勇者 ヨシヒコ と 魔 王 の 城 ＃03 ゆうしゃ|||ま|おう||しろ

あ ～ っ ！

（ ダンジョー ） また 現れた な 。 魔 王 の 手先 め 。 ||あらわれた||ま|おう||てさき|

おいおい …　 うま そうな もの たくさん 持って そうだ な 。 ||そう な|||もって|そう だ|

こ ちと ら 　 腹 ぺこ な んだ よ 。 |||はら||||

三 日 三 晩 　 卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ ！ みっ|ひ|みっ|ばん|たまご||ごはん||たべて|||

（ メレブ ） 何 言って る か 　 わかん ない 。 なんて ？ |なん|いって|||||

卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ 。 食べて んじゃ ねえ か 　 卵 かけ ご飯 。 たまご||ごはん||たべて||||たべて||||たまご||ごはん

食料 いただいて …。 しょくりょう|

その 女 　 ち ～ っと かわいい し …。 |おんな||||

生かして おこう か 。 （ ムラサキ ） え ～　 や だ ぁ …。 いかして|||||||

でも 　 ちょっと 嬉しい けど …。 ||うれしい|

（ ヨシヒコ ） 食料 も ムラサキ も 渡す わけに は いか ない 。 |しょくりょう||||わたす||||

そっち が 　 その つもり でも 死んで しまえば 　 抵抗 でき まい 。 |||||しんで||ていこう||

一 人 で と は 　 いい 度胸 だ 。 ひと|じん|||||どきょう|

こい ！

いく ぞ ～ っ ！

ちょ …　 ちょっと 待って 。 ちょっと 待って 。 ||まって||まって

何 を して いる ？ すぐ 終わる から 。 なん|||||おわる|

お前 …。 なんだ ？ おまえ|

チ …　 チンポジ を 直して いる の か ？ |||なおして||| |penis|||||

よ ～ し ！　 待た せた な 。 ||また||

いく ぞ ～！

待って 　 待って 　 待って ！　 待って ！！ まって|まって|まって|まって

なぜ 　 そこ まで 　 チンポジ が 気 に なる ！？ |||||き||

どうも 　 すぐに ね こう …　 おさまら なくて ね 。

おさまり 悪くて 。 最低 。 |わるくて|さいてい

女 に わかる か ！ おんな|||

チンポジ の 大事 さ が 。 ||だいじ||

チンポジ の 少し の ズレ が … 即 　 死 に 繋がる んだ ぞ 。 ||すこし||ずれ||そく|し||つながる||

そこ まで の もの で は ない 。

若干 …　 心地 悪い 程度 だ 。 じゃっかん|ここち|わるい|ていど|

フフフフ …　 チンポジ を 軽く 見る と チンポジ に 泣く ぞ 。 |||かるく|みる||||なく|

よ ～ し ！　 ベスポジ に おさまった ！ ||best position||

チンポジ が ベスポジ に おさまった とき の 俺 の 強 さ を → |||||||おれ||つよ|| ||best position|||||||||

味わう こと に なる ぞ ！ いく ぞ ～ っ ！ あじわう|||||||

あ ～　 ダメだ ！　 ダメだ ！　 ダメだ ！！ |だめだ|だめだ|だめだ

これ 以上 　 お前 の チンポジ に かまって いる ヒマ は ない ！ |いじょう|おまえ||||||ひま||

すぐだ から 　 すぐだ から ！

チンポジ 直し に 　 今 　 必死だ から 今 の うち 　 斬っちゃ えば ？ |なおし||いま|ひっしだ||いま|||きっちゃ|

いかん ！　 コイツ を 見て る 間 に ヨシヒコ も 　 チンポジ が 気 に なり はじめた 。 |||みて||あいだ||||||き|||

お前 ら 　 バカな の ！？ ヨシヒコ 　 大丈夫だ から 。 おまえ||ばかな|||だいじょうぶだ|

お前 　 チンポジ 大丈夫 …　 や だ 　 俺 も ！ おまえ||だいじょうぶ|||おれ|

くっ …　 ヨシヒコ 　 いざ ない の 剣 を 貸せ 。 |||||けん||かせ

俺 が 　 この 間 に 　 コイツ を …。 おれ|||あいだ|||

あれ ？　 ちょっと …　 俺 も ダメだ 。 ||おれ||だめだ

よ ～ し …　 ようやく 本当の ベスポジ に おさまった ぞ ！ |||ほんとうの||||

う っ ！

なんだ …　 こじ ま か 。

（ メレブ ） こじ ま ？

美しい 森 に しか 住ま ぬ と いう 森 の 精霊 です 。 うつくしい|しげる|||すま||||しげる||せいれい|

魔 王 の 手 は 迫って いる な 。 ま|おう||て||せまって||

ここ 　３ 日 で 襲って きた 敵 は ２０ 人 以上 だ 。 |ひ||おそって||てき||じん|いじょう|

もう 　 まともに 寝て ない から お 肌 が 心配だ よ …。 ||ねて||||はだ||しんぱいだ|

前 の 村 を 出て から 　 なかなか 他の 村 に めぐりあわ ない 。 ぜん||むら||でて|||たの|むら||| ||||||||||not encounter|

