三 姉妹 探偵 団 01 Epilogue みっ|しまい|たんてい|だん|epilogue Three Sisters Detective Agency 01 Epilogue

エピローグ

三 人 は 、 家 の 焼け跡 の 方 へ と 、 歩いて 行った 。 みっ|じん||いえ||やけあと||かた|||あるいて|おこなった Ils se dirigèrent tous les trois vers la maison.

よく 晴れた 、 暖 い 日 である 。 |はれた|だん||ひ| C'est une journée ensoleillée et chaude.

「── パパ 、 生きて ない の か な 」 ぱぱ|いきて|||| "Papa, es-tu vivant?"

と 、 珠美 が 言った 。 |たまみ||いった Said Ms. Ami.

「 その 長田 洋子 って 人 と 心中 でも した の かも ね 」 |ちょうだ|ひろこ||じん||しんじゅう||||| "Maybe that Yoko Nagata did it even with people."

「 まさか あ ！ 綾子 は 断固と して 、「 生きて る わ よ ！ あやこ||だんこと||いきて||| と 言い張って いる 。 |いいはって|

「 でも 、 何も 言って 来 ない なんて 変じゃ ない ？ |なにも|いって|らい|||へんじゃ| 「 そりゃ まあ ね 」

「 もし 、 ずっと 戻って 来 なかったら 、 私 たち どう な ん の ？ ||もどって|らい||わたくし||||| と 、 珠美 が 訊 いた 。 |たまみ||じん|

「 そりゃ 働いて 食べて く より 仕方ない わ ね 」 |はたらいて|たべて|||しかたない||

と 夕 里子 。 |ゆう|さとご

「 私 が 大学 やめて 働く 」 わたくし||だいがく||はたらく

「 へえ 。 大丈夫 ？ だいじょうぶ 「 大丈夫 よ ！ だいじょうぶ| コピー の 取り 方 なんか 、 名人 級 な んだ から ね 」 こぴー||とり|かた||めいじん|きゅう||||

頼りない ＯＬ だ 、 と 夕 里子 は 思った 。 たよりない|ｏｌ|||ゆう|さとご||おもった

「 夕 里子 姉ちゃん 、 モデル に なれば ？ ゆう|さとご|ねえちゃん|もでる|| 「 どうして よ ？ 「 お 風呂 場 の ヌード 、 妖しい 魅力 が あった って 、 国友 さん 、 感激 して た よ 」 |ふろ|じょう|||あやしい|みりょく||||くにとも||かんげき|||

「 見て た の ね 、 あの 人 ったら ！ みて|||||じん| 夕 里子 は 真っ赤に なって 怒った 。 ゆう|さとご||まっかに||いかった

「 いい 人 じゃ ん 」 |じん||

と 珠美 は 口笛 を 吹いて 、「 でも 刑事 って 月給 安い の よ 。 |たまみ||くちぶえ||ふいて||けいじ||げっきゅう|やすい|| And Mami blows the whistle, "But even a criminal monthly salary is cheap. あんまり いい 暮し は でき ない な 」 ||くらし|||| I can not do much better living. "

「 馬鹿 、 こんな 子供 、 本気で 相手 に し ない わ よ 」 ばか||こども|ほんきで|あいて|||||

「 本心 と は 思え ませ ん な 」 ほんしん|||おもえ|||

「 何 よ 、 この ──」 なん||

「 いて っ ！ 暴力 反対 ！ ぼうりょく|はんたい 「 おいおい 、 やめ ない か 」

と 、 声 が かかった 。 |こえ||

三 人 は 、 顔 を 見合わせ 、 それ から 声 の した 方 を 振り返った 。 みっ|じん||かお||みあわせ|||こえ|||かた||ふりかえった

「── パパ ！ ぱぱ 「 や あ 、 いい 所 で 会った 」 |||しょ||あった

佐々 本 は 、 背広 姿 に 、 大きな バッグ を 下げて 、 元気 そうに 笑って いた 。 ささ|ほん||せびろ|すがた||おおきな|ばっぐ||さげて|げんき|そう に|わらって|

三 人 は しばらく ポカン と して 突っ立って いた 。 みっ|じん||||||つったって|

「 おい 、 どうした ？ パパ だ よ 」 ぱぱ||

「 パパ …… どこ に いた の ？ ぱぱ|||| と 夕 里子 が やっと 声 を 出した 。 |ゆう|さとご|||こえ||だした

「 すま ん 。 実は ある 女性 と 東南 アジア へ 行って た んだ 」 じつは||じょせい||とうなん|あじあ||おこなって||

「 東南 アジア ？ とうなん|あじあ 「 そ したら 、 二 人 と も 熱病 で 倒れ ち まって な 。 ||ふた|じん|||ねつびょう||たおれ||| しばらく は 意識 不明 さ 。 ||いしき|ふめい| ── やっと 治って 、 帰って 来た んだ よ 。 |なおって|かえって|きた|| I finally cured, I came back. 帰り の 途中 から 電話 を かけた んだ が 、 つながら ない んだ 。 かえり||とちゅう||でんわ||||||| どうかした の か ？ 三 人 は 顔 を 見合わせ 、 それ から 笑い 出した 。 みっ|じん||かお||みあわせ|||わらい|だした

