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氷菓, Hyouka Episode 2

Hyouka Episode 2

( 鳥 の 鳴き声 )

( アラーム 音 )

( 折 木 奉 太郎 ( おれ き ほう たろう ) ) うん う うん ああ …

( 折木 供恵 ( ともえ ) ) “ 折木 奉太郎 殿 ”

“ 前略 私 は 今 ベナレス に い ます ”

“ ちょっと 遅れ た けど 合格 おめでとう ”

“ 結局 神山 ( かみ やま ) 高校 だって ね ”

“ 無事 高校 生 に なった あんた に ― ”

“ 姉 と して 一 つ アドバイス し て あげる ”

“ 古典 部 に 入り なさい ”

“ 伝統 ある 部活 よ ”

“ そして 私 が 所属 し て い た 部 で も ある ”

“ 聞い た 話 だ と 我が 古典 部 の 部員 は 現在 ゼロ ”

“ 今年 入部 者 が い なけ れ ば 消滅 する そう な の ”

“ 古典 部 OG と して それ は あまりに 忍びない わ ”

“ 奉 太郎 ”

“ 姉 の 青春 の 場 古典 部 を 守り なさい ”

“ 名前 を 置 い て おく だけ で いい から ”

“ どうせ やり たい こと な ん か ない ん でしょ ? ”

“ かしこ 折 木 供 恵 ”

♪~

~♪

( 奉 太郎 ) 古典 部 が 復活 し て から 1 か月

ここ 地学 準備 室 は 俺 の 中 で ―

思った より 来 やすい 場所 と なって い た

放課後 に 退屈 を 感じ れ ば そこ を 訪れる

( 千 反 田 ( ち た ん だ ) える ) どうぞ

家 の 頂き物 です

好き に つま ん で ください

サンキュー

( 奉 太郎 ) 一緒 に い て 疲れ ない の で あれ ば

俺 は もともと 人 嫌い と いう わけ で は ない

ああ …

不毛 です

1 年 に 2 回 植える やつ か ?

それ は 二毛作 です

ひょっとして ダジャレ です か ?

聞く な

いいえ そう じゃ なく て です ね

不毛 な の か ?

そう です 不毛 です

何 が ?

( える ) この 放課後 が です

目的 なき 日々 は 生産 的 じゃ あり ませ ん

( 奉 太郎 ) お 説 ご もっとも

… で お前 は 何 か この 古典 部 に 求める もの が ある と でも ?

( える ) あり ます ( 奉 太郎 ) ほお

でも それ は 一身 上 の 都合 です

( 奉 太郎 ) 前 に も 聞い た ぞ

今 は 古典 部 の こと を 言って る ん です

部活 動 です から 活動 し なけ れ ば いけ ませ ん

目的 が ない

いえ あり ます 10 月 の 文化 祭 に 文集 を 出し ます

( 奉 太郎 ) 文集 ? ( える ) はい

やめよ う 手間 が かかり すぎる

いいえ 文集 で ない と ダメ な ん です

文化 祭 に 一 枚 か み たい なら ―

ほか に も 方法 が ある だ ろ う 模擬 店 と か

神 高 文化 祭 は 伝統 的 に 模擬 店 禁止 だ そう です

それ に 文集 の ため の 予算 が 出 て ます し ―

顧問 の 先生 から も 頼ま れ て い ます

また !

文集 は 40 年 以上 の 伝統 が ある ので 途絶え させ たく ない そう です

そういう 事情 が ある なら 先 に 言え 分かった やる よ

はい !

それ で その 文 集って の は どんな 内容 な ん だ

分かり ませ ん

おい おい

すみません

これ から 調べ れ ば いい と 思って まし た

とにかく バック ナンバー が あれ ば 取っかかり は つかめる と 思い ます

探し て み ま しょ う

ええ …

あっ

ない なあ

( える ) じゃあ 図書 室 でしょう か ?

行って み ま しょ う

何 し てる ん です か ? 折 木 さん も 行く ん です

ほら

( 奉 太郎 ) 気 が 進ま ん

今日 は 金曜 だ から 図書 当番 は 多分 …

( 伊原 摩耶 花 ( いばら ま や か ) ) あれ 折 木 じゃ ない 久しぶり ね 会い たく なかった わ

よう 伊原 会い に き て やった ぜ

( 摩耶 花 ) ここ は 教養 の 聖域 よ あんた に は 似合わ ない ん じゃ ない ?

なら 自分 に は お 似合い だって の か ?

ご 立派 な こと で

相変わらず 最低 ね 冷やかし に 来 た ん なら 帰り なさい よ

ええ と …

( 福部 里志 ( ふく べ さとし ) ) や あ 奉 太郎 奇遇 だ ねえ

相変わらず 仲 が いい じゃ ない か さすが は 鏑矢 中 ( かぶら や ちゅう ) ベスト カップル

ふざけ ん な

こんな 陰気 な 男 ナメクジ の ほう が まだ マシ よ

( 摩耶 花 ) フン ! ( 奉 太郎 ) ナメクジ …

だいたい 福 ちゃん

私 の 気持ち を 知って て よく そんな 冗談 が 言え る わ ね

ああ ごめん ね 摩耶 花 傷 つい ちゃ った ?

また そう やって 冗談 めかし て ごまかす ん だ から

ホント いいかげん に し て よ ね

どういう ご 関係 な ん です か ?

中学 の ころ から 里志 に ホレ てる ん だ

まっ !

( 里志 ) コホン !

千 反 田 さん こちら は 伊原 摩耶 花 僕ら と 同じ 鏑矢 中 出身 だ

よろしく

( 里志 ) 摩耶 花 こちら は 千 反 田 える さん

僕 が こない だ 入部 し た 古典 部 の 部長 だ よ

こちら こそ よろしく お 願い し ます

それ より 二 人 そろって 何 の 用 だい ?

あっ そう で し た

あの 伊原 さん お 聞き し たい こと が ある ん です が

( 摩耶 花 ) はい …

ここ に 部活 の 文集 って 置 い て あり ます か ?

古典 部 の な ん です けど

古典 部 …

なかった と 思う けど 表 に ない なら 書庫 かしら ?

そう です か …

なんで 文集 を ?

文化 祭 で 文集 を 作る こと に なった ので ―

一 度 以前 の 文集 を 見 て おこ う と 思い まし て

へえ カンヤ 祭 に 出品 する ん だ 奉 太郎 が よく 承知 し た ね

ほとんど 事後 承諾 だった けど な

カンヤ 祭 ?

聞い た こ と ない ? 神 高 文化 祭 の 俗称 だ よ

また お前 の 考え た 俗 称 じゃ ない だ ろ う な

本当 さ !

手芸 部 の 先輩 は みんな カンヤ 祭って 呼 ん でる よ

摩耶 花 は ?

漫研 でも カンヤ 祭って 言って る わ

カンヤ …

どういう 字 を 書く ん です か ?

分から ない ん だ 聞い て 回ったり は し た ん だ けど ね

まあ 多分 神山 高校 文化 祭 が 神山 祭 に なって ―

カン ヤマ 祭 カンヤ 祭 って ところ か と 思って る ん だ けど

( 摩耶 花 ) それ で 千 反 田 さん

文集 は 書庫 を 探せ ば ある かも しれ ない けど

ちょっと 司書 の 先生 が 会議 で 席 を はずし てる から ―

今 入れ ない の よ

あと 30 分 も すれ ば 戻って くる と 思う けど …

待つ ?

( える ) どう し ます ? ( 奉 太郎 ) 待つ か

( 摩耶 花 ) あんた は 帰って も いい のに

( 奉 太郎 ) へ ー い へい

( える ) あ … N ( 里志 ) あっ 待って 奉 太郎 !

摩耶 花 さっき の 話

二 人 に も 聞い て もらったら どう だい ?

( 摩耶 花 ) えっ

うん …

フン そう ね

折 木 たま に は 頭 を 働かせ て みる 気 は ない ?

( 奉 太郎 ) ない ! ( える ) どういう お 話 です か ?

( 里志 ) 愛 なき 愛読 書 の 話 さ

( える ) 愛 なき 愛読 書 ?

( 里志 ) なんとも 奇妙 な 話 で ね

どう 考え て も つじつま が 合わ なく て

摩耶 花 と 首 を ひねって い た ところ な ん だ

( 奉 太郎 ) おお … おお ! ( える ) ぜひ 聞か せ て ください

( 摩耶 花 ) 私 が 当番 で 金曜 放課後 ここ に 来る と ね

毎週 同じ 本 が 返却 さ れ てる の よ

今日 で 5 週 連続 これ だけ でも 変 な 話 でしょ ?

これ が その 本

( える ) わ あ キレイ な 本

( 奉 太郎 ) デカ い

( える ) ちょっと 中 を 見 て も いい です か ?

( 摩耶 花 ) どうぞ

( 奉 太郎 ) ん ?

折 木 さん も ほら

普通 の 学校 史 です ね

う うん …

これ を 読む の は かなり 大変 そう です ね

これ を 毎週 借りる や つが い て も おかしく は ない な

あんた ここ で 本 借り た こ と ない でしょ

うち の 図書 室 の 貸し出し 期間 は 2 週間 な の

だから 毎週 借りる 必要 は ない の よ

なのに この 本 は 毎週 返却 さ れる ん だって さ

( える ) 誰 が 借り た か は 分かる ん です か ?

もちろん

裏 に 貸し出し リスト が ある から 見 て み て

( える ) あら ? 折 木 さん 見 て ください

毎週 違う 人 が 借り て ます

しかも 全員 その 日 の うち に 返し て ます

( 摩耶 花 ) そう な の よ

貸し出し と 返却 が 同じ 日 で 5 週 連続

時間 も 分かって て

5 人 と も 昼 休み に 借り て 放課後 に 返し てる の

( 里志 ) どう だい ? 気 に なる だ ろ

ええ

私 気 に なり ます !