仏 は 　 何 を もって 　 東 に 向かえ と おっしゃり や がった の か 。 ふつ||なん|||ひがし||むかえ||||||

ん ？ （ メレブ ） どうした ？

人々 の 声 が 聞こえる 。 ひとびと||こえ||きこえる

ん ？ 村 か ？　 村 が 近い の か ？ |むら||むら||ちかい||

えっ ！？　 どこ ？　 どこ 　 どこ ？

案内 して くれる ようです よ 。 あんない|||よう です|

おお ！　 で か した ぞ 　 ヨシヒコ 。

ねえ 　 今日 　 アンタ たち と 部屋 　 別に して もらって いい ？ |きょう||||へや|べつに|||

お っ さん の いびき うるさい から 。

お っ さん って 言う なって 何 度 言ったら 　 わかる んだ 。 ||||いう||なん|たび|いったら||

今度 言ったら 　 お前 の こと を 美人 さん って 呼ぶ ぞ 。 こんど|いったら|おまえ||||びじん|||よぶ|

ああ 　 違う か ？　 アハハハハ 笑う とこ だ 　 ヨシヒコ 。 |ちがう|||わらう|||

寝て いる 。　 歩き ながら 寝て いる ！ （ いびき ） ねて||あるき||ねて||

なんと 　 生まれながら の 勇者 よ 。 |うまれながら||ゆうしゃ|

絶対 　 どっち か 選ぶ の か ？ ぜったい|||えらぶ||

え ぇ ！？　 じゃあ 　 ネコ 。 |||ねこ

寝言 まで ！　 さすが だ 。 ねごと|||

犬 は 品 が ない から 嫌いだ 。 （ ダンジョー の いびき ） いぬ||しな||||きらいだ|||

上 目 使い で 尻尾 を 振れば エサ が もらえる と 思って る 。 うえ|め|つかい||しっぽ||ふれば|えさ||||おもって|

飼育 する 面 から 言って も フン の 世話 や …。 しいく||おもて||いって||ふん||せわ|

うる せ え ！ それぞれ 個性 的に うる せ え ！ ||||こせい|てきに|||

キャー ！！ なんだ ？

行き ましょう 。 なに ？　 なに よ 　 ねえ ！ いき|||||

夜 　 出歩いちゃ いけ ねえ って あれほど 言って たで ねえ か 。 よ|であるいちゃ|||||いって||| |walking around||||||||

