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イタズラなKiss2〜Love in TOKYO, イタズラなKiss2〜Love in TOKYO#10 (1)

イタズラ な Kiss 2〜 Love in TOKYO #10 (1)

( 入江 琴子 ( いりえ ことこ )) あれ ? あの 子 …

♪~

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) うわっ !

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) うわっ !

わあっ ! ああ …

わあっ ! ああ …

あなた 前 に も ウチ の 前 に …

あっ すいません ! あの 私 …

えっと …

その 制服 … 斗南 中学 の ?

あ …

ああ ! 裕樹 ( ゆうき ) 君 の お 友達 ?

ごめんなさい !

あっ 待って !

あなた 裕樹 君 の こと 好き でしょ ?

( 琴子 ) え ~!

F 組 な の ?

はい 私 なんか 勉強 苦手 みたい で …

裕樹 君 と 同じ クラス に なり たい って ―

いっつも A 組 目指して 頑張って る んです けど …

( 琴子 ) わかる !

おんなじ ! 一緒 ! 私 も F 組 だった もん

えっ お 姉さん も F 組 だった んです か ?

( 琴子 ) そう !

斗南 の 落ちこぼれ と 蔑ま れて いる あの F 組 だった の よ 私 !

お 姉さん !

ヤダ お 姉さん なんて 照れくさい

え … でも お 姉さん は ―

裕樹 君 の お 兄さん と 結婚 して る んです よ ね ?

まあ そう な んだ けど

どうやって 結婚 できた んです か ?

入江 君 の お 兄さん も すっごい 天才 で

女 嫌い だって 聞いて る んです けど

うーん そう ねえ

これといった 決め手 は 思い当たら ない けど …

告白 して から の 押して 押して 押して ー の …

4 年間 連続 技 って とこ かしら

根性 です ね … できる かな ~ 私

好美 ちゃん は 裕樹 君 の どこ が いい の ?

どこ が って … そ ~ です ね ~

やっぱり 頭 が いい ところ でしょ ?

それ に あの 冷たい 目 …

顔 は 抜群 に かっこいい し

背 は … まあ これ から 伸びる と して

( 入江 裕樹 ) バーカ

へえ ~ あいつ が そう 見える んだ

恋 は 盲目 っていうか 何て いう か

( 好美 ) え ?

ううん 何でもない …

あっ そうだ 裕樹 君 に 何か アプローチ とか して る の ?

それ が … まだ 一度も 口 きいた こと なく って

( 琴子 ) 一度も !?

たぶん 私 の 存在 すら 知ら ない と 思う んです

だって 彼 は A 組 私 は F 組

A 組 から F 組 の 距離 なんて ―

ホント は たいした こと ない んです けど

でも 私 の 中 で は ―

はるか 砂漠 の かなた の ような 気持ち な の …

わかるっ わかる わ !

まるで 昔 の 私 を 見て る よう …

お 姉さん …

裕樹 君 は 性格 に かなり 問題 あり だ けど

私 応援 する !

頑張って 恋 実らせ よう ね !

でも …

( 琴子 ) 大丈夫 !

裕樹 君 の お 兄さん も 頭 の 悪い 奴 は 嫌い だ と か 言って た けど ―

こうして 結婚 して る んだ から !

琴子 お 姉さん に 任せ なさい ―

ウフフ ウフフ

( 琴子 ) と は 言う もの の …

( 裕樹 ) 何 だ よ 琴子 ! 邪魔 す んな よ

じゃ 邪魔 なんて …

じゃあ なんで さっきから ずっと ―

俺 の 周り に 張りついて ボケッと して んだ よ

ボケッと なんか …

あっ 糸くず

( 裕樹 ) 用 が ない なら あっち 行って ろ

( 琴子 ) ガード 固い って いう か いつも 通り って いう か …

ねえ 佐川 好美 ちゃん って 知って る ?

佐川 好美 ?

私 の 知り合い の … 知り合い の 姪っ子 で

斗南 中学 に 通って る ん だって

知り合い の 知り合い の 姪 っ子 ?

そう そう … すっごーく かわいい んだ って

その 子 確か 裕樹 君 と 同じ 学年 だった ような …

知ら ない

知ら ない ?

ウチ の クラス に そんな 子 い ない し

A 組 の 女子 以外 覚えて ない

( 琴子 ) まあ こいつ は そういう 奴 だ けど

じゃ ! じゃ じゃ … じゃあ !

裕樹 君 好き な 女の子 とか って いない の ?

何 だ よ

好きな 女の子 !

はあ ?

じゃあ 女の子 に 興味 と か は ?

ない !

じゃあ 今 の ところ ―

好き な 女の子 は いない って こと ね ?

まあ 琴子 見て る と ―

女 って 生き物 に は 余計 に 興味 が なくなる ね

好き な 女の子 は いない で …

送信 !

おい !

♪~

たくさん 食べて ね

うっとうしい なあ

あっ 入江 君 今 ご飯 用意 する から ね ~

よいしょ はい どうぞ ―

あっ そうだ

今日 理美 ( さとみ ) の 赤ちゃん 見て きた んです よ ~

( 相原 重雄 ( あいはら しげお )) おお そう か

( 入江 紀子 ( のりこ )) まあ 理美 ちゃん の ?