う っ

うん ? ああ …

ちょっと 考え て み ま しょ う よ 折 木 さん

( 奉 太郎 ) おのれ 里志

こう なる こと を 見越し て 呼び止め た な

折 木 さん は 鍵 の こと と か 秘密 倶楽部 と か ―

あんなに 見事 に 解 い て くれ た じゃ ない です か

何 ? それ

奉 太郎 の 興味深い 一面 に まつわる 話 さ

やめろ 人 聞き の 悪い

とにかく 気 に なる ん です

( 奉 太郎 ) うん … なら ん

なる ん です !

なら ん !

( 摩耶 花 ) 折 木 ( 奉 太郎 ・ える ) ん ?

静か に 千 反 田 さん も

( える ) はい … N ( 奉 太郎 ) ああ …

( 奉 太郎 ) うかつ だった

これ 以上 の 拒絶 や 言い逃れ は むしろ エネルギー 効率 が 悪い

ならば …

うーん そうだ な 少し 考え て みる か

はい !

ハア …

福 ちゃん 折 木 って 頭 よかった っけ ?

あんまり

でも こういう 役 に 立た ない こと だ と ―

時々 役 に 立つ ん だ

お前 ら 言い たい 放題 だ な

( 奉 太郎 ) 5 週間 連続 で 別 の 人間 が この 本 を 借り

その 日 の うち に 返す

これ を 偶然 だ と 言い張る の は 簡単 だ が ―

千 反 田 は 納得 し ない だ ろ う

大事 な の は 真実 で は ない 千 反 田 が 納得 する こと な の だ

さて …

昼 休み に 借り て 放課後 に 返し て い て は ―

とても これ を 読む 暇 など なか ろ う し

家 に 持ち帰ら ない なら 借り ず に 図書 室 で 読め ば いい

結論

この 本 は 図書 の 本分 を 果たす ため に 使用 さ れ て いる の で は ない

… と する と

本 を 読む 以外 に 使う と し たら どう 使う ?

何 冊 か 積め ば 枕 に いい かも

腕 に 着け れ ば 盾 に なる ね

もっと 真面目 に 考え て くれ

そう です よ

こういう 本 ならでは の 使い道 が ある はず です

( 里志 ) じゃあ 千 反 田 さん は どう 思う ?

そう です ね

重ね れ ば 浅 漬け が 漬かり ます

( 奉 太郎 ) お前 ら に は もう 聞か ない

えっ ?

( 奉 太郎 ) 千 反 田 って ホント に 成績 優秀 な の か ?

ただ の 天然 に しか 思え ん の だ が

視点 を 変えよ う

毎週 別 の 人間 が 借り て いる の は どういう わけ か

名前 から 見 て 全員 女 だ な

考え られる の は 2 つ

彼女 ら に 共通 点 は ない が ―

この 本 を 金曜日 の 午後 に 使う こと が ―

はやって いる 場合

そして 彼女 ら は ―

グループ で この 本 を 使用 し ―

当番 制 で 順番 に 借り て 使って いる 場合 だ

はやり ねえ

占い と か

あっ こんな 感じ ?

“ 今週 の あなた の ラッキー アイテム は 学校 史 ”

“ 金曜日 の 午後 に 借り て その 日 の うち に 返す と ― ”

“ 彼 氏 と ウマ く いく かも ” なんて

バカバカしい それ に 5 週 連続 だ ぞ

言って み た だけ だ よ

( 奉 太郎 ) 共通 点 は 全員 が 女 それ と 2 年生 クラス は 違う

( 摩耶 花 ) みんな 女 な の は 何 か 理由 が ある の かしら ?

なんとも 言え ん な

全校 から 無作為 に 5 人 選 ん で ―

それ が 全員 女 で ある 可能 性 は 十分 ある

( 里志 ) それ と 同性 で 群れる の も 珍しい こと じゃ な いよ ね

何 か の 合図 って の は どう だ ?

例えば 本 を 表 に し て 返し て あったら 可

裏 なら 不可 と か

( 摩耶 花 ) うん …

表裏 ( おもて うら ) で 合図 って の は ない と 思う わ よ

ほら

( 里志 ) なるほど これ じゃ 表 も 裏 も 分から ない ね

( 奉 太郎 ) う うん …

まあ 折 木 が いくら 知恵 を 絞って も そんな ところ よ

私 と 福 ちゃん だって 散々 考え た ん だ か … ら ?

( える ) クン クン ( 摩耶 花 ) う っ 何 ?

( える ) クン クン 何 か に おい が し ます

えっ そう ?

( 摩耶 花 ) クン クン 何も におわ ない けど ?

( える ) いいえ 確かに

何 か の 刺激 臭 です シンナー の よう な …

間違い あり ませ ん

( 奉 太郎 ) 犬

まあ でも

千 反 田 さん が こう まで 断言 する なら ―

勘違い じゃ な さ そう だ ね

( 奉 太郎 ) … と すれ ば

奉 太郎 その 顔 は 何 か 分かった ね

( 摩耶 花 ) ホント に ?

まあ な 確定 は でき ん が

千 反 田 運動 する 気 は ない か ? 行って ほしい 所 が ある ん だ が

分かり まし た

( 奉 太郎 ) えっ ? いや 俺 は 行か ず に お前 だけ で

( える ) 私 だけ ? どうして です か ?

それ は … う うん

その とおり だ よ 千 反 田 さん

奉 太郎 に 使わ れる なんて あっちゃ いけ ない

奉 太郎 は 使って こそ 役 に 立つ ん だ から

ずいぶん な 言いぐさ だ な

( える ) いえ 私 は どこ か に 行く なら 一緒 か と 思った だけ です

ああ なる ほど ね

では 行き ま しょ う か 折 木 さん

ああ …

いらっしゃい ませ よう こそ 当店 へ

2 つ の コース 料理 を ご 用意 し て おり ます

どちら に 致し ます か ?

ハア …

( 女性 の 笑い声 )

ああ …

( 笑い声 )

( 奉 太郎 ) あっ あ あっ

お 勧め は ―

こちら です よ

( 笑い声 )

折 木 さん ?

ハア 分かった よ

今日 は 雨 で 体育 が 潰れ た から な

可 処分 エネルギー は まだ 残って る

はい !

どん だけ 限ら れ た エネルギー な の よ あんた は

ほっとけ

( 奉 太郎 ) じゃあ 行く か ( える ) はい

待って

私 も 行く ちょっと 気 に なる し

福 ちゃん ちょっと お 留守番 お 願い ね

あっ ?

( 摩耶 花 ) だって 図書 当番 放り出し て おけ ない でしょ ?

( 奉 太郎 ) じゃ あな 里志

留守番 よろしく

( える ) それ で 折 木 さん どこ へ 行く ん です か ?

( 奉 太郎 ) 美術 室 だ

( 摩耶 花 ) 向こう の 校舎 ね

( 奉 太郎 ) そ っ 遠い だ から 行き たく なかった ん だ

( 摩耶 花 ) あんた ホント に ものぐさ ね

( える ) そこ に 何 が ?

( 奉 太郎 ) その 前 に 整理 だ

あの 本 の 使い道 だ が ―

休み 時間 に あんな デカ い 物 を 使う 女子 は まずい ない だ ろ う

… と なれ ば 考え られる の は 授業 だ

学年 が 同じ で ―

クラス が 別 の 生徒 が 関係 する 授業 と いえ ば 何 だ ?

体育 か 芸術 科 目 です ね

( 奉 太郎 ) そう

あの 5 人 は 毎週 授業 の 前 に 当番 を 決め て 借り に 来 て たん だ

毎週 って の が 分から ない わ ね

貸し出し 期間 は 2 週間 だ から

( 奉 太郎 ) あんな デカ い 本

持って おく より 毎週 返し て おく ほう が 楽 だ ろ ?

( 摩耶 花 ) ああ そう ね

( える ) ハッ !

( 摩耶 花 ) うん ? どう し た の ?

( える ) 本 と 同じ に おい が し ます

ホント に ?

中 を 見 れ ば 分かる

( える ・ 摩耶 花 ) あっ !

( 奉 太郎 ) 本 の 使い道 は あれ だ

2 年 D ・ E ・ F 組 の 合同 授業

芸術 科 目 美術 科 で 制作 さ れ た 絵

あの 装丁 なら 絵 の モチーフ に ピッタリ だ

絵の具 の におい だった ん です ね

どうして 分かった の ?

どうして って …

ただ の ひらめき ただ の 運 だ ろ

( える ・ 摩耶 花 ) は あ …

( 里志 ) いや あ 見事 見事

さすが に 絵 の モチーフ に 使った なんて ―

想像 も つか なかった よ

なんで あんな の が 分かる の ?

折 木 変

何 を 言う 俺 ほど 平均 的 な 人間 は い ない

さて どう だ ろ う ね

でも 本当 に 折 木 さん に は 驚か さ れ まし た

折 木 さん の 頭 の 中 に は 私 も 興味 あり ます

( 里志 ) 興味 が ? ( える ) ええ

一 度 切り開 い て 中 を 見 て み たい くらい です

大した 脳みそ じゃ ない ぞ

学業 優秀 な お前 が 見 て も 得る もの は ない

( 摩耶 花 ) へえ 学業 優秀 な の

そう そう 中間 テスト は まだ だ けど

きっと 学年 でも トップ クラス の 成績 を 取る よ

いえ

いくら 成績 が 取れ て も それ は パーツ の 集合 体 に すぎ ませ ん

私 は そういう パーツ で は なく ―

思考 を 生みだす システム が 知り たい ん です

は あ …

( 奉 太郎 ) … と いう か

こいつ の 嗅覚 の ほう が 俺 に は よほど 謎 な ん だ が

折 木 さん なら もしかしたら …

( 奉 太郎 ) うん ? ( える ) あっ

( える ) いえ … なんでも

まあ とにかく

なかなか 面白い 時間 を 過ごさ せ て もらった よ

千 反 田 さん は ?

