Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 16
( セミ の 鳴き声 )
( キョン ) 何 か おかしい なんとなく そんな 気 が した
テレビ に 映る 試合 は
俺 と は まったく 縁 も ゆかり も ない 県 同士 の 戦い だ が
負けて いる ほう を なんと な ~ く 応援 して る 気分 で いる と
これ また なんと な ~ く そろそろ ハルヒ が 騒ぎ だす ような 気 が した
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン の 妹 ) キョン 君 電話
言わ れ ん で も 分かって る
( ハルヒ ) 今日 あんた 暇でしょ ?
2 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から ちゃんと 来 なさい よ
( 通話 が 切れた 音 )
( キョン ) 俺 は ひと言 も しゃ べっと ら ん のだ が
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) なんだ ?
( ハルヒ ) 持参 物 を 言い 忘れて たわ
水着 一式 それ と 十分な お 金 ね
あと 必ず 自転車 に 乗って くる こと
オーバー
( 通話 が 切れた 音 ) ( キョン ) あ ~ あ
ハルヒ が 何 を 言いだす の か
またまた なんと な ~ く 分かって いる 気 が した
いや 違う な
正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ
いわゆる デジャヴ って やつ か
( 打 球音 ) ( アナウンサー ) 打った
( 妹 ) ああ っ
( 妹 ) ああ っ
大きい ! 大きい !
大きい ! 大きい !
大きい ! 大きい !
( キョン ) もう 夏 も 終わり か
( キョン ) もう 夏 も 終わり か
( キョン ) もう 夏 も 終わり か
鹿島 ( かしま ) の 打球 が レフト 方向 へ !
鹿島 ( かしま ) の 打球 が レフト 方向 へ !
入り ました !
♪~
~♪
( ハルヒ ) 遅い わ よ キョン
もっと やる 気 を 見せ なさい !
( キョン ) へい へい
待た せて すいません ね
( み くる ) あたし も 今 来た ところ です
( ハルヒ ) それ じゃ 全員 そろった こと だ し 出発 し ま しょ
どこ に ?
市民 プール に 決まって る じゃ ない の
( キョン ) まあ この 用意 なら そう だろう よ
( ハルヒ ) 夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の
失った 時間 は 決して 取り戻す こと は でき ない の よ
だから 今 やる の
この たった 一 度 きり の 高 1 の 夏 休み に !
ちなみに プール まで は 自転車 で 行く わ よ
お前 ら も 乗って きて る の か ?
( 古泉 ( こい ずみ )) いえ 自転車 は あなた と 僕 の 2 台 だけ です
( キョン ) は っ ?
いい ? キョン 古泉 君 に 負けちゃ ダメ よ
じゃあ 出発 進行 !
( キョン ) 超 能力 禁止 !
( ハルヒ ) 2 人 と も ちゃ っちゃ と 自転車 を 置いて き なさい
キョン これ から 遊ぼう って のに 何 へばって ん の ?
( キョン ) 誰 の せい だ 誰 の !
う ~ ん この 消毒 液 の におい いかにも って 気 が する わ
早く 来 なさ ~ い 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ
( キョン ) 飛び込み 禁止 の 文字 が 読め ん の か あいつ は
楽し そうです ねえ
涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ―
常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ?
ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は
この世 を 揺るがす ような こと は し ない でしょう から ね
( キョン ) だ と いい のだ が …
( キョン ) どうした ?
ああ いえ
ん …
うん
多分 僕 の 気のせい です 我々 も 準備 を し ましょう か
( キョン ) 苦い もう 1 杯 !
( キョン ) こんな 光景 を 前 に も 見た ような 気 が する
なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる ような …
( ハルヒ ) キョン !
( キョン ) そう それ で ハルヒ は こんな こと を 言いだす んだ
この 2 人 が あたし の 団員 よ
なんでも 言う こと を 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい
さあ 遊ぶ わ よ ! 水中 ドッジボール を する の
へい へい
( キョン ) まっ よく ある こと さ デジャヴ なんて
( ハルヒ ) これ から の 活動 計画 を 考えて みた んだ けど どう かしら ?
( キョン ) なんだ これ は ?
( ハルヒ ) 残り 少ない 夏 休み を どう やって 過ごす か の 予定 表 よ
ふと 気付いた の よ
夏 休み は もう あと 2 週間 しか ない の よ ね
がく然たる 気分 に なった わ
やり 残した こと が たくさん ある ような 気 が する のに
それ だけ しか 時間 が 残って ない わけ
ここ から は 巻き で いく わ よ
( キョン ) これ を 2 週間 足らず で ?
み くる ちゃん は 何 か し たい こと ある ?
( み くる ) え ~ っと あたし は 金魚すくい が したい です
( ハルヒ ) オーケー 金魚すくい っと
ちょっと 失礼
どうも
( ハルヒ ) あした から 決行 よ
この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ?
