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涼宮ハルヒの憂鬱, Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 13

Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 13

( セミ の 鳴き声 )

( キョン ) 何 か おかしい なんとなく そんな 気 が した

( 高校 野球 の テレビ 中継 ) ( キョン ) テレビ に 映る 試合 は

俺 と は まったく 縁 も ゆかり も ない 県 同士 の 戦い だ が

負けて いる ほう を なんと な ~ く 応援 して いる 気分 で いる と

これ また なんと な ~ く

そろそろ ハルヒ が 騒ぎ立てる ような 気 が した

( 携帯 電話 の 着信 音 )

( キョン ) なん だって んだ

( キョン の 妹 ) キョン 君 電話 ~

( キョン ) 言わ れ ん で も 分かって る

( ハルヒ ) 今日 あんた 暇でしょ ?

2 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から ちゃんと 来 なさい よ

( 通話 が 切れた 音 )

( キョン ) 俺 は ひと言 も しゃ べっと ら ん のだ が …

( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( キョン ) 何 だ ?

( ハルヒ ) 持参 物 を 言い 忘れて たわ

水着 一式 それ と 十分な お 金 ね

あと 必ず 自転車 に 乗って くる こと オーバー

( 通話 が 切れた 音 ) ( キョン ) イヤであり ます

ハルヒ が 何 を 言いだす の か

またまた なんと な ~ く 分かって る 気 が した

いや 違う な

正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ

いわゆる デジャヴ って やつ か

( 打 球音 ) ( アナウンサー ) 打った !

これ は 文句なし ソロ ホームラン です

夏 も もう 終わり か

♪~

~♪

( ハルヒ ) 遅い わ よ キョン

もっと やる 気 を 見せ なさい

( キョン ) へい へい

待た せて すみません ね

( み くる ) あたし も 今 来た ところ です

( ハルヒ ) それ じゃ 全員 そろった こと だ し 出発 し ましょう

どこ に ?

市民 プール に 決まって る じゃ ない

( キョン ) まあ この 用意 なら そう だろう よ

( ハルヒ ) 夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の

失った 時間 は 決して 取り戻す こと は でき ない の よ

だから 今 やる の

この たった 一 度 きり の 高 1 の 夏 休み に

ちなみに プール まで は 自転車 で 行く わ よ

お前 ら も 乗って きて る の か ?

( 古泉 ( こい ずみ )) いえ 自転車 は あなた と 僕 の 2 台 だけ です

えっ ?

いい ? キョン 古泉 君 に 負けちゃ ダメ よ

( ハルヒ ) じゃあ 出発 進行 ! ( キョン ) ブースト !

( キョン ) ハァ ハァ …

2 人 と も ちゃ っちゃ と 自転車 を 置いて き な さ ~ い !

キョン これ から 遊ぼう って のに 何 へばって ん の ?

( キョン ) 誰 の せい だ 誰 の !

( ハルヒ ) う ~ ん この 消毒 液 の におい いかにも って 気 が する わ アハハッ

( 飛び込む 音 )

プハッ 早く 来 なさ ~ い 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ

( キョン ) 飛び込み 禁止 の 文字 が 読め ん の か あいつ は …

楽し そうです ね

ほほえましい 光景 です それ に 平和 を 感じ ます

涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ―

常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ?

いきなり 電話 かけて きて

一方的に 用件 だけ 言って 切 っち まう ような 誘い 方 は

あまり 常識 的 と は 言え ないだ ろ

その くらい 僕 から 言わ せて もらえれば

なんでも あり ませ ん よ

ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は

この世 を 揺るがす ような こと は し ない でしょう から ね

は あ ~

( キョン ) だ と いい が な …

ん ?

どうした ?

いえ

多分 気のせい です

春先 から いろいろ あった せい で

ちょっと 神経質に なって いる だけ でしょう

ん ?

( はしゃぐ 声 )

( キョン ) あっ つい

あっ つい

あっ つ ~ い

( キョン ) まったく 市民 プール と いう より は

庶民 プール と 名乗った ほう が 似つかわしい 場所 だ な

なん だって ハルヒ は こんな ところ を 選んだ んだ ?

( キョン ) ん ?

( キョン ) また だ この 感覚

こんな 光景 を 前 に も 見た 気 が する

なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる ような

( ハルヒ ) キョン ( キョン ) ん ?

( キョン ) そう それ で ハルヒ は こんな こと を 言いだす んだ

この 2 人 が 私 の 団員 よ

なんでも 言う こと 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい

さあ 遊ぶ わ よ

水中 サッカー を する の

( キョン ) へい へい

( キョン ) まあ よく ある こと さ デジャヴ なんて

( ハルヒ ) いく わ よ み くるちゃ ん !

( み くる ) は ~ い ( ハルヒ ) えい っ

( ボール が 当たる 音 ) ( み くる ) うわ あ

これ から の 活動 計画 を 考えて みた んだ けど どう かしら

( キョン ) これ を 2 週間 足らず で …

( ハルヒ ) み くる ちゃん は 何 か し たい こと ある ?

( み くる ) え ~ と あたし は 金魚すくい が いい です

オーケー 金魚すくい っと

ちょっと 失礼

どうも

( ハルヒ ) あした から 決行 よ

この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ?

花火 大会 で も いい けど

僕 が 調べて おき ましょう

( ハルヒ ) 金魚すくい も 忘れ ないで ね

み くる ちゃん たって の 希望 なんだ から

( 古泉 ) 了解 し ました

( キョン ) また 払い は 俺 か

( ハルヒ ) じゃあ 今日 は これ で 解散 !

( 古泉 ) で は 僕 も ( み くる ) あたし も

( キョン ) 長門

ああ いや ~ なんでもない んだ けど な

最近 どう だ ? 元気で やって る か ?

( 長門 ) 元気

そりゃ あ よかった

ん …

そう

あっ …

( キョン ) なんだ ? なんで 俺 は 声 なんて かけた んだ ?

( キョン ) 翌朝 俺 から 惰眠 を 奪った の は またしても ハルヒ から の 電話 である

“ 盆踊り の 会場 が 見つかった 今夜 市民 運動 場 ” だ そうだ

みんな で 浴衣 を 買い に 行く の

( キョン ) 婦 人物 衣料 の 量販 店 に 入った ハルヒ は

朝比奈 ( あさひ な ) さん と 長門 の 分 も 勝手に 選んで

ずかずか 試着 室 へ 入って いった

それ から 待た さ れる こと 約 1 時間 ようやく 3 人 が 出そろった

( キョン ) おお !

( 古泉 ) 皆さん よく お 似合い です よ

当然 よ あたし が 選んだ んだ から

特に み くる ちゃん

かわいい わ さすが は あたし の 見立て ね

あっ は … はい

( キョン ) 赤く なって 3 倍 かわいい

( 和 太鼓 の 音 )

うわ あ ~

( キョン ) 盆踊り ねえ

よく まあ これ だけ 人 が 集まる もん だ ん ?

