Re ：ゼロ から 始める 異 世界 生活 (11) re|||はじめる|い|せかい|せいかつ

（ 鬼 族 族長 ） 我ら 鬼 族 に とって 双子 は 忌み 子 おに|ぞく|ぞくちょう|われら|おに|ぞく|||ふたご||いみ|こ

（ 母親 ） お 待ち ください 族長 様 ははおや||まち||ぞくちょう|さま

なら ん ！

鬼 族 の 種 と し て の 誇り を 守る ため に も ― おに|ぞく||しゅ|||||ほこり||まもる|||

処分 せ ね ば なら ん しょぶん|||||

それ が 鬼 族 の 習わし ― ||おに|ぞく||ならわし

掟 ( おきて ) じゃ おきて||

（ 泣き声 ） なきごえ

（ 族長 ） おお っ おお っ … ぞくちょう||||

この 子 は |こ|

（ 男 Ａ ） まさに 神童 じゃ おとこ|ａ||しんどう|

（ 男 Ｂ ） 角 １ 本 で この 力 おとこ|ｂ|かど|ほん|||ちから

（ 男 Ｃ ） これ が もし ２ 本 の 角 を 持って い たら … おとこ|ｃ||||ほん||かど||もって||

（ 父親 ） 偉い ぞ ラム ちちおや|えらい||

レム も お 姉ちゃん を 見習って 頑張ら ない と |||ねえちゃん||みならって|がんばら||

大丈夫 さ レム も いつか きっと すごい 力 を 見せ て くれる だいじょうぶ|||||||ちから||みせ||

そう よ ね 何と言っても ラム の 妹 だ も の |||なんといっても|||いもうと|||

（ 父親 ） 期待 し てる よ ちちおや|きたい|||

（ ラム ） 大丈夫 |だいじょうぶ

お 姉ちゃん |ねえちゃん

レム は レム

みんな の 言う こと なんか 気 に する こと ない わ ||いう|||き|||||

（ レム ） 鬼 の 力 じゃ お 姉ちゃん に かなわない |おに||ちから|||ねえちゃん||

だったら …

あの ね お 母 さん |||はは|

ん … どう かし た の レム

明日 の 晩 御飯 は レム が 作る よ あした||ばん|ごはん||||つくる|

レム は 何 を 作って くれる の ？ ||なん||つくって||

（ レム ） うーん バルバロ ウサギ の 肉 と 森 の 木 の 実 の 炒め 物 |||うさぎ||にく||しげる||き||み||いため|ぶつ

あと 蒸 ( ふ ) かし 芋 |む|||いも

ラム も 手伝う わ ||てつだう|

（ レム ） う うん レム １ 人 で 大丈夫 ||||じん||だいじょうぶ

見 て て み||

ふう …

あと は バルバロ ウサギ |||うさぎ

ん ？

う わ あ ！

お 姉ちゃん |ねえちゃん

でも よかった わ ２ 人 と も 無事 で |||じん|||ぶじ|

（ レム ） ２ 人 と も … |じん||

レム もう １ 人 で 森 へ 入ったり する な ||じん||しげる||はいったり||

お 姉ちゃん に 心配 かけ ちゃ だ め よ |ねえちゃん||しんぱい|||||

うん ごめんなさい

ねえ そんな こと より ほら ―

レム の 作って くれ た 蒸 かし 芋 すごく おいしい わ ||つくって|||む||いも|||

塩 加減 が 絶妙 な の しお|かげん||ぜつみょう||

ホント だ おいしい ほんと||

（ 母親 ） ウフッ ははおや|

レム に も こんな おいしい もの が 作 れる の ね |||||||さく|||

（ レム ） ふう …

（ 母親 ） もう いい の よ レム ははおや|||||

２ 人 と も 無事 だった こと が 何より も うれしい の だ から じん|||ぶじ||||なにより|||||

（ 父親 ） そう ２ 人 と も 無事 で よかった ちちおや||じん|||ぶじ||

（ 族長 ） いや 無事 だった の が ラム だけ なら もっと よかった ぞくちょう||ぶじ||||||||

その とおり

全く だ まったく|

そう ね 役立た ず の レム が 死 ん で … ||やくだた|||||し||

ラム だけ が 無事 だったら ― |||ぶじ|

それ が １ 番 ||ばん

（ ラム ） 怖い 夢 を 見 て い た の ね |こわい|ゆめ||み|||||

うなされ て い た わ

（ レム ） お 姉ちゃん ||ねえちゃん

大丈夫 ラム が つい てる だいじょうぶ||||

だから 何 も 心配 する こと なんて ない わ |なん||しんぱい|||||

うん お 姉ちゃん ||ねえちゃん

大好き だいすき

（ レム ） やっぱり お 姉ちゃん は すごい |||ねえちゃん||

どう やった って かなわない

だったら レム は もう 何 も し なく て いい ||||なん|||||

ただ お 姉ちゃん の 後ろ を つい て 歩く だけ で ||ねえちゃん||うしろ||||あるく||

ん ？