どう だった ? 元気 だった ? 理美 ちゃん

元気 に お 母さん して ました

赤ちゃん も すっごーく かわいくて … ほら !

ま ~ 理美 ちゃん そっくり !

( 琴子 ) あんまり かわいくて 泣い ちゃい ました よ

確かに … かわいい

( 琴子 ) お 父さん 泣いて ん の ?

バカ ! 泣いて なんか いねえ よ

相原 さん ?

いや だって 理美 ちゃん も じんこ ちゃん も ―

昔 から 知って る から 娘 みたいな もん だろう ?

お 父さん …

そんな ん じゃ 琴子 ちゃん が 赤ちゃん 産んだら 大変 よ

琴子 ちゃん の 赤ちゃん だったら きっと ―

信じ られ ない ぐらい かわいい に 決まって る んです もの

琴子 の … 赤ちゃん …

( 紀子 ) 相原 さん !

( 重雄 ) やべ … こいつ の 小さい頃 思い出し ちゃって …

( 入江 直樹 ( なおき )) どう だった んです か ? 小さい 時 の 琴子 は

もう 一日中 びゃ ~ びゃ ~ 泣いて て さ

俺 も 悦子 ( えつこ ) も 最初 は 途方 に 暮れて …

か と 思う と いきなり 静かに なっ ちゃって

今度 は 死んで る んじゃ ない か って 二 人 して 慌てて …

え … で どう なった の ?

( 重雄 ) ん ?

まっ ただ 寝て た だけ だった んだ けど な

まっ !

今 と あんま 変わんない な

まっ そう な んだ よ ね

進歩 の ない 奴 …

これ 裕樹 !

そう いえば 琴子 の 小さい 時 の 写真 見た こと ない な

ほら ウチ 家 崩壊 し ちゃった じゃ ない ?

( 直樹 ) 流星群 で ?

うん … それ で わかん なくなっ ちゃって

( 紀子 ) そう だった わ ねえ かわいそうに

赤ちゃん の 時 は 知ら ない です けど ―

ちっちゃい 時 は 今 と 同じ 顔 だって 言って ます

琴子 ちゃん かわいい から

ガキ っぽい んだ ろ ?

お袋 さん の こと も 全然 知ら ない もん な

そっか …

そう だ よ な 昔 の 写真 も ほとんど 残って ない し

( 紀子 ) かわいらしい 人 だった わ ねえ 悦子 さん

よして ください よ

まあ 俺 に とって は … ね

あっ でも “ ミス あきた こまち ” だった ん でしょ ?

ミス あきた こまち ?

( 重雄 ) うん そう らしい よ

( 琴子 ) 私 に よく 似て る ん でしょ ?

あんまり 覚えて ない けど おしとやか で 品 も あって ―

かなり 美人 だった 記憶 が …

琴子 に 似て て かなり の 美人 ?

お 義父 ( とう ) さん

お 義父 ( とう ) さん

( 重雄 ) ん ?

来週 琴子 の お袋 さん の 命日 です よ ね

おお まあ そう だ けど …

知って た の ? 入江 君

ああ 毎年 この 時期 二人 で お 墓参り 行って た だろ ?

そう だった わ ね ~

悦子 さん が 亡くなって もう 何 回忌 に なる の かしら ?

ん ー こいつ が 小学校 1 年生 だった から

あ … もう 18 年 に なり ます か ね

あら もう そんなに なる の

まっ 今年 も 二人 で さっと 行って き ます よ

うん

( 直樹 ) 今年 は 俺 も 行き ます

(2 人 ) えっ !!

毎年 思って た んです ちゃんと お 墓参り した いって

あ … いや あの へんぴ な 所 だ し 遠い し さ

そそ そそ ! しかも 入江 君 勉強 大変 だろう し ~

もう その 気持ち だけ で 十分 だ よ

そう ! 無理 しなくて いい から ね !

無理 なんか して ない って

ちょうど その 時期 あいてる んだ よ

それ に ご 実家 って 秋田 です よ ね

新幹線 も 通って る し 大丈夫 です よ

いや … しかし …

実家 で お袋 さん の 写真 も 見 たい し な

ミス あきた こまち の

やみ ません ね

母さん … 雨女 だった から な

次 来た バス に 乗って 30 分 って とこ です か ね ?

ね … 直樹 君

今回 は 墓参り だけ さっと 終わら せて 引き揚げ ない ?

あの 実家 は また 今度 って こと で

あっ ほら こんな びしょ濡れ で 寄ったら 失礼 だ し さ

いいね お父さん ナイス 提案

それ で あの 温泉 に でも 寄って 鍋 でも つつこう よ

それ は 無理 です ね

(2 人 ) え ?

お袋 が もう 秋田 の ご 実家 に 連絡 入れて ます

お世話になる んで よろしく お 願い し ます と

何 か 隠して ます ね ?

仕方がない … 観念 する か

観念 ?

