盾 の 勇者 の 成り 上がり 2 番 外 編 (2) たて||ゆうしゃ||なり|あがり|ばん|がい|へん Der Aufstieg der Schildhelden 2: Extras (2) The Rise of the Shield Heroes 2: Extra Edition (2) The Rise of the Shield Heroes 2: Extras (2)

「 じゃま ー ！ |- 」 「 すいません ！ 」 フィーロ は ガゴッコ の 巣 に 、 私 は その 下 に 輝く 鉱石 に 手 を 伸ばします 。 ||||す||わたくし|||した||かがやく|こうせき||て||のばし ます が 、 その 時 、 私 達 の 背後 から 私 達 の 殺気 に 釣られて 追いかけて くる 魔物 が 一 匹 。 ||じ|わたくし|さとる||はいご||わたくし|さとる||さっき||つられて|おいかけて||まもの||ひと|ひき

「 な ──」

それぞれ 牽制 し 合って いて 、 気付く のに 時間 が 掛かり すぎました 。 |けんせい||あって||きづく||じかん||かかり|すぎ ました 「 ブルヒ ──────────────────！ 」 銀色 の イノシシ 。 ぎんいろ||いのしし シルバーレイザーバッグ と いう 魔物 が 、 私 達 の 殺気 に 釣られて 突進 して きた のです 。 |||まもの||わたくし|さとる||さっき||つられて|とっしん|||

体格 は …… フィーロ より も 大きい です ね 。 たいかく|||||おおきい||

そんな 大きな 魔物 が 、 ガゴッコ の 巣 に 向かって 突撃 して きた あと 、 どう なった か と いう と 。 |おおきな|まもの||||す||むかって|とつげき|||||||||

私 達 が 居た 場所 その物 を 吹き飛ばし 、 私 達 は 宙 に 投げ出さ れました 。 わたくし|さとる||いた|ばしょ|そのもの||ふきとばし|わたくし|さとる||ちゅう||なげださ|れ ました 私 に は 見えました 。 わたくし|||みえ ました ガゴッコ の 巣 の 下 に あった 大きく 綺麗な 鉱石 が 一 つ 、 おそらく ラチウム と いう 鉱石 でしょう 。 ||す||した|||おおきく|きれいな|こうせき||ひと||||||こうせき|

それ が 宙 に 投げ出さ れ 、 粉々に 砕け ながら 飛んで 行く の が 。 ||ちゅう||なげださ||こなごなに|くだけ||とんで|いく||

同時に …… フィーロ が 探して いた ガゴッコ の 卵 も 見る も 無残に 空中 で 弾けて 行きました 。 どうじに|||さがして||||たまご||みる||むざんに|くうちゅう||はじけて|いき ました 「 グッグガ ！ グッグガ ！ 」 ガゴッコ と いう 魔物 が そのまま 羽ばたいて 飛んで 行って しまいました 。 |||まもの|||はばたいて|とんで|おこなって|しまい ました ど さ り と 、 斜面 に 着地 した 私 達 は ……。 ||||しゃめん||ちゃくち||わたくし|さとる|

「 ああ ……」

「 う う …… 卵 ー ！ ||たまご|- ごはん ー 」 |-

それぞれ 欲して いた 物 が 失わ れた 事 を 悟り …… その 原因 に 殺意 を 向けて 顔 を 合わせました 。 |ほっして||ぶつ||うしなわ||こと||さとり||げんいん||さつい||むけて|かお||あわせ ました 「 お 姉ちゃん ……」 |ねえちゃん

「 ええ ……」

シルバーレイザーバッグ は 私 達 の 殺気 に 、 自ら の 立場 の 危機 を 今更 に なって 悟った ようでした 。 ||わたくし|さとる||さっき||おのずから||たちば||きき||いまさら|||さとった|

「 ブルヒ !?」

前 に しか 進め ない ような のに 、 後ろ へ と 足踏み を して 、 下がろう と して います 。 ぜん|||すすめ||||うしろ|||あしぶみ|||さがろう|||い ます 下手に 振り向いた その 時 、 確実な 死 が 待ち受けて いる と わかって いる のでしょう 。 へたに|ふりむいた||じ|かくじつな|し||まちうけて|||||

です が 、 後ろ を 向か なくて も 変わりません 。 ||うしろ||むか|||かわり ませ ん シルバーレイザーバッグ は 後ろ を 向いて ──。 ||うしろ||むいて