お 姉ちゃん ？ |ねえちゃん

（ 轟 ( ごう ) 音 ） とどろき||おと

ハッ

ハッ

お 姉ちゃん ！ |ねえちゃん

レム 無事 で よかった |ぶじ||

（ レム ） ああ …

やっと 折れ て くれ た |おれ|||

私 の せい で ― わたくし|||

お 姉ちゃん は 角 を 折ら れ ― |ねえちゃん||かど||おら|

力 を 失った ちから||うしなった

これ から は お 姉ちゃん ― ||||ねえちゃん

姉 様 が でき た こと を 全て ― あね|さま||||||すべて

レム が 代わり に や れる よう に し なく て は ||かわり|||||||||

姉 様 なら こう し た はず あね|さま|||||

姉 様 は もっと すごい あね|さま|||

姉 様 なら もっと よく やる あね|さま||||

姉 様 なら でき た こと を なぞる だけ あね|さま|||||||

それ すら 満足 に でき ない 自分 に ― ||まんぞく||||じぶん|

価値 なんて ない かち||

（ ロズワール ･ Ｌ ･ メイザース ） よく やって くれ てる ねえ |ｌ||||||

（ レム ） そんな 言葉 故郷 で 何度 も もらった ||ことば|こきょう||なんど||

無理 を し ない で むり||||

（ レム ） 無理 を 絞り出し て も まるで 足り ない |むり||しぼりだし||||たり|

（ フレデリカ ･ バウマン ） どう し て そんなに 頑張る ん です の ？ ||||||がんばる|||

（ レム ） 決まって る 何もかも が 足り て ない から |きまって||なにもかも||たり|||

何 の ため に 生きる の か 全て は ― なん||||いきる|||すべて|

あの 炎 の 夜 に 思って しまった ― |えん||よ||おもって|

自分 へ の しょく 罪 の ため に じぶん||||ざい|||

何 を すれ ば しょく 罪 に なる の か なん|||||ざい||||

レム が 奪って しまった 姉 様 が 歩く はず だった 道 を ― ||うばって||あね|さま||あるく|||どう|

身命 を 賭 し て 切り開く こと で ― しんめい||かけ|||きりひらく||

レム の 全て は 姉 様 の 劣化 品 な の だ から ||すべて||あね|さま||れっか|しな||||

代替 品 に 過ぎ ない の だ から だいたい|しな||すぎ||||

（ ナツキ ･ スバル ） ハア ハア … |すばる||

（ ラム ） バルス 正面 の 折れ た 木 を 右 へ 足 が 遅い ||しょうめん||おれ||き||みぎ||あし||おそい

（ スバル ） ムチャ 言う な すばる||いう|

全力 … 疾走 だっ つ ん だ よ ぜんりょく|しっそう|||||

スバル くん 何 を … すばる||なん|

目 覚め た か レム め|さめ|||

よかった レム 本当 に 手間 の かかる 子 だ わ ||ほんとう||てま|||こ||

フーラ ！

（ スバル ･ ラム ） ハア ハア ハア ハア … すばる|||||

（ レム ） どう し て …

（ スバル ） あ ？ すばる|

（ レム ） どう し て 放って おい て くれ なかった ん です か ||||はなって|||||||

姉 様 と スバル くん が き て しまって は 意味 が ない あね|さま||すばる|||||||いみ||

レム が １ 人 で やら なきゃ 傷つく の は レム だけ で 十 分 です ||じん||||きずつく||||||じゅう|ぶん|

じゃあ もう 遅 ( おせ ) えよ ||おそ||

俺 も ラム も ズタボロ だ よ 下手 し たら お前 より ひで え よ おれ|||||||へた|||おまえ||||

右 肩 は ずれ ちゃ って る よ ！ みぎ|かた||||||

（ レム ） レム の ―

レム の せい な ん です

だから 責任 は レム が とら なく ちゃ |せきにん||||||

そう で なきゃ レム は 姉 様 に ― |||||あね|さま|

スバル くん に … すばる||

レム は 何 も 変わって ない ||なん||かわって|

また あの 時 と 同じ 罪 を 重ね て しまい まし た ||じ||おなじ|ざい||かさね||||

レム が スバル くん に ― ||すばる||

手 を 差し伸べる の を ためらった から ― て||さしのべる||||

（ レム ） 魔女 の におい |まじょ||

（ レム ） スバル くん は 死に かけ た ん です |すばる|||しに||||

（ スバル ） 何だか 知ら ねえ が ― すばる|なんだか|しら||

その 罪滅ぼし に て め え １ 人 で 片 を 付けよ う って 腹 だった の か |つみほろぼし|||||じん||かた||つけよ|||はら|||

レム

はい