花火 大会 で も いい けど
僕 が 調べて おき ましょう 追って 連絡 し ます
( ハルヒ ) 金魚すくい も 忘れ ないで ね
み くる ちゃん たって の 希望 なんだ から
( 古泉 ) 了解 し ました
じゃあ 今日 は これ で 解散 !
( 古泉 ) で は 僕 も
( み くる ) あたし も
( キョン ) 長門 !
いや なんでもない んだ けど な
最近 どう だ 元気で やって る か ?
( 長門 ) 元気
( キョン ) そりゃ よかった
( キョン ) なんだ ?
なんで 俺 は 長門 に 声 なんて かけた んだ
( 会場 アナウンス ) お 客 様 に 迷子 の お 知らせ を いたし ます
( キョン ) 盆踊り ねえ
よく まあ これ だけ の 人 が 集まる もん だ … と
あの やぐら あの 出店
久しぶりの はずな のに つい 最近 来た ような 気 も する
( ハルヒ ) み くるちゃ ん
あなた が やり た がって た 金魚すくい も ある わ よ !
じゃ んじゃ ん すくい なさい
( み くる ) は ~ い
僕たち も やり ましょう か ひと 勝負 いかがです ?
やめ とく
それ より 長門 食 いもん と か どう だ ?
そんな もの に 興味 が ある の か どれ ?
( 長門 ) いい
これ
( おじさん ) は いよ 800 円 ね
( キョン ) なんとなく 世話に なって いる ような 気 が する から
それ くらい 買って やって も よかった んだ が
( ハルヒ ) 13 匹 ! いや あ 大漁 よ 大漁 !
でも そんなに いら ない から 1 匹 だけ もらって きた わ
あと み くる ちゃん の 分 も
1 個 だけ なら 食べて いい わ よ
( キョン ) あり が と よ
あれ 有希 ( ゆき ) その お 面 どうした の ?
買った
ふ ~ ん そう
わ あ ~!
わ あっ
( キョン ) 夏 で 夏 休み だった
だから できれば 忘れ たい のだ が 引っかかって いる こと が 1 つ あった
ハルヒ よ 遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって る の か ?
何 あんた
あれ くらい の 宿題 なんて 3 日 も あれば できる じゃ ない
( キョン ) 3 日 ?
あんな 面倒な もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて
後 顧 の 憂い なく 遊び 倒す の
( キョン ) なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ
人 に 対する 天 の パラメーター 配分 は 随分 適当な んだ な
( ハルヒ ) みんな あした は 昆虫 採集 よ
一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は そう ね …
1 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる !
( キョン ) いら ん !
面白 そうです ね 虫 なら なんでも いい んです か ?
う ~ ん と … セミ 限定 !
そう これ は SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 な の よ !
( キョン ) 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ
SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 は そんな 中 で 行わ れた
それ は セミ じゃ ない ぞ … って ヤンバルテナガコガネ !
各人 と も それなり に 健闘 した ようだ が
やはり と いう か なんという か 優勝 は ハルヒ と なった
やっぱり キャッチ & リリース の 精神 は 必要 よ ね
逃がして あげたら 将来 恩返し に 来て くれる かも しれ ない し
( キョン ) セミ が 来た と して も 一体 何 を して くれる んだ ?
( ハルヒ ) ほら 山 へ 帰り なさい !
( キョン ) なんか 箱 を 開けた パンドラ に でも なった ような 気分 だ な
( み くる ) い … いらっしゃい ませ ~
( キョン ) その 翌日
なんだか 分から ない うち に 集め られた 俺 たち は
なんだか 分から ない まま カエル の 着 ぐるみ を 着せ られ
スーパー の 店先 で 風船 を 配る アルバイト を する こと と なった
( み くる ) ん っ … う あ ~
ビーム 受けた 零 ( ゼロ ) 号 機 の 気持ち が よく 分かる ぜ
みんな お 疲れ !
( キョン ) なんだ この 待遇 の 差 は
ご 苦労 さん 店長 の おっちゃん も 感謝 して たわ よ
( キョン ) おっちゃん の 感謝 など いら ん バイト 代 は ?
( ハルヒ ) これ よ ( キョン ) は っ ?
あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね
( キョン ) 俺 たち は そんな こと の ため に 額 に 汗して 働いた の か ?
記念 に 部室 に 飾 っと きま しょ
み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ
あたし が 許す わ !
( み くる ) は … はい … えっ …
( キョン ) なんだ よ
いえ 別に
( キョン ) こっち 見 ん な
( ハルヒ ) ほ ~ ら み くる ちゃん
( み くる ) 今 は いい です ~ ああ ~
( 古泉 ) アイス 落ち ます よ
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) その 夜 俺 から 安眠 を 奪った の は またしても 一 本 の 電話 だった
( キョン ) お かけ に なった 電話 番号 は …
( み くる ) う う う …
えっ ! なん です と ?