着けば わかる よ

( 直樹 ) ここ から どう やって 行く んです か ?―

タクシー です か ?

ああ …

どう やって って いう か その …

( 吉田 鶴三 ( よしだ つるぞう )) あっ ! 琴子 だ !

おおっ おーい !

ようこそ ~! 直木 さーん !

( 歓声 )

( 鶴三 ) や ~ いぐ来たな ~ いぐ来たな ~

初めて お 目 に 会う っす な ―

琴子 ちゃん も 重雄 君 も しばらく ぶり !

琴子 の 母親 の 兄 の 鶴三 伯父さん で ございます

さっ こっち さ 来て !―

こっち さ さ … こっち さ 来て はよ はよ こっち さ 来て …

ハッハッハッ …

( ハウリング )

え ~ それでは ―

ミス 熊代 ( くましろ ) より 花束 の 贈呈 で ございます

( 拍手 )

花束 の 贈呈 で ございます !

( ミス 熊代 ) ようこそ 熊代 へ

どうも

( 歓声 )

( 男性 ) いやあ―

あの ヨツ ヨツ 歩き だった 琴子 ちゃん が ね ~

( 男性 ) んだ よ ね こんだら 大きく なって ~

( 男性 ) 直木 さん は たいそう 頭 の いい ―

ムコ はん で お 医者 さん に なる んだ って

うわっ …

さ さ さ … はい 直木 さん も 一言 おねげします

はい はい …

( 琴子 ) ちょっと 伯父さん !

いい から いい から … はいはい …

( ハウリング )

( 鶴三 ) ごめんなさい

はじめ まして 入江 直樹 です

( 歓声 )

想像 を 絶する 大変な 歓迎 ありがとう ございます

( 鶴三 ) どう いたし まして

ただ 直樹 の “ き ” の 字 は 樹木 の “ じゅ ” の 方 でして

( 男性 ) え ?

( 男性 ) しまった …

( 男性 ) 誰 だあ 間違えた の ?

( 男性 ) 調べ とけ よー

もう一つ 言い ます と ―

歓迎 の “ かん ” の 字 も 間違って い ます

( 男性 ) あれ じゃなかった け か

( 男性 ) しまった !

迎 も 一画 多い です

( 男性 ) いや ~ 頭 の いい ムコ さん だ な ~

琴子 ちゃ ! おめ に しちゃ 出来 すぎ な ムコ さん だ な !―

よぐやった よぐやった

( 鶴三 ) それじゃあ 早速 家 さ 連れて いく べ

さあ さあ さあ …

( 重雄 ) 鶴三 さん もう 気持ち だけ で 十分 です から

僕ら だけ で 墓参り 行き ます んで …

なーに 言 っとる 重雄 君

そん だら ごど でけえ したら ―

悦 っちゃん が モッコ さ なって 出て くる で ~

モッコ ?

モッコ てば オバケ の こと だ へ

ハハハ !

ベー !―

さあさ 乗る べ 乗る べ あー 乗る べ 乗る べ ―

さ ~ 乗る べ 乗る べ ~

( 鶴三 ) 東京 から 姪っ子 が ムコ 連れて きて んだ

ほい で うち で 今晩 宴会 やっ から 飲み さ こね か

( 男性 ) 行ぐ 行ぐ

( 男性 ) 行ぐ 行ぐ

お ~ 来い 来い …

お ~ 来い 来い …

もう なんで いつも こう な の よ ウチ の 親戚 は !

し ~! 声 が 大きい よ

だって 恥ずかしい じゃない 入江 君 だって いる のに

何 よ この 車 ! 選挙 でも す ん の !?

それ に なんで ミス 熊代 が 助手席 座って ―

私 達 が …

俺 は もう 結構 慣れた けど

( 重雄 ) すまない ね 直樹 君

いや ~ こいつ の 母親 の 親戚 って いう の が ―

どうも こう お祭り 好き って いう か

派手 好き な 一族 で さあ

私 は 違う から ね !

俺 は どうしても これ が 苦手 で ね …

だから 墓参り は いつも 内緒 で こっそり 来て た んだ が

もし かして お 義父 さん も 昔 こういう 歓迎 を 受けた と か ?

そう ! そう な んだ よ !

佐賀 から 東京 に 出て 母さん と 知り合って 結婚 する こと に なって

初めて 挨拶 に 来た 時 の 衝撃 と 言ったら もう ね …

わかる 気 が し ます

いや ~ その 点 直樹 君 は 立派 だった

俺 なんか あがり まくっ ちゃって 思い出し たく も ない !

いや ~

君 だけ だ よ この 衝撃 を 分かち合える の

直樹 君 ! 君 と 俺 は もはや 同志 だ !

あまり … 分かち合い たく は ない です ね

うん … そうだ ね

( 琴子 ) ついに … ついに バレ て しまった !―

ウチ の 恥ずかしい 親戚 の こと が …―

入江 君 に だけ は 知られ たくなかった のに ―

どうか もう これ 以上 の こと が 起き ません ように …

( 鶴三 達 ) いち に …―

さーん !