( える ) もちろん 楽しかった です 時間 を 短く 感じ まし た

私 は 何 時間 かかって も 分から なかった のに …

悔しい

( 里志 ) だ から 言った じゃ ない か “ 時々 役立つ ” って

でも 折 木 に 負ける の は 納得 いか ない !

やっぱり 悔しい !

( 里志 ) まあまあ

( 奉 太郎 ) 違う

ここ が 違う こんな ふう に 俺 は なら ない

何 が 違う 何 が …

( 里志 ) そう な ん だ よ ねえ

ごく まれ に ひらめく 一瞬 の 輝き か はたまた …

( える ) 折 木 さん 帰っちゃ ダメ です

なんで ? ああ 文集

そう です 先生 を 待た ない と

奉 太郎 って 時々 抜け てる ん だ よ ね

時々 ? 過大 評価 じゃ ない ?

( 奉 太郎 ) う うん ( 糸魚川 養子 ( いとい がわ よう こ ) ) 伊原 さん

( 糸魚川 ) ご苦労さま もう 帰って いい わ よ

( 摩耶 花 ) あっ はい 戻って た ん です か 糸魚川 先生

先生 古典 部 の 福部 里志 です

文集 を 作る ため に ―

バック ナンバー を 探し て いる ん です が

書庫 を 調べ て も いい です か ?

古典 部 … 文集 ?

あなた たち 古典 部 な の ?

そう 残念 だ けど ―

文集 の バック ナンバー は 書庫 に は ない わ

( 里志 ) 見落とし と いう こと は ?

あったら さすが に 覚え てる わ じゃ 失礼 する わ ね

( 里志 ) は あ … すいません で し た

だ そう だ よ 千 反 田 さん

これ は 困り まし た

その うち 見つかる さ

は あ …

( 摩耶 花 ) 折 木 どう ?

問題 解 い て 気分 は スッキリ って とこ かしら ?

( 奉 太郎 ) 別に ( 摩耶 花 ) あっ そ

( える ) 仕方 あり ませ ん 帰り ま しょ

今日 は 収穫 も あり まし た し

何 だ ? それ

いえ 一身 上 の 都合 です

また それ か

そう

折 木 さん なら もしかしたら

( 電話 の 着信 音 )

はい … 折 木 です

( える ) もしもし ? 千 反 田 です

あ … 千 反 田 ?

( える ) あの … すみません も しか して お 休み で し た か ?

( 奉 太郎 ) まあ な 姉 貴 の 電話 か と 思った

( 奉 太郎 の あくび )

( 奉 太郎 ) … で 日曜 なんか に どう し た ?

( える ) すみません

でき れ ば 今日 お 会い し たい ん です けど …

( 奉 太郎 ) うん ?

( える ) 折 木 さん に 折り入って お 話し し たい こと が ある ん です

( 奉 太郎 ) 遅い

ああ …

( ドア が 開く 音 ) ( 奉 太郎 ) あっ

( える の 荒い 息遣い )

お … N お呼び 立て し て すみません

( 奉 太郎 ) ああ …

それ で 何 か 用 だった か ?

はい ?

何の ため に ―

この 店 まで 呼び出し た の か って 聞い てる ん だ

この お 店 を 指定 し た の は 折 木 さん です

( 奉 太郎 ) 帰る ( える ) えっ ?

( える ) ま … 待って ください

( 奉 太郎 ) 貴重 な 日曜日 だ ぞ

お前 と 漫才 する ため に 浪費 など でき ん

す … すみません

私 緊張 し てる ん です

緊張 ねえ

俺 に 告白 でも する つもり か ?

( える ) ハッ

うん ?

告白 と いえ ば そう かも しれ ませ ん

えっ ?

ああ …

♪~

~♪

( える ) 次回 「 事情 ある 古典 部 の 末 裔 ( まつ えい ) 」

Hyouka Episode 2 hyouka|episode Hyouka Episode 2 Hyouka Episodio 2 Hyouka Эпизод 2 Hyouka avsnitt 2

( 鳥 の 鳴き声 ) ちょう||なきごえ ||Gesang (BIRD SOUNDS)

( アラーム 音 ) |おと (Alarm sound)

( 折 木 奉 太郎 ( おれ き ほう たろう ) ) うん う うん ああ … お|き|たてまつ|たろう|||||||| (I'm not sure if it's a good idea or not.

( 折木 供恵 ( ともえ ) ) “ 折木 奉太郎 殿 ” お き|とも けい||お き|たてまつ たろう|しんがり 折木|Tomoe|||Hōtarō| Dear Oreki Houtarou,

“ 前略 私 は 今 ベナレス に い ます ” ぜんりゃく|わたくし||いま|||| Vorweg||||||| Greetings. I am currently in Benaras.

“ ちょっと 遅れ た けど 合格 おめでとう ” |おくれ|||ごうかく| |spät|||bestehen| Belated congratulations on making it into high school.

“ 結局 神山 ( かみ やま ) 高校 だって ね ” けっきょく|かみやま|||こうこう|| I heard you chose Kamiyama High School.

“ 無事 高校 生 に なった あんた に ― ” ぶじ|こうこう|せい|||| Now that you're in high school, maybe you can take some advice from your big sister.

“ 姉 と して 一 つ アドバイス し て あげる ” あね|||ひと||あどばいす||| As your sister, I have one piece of advice for you.

“ 古典 部 に 入り なさい ” こてん|ぶ||はいり| Join the Classics Club.

“ 伝統 ある 部活 よ ” でんとう||ぶかつ| It's a club with a long history, and I was part of it when I was a student.

“ そして 私 が 所属 し て い た 部 で も ある ” |わたくし||しょぞく|||||ぶ||| And that's the club I belonged to.

“ 聞い た 話 だ と 我が 古典 部 の 部員 は 現在 ゼロ ” ききい||はなし|||わが|こてん|ぶ||ぶいん||げんざい| |||||unser||||||jetzt| From what I've heard, the Classics Club now has zero members.

“ 今年 入部 者 が い なけ れ ば 消滅 する そう な の ” ことし|にゅうぶ|もの||||||しょうめつ|||| ||||||||vergehen|||| If no one joins this year, the club will be terminated.

“ 古典 部 OG と して それ は あまりに 忍びない わ ” こてん|ぶ|og||||||しのびない| ||OG|||||zu sehr|unerträglich| As a former member, I can't bear to see that happen.

“ 奉 太郎 ” たてまつ|たろう Houtarou,

“ 姉 の 青春 の 場 古典 部 を 守り なさい ” あね||せいしゅん||じょう|こてん|ぶ||まもり| protect the Classics Club, the place of my youth!

“ 名前 を 置 い て おく だけ で いい から ” なまえ||お||||||| |mit|setzen||||||| You just need to put your name on the register.

“ どうせ やり たい こと な ん か ない ん でしょ ? ” You don't have anything better to do anyway, right?

“ かしこ 折 木 供 恵 ” |お|き|とも|けい Sincerely yours,

♪~

~♪ ~♪

( 奉 太郎 ) 古典 部 が 復活 し て から 1 か月 たてまつ|たろう|こてん|ぶ||ふっかつ||||かげつ The Activities of the Classics Club and Its Honor

ここ 地学 準備 室 は 俺 の 中 で ― |ちがく|じゅんび|しつ||おれ||なか| |Erdwissenschaften||||ich||| Hier im Geographie-Vorbereitungsraum bin ich... I've grown more accustomed to the Geography Prep Room than I thought I would.

思った より 来 やすい 場所 と なって い た おもった||らい||ばしょ|||| Hey.

放課後 に 退屈 を 感じ れ ば そこ を 訪れる ほうかご||たいくつ||かんじ|||||おとずれる ||boredom|||||||besuchen I drop in whenever I feel bored after school.

( 千 反 田 ( ち た ん だ ) える ) どうぞ せん|はん|た||||||

家 の 頂き物 です いえ||いただきもの| ||Geschenk| I brought these from home.

好き に つま ん で ください すき||||| ||bitte||| Have as many as you'd like.

サンキュー さんきゅー thank you

( 奉 太郎 ) 一緒 に い て 疲れ ない の で あれ ば たてまつ|たろう|いっしょ||||つかれ||||| ("Wenn du es nicht leid bist, mit mir zusammen zu sein... I'm not against socializing, so long as it's not tiring.

俺 は もともと 人 嫌い と いう わけ で は ない おれ|||じん|きらい|||||| ||ursprünglich|||||||| Ich bin nicht von Natur aus ein Misanthrop. I'm not a misanthrope by nature.

ああ …

不毛 です ふもう| fruchtlos| It's barren.

1 年 に 2 回 植える やつ か ? とし||かい|うえる|| |||pflanzen|| Die Art, die zweimal im Jahr gepflanzt wird? The guy who plants twice a year?

それ は 二毛作 です ||にもうさく| ||Zweifelderwirtschaft| You're thinking of double-cropping.

ひょっとして ダジャレ です か ? |Wortspiel|| Wait, was that a joke?

聞く な きく| hör auf| Hören Sie mir zu. I know. Lame.

いいえ そう じゃ なく て です ね I didn't mean it like that...

不毛 な の か ? ふもう||| fruchtlos||| Barren, huh?

そう です 不毛 です ||ふもう| Yes, it's barren.

何 が ? なん| What is?

( える ) この 放課後 が です ||ほうかご|| Our time after school is!

目的 なき 日々 は 生産 的 じゃ あり ませ ん もくてき||ひび||せいさん|てき|||| ||||Produktion||||| Tage der Absicht sind nicht produktiv. A life without goals bears no fruit!

( 奉 太郎 ) お 説 ご もっとも たてまつ|たろう||せつ|| |||Lehre||am meisten (Ich bin sicher, Sie können das erklären. (I'm sure you'll understand.

… で お前 は 何 か この 古典 部 に 求める もの が ある と でも ? |おまえ||なん|||こてん|ぶ||もとめる||||| Was wollen Sie also von den Klassikern? So, is there something you want from the Classics Club?

( える ) あり ます ( 奉 太郎 ) ほお |||たてまつ|たろう| There is.