チョー パン ！ |ぱん

とりあえず バカ か お前 は |ばか||おまえ|

いい や バカ だ お前 は ！ ||ばか||おまえ|

バルス 割れ た 額 が また 割れ て 再 出血 し てる わ よ |われ||がく|||われ||さい|しゅっけつ||||

俺 も バカ だ よ 知って る よ ！ おれ||ばか|||しって||

でも お前 の 妹 は もっと バカ な ！ |おまえ||いもうと|||ばか|

いい か 俺 の 故郷 に は ― ||おれ||こきょう||

三 人 寄ら ば 文殊 ( もん じゅ ) の 知恵 って 言葉 が ある みっ|じん|よら||もんじゅ||||ちえ||ことば||

あ … 文殊 って 何 だ |もんじゅ||なん|

ああ いい や とにかく ―

１ 人 で 考える より ３ 人 集まった ほう が ― じん||かんがえる||じん|あつまった||

矢 が 折れ にくい みたい な 話 だ や||おれ||||はなし|

１ 人 で 考える ん じゃ なく いろいろ と 周り を 頼れ って 話 だ ！ じん||かんがえる||||||まわり||たよれ||はなし|

スバル くん … すばる|

（ ウル ガルム の 足音 ） （ レム ） ハッ |||あしおと||

クッ ソー

ラム どっち に 逃げ れ ば 結 界 の 外 に 出 られる |||にげ|||けつ|かい||がい||だ|

（ ラム ） 左 に 向かって 全力 疾走 だ けど どう する 気 ？ |ひだり||むかって|ぜんりょく|しっそう|||||き

（ スバル ） うーん すばる|

レム を ラム に 突き飛ばし ― ||||つきとばし

俺 は 右 に 向かって １ 人 で 無情 に も 逃げ 去る って の は ？ おれ||みぎ||むかって|じん||むじょう|||にげ|さる|||

ウル ガルム を 引きつける から その 間 に レム を 連れ て 逃げろ と |||ひきつける|||あいだ||||つれ||にげろ|

俺 の 照れ隠し を あっさり と 暴く の は やめ て ね おれ||てれかくし||||あばく|||||

助かる わけ ない じゃ ない です か たすかる||||||

やめ て ください それ じゃ レム は …

（ スバル ） 心配 す ん な すばる|しんぱい|||

お前 が 知ら ない 名案 で 魔 獣 を 一網打尽 に でき ん だ よ おまえ||しら||めいあん||ま|けだもの||いちもうだじん|||||

（ レム ） スバル くん は ― |すばる||

何で そこ まで … なんで||

（ スバル ） そう だ な すばる|||

俺 の 人生 初 デート の 相手 が お前 だ おれ||じんせい|はつ|でーと||あいて||おまえ|

見捨てる よう な 薄情 は でき ねえ な みすてる|||はくじょう||||

じゃあ まあ ちょっくら やって くる と する わ

レム を 頼 ん だ ぜ お 姉 様 ！ ||たの|||||あね|さま

（ ラム ） バルス も 無事 に 合流 できる の を 祈って いる わ |||ぶじ||ごうりゅう||||いのって||

バルス が 命がけ で 作った 時間 よ ||いのちがけ||つくった|じかん|

有効 利用 し ま しょ う ゆうこう|りよう||||

あ …

♪ ～

そろそろ お前 と も 最後 に し たい もん だ な |おまえ|||さいご||||||

こっち に は 切り札 が ある ん だ |||きりふだ||||

一 騎討 ち だ ぜ 覚悟 しろ ひと|きとう||||かくご|

姉 様 スバル くん が スバル くん が あね|さま|すばる|||すばる||

（ ラム ） 振り返って は ダメ よ レム バルス の 覚悟 が ムダ に なる |ふりかえって||だめ|||||かくご||むだ||

（ レム ） お 姉ちゃん ！ ||ねえちゃん

スバル く ー ん ！ すばる||-|

シャマク ！

う お ー っ ！ ||-|

虫 は 勘弁 だ が ボッコ の 実は 助かった ちゅう||かんべん|||||じつは|たすかった

感謝 し とい て やる ぜ ガキ ども かんしゃ||||||がき|

（ ウル ガルム の ほえる 声 ） ||||こえ

クソ … くそ

て め え が くたばれ ！

どう し た おら 来い よ ボス ガルム ！ ||||こい||ぼす|

（ ロズワール ） ウルゴーア

アハーアア ず ー いぶ ん ひどい ありさま だ ー あー ね ||-||||||-||

来る の 超 遅 え よ くる||ちょう|おそ||

ロズ っち

フフッ

ハア …

それにしても よく 俺 の 場所 が 分かった な ||おれ||ばしょ||わかった|

（ ロズワール ） 村 で エミリア 様 に さ ー ん ざん くぎ を 刺さ れ た から ね ー え |むら|||さま|||-|||||ささ|||||-|

“ ムチャ でも 無謀 でも ― ” ||むぼう|