ごめんなさい 。 昼 に 植えた 大根 が 気 に なって 。 |ひる||うえた|だいこん||き||

そんな もん の ため に 命 取ら れたら 　 どう すんだ よ 。 |||||いのち|とら||||

どう さ れ ました ？

やられ ち まったん です よ 　 アイツ に 。

（ ダンジョー ） アイツ ？　 ケンカ か 。 ||けんか|

違い ます よ 。 洞窟 の 化け もん です 。 ちがい|||どうくつ||ばけ||

洞窟 の 化け物 ？ どうくつ||ばけもの

５ 年 ほど 前 に なり ます か 。 とし||ぜん||||

西 の 洞窟 に 妙な 化け物 が 住みつき まして ね 。 にし||どうくつ||みょうな|ばけもの||すみつき||

夜 に なる と 　 この 村 へ 下りて きて 農作物 を 荒らす んで 。 よ|||||むら||おりて||のうさくぶつ||あらす|

まあ 　 最初 は 農作物 だけ か と 思ったら → |さいしょ||のうさくぶつ||||おもったら

その うち 　 人間 まで 襲う ように なり や が って 。 ||にんげん||おそう|よう に||||

西 の 洞窟 と は 遠い のです か ？ にし||どうくつ|||とおい|の です|

ダメだ 。 だめだ

西 の 洞窟 に たどりつく 前 に 間違い なく 死ぬ 。 にし||どうくつ|||ぜん||まちがい||しぬ

あの 化け物 を 守る ように 魔物 が ウジャウジャ いる 。 |ばけもの||まもる|よう に|まもの|||

ならば 　 この 村 に エサ を まいて → ||むら||えさ||

ここ に きた とこ を や っち まえば いい 。

ハハハ …　 無理だ 。 |むりだ

あんな 強い 化け もん に 勝てる わけ が ねえ 。 |つよい|ばけ|||かてる|||

バカモノ ！　 そんな もの やって み なきゃ わから んだろう 。

なあ 　 ヨシヒコ 　 ハハハハハ ！ ハハハハハ 。

ヨシヒコ 　 大丈夫 か ？ 大丈夫です 。 |だいじょうぶ||だいじょうぶ です

みんな 　 疲れて る んだ 。 寝て ください 。 |つかれて|||ねて|

ちなみに 　 コイツ 昨日 　１３ 時間 寝て る から ね 。 ||きのう|じかん|ねて|||

夜 の ゴタゴタ まったく 知ら ない から ね 。 よ||ごたごた||しら|||

だって 私 が 見張り に ついた って → |わたくし||みはり|||

もし 現れた とき どう しよう も ない じゃ ん 。 |あらわれた|||||||

女の子 なんだ から 。 おんなのこ||

お前 　 都合 の いい とき だけ 女 に なる な 。 おまえ|つごう|||||おんな|||

じゃあ 　 お前 が 見張れ よ 。 お前 …。 |おまえ||みはれ||おまえ

その 化け物 が 出た とき に → |ばけもの||でた||

俺 の 必殺 の 呪文 　 ハナブー と スイーツ が 効く と は 思え ない よ 。 おれ||ひっさつ||じゅもん|||||きく|||おもえ||

安心 して ください 。 私 が 　 しっかり と 見張り ます 。 あんしん|||わたくし||||みはり|

任せた ぞ 　 ヨシヒコ 。 はい 。 まかせた|||

うん 。

ああ 　 朝 か 。 何ごと も なかった ようだ な 。 |あさ||なにごと||||

ダンジョー 殿 ！ 畑 が 全部 やられ ち まった ！ |しんがり|はたけ||ぜんぶ|||

何 ！？　 そんな わけ が ない ！ なん||||

ヨシヒコ 　 化け物 が 現れた らしい ぞ 。 なぜ 　 気 が つか なかった ？ |ばけもの||あらわれた||||き|||

相当 　 荒し まわって いる ようだ 。 そうとう|あらし||| |storm|||

ここ に いれば 　 当然 気づいた はず … あら ら ？ |||とうぜん|きづいた|||

目 　 開いて 寝て る 。　 フルオープン ！ め|あいて|ねて||ふる おーぷん ||||fully open

何度 同じ こと を 言わ せる んだ ？ なんど|おなじ|||いわ||

どちら か と いえば 猫 だ 。 ||||ねこ|