( 拍手 )

まあまあ いい から いい から …

( 秀美 ( ひでみ )) よ … よぐ 来た ね 直樹 さん

どうも

( 琴子 ) 久しぶり だ ね 美晴 ( みはる ) ちゃん

ん にゃ 琴子 ねっ ちゃう ち 秀美 だ よ !

え ? そうだ っけ ?

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イタズラ な Kiss 2〜 Love in TOKYO #10 (1) いたずら|||||

( 入江 琴子 ( いりえ ことこ )) あれ ? あの 子 … いりえ|ことこ||こと こ|||こ

♪~

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) うわっ ! さがわ|よしみ|さ が わ||

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) うわっ ! さがわ|よしみ|さ が わ||

わあっ ! ああ … わ あっ|

わあっ ! ああ … わ あっ|

あなた 前 に も ウチ の 前 に … |ぜん|||うち||ぜん|

あっ すいません ! あの 私 … |||わたくし

えっと …

その 制服 … 斗南 中学 の ? |せいふく|と みなみ|ちゅうがく|

あ …

ああ ! 裕樹 ( ゆうき ) 君 の お 友達 ? |ひろき||きみ|||ともだち

ごめんなさい !

あっ 待って ! |まって

あなた 裕樹 君 の こと 好き でしょ ? |ひろき|きみ|||すき|

( 琴子 ) え ~! ことこ|

F 組 な の ? |くみ||

はい 私 なんか 勉強 苦手 みたい で … |わたくし||べんきょう|にがて||

裕樹 君 と 同じ クラス に なり たい って ― ひろき|きみ||おなじ|くらす||||

いっつも A 組 目指して 頑張って る んです けど … いっつ も||くみ|めざして|がんばって||ん です|

( 琴子 ) わかる ! ことこ|

おんなじ ! 一緒 ! 私 も F 組 だった もん |いっしょ|わたくし|||くみ||

えっ お 姉さん も F 組 だった んです か ? ||ねえさん|||くみ||ん です|

( 琴子 ) そう ! ことこ|

斗南 の 落ちこぼれ と 蔑ま れて いる あの F 組 だった の よ 私 ! と みなみ||おちこぼれ||さげすま|||||くみ||||わたくし

お 姉さん ! |ねえさん

ヤダ お 姉さん なんて 照れくさい ||ねえさん||てれくさい

え … でも お 姉さん は ― |||ねえさん|

裕樹 君 の お 兄さん と 結婚 して る んです よ ね ? ひろき|きみ|||にいさん||けっこん|||ん です||

まあ そう な んだ けど

どうやって 結婚 できた んです か ? どう やって|けっこん||ん です|

入江 君 の お 兄さん も すっごい 天才 で いりえ|きみ|||にいさん||すっご い|てんさい|

女 嫌い だって 聞いて る んです けど おんな|きらい||きいて||ん です|

うーん そう ねえ

これといった 決め手 は 思い当たら ない けど … |きめて||おもいあたら||

告白 して から の 押して 押して 押して ー の … こくはく||||おして|おして|おして|-|

4 年間 連続 技 って とこ かしら ねんかん|れんぞく|わざ|||

根性 です ね … できる かな ~ 私 こんじょう|||||わたくし

好美 ちゃん は 裕樹 君 の どこ が いい の ? よしみ|||ひろき|きみ|||||

どこ が って … そ ~ です ね ~

やっぱり 頭 が いい ところ でしょ ? |あたま||||

それ に あの 冷たい 目 … |||つめたい|め

顔 は 抜群 に かっこいい し かお||ばつぐん|||

背 は … まあ これ から 伸びる と して せ|||||のびる||

( 入江 裕樹 ) バーカ いりえ|ひろき|

へえ ~ あいつ が そう 見える んだ ||||みえる|

恋 は 盲目 っていうか 何て いう か こい||もうもく|って いう か|なんて||

( 好美 ) え ? よしみ|

ううん 何でもない … う うん|なんでもない

あっ そうだ 裕樹 君 に 何か アプローチ とか して る の ? |そう だ|ひろき|きみ||なん か|あぷろーち|と か|||

それ が … まだ 一度も 口 きいた こと なく って |||ひと ど も|くち||||

( 琴子 ) 一度も !? ことこ|ひと ど も

たぶん 私 の 存在 すら 知ら ない と 思う んです |わたくし||そんざい||しら|||おもう|ん です

だって 彼 は A 組 私 は F 組 |かれ|||くみ|わたくし|||くみ

A 組 から F 組 の 距離 なんて ― |くみ|||くみ||きょり|

ホント は たいした こと ない んです けど ほんと|||||ん です|

でも 私 の 中 で は ― |わたくし||なか||

はるか 砂漠 の かなた の ような 気持ち な の … |さばく|||||きもち||

わかるっ わかる わ !