( み くる ) キョン く ~ ん …
朝比奈 ( あさひ な ) さん ?
( み くる ) はい あたし です … う っ …
とても よく ない こと が … このまま じゃ … うえ え ~
あの …
( 古泉 ) どうも 古泉 です
なんで お前 が こんな 時間 に 朝比奈 さん と 一緒な んだ
( 古泉 ) ちょっとした 事情 が あり まして ね
今 から 来て いただく こと は 可能です か ?
一体 どうした ん です か ? 朝比奈 さん
( み くる ) うえ ~ ん … キョン 君 あたし …
未来 に 帰れ なく なり ます …
うえ ~ ん
( 古泉 ) つまり こういう こと です
我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ
( キョン ) そんな 非 現実 的な こと を 明るく 言わ れて も な
古泉 自分 で 何 を 言って る か 分かって る の か ?
分かって い ます これ 以上 ない と いう くらい に ね
さっき 朝比奈 さん と 話し合った んです が
( キョン ) 呼べよ 俺 も その 話し合い に
その 結果 ここ 最近 の 時間 の 流れ が
おかしく なって いる こと に 気付き ました
これ は 朝比奈 さん の 功績 と 言って いい でしょう
おかげ で 僕 も 確信 が 持て ました
( キョン ) なんの 確信 だ よ
フフ
我々 は 同じ 時間 を
もう 何度 も 繰り返し 経験 して いる と いう こと です
( キョン ) それ は さっき 聞いた
( 古泉 ) 正確に は 8 月 17 日 から 31 日 の 間 です ね
僕たち は 終わり なき 夏 休み の 真っただ中 に いる わけです よ
確かに 今 は 夏 休み だ が ?
決して 終わら ない エンドレスサマー です
今 この 世界 は ―
9 月 1 日 以降 の 時間 が まったく なくなって しまって いる んです よ
それ を 誰 が 信じる んだ
せめて あなた に は 信じて もらい たい ところ です
( み くる ) あの ~ う っ …
私 から も 説明 し ます
え ~ っと 禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり
禁 則 事項 したり して る んです う っ …
1 週間 くらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって … ひ っく
思って いた の …
そし たら 禁 則 事項 … あたし すごく ビックリ して
慌てて 禁 則 事項 して みた んだ けど …
全然 禁 則 事項 で … う っ … あたし どう したら ~
( キョン ) 俺 たち は あの 閉鎖 空間 みたいな もの の 中 に
閉じ込め られて いる の か ?
そう で は あり ませ ん
一部 の 時間 のみ が 切り取ら れて いる のです よ
8 月 31 日 の 24 時 ジャスト に なった 瞬間
全て が リセット さ れて
また 17 日 に 戻って くる と いう プロセス です
( キョン ) 俺 たち の … いや 全 人類 の 記憶 は ?
( 古泉 ) それ も リセット です
もう 一 度 最初 から やり 直し と なる のです
( キョン ) また 時間 が どう と か いう 話 か
まあ 未来 人 が 交じって る んだ から しかたない 気 も する が …
いえ この 件 に 朝比奈 さん は 無関係です
( キョン ) じゃあ 何 が 原因 だ ?
涼 宮 さん でしょう
( キョン ) は あ …
( 古泉 ) 本人 は 無自覚でしょう が
夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が
どこ か に ある のでしょう ね
( キョン ) なんだ そりゃ ? 何 か 悔い で も 残って る の か
( 古泉 ) そうだ と 思い ます
恐らく ―
夏 休み に やり 残した こと が ある と 感じて いる ので は ない でしょう か
( キョン ) さっき から 気 に なって た が 楽し そうだ な お前
ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 が
ようやく 解けた もの です から
今に して 思えば
あれ は 記憶 の リセット から こぼれ落ちた ―
残滓 ( ざん し ) と しか 言い よう の ない もの だった と 思い ます
( キョン ) ひょっとして 世界中 の 人間 が 感じて る の か ?
( 古泉 ) それ は ない ようです
僕 や あなた が 特殊な 事例 な んです よ
涼 宮 さん に 近しい 人間 ほど
この 異常 を 感じ取れる こと に なって いる ようです
ハルヒ は どう な んだ ?
あいつ は ちょっと でも 自覚 して いる の か ?
まったく して い ない ようです ね
して もらって は 困る と いう の も あり ます が
ただ 既視 感 どころ か
繰り返して きた 時間 全て の 記憶 を 持った 者 が
確実に 1 人 いる ので は ない か と 僕 は 考えて い ます
( キョン ) そう な の か ?
そう
( キョン ) 全部 覚えて いる の か ?
そう
( キョン ) ちなみに その 繰り返し と やら は 今 何 回 目 だ ?
