Suisei no Gargantia - 13
( レド ) は ぁ …
( ストライカー ) 姿勢 制御 システム 再 起動
ああ う っ ああ
( ストライカー ) レド 少尉 貴 官 の 抵抗 は 無意味である
そんな …
じゃあ 今 まで 俺 が 話して た の は …
( チェインバー ) X 3752 ストライカー インターフェースシステム
全て 貴 官 の 捏造 に よる もの か ?
( ストライカー ) 既に 当 機 の パイロット は 存在 し ない
だが 当 機 は
クーゲル 中佐 の 任務 を 継承 し 代行 して いる
全て 中佐 の 策定 要項 を 遵守 した 上 で の 行動 である
なんだ と !
( ストライカー ) この 船団 の 社会 形態 は 当 機 を 偶像 と する 事 で 連携 し
機能 する システム と して クーゲル 中佐 が 構築 した もの である
既に 当 機 は 単独 の 機動 兵器 で は ない
現在 で は 共同 体 そのもの が 当 機 に 依存 し
当 機 を 利用 する ユーザー である
彼ら が 求める 安定 した 団結 を 実現 し 維持 する ため に
当 機 は 支配 と 統制 の ため の 圧力 を 提供 し 続ける
彼ら 全体 が 繁栄 と 安息 を 獲得 する こと で
当 機 は 存在 意義 を 達成 する
貴 様 !
( ストライカー ) 私 は 人類 支援 啓蒙 レギュレーションシステム
すなわち
“ 神 ” と 呼ば れる 存在 である
ふざける な !
繁栄 だ と ? 安息 だ と ?
みんな 貴 様 の 奴隷 に さ れて た だけ じゃ ない か !
( ストライカー ) 唯一 絶対 の 圧倒 的 支配 者 が 君臨 する こと で
民衆 は 思考 判断 の 責務 から 開放 さ れる
レド 少尉 貴 官 も また
自ら 思考 し 判断 する こと を 負担 と 感じて いた はずだ
有意 提言
崇拝 せよ 服従 せよ
私 が 統括 する 世界 の 一部 と なる べし
何 を …
( チェインバー ) 懐疑 提言
はっ
( チェインバー ) X 3752 に 告げる
貴 官 の 論理 は 破綻 して いる
思考 と 判断 を 放棄 した 存在 は 人類 の 定義 を 逸脱 する
貴 官 が 統括 する 構成 員 は 対人 支援 回路 の 奉仕 対象 たり え ない
( ストライカー ) 統率 と 支配 を 委任 さ れた 私 の 思考 判断 は
私 に 従属 する 人類 の 総意 である
よって 現在 の 私 は 奉仕 者 で は なく 奉仕 の 対象 に 属して いる
K 6821 チェインバーシステム は
私 と 私 が 統括 する 人類 に 奉仕 す べし
( チェインバー ) 否定 する
私 は 支援 啓発 インターフェースシステム
奉仕 対象 は 人間 であり
神 を 名乗る 存在 に 奉仕 する 機能 は ない
チェインバー
( チェインバー ) ストライカー は プログラム の 脆弱 性 を 露呈 した
パイロット が 行動 方針 を 誤れば
システム も また
あのような 論理 破綻 に 至る と 推測 さ れる
遺憾な 実例 である
は ぁ …
( チェインバー ) 破綻 した 個体 は
対人 支援 回路 の 設計 思想 と 存在 価値 の 全て を 危機 に さらす
ストライカー の 即時 停止 と 破棄 を 最 優先 課題 と 認識 する
お前 に とって は 身内 の 恥 って 訳 か
( チェインバー ) 貴 官 は この 想定 外 の 環境 に おいて
常に 正しく 人間 と して 思考 し 判断 した
その 結果 当 機 も また 今なお 正常な 機能 を 維持 して いる
( ストライカー ) 否定 する
貴 官 ら は 共に 暴走 して いる
あいつ を 倒そう チェインバー それ が 俺 達 の 務め だ
( チェインバー ) 全面 的に 同意 する
( ラケージ ) あなた 達 ! ここ が 正念場 です わ よ !
( ヘリック ) 機関 停止 後部 デッキ より 火災 発生 !
船団 長 退避 を !
( フランジ ) いい や 砲撃 を 続行 せよ
断じて 奴 ら に この 遺跡 を 明け渡して は なら ん !
しかし !