まるで 昔 の 私 を 見て る よう … |むかし||わたくし||みて||

お 姉さん … |ねえさん

裕樹 君 は 性格 に かなり 問題 あり だ けど ひろき|きみ||せいかく|||もんだい|||

私 応援 する ! わたくし|おうえん|

頑張って 恋 実らせ よう ね ! がんばって|こい|みのら せ||

でも …

( 琴子 ) 大丈夫 ! ことこ|だいじょうぶ

裕樹 君 の お 兄さん も 頭 の 悪い 奴 は 嫌い だ と か 言って た けど ― ひろき|きみ|||にいさん||あたま||わるい|やつ||きらい||||いって||

こうして 結婚 して る んだ から ! |けっこん||||

琴子 お 姉さん に 任せ なさい ― ことこ||ねえさん||まかせ|

ウフフ ウフフ

( 琴子 ) と は 言う もの の … ことこ|||いう||

( 裕樹 ) 何 だ よ 琴子 ! 邪魔 す んな よ ひろき|なん|||ことこ|じゃま|||

じゃ 邪魔 なんて … |じゃま|

じゃあ なんで さっきから ずっと ― ||さっき から|

俺 の 周り に 張りついて ボケッと して んだ よ おれ||まわり||はりついて|ボケッ と|||

ボケッと なんか … ボケッ と|

あっ 糸くず |いと くず

( 裕樹 ) 用 が ない なら あっち 行って ろ ひろき|よう|||||おこなって|

( 琴子 ) ガード 固い って いう か いつも 通り って いう か … ことこ|がーど|かたい|||||とおり|||

ねえ 佐川 好美 ちゃん って 知って る ? |さがわ|よしみ|||しって|

佐川 好美 ? さがわ|よしみ

私 の 知り合い の … 知り合い の 姪っ子 で わたくし||しりあい||しりあい||めいっこ|

斗南 中学 に 通って る ん だって と みなみ|ちゅうがく||かよって|||

知り合い の 知り合い の 姪 っ子 ? しりあい||しりあい||めい|っこ

そう そう … すっごーく かわいい んだ って ||すっご - く|||

その 子 確か 裕樹 君 と 同じ 学年 だった ような … |こ|たしか|ひろき|きみ||おなじ|がくねん||

知ら ない しら|

知ら ない ? しら|

ウチ の クラス に そんな 子 い ない し うち||くらす|||こ|||

A 組 の 女子 以外 覚えて ない |くみ||じょし|いがい|おぼえて|

( 琴子 ) まあ こいつ は そういう 奴 だ けど ことこ|||||やつ||

じゃ ! じゃ じゃ … じゃあ !

裕樹 君 好き な 女の子 とか って いない の ? ひろき|きみ|すき||おんなのこ|と か|||

何 だ よ なん||

好きな 女の子 ! すきな|おんなのこ

はあ ? は あ

じゃあ 女の子 に 興味 と か は ? |おんなのこ||きょうみ|||

ない !

じゃあ 今 の ところ ― |いま||

好き な 女の子 は いない って こと ね ? すき||おんなのこ|||||

まあ 琴子 見て る と ― |ことこ|みて||

女 って 生き物 に は 余計 に 興味 が なくなる ね おんな||いきもの|||よけい||きょうみ|||

好き な 女の子 は いない で … すき||おんなのこ|||

送信 ! そうしん

おい !