「 あ 、 にげる な ー ！ |||- 」 「 生かして 帰す と お 思い です か ！ いかして|きす|||おもい|| 」 「 ブルヒィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ ！ 」 高らかに 絶望 の 叫び を 上げた のでした 。 たからかに|ぜつぼう||さけび||あげた| 「 は ぁ …… 散々でした ね 」 ||さんざんでした|

「 う ー …… 卵 ー 」 |-|たまご|-

あれ から 必死に 山中 を 探した のです けど 、 結局 目的 の 物 は 見つかりません でした 。 ||ひっしに|さんちゅう||さがした|||けっきょく|もくてき||ぶつ||みつかり ませ ん| せめても の 手 土産 に と 仕留めた シルバーレイザーバッグ を 、 フィーロ に 担が せて 下山 します 。 ||て|みやげ|||しとめた|||||かつが||げざん|し ます 「 お前 等 どこ へ 行って た んだ ？ おまえ|とう|||おこなって|| 捜した ぞ 」 さがした|

ナオフミ 様 が 温泉 街 の 入り口 で 待って いて 下さいました 。 |さま||おんせん|がい||いりぐち||まって||くださ い ました 「 ちょっと ……」

「 ん ？ どうした ん だ フィーロ 。 見た 事 の ない 魔物 だ な 。 みた|こと|||まもの|| 捌 いて 盾 に 素材 と して 入れる か 」 はち||たて||そざい|||いれる|

「 お 願い します 」 |ねがい|し ます 「 あの ね 。 フィーロ が 山 で ね 。 ||やま|| 探して た の を 邪魔 した 魔物 な の 、 お 姉ちゃん と 一緒に 倒した の 」 さがして||||じゃま||まもの||||ねえちゃん||いっしょに|たおした|

「 へ ー …… それとも 捌 いて 飯 に する か ？ |-||はち||めし||| イノシシ みたいだ から ぼたん 鍋 と か ？ いのしし||||なべ|| 」 「 うん ！ 美味し そう ー 作って ー 」 おいし||-|つくって|-

「「「 ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ あ ああ ！ 」」」

温泉 街 の 方々 が 私 達 を 指差して 駆け寄って きます 。 おんせん|がい||ほうぼう||わたくし|さとる||ゆびさして|かけよって|き ます 「 や ばい 、 逃げる ぞ ！ ||にげる| 」 「 はい ！ 」 咄 とっ嗟 さ に ナオフミ 様 と 私 は 走り出しました 。 はなし|と っ さ||||さま||わたくし||はしりだし ました と いう の も 、 私 達 は メルロマルク で は あまり 良い 印象 を 持たれて いない ので 、 あれこれ と 国 中 の 人々 に 嫌われて います 。 ||||わたくし|さとる||||||よい|いんしょう||もた れて|||||くに|なか||ひとびと||きらわ れて|い ます です から 、 こういった 問題 に 直面 する 事 は 日常茶飯事 で 、 反射 的に 逃げ出した のです 。 |||もんだい||ちょくめん||こと||にちじょうさはんじ||はんしゃ|てきに|にげだした|

しかし ……。

「 待って ください ！ まって| 止まって ！ とまって お 願い します 。 |ねがい|し ます どうか 止まって ください ！ |とまって| 」 様子 が おかしい ので 、 私 達 は 止まります 。 ようす||||わたくし|さとる||とまり ます する と 温泉 街 の 方々 は 喜び の 表情 で 私 達 を 手招き して 言いました 。 ||おんせん|がい||ほうぼう||よろこび||ひょうじょう||わたくし|さとる||てまねき||いい ました 「 まさか この 時期 に 銀 様 を 狩って くださる と は 」 ||じき||ぎん|さま||かって|||

「 銀 様 ？ ぎん|さま 」 「 ええ 、 この 温泉 街 で 繁栄 を 願い 、 儀式 で 使う 魔物 な んです よ 。 ||おんせん|がい||はんえい||ねがい|ぎしき||つかう|まもの||| どうか 譲って 下さいません か ？ |ゆずって|ください ませ ん| 」 そう 言えば …… 温泉 に 入った 時 に そんな 感じ の 絵 を 見た 覚え が あります 。 |いえば|おんせん||はいった|じ|||かんじ||え||みた|おぼえ||あり ます まさか 、 その イノシシ だった と は ……。 ||いのしし|||