久しぶりの はずな のに つい 最近 来た ような 気 も する

あの やぐら あの 出店

( ハルヒ ) み くるちゃ ん

あなた が やり た がって た 金魚すくい も ある わ よ

じゃ んじゃ ん すくい なさい

( み くる ) は ~ い

僕たち も やり ましょう か ひと 勝負 いかがです ?

やめ とく

それ より 長門 食 いもん と か どう だ ?

( キョン ) お っ ?

ん ?

そんな もん に 興味 が ある の か

( キョン ) どれ ? ( 長門 ) いい

( 長門 ) これ ( おじさん ) あい よ 800 円 ね

( キョン ) なんとなく 世話に なって いる ような 気 が する から

それ くらい 買って やって も よかった んだ が

いや ~ 大漁 よ 大漁 !

でも そんなに いら ない から 1 匹 だけ もらって きた わ

あと み くる ちゃん の 分 も

ん ?

1 個 だけ なら 食べて いい わ よ

あり が と よ

( ハルヒ ) ん ?

あれ ? 有希 ( ゆき ) その お 面 どうした の ?

( 長門 ) 買った

( ハルヒ ) ふ ~ ん そう

さて ! 次 は 花火 よ 花火 まとめて 今日 やっちゃ い ましょう

( キョン ) 腹八分 目 と いう 言葉 を 知ら ない の か お前 は

( キョン ) 夏 で 夏 休み だった

だから できれば 忘れ たい のだ が

引っかかって いる こと が 1 つ あった

( ハルヒ ) あした は 昆虫 採集 ね

ハルヒ よ 遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって る の か ?

( ハルヒ ) 何 あんた あれ くらい の 宿題 なんて

3 日 も あれば できる じゃ ない

( キョン ) 3 日 ?

( ハルヒ ) あんな 面倒な もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて

後 顧 の 憂い なく 遊び 倒す の

それ が 夏 休み の 正しい 楽しみ 方 よ

( キョン ) なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ

人 に 対する 天 の パラメーター 配分 は 随分 適当な んだ な

( ハルヒ ) みんな !

あした は 昆虫 採集 よ 一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は

1 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる

( キョン ) いら ん

面白 そうです ね 虫 なら 何でも いい んです か ?

( ハルヒ ) う ~ ん と セミ 限定 !

そう これ は SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 な の よ !

( キョン ) 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ

各人 と も それなり に 健闘 した ようだ が

やはり と いう か なんという か 優勝 は ハルヒ と なった

( ハルヒ ) や っぱ キャッチ & リリース の 精神 が 必要 よ ね

逃がして あげたら 将来 恩返し に 来て くれる かも しれ ない し

( キョン ) セミ が 来た と して 一体 何 を して くれる んだ ?

( ハルヒ ) ほら 山 へ 帰り なさい

( キョン ) なんか 箱 を 開けた パンドラ に でも なった 気分 だ な

( み くる ) い … いらっしゃい ませ ~

( キョン ) その 翌日

なんだか 分から ない まま に 集め られた 俺 たち は

なんだか 分から ない まま に カエル の 着 ぐるみ を 着せ られ

スーパー の 店先 で 風船 を 配る アルバイト を する こと に なった

ふえ ~

( ハルヒ ) みんな お 疲れ

( キョン ) なんだ ? この 待遇 の 差 は

( ハルヒ ) ご 苦労 さん

店長 の おっちゃん も 感謝 して たわ よ

おっちゃん の 感謝 など いら ん バイト 代 は ?

( ハルヒ ) これ よ ( キョン ) は っ ?

あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね

おっちゃん も み くる ちゃん に 免じて くれる って

( キョン ) 俺 たち は そんな こと の ため に 額 に 汗して 働いた の か ?

記念 に 部室 に 飾 っと き ましょう

み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ

あたし が 許す わ

あ …

あっ

( キョン ) は あ ~ ( 古泉 ) フフッ

( キョン ) その 夜

俺 の 安眠 を 奪った の は またしても 一 本 の 電話 だった

ん … クソッ

( み くる ) う う ~

あっ !

( み くる ) キョン く ~ ん

朝比奈 さん ?

( み くる ) はい あたし です

とても よく ない こと が …

このまま じゃ あたし う っう … うえ ~ ん

( キョン ) あの … ( 古泉 ) どうも 古泉 です

ん っ …

なんで お前 が 朝比奈 さん と 一緒な んだ

( 古泉 ) ちょっと 事情 が あり まして ね

今 から 来て いただく こと は 可能です か ?

( キョン ) すぐ 行く どこ だ

( キョン ) ハァ ハァ ハァ …

一体 どうした ん です か ? 朝比奈 さん

うえ ~ キョン 君

あたし … う っ …

未来 に 帰れ なく なり ました ~

( み くる の 泣き声 )

つまり こういう こと です

我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ

( キョン ) そんな 非 現実 的な こと を 明るく 言わ れて も な

古泉 自分 で 何 を 言って る の か 分かって る の か ?

( 古泉 ) 分かって い ます これ 以上 ない と いう くらい に ね

さっき 朝比奈 さん と 話し合った んです が …

( キョン ) 呼べよ 俺 も その 話し合い に !

その 結果 ここ 最近 の 時間 の 流れ が

おかしく なって いる こと に 気付き ました

これ は 朝比奈 さん の 功績 と 言って も いい でしょう

おかげ で 僕 に も 確信 が 持て ました

何の 確信 だ よ

( 古泉 ) 我々 は 同じ 時間 を 何度 も 繰り返し 経験 して いる と いう こと です

( キョン ) それ は さっき 聞いた

( 古泉 ) 正確に は 8 月 17 日 から 31 日 の 間 です ね

決して 終わら ない エンドレスサマー です

今 この 世界 は ―

9 月 1 日 以降 の 時間 が 全て なくなって しまって いる んです

朝比奈 さん が 未来 に 帰れ なく なった の は その ため です

当然 と 言える でしょう

物理 的 ノーフューチャー の どこ が 当然だ

それ を 誰 が 信じる んだ

せめて あなた に は 信じて もらい たい ところ です

( み くる ) あの ~ あたし から も 説明 し ます

えっ と 禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり

禁 則 事項 したり して る んです けど …

1 週間 くらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって 思って いた の

そし たら 禁 則 事項 …

あたし すごく ビックリ して 慌てて 禁 則 事項 した んだ けど

全然 禁 則 事項 で …

あたし どう したら …

( キョン ) どう したら いい の か 俺 に も 分かり ませ ん が

ひょっとして その “ 禁 則 事項 ” と やら は

放送 禁止 用語 か 何 か な の か な

( キョン ) 俺 たち は あの 閉鎖 空間 みたいな もの の 中 に

閉じ込め られて いる の か ?

