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世界の昔話, 秘密の花園

秘密の花園

秘密の 花園

むかし むかし 、 おそろしい 病気 で 、 お 父さん と お 母さん を なくした メリー は 、 おじさん の 屋敷 ( や しき ) で くらす こと に なり ました 。 おじさん の 屋敷 は 、 古い けれど りっぱな 建物 で 、 美しい 庭 ( にわ ) も あり ます 。 でも 、 なんだか ここ に は 、 秘密 ( ひみつ ) が いっぱいです 。 と 、 いう の も 、 おじさん は 百 より もっと たくさん ある 部屋 に カギ を かけて いて 、 「 メリー の 使う 二 つ の 部屋 の ほか は 、 決して 開け ない ように 」 と 、 こわい 顔 で 言う のです 。 それ に 、 畑 や 果実 の 林 が ある 、 広い 花園 ( はなぞの ) の 扉 ( とびら ) も 、 けっして 開け ない ように と も 言う のです 。 メリー は 召し使い ( めしつかい ) の マーサ に 、 その わけ を 何度 も たずね ました 。 でも 、 マーサ は いつも 、 「 余計 ( よけい ) な こと は 考え ない こと です よ 。 お 嬢 ( じょう ) さま 」 と 、 言う だけ でした 。 だけど 、 そう 言わ れれば 、 ますます 知り たく なり ます 。 そんな ある 日 、 メリー は 庭 を 散歩 ( さんぽ ) する うち に 、 花園 の カギ を 土 の 中 から 見つけ ました 。 それ は メリー だけ の 秘密でした が 、 友だち に なった マーサ の 弟 、 ジッコン だけ に は 話し ました 。 ジッコン は 元気な 男の子 で 、 子 ウマ を いつも つれて い ます 。 ジッコン は ふしぎな こと に 、 どんな 動物 から も 、 すぐ に 好か れて しまう のでした 。 メリー は ジッコン に 、 「 秘密の 花園 の カギ を 開けて 、 いっしょに 行き ましょう 」 と 、 さそい ました 。 今 まで 十 年 も の 間 、 誰 も はいら なかった 花園 は 、 草 が ビッシリ と はえて い ました が 、 あちこち に すてきな バラ の 花 が さ いて い ます 。 ジッコン は 、 思わず さけび ました 。 「 すごい や ! こんなに 美しい 花園 は 、 見た こと が ない ! 」 その とき から メリー と ジッコン は 、 ないしょ で 、 秘密の 花園 の 手入れ を 始めた のです 。 しばらく して メリー は 、 この 秘密の 花園 は 、 十 年 前 に なくなった おばさん が 大切に して いた ところ だ と 知り ました 。 そして 、 おじさん と おばさん が 、 この 花園 で よく 散歩 を して 、 楽しく すごして いた こと も 知った のです 。 けれど 十 年 前 の ある 日 、 おばさん は 花園 で お 気にいり の 大きな 木 の 枝 に 腰かけて いた とき に 、 枝 が おれて 大けが を した のです 。 その けが が もと で なく なって から 、 おじさん は 花園 を うらんで 、 扉 を しめて しまった のでした 。 その こと を 知った メリー は 、 「 私 は この 花園 を 、 きっと 生き返ら せて あげる ! 」 と 、 心 に ちかった のです 。 それ から 、 もう 一 つ の 秘密 も 知り ました 。 それ は 、 おじさん の 息子 の コリン が 、 図書 室 の カーテン の むこうの 部屋 に いる こと です 。 コリン は 長い 間 、 背中 と 足 の まがって しまう 病気 の ため に 、 ベッド で 寝たきり でした 。 ある 夜 、 メリー は 泣き声 を 聞いて 、 そっと カーテン の むこうの 扉 を 開けた のです 。 その とき が 、 メリー と コリン と の 初めて の 出会い でした 。 コリン は 、 元気 そうな メリー に 言い ました 。 「 お前 みたいに 健康 ( けんこう ) な やつ に は 、 ぼく の 気持ち なんか わかる もん か 。 ぼく は どうせ 、 もう すぐ 死ぬ んだ 。 とうさん も 、 屋敷 の みんな も 、 それ を ねがって いる んだ 」 メリー は コリン に 、 かなし そうに 言い ました 。 「 お ねがい 。 そんなふうに 思わ ないで 。 私 が 友だち に なる わ 」 その 日 から 、 メリー は コリン に 話 を 聞か せたり 、 遊び 相手 に なったり 、 ジッコン の こと も 秘密の 花園 の こと も 話し ました 。 何 日 かたって 、 ジッコン も 小 リス や 小鳥 を ポケット に いれ 、 生まれた ばかりの 子 ヒツジ を 連れて 、 コリン の 部屋 を たずね ました 。 