“ 追い詰め られ たら きっと 魔法 を 使う から ― ” おいつめ||||まほう||つかう|

“ 空 から 見落とさ ない で ” から||みおとさ||

て ー ね |-|

（ ラム ） ロズワール 様 ！ ||さま

（ ２ 人 ） ん ？ じん|

お 手 を 煩わせ て 申し訳 あり ませ ん |て||わずらわせ||もうしわけ|||

いい や いい と も

むしろ 私 の 不在 に 君 たち は よ ー く やって くれ て い た よ |わたくし||ふざい||きみ||||-|||||||

君 が し て くれ た こと へ の お礼 は 尽 くそ う じゃ ない か きみ|||||||||お れい||つく|||||

約束 する やくそく|

（ レム ） スバル くん ！ （ スバル ） おわ っ ！ |すばる||すばる||

レム イッテテ やめ …

今 は 体 の あっちゃ こっちゃ が … いま||からだ||||

生き てる 生き て て くれ てる いき||いき||||

スバル くん スバル くん スバル くん すばる||すばる||すばる|

また この パターン … ||ぱたーん

（ レム ） 起き て … くれ まし た か |おき|||||

これ って 俺 が やった の ？ ||おれ|||

つか ん で 離さ なかった 的 な ？ |||はなさ||てき|

いえ あの これ は その …

レム の ほう から です

眠って いる スバル くん が 苦し ん でる よう に 見え た から ― ねむって||すばる|||にがし|||||みえ||

手 を て|

（ スバル ） 握って くれ た の ？ すばる|にぎって|||

（ レム ） こう いう 時 に 何 を し て あげ たら いい の か 分かり ませ ん |||じ||なん|||||||||わかり||

分から ない から レム が さ れ て 一 番 うれしかった こと を わから||||||||ひと|ばん|||

とりあえず 後日 談 … じゃ ねえ や |ごじつ|だん|||

事 の てんまつ を 聞き たい か な こと||||きき|||

俺 の 呪い は 解 呪 ( かい じゅ ) さ れ た の か ？ おれ||まじない||かい|まじない|||||||

はい

魔 獣 は ロズワール 様 が 全て 掃討 なさい まし た ま|けだもの|||さま||すべて|そうとう|||

な の で 呪い の 発動 の 心配 は あり ませ ん |||まじない||はつどう||しんぱい||||

（ スバル ） ハア … すばる|

（ レム ） ごめんなさい スバル くん ||すばる|

（ スバル ） おいおい 頭 上げろ よ レム すばる||あたま|あげろ||

体 の 調子 ど っこ も 悪く ねえ よ からだ||ちょうし||||わるく||

落ち着 い てる よう に 見え て ― おちつ|||||みえ|

レム って 実は 全然 冷静 でも 落ち着 い て も ない よ ね ||じつは|ぜんぜん|れいせい||おちつ||||||

分かって は … いる ん です わかって||||

レム は 非力 で 非 才 で 鬼 族 の 落ちこぼれ です ||ひりき||ひ|さい||おに|ぞく||おちこぼれ|

だから どう し て も 姉 様 に 届か ない |||||あね|さま||とどか|

ラム は 姉 様 の 代替 品 ||あね|さま||だいたい|しな

それ も ずっと ずっと 劣った 出来 損ない な ん です ||||おとった|でき|そこない|||

どう し て … レム の ほう に 角 が 残って しまった ん です か ？ |||||||かど||のこって||||

どう し て 姉 様 の ほう の 角 が 残ら なかった ん です か ？ |||あね|さま||||かど||のこら||||

どう し て 姉 様 は 生まれながら に ― |||あね|さま||うまれながら|

角 を １ 本 しか 持って い なかった ん です か ？ かど||ほん||もって|||||

どう し て 姉 様 と レム は 双子 だった ん です か ？ |||あね|さま||||ふたご||||

ハッ … ごめんなさい

おかしな こと を 言って しまい まし た 忘れ て ください |||いって||||わすれ||

（ スバル ） レム さあ 姉 様 だったら って 死ぬ ほど ラム を 持ち上げ て ― すばる|||あね|さま|||しぬ||||もちあげ|

自分 を こき下ろし てっ けど ― じぶん||こきおろし||

別に レム の ポジション に ラム が い て も ― べつに|||ぽじしょん||||||

状況 プラス し て た と 思え ねえ ぜ じょうきょう|ぷらす|||||おもえ||

レム より 体力 ねえ し 料理 下手 だ し 仕事 は サボる し 口 は 悪い し ||たいりょく|||りょうり|へた|||しごと||さぼる||くち||わるい|