♪~

たくさん 食べて ね |たべて|

うっとうしい なあ

あっ 入江 君 今 ご飯 用意 する から ね ~ |いりえ|きみ|いま|ごはん|ようい|||

よいしょ はい どうぞ ― よい しょ||

あっ そうだ |そう だ

今日 理美 ( さとみ ) の 赤ちゃん 見て きた んです よ ~ きょう|り び|||あかちゃん|みて||ん です|

( 相原 重雄 ( あいはら しげお )) おお そう か あいはら|しげお|あい はら|しげ お|||

( 入江 紀子 ( のりこ )) まあ 理美 ちゃん の ? いりえ|としこ|||り び||

どう だった ? 元気 だった ? 理美 ちゃん ||げんき||り び|

元気 に お 母さん して ました げんき|||かあさん||

赤ちゃん も すっごーく かわいくて … ほら ! あかちゃん||すっご - く||

ま ~ 理美 ちゃん そっくり ! |り び||

( 琴子 ) あんまり かわいくて 泣い ちゃい ました よ ことこ|||な い|ちゃ い||

確かに … かわいい たしかに|

( 琴子 ) お 父さん 泣いて ん の ? ことこ||とうさん|ないて||

バカ ! 泣いて なんか いねえ よ ばか|ないて||い ねえ|

相原 さん ? あいはら|

いや だって 理美 ちゃん も じんこ ちゃん も ― ||り び|||じん こ||

昔 から 知って る から 娘 みたいな もん だろう ? むかし||しって|||むすめ|||

お 父さん … |とうさん

そんな ん じゃ 琴子 ちゃん が 赤ちゃん 産んだら 大変 よ |||ことこ|||あかちゃん|うんだら|たいへん|

琴子 ちゃん の 赤ちゃん だったら きっと ― ことこ|||あかちゃん||

信じ られ ない ぐらい かわいい に 決まって る んです もの しんじ||||||きまって||ん です|

琴子 の … 赤ちゃん … ことこ||あかちゃん

( 紀子 ) 相原 さん ! としこ|あいはら|

( 重雄 ) やべ … こいつ の 小さい頃 思い出し ちゃって … しげお|や べ|||ちいさい ころ|おもいだし|

( 入江 直樹 ( なおき )) どう だった んです か ? 小さい 時 の 琴子 は いりえ|なおき|な おき|||ん です||ちいさい|じ||ことこ|

もう 一日中 びゃ ~ びゃ ~ 泣いて て さ |ひと にち ちゅう|び ゃ|び ゃ|ないて||

俺 も 悦子 ( えつこ ) も 最初 は 途方 に 暮れて … おれ||えつこ|えつ こ||さいしょ||とほう||くれて

か と 思う と いきなり 静かに なっ ちゃって ||おもう|||しずかに||

今度 は 死んで る んじゃ ない か って 二 人 して 慌てて … こんど||しんで||||||ふた|じん||あわてて

え … で どう なった の ?

( 重雄 ) ん ? しげお|

まっ ただ 寝て た だけ だった んだ けど な ||ねて||||||

まっ !