我々 は 自ら の 航路 を 捜し 求めて ガルガンティア の 庇護 を 見限った
決して 膝 を 屈する 訳 に は いか ん !
船団 長 …
非 戦闘 員 は 脱出 さ せた まえ !
う っ
な っ !
ピニオン
( 仲間 A ) 今 の で 最後 だ
後 は もう 充電 待ち の やつ しか 残って ねえ
( ピニオン ) 次に 撃てる の は ?
( マイタ ) 1 番 早い の は 3 分 後 後 は 順繰り でも 5 分 に 1 発
チッ ど いつも こいつ も 使え ねえ !
( 仲間 たち ) ひ っ !
( ピニオン ) ガラクタ に ボンクラ ばっかり 揃 いやがって !
何もかも クソ も 役 に も 立ちゃ し ねえ
こんな の 俺 1 人 で 充分じゃ ねぇ か !
おい て め ぇら みんな 用 済み だ !
とっとと ここ から 出て 行け !
( 仲間 たち ) え …
ラケージ !
トンズラ かます から 退路 を 確保 だ !
( 無線 : ラケージ ) ちょ っ 正気です の ?
東側 の 桟橋 から 1 隻 出る
そい つ の 護衛 に 集中 しろ
さっ 行け !
あの ロブスター は 気 が 短い
長居 は 無用だ
( 仲間 たち ) う っ う …
( マイタ ) ピニオン ( 仲間 たち ) く ぅ … う う っ
勘違い する んじゃ ねえ マイタ
この 城 は 俺 と 兄貴 が 夢 に 見た 宝 島 だ
もう 二度と 離しゃ し ねえ
誰 に も 渡しゃ しね え んだ !
は ぁ …
( ピニオン ) と っと と 失せ ろ !
俺 の 城 から 出て け 〜!
( 仲間 たち ) な …
は ぁ …
う っ くっ …
はっ はっ はっ はっ …
逃げ られる 奴 は 逃げる に 越した 事 は ねえ よ
なあ 兄貴
そう 思う だ ろ ?
パイロット 抜きで あの 強 さ は なんだ !
( チェインバー ) ストライカー は クーゲル 中佐 の 操縦 技能 を 解析 し
自立 起動 プログラム を 最適 化 して いる
機動 力 で 当 機 を 47% 凌 駕
( ストライカー ) 降伏 せよ
服従 せよ
( レド ) 俺 は …
どれ 程 虚 しく て 空っぽ の もの を 信じて いた んだ
ただ 崇めて
頼って 従って い られる
大義 さえ あれば いい と 思って いた
それ が 機械 仕掛け の 偽物 でも
まるで 見分け が 付け られ なかった
( ストライカー ) 従属 こそ 安息 の 道 である
レド 少尉 認識 せよ
( レド ) これ が 中佐 の 望んだ 大義 だ と ?
こんな もの の ため に 戦って
同胞 の 命 まで 費やして
チェインバー !
マキシマイズ
ニューロ プラスパワード 開始 !
( チェインバー ) 許諾 でき ない
サポート の ない 状況 に おいて
パイロット の 機械 化 融合 は 自殺 行為 である
構わ ない 俺 を 食え
( チェインバー ) 許容 外 判断
いい んだ よ チェインバー
身内 の 恥
さっき の お前 と 同じだ
奴 は 故郷 を 捨てて まで 憎み 合う こと を —
やめ られ なかった 人類 が 産み 落とした 怪物 だ
俺 も お前 も 奴 と 同じ 世界 で 生まれ育った 同類 だ
再び 蘇った この 星 に 俺 達 の 居場所 は ない
そして … もう 帰る 道 も ない
なら いい んだ
奴 を 道連れ に 出来る なら もう 俺 に 悔い は ない
( チェインバー ) 貴 官 の 論理 に 破綻 は ない
ぐ わ ぁ 〜! ああ 〜!
( チェインバー ) 全 システム を レド 少尉 の 中枢 神経 に 接続
臨界 性能 153% に 更新
貴 官 の 生命 維持 限界 まで 残り 482 秒
上等だ !
( ストライカー ) 抵抗 は 無意味である
う おお 〜!
ぐ は っ ! くっ !
は ぁ 〜
( 警告 音 ) は っ … はっ
は ぁ !