でも それ は 一身 上 の 都合 です |||いっしん|うえ||つごう| ||||||circumstances| But that's a personal matter.

( 奉 太郎 ) 前 に も 聞い た ぞ たてまつ|たろう|ぜん|||ききい|| I've heard that before.

今 は 古典 部 の こと を 言って る ん です いま||こてん|ぶ||||いって||| I'm talking about the Classics Club.

部活 動 です から 活動 し なけ れ ば いけ ませ ん ぶかつ|どう|||かつどう||||||| AG||||Aktivitäten||||||| Es ist eine Vereinsaktivität, man muss aktiv sein. It's a club activity, so we have to be active.

目的 が ない もくてき|| We don't have an objective.

いえ あり ます 10 月 の 文化 祭 に 文集 を 出し ます |||つき||ぶんか|さい||ぶんしゅう||だし| ||||||||Sammelband||| Yes, we will publish the book at the festival in October.

( 奉 太郎 ) 文集 ? ( える ) はい たてまつ|たろう|ぶんしゅう|| An anthology?

やめよ う 手間 が かかり すぎる ||てま||| I don't want to do this. It's too much work.

いいえ 文集 で ない と ダメ な ん です |ぶんしゅう||||だめ||| Nein, es muss ein Literaturbuch sein. No, we have to make an anthology!

文化 祭 に 一 枚 か み たい なら ― ぶんか|さい||ひと|まい|||| |||||oder||| Wenn Sie einen für das Festival kaufen möchten If you want to get a piece for the festival...

ほか に も 方法 が ある だ ろ う 模擬 店 と か |||ほうほう||||||もぎ|てん|| |||||||||Simulation|Laden|| There must be other ways to do it, like a bake sale.

神 高 文化 祭 は 伝統 的 に 模擬 店 禁止 だ そう です かみ|たか|ぶんか|さい||でんとう|てき||もぎ|てん|きんし||| Refreshment booths are traditionally banned at the Kamiyama High Cultural Festival.

それ に 文集 の ため の 予算 が 出 て ます し ― ||ぶんしゅう||||よさん||だ||| ||||||Budget||||| Und es gibt ein Budget für eine Sammlung von Dokumenten. And we have funds in our budget for an anthology, and our supervisor asked us to, as well.

顧問 の 先生 から も 頼ま れ て い ます こもん||せんせい|||たのま|||| Advisor|||||gebeten|||| My advisor is also asking me to do this.

また ! wieder And! The anthology has more than 40 years of history, and he doesn't want that to end.

文集 は 40 年 以上 の 伝統 が ある ので 途絶え させ たく ない そう です ぶんしゅう||とし|いじょう||でんとう||||とだえ|さ せ|||| |||||||||unterbrechen|lassen|||| Die Sammlung hat eine mehr als 40-jährige Tradition und sie wollen sie nicht aussterben lassen. The collection has been in existence for more than 40 years, and he does not want to see it die out.

そういう 事情 が ある なら 先 に 言え 分かった やる よ |じじょう||||さき||いえ|わかった|| You could have told me that first!

はい ! Yes!

それ で その 文 集って の は どんな 内容 な ん だ |||ぶん|つどって||||ないよう||| So what sort of content are we writing?

分かり ませ ん わかり|| I don't know!

おい おい Hey...

すみません Sorry, I thought we could start looking into it now.

これ から 調べ れ ば いい と 思って まし た ||しらべ|||||おもって|| ||untersuchen||||||| I thought I'd start looking into it.

とにかく バック ナンバー が あれ ば 取っかかり は つかめる と 思い ます |ばっく|なんばー||||とっかかり||||おもい| ||||||Anknüpfungspunkt||greifen||| But I think we'll get a good idea of how to start if we can find a back issue first.

探し て み ま しょ う さがし||||| Let's look for one!

ええ …

あっ Ah!

ない なあ Not in here.

( える ) じゃあ 図書 室 でしょう か ? ||としょ|しつ|| ||Bücher||| Maybe they're in the library.

行って み ま しょ う おこなって|||| Let's go and see.

何 し てる ん です か ? 折 木 さん も 行く ん です なん||||||お|き|||いく|| What are you doing?

ほら Come on.

( 奉 太郎 ) 気 が 進ま ん たてまつ|たろう|き||すすま| ||||vorankommen| (Das gefällt mir nicht. I'm not a fan of this.

今日 は 金曜 だ から 図書 当番 は 多分 … きょう||きんよう|||としょ|とうばん||たぶん ||Freitag|||||| It's Friday, so the volunteer librarian is probably...

( 伊原 摩耶 花 ( いばら ま や か ) ) あれ 折 木 じゃ ない 久しぶり ね 会い たく なかった わ いはら|まや|か||||||お|き|||ひさしぶり||あい||| Ibara|Maya|||||||||||||||| Oh, if it isn't Oreki.

よう 伊原 会い に き て やった ぜ |いはら|あい||||| |Ihara|||||| Hey Ibara, I came just to see you.

( 摩耶 花 ) ここ は 教養 の 聖域 よ あんた に は 似合わ ない ん じゃ ない ? まや|か|||きょうよう||せいいき|||||にあわ|||| ||||Bildung||Heiligtum|||zu||steht dir nicht|||| (This is a sanctuary of culture. It's not for you, is it?

なら 自分 に は お 似合い だって の か ? |じぶん||||にあい||| |||||passend||| Sie glauben also, dass Sie gut zu uns passen würden? So you're saying it's a place for you?

ご 立派 な こと で |りっぱ||| |großartig||| That's marvelous.

相変わらず 最低 ね 冷やかし に 来 た ん なら 帰り なさい よ あいかわらず|さいてい||ひやかし||らい||||かえり|| wie gewohnt|||Stören|||||||| As annoying as ever, I see.

ええ と … Um...

( 福部 里志 ( ふく べ さとし ) ) や あ 奉 太郎 奇遇 だ ねえ ふくべ|さとし||||||たてまつ|たろう|き ぐう|| |||||||||Zufall|| Hey Houtarou, what a coincidence!

相変わらず 仲 が いい じゃ ない か さすが は 鏑矢 中 ( かぶら や ちゅう ) ベスト カップル あいかわらず|なか||||||||かぶらや|なか||||べすと|かっぷる |||||||||Kopfschmuck|||||| You guys are getting along great, as usual.

ふざけ ん な You've got to be kidding me.

こんな 陰気 な 男 ナメクジ の ほう が まだ マシ よ |いんき||おとこ||||||| |düster|||Schnecke|||||| I'd rather date a slug than this sulky bum.

( 摩耶 花 ) フン ! ( 奉 太郎 ) ナメクジ … まや|か|ふん|たてまつ|たろう| A slug...

だいたい 福 ちゃん |ふく| |Glück|

私 の 気持ち を 知って て よく そんな 冗談 が 言え る わ ね わたくし||きもち||しって||||じょうだん||いえ||| Wie können Sie so einen Witz machen, wenn Sie wissen, wie ich mich fühle?

ああ ごめん ね 摩耶 花 傷 つい ちゃ った ? |||まや|か|きず||| Sorry Mayaka, did that hurt you?

また そう やって 冗談 めかし て ごまかす ん だ から |||じょうだん|||||| ||||Scherz||täuschen||| And you always brush me aside with a joke.

ホント いいかげん に し て よ ね ほんと||||||

どういう ご 関係 な ん です か ? ||かんけい|||| ||Beziehung||||

中学 の ころ から 里志 に ホレ てる ん だ ちゅうがく||||さとし||||| ||||||verliebt||| She's had feelings for Satoshi since middle school.

まっ !

( 里志 ) コホン ! さとし|

千 反 田 さん こちら は 伊原 摩耶 花 僕ら と 同じ 鏑矢 中 出身 だ せん|はん|た||||いはら|まや|か|ぼくら||おなじ|かぶらや|なか|しゅっしん| ||||||Ihara|||wir|||Kamakura Pfeil||origin| Chitanda-san, this is Ibara Mayaka.

よろしく Nice to meet you.

( 里志 ) 摩耶 花 こちら は 千 反 田 える さん さとし|まや|か|||せん|はん|た||

僕 が こない だ 入部 し た 古典 部 の 部長 だ よ ぼく||||にゅうぶ|||こてん|ぶ||ぶちょう|| ||nicht kommen|||||||||| She's the president of the Classics Club that I joined last month.

こちら こそ よろしく お 願い し ます ||||ねがい|| Nice to meet you too.

それ より 二 人 そろって 何 の 用 だい ? ||ふた|じん||なん||よう| ||||zusammen||||

あっ そう で し た Oh, right!

あの 伊原 さん お 聞き し たい こと が ある ん です が |いはら|||きき|||||||| |Ihara||||||||||| Ibara-san, there's something I'd like to ask you.

( 摩耶 花 ) はい … まや|か|

ここ に 部活 の 文集 って 置 い て あり ます か ? ||ぶかつ||ぶんしゅう||お||||| Do you keep anthologies written by clubs here?

古典 部 の な ん です けど こてん|ぶ||||| Specifically, by the Classics Club.

古典 部 … こてん|ぶ The Classics Club...

なかった と 思う けど 表 に ない なら 書庫 かしら ? ||おもう||ひょう||||しょこ| ||||Tabelle||||Archiv| I don't think so.

そう です か … I see.

なんで 文集 を ? |ぶんしゅう|

文化 祭 で 文集 を 作る こと に なった ので ― ぶんか|さい||ぶんしゅう||つくる|||| We're going to write an anthology for the cultural festival, so I wanted to take a look at past issues.

一 度 以前 の 文集 を 見 て おこ う と 思い まし て ひと|たび|いぜん||ぶんしゅう||み|||||おもい||

へえ カンヤ 祭 に 出品 する ん だ 奉 太郎 が よく 承知 し た ね ||さい||しゅっぴん||||たてまつ|たろう|||しょうち||| |Kanya Festival|||Ausstellung||||||||verstanden|||

ほとんど 事後 承諾 だった けど な |じご|しょうだく||| |nachträglich|Zustimmung||| Das meiste wurde im Nachhinein gemacht.