ヨシヒコ ！　 起きろ 　 ヨシヒコ ！ |おきろ|

はい 。 はい 　 起きた ！ ||おきた

やられた 。　 化け物 。 |ばけもの

なん です か 　 化け物 って 。 そんな こと を 言って → |||ばけもの|||||いって

私 を びっくり さ せよう と して も そう は いきま …。 わたくし||||||||||

あ ！ 朝 だ よ 。 |あさ||

夜 　 畑 　 全部 やられた 。 よ|はたけ|ぜんぶ|

なかなか やり ます ね 。

お前 が 寝て た だけ だ ろ 。 おまえ||ねて||||

どうした ？　 ヨシヒコ は 無事 か ？ |||ぶじ|

ええ …　 私 は なんとか 。 |わたくし||

あっ 　 アンタ 寝た でしょ ？ ||ねた|

メチャクチャ 寝 足りた 顔 して る もん 。 |ね|たりた|かお|||

まさか 　 魔物 が 眠り の 呪文 を 。 |まもの||ねむり||じゅもん|

いや 　 眠たかった だけ 　 絶対 。 |ねむたかった||ぜったい |sleepy||

ラリホー 。 いや 　 絶対 唱えて ない 。 ||ぜったい|となえて|

わかった 。　 今夜 は 　 俺 が 見張る 。 |こんや||おれ||みはる

もう 　 やめて けれ ！

エサ 撒いたら 喜んで 　 また 来る し → えさ|まいたら|よろこんで||くる|

ついでに 　 畑 の もん まで 食わ れる の が 　 オチ だ ！ |はたけ||||くわ||||おち|

わかり ました 。 私 が 西 の 洞窟 に 行き → ||わたくし||にし||どうくつ||いき

化け物 を 退治 し ます 。 ばけもの||たいじ||

ハッ ！

なぜ だ 。 斬って も 斬って も 　 ますます 元気 。 ||きって||きって|||げんき

速い ！ はやい

うわ ～ なんか 　 コイツ の 踊り 気持 悪い 。 ||||おどり|きもち|わるい

そもそも 　 なぜ 踊る 。 ||おどる

なんか 　 コイツ が 踊る と 魔法 の 力 が 薄れる 気 が 。 |||おどる||まほう||ちから||うすれる|き|

あっ 　 なぜ か 私 まで …。 |||わたくし|

ここ か 。 化け もん 住んで んな 　 これ な 。 ||ばけ||すんで|||

誰 も 行か ぬ なら 　 俺 が 行く 。 だれ||いか|||おれ||いく

え ～　 ちょ 　 ちょ 　 ちょ 待って よ 。　 食わ れる よ 。 ||||まって||くわ||

行く しか ない でしょう 。 待て 。 いく||||まて

どう し ました ？ 実は 　 また 呪文 を 手 に 入れた 。 |||じつは||じゅもん||て||いれた

攻撃 が 有利に なる 呪文 だ 。 こうげき||ゆうりに||じゅもん|

それ は ありがたい 。 教えて ください 。 |||おしえて|

俺 が この 呪文 を 　 ヨシヒコ に 唱える と → おれ|||じゅもん||||となえる|

ヨシヒコ の 攻撃 力 が 　１．２ 倍 強く なる 。 すごい ！ ||こうげき|ちから||ばい|つよく||

えっ 　 ちゃんと 聞いて た ？ ||きいて|

２ 倍 じゃ なくて 　１．２ 倍 だ よ 。 ばい|||ばい||

俺 は この 呪文 を 　 チョイキルト と 名づけた 。 おれ|||じゅもん||||なづけた |||||Choiquilt||

たいして 変わ ん ねえ し 。 まだ 　 スイーツ の ほう が 使える よ 。 |かわ|||||||||つかえる|

チョイキルト ！ a little quilt

う お ～ っ ！

ほら 　 そんなに 変わって ない 。 むしろ 弱く なって る 気 が する 。 ||かわって|||よわく|||き||

すごい で すよ 　 メレブ さん 。 戦え 　 ヨシヒコ よ 。 |||||たたかえ||

ヤバイ ！　 あの 鳴き声 は ヤバイ ！ マジ 　 相当 ヤバイ って 。 ||なきごえ||||そうとう||

マジ 　 相当 ヤバイヤツ 来る よ ！ もう 　 出直そう ！　 ね ？ |そうとう||くる|||でなおそう| ||dangerous person||||let's start over|