「 おい 、 何 だ 一体 。 |なん||いったい 笑って ちゃ 分 らん じゃ ない か ！ わらって||ぶん|||| You must have a laugh! 佐々 本 も つられて 笑い 出した 。 ささ|ほん|||わらい|だした 「 さ 、 ともかく 家 へ 行こう 。 ||いえ||いこう 色々 話 が ある 」 いろいろ|はなし||

と 、 さっさと 歩き 出す 。 ||あるき|だす

三 人 は まだ 笑い転げて いた 。 みっ|じん|||わらいころげて| そこ へ 、

「 夕 里子 ！ ゆう|さとご と 声 が して 、 敦子 が 走って 来る の が 見えた 。 |こえ|||あつこ||はしって|くる|||みえた

「 ああ ── 参った なあ 、 もう ！ |まいった|| 「 笑い すぎて 涙 が 出ちゃ うよ 」 わらい||なみだ||でちゃ|

「 私 も 笑い 泣き ……」 わたくし||わらい|なき

と 綾子 が 涙 を 拭った 。 |あやこ||なみだ||ぬぐった

「 敦子 、 どうした の ？ あつこ|| 「 これ 見て ！ |みて と 、 小さな 箱 を 出す 。 |ちいさな|はこ||だす

「 これ 、 何 ？ |なん 「 ほら 、 この 間 、 ママ の お 葬式 の とき に 、 うち へ 持って 来た 、 小包 」 ||あいだ|まま|||そうしき||||||もって|きた|こづつみ

「 ああ 、 忘れて た ！ |わすれて| と 、 夕 里子 は 、 頭 を ポン と 叩いた 。 |ゆう|さとご||あたま||||たたいた

「 どうして か 分 ら ない けど 、 マガジン ラック の 中 に 落 っこ ち て た の よ 」 ||ぶん||||まがじん|らっく||なか||おと||||||

「 じゃ 、 ずっと そこ に ？ 「 らしい の 。 さっき 整理 して たら ね 、 出て 来て 。 |せいり||||でて|きて ── ほら 中 を 見て 」 |なか||みて

箱 の 中 から 、 金色 の ライター が 出て 来た 。 はこ||なか||きんいろ||らいたー||でて|きた

「 パパ のだ わ 」 ぱぱ||

と 、 夕 里子 は 言った 。 |ゆう|さとご||いった

「 やっぱり ！ 敦子 は 肯 いた 。 あつこ||こう| 「 そう じゃ ない か と 思った の よ 。 |||||おもった|| 手紙 が ついて て ね 。 てがみ|||| A letter is attached. 英語 な の 」 えいご||

「 英語 ？ えいご 「 外国 から よ 。 がいこく|| どこ か の ホテル に 、 これ を 置き忘れた らしい わ 。 |||ほてる||||おきわすれた|| ホテル から 送って 来た の よ 」 ほてる||おくって|きた||

と 敦子 は 熱心に 言った 。 |あつこ||ねっしんに|いった 「 ね 、 あなた の パパ 、 外国 に いる の よ 」 |||ぱぱ|がいこく||||

「 そう …… らしい わ ね 」

夕 里子 は 曖昧に 言った 。 ゆう|さとご||あいまいに|いった

「 急いで 警察 へ 届けて ──」 いそいで|けいさつ||とどけて

と 言い かけて 、 敦子 は 、 言葉 を 切った 。 |いい||あつこ||ことば||きった

佐々 本 が 、 やって 来る の が 目 に 入った のである 。 ささ|ほん|||くる|||め||はいった|

「 あの ……」

「 うん 、 帰って 来た らしい の 」 |かえって|きた||

と 夕 里子 は 申し訳な さ そうに 言った 。 |ゆう|さとご||もうしわけな||そう に|いった

佐々 本 は 、 狐 に つまま れた ような 顔 で 、 三 人 を 見 ながら 、 言った 。 ささ|ほん||きつね|||||かお||みっ|じん||み||いった

「 家 が なくなって る ぞ 。 いえ|||| おい 、 一体 何 が あった んだ ？ |いったい|なん|||