温泉 街 の 方 曰 く 、 魔物 の 素材 と して の 価値 は 無い けれど 高く 買い取って くれる そうです 。 おんせん|がい||かた|いわく||まもの||そざい||||かち||ない||たかく|かいとって||そう です

結果 的に ナオフミ 様 に 褒めて もらえる と フィーロ 共々 、 とても 嬉しかった のです が 、 ナオフミ 様 は 魔物 を 買い取って 得た お 金 を 私 達 に そのまま 与えて 下さりました 。 けっか|てきに||さま||ほめて||||ともども||うれしかった||||さま||まもの||かいとって|えた||きむ||わたくし|さとる|||あたえて|くださり ました 「 あの ……」

「 せっかく の 休み な のに お前達 が 自分 で 狩って 手 に 入れた 金 だ ろ ？ ||やすみ|||おまえたち||じぶん||かって|て||いれた|きむ|| 何 か 欲しい 物 が あった んだろう から 好きに 使え 」 なん||ほしい|ぶつ|||||すきに|つかえ

「 お 姉ちゃん 」 |ねえちゃん

「…… そうです ね 」 そう です|

私 と フィーロ は 考え を 一 つ に して 、 ナオフミ 様 から お 金 を 受け取りました 。 わたくし||||かんがえ||ひと|||||さま|||きむ||うけとり ました そして 、 ナオフミ 様 が 欲しがって いた アクセサリー 作り に 必要な 器材 を 購入 して プレゼント しました 。 ||さま||ほしがって||あくせさりー|つくり||ひつような|きざい||こうにゅう||ぷれぜんと|し ました 「 どうした ん だ ？ お前達 の 好きな 物 を 買えば 良い のに …… これ 、 かなり 値 が 張る はずだ ぞ ？ おまえたち||すきな|ぶつ||かえば|よい||||あたい||はる|| 」 「 私 達 から 、 普段 大切に して くださる ナオフミ 様 へ の プレゼント です 」 わたくし|さとる||ふだん|たいせつに||||さま|||ぷれぜんと| 「 うん ！ ご しゅじん さま へ プレゼントー 」

抜け駆け する の は 簡単です けど 、 フィーロ と 二 人 で 手 に 入れた お 金 な んです から 平等に …… ナオフミ 様 へ 日ごろ の 感謝 を 伝えたい と 思って 、 こういう 形 で 終わら せました 。 ぬけがけ||||かんたんです||||ふた|じん||て||いれた||きむ||||びょうどうに||さま||ひごろ||かんしゃ||つたえ たい||おもって||かた||おわら|せま した 「 そう か ……」

ナオフミ 様 は 不器用に も 笑って 、 私 達 を 優しく 撫でて 下さ いました 。 |さま||ぶきように||わらって|わたくし|さとる||やさしく|なでて|くださ|い ました 「 ラフタリア 、 フィーロ 、 あり が と な 。 大事に 使わ せて もらおう 」 だいじに|つかわ||

もう …… また 子供 扱い して 。 ||こども|あつかい|

いつか 絶対 に 、 女の子 だって 認め させます から ね 。 |ぜったい||おんなのこ||みとめ|さ せ ます|| ね ？ フィーロ 。

「 うん ！ 」 そうして 私 達 は お互いに 頷き あった のでした 。 |わたくし|さとる||おたがいに|うなずき|| はじめて の お つかい

フィーロ の 名前 は フィーロ ！ ||なまえ||

馬車 を 引き ながら 、 ご しゅじん さま たち と いろんな 所 を 旅 して る の 。 ばしゃ||ひき||||||||しょ||たび|||

今日 は ー 、…… えっと ー 賑やかな 町 の 宿 で 、 ご しゅじん さま が お 薬 を 作って る よ 。 きょう||-|えっ と|-|にぎやかな|まち||やど|||||||くすり||つくって|| 困った ような 顔 を して いる の は どうして かな ？ こまった||かお|||||||

「 ふむ ……」

ご しゅじん さま が 腕 を 組んで 唸って る 。 ||||うで||くんで|うなって|

「 どうした の ー ？ ||- 」 「 ん ？ ああ 、 フィーロ か 。 いや 、 気 に し なくて いい 」 |き||||

「 えー ！ な んな の ！ 教えて よ ー ！ おしえて||- 」 「 フィーロ 、 ナオフミ 様 を 困ら せて は いけません よ 」 ||さま||こまら|||いけ ませ ん| ラフタリア お 姉ちゃん が そう 言って フィーロ を 注意 する 。 ||ねえちゃん|||いって|||ちゅうい|