強い 武器 と か 手 に 入れ ない と さ 。 もう 　 なんとも な んな いって ！ つよい|ぶき|||て||いれ||||||||

恐れる こと など ない 。 正義 は 　 必ず 勝ち ます 。 おそれる||||せいぎ||かならず|かち|

そう じゃ ない 場合 も ある ぜ 。 |||ばあい|||

さすが は 勇者 だ 。 ||ゆうしゃ|

あの 鳴き声 を 聞いて も 凛と した 態度 を 崩さ ん と は 。 |なきごえ||きいて||りんと||たいど||くずさ|||

行き ましょう 。 いき|

腰 抜けちゃ た よ 。　 歩けて ない 歩けて ない 　 歩けて ない ！ こし|ぬけちゃ|||あるけて||あるけて||あるけて|

生まれ たて の 鹿 みたいだ から 。 うまれ|||しか||

わかった 。

考え が ある 。 かんがえ||

さすが 戦い の プロ だ ね 　 ダンジョー 。 何 ？　 考え って 。 |たたかい||ぷろ||||なん|かんがえ|

早く 言い なさい よ ！ はやく|いい||

退散 ！ たいさん

なぜ 　 そんな 簡単 かつ 情けない 結論 を → ||かんたん||なさけない|けつろん|

若干 　 ためて 言った んだ 。 いい か 。 じゃっかん||いった|||

この先 に いる 化け物 は 　 相当 怖い ！ このさき|||ばけもの||そうとう|こわい

たぶん 　 で かい ！

俺 たち は 　 魔 王 を 倒す まで 死ぬ わけに は いか ん のだ ！ おれ|||ま|おう||たおす||しぬ|||||

ま ぁ 　 ここ の 化け物 に 恐れおののいて る 時点 で → ||||ばけもの||おそれおののいて||じてん|

魔 王 を 倒 せる か どう か はなはだ 疑問 な んだ けど ね 。 ま|おう||たお||||||ぎもん||||

と いう わけで 　 帰る ぞ 。 |||かえる|

し 　 しかし 　 ダンジョー さん ！

ここ は ひと つ 見て 見 ぬ ふりだ 　 ヨシヒコ 。 ||||みて|み|||

えっ 　 ヤバイ ！ どんどん 近づいて きて る って ！ |||ちかづいて|||

ヤバイ 　 ヤバイ 　 ヤバイ ！　 来る 来る ！ |||くる|くる

みんな 　 さがって ！　 私 が 相手 だ ！ ||わたくし||あいて|

トォーッ ！ tooo

やった ！　 突き刺した ぞ ！ |つきさした|

さっさと 寝 ち まえ 　 化け物 ！ |ね|||ばけもの

なに ！？　 いざ ない の 剣 が まったく 効か ない ！ ||||けん|||きか|

全然 　 寝 ない じゃ ん ！ ぜんぜん|ね|||

クソッ 　 もう 一 度 　 食らえ ！ ||ひと|たび|くらえ

う ぉ ～ っ ！

なんて こと だ ！ いざ ない の 剣 が 効か ない なんて ！ ||||||けん||きか||

スイーツ ！

グォ ～ ッ ！

甘い もの が 食べ たい の か どう かも よく わかん ない 。 あまい|||たべ||||||||

もう ダメだ ！ 逃げよう 　 逃げる んだ ！ |だめだ|にげよう|にげる|

すみません 　 約束 を 守れ なくて 。 |やくそく||まもれ|

何 か 弱点 は ない の か ？　 ヤツ に 。 なん||じゃくてん|||||やつ|

旅 の お方 。　 そこ まで 　 この 村 を → たび||おかた||||むら|

思って くださる の は ありがたい のです が → おもって|||||の です|

この 村 の ため に 死ぬ こと は あり ませ ん 。 |むら||||しぬ|||||

この 村 は 　 この 村 で 戦い ます 。 |むら|||むら||たたかい|

ある とき は 捨てる こと も 必要です よ 。 |||すてる|||ひつよう です|

こんな 話 　 聞いた こと が あり ます 。 |はなし|きいた||||

東 の 山奥 に 　 何者 を も 倒す 剣 を 打つ 職人 が いる と 。 ひがし||やまおく||なにもの|||たおす|けん||うつ|しょくにん|||

しかし 　 その 剣 は 　 ただ の 剣 で は …。 アンタ 　 やめて ！ ||けん||||けん||||

お 帰り ください 。 もう 　 この 村 に は 構わ ず 。 |かえり||||むら|||かまわ|

なんで 　 そこ まで し なきゃ いけない んだ よ 。

見捨てて いい って 言って んだ から お 言葉 に 甘えちゃ おう よ 。 みすてて|||いって||||ことば||あまえちゃ||

いや 　 あの 化け物 が いる かぎり あの 村 に は 絶対 　 平和 は 訪れ ない 。 ||ばけもの|||||むら|||ぜったい|へいわ||おとずれ|

また 　 仏 に 怒ら れる ぞ 。 関係ない 戦い して る って 。 |ふつ||いから|||かんけいない|たたかい|||

望む ところ です 。 のぞむ||

うわ ぁ ～ っ ！

東 の 山 は 　 急に 相手 が 強い な 。 ひがし||やま||きゅうに|あいて||つよい|

うわ ぁ ～！　 コイツ の 息 　 臭い ！ ||||いき|くさい

腐って んだ から 　 しかたない だ ろ ！ くさって|||||

あっ 　 ヨシヒコ 　 そ いつ ！ そい つ 斬 っと け ！ ||||||き||

なぜ です ？ きっと 　 いい こと あっ から 。

逃げ られ ました 。 にげ||

お 尋ね し ます 。 |たずね||

何者 を も 倒す 剣 を 打つ と いう の は あなた 様 です か ？ なにもの|||たおす|けん||うつ||||||さま||

（ 岩 鉄 齋 ） 何者 を も 倒す と は 　 大 仰 じゃ な 。 いわ|くろがね|さい|なにもの|||たおす|||だい|あお|| ||sai||||||||||