そう で は あり ませ ん

一部 の 時間 のみ が 切り取ら れて いる のです よ

8 月 31 日 の 24 時 ジャスト に なった 瞬間

全て が リセット さ れて

また 17 日 に 戻って くる と いう プロセス です

俺 たち の …

あっ いや 全 人類 の 記憶 は ?

それ も リセット です

もう 一 度 最初 から やり 直し と なる のです

( キョン ) また 時間 が どう と か いう 話 か

まあ 未来 人 が 交じって る んだ から しかたない 気 も する が

( 古泉 ) いえ この 件 に 朝比奈 さん は 無関係です

( キョン ) じゃあ 何 が 原因 だ ?

( 古泉 ) 涼 宮 さん でしょう

う っ …

は あ ~

本人 は 無自覚でしょう が

夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が

どこ か に ある のでしょう ね

なんだ そりゃ 何 か 悔い で も 残って る の か ?

そう だ と 思い ます

恐らく 夏 休み に やり 残した こと が ある と

感じて いる ので は ない でしょう か

( キョン ) つくづく しょう も ない こと を 大 宇宙 の スケール で 展開 する ヤツ だ

( キョン ) で ? 俺 に どう しろ と

それ が 分かれば 解決 した も 同然です ね

( キョン ) だ から 顔 近い !

さっき から 気 に なって た が

楽し そうだ な お前

フフッ

あなた も そう だった のでしょう が

ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 が

ようやく 解けた もの です から

今 思えば

あれ は 記憶 の リセット から こぼれ落ちた 残滓 ( ざん し ) と しか

言いよう の ない もの だった と 分かり ます

( キョン ) ひょっとして 世界中 の 人間 が 感じて る の か ?

( 古泉 ) それ は ない ようです

僕 や あなた は 特別な 事例 な んです よ

涼 宮 さん に 近しい 人間 ほど

この 異常 を 感じ取れる こと に なって いる ようです

( キョン ) ハルヒ は どう な んだ ?

あいつ は ちょっと でも 自覚 して いる の か ?

( 古泉 ) まったく して い ない ようです ね

して もらって は 困る と いう の も あり ます が

ただ 既視 感 どころ か

繰り返して きた 時間 全て の 記憶 を 持った 者 が

確実に 1 人 いる ので は ない か と 僕 は 考えて い ます

誰 だ ? その 1 人 って の は

( 古泉 ) 言わ ず と も 分かる でしょう ?

長門 さん です

時空 を 超越 して いる 情報 統合 思 念 体 なら

あるいは と 思った まで です

( キョン ) そう な の か ? ( 長門 ) そう

全部 覚えて る の か ?

そう

ちなみに その 繰り返し と やら は 何 回 目 だ ?

今回 が 1万5,498 回 目 に 該当 する

( キョン ) 1万5,498?

1万5,498 って なんだ ?

長門 お前 は 何 を 言って る んだ

それ は マジ な 話 な の か ?

そう

( キョン ) それ だけ の 回数

俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か

( 長門 ) 必ずしも そう で は ない

1万5,498 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が

2,391 回 目 と 1万1,054 回 目 の 2 回 ある

また 盆踊り に 行った が

金魚すくい を し なかった パターン が 437 回 ある

アルバイト を 行った の は 9,025 回 である が

その 内容 は 6 つ に …

( キョン ) いや もう いい

は あ ~

( キョン ) 1万5,498 回

長門 は そう 言った

かける 2 週間 で … え ~ っと

約 594 年 分 だ

それ だけ の 時間 を ただ 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま

何度 も 何度 も やり 直して きた って の か

長門

お前 は 一体 今 まで どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ?

また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ

( キョン ) その 翌日 は 天体 観測 だった

場所 は 長門 の マンション の 屋上

天体 望遠 鏡 は 古泉 が 用意 した もの だ

( ハルヒ ) い ない の かしら ( キョン ) 何 が だ

( ハルヒ ) 火星 人

( キョン ) あんまり いて ほしく ない な

( ハルヒ ) 地表 に は 誰 も い ない みたいだ から

いる と したら 地下 で 暮らす ような 遠慮がちな 人種 ね

多分 友好 的な 連中 よ

( キョン ) そう と は 限ら ん ぞ

( ハルヒ ) 人間 が 初めて 火星 に 降り立った 時 は

きっと 物陰 から 出て きて 歓迎 して くれる に 違いない わ

ようこそ 火星 に って ね

( キョン ) 襲撃 と 勘違い さ れ そうだ な

( ハルヒ ) は あ ~ もう 飽きちゃ った

UFO 探し ましょう UFO

( 寝息 )

何 が し たい んだろう な こいつ は

さて な んでしょう ね

それ が 分かれば 解決 した も 同然です が

試しに こういう の は どう です ?

涼 宮 さん を 後ろ から 突然 抱きしめて

耳元 で “ アイ ラブ ユー ” と ささやく んです

それ を 誰 が する んだ ?

フッ あなた 以外 の 適役 が いま す かね

くっ …

拒否 権 を 発動 する ぜ

パス 1 だ

( 古泉 ) で は 僕 が やって み ましょう か

フッ

冗談 です よ 僕 で は 役者 が 不足 して い ます

涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう

( キョン ) 次に 俺 たち が 出向いた の は バッティングセンター だった

( キョン ) なあ 長門

お前 は 朝比奈 さん が 言いだす 前 から 繰り返し に 気付いて た んだ よ な ?

そう

だったら どうして 黙って た んだ ?

( 長門 ) 私 の 役目 は 観測 だ から

( 球 が 板 に 当たる 音 )

( ファンファーレ )

( キョン ) は あ ~ なるほど

( キョン ) 怒 濤 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は

まだ 続く

俺 たち は ずっと 動き ずくめ だった

もちろん それ で ハルヒ が

満足 して いる はず が ない と 思って は いた が

だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく

そう こうして いる うち に やって 来た 8 月 30 日

( ハルヒ ) これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね

ん っ

う ~ ん こんなんで よかった の かしら

でも … うん こんな もん よ ね

ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ?

ん ?

まあ いい わ

この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から

もう 十 分 よ ね

( キョン ) いい や よく ない

お前 は まだ 満足 して ない はずだ

じゃあ 今日 は これ で 終了

あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ

また あさって 部室 で 会い ましょう

あっ ああ …

ま … 待て ハルヒ

( キョン ) う っ また 来た ! デジャヴ だ

それ も 今 まで に ない 強烈な ヤツ だ

ここ で ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ

ここ で 帰したら 1万 何 千 回 と 繰り返して きた ―

あの 2 週間 を また 繰り返す は めに な っち まう

だが 何 を す べきな んだ ?

何 を 言う べきな んだ ?

ハルヒ の 言葉 の 中 に ヒント が あった はずだ

だが それ は なんだ ?