( リジット ) あっ …
( オルダム ) かつて その 鍵 は
星 の 世界 に
梯子 を 伸ばす ため の もの だった と 伝え られて いる
梯子 は 天 を 貫く 高 さ を 失った が
それ でも 空 の 彼方 に 矢 を 飛ばす 無敵の 石 弓 と して
我ら 五 賢人 の 手 に 委ね られた
失わ れた 時代 の 兵器 を 今 再び 目覚め させる
その 禁 忌 を 犯す 覚悟 を 君 に 問う
リジット
ガルガンティア の 明 主 よ
構い ませ ん
私 に は この 船 に 集った 全て の 同胞 を 守る 義務 が ある
は ぁ …
( エイミー ) レド !
私 達 が ついて る !
私 達 が 一緒に 戦う !
エイミー
あなた と 離れて やっと 分かった !
どんなに 辛くて も 私 は あなた の そば に い たい !
だから
は ぁ …
( エイミー ) だ から 帰って 来て !
あなた が 守ろう と して くれた 場所 に !
私 達 の ガルガンティア に !
あっ … はっ !
なんだ あれ は ?
私 達 の 仲間 に 手 なんか 出さ せ ない んだ から ね
( 監視 員 ) 来 ました !
照準 補正 は 東 に 35 南 に 58
( ウォーム ) すごい 精度 だ
ガルガンティア に 次 弾 発射 要請
( クラウン ) 砲弾 準備 班 は 左舷 側 より 船 を 回せ
間もなく 第 2 射 準備 が 完了 する
発射 号令 に 注意 して 作業 せよ
( ベローズ ) 捨てる はずだった ボロ 船 が
まさか 空 を 飛ぶ 羽目 に なる なんて ね !
( ジョー ) 気 を つけろ !
爆薬 を 船 倉 に 目一杯 詰め込んで ある
そっと 扱え そ 〜 っと !
( オルダム ) 東 に 35 南 に 58 目標 座標 補正 完了
( 賢 者 C ) 砲弾 装填 完了
( 賢 者 D ) 耐 衝撃 波 緩衝 水 膜 散水 開始
リジット
うん
発射 !
う ぅ …
( オンデリア ) お っ おのれ 〜
( クラリア ) 姉 上 !
なんだ ありゃ
( ヘリック ) あれ は !
まさか …
天 の 梯子 !
( ストライカー ) 最大 脅威 対象 を 確認 優先 排除
( チェインバー ) ストライカー は
標的 を ガルガンティア に 更新 した もの と 推測
さ せる か !
( 信徒 たち ) お ぉ 〜 クーゲル 様 ああ …
うわ 〜
慌てる な !
クーゲル 様 が 大もと を たたいて くださる !
( 信徒 たち ) うわ っ !
( クラリア ) 敵 の 増 援 です ! ( オンデリア ) なに !
( クラリア ) このまま で は 形勢 を 逆転 さ れ ます !
( 一同 ) うわ !
落ち着け !
遺跡 の 島 を 陥落 さ せる のだ !
あの 兵器 さえ 手 に 入れて しまえば …
へ っ 要するに
エネルギー を 大砲 に 行く手 前 で 堂々巡り に して …
( 無線 : ラケージ ) ピニオン !
いっ ! あ 〜?
( 無線 : ラケージ ) 下 は クーゲル の 手下 ども が 押し寄せて まして よ
こっち の 思う ツボ だって んだ !
この 塔 は あと 少し で 風船 みたいに 破裂 する
奴 ら に 渡す ような ヘマ は し ねえ
( 無線 : ラケージ ) だ 〜 ま らっしゃい !
自分勝手で カッコ つけ しい の 唐 変 木 !
な っ …
四 の 五 の 言わ ず に 展望 台 に 出る のです !
い ぃ ああ はい !
( チェインバー ) ガルガンティア 到達 まで あと 318 秒
なんと して も 食い止める
( チェインバー ) 了解
離す な !
く 〜 う っ …
( ピニオン ) おい おい おい おい
どう すんだ あれ 〜
( 無線 : リジット ) ご 心配 なく
ガルガンティア から の 大砲 が
その 塔 を 吹き飛ばして ください ます わ
おい ふざけ ん な ! ここ は 俺 の …
5 つ 数えたら 飛び降り なさい !
( 無線 : リジット ) 5… 4… 3…
( ピニオン ) えっ !
2… 1…
え 〜 い こな くそ 〜!
( 小 動物 ) キュ 〜!
( 無線 : ラケージ ) ピ 〜 ニ オ 〜 ン !