（ レム ） ちょ っ … 違う ん です |||ちがう||

本当 の 姉 様 は もっと 角 が あれ ば そんな 評価 に は ほんとう||あね|さま|||かど|||||ひょうか||

（ スバル ） で も ラム に あったら の 角 は ねえ よ すばる|||||||かど|||

だから そんな ラム は 俺 は 知ら ねえ ||||おれ||しら|

角 が ある と か ない と か ― かど|||||||

たぶん そんな こと 気 に してん の レム の ほう だけ だ ぜ |||き|||||||||

ラム に は ない もん が レム に ある

それ 認め て こう ぜ |みとめ|||

レム は 優しく て 努力 家 で 一生懸命 で ― ||やさしく||どりょく|いえ||いっしょうけんめい|

あと 胸 が ラム より 大きい |むね||||おおきい

（ レム ） ん …

（ スバル ） お前 が い なきゃ 俺 は 今頃 きっと 犬 に かじら れ て お だぶつ だ すばる|おまえ||||おれ||いまごろ||いぬ|||||||

お前 が い た おかげ で 助かり まし た おまえ||||||たすかり||

今 も こう し て 生き て ます いま|||||いき||

姉 様 だけ じゃ なく て お前 の おかげ だ あね|さま|||||おまえ|||

本当 の 姉 様 なら もっと うまく … ほんとう||あね|さま|||

（ スバル ） かも しれ なかった な すばる||||

でも い て くれ た の は お前 だ |||||||おまえ|

ハッ

（ スバル ） レム が い て くれ て よかった よ ありがとう すばる|||||||||

レム は … レム は 姉 様 の 代替 品 だって ずっと … ||||あね|さま||だいたい|しな||

そんな 寂しい 自己 定義 やめ と け よ |さびしい|じこ|ていぎ||||

まっ 角 なく し た 理由 に 関し ちゃ 深く 聞い て ない し ― |かど||||りゆう||かんし||ふかく|ききい|||

聞か ない から 分から ねえ よ きか|||わから||

分から ねえ から 分かった よう な 口 を きか せ て もらう と だ わから|||わかった|||くち|||||||

角 が ない ラム の 角 の 代わり を レム が やれ ば いい ん だ よ かど|||||かど||かわり|||||||||

２ 人 で 仲よく 鬼 って やつ を やったら いい じゃ ん じん||なかよく|おに|||||||

それ に な 代替 品 と か 言って っ けど ― |||だいたい|しな|||いって||

それ こそ レム の 代わり なんて い ない ぜ ||||かわり||||

でも …

（ スバル ） 俺 の 故郷 じゃ ― すばる|おれ||こきょう|

“ 来年 の 話 を する と 鬼 が 笑う ” っ つ ー ん だ よ らいねん||はなし||||おに||わらう|||-|||

だから さ ―

笑えよ レム わらえよ|

しけ た ツラ し て ない で ―

笑え わらえ

笑い ながら 未来 の 話 を しよ う わらい||みらい||はなし|||

お前 が これ まで 後ろ 向 い て た もったいない 分 を ― おまえ||||うしろ|むかい|||||ぶん|

今後 は 前 を 向 い て お 話 し よ う ぜ こんご||ぜん||むかい||||はなし||||

とりあえず は 明日 の こと から でも ||あした||||

（ レム ） 明日 の こと ？ |あした||

（ スバル ） そう 明日 の こと すばる||あした||

何でも いい ぜ なんでも||

例えば ― たとえば

明日 の 朝食 は メニュー を 和食 に する か 洋食 に する か あした||ちょうしょく||めにゅー||わしょく||||ようしょく|||