カンヤ 祭 ? |さい Kanya Festival?

聞い た こ と ない ? 神 高 文化 祭 の 俗称 だ よ ききい|||||かみ|たか|ぶんか|さい||ぞく そや|| ||||||||||Umgangsbezeichnung|| Never heard it before?

また お前 の 考え た 俗 称 じゃ ない だ ろ う な |おまえ||かんがえ||ぞく|そや|||||| Ich hoffe, das ist nicht wieder ein Slangausdruck, den Sie sich ausgedacht haben.

本当 さ ! ほんとう|

手芸 部 の 先輩 は みんな カンヤ 祭って 呼 ん でる よ しゅげい|ぶ||せんぱい||||まつって|よ||| Everyone at the Sewing Club calls it that.

摩耶 花 は ? まや|か| How about you, Mayaka?

漫研 でも カンヤ 祭って 言って る わ まんけん|||まつって|いって|| manga club|||||| Everyone at the Manga Society call it that, too.

カンヤ … Kanya?

どういう 字 を 書く ん です か ? |あざ||かく||| How do you write that?

分から ない ん だ 聞い て 回ったり は し た ん だ けど ね わから||||ききい||まわったり||||||| ||||||to go around||||||| No idea. I've even asked around about it.

まあ 多分 神山 高校 文化 祭 が 神山 祭 に なって ― |たぶん|かみやま|こうこう|ぶんか|さい||かみやま|さい|| I'm guessing "Kamiyama High School Cultural Festival" turned into "Kamiyama Festival",

カン ヤマ 祭 カンヤ 祭 って ところ か と 思って る ん だ けど かん|やま|さい||さい|||||おもって||||

( 摩耶 花 ) それ で 千 反 田 さん まや|か|||せん|はん|た| Anyway, Chitanda-san, you might find the anthologies in our archive,

文集 は 書庫 を 探せ ば ある かも しれ ない けど ぶんしゅう||しょこ||さがせ|||||| ||library||to search||||||

ちょっと 司書 の 先生 が 会議 で 席 を はずし てる から ― |ししょ||せんせい||かいぎ||せき|||| |librarian||||||||is leaving|| but the librarian is at a meeting right now, so we can't get in.

今 入れ ない の よ いま|いれ|||

あと 30 分 も すれ ば 戻って くる と 思う けど … |ぶん||||もどって|||おもう| I think she'll be back in half an hour.

待つ ? まつ Do you want to wait?

( える ) どう し ます ? ( 奉 太郎 ) 待つ か ||||たてまつ|たろう|まつ| ||||||wait| What should we do?

( 摩耶 花 ) あんた は 帰って も いい のに まや|か|||かえって|||

( 奉 太郎 ) へ ー い へい たてまつ|たろう||-|| Sounds good.

( える ) あ …\ N ( 里志 ) あっ 待って 奉 太郎 ! ||n|さとし||まって|たてまつ|たろう

摩耶 花 さっき の 話 まや|か|||はなし Mayaka, why don't you tell them about what you told me earlier?

二 人 に も 聞い て もらったら どう だい ? ふた|じん|||ききい||||

( 摩耶 花 ) えっ まや|か|

うん …

フン そう ね ふん||

折 木 たま に は 頭 を 働かせ て みる 気 は ない ? お|き||||あたま||はたらかせ|||き|| Oreki, feel like using your head for once?

( 奉 太郎 ) ない ! ( える ) どういう お 話 です か ? たてまつ|たろう|||||はなし|| What might this be about?

( 里志 ) 愛 なき 愛読 書 の 話 さ さとし|あい||あいどく|しょ||はなし| |love||favorite reading|||| It's about a loved book given no love.

( える ) 愛 なき 愛読 書 ? |あい||あいどく|しょ A loved book given no love.

( 里志 ) なんとも 奇妙 な 話 で ね さとし||きみょう||はなし|| |indeed|strange|||| It's a strange story.

どう 考え て も つじつま が 合わ なく て |かんがえ|||||あわ|| ||||logic||it does not fit|| I was pondering it over with Mayaka since it doesn't make much sense.

摩耶 花 と 首 を ひねって い た ところ な ん だ まや|か||くび|||||||| |||neck||twisted||||||

( 奉 太郎 ) おお … おお ! ( える ) ぜひ 聞か せ て ください たてまつ|たろう|||||きか|||

( 摩耶 花 ) 私 が 当番 で 金曜 放課後 ここ に 来る と ね まや|か|わたくし||とうばん||きんよう|ほうかご|||くる|| Every Friday I come in for duty, the same book is always being returned.

毎週 同じ 本 が 返却 さ れ てる の よ まいしゅう|おなじ|ほん||へんきゃく||||| ||||returned|||||

今日 で 5 週 連続 これ だけ でも 変 な 話 でしょ ? きょう||しゅう|れんぞく||||へん||はなし| |||in a row||||strange||| This is the fifth week in a row.

これ が その 本 |||ほん This is the book.

( える ) わ あ キレイ な 本 |||||ほん What a pretty book!

( 奉 太郎 ) デカ い たてまつ|たろう|| ||large| Kamiyama High School Fifty Years of History

( える ) ちょっと 中 を 見 て も いい です か ? ||なか||み|||||

( 摩耶 花 ) どうぞ まや|か| Go ahead.

( 奉 太郎 ) ん ? たてまつ|たろう|

折 木 さん も ほら お|き|||

普通 の 学校 史 です ね ふつう||がっこう|し|| ordinary||||| Normale Schulgeschichte. It looks like a normal school history to me.

う うん …

これ を 読む の は かなり 大変 そう です ね ||よむ||||たいへん|||

これ を 毎週 借りる や つが い て も おかしく は ない な ||まいしゅう|かりる||||||||| It doesn't seem strange to me that someone might borrow this every week.

あんた ここ で 本 借り た こ と ない でしょ |||ほん|かり||||| You've never borrowed a book from here before, have you?

うち の 図書 室 の 貸し出し 期間 は 2 週間 な の ||としょ|しつ||かしだし|きかん||しゅうかん|| Our loan period is two weeks.

だから 毎週 借りる 必要 は ない の よ |まいしゅう|かりる|ひつよう|||| So there's no reason to borrow it weekly.

なのに この 本 は 毎週 返却 さ れる ん だって さ ||ほん||まいしゅう|へんきゃく||||| |||||return||||| But regardless, this book gets returned every week.

( える ) 誰 が 借り た か は 分かる ん です か ? |だれ||かり||||わかる||| Do you know who borrowed it?

もちろん

裏 に 貸し出し リスト が ある から 見 て み て うら||かしだし|りすと||||み||| There's a list of borrowers at the back.

( える ) あら ? 折 木 さん 見 て ください ||お|き||み|| Oreki-san, look at this.

毎週 違う 人 が 借り て ます まいしゅう|ちがう|じん||かり|| It's a different person every time!

しかも 全員 その 日 の うち に 返し て ます |ぜんいん||ひ||||かえし|| Und alle geben sie noch am selben Tag zurück. And they all returned the book on the same day they took it out!

( 摩耶 花 ) そう な の よ まや|か|||| Exactly.

貸し出し と 返却 が 同じ 日 で 5 週 連続 かしだし||へんきゃく||おなじ|ひ||しゅう|れんぞく ||return||||||consecutive For five weeks now, it's been checked out and returned on the same day.

時間 も 分かって て じかん||わかって| I also know that they all borrowed it during lunch break and returned it after school.

5 人 と も 昼 休み に 借り て 放課後 に 返し てる の じん|||ひる|やすみ||かり||ほうかご||かえし||

( 里志 ) どう だい ? 気 に なる だ ろ さとし|||き||||

ええ Yes...

私 気 に なり ます ! わたくし|き||| I'm curious!

う っ

うん ? ああ …

ちょっと 考え て み ま しょ う よ 折 木 さん |かんがえ|||||||お|き| Let's think about this, Oreki-san!

( 奉 太郎 ) おのれ 里志 たてまつ|たろう||さとし ||you|Satoshi Damn you, Satoshi...

こう なる こと を 見越し て 呼び止め た な ||||みこし||よびとめ|| ||||anticipation||to call out|| Sie haben das kommen sehen und sie zurückgerufen.

折 木 さん は 鍵 の こと と か 秘密 倶楽部 と か ― お|き|||かぎ|||||ひみつ|くらぶ|| |||||||||secret|club|| You solved the mystery of that lock and that secret club so easily!

あんなに 見事 に 解 い て くれ た じゃ ない です か |みごと||かい||||||||

何 ? それ なん| What?

奉 太郎 の 興味深い 一面 に まつわる 話 さ たてまつ|たろう||きょうみぶかい|いちめん|||はなし| ||||aspect||related|| Es geht um einen interessanten Aspekt von Bongtaro. Just the more interesting facets of Houtarou's life.

やめろ 人 聞き の 悪い |じん|きき||わるい Tun Sie es nicht. Sie sind kein guter Zuhörer. Don't talk about people like that.

とにかく 気 に なる ん です |き|||| Anyway, I'm curious!

( 奉 太郎 ) うん … なら ん たてまつ|たろう||| |||if| I'm not.

なる ん です ! I am!

なら ん ! I'm not!

( 摩耶 花 ) 折 木 ( 奉 太郎 ・ える ) ん ? まや|か|お|き|たてまつ|たろう||

静か に 千 反 田 さん も しずか||せん|はん|た|| Keep it down.

( える ) はい …\ N ( 奉 太郎 ) ああ … ||n|たてまつ|たろう| Yes...

( 奉 太郎 ) うかつ だった たてまつ|たろう|| ||careless| That was careless of me.

これ 以上 の 拒絶 や 言い逃れ は むしろ エネルギー 効率 が 悪い |いじょう||きょぜつ||いいのがれ|||えねるぎー|こうりつ||わるい |||rejection||excuses||rather||efficiency|| Any further refusal or excuses would just be a waste of energy.