あいつ は 今 まで なんて 言って きた ?

分から ない

思いつか ない …

( キョン ) 8 月 31 日

宿題 手つかず

もう 知ら ん どうにでも なれ だ

( 時計 の 秒針 の 音 )

( キョン ) も し また 繰り返す ん なら

宿題 な ん ぞ やった ところ で 意味 は ない しな

あした が 来よう が 来 まい が

まあ それ は そん 時 の 俺 に 任せりゃ いい か

♪~

~♪


Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 13 suzumiya|haruhi||yuuutsu

( セミ の 鳴き声 ) せみ||なきごえ

( キョン ) 何 か おかしい なんとなく そんな 気 が した |なん|||||き||

( 高校 野球 の テレビ 中継 ) ( キョン ) テレビ に 映る 試合 は こうこう|やきゅう||てれび|ちゅうけい||てれび||うつる|しあい|

俺 と は まったく 縁 も ゆかり も ない 県 同士 の 戦い だ が おれ||||えん|||||けん|どうし||たたかい||

負けて いる ほう を なんと な ~ く 応援 して いる 気分 で いる と まけて|||||||おうえん|||きぶん|||

これ また なんと な ~ く

そろそろ ハルヒ が 騒ぎ立てる ような 気 が した |||さわぎたてる||き||

( 携帯 電話 の 着信 音 ) けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

( キョン ) なん だって んだ

( キョン の 妹 ) キョン 君 電話 ~ ||いもうと||きみ|でんわ

( キョン ) 言わ れ ん で も 分かって る |いわ|||||わかって|

( ハルヒ ) 今日 あんた 暇でしょ ? |きょう||ひまでしょ

2 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から ちゃんと 来 なさい よ じ|||えきまえ|しゅうごう||||らい||

( 通話 が 切れた 音 ) つうわ||きれた|おと

( キョン ) 俺 は ひと言 も しゃ べっと ら ん のだ が … |おれ||ひとこと|||||||

( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( キョン ) 何 だ ? けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと||なん|

( ハルヒ ) 持参 物 を 言い 忘れて たわ |じさん|ぶつ||いい|わすれて|

水着 一式   それ と 十分な お 金 ね みずぎ|いっしき|||じゅうぶんな||きむ|

あと 必ず 自転車 に 乗って くる こと オーバー |かならず|じてんしゃ||のって|||おーばー

( 通話 が 切れた 音 ) ( キョン ) イヤであり ます つうわ||きれた|おと||いやであり|

ハルヒ が 何 を 言いだす の か ||なん||いいだす||

またまた なんと な ~ く 分かって る 気 が した ||||わかって||き||

いや 違う な |ちがう|

正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ せいかくに||ぜん|||おなじ||||き|||

いわゆる デジャヴ って やつ か

( 打 球音 ) ( アナウンサー ) 打った ! だ|きゅうおん|あなうんさー|うった

これ は 文句なし ソロ ホームラン です ||もんくなし|そろ|ほーむらん|

夏 も もう 終わり か なつ|||おわり|

♪~

~♪

( ハルヒ ) 遅い わ よ   キョン |おそい|||

もっと やる 気 を 見せ なさい ||き||みせ|

( キョン ) へい へい

待た せて すみません ね また|||

( み くる ) あたし も 今 来た ところ です ||||いま|きた||

( ハルヒ ) それ じゃ 全員 そろった こと だ し 出発 し ましょう |||ぜんいん|||||しゅっぱつ||

どこ に ?

市民 プール に 決まって る じゃ ない しみん|ぷーる||きまって|||

( キョン ) まあ この 用意 なら そう だろう よ |||ようい||||

( ハルヒ ) 夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の |なつ||なつ||なつ|||||||||

失った 時間 は 決して 取り戻す こと は でき ない の よ うしなった|じかん||けっして|とりもどす||||||

だから 今 やる の |いま||

この たった 一 度 きり の 高 1 の 夏 休み に ||ひと|たび|||たか||なつ|やすみ|

ちなみに プール まで は 自転車 で 行く わ よ |ぷーる|||じてんしゃ||いく||

お前 ら も 乗って きて る の か ? おまえ|||のって||||

( 古泉 ( こい ずみ )) いえ 自転車 は あなた と 僕 の 2 台 だけ です こいずみ||||じてんしゃ||||ぼく||だい||

えっ ?

いい ?  キョン 古泉 君 に 負けちゃ ダメ よ ||こいずみ|きみ||まけちゃ|だめ|

( ハルヒ ) じゃあ 出発 進行 ! ( キョン ) ブースト ! ||しゅっぱつ|しんこう||

( キョン ) ハァ ハァ …

2 人 と も ちゃ っちゃ と 自転車 を 置いて き な さ ~ い ! じん||||||じてんしゃ||おいて||||

キョン これ から 遊ぼう って のに 何 へばって ん の ? |||あそぼう|||なん|||

( キョン ) 誰 の せい だ   誰 の ! |だれ||||だれ|

( ハルヒ ) う ~ ん この 消毒 液 の におい いかにも って 気 が する わ   アハハッ ||||しょうどく|えき|||||き||||

( 飛び込む 音 ) とびこむ|おと

プハッ   早く 来 なさ ~ い 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ |はやく|らい|な さ||すい|||きもち|||

( キョン ) 飛び込み 禁止 の 文字 が 読め ん の か あいつ は … |とびこみ|きんし||もじ||よめ|||||

楽し そうです ね たのし|そう です|

ほほえましい 光景 です それ に 平和 を 感じ ます |こうけい||||へいわ||かんじ|

涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ― りょう|みや|||||けっこう

常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ? じょうしき|てきな|たのしみ|かた||み|||||おもい|||

いきなり 電話 かけて きて |でんわ||

一方的に 用件 だけ 言って 切 っち まう ような 誘い 方 は いっぽうてきに|ようけん||いって|せつ||||さそい|かた|

あまり 常識 的 と は 言え ないだ ろ |じょうしき|てき|||いえ||

その くらい 僕 から 言わ せて もらえれば ||ぼく||いわ||

なんでも あり ませ ん よ

ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は ||たのしげに|わらって||りょう|みや||

この世 を 揺るがす ような こと は し ない でしょう から ね このよ||ゆるがす||||||||

は あ ~

( キョン ) だ と いい が な …

ん ?

どうした ?

いえ

多分 気のせい です たぶん|きのせい|

春先 から いろいろ あった せい で はるさき|||||

ちょっと 神経質に なって いる だけ でしょう |しんけいしつに||||

ん ?

( はしゃぐ 声 ) |こえ

( キョン ) あっ つい

あっ つい

あっ つ ~ い

( キョン ) まったく 市民 プール と いう より は ||しみん|ぷーる||||

庶民 プール と 名乗った ほう が 似つかわしい 場所 だ な しょみん|ぷーる||なのった|||につかわしい|ばしょ||

なん だって ハルヒ は こんな ところ を 選んだ んだ ? |||||||えらんだ|

( キョン ) ん ?