コリン は とても 喜び 、 ジッコン と も 仲 良く なり ました 。 今 まで は 、 誰 の 言う こと も 聞か ず 、 「 ぼく は 死ぬ んだ 、 ほって おいて くれ 」 と 、 言う ばかりだった コリン も 、 だんだん メリー と ジッコン に 心 を 開く ように なり ました 。 そして 、 メリー に たのんだ のです 。 「 ぼく を 外 に 連れて いって よ 。 花園 を 見て み たい よ 。 ぼく の お 母さん が 愛した 花園 だ もの 。 ぼく は どうしても 見 たい んだ 」 「 そう よ 、 あなた の お 母さん が 愛した 花園 を 、 見 に 行き ましょう ! 」 メリー は コリン を 車 いす に 乗せる と 、 外 へ 連れ出し ました 。 青白い コリン の 頬 ( ほほ ) は 、 まぶしい 日 の 光 を あびて 、 サクラ の ように 赤く なり ました 。 「 ぼく 、 なんだか 元気に なって いく みたいだ 。 ぼく の 体 の 奥 から 、『 生き たい 、 ずっと 生きて い たい ! 』 って 、 声 が する みたいだ 」 メリー と ジッコン は 車 いす を 押して 、 二 人 で 手入れ を した 花園 へ 行き ました 。 木々 の 緑 の 葉 は キラキラ と かがやき 、 赤 や ピンク の バラ の 花 は 、 妖精 ( ようせい ) の ドレス の ように 美しく さ いて い ます 。 コリン は 、 メリー と ジッコン に 言い ました 。 「 ぼく 、 きっと 元気に なる よ 。 そして この 美しい 花園 を 、 自分 の 足 で 散歩 する んだ 」 それ から コリン は 、 ほんとうに よく 食べる ように なり ました 。 肉 も ついて きて 、 とても 健康 ( けんこう ) そうに 見え ます 。 召し使い も お 医者 さん も 、 コリン が 元気に なって いく の を 見て ビックリ です 。 あと は 、 コリン が 勇気 ( ゆうき ) を 出して 、 車 イス を おりて 、 自分 の 足 で 歩く だけ です 。 メリー も ジッコン も 、 コリン を はげまし ました 。 ですが 、 コリン は なかなか 、 最初の 一 歩 を ふみ出す 勇気 が 出 ませ ん でした 。 何 日 か すぎて 、 庭 番 ( にわ ばん ) のべ ン お じいさん が 、 秘密の 花園 に はいって いる コリン を 見て おどろき ました 。 「 おめえ さま は 、 体 が まがって いる んじゃ ねえ の かい ? 」 コリン は その とき 、 体 の 奥 から 力 が わいて き ました 。 「 ぼく は 、 ぼく は 、 元気に なった んだ ぞ ! 」 そして 車 イス から おりる と 、 しっかり と 緑 の 草 の 上 に 立った のです 。 メリー も ジッコン も 庭 番 のべ ン じいさん も 、 大喜びです 。 でも 、 秘密の 花園 に は いって 遊んで いる こと は 、 この 四 人 の ほか に は 、 やっぱり 秘密でした 。 そうして 、 一 年 が たち ました 。 コリン は 秘密の 花園 で 、 少しずつ 歩く 練習 ( れんしゅう ) を したり 、 かるく 体操 ( たいそう ) して すごし ました 。 メリー と ジッコン は 優しく 見守り 、 何 ヶ月 か たつ と 、 コリン に も 花園 の 手入れ を 手伝わ せる ように なり ました 。 やがて 、 新しい 春 が やって 来 ました 。 コリン は 、 すっかり 元気な 男の子 に なり ました 。 メリー と 一緒に 走り 、 ジッコン の ように 小 リス や 小鳥 や 子 ウマ と 、 仲良く 遊べる ように なり ました 。 そんな ある 日 の こと です 。 コリン の お 父さん は 、 庭 の 花園 から わらい声 が する の を 聞き ました 。 開けて は いけない と 言って ある 扉 が 、 ほんの 少し 開いて い ます 。 「 誰だ! 」 コリン の お 父さん は 、 思わず どなり ました 。 すると 扉 を 開けて 、 かがやく ような 笑顔 で 男の子 が 走って 来 ます 。 「 お 父さん 、 ぼく だ よ 、 コリン だ よ ! 」 コリン の お 父さん は 、 奥さん を なくして から ずっと 、 息子 の コリン の めんどう を みて い ませ ん でした 。 かなしみ の 中 に 、 ジッと とじこもって 生きて いた のです 。 同じ 屋敷 に 住み ながら 、 コリン を だきしめた こと など 、 ここ 十 年 なかった のです 。 「 コ 、 コリン 。 ・・・ ほんとうに お前 は コリン かい ! 」 「 そう だ よ 、 メリー と ジッコン と 動物 たち 、 それ に お 母さん の 花園 が 、 ぼく を 元気に さ せて くれた んだ ! 」 メリー と ジッコン は 、 顔 を 見合わせて ほほ笑み ました 。 コリン と コリン の お 父さん に 、 明るく わらい に あふれる 毎日 が もどって 来 ました 。 そして メリー も ジッコン も 、 ますます 仲良く 幸せに くらし ました 。