世の中 に 　 そんな 都合 の いい 剣 は 存在 せ ん よ 。 よのなか|||つごう|||けん||そんざい|||

西 の 山 の 洞窟 に 巣くう 化け物 を 倒し たい のです 。 にし||やま||どうくつ||すくう|ばけもの||たおし||の です

おお 　 ヤツ な 。 |やつ|

お 願い です 。 その 剣 を 　 私 に お 与え ください 。 |ねがい|||けん||わたくし|||あたえ|

おい 　 おい 　 おい 　 おい ！

ダメだ 　 ダメダメ ！ あきらめろ 　 あきらめろ …。 だめだ|||

いい よ 。 いい んだ 。

ただし …。

わし の 剣 は そん じょ そこら の 剣 と は 違う 。 ||けん||||||けん|||ちがう

わし が 剣 を 打つ とき に → ||けん||うつ||

戦う 人間 の 魂 を 　 その 剣 に 込めて もらわ に ゃ なら ん のだ 。 たたかう|にんげん||たましい|||けん||こめて||||||

魂 を 込める …。 たましい||こめる

人間 は 　 魂 を 抜か れる と どう なる と 思う ？ にんげん||たましい||ぬか||||||おもう

その 人間 の 　 最も 深い 部分 に ある → |にんげん||もっとも|ふかい|ぶぶん||

本性 と いう やつ が 出て くる のじゃ 。 ほんしょう|||||でて||

その 本性 さえ 戦う に 耐え うる 者 であれば → |ほんしょう||たたかう||たえ||もの|

戦える はずじゃ ろう 。 たたかえる||

私 は 根っこ から の 勇者 です 。 わたくし||ねっこ|||ゆうしゃ|

魂 を 抜か れよう と も 勇者 と して 戦え ます 。 たましい||ぬか||||ゆうしゃ|||たたかえ|

ほほ う 。

頼もしい のう 。 たのもしい|

それでは 　 お前 の その 魂 → |おまえ|||たましい

この 手 に もらい 受けて 剣 に 込め させて もらう ぞ 。 |て|||うけて|けん||こめ|さ せて||

それ でも 戦える と 言う の か ？ ||たたかえる||いう||

はい 。

我が 名 は 岩 鉄 齋 。 わが|な||いわ|くろがね|さい

お前 に 化け物 を 倒す 剣 を 打って やる 。 おまえ||ばけもの||たおす|けん||うって|

いかん ！　 岩 鉄 齋 よ 。 |いわ|くろがね|さい|

ヨシヒコ の 魂 は 　 我々 の 要 だ 。 ||たましい||われわれ||かなめ|

それ を 奪わ れて は 　 かなわ ん 。 ||うばわ||||

その 剣 に 込める 魂 …。 |けん||こめる|たましい

戦う 人間 の 魂 であれば → たたかう|にんげん||たましい|

誰 でも よい のであろう 。 そう だ が 。 だれ||||||

よし 。　 で は …。

俺 の 魂 を 抜いて もらおう 。 おれ||たましい||ぬいて|

見た とおり 俺 は 百 戦 錬磨 の 戦士 だ 。 みた||おれ||ひゃく|いくさ|れんま||せんし|

魂 抜か れた とて 戦う 気持 は 　 絶対 に 変わら ん ！ たましい|ぬか|||たたかう|きもち||ぜったい||かわら|

ダンジョー さん 　 それ は …。

いい んだ 　 ヨシヒコ 。　 お前 に もしも の こと が あって は 　 まずい 。 |||おまえ||||||||

経験 値 は 俺 の ほう が 　 はるかに 上 。 けいけん|あたい||おれ|||||うえ

俺 は 何 が あって も 　 俺 の まま だ よ 。 おれ||なん||||おれ||||

ダンジョー さん …。

さあ 　 やって もらおう か 。

この 魂 　 その 剣 に ささげよう ！ |たましい||けん||

わかった 。

戦士 ダンジョー の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ ！ せんし|||たましい|||けん||やどり|

うわ ぁ ～！

ダンジョー さん 　 起きて ください ！ ダンジョー さん ！ ||おきて|||

もう イヤ ！　 あぁ 　 もう 無理 無理 ！ |いや|||むり|むり

絶対 無理 よ 。　 あんな 怖い 化け物 を 退治 する なんて 　 絶対 無理 ！ ぜったい|むり|||こわい|ばけもの||たいじ|||ぜったい|むり

私 　 行か ない から ね 。 あんな 怖い 洞窟 へ 二度と ！ わたくし|いか|||||こわい|どうくつ||にどと

お ぉ ～　 オカマ に なっちゃ った 。

これ が ダンジョー さん の 本性 だ と いう の か ？ |||||ほんしょう|||||

その とおり ！ 信じ たく ない 。 ||しんじ||

もう 　 イヤ ！　 私 　 ホント ！ |いや|わたくし|ほんと

お っ さん ずいぶん 女々しい んだ な 。 ||||めめしい||

お っ さん って 言わ ないで ！　 フン ！ ||||いわ||ふん

オカマ だ から お っ さん イヤだった って こと ？ ||||||いやだった||

ダメだ 。　 こんな 状態 で は 戦え ない 。 だめだ||じょうたい|||たたかえ|

岩 鉄 齋様 ダンジョー さん の 魂 を お 戻し ください 。 いわ|くろがね|さいさま||||たましい|||もどし| ||Mr.||||||||

いい だろう 。　 戦士 ダンジョー の 魂 よ その 体 に 戻り たまえ ！ ||せんし|||たましい|||からだ||もどり|

ぐ わ っ ！

大丈夫です か 　 ダンジョー さん ！ だいじょうぶ です|||

大丈夫だ 。 だいじょうぶだ

さあ 　 魂 は 籠った か ？ 剣 は できた か ！？ |たましい||こもった||けん|||

わけ あって 　 魂 を ダンジョー さん に お 戻し し ました 。 ||たましい||||||もどし||

なぜ だ ！？　 俺 は 　 魂 が 抜けて も 戦士 だった はずだ ！ ||おれ||たましい||ぬけて||せんし||

そう です ね 。　 戦士 に は そういう 一面 も 必要な の か な と 。 |||せんし||||いちめん||ひつような||||

そういう 感じ の 本性 でした ね 。 |かんじ||ほんしょう||

何 が だ ？　 何 が ダメな んだ よ ？ なん|||なん||だめな||

聞か ない ほう が いい と 思う よ 。 きか||||||おもう|

仕方ない 。 しかたない

俺 の 魂 を 抜いて くれ 。 おれ||たましい||ぬいて|

それ は いけ ませ ん 。　 やはり 私 が …。 ||||||わたくし|

いい よ 　 いい よ 。 コイツ なんて 魂 抜 いたって → ||||||たましい|ぬき|

たいして 変わ ん ない んだ から 。 ああ 　 確かに 。 |かわ||||||たしかに

失礼だ な 　 キミ ら 。 しつれいだ||きみ|

大丈夫です か 　 メレブ さん 。 だいじょうぶ です|||

化け物 を 倒す ため だ 。 俺 の 魂 なんて …。 ばけもの||たおす|||おれ||たましい|

メレブ さん 　 ありがとう ございます 。

よい のだ な ？ うむ 。

呪術 師 メレブ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ ！ じゅじゅつ|し|||たましい|||けん||やどり|