靴下 は 右 足 から 履く か 左 足 から 履く か くつした||みぎ|あし||はく||ひだり|あし||はく|

な ー ん て くだらない ん で も いい |-|||||||

どんな つまらない 話 でも ― ||はなし|

明日 が ある から できる 明日 の 話 だ よ どう だ ？ あした|||||あした||はなし||||

レム は とって も 弱い です ||||よわい|

ですから きっと 寄りかかって しまい ます よ ||よりかかって|||

（ スバル ） いい ん じゃ ん ？ すばる||||

俺 も 弱く て 頭 悪く て 目つき 悪く て 空気 読め ねえ おれ||よわく||あたま|わるく||めつき|わるく||くうき|よめ|

けど そこら 辺 は 周り に フォロー を 期待 し ながら ― ||ほとり||まわり||ふぉろー||きたい||

他力 本願 で 生き てっ から さ たりき|ほんがん||いき|||

お互いに 寄りかかって 進め ば いい よ おたがいに|よりかかって|すすめ|||

笑い ながら 肩 組 ん で ― わらい||かた|くみ||

明日 って 未来 の 話 を しよ う あした||みらい||はなし|||

俺 鬼 と 笑い ながら 来年 の 話 を す ん の 夢 だった ん だ よ おれ|おに||わらい||らいねん||はなし|||||ゆめ||||

鬼 が かって ます ね おに||||

だ ろ ？

（ レム ） フフ … ウフフ フフ …

（ ロズワール ） 時 に ラム ― |じ||

あの 魔 獣 たち を 操って い た 親 の 目星 は つい た の か な ー あ ？ |ま|けだもの|||あやつって|||おや||めぼし|||||||-|

（ ラム ） はい ただ 足取り は すでに 消え て い ます |||あしどり|||きえ|||

バルス と レム が 森 から 連れ帰った はず の 子供 が １ 人 ― ||||しげる||つれかえった|||こども||じん

翌日 から 姿 が 見え なく なって いる と よくじつ||すがた||みえ||||

（ ロズワール ） また 王 選 絡み に なっちゃ う か ー な ||おう|せん|からみ|||||-|

腸 ( はらわた ) 狩り に 魔 獣 使い ― ちょう||かり||ま|けだもの|つかい

おかしな メンツ に 絡ま れ た もの だ よ |めんつ||からま|||||

色 物 が どれほど 集ま ろ う と ― いろ|ぶつ|||あつま|||

それ で くじける ロズワール 様 で は ない でしょ う ？ ||||さま|||||

あら ま 生意気 言う よう に なっちゃ っ て ||なまいき|いう|||||

おいで

さ ー て じゃあ 始めよ う か |-|||はじめよ||

一 晩 構って あげ られ なかった か ー ら ね ひと|ばん|かまって|||||-||

申し訳 あり ませ ん お 願い し ます もうしわけ|||||ねがい||

（ ロズワール ） かなり マナ を 消費 し た ね ||||しょうひ|||

星 々 の 加護 あれ ほし|||かご|

（ ラム ） ハア …

（ ロズワール ） これ から また 忙しく なる ||||いそがしく|

苦労 を かける けど ― くろう|||

ラム も レム も よろしく 頼む よ ー お |||||たのむ||-|

（ ラム ） 仰せ の まま に |おおせ|||

この 身 は あの 炎 の 夜 から ずっと ロズワール 様 の もの です |み|||えん||よ||||さま|||

この たび の 王 選 何と して も 勝ち抜か ない と いけ ない |||おう|せん|なんと|||かちぬか||||