「 気 に なる 年頃って 奴 だ ろ 。 き|||としごろ って|やつ|| しょうがない な 、 教えて やる 。 ||おしえて| 薬 の 材料 が 切れて しまって な 」 くすり||ざいりょう||きれて||

ご しゅじん さま は 本 を 読み ながら 薬 作り を して いた のだ けど 、 薬 に 使う 材料 が 足りなかった みたいな の 。 ||||ほん||よみ||くすり|つくり||||||くすり||つかう|ざいりょう||たりなかった||

「 明日 に は 疫病 の 流行って いる 村 へ と 行か なきゃ いけない だ ろ ？ あした|||えきびょう||はやって||むら|||いか|||| 」 「 と なる と 近場 で 拾って いく に も 間に合いません ね 。 |||ちかば||ひろって||||まにあい ませ ん| どう しましょう ？ |し ましょう 」 「 この際 だ 。 このさい| 少し だけ なら 薬屋 で 買い 足す の も 手 だろう 。 すこし|||くすりや||かい|たす|||て| 元々 この 辺り は 薬屋 が 数 軒 ある から な 、 買い に 行けば いい 」 もともと||あたり||くすりや||すう|のき||||かい||いけば|

その 話 を 聞いて 、 フィーロ は チャンス だ と 思った の 。 |はなし||きいて|||ちゃんす|||おもった|

ご しゅじん さま の 欲しい 物 を 買って くれば 褒めて もらえる んだ よ 。 ||||ほしい|ぶつ||かって||ほめて|||

ラフタリア お 姉ちゃん が この 前 買い物 を 頼まれて 買って きた 時 褒められて た もん 。 ||ねえちゃん|||ぜん|かいもの||たのま れて|かって||じ|ほめ られて|| 「 フィーロ が 買い物 に 行って くる から ご しゅじん さま は 待って て ー 」 ||かいもの||おこなって|||||||まって||-

「 は ？ 何 を 言って いる んだ ？ なん||いって|| 」 「 そう です よ 、 フィーロ 。 あなた が お 使い だ なんて ……」 |||つかい||

「 ぶ ー 、 ラフタリア お 姉ちゃん 、 フィーロ が 何も でき ない と 思って る ー ！ |-|||ねえちゃん|||なにも||||おもって||- 」 少し くらい フィーロ より 年上 だ からって お 姉ちゃん は いつも フィーロ に あれ ダメ これ ダメって 言う 。 すこし||||としうえ||から って||ねえちゃん||||||だめ||だめ って|いう フィーロ だって ご しゅじん さま の 欲しい 物 を 持ってくる 事 くらい できる もん 。 ||||||ほしい|ぶつ||もってくる|こと|||

「 そう 言う 訳 じゃ ない です けど 、 向き 不向き が ある と 言います か ……」 |いう|やく|||||むき|ふむき||||いい ます| 「 できる もん 、 できる もん 、 できる もん ！ 」 と 、 フィーロ が 言う と ご しゅじん さま は なんか 嫌 そうな 顔 して る 。 |||いう|||||||いや|そう な|かお|| 「 ああ もう 、 うるさい 。 わかった から 、 お 使い に 行って 来い 」 |||つかい||おこなって|こい

「 え ？ ナオフミ 様 、 フィーロ に 行か せる んです か ？ |さま|||いか||| 」 「 このまま 騒が れる の も 面倒だ 。 |さわが||||めんどうだ 失敗 して も 問題 無い 程度 に して おく さ 」 しっぱい|||もんだい|ない|ていど||||

「 わ ー い ！ |-| 」 ご しゅじん さま は 茶色い お 金 を フィーロ に 持た せて くれた の 。 ||||ちゃいろい||きむ||||もた||| 「 これ を 近所 の 薬屋 に 行って 、 ルテナって 薬草 を 買って 来い 」 ||きんじょ||くすりや||おこなって|ルテナ って|やくそう||かって|こい 「 うん ！ じゃあ 行って き ま ー す 」 |おこなって|||-|

フィーロ は 宿 の 扉 を 空けて 跳ねる ように 出て 行く の 。 ||やど||とびら||あけて|はねる||でて|いく|

「 るって な ー 、 るって な ー ♪」 る って||-|る って||- ご しゅじん さま の 頼んだ 薬草 を 買って くる 為 に 、 薬屋 さん へ と スキップ し ながら 向かった の 。 ||||たのんだ|やくそう||かって||ため||くすりや||||すきっぷ|||むかった|