今回 が 1万5,521 回 目 に 該当 する
( キョン ) 1万5,521?
1万5,521 って なんだ ?
それ は マジ な 話 な の か ?
( 長門 ) そう
( キョン ) それ だけ の 回数 ―
俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か ?
( 長門 ) 必ずしも そう で は ない
1万5,521 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が
2,391 回 目 と 1万1,054 回 目 の 2 回 ある
また 盆踊り に 行った が 金魚すくい を し なかった パターン が
437 回 ある
アルバイト を 行った の は 9,048 回 である が
その 内容 は 6 つ に 分岐 する
風船 配り 以外 で は 荷物 運び レジ 打ち ビラ 配り
( 長門 ) 電話 番 … ( キョン ) いや もう いい
( キョン ) 1万5,521 回 目
長門 は そう 言った
かける 2 週間 で … え ~ っと
約 595 年 分 だ
それ だけ の 時間 を たった 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま
何度 も 何度 も やり 直して きた って の か
長門 お前 は 一体 今 まで どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ?
また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ
( ハルヒ ) い ない の かしら ?
( キョン ) 何 が ?
( ハルヒ ) 火星 人
( キョン ) あん ま いて ほしく ない な
地表 に は 誰 も い ない みたいだ から
いる と したら 地下 で 暮らす ような 遠慮がちな 人種 ね
人間 が 初めて 火星 に 降り立った 時 は
きっと 物陰 から 出て きて 歓迎 して くれる に 違いない わ
“ ようこそ 火星 に ” って ね
( キョン ) むしろ 普通に 出て きて くれ
( ハルヒ ) ああ もう 飽きちゃ った UFO 探し ま しょ UFO !
( キョン ) 翌日 は 天体 観測 だった
場所 は 長門 の マンション
天体 望遠 鏡 は 古泉 が 用意 した 物 だ
( キョン ) 何 が し たい んだろう な こいつ は
さ あて な んでしょう ね
それ が 分かれば 解決 した も 同然です が
試しに こういう の は どう です ?
涼 宮 さん を 後ろ から 抱きしめて
耳元 で “ アイ ラブ ユー ” と ささやく んです
それ を 誰 が する んだ ?
あなた 以外 の 適役 が いま す かね
( キョン ) う ~ ん だが 断る
では 僕 が やって み ましょう か
冗談 です よ 僕 で は 役者 が 不足 して い ます
涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう ね
フフフ …
( キョン ) なあ 長門
お前 は 朝比奈 さん が 言いだす 前 から
繰り返し に 気付いて いた んだ よ な ?
そう
だったら どうして 黙って た んだ ?
( 長門 ) 私 の 役目 は 観測 だ から
( キョン ) そう か
( キョン ) 怒 濤 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は
まだまだ 続く
本物 の 花火 大会 に も 行った ハゼ 釣り 大会 に も 参加 した
他 に も バッティングセンター 映画 の ハシゴ
海水 浴 ボウリング カラオケ やら 俺 たち は ずっと 動き ずくめ だった
もちろん ―
それ で ハルヒ が 満足 して いる はず が ない と 思って は いた が
だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく
それ でも 夏 休み の 残り の 日 にち だけ は … う っ
確実に 減って いった … う う …
そう こうして いる うち に やって 来た 8 月 30 日
( ハルヒ ) これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね
落書き しちゃ ダメ よ
う ~ ん こんなんで よかった の かしら
でも … うん こんな もん よ ね
ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ?
まあ いい わ
この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から ―
もう 十 分 よ ね
( キョン ) いい や よく ない お前 は まだ 満足 して い ない はずだ
じゃあ 今日 は これ で 終了 !
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ま しょ
( キョン ) くっ …
( み くる ) わ っ
( キョン ) 待て ハルヒ
じゃあ 今日 は これ で 終了 !
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ま しょ
( キョン ) ここ で ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ
ここ で 帰したら 1万 何 千 回 と 繰り返して きた ―
あの 2 週間 を また 繰り返す は めに な っち まう
じゃあ 今日 は これ で 終了 !
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ま しょ
( キョン ) 何 を す べきな んだ ? 何 を 言う べきな んだ ?
ハルヒ の 言葉 の 中 に ヒント は あった はずだ
だが それ は なんだ ?
あいつ は 今 まで なんて 言って きた ?
分から ない
思いつか ない
じゃあ 今日 は これ で 終了 !
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ま しょ
( キョン ) どうにも でも なれ だ
8 月 31 日 宿題 手つかず
もう 知ら ん
もし また 繰り返す ん なら
宿題 な ん ぞ やった ところ で 意味 は ない しな
あした が 来よう が 来 まい が
まあ それ は そん 時 の 俺 に 任せりゃ いい か
( 秒針 の 音 )
♪~
~♪