 を ウマ に 乗せて 、 仲間 たち と 一緒に お じいさん と おばあ さん の ところ へ 帰り ました 。 ||はなよめ||||のせて|なかま|||いっしょに|||||||||かえり| それ から 三十 日間 も 宴会 ( えんかい ) が 開か れて 、 四十 日間 も 結婚 式 が 続いた と いう こと です 。 ||さんじゅう|にち かん||えんかい|||あか||しじゅう|にち かん||けっこん|しき||つづいた||||

※ この お 話し は 、 グリム 童話 の 「６ 人 の 男 が 世界 を あるき まわる 」 の 原作 だ と いわ れて い ます 。 ||はなし||ぐりむ|どうわ||じん||おとこ||せかい|||||げんさく||||||

おしまい