( キョン ) また だ この 感覚 ||||かんかく

こんな 光景 を 前 に も 見た 気 が する |こうけい||ぜん|||みた|き||

なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる ような |ながと|||||たいくつ|そう に|||

( ハルヒ ) キョン ( キョン ) ん ?

( キョン ) そう それ で ハルヒ は こんな こと を 言いだす んだ |||||||||いいだす|

この 2 人 が 私 の 団員 よ |じん||わたくし||だんいん|

なんでも 言う こと 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい |いう||きく|||いっちゃ||

さあ 遊ぶ わ よ |あそぶ||

水中 サッカー を する の すいちゅう|さっかー|||

( キョン ) へい へい

( キョン ) まあ よく ある こと さ デジャヴ なんて

( ハルヒ ) いく わ よ   み くるちゃ ん !

( み くる ) は ~ い ( ハルヒ ) えい っ

( ボール が 当たる 音 ) ( み くる ) うわ あ ぼーる||あたる|おと||||

これ から の 活動 計画 を 考えて みた んだ けど どう かしら |||かつどう|けいかく||かんがえて|||||

( キョン ) これ を 2 週間 足らず で … |||しゅうかん|たら ず|

( ハルヒ ) み くる ちゃん は 何 か し たい こと ある ? |||||なん|||||

( み くる ) え ~ と あたし は 金魚すくい が いい です ||||||きんぎょすくい|||

オーケー   金魚すくい っと おーけー|きんぎょすくい|

ちょっと 失礼 |しつれい

どうも

( ハルヒ ) あした から 決行 よ |||けっこう|

この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ? |ちかく||ぼんおどり||||

花火 大会 で も いい けど はなび|たいかい||||

僕 が 調べて おき ましょう ぼく||しらべて||

( ハルヒ ) 金魚すくい も 忘れ ないで ね |きんぎょすくい||わすれ||

み くる ちゃん たって の 希望 なんだ から |||||きぼう||

( 古泉 ) 了解 し ました こいずみ|りょうかい||

( キョン ) また 払い は 俺 か ||はらい||おれ|

( ハルヒ ) じゃあ 今日 は これ で 解散 ! ||きょう||||かいさん

( 古泉 ) で は 僕 も ( み くる ) あたし も こいずみ|||ぼく|||||

( キョン ) 長門 |ながと

ああ いや ~ なんでもない んだ けど な

最近 どう だ ? 元気で やって る か ? さいきん|||げんきで|||

( 長門 ) 元気 ながと|げんき

そりゃ あ よかった

ん …

そう

あっ …

( キョン ) なんだ ? なんで 俺 は 声 なんて かけた んだ ? |||おれ||こえ|||

( キョン ) 翌朝 俺 から 惰眠 を 奪った の は またしても ハルヒ から の 電話 である |よくあさ|おれ||だみん||うばった|||||||でんわ|

“ 盆踊り の 会場 が 見つかった 今夜 市民 運動 場 ” だ そうだ ぼんおどり||かいじょう||みつかった|こんや|しみん|うんどう|じょう||そう だ

みんな で 浴衣 を 買い に 行く の ||ゆかた||かい||いく|

( キョン ) 婦 人物 衣料 の 量販 店 に 入った ハルヒ は |ふ|じんぶつ|いりょう||りょうはん|てん||はいった||

朝比奈 ( あさひ な ) さん と 長門 の 分 も 勝手に 選んで あさひな|||||ながと||ぶん||かってに|えらんで

ずかずか 試着 室 へ 入って いった |しちゃく|しつ||はいって|

それ から 待た さ れる こと 約 1 時間 ようやく 3 人 が 出そろった ||また||||やく|じかん||じん||でそろった

( キョン ) おお !

( 古泉 ) 皆さん よく お 似合い です よ こいずみ|みなさん|||にあい||

当然 よ   あたし が 選んだ んだ から とうぜん||||えらんだ||

特に み くる ちゃん とくに|||

かわいい わ さすが は あたし の 見立て ね ||||||みたて|

あっ   は … はい

( キョン ) 赤く なって 3 倍 かわいい |あかく||ばい|

( 和 太鼓 の 音 ) わ|たいこ||おと

うわ あ ~

( キョン ) 盆踊り ねえ |ぼんおどり|

よく まあ これ だけ 人 が 集まる もん だ   ん ? ||||じん||あつまる|||

久しぶりの はずな のに つい 最近 来た ような 気 も する ひさしぶりの||||さいきん|きた||き||

あの やぐら   あの 出店 |||しゅってん

( ハルヒ ) み くるちゃ ん

あなた が やり た がって た 金魚すくい も ある わ よ ||||||きんぎょすくい||||

じゃ んじゃ ん すくい なさい

( み くる ) は ~ い

僕たち も やり ましょう か ひと 勝負 いかがです ? ぼくたち||||||しょうぶ|

やめ とく

それ より 長門 食 いもん と か どう だ ? ||ながと|しょく|||||

( キョン ) お っ ?

ん ?

そんな もん に 興味 が ある の か |||きょうみ||||

( キョン ) どれ ? ( 長門 ) いい ||ながと|

( 長門 ) これ ( おじさん ) あい よ  800 円 ね ながと|||||えん|

( キョン ) なんとなく 世話に なって いる ような 気 が する から ||せわに||||き|||

それ くらい 買って やって も よかった んだ が ||かって|||||

いや ~ 大漁 よ   大漁 ! |たいりょう||たいりょう

でも そんなに いら ない から 1 匹 だけ もらって きた わ |||||ひき||||

あと み くる ちゃん の 分 も |||||ぶん|

ん ?

1 個 だけ なら 食べて いい わ よ こ|||たべて|||

あり が と よ

( ハルヒ ) ん ?

あれ ?  有希 ( ゆき ) その お 面 どうした の ? |ゆうき||||おもて||

( 長門 ) 買った ながと|かった

( ハルヒ ) ふ ~ ん   そう

さて !  次 は 花火 よ 花火 まとめて 今日 やっちゃ い ましょう |つぎ||はなび||はなび||きょう|||

( キョン ) 腹八分 目 と いう 言葉 を 知ら ない の か お前 は |はらはちぶ|め|||ことば||しら||||おまえ|

( キョン ) 夏 で 夏 休み だった |なつ||なつ|やすみ|

だから できれば 忘れ たい のだ が ||わすれ|||

引っかかって いる こと が 1 つ あった ひっかかって|||||

( ハルヒ ) あした は 昆虫 採集 ね |||こんちゅう|さいしゅう|

ハルヒ よ   遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって る の か ? ||あそぶ|||||しゅくだい||おわって|||

( ハルヒ ) 何 あんた あれ くらい の 宿題 なんて |なん|||||しゅくだい|

3 日 も あれば できる じゃ ない ひ|||||

( キョン ) 3 日 ? |ひ

( ハルヒ ) あんな 面倒な もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて ||めんどうな|||さき||||おわら|

後 顧 の 憂い なく 遊び 倒す の あと|こ||うれい||あそび|たおす|

それ が 夏 休み の 正しい 楽しみ 方 よ ||なつ|やすみ||ただしい|たのしみ|かた|

( キョン ) なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ |||やつ||あたま|||

人 に 対する 天 の パラメーター 配分 は 随分 適当な んだ な じん||たいする|てん|||はいぶん||ずいぶん|てきとうな||

( ハルヒ ) みんな !