ならば … In which case...

うーん そうだ な 少し 考え て みる か |そう だ||すこし|かんがえ||| Fine, I guess I'll think about it.

はい ! Okay!

ハア …

福 ちゃん 折 木 って 頭 よかった っけ ? ふく||お|き||あたま|| Fuku-chan, was Oreki actually smart?

あんまり Not really.

でも こういう 役 に 立た ない こと だ と ― ||やく||たた|||| But he's pretty useful when it comes to useless things.

時々 役 に 立つ ん だ ときどき|やく||たつ||

お前 ら 言い たい 放題 だ な おまえ||いい||ほうだい|| ||||wanting to do whatever|| Sie möchten etwas sagen. You guys can sure run your mouths.

( 奉 太郎 ) 5 週間 連続 で 別 の 人間 が この 本 を 借り たてまつ|たろう|しゅうかん|れんぞく||べつ||にんげん|||ほん||かり Five different people borrow this book each week for five weeks,

その 日 の うち に 返す |ひ||||かえす and then return it on the same day.

これ を 偶然 だ と 言い張る の は 簡単 だ が ― ||ぐうぜん|||いいはる|||かんたん|| |||||to insist||||| It would be easy to claim that it's just a coincidence, but Chitanda wouldn't accept that.

千 反 田 は 納得 し ない だ ろ う せん|はん|た||なっとく|||||

大事 な の は 真実 で は ない 千 反 田 が 納得 する こと な の だ だいじ||||しんじつ||||せん|はん|た||なっとく||||| important||||||||||||||||| Es geht nicht um die Wahrheit, sondern darum, wovon Chitanda überzeugt ist. What's important isn't the truth, but whether or not I can appease Chitanda's curiosity.

さて … Let's see...

昼 休み に 借り て 放課後 に 返し て い て は ― ひる|やすみ||かり||ほうかご||かえし|||| If you borrowed this book at lunch and returned it after school, there'd be no time to read it.

とても これ を 読む 暇 など なか ろ う し |||よむ|いとま||||| ||||time||||| Ich glaube nicht, dass er Zeit hatte, dies zu lesen.

家 に 持ち帰ら ない なら 借り ず に 図書 室 で 読め ば いい いえ||もちかえら|||かり|||としょ|しつ||よめ|| ||||||||library||||| And if you aren't going to take it home, you could just read it in the library.

結論 けつろん Kamiyama High School Fifty Years of History

この 本 は 図書 の 本分 を 果たす ため に 使用 さ れ て いる の で は ない |ほん||としょ||ほんぶん||はたす|||しよう|||||||| |||library||book||to fulfill|||to use||||||||

… と する と Which means...

本 を 読む 以外 に 使う と し たら どう 使う ? ほん||よむ|いがい||つかう|||||つかう How would you use a book besides reading it?

何 冊 か 積め ば 枕 に いい かも なん|さつ||つめ||まくら||| |books||to stack||pillow||| Vielleicht würden sich ein paar von ihnen als Kopfkissen eignen.

腕 に 着け れ ば 盾 に なる ね うで||つけ|||たて|||

もっと 真面目 に 考え て くれ |まじめ||かんがえ|| Can we try being serious here?

そう です よ That's right, there must be some use that only this book can fulfill.

こういう 本 ならでは の 使い道 が ある はず です |ほん|||つかいみち|||| ||only||||||

( 里志 ) じゃあ 千 反 田 さん は どう 思う ? さとし||せん|はん|た||||おもう Do you have any ideas then?

そう です ね Let's see...

重ね れ ば 浅 漬け が 漬かり ます かさね|||あさ|つけ||つかり| |||light|pickling||to be pickled| Wenn Sie sie stapeln, können Sie flache Gurken einlegen.

( 奉 太郎 ) お前 ら に は もう 聞か ない たてまつ|たろう|おまえ|||||きか| I'm not even going to ask you guys any more.

えっ ?

( 奉 太郎 ) 千 反 田 って ホント に 成績 優秀 な の か ? たてまつ|たろう|せん|はん|た||ほんと||せいせき|ゆうしゅう||| ||||||||grades|excellent||| Is Chitanda seriously a top student?

ただ の 天然 に しか 思え ん の だ が ||てんねん|||おもえ|||| ||natural||||||| Das erscheint mir ganz natürlich. She seems like a complete airhead to me.

視点 を 変えよ う してん||かえよ| perspective||change| Let's try a different angle.

毎週 別 の 人間 が 借り て いる の は どういう わけ か まいしゅう|べつ||にんげん||かり||||||| Suzuki Yoshie

名前 から 見 て 全員 女 だ な なまえ||み||ぜんいん|おんな|| If you look at the names, they're all girls.

考え られる の は 2 つ かんがえ||||

彼女 ら に 共通 点 は ない が ― かのじょ|||きょうつう|てん||| |||common|||| Sie haben keine Gemeinsamkeiten. These girls are unrelated to each other, and checking out this book on Fridays is a fad for some reason.

この 本 を 金曜日 の 午後 に 使う こと が ― |ほん||きんようび||ごご||つかう|| |||||afternoon|||| Ich habe beschlossen, dieses Buch am Freitagnachmittag zu benutzen.

はやって いる 場合 ||ばあい is popular||case

そして 彼女 ら は ― |かのじょ|| Two

グループ で この 本 を 使用 し ― ぐるーぷ|||ほん||しよう|

当番 制 で 順番 に 借り て 使って いる 場合 だ とうばん|せい||じゅんばん||かり||つかって||ばあい| |system||order||||||| Der Fall einer Person, die die Ausrüstung abwechselnd ausleiht und benutzt.

はやり ねえ is popular| A fad, huh...

占い と か うらない|| Maybe for fortune-telling?

あっ こんな 感じ ? ||かんじ

“ 今週 の あなた の ラッキー アイテム は 学校 史 ” こんしゅう||||らっきー|あいてむ||がっこう|し "Your lucky item this week is the school history!"

“ 金曜日 の 午後 に 借り て その 日 の うち に 返す と ― ” きんようび||ごご||かり|||ひ||||かえす| "If you borrow it on Friday afternoon and then return it on the same day, things will go well with your boyfriend!"

“ 彼 氏 と ウマ く いく かも ” なんて かれ|うじ|||||| Ich weiß nicht, vielleicht habe ich ja Glück mit meinem Freund.

バカバカしい それ に 5 週 連続 だ ぞ ばかばかしい|||しゅう|れんぞく|| That's just dumb.

言って み た だけ だ よ いって||||| Just throwing out ideas.

( 奉 太郎 ) 共通 点 は 全員 が 女 それ と 2 年生 クラス は 違う たてまつ|たろう|きょうつう|てん||ぜんいん||おんな|||ねんせい|くらす||ちがう The common link is that they're all girls, and all in second year, but different classes.

( 摩耶 花 ) みんな 女 な の は 何 か 理由 が ある の かしら ? まや|か||おんな||||なん||りゆう|||| Could there be some reason why they're all girls?

なんとも 言え ん な |いえ|| I can't think of one.

全校 から 無作為 に 5 人 選 ん で ― ぜんこう||むさくい||じん|せん|| ||randomly||||| It's entirely within the realm of probability to get only girls if you were to randomly pick five students from the entire school.

それ が 全員 女 で ある 可能 性 は 十分 ある ||ぜんいん|おんな|||かのう|せい||じゅうぶん|

( 里志 ) それ と 同性 で 群れる の も 珍しい こと じゃ な いよ ね さとし|||どうせい||むれる|||めずらしい||||| |||same sex||to gather||||||||

何 か の 合図 って の は どう だ ? なん|||あいず||||| |||signal||||| Maybe it's some kind of message?

例えば 本 を 表 に し て 返し て あったら 可 たとえば|ほん||ひょう||||かえし|||か ||||||||||possible For example, "yes" if it's returned facing up,

裏 なら 不可 と か うら||ふか|| ||not possible|| and "no" if it's face down?

( 摩耶 花 ) うん … まや|か|

表裏 ( おもて うら ) で 合図 って の は ない と 思う わ よ ひょうり||||あいず||||||おもう|| front and back||back||signal|||||||| I don't think you could use it that way.

ほら Look.

( 里志 ) なるほど これ じゃ 表 も 裏 も 分から ない ね さとし||||ひょう||うら||わから|| Returns Corner

( 奉 太郎 ) う うん … たてまつ|たろう||

まあ 折 木 が いくら 知恵 を 絞って も そんな ところ よ |お|き|||ちえ||しぼって|||| |||||||to squeeze|||| Well, wringing Oreki's brain isn't going to get us very far.

私 と 福 ちゃん だって 散々 考え た ん だ か … ら ? わたくし||ふく|||さんざん|かんがえ||||| |||||thoroughly|||||| Fuku-chan and I already spent ages thinking this—

( える ) クン クン ( 摩耶 花 ) う っ 何 ? |||まや|か|||なん

( える ) クン クン 何 か に おい が し ます |||なん||||||

えっ そう ? Really?

( 摩耶 花 ) クン クン 何も におわ ない けど ? まや|か|||なにも|||

( える ) いいえ 確かに ||たしかに No, it's definitely there.

何 か の 刺激 臭 です シンナー の よう な … なん|||しげき|くさ||しんなー||| |||stimulus|smell||thinner||| Something quite pungent, like paint thinner...

間違い あり ませ ん まちがい||| There's no mistaking it.

( 奉 太郎 ) 犬 たてまつ|たろう|いぬ Dog.

まあ でも

千 反 田 さん が こう まで 断言 する なら ― せん|はん|た|||||だんげん|| |||||||assert||

勘違い じゃ な さ そう だ ね かんちがい|||||| misunderstanding|||||| Ich glaube nicht, dass Sie sich irren.

( 奉 太郎 ) … と すれ ば たてまつ|たろう||| Which would mean...