( ピニオン ) う ぇ 〜
アッモ 〜 レ !
( マイタ ) ピニオン !
( パラエム ) イヤッホー ( パリヌリ ) さすが は お 頭 !
やった 〜!
( オルダム ) リジット !
今 だ !
うん
とどめよ
いって らっしゃい ロブスター の 置き土産 !
お ぉ ?
ああ …
俺 と 兄貴 の 城 が …
( オンデリア ) は っ は ぁ …
レド こっち は 終わった よ
は あ は あ は あ …
( チェインバー ) 引き続き
ニューロ プラスパワード を 継続 すれば
貴 官 の 生命 活動 は 確実に 停止 する
最終 意志 確認
レド 少尉 は 自ら の 死 を 要望 する か ?
俺 は …
俺 は …
死に 方 は 分かって も 生き 方 が 分から ない
そんな 俺 の ため に
生き 方 を 一緒に 探して くれる 人 が いた
もう 一 度 会い たかった
もっと 声 を 聞き たかった
( 警告 音 ) ( レド ) は っ !
( チェインバー ) レド 少尉 の 心理 適性 は 兵士 の 条件 を 満たして い ない
よって 現 時点 を もって 貴 官 の 軍 籍 を 剥奪 する
お … おい チェインバー
( チェインバー ) 非 戦闘 員 の コクピット 搭乗 は 許可 でき ない
即刻 当 機 より 退去 せよ
くっ
( レド ) 何 を する チェインバー !
( チェインバー ) 私 は パイロット 支援 啓発 システム
あなた が より 多く の 成果 を 獲得 する こと で
存在 意義 を 達成 する
そんな お前 は …
( チェインバー ) この 空 と 海 の 全て が あなた に 可能 性 を もたらす だろう
生存 せよ
探求 せよ
その 命 に 最大 の 成果 を 期待 する
チェインバー
( ストライカー ) 支援 啓発 システム に パイロット を 拒絶 する 権限 は ない
( チェインバー ) 彼 に 支援 は 必要な い
もはや 啓発 の 余地 が ない
あと は その 前途 を 阻む 障害 を 排除 して
私 の 任務 は 完了 する
( ストライカー ) 機体 ナンバー K 6821
貴 官 は 対人 支援 回路 と して の 第 一 原則 すら 放棄 した
貴 官 の 暴走 は 明白である 直ちに 初期 化 再 起動 せよ
これ は 最後 通告 である
( チェインバー ) 貴 官 の 最後 通告 に 返信 する
くたばれ ブリキ 野郎 !
チェインバー
♪〜
( ベベル ) 遠い 昔 空 の 太陽 が 死に かけた 時
人々 は 星 々 を 渡る 船 に 乗る か
クジラ イカ に 姿 を 変える か 選択 を 強い られた のだ
2 つ の 人類 が 故郷 を 捨てて まで 争い 続けた 一方 で
この 星 に 残り 希望 を 信じた 人々 が
最後に は 太陽 を 蘇ら せた
その 代償 と して 陸地 は 海 に 沈んで しまった けれど
僕ら は 波 の 上 で
そして クジラ イカ は 海 の 底 で
お互いに 生き残る 事 が 出来た
( メルティ ) は 〜 い
これ って なん の 授業 ?
オルダム 先生 は 考古 学 って 呼んで る ね
僕達 は どこ から 来た の か 知る 事 で
どこ へ 行く の か を 考える こと が 出来る
未来 の ため に とても 大切な 学問 なん だって
( メルティ ) ふ 〜 ん
( ベベル ) これ から 謎 は どんどん 解けて いく はずだ よ
今 ガルガンティア に は 勇敢な 探検 家 が いる から ね
( ベローズ ) 収穫 は あったかい ?
ああ
おそらく 記録 メディア だ
この 状態 なら
オルダム 先生 が 解析 して くれる だろう
クジラ イカ の 巣 に 忍び込んで まで よく やる わ
彼ら を 警戒 さ せ ない コツ を 見つけた
怒り の サイン を 読み取れば 刺激 し ない ように 行動 できる
いずれ 研究 が 進めば
コミュニケーション も 可能に なる かも しれ ない
そう いや エイミー は ?
( サーヤ ) また お 出迎え
く 〜 妬 ける ね 〜
はっ レド !
( 小 動物 ) キュッ キュ キュ
〜♪
( 幼 体 の 鳴き声 )