メレブ 　 おい 　 起きろ 。 ||おきろ

メレブ 　 起きろ ！ |おきろ

はい 　 タンタカタン …。 |tanta katakan

チンチリンチン 　 カンカカン …　 パンパパンパン ！ ring|clang|bang

は っけ よい 　 は っけ よい ！

のこった 　 のこった ！

う ～ ん 　 ドーン ！

いかん 。 単なる バカに なって しまった 。 |たんなる|ばかに||

こんな バカ 　 見た こと が ない 。 |ばか|みた|||

こんな バカ が いちゃ 戦え ない 。 |ばか|||たたかえ|

早く 魂 を 戻して くれ ！ よかろう ！ はやく|たましい||もどして||

メレブ の 魂 よ 　 戻り たまえ ！ ||たましい||もどり|

メレブ さん 　 メレブ さん ！

さあ 　 戦い に いこう 。 戻した よ 　 また 。 |たたかい|||もどした||

えっ ！？　 俺 の 本性 も まずかった ？ バカでした 。 |おれ||ほんしょう|||ばかでした ||||||I was a fool

本性 が バカ って 　 どういう こと ？ まぎれ も ない バカでした 。 ほんしょう||ばか|||||||ばかでした |||||||||fool

ど いつも こいつ も しかたがない のう 。 ||||しかたが ない|

やはり 　 真 の 勇者 の お前 が 魂 を 預ける しか ある まい 。 |まこと||ゆうしゃ||おまえ||たましい||あずける|||

その ようです ね 。 |よう です|

よく わから ん が 申し訳ない 　 ヨシヒコ 。 ||||もうし わけない|

なんか 　 ごめん ね 　 バカで 。 |||ばかで

仏 の 使命 を 受けた 勇者 ならば その 人間 の 芯 も 　 勇者 そのもの 。 ふつ||しめい||うけた|ゆうしゃ|||にんげん||しん||ゆうしゃ|その もの

その 強い 信念 さえ あれば 戦える ！ |つよい|しんねん|||たたかえる

よろしく お 願い し ます 。 ||ねがい||

見せて もらおう ぞ 。 勇者 の 強き 信念 を 。 みせて|||ゆうしゃ||つよき|しんねん|

ヨシヒコ 　 お前 の すごい ところ 見せて もらう ぞ 。 |おまえ||||みせて||

ゆく ぞ ！　 勇者 ヨシヒコ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ ！ ||ゆうしゃ|||たましい|||けん||やどり|

