三 姉妹 探偵 団 01 chapter 03 (2)
みっ|しまい|たんてい|だん|
Three Sisters Detective Agency 01 chapter 03 (2)
「 佐々 本 じゃ気 が 付く 人 が いる かも しれ ない から 、 佐々木 って 名 に し といた から ね 」
ささ|ほん|じゃき||つく|じん|||||||ささき||な|||||
"Because there may be people who feel like Sasamoto, I used to name Sasaki."
そんな こと 言わ れた って ……。
||いわ||
I was told such a thing ....
大体 、 いつも ボンヤリ して いる の が 綾子 の いい ところ (?
だいたい||ぼんやり|||||あやこ|||
Mostly, it is always good to say goodbye to dumplings (?
) な んだ から 、 まさか スパイ じゃ ある まい し 、 そう そう 神経 を 張りつめちゃ いら ん ない もの ね ……。
||||すぱい|||||||しんけい||はりつめちゃ|||||
) That 's why it' s just a spy and it doesn't have to tighten my nerve ....
え ?
── と いう こと は 、 私 が 〈 佐々木 〉 なんだ 。
||||わたくし||ささき|
こ と That's what I am, Sasaki.
「 は 、 はい !
"Hey, yes!
たっぷり 三十 秒 も たって から 返事 を した 。
|さんじゅう|びょう||||へんじ||
After thirty seconds, I answered.
声 を かけて くれた 女性 は クスクス 笑って 、
こえ||||じょせい||くすくす|わらって
The woman who talked to me laughed,
「 ずいぶん 熱心に 働く の ね 。
|ねっしんに|はたらく||
"You work very hard.
うち の バイト 料 なら 午前 中 で 充分 って 感じよ 。
||ばいと|りょう||ごぜん|なか||じゅうぶん||かんじよ
If it is my part time fee, I feel that it is enough in the morning.
もっと 気楽に や ん なさい よ 」
|きらくに||||
Please do it more easily.
「 すみません 」
「 謝る こと ない けど 。
あやまる|||
"I do not apologize but.
── お 昼 、 食べ に 行き ましょう よ 」
|ひる|たべ||いき||
昼 Let 's go eating at noon.
「 はい 」
言わ れて 、 綾子 も 急に お腹 が 空いて 来た 。
いわ||あやこ||きゅうに|おなか||あいて|きた
As I was told, Reiko suddenly got hungry.
「 私 、 神田 初江 って いう の 。
わたくし|しんでん|はつえ|||
"I, say, Kanda Hatsue.
よろしく ね 」
「 佐々 ──」
ささ
本 、 と 言い かけて 、 あわてて 「 佐々木 綾子 です 」
ほん||いい|||ささき|あやこ|
Speaking of a book, I rushed and said, "I am Sasaki Syouko."
エレベーター で 一 階 へ 降りる と 、 近く の スパゲッティ の 店 に 入る 。
えれべーたー||ひと|かい||おりる||ちかく||||てん||はいる
When you get down to the first floor with an elevator, you will enter a nearby spaghetti store.
幸い スパゲッティ なら 綾子 も 好物 であった 。
さいわい|||あやこ||こうぶつ|
Fortunately for spaghetti, gyoza was also a favorite.
「 大学生 ?
だいがくせい
いい わ ね 。
私 も 大学 時代 は 楽しかった 」
わたくし||だいがく|じだい||たのしかった
I also enjoyed my college days "
神田 初江 は 、 まだ 二十四 、 五 に 見え 、 そう 昔 の こと で も な さ そうな のだ が 、 何となく 、 懐 し げ な 口調 であった 。
しんでん|はつえ|||にじゅうし|いつ||みえ||むかし|||||||そう な|||なんとなく|ふところ||||くちょう|
Hatsune Kanda still looks like twenty-four or five, and it seems that it is not so old, but somehow it was a nostalgic tone.
「── 仕事 、 どう ?
しごと|
"-How are you working?
「 何だか よく 分 り ませ ん 」
なんだか||ぶん|||
"I do not know how to do it well"
綾子 は 正直に 答えた 。
あやこ||しょうじきに|こたえた
Reiko answered honestly.
「 でも コピー の 機械 って 面白い です 」
|こぴー||きかい||おもしろい|
"But copying machines are interesting."
「 最初の 一 日 だけ よ 、 明日 から は もう 退屈で 死に そうに なる わ 」
さいしょの|ひと|ひ|||あした||||たいくつで|しに|そう に||
"Only the first day, it will be boring and almost dead from tomorrow."
「 そんな もん でしょう か 」
"Is it such a thing?
「 そう 。
でも ね 、 コピー 室 って の は 結構 面白い の よ 。
||こぴー|しつ||||けっこう|おもしろい||
But the copy room is quite interesting.