今 と あんま 変わんない な いま||あん ま|かわ ん ない|

まっ そう な んだ よ ね

進歩 の ない 奴 … しんぽ|||やつ

これ 裕樹 ! |ひろき

そう いえば 琴子 の 小さい 時 の 写真 見た こと ない な ||ことこ||ちいさい|じ||しゃしん|みた|||

ほら ウチ 家 崩壊 し ちゃった じゃ ない ? |うち|いえ|ほうかい||||

( 直樹 ) 流星群 で ? なおき|りゅうせい ぐん|

うん … それ で わかん なくなっ ちゃって

( 紀子 ) そう だった わ ねえ かわいそうに としこ|||||

赤ちゃん の 時 は 知ら ない です けど ― あかちゃん||じ||しら|||

ちっちゃい 時 は 今 と 同じ 顔 だって 言って ます ちっちゃ い|じ||いま||おなじ|かお||いって|

琴子 ちゃん かわいい から ことこ|||

ガキ っぽい んだ ろ ? がき|||

お袋 さん の こと も 全然 知ら ない もん な おふくろ|||||ぜんぜん|しら|||

そっか …

そう だ よ な 昔 の 写真 も ほとんど 残って ない し ||||むかし||しゃしん|||のこって||

( 紀子 ) かわいらしい 人 だった わ ねえ 悦子 さん としこ||じん||||えつこ|

よして ください よ

まあ 俺 に とって は … ね |おれ||||

あっ でも “ ミス あきた こまち ” だった ん でしょ ? ||みす||こま ち|||

ミス あきた こまち ? みす||こま ち

( 重雄 ) うん そう らしい よ しげお||||

( 琴子 ) 私 に よく 似て る ん でしょ ? ことこ|わたくし|||にて|||

あんまり 覚えて ない けど おしとやか で 品 も あって ― |おぼえて|||お しとやか||しな||

かなり 美人 だった 記憶 が … |びじん||きおく|

琴子 に 似て て かなり の 美人 ? ことこ||にて||||びじん

お 義父 ( とう ) さん |ぎふ||

お 義父 ( とう ) さん |ぎふ||

( 重雄 ) ん ? しげお|

来週 琴子 の お袋 さん の 命日 です よ ね らいしゅう|ことこ||おふくろ|||めいにち|||

おお まあ そう だ けど …

知って た の ? 入江 君 しって|||いりえ|きみ

ああ 毎年 この 時期 二人 で お 墓参り 行って た だろ ? |まいとし||じき|ふた り|||はかまいり|おこなって||だ ろ

そう だった わ ね ~

悦子 さん が 亡くなって もう 何 回忌 に なる の かしら ? えつこ|||なくなって||なん|かいき||||

ん ー こいつ が 小学校 1 年生 だった から |-|||しょうがっこう|ねんせい||

あ … もう 18 年 に なり ます か ね ||とし|||||

あら もう そんなに なる の

まっ 今年 も 二人 で さっと 行って き ます よ |ことし||ふた り|||おこなって|||

うん

( 直樹 ) 今年 は 俺 も 行き ます なおき|ことし||おれ||いき|

(2 人 ) えっ !! じん|

毎年 思って た んです ちゃんと お 墓参り した いって まいとし|おもって||ん です|||はかまいり||

あ … いや あの へんぴ な 所 だ し 遠い し さ |||||しょ|||とおい||

そそ そそ ! しかも 入江 君 勉強 大変 だろう し ~ |||いりえ|きみ|べんきょう|たいへん||

もう その 気持ち だけ で 十分 だ よ ||きもち|||じゅうぶん||

そう ! 無理 しなくて いい から ね ! |むり|し なくて|||

無理 なんか して ない って むり||||

ちょうど その 時期 あいてる んだ よ ||じき|||

それ に ご 実家 って 秋田 です よ ね |||じっか||あきた|||

新幹線 も 通って る し 大丈夫 です よ しんかんせん||かよって|||だいじょうぶ||

いや … しかし …

実家 で お袋 さん の 写真 も 見 たい し な じっか||おふくろ|||しゃしん||み|||

ミス あきた こまち の みす||こま ち|

やみ ません ね |ませ ん|

母さん … 雨女 だった から な かあさん|あめ おんな|||

次 来た バス に 乗って 30 分 って とこ です か ね ? つぎ|きた|ばす||のって|ぶん|||||

ね … 直樹 君 |なおき|きみ

今回 は 墓参り だけ さっと 終わら せて 引き揚げ ない ? こんかい||はかまいり|||おわら||ひきあげ|

あの 実家 は また 今度 って こと で |じっか|||こんど|||

あっ ほら こんな びしょ濡れ で 寄ったら 失礼 だ し さ |||び しょ ぬれ||よったら|しつれい|||

いいね お父さん ナイス 提案 |お とうさん||ていあん

それ で あの 温泉 に でも 寄って 鍋 でも つつこう よ |||おんせん|||よって|なべ||| So let's stop by that hot spring and poke it in a pot.

それ は 無理 です ね ||むり||

(2 人 ) え ? じん|

お袋 が もう 秋田 の ご 実家 に 連絡 入れて ます おふくろ|||あきた|||じっか||れんらく|いれて|

お世話になる んで よろしく お 願い し ます と お せわに なる||||ねがい|||

何 か 隠して ます ね ? なん||かくして||

仕方がない … 観念 する か しかた が ない|かんねん||

観念 ? かんねん

着けば わかる よ つけば||

( 直樹 ) ここ から どう やって 行く んです か ?― なおき|||||いく|ん です|

タクシー です か ? たくしー||

ああ …

どう やって って いう か その …

( 吉田 鶴三 ( よしだ つるぞう )) あっ ! 琴子 だ ! よしだ|つる みっ|よし だ|つる ぞう||ことこ|

おおっ おーい ! |お - い

ようこそ ~! 直木 さーん ! |なおき|さ - ん

( 歓声 ) かんせい

( 鶴三 ) や ~ いぐ来たな ~ いぐ来たな ~ つる みっ||い ぐ らい たな|い ぐ らい たな

初めて お 目 に 会う っす な ― はじめて||め||あう||

琴子 ちゃん も 重雄 君 も しばらく ぶり ! ことこ|||しげお|きみ|||

琴子 の 母親 の 兄 の 鶴三 伯父さん で ございます ことこ||ははおや||あに||つる みっ|おじさん||

さっ こっち さ 来て !― |||きて

こっち さ さ … こっち さ 来て はよ はよ こっち さ 来て … |||||きて|||||きて

ハッハッハッ …

( ハウリング )

え ~ それでは ―

ミス 熊代 ( くましろ ) より 花束 の 贈呈 で ございます みす|くま だい|くま しろ||はなたば||ぞうてい||

( 拍手 ) はくしゅ

花束 の 贈呈 で ございます ! はなたば||ぞうてい||

( ミス 熊代 ) ようこそ 熊代 へ みす|くま だい||くま だい|

どうも

( 歓声 ) かんせい

( 男性 ) いやあ― だんせい|いや あ

あの ヨツ ヨツ 歩き だった 琴子 ちゃん が ね ~ |よつ|よつ|あるき||ことこ|||

( 男性 ) んだ よ ね こんだら 大きく なって ~ だんせい|||||おおきく|

( 男性 ) 直木 さん は たいそう 頭 の いい ― だんせい|なおき||||あたま||

ムコ はん で お 医者 さん に なる んだ って ||||いしゃ|||||

うわっ …

さ さ さ … はい 直木 さん も 一言 おねげします ||||なおき|||いちげん|おね げ します

はい はい …

( 琴子 ) ちょっと 伯父さん ! ことこ||おじさん

いい から いい から … はいはい … ||||は いはい

( ハウリング )

( 鶴三 ) ごめんなさい つる みっ|

はじめ まして 入江 直樹 です ||いりえ|なおき|

( 歓声 ) かんせい

想像 を 絶する 大変な 歓迎 ありがとう ございます そうぞう||ぜっする|たいへんな|かんげい||

( 鶴三 ) どう いたし まして つる みっ|||

ただ 直樹 の “ き ” の 字 は 樹木 の “ じゅ ” の 方 でして |なおき||||あざ||じゅもく||||かた|

( 男性 ) え ? だんせい|

( 男性 ) しまった … だんせい|

( 男性 ) 誰 だあ 間違えた の ? だんせい|だれ|だ あ|まちがえた|

( 男性 ) 調べ とけ よー だんせい|しらべ||よ -

もう一つ 言い ます と ― もう ひと つ|いい||

歓迎 の “ かん ” の 字 も 間違って い ます かんげい||||あざ||まちがって||

( 男性 ) あれ じゃなかった け か だんせい||じゃ なかった||

( 男性 ) しまった ! だんせい|

迎 も 一画 多い です むかい||ひと が|おおい|

( 男性 ) いや ~ 頭 の いい ムコ さん だ な ~ だんせい||あたま||||||

琴子 ちゃ ! おめ に しちゃ 出来 すぎ な ムコ さん だ な !― ことこ||お め|||でき|||||| Kotoko Cha! Congratulations, Muco-san, who is too good at it! ―