すぐに 薬屋 に ついた よ 。 |くすりや||| ご しゅじん さま が いつも 弄って る 草 と 同じ 匂い が した から わかる んだ 。 |||||いじって||くさ||おなじ|におい|||||

「 るって な 下さい ！ る って||ください 」 「 ルテナ かい ？ 残念だ けど 今日 は 品切れ だ な 」 ざんねんだ||きょう||しなぎれ||

「 えー ……」

「 ごめん よ 嬢ちゃん 。 ||じょうちゃん いつも は ある んだ けど 、 ここ 最近 需要 が 上がって いて ね 」 ||||||さいきん|じゅよう||あがって||

「 そう な んだ ー ……」 |||-

そう いえば ご しゅじん さま が 近く で 病気 が 多いって 言って た 。 ||||||ちかく||びょうき||おおい って|いって| でも この 辺り は 薬屋 が 数 軒 あるって 言って た から 大丈夫 。 ||あたり||くすりや||すう|のき|ある って|いって|||だいじょうぶ 「 他の 薬屋 なら まだ 扱って いる んじゃ ない か な ？ たの|くすりや|||あつかって||||| 」 「 は ー い ！ |-| ありがとう ございました ！ 」 フィーロ は 頭 を 下げて 走り出した の 。 ||あたま||さげて|はしりだした| それ から フィーロ は 薬屋 を 探そう と した んだ けど 、 おいし そうな 匂い が して きた の 。 ||||くすりや||さがそう||||||そう な|におい||||

そっち の 方向 に 向かう と お 肉 に 串 を 刺した 食べ物 を 作って いる 人 が いる 。 ||ほうこう||むかう|||にく||くし||さした|たべもの||つくって||じん||

「 て な ー る 、 て な ー る 、 て な ー る ー ♪」 ||-||||-||||-||-

「 今日 は 串 焼き が 安い よ ー 」 きょう||くし|やき||やすい||-

ぐ ー …… フィーロ お腹 空いた 。 |-||おなか|あいた

フィーロ 、 屋台 に 並んで いる 食べ物 に 目移り しちゃった 。 |やたい||ならんで||たべもの||めうつり|しちゃ った 「 いらっしゃい ！ いらっしゃい ！ 」 お 店 の 人 が 呼び込み して る 。 |てん||じん||よびこみ|| じ ー …… お 肉 の 良い 匂い ー …… でも フィーロ お 使い して る の ー 。 |-||にく||よい|におい|-||||つかい||||-

に くじゅう が 垂れて 、 じゅって 音 が して ね ー 、 良い 匂い で ね ー で 、 炭 に 油 が 垂れて ね ー 。 |||しだれて|じゅ って|おと||||-|よい|におい|||-||すみ||あぶら||しだれて||- フィーロ 、 涎 が 出て お 肉 を じっと 見ちゃ う 。 |よだれ||でて||にく|||みちゃ|

「 な ー る 、 なる 、 うな ー る 、 うに ゃ ー る …… じゅ ー る じ ゅる 」 |-||||-||||-|||-|||

「 え 、 えっと ……」 |えっ と 道 行く 人 達 が フィーロ と 屋台 を 交互に 見た の 。 どう|いく|じん|さとる||||やたい||こうごに|みた|

「 い 、 一 本 あげよう か ？ |ひと|ほん|| 」 「 ホント !?」 ほんと 「 あ 、 ああ 、 焼き すぎちゃった 奴 だ から 特別に ね 」 ||やき|すぎちゃ った|やつ|||とくべつに| 「 あり が と ー ！ |||- 」 フィーロ は 屋台 から お 肉 を もらって 、 頬張る の 。 ||やたい|||にく|||ほおばる| 甘辛い 味 が して 、 とっても おいしい ！ あまからい|あじ||||

でも 、 ご しゅじん さま の 方 が おいしい かも 。 |||||かた|||

「 いい 食べっぷり だ ね 、 嬢ちゃん 。 |たべ っぷり|||じょうちゃん でも 、 どうして 街 に 来 たんだい ？ ||がい||らい| 何 か 買い物 か ？ なん||かいもの| 」 「 うん ！ じゅ ー る じゅ ー る 下さい ！ |-|||-||ください 」 「 は ？ 」 たしか …… 何 屋 さん だっけ ？ |なん|や||だ っけ う ー …… 忘れちゃった 。 |-|わすれちゃ った だから お 願い した の 。 ||ねがい||