みんな 入れかわり立ちかわり やって 来る でしょ 。
|いれかわりたちかわり||くる|
Everyone will come and go in turn.
そして 上役 の 人 は まず めったに 来 ない わけ 。
|うわやく||じん||||らい||
And the superiors rarely come in the first place.
だから 、 いくら でも 悪 口 言える し 、 噂 話 も できる し ね 」
|||あく|くち|いえる||うわさ|はなし||||
So, I can say anything badly and I can talk about rumors. "
綾子 に も 何となく 分 った 。
あやこ|||なんとなく|ぶん|
Ayako somehow understood.
神田 初江 は 続けて 、
しんでん|はつえ||つづけて
Hatsue Kanda continued,
「 そんな こと でも し なきゃ 、 やって らん ない わ よ 、 あんな 所 。
|||||||||||しょ
"If you don't do that, you won't do it, it 's a place like that.
大体 男 に ろくな の が い ない でしょ 」
だいたい|おとこ|||||||
Mostly men don't have sex. "
「 は あ 」
「 だ から 新しい 子 来て も 、 すぐ やめて っちゃ う わけ 。
||あたらしい|こ|きて||||||
"That's why even if a new child comes, it will stop soon.
無理 ない の よ ね 」
むり||||
It is not impossible "
「 あの ── 神田 さん は 、 ご 結婚 なさって る んです か ?
|しんでん||||けっこん||||
"Uh-Are you married to Mr. Kanda?
「 売約 済 って とこ ね 」
ばいやく|す|||
"It's been sold out"
「 は あ ……」
「 大学 の とき から の 恋人 で ね 、 ずっと 前 に 初 体験 は 済ませて んだ けど 、 彼 の 方 が 転勤 で 二 年間 名古屋 な の 。
だいがく|||||こいびと||||ぜん||はつ|たいけん||すませて|||かれ||かた||てんきん||ふた|ねんかん|なごや||
"You're a lover from college, but I had finished my first experience long ago, but he 's been transferred to Nagoya for two years.
私 、 東京 離れ ん の いやだ し ね 。
わたくし|とうきょう|はなれ|||||
I don't like being away from Tokyo.
二 年間 待つ こと に したって わけ 」
ふた|ねんかん|まつ||||
I decided to wait for two years "
「 は あ 」
「 週 末 ごと に 帰って 来る わ 。
しゅう|すえ|||かえって|くる|
"I will come back at the end of the week.
他の 男 に 盗 られる んじゃ ない か って 気 が 気 じゃ ない の よ ね 」
たの|おとこ||ぬす||||||き||き|||||
I don't feel like it 's stolen by another man.
と 笑い ながら 、「 でも 、 こっち も 適当に やって る けど 」
|わらい|||||てきとうに|||
While laughing, "But I'm doing it properly, too"
「 適当に ……」
てきとうに
「 月曜 から 金曜 まで 放っとか れちゃ 寂しい じゃ ない 。
げつよう||きんよう||ほっとか||さびしい||
"I am not lonely from Monday to Friday.
だから ディスコ で 知り合った 男の子 と 時々 ホテル に 行って る の 」
|でぃすこ||しりあった|おとこのこ||ときどき|ほてる||おこなって||
So I sometimes go to a hotel with a boy I met at a disco "
「 は あ ……」
綾子 は 、 ただただ 啞然 と する ばかりだった 。
あやこ|||啞ぜん|||
Reiko was just simply stunned.
「 そんな こと と は 知ら ないで 。
||||しら|
"I don't know that.
彼 も 哀れな もん よ ね 」
かれ||あわれな|||
He is not too sorry.
「 は あ 」
「 あなた 、 もう 体験 済 ?
||たいけん|す
"Are you already experienced?
「 は あ 。
── いえ 、 全然 !
|ぜんぜん
綾子 は あわてて 首 を 振った 。
あやこ|||くび||ふった
Reiko shook her head in a rush.
「 そう でしょう ね 。
お ぼ こい もの 。
Good things.
── でも 、 中年 の 男 に は 気 を 付け なさい 。
|ちゅうねん||おとこ|||き||つけ|
で も But watch out for middle-aged men.
この 間 ね 、 うち に いた 水口 さん って 女性 が 殺さ れた の よ 」
|あいだ|||||みずぐち|||じょせい||ころさ|||
The other day, Mizuguchi who was at my house killed a woman.
綾子 は 、 やっと 、 何の ため に 名前 を 偽って アルバイト に 来て いた の か を 思い出した 。
あやこ|||なんの|||なまえ||いつわって|あるばいと||きて|||||おもいだした
Reiko finally remembered what she was coming to for a part-time job, faking her name.
水口 淳子 の こと を 聞き出す のだった !
みずぐち|あつこ||||ききだす|
I was about to ask about Mizuki Mizuko!