あした は 昆虫 採集 よ 一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は ||こんちゅう|さいしゅう||ひと|ばん|おおく|ちゅう||つかまえた|じん||

1 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる ひ||だんちょう||けんり||ゆずって|

( キョン ) いら ん

面白 そうです ね 虫 なら 何でも いい んです か ? おもしろ|そう です||ちゅう||なんでも||ん です|

( ハルヒ ) う ~ ん と セミ 限定 ! ||||せみ|げんてい

そう これ は SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 な の よ ! |||sos|だん|うち|せみ|とり|かっせん|||

( キョン ) 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ |よくじつ|||||||||にっぽん|はれ

各人 と も それなり に 健闘 した ようだ が かくじん|||||けんとう|||

やはり と いう か なんという か 優勝 は ハルヒ と なった ||||||ゆうしょう||||

( ハルヒ ) や っぱ キャッチ & リリース の 精神 が 必要 よ ね |||きゃっち|||せいしん||ひつよう||

逃がして あげたら 将来 恩返し に 来て くれる かも しれ ない し にがして||しょうらい|おんがえし||きて|||||

( キョン ) セミ が 来た と して 一体 何 を して くれる んだ ? |せみ||きた|||いったい|なん||||

( ハルヒ ) ほら 山 へ 帰り なさい ||やま||かえり|

( キョン ) なんか 箱 を 開けた パンドラ に でも なった 気分 だ な ||はこ||あけた|ぱんどら||||きぶん||

( み くる ) い … いらっしゃい ませ ~

( キョン ) その 翌日 ||よくじつ

なんだか 分から ない まま に 集め られた 俺 たち は |わから||||あつめ||おれ||

なんだか 分から ない まま に カエル の 着 ぐるみ を 着せ られ |わから||||かえる||ちゃく|||ちゃくせ|

スーパー の 店先 で 風船 を 配る アルバイト を する こと に なった すーぱー||みせさき||ふうせん||くばる|あるばいと|||||

ふえ ~

( ハルヒ ) みんな お 疲れ |||つかれ

( キョン ) なんだ ?  この 待遇 の 差 は |||たいぐう||さ|

( ハルヒ ) ご 苦労 さん ||くろう|

店長 の おっちゃん も 感謝 して たわ よ てんちょう||||かんしゃ|||

おっちゃん の 感謝 など いら ん バイト 代 は ? ||かんしゃ||||ばいと|だい|

( ハルヒ ) これ よ ( キョン ) は っ ?

あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね |ぜん||||ほしかった|||

おっちゃん も み くる ちゃん に 免じて くれる って ||||||めんじて||

( キョン ) 俺 たち は そんな こと の ため に 額 に 汗して 働いた の か ? |おれ||||||||がく||あせして|はたらいた||

記念 に 部室 に 飾 っと き ましょう きねん||ぶしつ||かざ|||

み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ ||||すきな|じ|||きて|||

あたし が 許す わ ||ゆるす|

あ …

あっ

( キョン ) は あ ~ ( 古泉 ) フフッ |||こいずみ|

( キョン ) その 夜 ||よ

俺 の 安眠 を 奪った の は またしても 一 本 の 電話 だった おれ||あんみん||うばった||||ひと|ほん||でんわ|

ん … クソッ

( み くる ) う う ~

あっ !

( み くる ) キョン く ~ ん

朝比奈 さん ? あさひな|

( み くる ) はい あたし です

とても よく ない こと が …

このまま じゃ あたし う っう … うえ ~ ん

( キョン ) あの … ( 古泉 ) どうも 古泉 です ||こいずみ||こいずみ|

ん っ …

なんで お前 が 朝比奈 さん と 一緒な んだ |おまえ||あさひな|||いっしょな|

( 古泉 ) ちょっと 事情 が あり まして ね こいずみ||じじょう||||

今 から 来て いただく こと は 可能です か ? いま||きて||||かのうです|

( キョン ) すぐ 行く   どこ だ ||いく||

( キョン ) ハァ ハァ ハァ …

一体 どうした ん です か ? 朝比奈 さん いったい|||||あさひな|

うえ ~ キョン 君 ||きみ

あたし … う っ …

未来 に 帰れ なく なり ました ~ みらい||かえれ|||

( み くる の 泣き声 ) |||なきごえ

つまり こういう こと です

我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ われわれ||おなじ|じかん||えんえんと|||||

( キョン ) そんな 非 現実 的な こと を 明るく 言わ れて も な ||ひ|げんじつ|てきな|||あかるく|いわ|||

古泉 自分 で 何 を 言って る の か 分かって る の か ? こいずみ|じぶん||なん||いって||||わかって|||

( 古泉 ) 分かって い ます これ 以上 ない と いう くらい に ね こいずみ|わかって||||いじょう||||||

さっき 朝比奈 さん と 話し合った んです が … |あさひな|||はなしあった|ん です|

( キョン ) 呼べよ 俺 も   その 話し合い に ! |よべよ|おれ|||はなしあい|

その 結果 ここ 最近 の 時間 の 流れ が |けっか||さいきん||じかん||ながれ|

おかしく なって いる こと に 気付き ました |||||きづき|

これ は 朝比奈 さん の 功績 と 言って も いい でしょう ||あさひな|||こうせき||いって|||

おかげ で 僕 に も 確信 が 持て ました ||ぼく|||かくしん||もて|

何の 確信 だ よ なんの|かくしん||

( 古泉 ) 我々 は 同じ 時間 を 何度 も 繰り返し 経験 して いる と いう こと です こいずみ|われわれ||おなじ|じかん||なんど||くりかえし|けいけん||||||