おしまい


秘密の花園 ひみつの はなぞの The Secret Garden

秘密の 花園 ひみつの|はなぞの

むかし むかし 、 おそろしい 病気 で 、 お 父さん と お 母さん を なくした メリー は 、 おじさん の 屋敷 ( や しき ) で くらす こと に なり ました 。 |||びょうき|||とうさん|||かあさん|||||||やしき|||||||| おじさん の 屋敷 は 、 古い けれど りっぱな 建物 で 、 美しい 庭 ( にわ ) も あり ます 。 ||やしき||ふるい|||たてもの||うつくしい|にわ|||| でも 、 なんだか ここ に は 、 秘密 ( ひみつ ) が いっぱいです 。 |||||ひみつ||| But somehow, this place is full of secrets. と 、 いう の も 、 おじさん は 百 より もっと たくさん ある 部屋 に カギ を かけて いて 、 「 メリー の 使う 二 つ の 部屋 の ほか は 、 決して 開け ない ように 」 と 、 こわい 顔 で 言う のです 。 ||||||ひゃく|||||へや||かぎ||||||つかう|ふた|||へや||||けっして|あけ|||||かお||いう| それ に 、 畑 や 果実 の 林 が ある 、 広い 花園 ( はなぞの ) の 扉 ( とびら ) も 、 けっして 開け ない ように と も 言う のです 。 ||はたけ||かじつ||りん|||ひろい|はなぞの|||とびら||||あけ|||||いう| メリー は 召し使い ( めしつかい ) の マーサ に 、 その わけ を 何度 も たずね ました 。 ||めしつかい||||||||なんど||| でも 、 マーサ は いつも 、 「 余計 ( よけい ) な こと は 考え ない こと です よ 。 ||||よけい|||||かんがえ|||| お 嬢 ( じょう ) さま 」 と 、 言う だけ でした 。 |じょう||||いう|| だけど 、 そう 言わ れれば 、 ますます 知り たく なり ます 。 ||いわ|||しり||| そんな ある 日 、 メリー は 庭 を 散歩 ( さんぽ ) する うち に 、 花園 の カギ を 土 の 中 から 見つけ ました 。 ||ひ|||にわ||さんぽ|||||はなぞの||かぎ||つち||なか||みつけ| One day, while taking a walk in the garden, Mary found the key to the flower garden in the soil. それ は メリー だけ の 秘密でした が 、 友だち に なった マーサ の 弟 、 ジッコン だけ に は 話し ました 。 |||||ひみつでした||ともだち|||||おとうと|||||はなし| It was a secret only for Mary, but I spoke only to her friend Martha's younger brother, Ziccon. ジッコン は 元気な 男の子 で 、 子 ウマ を いつも つれて い ます 。 ||げんきな|おとこのこ||こ|||||| Jiccon is an energetic boy who always carries his baby horse. ジッコン は ふしぎな こと に 、 どんな 動物 から も 、 すぐ に 好か れて しまう のでした 。 ||||||どうぶつ|||||すか||| Mysteriously, Jiccon was immediately liked by any animal. メリー は ジッコン に 、 「 秘密の 花園 の カギ を 開けて 、 いっしょに 行き ましょう 」 と 、 さそい ました 。 ||||ひみつの|はなぞの||かぎ||あけて||いき|||| Mary urged Jiccon, "Open the key to the secret garden and let's go together." 今 まで 十 年 も の 間 、 誰 も はいら なかった 花園 は 、 草 が ビッシリ と はえて い ました が 、 あちこち に すてきな バラ の 花 が さ いて い ます 。 いま||じゅう|とし|||あいだ|だれ||||はなぞの||くさ||びっしり|||||||||ばら||か||||| For the past ten years, the garden roses, which no one had been to, had a lot of grass, but there are nice roses here and there. ジッコン は 、 思わず さけび ました 。 ||おもわず|| Jiccon was involuntarily sick. 「 すごい や ! "Wow! こんなに 美しい 花園 は 、 見た こと が ない ! |うつくしい|はなぞの||みた||| 」   その とき から メリー と ジッコン は 、 ないしょ で 、 秘密の 花園 の 手入れ を 始めた のです 。 |||||||||ひみつの|はなぞの||ていれ||はじめた| しばらく して メリー は 、 この 秘密の 花園 は 、 十 年 前 に なくなった おばさん が 大切に して いた ところ だ と 知り ました 。 |||||ひみつの|はなぞの||じゅう|とし|ぜん|||||たいせつに||||||しり| After a while, Mary learned that this secret garden was cherished by an aunt who died ten years ago. そして 、 おじさん と おばさん が 、 この 花園 で よく 散歩 を して 、 楽しく すごして いた こと も 知った のです 。 ||||||はなぞの|||さんぽ|||たのしく|||||しった| I also learned that my uncle and aunt often took a walk in this garden and had a good time. けれど 十 年 前 の ある 日 、 おばさん は 花園 で お 気にいり の 大きな 木 の 枝 に 腰かけて いた とき に 、 枝 が おれて 大けが を した のです 。 |じゅう|とし|ぜん|||ひ|||はなぞの|||き に いり||おおきな|き||えだ||こしかけて||||えだ|||おおけが||| その けが が もと で なく なって から 、 おじさん は 花園 を うらんで 、 扉 を しめて しまった のでした 。 ||||||||||はなぞの|||とびら|||| After the injury disappeared, the uncle envied the flower garden and closed the door. その こと を 知った メリー は 、 「 私 は この 花園 を 、 きっと 生き返ら せて あげる ! |||しった|||わたくし|||はなぞの|||いきかえら|| 」 と 、 心 に ちかった のです 。 |こころ||| " It was very close to my heart. それ から 、 もう 一 つ の 秘密 も 知り ました 。 |||ひと|||ひみつ||しり| Then I learned another secret. それ は 、 おじさん の 息子 の コリン が 、 図書 室 の カーテン の むこうの 部屋 に いる こと です 。 ||||むすこ||||としょ|しつ||かーてん|||へや|||| That is, my uncle's son, Colin, is in the room behind the curtains in the library. コリン は 長い 間 、 背中 と 足 の まがって しまう 病気 の ため に 、 ベッド で 寝たきり でした 。 ||ながい|あいだ|せなか||あし||||びょうき||||べっど||ねたきり| Colin has been bedridden for a long time because of an illness that causes her back and legs to bend. ある 夜 、 メリー は 泣き声 を 聞いて 、 そっと カーテン の むこうの 扉 を 開けた のです 。 |よ|||なきごえ||きいて||かーてん|||とびら||あけた| One night, Mary heard a cry and gently opened the door behind the curtain. その とき が 、 メリー と コリン と の 初めて の 出会い でした 。 ||||||||はじめて||であい| That was the first time Mary and Colin met. コリン は 、 元気 そうな メリー に 言い ました 。 ||げんき|そう な|||いい| Colin told Mary, who looked fine. 「 お前 みたいに 健康 ( けんこう ) な やつ に は 、 ぼく の 気持ち なんか わかる もん か 。 おまえ||けんこう||||||||きもち|||| "Do you understand my feelings for someone who is as healthy as you? ぼく は どうせ 、 もう すぐ 死ぬ んだ 。 |||||しぬ| Anyway, I'm about to die. とうさん も 、 屋敷 の みんな も 、 それ を ねがって いる んだ 」   メリー は コリン に 、 かなし そうに 言い ました 。 ||やしき||||||||||||||そう に|いい| Both the father and everyone in the mansion are looking for it. "Merry told Colin, wondering. 「 お ねがい 。 "Please. そんなふうに 思わ ないで 。 |おもわ| Don't think that way. 私 が 友だち に なる わ 」   その 日 から 、 メリー は コリン に 話 を 聞か せたり 、 遊び 相手 に なったり 、 ジッコン の こと も 秘密の 花園 の こと も 話し ました 。 わたくし||ともだち|||||ひ||||||はなし||きか||あそび|あいて|||||||ひみつの|はなぞの||||はなし| From that day on, Mary talked to Colin, became a playmate, and talked about Ziccon and the secret garden. 何 日 かたって 、 ジッコン も 小 リス や 小鳥 を ポケット に いれ 、 生まれた ばかりの 子 ヒツジ を 連れて 、 コリン の 部屋 を たずね ました 。 なん|ひ||||しょう|りす||ことり||ぽけっと|||うまれた||こ|ひつじ||つれて|||へや||| A few days later, Jiccon also put a small squirrel and a small bird in his pocket and asked Colin's room with his newborn lambs. コリン は とても 喜び 、 ジッコン と も 仲 良く なり ました 。 |||よろこび||||なか|よく|| Colin was very happy and became good friends with Zyklon. 今 まで は 、 誰 の 言う こと も 聞か ず 、 「 ぼく は 死ぬ んだ 、 ほって おいて くれ 」 と 、 言う ばかりだった コリン も 、 だんだん メリー と ジッコン に 心 を 開く ように なり ました 。 いま|||だれ||いう|||きか||||しぬ||||||いう|||||||||こころ||あく||| Until now, Colin, who had never heard anyone and said, "I'm dying, leave me alone," gradually began to open his heart to Mary and Jiccon. そして 、 メリー に たのんだ のです 。 And then, I went to Mary. 「 ぼく を 外 に 連れて いって よ 。 ||がい||つれて|| "Take me outside. 花園 を 見て み たい よ 。 はなぞの||みて||| I want to take a look at the flower garden. ぼく の お 母さん が 愛した 花園 だ もの 。 |||かあさん||あいした|はなぞの|| It's a flower garden that my mother loved. ぼく は どうしても 見 たい んだ 」 「 そう よ 、 あなた の お 母さん が 愛した 花園 を 、 見 に 行き ましょう ! |||み||||||||かあさん||あいした|はなぞの||み||いき| I really want to see it. "" Yeah, let's go see the flower garden that your mother loved! 」   メリー は コリン を 車 いす に 乗せる と 、 外 へ 連れ出し ました 。 ||||くるま|||のせる||がい||つれだし| Mary put Colin in her wheelchair and took her out. 青白い コリン の 頬 ( ほほ ) は 、 まぶしい 日 の 光 を あびて 、 サクラ の ように 赤く なり ました 。 あおじろい|||ほお||||ひ||ひかり|||さくら|||あかく|| The pale choline's cheeks turned red like a cherry blossom in the light of a bright day. 「 ぼく 、 なんだか 元気に なって いく みたいだ 。 ||げんきに||| I feel like I'm getting better. ぼく の 体 の 奥 から 、『 生き たい 、 ずっと 生きて い たい ! ||からだ||おく||いき|||いきて|| From the depths of my body, "I want to live, I want to live forever! 』 って 、 声 が する みたいだ 」   メリー と ジッコン は 車 いす を 押して 、 二 人 で 手入れ を した 花園 へ 行き ました 。 |こえ||||||||くるま|||おして|ふた|じん||ていれ|||はなぞの||いき| It sounds like a voice. ”Merry and Ziccon pushed the wheelchair and went to the garden where they had been groomed. 木々 の 緑 の 葉 は キラキラ と かがやき 、 赤 や ピンク の バラ の 花 は 、 妖精 ( ようせい ) の ドレス の ように 美しく さ いて い ます 。 きぎ||みどり||は||きらきら|||あか||ぴんく||ばら||か||ようせい|||どれす|||うつくしく|||| The green leaves of the trees are brilliant and brilliant, and the red and pink rose flowers are as beautiful as a fairy dress. コリン は 、 メリー と ジッコン に 言い ました 。 ||||||いい| Colin told Mary and Ziccon. 「 ぼく 、 きっと 元気に なる よ 。 ||げんきに|| "I'm sure I'll be fine. そして この 美しい 花園 を 、 自分 の 足 で 散歩 する んだ 」   それ から コリン は 、 ほんとうに よく 食べる ように なり ました 。 ||うつくしい|はなぞの||じぶん||あし||さんぽ|||||||||たべる||| And I take a walk in this beautiful flower garden with my own feet. ”Then Colin started to eat really well. 肉 も ついて きて 、 とても 健康 ( けんこう ) そうに 見え ます 。 にく|||||けんこう||そう に|みえ| The meat is also attached, and it looks very healthy. 召し使い も お 医者 さん も 、 コリン が 元気に なって いく の を 見て ビックリ です 。 めしつかい|||いしゃ|||||げんきに|||||みて|びっくり| Both the servant and the doctor are surprised to see Colin getting better. あと は 、 コリン が 勇気 ( ゆうき ) を 出して 、 車 イス を おりて 、 自分 の 足 で 歩く だけ です 。 ||||ゆうき|||だして|くるま|いす|||じぶん||あし||あるく|| All that is left is for Colin to take the courage, to get out of the wheelchair, and to walk on his own feet. メリー も ジッコン も 、 コリン を はげまし ました 。 ですが 、 コリン は なかなか 、 最初の 一 歩 を ふみ出す 勇気 が 出 ませ ん でした 。 ||||さいしょの|ひと|ふ||ふみだす|ゆうき||だ||| However, Colin didn't have the courage to take the first step. 何 日 か すぎて 、 庭 番 ( にわ ばん ) のべ ン お じいさん が 、 秘密の 花園 に はいって いる コリン を 見て おどろき ました 。 なん|ひ|||にわ|ばん||||||||ひみつの|はなぞの||||||みて|| A few days later, Grandfather Ben, the Oniwaban, was surprised to see Colin in the secret garden. 「 おめえ さま は 、 体 が まがって いる んじゃ ねえ の かい ? お め え|||からだ||||||| "You guys aren't upset, aren't you? 」   コリン は その とき 、 体 の 奥 から 力 が わいて き ました 。 ||||からだ||おく||ちから|||| " At that moment, Colin felt a surge of strength from deep within his body. 「 ぼく は 、 ぼく は 、 元気に なった んだ ぞ ! ||||げんきに||| 」   そして 車 イス から おりる と 、 しっかり と 緑 の 草 の 上 に 立った のです 。 |くるま|いす||||||みどり||くさ||うえ||たった| " He got out of his chair and stood firmly on the green grass. メリー も ジッコン も 庭 番 のべ ン じいさん も 、 大喜びです 。 ||||にわ|ばん|||||おおよろこびです でも 、 秘密の 花園 に は いって 遊んで いる こと は 、 この 四 人 の ほか に は 、 やっぱり 秘密でした 。 |ひみつの|はなぞの||||あそんで|||||よっ|じん||||||ひみつでした However, it was still a secret to everyone except the four of us that we were playing in the secret garden. そうして 、 一 年 が たち ました 。 |ひと|とし||| And so it has been a year. コリン は 秘密の 花園 で 、 少しずつ 歩く 練習 ( れんしゅう ) を したり 、 かるく 体操 ( たいそう ) して すごし ました 。 ||ひみつの|はなぞの||すこしずつ|あるく|れんしゅう|||||たいそう|||| Colin spent some time in the secret garden, practicing walking and doing some gymnastics. メリー と ジッコン は 優しく 見守り 、 何 ヶ月 か たつ と 、 コリン に も 花園 の 手入れ を 手伝わ せる ように なり ました 。 ||||やさしく|みまもり|なん|かげつ|||||||はなぞの||ていれ||てつだわ|||| やがて 、 新しい 春 が やって 来 ました 。 |あたらしい|はる|||らい| コリン は 、 すっかり 元気な 男の子 に なり ました 。 |||げんきな|おとこのこ||| メリー と 一緒に 走り 、 ジッコン の ように 小 リス や 小鳥 や 子 ウマ と 、 仲良く 遊べる ように なり ました 。 ||いっしょに|はしり||||しょう|りす||ことり||こ|||なかよく|あそべる||| そんな ある 日 の こと です 。 ||ひ||| コリン の お 父さん は 、 庭 の 花園 から わらい声 が する の を 聞き ました 。 |||とうさん||にわ||はなぞの||わらいごえ|||||きき| 開けて は いけない と 言って ある 扉 が 、 ほんの 少し 開いて い ます 。 あけて||||いって||とびら|||すこし|あいて|| 「 誰だ! だれ だ 」   コリン の お 父さん は 、 思わず どなり ました 。 |||とうさん||おもわず|| " Colin's father couldn't help but yell. すると 扉 を 開けて 、 かがやく ような 笑顔 で 男の子 が 走って 来 ます 。 |とびら||あけて|||えがお||おとこのこ||はしって|らい| 「 お 父さん 、 ぼく だ よ 、 コリン だ よ ! |とうさん|||||| 」   コリン の お 父さん は 、 奥さん を なくして から ずっと 、 息子 の コリン の めんどう を みて い ませ ん でした 。 |||とうさん||おくさん|||||むすこ|||||||||| Colin's dad hasn't seen his son Colin's troubles ever since he lost his wife. かなしみ の 中 に 、 ジッと とじこもって 生きて いた のです 。 ||なか||じっと||いきて|| I lived in the midst of my soul. 同じ 屋敷 に 住み ながら 、 コリン を だきしめた こと など 、 ここ 十 年 なかった のです 。 おなじ|やしき||すみ||||||||じゅう|とし|| It's been less than a decade since I lived in the same mansion and slammed Colin. 「 コ 、 コリン 。 ・・・ ほんとうに お前 は コリン かい ! |おまえ||| ... Are you really Colin! 」 「 そう だ よ 、 メリー と ジッコン と 動物 たち 、 それ に お 母さん の 花園 が 、 ぼく を 元気に さ せて くれた んだ ! |||||||どうぶつ|||||かあさん||はなぞの||||げんきに|||| " Yes, Merry, Zyckon, the animals, and Mother's garden kept me going! 」   メリー と ジッコン は 、 顔 を 見合わせて ほほ笑み ました 。 ||||かお||みあわせて|ほほえみ| コリン と コリン の お 父さん に 、 明るく わらい に あふれる 毎日 が もどって 来 ました 。 |||||とうさん||あかるく||||まいにち|||らい| Colin and his father are back to their bright and joyful days. そして メリー も ジッコン も 、 ますます 仲良く 幸せに くらし ました 。 ||||||なかよく|しあわせに||

おしまい