忘れて いて も 相手 が 話して くれる 。
わすれて|||あいて||はなして|
Even if you forgot, your partner will talk.
こいつ は ツイ てる 、 と 思った 。
||つい|||おもった
I thought this guy was fine.
「 あ ── 新聞 で 見 ました 」
|しんぶん||み|
"Oh 見 I saw it in the newspaper"
「 でしょ ?
中年 男 って 怖い の よ 。
ちゅうねん|おとこ||こわい||
誘う の だけ は 巧 く て さ 。
さそう||||こう|||
It is only skillful to invite you.
でも 、 いざ 妊娠 って なる と 僕 に は 妻子 が ある 、 と か 言っちゃ って 。
||にんしん||||ぼく|||さいし|||||いっちゃ|
But when I got pregnant, I said I had a wife and a child.
まあ 若い の に 比べる と 遊び の コツ は よく 心得て る から ね 。
|わかい|||くらべる||あそび||こつ|||こころえて|||
Well, I know the tricks of play better than when I am young.
面白い けど さ 、 のめり込ま ない ように し ない と 」
おもしろい|||のめりこま|||||
It 's interesting but I have to keep it from getting stuck "
綾子 と して も 、 多少 は 話 を 進める べく 努力 し なくて は 、 と いう 気 に なった 。
あやこ||||たしょう||はなし||すすめる||どりょく||||||き||
Even if I was a gyoza, I felt that I had to make some effort to advance the story.
「 でも …… 犯人 は 奥さん いない 人 だった んでしょう ?
|はんにん||おくさん||じん||
"But ... The culprit was a man without a wife, right?
「 それ な の よ 」
"That 's it."
と 、 神田 初江 はぐ いと 身 を 乗り出して 来た 。
|しんでん|はつえ|||み||のりだして|きた
And, Kanda Hatsue came out with himself.
「 私 ね 、 水口 さん と 親しかった の 。
わたくし||みずぐち|||したしかった|
"I was familiar with Mr. Mizuguchi.
よく 一緒に お 酒 飲んだり して ね 。
|いっしょに||さけ|のんだり||
Have a good time drinking together.
そんな とき に 、 彼女 色々 言う わけ 。
|||かのじょ|いろいろ|いう|
At that time, she says various things.
── で 、 はっきり 言った の よ 。
||いった||
で And I said clearly.
『 向 うは 奥さん が いる し ね 』 って 」
むかい|う は|おくさん|||||
"Go ahead, there's a wife."
綾子 も さすが に 胸 が ときめいた 。
あやこ||||むね||
Sadako also had a heart pounding.
いくら のんびり 屋 でも 、 その 意味 は 分 る 。
||や|||いみ||ぶん|
No matter how leisurely you are, the meaning is understood.
「 それ を どうして 警察 に 言わ なかった んです か ?
|||けいさつ||いわ|||
"Why didn't you tell the police?
「 訊 かれ ない もん 」
じん|||
"I can't get lost"
と 、 神田 初江 は 肩 を すくめて 、「 訊 かれ も し ない のに 、 こっち から 言う こと ない じゃ ない ?
|しんでん|はつえ||かた|||じん||||||||いう||||
"Then, Kanda Hatsue shrugged and said," I can't say I can't say something even though I'm not jealous.
大体 警察 なんて 、 関り 合う の ごめん よ 。
だいたい|けいさつ||かかわり|あう|||
I'm sorry I don't know what to do with the police.
ねえ ?
「 そ 、 そう です ね 」
「 それ に 、 彼女 が そう 言った の 、 もう 大分 前 だった から ね 。
||かのじょ|||いった|||だいぶ|ぜん|||
"That 's why she said so, it was already a long time ago.
もしかすると 、 他の 男 の こと だった の かも しれ ない し ……。
|たの|おとこ||||||||
Maybe it was about another man ... and ....
ねえ 、 何 か 甘い もの どう ?
|なん||あまい||
Hey, what about something sweet?
チョコレートパフェ なんか 」
Chocolate parfait "
「 え 、 ええ 」
「 チョコパフェ 二 つ !
|ふた|
神田 初江 は 声 を 張り上げて から 、「── 他 に も いた の よ 。
しんでん|はつえ||こえ||はりあげて||た|||||
Hatsue Kanda raised his voice and said, "-there was another.
中年 男性 と もめた の が 。
ちゅうねん|だんせい||||
I have a middle-aged man.
三 年 前 に 辞めた 人 な んだ けど さ 、 うち の 社 内 の 課長 と できちゃ って ね ──」
みっ|とし|ぜん||やめた|じん|||||||しゃ|うち||かちょう||||
I'm a person who quit three years ago, but I can do it with a manager in my company. "
話 は 水口 淳子 から 離れて 行った 。
はなし||みずぐち|あつこ||はなれて|おこなった
The story went away from Mizuguchi Mizuko.