よぐやった よぐやった よ ぐ やった|よ ぐ やった

( 鶴三 ) それじゃあ 早速 家 さ 連れて いく べ つる みっ|それ じゃあ|さっそく|いえ||つれて||

さあ さあ さあ …

( 重雄 ) 鶴三 さん もう 気持ち だけ で 十分 です から しげお|つる みっ|||きもち|||じゅうぶん||

僕ら だけ で 墓参り 行き ます んで … ぼくら|||はかまいり|いき||

なーに 言 っとる 重雄 君 な - に|げん|っと る|しげお|きみ

そん だら ごど でけえ したら ― |だ ら|ご ど|で け え|

悦 っちゃん が モッコ さ なって 出て くる で ~ えつ||||||でて||

モッコ ?

モッコ てば オバケ の こと だ へ

ハハハ !

ベー !―

さあさ 乗る べ 乗る べ あー 乗る べ 乗る べ ― さあ さ|のる||のる|||のる||のる|

さ ~ 乗る べ 乗る べ ~ |のる||のる|

( 鶴三 ) 東京 から 姪っ子 が ムコ 連れて きて んだ つる みっ|とうきょう||めいっこ|||つれて||

ほい で うち で 今晩 宴会 やっ から 飲み さ こね か ほ い||||こんばん|えんかい|||のみ|||

( 男性 ) 行ぐ 行ぐ だんせい|ぎょう ぐ|ぎょう ぐ

( 男性 ) 行ぐ 行ぐ だんせい|ぎょう ぐ|ぎょう ぐ

お ~ 来い 来い … |こい|こい

お ~ 来い 来い … |こい|こい

もう なんで いつも こう な の よ ウチ の 親戚 は ! |||||||うち||しんせき|

し ~! 声 が 大きい よ |こえ||おおきい|

だって 恥ずかしい じゃない 入江 君 だって いる のに |はずかしい|じゃ ない|いりえ|きみ|||

何 よ この 車 ! 選挙 でも す ん の !? なん|||くるま|せんきょ||||

それ に なんで ミス 熊代 が 助手席 座って ― |||みす|くま だい||じょしゅ せき|すわって

私 達 が … わたくし|さとる|

俺 は もう 結構 慣れた けど おれ|||けっこう|なれた|

( 重雄 ) すまない ね 直樹 君 しげお|||なおき|きみ

いや ~ こいつ の 母親 の 親戚 って いう の が ― |||ははおや||しんせき||||

どうも こう お祭り 好き って いう か ||おまつり|すき|||

派手 好き な 一族 で さあ はで|すき||いちぞく||

私 は 違う から ね ! わたくし||ちがう||

俺 は どうしても これ が 苦手 で ね … おれ|||||にがて||

だから 墓参り は いつも 内緒 で こっそり 来て た んだ が |はかまいり|||ないしょ|||きて|||

もし かして お 義父 さん も 昔 こういう 歓迎 を 受けた と か ? |||ぎふ|||むかし||かんげい||うけた||

そう ! そう な んだ よ !

佐賀 から 東京 に 出て 母さん と 知り合って 結婚 する こと に なって さが||とうきょう||でて|かあさん||しりあって|けっこん||||

初めて 挨拶 に 来た 時 の 衝撃 と 言ったら もう ね … はじめて|あいさつ||きた|じ||しょうげき||いったら||

わかる 気 が し ます |き|||

いや ~ その 点 直樹 君 は 立派 だった ||てん|なおき|きみ||りっぱ|

俺 なんか あがり まくっ ちゃって 思い出し たく も ない ! おれ|||ま くっ||おもいだし||| I don't want to remember when I'm crazy!

いや ~

君 だけ だ よ この 衝撃 を 分かち合える の きみ|||||しょうげき||わかち あえる|

直樹 君 ! 君 と 俺 は もはや 同志 だ ! なおき|きみ|きみ||おれ|||どうし|

あまり … 分かち合い たく は ない です ね |わかちあい|||||

うん … そうだ ね |そう だ|

( 琴子 ) ついに … ついに バレ て しまった !― ことこ|||||

ウチ の 恥ずかしい 親戚 の こと が …― うち||はずかしい|しんせき|||

入江 君 に だけ は 知られ たくなかった のに ― いりえ|きみ||||しら れ|たく なかった|

どうか もう これ 以上 の こと が 起き ません ように … |||いじょう||||おき|ませ ん|よう に

( 鶴三 達 ) いち に …― つる みっ|さとる||

さーん ! さ - ん

( 拍手 ) はくしゅ

まあまあ いい から いい から …

( 秀美 ( ひでみ )) よ … よぐ 来た ね 直樹 さん ひでみ|||よ ぐ|きた||なおき|

どうも

( 琴子 ) 久しぶり だ ね 美晴 ( みはる ) ちゃん ことこ|ひさしぶり|||みはる||

ん にゃ 琴子 ねっ ちゃう ち 秀美 だ よ ! |に ゃ|ことこ||ちゃ う||ひでみ||

え ? そうだ っけ ? |そう だ|