( キョン ) それ は さっき 聞いた ||||きいた

( 古泉 ) 正確に は 8 月 17 日 から 31 日 の 間 です ね こいずみ|せいかくに||つき|ひ||ひ||あいだ||

決して 終わら ない エンドレスサマー です けっして|おわら|||

今 この 世界 は ― いま||せかい|

9 月 1 日 以降 の 時間 が 全て なくなって しまって いる んです つき|ひ|いこう||じかん||すべて||||ん です

朝比奈 さん が 未来 に 帰れ なく なった の は その ため です あさひな|||みらい||かえれ|||||||

当然 と 言える でしょう とうぜん||いえる|

物理 的 ノーフューチャー の どこ が 当然だ ぶつり|てき|||||とうぜんだ

それ を 誰 が 信じる んだ ||だれ||しんじる|

せめて あなた に は 信じて もらい たい ところ です ||||しんじて||||

( み くる ) あの ~ あたし から も 説明 し ます ||||||せつめい||

えっ と 禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり ||きん|そく|じこう|||みらい||れんらく|

禁 則 事項 したり して る んです けど … きん|そく|じこう||||ん です|

1 週間 くらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって 思って いた の しゅうかん||きん|そく|じこう||||||おもって||

そし たら 禁 則 事項 … ||きん|そく|じこう

あたし すごく ビックリ して 慌てて 禁 則 事項 した んだ けど ||びっくり||あわてて|きん|そく|じこう|||

全然 禁 則 事項 で … ぜんぜん|きん|そく|じこう|

あたし どう したら …

( キョン ) どう したら いい の か 俺 に も 分かり ませ ん が ||||||おれ|||わかり|||

ひょっとして その “ 禁 則 事項 ” と やら は ||きん|そく|じこう|||

放送 禁止 用語 か 何 か な の か な ほうそう|きんし|ようご||なん|||||

( キョン ) 俺 たち は あの 閉鎖 空間 みたいな もの の 中 に |おれ||||へいさ|くうかん||||なか|

閉じ込め られて いる の か ? とじこめ||||

そう で は あり ませ ん

一部 の 時間 のみ が 切り取ら れて いる のです よ いちぶ||じかん|||きりとら||||

8 月 31 日 の 24 時 ジャスト に なった 瞬間 つき|ひ||じ||||しゅんかん

全て が リセット さ れて すべて||りせっと||

また 17 日 に 戻って くる と いう プロセス です |ひ||もどって||||ぷろせす|

俺 たち の … おれ||

あっ いや 全 人類 の 記憶 は ? ||ぜん|じんるい||きおく|

それ も リセット です ||りせっと|

もう 一 度 最初 から やり 直し と なる のです |ひと|たび|さいしょ|||なおし|||

( キョン ) また 時間 が どう と か いう 話 か ||じかん||||||はなし|

まあ 未来 人 が 交じって る んだ から しかたない 気 も する が |みらい|じん||まじって|||||き|||

( 古泉 ) いえ この 件 に 朝比奈 さん は 無関係です こいずみ|||けん||あさひな|||むかんけいです

( キョン ) じゃあ 何 が 原因 だ ? ||なん||げんいん|

( 古泉 ) 涼 宮 さん でしょう こいずみ|りょう|みや||

う っ …

は あ ~

本人 は 無自覚でしょう が ほんにん||むじかくでしょう|

夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が なつ|やすみ||おわら||||||おもい|

どこ か に ある のでしょう ね

なんだ そりゃ 何 か 悔い で も 残って る の か ? ||なん||くい|||のこって|||

そう だ と 思い ます |||おもい|

恐らく 夏 休み に やり 残した こと が ある と おそらく|なつ|やすみ|||のこした||||

感じて いる ので は ない でしょう か かんじて||||||

( キョン ) つくづく しょう も ない こと を 大 宇宙 の スケール で 展開 する ヤツ だ |||||||だい|うちゅう||すけーる||てんかい||やつ|

( キョン ) で ?  俺 に どう しろ と ||おれ||||

それ が 分かれば 解決 した も 同然です ね ||わかれば|かいけつ|||どうぜん です|

( キョン ) だ から 顔 近い ! |||かお|ちかい

さっき から 気 に なって た が ||き||||

楽し そうだ な お前 たのし|そう だ||おまえ

フフッ

あなた も そう だった のでしょう が

ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 が |さいきん|ひんぱんに||がいし|かん||なぞ|

ようやく 解けた もの です から |とけた|||

今 思えば いま|おもえば

あれ は 記憶 の リセット から こぼれ落ちた 残滓 ( ざん し ) と しか ||きおく||りせっと||こぼれおちた|ざんさい||||

言いよう の ない もの だった と 分かり ます いいよう||||||わかり|

( キョン ) ひょっとして 世界中 の 人間 が 感じて る の か ? ||せかいじゅう||にんげん||かんじて|||

( 古泉 ) それ は ない ようです こいずみ||||

僕 や あなた は 特別な 事例 な んです よ ぼく||||とくべつな|じれい||ん です|

涼 宮 さん に 近しい 人間 ほど りょう|みや|||ちかしい|にんげん|

この 異常 を 感じ取れる こと に なって いる ようです |いじょう||かんじとれる|||||

( キョン ) ハルヒ は どう な んだ ?

あいつ は ちょっと でも 自覚 して いる の か ? ||||じかく||||

( 古泉 ) まったく して い ない ようです ね こいずみ||||||

して もらって は 困る と いう の も あり ます が |||こまる|||||||

ただ 既視 感 どころ か |がいし|かん||

繰り返して きた 時間 全て の 記憶 を 持った 者 が くりかえして||じかん|すべて||きおく||もった|もの|

確実に 1 人 いる ので は ない か と 僕 は 考えて い ます かくじつに|じん|||||||ぼく||かんがえて||

誰 だ ?  その 1 人 って の は だれ|||じん|||

( 古泉 ) 言わ ず と も 分かる でしょう ? こいずみ|いわ||||わかる|

長門 さん です ながと||

時空 を 超越 して いる 情報 統合 思 念 体 なら じくう||ちょうえつ|||じょうほう|とうごう|おも|ねん|からだ|

あるいは と 思った まで です ||おもった||

( キョン ) そう な の か ? ( 長門 ) そう |||||ながと|

全部 覚えて る の か ? ぜんぶ|おぼえて|||

そう

ちなみに その 繰り返し と やら は 何 回 目 だ ? ||くりかえし||||なん|かい|め|

今回 が 1万5,498 回 目 に 該当 する こんかい||よろず|かい|め||がいとう|

( キョン ) 1万5,498? |よろず

1万5,498 って なんだ ? よろず||

長門 お前 は 何 を 言って る んだ ながと|おまえ||なん||いって||

それ は マジ な 話 な の か ? ||||はなし|||

そう

( キョン ) それ だけ の 回数 ||||かいすう

俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か おれ||||おなじ|||くりかえして||||

( 長門 ) 必ずしも そう で は ない ながと|かならずしも||||

1万5,498 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が よろず|かい|なか|ぼんおどり||いか||ぱたーん|