奉 太郎 その 顔 は 何 か 分かった ね たてまつ|たろう||かお||なん||わかった| Houtarou...

( 摩耶 花 ) ホント に ? まや|か|ほんと| Really?

まあ な 確定 は でき ん が ||かくてい|||| ||determination|||| Maybe.

千 反 田 運動 する 気 は ない か ? 行って ほしい 所 が ある ん だ が せん|はん|た|うんどう||き||||おこなって||しょ||||| |||to exercise||||||||||||| Chitanda, feel like taking a walk?

分かり まし た わかり|| Alright!

( 奉 太郎 ) えっ ? いや 俺 は 行か ず に お前 だけ で たてまつ|たろう|||おれ||いか|||おまえ||

( える ) 私 だけ ? どうして です か ? |わたくし|||| Just me?

それ は … う うん Well, because...

その とおり だ よ 千 反 田 さん ||||せん|はん|た| That's right, Chitanda-san!

奉 太郎 に 使わ れる なんて あっちゃ いけ ない たてまつ|たろう||つかわ||||| ||||||it is not acceptable|| Don't let Houtarou use you!

奉 太郎 は 使って こそ 役 に 立つ ん だ から たてまつ|たろう||つかって||やく||たつ||| He's more useful the more you use him!

ずいぶん な 言いぐさ だ な ||いいぐさ|| ||way of saying||

( える ) いえ 私 は どこ か に 行く なら 一緒 か と 思った だけ です ||わたくし|||||いく||いっしょ|||おもった|| |||||||||together||||| Oh, I just thought that if we're going somewhere, we should go together.

ああ なる ほど ね Oh, well that's fine.

では 行き ま しょ う か 折 木 さん |いき|||||お|き| Let's go then, Oreki-san!

ああ …

いらっしゃい ませ よう こそ 当店 へ ||||とうてん| ||||our store| It's a pleasure to have you here.

2 つ の コース 料理 を ご 用意 し て おり ます ||こーす|りょうり|||ようい|||| There are two courses available.

どちら に 致し ます か ? ||いたし|| Which would you prefer?

ハア …

( 女性 の 笑い声 ) じょせい||わらいごえ

ああ …

( 笑い声 ) わらいごえ

( 奉 太郎 ) あっ あ あっ たてまつ|たろう|||

お 勧め は ― |すすめ| We recommend this one.

こちら です よ

( 笑い声 ) わらいごえ

折 木 さん ? お|き| Oreki-san?

ハア 分かった よ |わかった|

今日 は 雨 で 体育 が 潰れ た から な きょう||あめ||たいいく||つぶれ||| ||||||collapsed|||

可 処分 エネルギー は まだ 残って る か|しょぶん|えねるぎー|||のこって| |dispose||||| I've still got a bit of disposable energy left.

はい ! Okay!

どん だけ 限ら れ た エネルギー な の よ あんた は ||かぎら|||えねるぎー||||| how||is limited|||||||| Just how limited are your energy supplies?

ほっとけ leave it Oh, shut up.

( 奉 太郎 ) じゃあ 行く か ( える ) はい たてまつ|たろう||いく||| Let's go then.

待って まって Wait.

私 も 行く ちょっと 気 に なる し わたくし||いく||き||| I'll come too.

福 ちゃん ちょっと お 留守番 お 願い ね ふく||||るすばん||ねがい| fortune|||||||

あっ ?

( 摩耶 花 ) だって 図書 当番 放り出し て おけ ない でしょ ? まや|か||としょ|とうばん|ほうりだし|||| |||||to throw out|||| I can't just abandon my library duties.

( 奉 太郎 ) じゃ あな 里志 たてまつ|たろう|||さとし |||you|Ryosuke Later, Satoshi.

留守番 よろしく るすばん|

( える ) それ で 折 木 さん どこ へ 行く ん です か ? |||お|き||||いく||| So where are we going, Oreki-san?

( 奉 太郎 ) 美術 室 だ たてまつ|たろう|びじゅつ|しつ| The Art Room.

( 摩耶 花 ) 向こう の 校舎 ね まや|か|むこう||こうしゃ| ||over there||school building| That's in the other building.

( 奉 太郎 ) そ っ 遠い だ から 行き たく なかった ん だ たてまつ|たろう|||とおい|||いき|||| Right. It's far, which is why I didn't want to go.

( 摩耶 花 ) あんた ホント に ものぐさ ね まや|か||ほんと||| |||||lazy| You are seriously lazy.

( える ) そこ に 何 が ? |||なん| What will we find there?

( 奉 太郎 ) その 前 に 整理 だ たてまつ|たろう||ぜん||せいり| |||||organize| (Aber zuerst müssen wir das in Ordnung bringen. Let's put together what we know first.

あの 本 の 使い道 だ が ― |ほん||つかいみち|| If you consider how big that book is, there's probably no girl who'd find time to use it during break.

休み 時間 に あんな デカ い 物 を 使う 女子 は まずい ない だ ろ う やすみ|じかん|||||ぶつ||つかう|じょし|||||| Ich glaube nicht, dass ein Mädchen so etwas Großes in ihrer Freizeit benutzen würde.

… と なれ ば 考え られる の は 授業 だ |||かんがえ||||じゅぎょう| Which means they must be using it during class.

学年 が 同じ で ― がくねん||おなじ| Class

クラス が 別 の 生徒 が 関係 する 授業 と いえ ば 何 だ ? くらす||べつ||せいと||かんけい||じゅぎょう||||なん| Class

体育 か 芸術 科 目 です ね たいいく||げいじゅつ|か|め|| |||subject|||

( 奉 太郎 ) そう たてまつ|たろう| Right.

あの 5 人 は 毎週 授業 の 前 に 当番 を 決め て 借り に 来 て たん だ |じん||まいしゅう|じゅぎょう||ぜん||とうばん||きめ||かり||らい||| Those girls decided to take turns borrowing the book every week before class.

毎週 って の が 分から ない わ ね まいしゅう||||わから||| I don't get why they do it every week.

貸し出し 期間 は 2 週間 だ から かしだし|きかん||しゅうかん|| The loan period is two weeks.

( 奉 太郎 ) あんな デカ い 本 たてまつ|たろう||||ほん It's easier to return something that big than take it home every week.

持って おく より 毎週 返し て おく ほう が 楽 だ ろ ? もって|||まいしゅう|かえし|||||がく|| |||||||||easy||

( 摩耶 花 ) ああ そう ね まや|か|||

( える ) ハッ !

( 摩耶 花 ) うん ? どう し た の ? まや|か|||||

( える ) 本 と 同じ に おい が し ます |ほん||おなじ||||| It's the same smell as the book!

ホント に ? ほんと| Really?

中 を 見 れ ば 分かる なか||み|||わかる You'll understand when you look inside.

( える ・ 摩耶 花 ) あっ ! |まや|か|

( 奉 太郎 ) 本 の 使い道 は あれ だ たてまつ|たろう|ほん||つかいみち||| That's what the book's being used for.

2 年 D ・ E ・ F 組 の 合同 授業 とし|d|e|f|くみ||ごうどう|じゅぎょう ||||||joint|

芸術 科 目 美術 科 で 制作 さ れ た 絵 げいじゅつ|か|め|びじゅつ|か||せいさく||||え ||||||gestaltet|||| Paintings for an arts elective class.

あの 装丁 なら 絵 の モチーフ に ピッタリ だ |そうてい||え||もちーふ||ぴったり| |binding||||||perfectly| The book's cover is perfect for a motif in a painting.

絵の具 の におい だった ん です ね えのぐ|||||| Farbe|||||| So it was the smell of paint!

どうして 分かった の ? |わかった| How did you figure that out?

どうして って … "How?"

ただ の ひらめき ただ の 運 だ ろ |||||うん|| ||inspiration||||| It just came to me.

( える ・ 摩耶 花 ) は あ … |まや|か||

( 里志 ) いや あ 見事 見事 さとし|||みごと|みごと ||||beautifully Brilliantly done!

さすが に 絵 の モチーフ に 使った なんて ― ||え||もちーふ||つかった| It didn't even occur to me that it might have been used as a motif for paintings.

想像 も つか なかった よ そうぞう|||| couldn't imagine||||

なんで あんな の が 分かる の ? ||||わかる| How did you even figure that out?

折 木 変 お|き|へん ||to change You're weird, Oreki.

何 を 言う 俺 ほど 平均 的 な 人間 は い ない なん||いう|おれ||へいきん|てき||にんげん||| |||||average|||||| Was meinst du? Es gibt niemanden, der durchschnittlicher ist als ich. What are you talking about?

さて どう だ ろ う ね Well, I wonder about that...

でも 本当 に 折 木 さん に は 驚か さ れ まし た |ほんとう||お|き||||おどろか|||| Aber Herr Oriki hat mich wirklich überrascht. You really surprised me though...

折 木 さん の 頭 の 中 に は 私 も 興味 あり ます お|き|||あたま||なか|||わたくし||きょうみ|| I'm curious about what's in your head.

( 里志 ) 興味 が ? ( える ) ええ さとし|きょうみ||| Curious?

一 度 切り開 い て 中 を 見 て み たい くらい です ひと|たび|きりひら|||なか||み||||| I feel like I want to open it up and take a peek inside.

大した 脳みそ じゃ ない ぞ たいした|のうみそ||| a significant|brain||| There's nothing special about my brain.

学業 優秀 な お前 が 見 て も 得る もの は ない がくぎょう|ゆうしゅう||おまえ||み|||える||| academic achievements|excellent|||||||||| It's nothing compared to the school's top student.

( 摩耶 花 ) へえ 学業 優秀 な の まや|か||がくぎょう|ゆうしゅう|| |||studies|||

そう そう 中間 テスト は まだ だ けど ||ちゅうかん|てすと|||| ||midterm||||| That's right!

きっと 学年 でも トップ クラス の 成績 を 取る よ |がくねん||とっぷ|くらす||せいせき||とる| ||||||grades|||

いえ No...