いじめ られて 山手 線 に 飛び込み 自殺 と か 」
||やまて|せん||とびこみ|じさつ||
Bullying and jumping into the Yamanote line Suicide or something
「 山手 線 なんか 使わ ない じゃ ない の 」
やまて|せん||つかわ||||
"You don't use the Yamanote line."
「 すぐ めげちゃ う じゃ ない 、 綾子 姉ちゃん は 」
|||||あやこ|ねえちゃん|
"I'm not going to turn away soon, my sister, Ayako."
── 昨日 、 あれこれ と 打ち合わせ を した 喫茶 店 。
きのう|||うちあわせ|||きっさ|てん
喫 A coffee shop where I had a meeting yesterday.
そろそろ 六 時 で 、 綾子 が 順調に 五 時 まで 働いて 帰れば 、 もう 着いて いい 時間 だった 。
|むっ|じ||あやこ||じゅんちょうに|いつ|じ||はたらいて|かえれば||ついて||じかん|
It was almost 6 o'clock, and if Reiko worked well until 5 o'clock, it was already a good time to arrive.
「 いくら 何でも 大学生 よ 。
|なんでも|だいがくせい|
"How much anything college students.
大丈夫でしょ 」
だいじょうぶでしょ
と 言った もの の 、 夕 里子 とて 心配で ない わけで は ない 。
|いった|||ゆう|さとご||しんぱいで||||
Although I said that, I am not worried as Yuuriko.
綾子 が 、 あの まま 受付 で 回れ 右 して 帰っちゃ った んじゃ ない か 、 と 心配であった 。
あやこ||||うけつけ||まわれ|みぎ||かえっちゃ||||||しんぱいであった
I was worried that Ms. Yuko turned right at the reception desk and returned home.
「── あ 、 来た !
|きた
と 、 珠美 が 言った 。
|たまみ||いった
Said, Tamami.
「 ごめん 、 遅く なって !
|おそく|
と 、 綾子 は 言った 。
|あやこ||いった
「 どうした の ?
「 これ 、 おみやげ 」
"This, Souvenir"
と 、 ケーキ の 箱 を 置く 。
|けーき||はこ||おく
And put a box of cakes.
「 いくら ?
会計 に 断って くん なきゃ 」
かいけい||たって||
I have to refuse to accounting "
「 あら 、 バイト 料 で 買った の よ 」
|ばいと|りょう||かった||
"Oh, I bought it for a bite fee"
と 、 綾子 は 、 バッグ から 、 封筒 を 取り出し 、
|あやこ||ばっぐ||ふうとう||とりだし
And the dumplings take the envelope out of the bag,
「 これ 、 残り ね 。
|のこり|
"This is the rest.
珠美 の 方 で 管理 して ちょうだい 」
たまみ||かた||かんり||
I will manage it with the person of Tamami "
夕 里子 と 珠美 は 、 少々 呆 気 に 取ら れて いた 。
ゆう|さとご||たまみ||しょうしょう|ぼけ|き||とら||
Yuuriko and Tamami were taken a little bit awkwardly.
いやに 活 き 活 きして 、 元気 が いい で は ない か 。
|かつ||かつ||げんき||||||
I hope you live well and do not feel well.
「 お 姉さん …… 大丈夫だった の ?
|ねえさん|だいじょうぶだった|
"Older sister ... Are you alright?
と 、 夕 里子 は 訊 いた 。
|ゆう|さとご||じん|
「 何 が ?
なん|
「 お 仕事 、 できた ?
|しごと|
"Have you done your job?
「 当り前 よ 。
あたりまえ|
結構 楽しい もん ね 、 OL 業 って 。
けっこう|たのしい|||ol|ぎょう|
それ に さ 、 ちゃんと 話 を 聞いて 来ちゃ った 」
||||はなし||きいて|きちゃ|
Then I listened to the story properly. "
「 話 ?
はなし
「 パパ の こと 。
ぱぱ||
水口 淳子 は ね 、 仲 の 良かった 同僚 に 、 付き合って る 相手 は 奥さん が いる って 話して たそう よ 」
みずぐち|あつこ|||なか||よかった|どうりょう||つきあって||あいて||おくさん||||はなして||
Ms. Reiko Mizuguchi told the good friend of the relationship that the other person who was hanging out had a wife.
夕 里子 と 珠美 は 顔 を 見合わせ 、 それ から まじまじ と 綾子 を 眺めた 。
ゆう|さとご||たまみ||かお||みあわせ|||||あやこ||ながめた
Yuuriko and Tamami looked at each other's face, and then looked at Mariko and Reiko.
「 ねえ …… あなた 、 本当に お 姉さん ?
||ほんとうに||ねえさん
と 夕 里子 は 言った 。
|ゆう|さとご||いった