2,391 回 目 と 1万1,054 回 目 の 2 回 ある かい|め||よろず|かい|め||かい|

また 盆踊り に 行った が |ぼんおどり||おこなった|

金魚すくい を し なかった パターン が 437 回 ある きんぎょすくい||||ぱたーん||かい|

アルバイト を 行った の は 9,025 回 である が あるばいと||おこなった|||かい||

その 内容 は 6 つ に … |ないよう|||

( キョン ) いや もう いい

は あ ~

( キョン ) 1万5,498 回 |よろず|かい

長門 は そう 言った ながと|||いった

かける 2 週間 で … え ~ っと |しゅうかん|||

約 594 年 分 だ やく|とし|ぶん|

それ だけ の 時間 を ただ 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま |||じかん|||ひと|じん||きおく||もった|

何度 も 何度 も やり 直して きた って の か なんど||なんど|||なおして||||

長門 ながと

お前 は 一体 今 まで どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ? おまえ||いったい|いま|||きもち||すごして||

また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ |||はなし||き|||

( キョン ) その 翌日 は 天体 観測 だった ||よくじつ||てんたい|かんそく|

場所 は 長門 の マンション の 屋上 ばしょ||ながと||まんしょん||おくじょう

天体 望遠 鏡 は 古泉 が 用意 した もの だ てんたい|ぼうえん|きよう||こいずみ||ようい|||

( ハルヒ ) い ない の かしら ( キョン ) 何 が だ ||||||なん||

( ハルヒ ) 火星 人 |かせい|じん

( キョン ) あんまり いて ほしく ない な

( ハルヒ ) 地表 に は 誰 も い ない みたいだ から |ちひょう|||だれ|||||

いる と したら 地下 で 暮らす ような 遠慮がちな 人種 ね |||ちか||くらす||えんりょがちな|じんしゅ|

多分 友好 的な 連中 よ たぶん|ゆうこう|てきな|れんちゅう|

( キョン ) そう と は 限ら ん ぞ ||||かぎら||

( ハルヒ ) 人間 が 初めて 火星 に 降り立った 時 は |にんげん||はじめて|かせい||おりたった|じ|

きっと 物陰 から 出て きて 歓迎 して くれる に 違いない わ |ものかげ||でて||かんげい||||ちがいない|

ようこそ 火星 に って ね |かせい|||

( キョン ) 襲撃 と 勘違い さ れ そうだ な |しゅうげき||かんちがい|||そう だ|

( ハルヒ ) は あ ~ もう 飽きちゃ った ||||あきちゃ|

UFO 探し ましょう   UFO ufo|さがし||ufo

( 寝息 ) ねいき

何 が し たい んだろう な こいつ は なん|||||||

さて な んでしょう ね

それ が 分かれば 解決 した も 同然です が ||わかれば|かいけつ|||どうぜん です|

試しに こういう の は どう です ? ためしに|||||

涼 宮 さん を 後ろ から 突然 抱きしめて りょう|みや|||うしろ||とつぜん|だきしめて

耳元 で “ アイ ラブ ユー ” と ささやく んです みみもと|||らぶ|ゆー|||ん です

それ を 誰 が する んだ ? ||だれ|||

フッ あなた 以外 の 適役 が いま す かね ||いがい||てきやく||||

くっ …

拒否 権 を 発動 する ぜ きょひ|けん||はつどう||

パス 1 だ ぱす|

( 古泉 ) で は 僕 が やって み ましょう か こいずみ|||ぼく|||||

フッ

冗談 です よ 僕 で は 役者 が 不足 して い ます じょうだん|||ぼく|||やくしゃ||ふそく|||

涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう りょう|みや|||よけいに|こんらん||||

( キョン ) 次に 俺 たち が 出向いた の は バッティングセンター だった |つぎに|おれ|||でむいた||||

( キョン ) なあ 長門 ||ながと

お前 は 朝比奈 さん が 言いだす 前 から 繰り返し に 気付いて た んだ よ な ? おまえ||あさひな|||いいだす|ぜん||くりかえし||きづいて||||

そう

だったら どうして 黙って た んだ ? ||だまって||

( 長門 ) 私 の 役目 は 観測 だ から ながと|わたくし||やくめ||かんそく||

( 球 が 板 に 当たる 音 ) たま||いた||あたる|おと

( ファンファーレ )

( キョン ) は あ ~ なるほど

( キョン ) 怒 濤 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は |いか|とう|||なつ|やすみ|いべんと|しょうか|たいせい|

まだ 続く |つづく

俺 たち は ずっと 動き ずくめ だった おれ||||うごき||

もちろん それ で ハルヒ が

満足 して いる はず が ない と 思って は いた が まんぞく|||||||おもって|||

だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく |なん||て||うつ|||

そう こうして いる うち に やって 来た 8 月 30 日 ||||||きた|つき|ひ

( ハルヒ ) これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね |||かだい|||おわった||

ん っ

う ~ ん こんなんで よかった の かしら

でも … うん こんな もん よ ね

ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ? |た||なん|||||

ん ?

まあ いい わ

この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から |なつ|||||||

もう 十 分 よ ね |じゅう|ぶん||

( キョン ) いい や よく ない

お前 は まだ 満足 して ない はずだ おまえ|||まんぞく|||

じゃあ 今日 は これ で 終了 |きょう||||しゅうりょう

あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ ||よび|ひ||あけて||||やすみ|||||

また あさって 部室 で 会い ましょう ||ぶしつ||あい|

あっ ああ …

ま … 待て ハルヒ |まて|

( キョン ) う っ また 来た !  デジャヴ だ ||||きた||

それ も 今 まで に ない 強烈な ヤツ だ ||いま||||きょうれつな|やつ|

ここ で ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ ||||かえしちゃ|だめだ

ここ で 帰したら 1万 何 千 回 と 繰り返して きた ― ||かえしたら|よろず|なん|せん|かい||くりかえして|

あの 2 週間 を また 繰り返す は めに な っち まう |しゅうかん|||くりかえす|||||

だが 何 を す べきな んだ ? |なん||||

何 を 言う べきな んだ ? なん||いう||

ハルヒ の 言葉 の 中 に ヒント が あった はずだ ||ことば||なか||ひんと|||

だが それ は なんだ ?

あいつ は 今 まで なんて 言って きた ? ||いま|||いって|

分から ない わから|

思いつか ない … おもいつか|

( キョン ) 8 月 31 日 |つき|ひ

宿題 手つかず しゅくだい|てつかず

もう 知ら ん   どうにでも なれ だ |しら||||

( 時計 の 秒針 の 音 ) とけい||びょうしん||おと

( キョン ) も し また 繰り返す ん なら ||||くりかえす||

宿題 な ん ぞ やった ところ で 意味 は ない しな しゅくだい|||||||いみ|||

あした が 来よう が 来 まい が ||こよう||らい||

まあ それ は そん 時 の 俺 に 任せりゃ いい か ||||じ||おれ||まかせりゃ||

♪~

~♪