いくら 成績 が 取れ て も それ は パーツ の 集合 体 に すぎ ませ ん |せいせき||とれ|||||||しゅうごう|からだ|||| ||||||||parts||collection||||| Ganz gleich, wie gut Ihre Noten sind, es ist nur eine Ansammlung von Teilen.

私 は そういう パーツ で は なく ― わたくし|||||| But I'm not interested in the parts.

思考 を 生みだす システム が 知り たい ん です しこう||うみだす|しすてむ||しり||| ||generate|||||| Ich möchte das System kennen, das die Gedanken erzeugt. I want to know how it all works as a system.

は あ … I see...

( 奉 太郎 ) … と いう か たてまつ|たろう||| Nevermind that, I find her sense of smell far more mysterious.

こいつ の 嗅覚 の ほう が 俺 に は よほど 謎 な ん だ が ||きゅうかく||||おれ||||なぞ|||| ||sense|||||||a lot||||| Sein Geruchssinn ist für mich eher ein Rätsel.

折 木 さん なら もしかしたら … お|き||| Oreki-san might even be able to...

( 奉 太郎 ) うん ? ( える ) あっ たてまつ|たろう|||

( える ) いえ … なんでも

まあ とにかく Well, regardless, that was quite a fun way to pass the time.

なかなか 面白い 時間 を 過ごさ せ て もらった よ |おもしろい|じかん||すごさ||||

千 反 田 さん は ? せん|はん|た|| What do you think, Chitanda-san?

( える ) もちろん 楽しかった です 時間 を 短く 感じ まし た ||たのしかった||じかん||みじかく|かんじ|| It was fun, of course!

私 は 何 時間 かかって も 分から なかった のに … わたくし||なん|じかん|||わから|| I spent all that time and still couldn't figure it out...

悔しい くやしい frustrating That bothers me!

( 里志 ) だ から 言った じゃ ない か “ 時々 役立つ ” って さとし|||いった||||ときどき|やくだつ| I told you before, right?

でも 折 木 に 負ける の は 納得 いか ない ! |お|き||まける|||なっとく|| ||||to lose|||understand|| I can't stand losing to Oreki, though!

やっぱり 悔しい ! |くやしい It bothers me!

( 里志 ) まあまあ さとし| Now, now...

( 奉 太郎 ) 違う たてまつ|たろう|ちがう Different...

ここ が 違う こんな ふう に 俺 は なら ない ||ちがう||||おれ||| Das ist anders. Ich bin nicht so.

何 が 違う 何 が … なん||ちがう|なん| Something's different.

( 里志 ) そう な ん だ よ ねえ さとし|||||| That's right.

ごく まれ に ひらめく 一瞬 の 輝き か はたまた … ||||いっしゅん||かがやき|| |rare||it shines|||||or Was it just a rare moment of genius? Or perhaps...

( える ) 折 木 さん 帰っちゃ ダメ です |お|き||かえっちゃ|だめ| You can't leave yet, Oreki-san!

なんで ? ああ 文集 ||ぶんしゅう Why not?

そう です 先生 を 待た ない と ||せんせい||また|| ||||to wait|| We have to wait for the librarian.

奉 太郎 って 時々 抜け てる ん だ よ ね たてまつ|たろう||ときどき|ぬけ||||| ||||not all there||||| Bongtaro ist manchmal ein bisschen unberechenbar. You sure can be careless sometimes, Houtarou.

時々 ? 過大 評価 じゃ ない ? ときどき|かだい|ひょうか|| |overly|evaluation|| Manchmal? Sometimes?

( 奉 太郎 ) う うん ( 糸魚川 養子 ( いとい がわ よう こ ) ) 伊原 さん たてまつ|たろう|||いといがわ|ようし|||||いはら| ||||Itoigawa|adopted son|||||Ihara-san|

( 糸魚川 ) ご苦労さま もう 帰って いい わ よ いといがわ|ごくろうさま||かえって||| Itoigawa|thank you for your hard work||||| Good work. You can go home now.

( 摩耶 花 ) あっ はい 戻って た ん です か 糸魚川 先生 まや|か|||もどって|||||いといがわ|せんせい |||||||||Itoigawa| Oh, you're back, Itoigawa-sensei.

先生 古典 部 の 福部 里志 です せんせい|こてん|ぶ||ふくべ|さとし| I'm Fukube Satoshi from the Classics Club.

文集 を 作る ため に ― ぶんしゅう||つくる|| We're looking for a back issue for the anthology we're making.

バック ナンバー を 探し て いる ん です が ばっく|なんばー||さがし||||| back||||||||

書庫 を 調べ て も いい です か ? しょこ||しらべ||||| Would you mind if we took a look in the archives?

古典 部 … 文集 ? こてん|ぶ|ぶんしゅう The Classics Club?

あなた たち 古典 部 な の ? ||こてん|ぶ|| You're in the Classics Club?

そう 残念 だ けど ― |ざんねん|| I see. I'm afraid that there aren't any back issues of the anthology in the archives.

文集 の バック ナンバー は 書庫 に は ない わ ぶんしゅう||ばっく|なんばー||しょこ||||

( 里志 ) 見落とし と いう こと は ? さとし|みおとし|||| |overlooking|||| Are you sure you didn't see them?

あったら さすが に 覚え てる わ じゃ 失礼 する わ ね |||おぼえ||||しつれい||| I'd remember if they were there.

( 里志 ) は あ … すいません で し た さとし||||||

だ そう だ よ 千 反 田 さん ||||せん|はん|た| So she says, Chitanda-san.

これ は 困り まし た ||こまり|| That's a problem...

その うち 見つかる さ ||みつかる| Das werden wir noch früh genug herausfinden. I'm sure we'll find them at some point.

は あ …

( 摩耶 花 ) 折 木 どう ? まや|か|お|き| Well, Oreki?

問題 解 い て 気分 は スッキリ って とこ かしら ? もんだい|かい|||きぶん||すっきり||| ||||||refreshingly||| Do you feel better having solved the mystery?

( 奉 太郎 ) 別に ( 摩耶 花 ) あっ そ たてまつ|たろう|べつに|まや|か|| Not really.

( える ) 仕方 あり ませ ん 帰り ま しょ |しかた||||かえり|| I guess we should just go home then.

今日 は 収穫 も あり まし た し きょう||しゅうかく||||| ||harvest||||| And I did learn something today...

何 だ ? それ なん|| What do you mean?

いえ 一身 上 の 都合 です |いっしん|うえ||つごう| Nothing. Just a personal matter.

また それ か That again?

そう Yes...

折 木 さん なら もしかしたら お|き||| Oreki-san might even be able to...

( 電話 の 着信 音 ) でんわ||ちゃくしん|おと

はい … 折 木 です |お|き|

( える ) もしもし ? 千 反 田 です ||せん|はん|た| Hello?

あ … 千 反 田 ? |せん|はん|た

( える ) あの … すみません も しか して お 休み で し た か ? |||||||やすみ||||

( 奉 太郎 ) まあ な 姉 貴 の 電話 か と 思った たてまつ|たろう|||あね|とうと||でんわ|||おもった Kind of. I thought it was maybe my sister.

( 奉 太郎 の あくび ) たてまつ|たろう|| |||yawn

( 奉 太郎 ) … で 日曜 なんか に どう し た ? たてまつ|たろう||にちよう||||| So why are you calling on a Sunday?

( える ) すみません If it's possible, I'd like to meet with you today.

でき れ ば 今日 お 会い し たい ん です けど … |||きょう||あい|||||

( 奉 太郎 ) うん ? たてまつ|たろう|

( える ) 折 木 さん に 折り入って お 話し し たい こと が ある ん です |お|き|||おりいって||はなし||||||| |||||to speak privately||||||||| I have something important to talk to you about.

( 奉 太郎 ) 遅い たてまつ|たろう|おそい ||slow She's late.

ああ …

( ドア が 開く 音 ) ( 奉 太郎 ) あっ どあ||あく|おと|たてまつ|たろう|

( える の 荒い 息遣い ) ||あらい|いきづかい ||rough|breathing

お …\ N お呼び 立て し て すみません |n|および|たて||| Es tut mir leid, dass ich Sie angerufen habe.

( 奉 太郎 ) ああ … たてまつ|たろう|

それ で 何 か 用 だった か ? ||なん||よう|| So, what did you want?

はい ? Pardon?

何の ため に ― なんの|| Why did you call me out to this cafe?

この 店 まで 呼び出し た の か って 聞い てる ん だ |てん||よびだし|||||ききい|||

この お 店 を 指定 し た の は 折 木 さん です ||てん||してい|||||お|き|| ||||designated|||||||| But you picked out the cafe.

( 奉 太郎 ) 帰る ( える ) えっ ? たてまつ|たろう|かえる|| I'm going home.

( える ) ま … 待って ください ||まって|

( 奉 太郎 ) 貴重 な 日曜日 だ ぞ たてまつ|たろう|きちょう||にちようび|| ||precious|||| This is my precious day off.

お前 と 漫才 する ため に 浪費 など でき ん おまえ||まんざい||||ろうひ||| ||stand-up comedy||||waste||| I can't afford to waste it playing the fool with you.

す … すみません I'm sorry!

私 緊張 し てる ん です わたくし|きんちょう|||| I'm just nervous...

緊張 ねえ きんちょう| Nervous, huh?

俺 に 告白 でも する つもり か ? おれ||こくはく|||| Wirst du mir beichten? Are you going to confess to me or something?

( える ) ハッ

うん ?

告白 と いえ ば そう かも しれ ませ ん こくはく|||||||| Vielleicht ein Geständnis. Perhaps you could call it a confession...

えっ ?

ああ …

♪~ konya koi ni kawaru

~♪ madoromi no yakusoku

( える ) 次回 「 事情 ある 古典 部 の 末 裔 ( まつ えい ) 」 |じかい|じじょう||こてん|ぶ||すえ|えい|| |||||||descendant|descendant|| Next time: A Descendant of the Classics Club and Her Reasons