「 草 ください ！ くさ| 」 「 さすが に 草 は 売って ない な ー 」 ||くさ||うって|||- 「 そう な の ー ？ |||- 変わった 草 みたい 。 かわった|くさ| 安く 欲しい の 」 やすく|ほしい|

「 それ なら 山 の 村 に 行けば わかる んじゃ ない か ？ ||やま||むら||いけば|||| 」 「 わかった ー ありがとう ございました 」 |-|| フィーロ は お 店 を 出て 、 お 山 を 目指して 走り出した の 。 |||てん||でて||やま||めざして|はしりだした| 本当の 姿 に 変身 した から 、 すぐに つく こと が できる と 思う 。 ほんとうの|すがた||へんしん|||||||||おもう

「 だ 、 誰 か 助けて ！ |だれ||たすけて 」 お 山 を 登って 行く と 、 どこ から か 叫び声 が した の 。 |やま||のぼって|いく|||||さけびごえ||| 「 は ー い ！ |-| 」 見る と 、 半透明 の ぶよ ぶよ な 生き物 に 女の子 が 襲わ れ そうに なって た の 。 みる||はんとうめい|||||いきもの||おんなのこ||おそわ||そう に||| 「 て ー い ！ |-| 」 フィーロ が 力 を 込めて 蹴る と 半透明 な 生き物 は 飛び散った 。 ||ちから||こめて|ける||はんとうめい||いきもの||とびちった 「 大丈夫 ー ？ だいじょうぶ|- 」 「 え 、 あ 、 はい ！ その 姿 は …… 神 鳥 の 鳥 さん ？ |すがた||かみ|ちょう||ちょう| 」 「 うん ！ フィーロ な の ー ！ |||- 」 「 あ 、 ありがとう ございました 」 「 ところで どうした の ー ？ |||- こんな 山 に 居たら 危ない よ ？ |やま||いたら|あぶない| 」 近く に 村 が あった と 思う けど 、 どうした んだろう ？ ちかく||むら||||おもう||| 「 そ 、 それ が 、 スライム が 突然 村 に 現れて 、 村 の 人 達 は 必死に 応戦 して いる んです が …… なかなか 手強くて ……。 |||||とつぜん|むら||あらわれて|むら||じん|さとる||ひっしに|おうせん||||||てごわくて な ので 、 近く の 町 に 応援 を 呼ぼうって 話 に なって 、 みんな で 出た んです けど 魔物 に 追いかけられて しまった んです 」 ||ちかく||まち||おうえん||よぼう って|はなし|||||でた|||まもの||おいかけ られて|| 「 そう だった んだ ー 、 じゃあ フィーロ が 頑張る よ ー 」 |||-||||がんばる||-

フィーロ 知って る んだ よ ？ |しって||| 困って いる 人 を 助ける と お 礼 が もらえるって 。 こまって||じん||たすける|||れい||もらえる って ご しゅじん さま は もらって た もん 。

「 その代わり お 礼 ちょうだい ！ そのかわり||れい| 」 「 は 、 はい ！ 」 「 じゃあ フィーロ に 乗って 」 |||のって 「 え 、 あ 、 ちょっと 。 わ ーーーーーーー ！ |------- 」 女の子 を 背中 に 乗せて フィーロ は 走り出した の 。 おんなのこ||せなか||のせて|||はしりだした| 「 て ー い ！ |-| 」 村 に 着いたら 、 村 の 人 達 が 必死に 半透明 の 大きな 魔物 と 戦って た の 。 むら||ついたら|むら||じん|さとる||ひっしに|はんとうめい||おおきな|まもの||たたかって|| だ から フィーロ は 魔物 に 飛び 蹴り を した の 。 ||||まもの||とび|けり|||

最初 は ブヨン と 弾か れた けど 、 力 を 込めて 真ん中 の 球体 を 蹴ったら 飛び散った 。 さいしょ||||はじか|||ちから||こめて|まんなか||きゅうたい||けったら|とびちった

「 フィーロ の 勝ち ー ！ ||かち|- 」 「 ま 、 まだ です ！ 」 「 えー ……」 見る と 半透明 の 魔物 が どこ か に 集まって 行く の 。 みる||はんとうめい||まもの|||||あつまって|いく|

でも フィーロ 、 なんとなく わかった よ 。