私 の 目的 の ため に わたくし||もくてき|||

竜 を 殺す その 日 の ため に りゅう||ころす||ひ|||

（ エミリア ） それにしても スバル って ケガ の 絶え ない 子 よ ね ||すばる||けが||たえ||こ||

（ エミリア ） それにしても スバル って ケガ の 絶え ない 子 よ ね ||すばる||けが||たえ||こ||

♪ ～

♪ ～

♪ ～

この お 屋敷 に 来 た の だ って ケガ が 原因 だった のに ||やしき||らい|||||けが||げんいん||

この お 屋敷 に 来 た の だ って ケガ が 原因 だった のに ||やしき||らい|||||けが||げんいん||

あれ から まだ ４ 日 しか たって ない ん だ から |||ひ||||||

俺 だって 別に 好き で ケガ し てる ん じゃ ない ん だ よ ？ おれ||べつに|すき||けが||||||||

ただ 世 の 中 が ちょ ー っと 俺 に 厳し め って いう か … |よ||なか|||-||おれ||きびし||||

だから せめて ―

エミリア たん だけ でも ―

俺 を ダダ 甘やかし て くれ て いい よ ！ おれ|||あまやかし|||||

（ エミリア ） ちゃかさ ない の

パック も パック で ― ぱっく||ぱっく|

私 に スバル たち を ― わたくし||すばる||

追いかけ させ ない よう に しよ う と する し ― おいかけ|さ せ||||||||

ロズワール が 戻って こ なかったら どう なって い た か ||もどって|||||||

分かって る ？ わかって|

でも また 助け られ ちゃ った わ ね ||たすけ|||||

（ スバル ） え ？ すばる|

私 の こと 助け て くれ た お 礼 を する ため に ― わたくし|||たすけ|||||れい||||

お 屋敷 に 呼 ん だ のに ― |やしき||よ|||

また こう やって …

でも す ご ー く ありがとう |||-||

ああ いや いい って いい って

俺 が やり たく て やった だけ の 話 だ し … おれ||||||||はなし||

スバル は そう 言う と 思った けど ― すばる|||いう||おもった|

それ じゃ こっち の 気 が 済ま ない ん だ から ||||き||すま||||

何 か お 礼 を し ない と なん|||れい||||

そ っか じゃあ お 言葉 に 甘えよ う ||||ことば||あまえよ|

俺 と デート しよ う ぜ エミリア たん おれ||でーと|||||

デイト ？

（ スバル ） 一緒に ２ 人 で お出かけ し て ― すばる|いっしょに|じん||おでかけ||

同じ もの を 見 て 同じ もの を 食べ て ― おなじ|||み||おなじ|||たべ|

同じ こと を し て ― おなじ||||

同じ 思い出 を 共有 する って こと おなじ|おもいで||きょうゆう|||

そんな こと で いい の ？

そんな こと が いい の さ

村 の ガキ ども に ― むら||がき||

エミリア たん 自慢 し て え し ― ||じまん||||

花畑 と か すげ え の あん だ よ はなばたけ||||||||

ただ ぼんやり 歩 い てる だけ でも ― ||ふ||||

一緒 なら 俺 に とっちゃ 特別 だ し いっしょ||おれ|||とくべつ||

分かった わかった

スバル と デイト し て あげる すばる|||||

う っ しゃ ー ！ それ で こそ Ｅ ･ Ｍ ･ Ｆ ！ |||-||||ｅ|ｍ|ｆ

あっ Ｅ ･ Ｍ ･ Ｆ って の は ― |ｅ|ｍ|ｆ|||

エミリア たん マジ フェアリー の 略 ね |||||りゃく|

ウッフフ