ヨシヒコ ！ ヨシヒコ ！

勇者 の まま だ ！ ゆうしゃ|||

女の子 が 　 お 風呂 入って る とこ のぞき たい よ ～！ おんなのこ|||ふろ|はいって|||||

チョチョチョ って お 尻 に タッチ し たい よ ～！ |||しり||たっち|||

お 尻 プリプリ 　 触り たい 　 ペロン ！ |しり||さわり||

いかん …　 ただ の スケベ だった ！

いつも あんな 　 すげ え 勇敢な のに 。 ||||ゆうかんな|

ヤダ 　 最悪 ！ |さいあく

お 尻 プリプリ ！ |しり|

もう ヤダ … プリプリダンス 　 もう 見 たく ない よ 。 ||||み||| ||puri puri dance|||||

もう いい ！　 早く 戻して ！ ||はやく|もどして

お 尻 が 好きな の か 　 ヨシヒコ 。 胸 より 　 お 尻 が 好きな の か ！ |しり||すきな||||むね|||しり||すきな||

そんな の 　 どっち で も いい から ！ 戻す の か 　 やっぱり 。 |||||||もどす|||

戻して 　 戻して ！ はい 　 戻って ！ もどして|もどして||もどって

ヨシヒコ …　 ヨシヒコ …。

魂 の 剣 　 出来 ました か ？ たましい||けん|でき||

いや …　 出来 なかった 。 |でき|

そう か …　 やっぱり 私 も 本性 は 弱い 人間 な んだ 。 |||わたくし||ほんしょう||よわい|にんげん||

弱い って いう の と は ちょっと 違う …。 よわい|||||||ちがう

いや 　 気 を 遣わ ないで ください 。 |き||つかわ||

私 は 　 本当 は 弱気で 臆病な 人間 な んだ 。 わたくし||ほんとう||よわきで|おくびょうな|にんげん|| ||||timid||||

う ～ ん … 若干 　 その …　 う ～ ん …　 スケ …。 ||じゃっかん||||

う ～ ん …　 若干 　 おし … そう 　 そう かも な 。　 うん 。 ||じゃっかん||||||

さて 　 どう する ね ？

もう 　 どう しよう も ない な 。

１ 人 　 残って おる が な 。 じん|のこって|||

あ ～ っ ！　 本当に 　 こんな ところ 入って 大丈夫な んです か ？ ||ほんとうに|||はいって|だいじょうぶな|ん です|

かわいい です ね 。 かわいい 。

誰 か 　 お ケガ でも したら ムラサキ 　 泣いちゃ い ます ぅ 。 だれ|||けが||||ないちゃ|||

魂 　 抜けた まま が いい よ ね 。 たましい|ぬけた|||||

でも 　 戦わ なきゃ いけない んだ もん ね ？ |たたかわ|||||

みんな 　 ガンバ ！

（ ヨシヒコ たち ） かわいい …。

それ じゃ 　 行き ましょう 。 ||いき|

食らえ ！　 魂 の 剣 だ ！！ くらえ|たましい||けん|

やった ぞ ！

ムラサキ 　 嬉しい です ぅ ！ |うれしい||

メレブ も 嬉しい です ぅ ！ ||うれしい||

ホント 　 なんと お礼 を 言って よい の やら …。 ほんと||お れい||いって|||

あなた たち の こと は 忘れ ませ ん 。 |||||わすれ||

なんで 　 米 くれる っ つった の に もらわ なかった わけ ？ |べい||||||||

格好 つけて んじゃ ねえ よ ！ かっこう||||

生意気 ムラサキ 　 戻った な 。 なまいき||もどった|

まさか な 　 化け物 倒した 途端 に 魂 　 戻って な → ||ばけもの|たおした|とたん||たましい|もどって|

剣 　 朽ち果てる と は 思わ ん かった な 。 けん|くちはてる|||おもわ|||

確かに あの まま が よかった 。 たしかに||||

何 　 言って ん の ？ なん|いって||

なんか 　 ムシャクシャ する から 　 父 の 仇 ！ あっ ！ |むしゃくしゃ|||ちち||あだ|

ムシャクシャ する から 　 父 の 仇 って どういう こと だ ！ むしゃくしゃ|||ちち||あだ||||

（ 仏 ） ヨシヒコ ！ ふつ|

うわ っ ！　 また 　 仏 に 叱ら れる ぜ ！ |||ふつ||しから||

メレブ さん 　 メガネ 　 メガネ ！ ||めがね|めがね

おいおい おい ！　 さすが に そろそろ 　 裸眼 で 見えよう ぜ ！ |||||らがん||みえよう|

見え ました ！　 仏 様 ！ だ から 　 お前たち さ → みえ||ふつ|さま|||おまえたち|

寄り道 し すぎ だっ つう の ！ だ から ！ よりみち|||||||

寄り道 じゃ なくて 　 道草 です 。 よりみち|||みちくさ|

ちょっと 待って くれよ ！ え ？　 寄り道 ？　 道草 ？ |まって|||よりみち|みちくさ

え ？　 え ？　 ウソ ！　 ウソ ！　 え ？ ||うそ|うそ|

♪♪「 寄り道 　 ヘイ ！　 道草 　 ワン 　 ツー ！ 寄り道 　 道草 　 違う かな ？」 よりみち||みちくさ|わん||よりみち|みちくさ|ちがう|

一緒じゃ ん ！ 寄り道 と 道草 は 一緒じゃ ん ！ いっしょじゃ||よりみち||みちくさ||いっしょじゃ|

この 一緒じゃ ん ！　 って ここ まで …　 まあ いい や ！ |いっしょじゃ|||||||

それ は 　 いい 。

お前 ら に 対して 大事な お告げ を し に 来 と ん の ん ちゃ うんかい ！ おまえ|||たいして|だいじな|おつげ||||らい||||||

ワレ ～ っ ！

仏 様 　 お告げ を お 願い し ます 。 そう だ な 。 ふつ|さま|おつげ|||ねがい|||||

今週 　 ますます 魔物 が 増えた の も 実は 　 魔 王 の せい …。 こんしゅう||まもの||ふえた|||じつは|ま|おう||

知って ます ！ 食い気 味 できた っ ！ しって||くいけ|あじ||

セリフ を 最後 まで 言わ せ ず に きた ！ ナメ んな よ ！　 ナメ んな よ ！ せりふ||さいご||いわ||||||||||

仏 様 が 　 お 怒り に なった 。 言って る お前 も 半 笑い じゃ ねえ か 。 ふつ|さま|||いかり|||いって||おまえ||はん|わらい|||

バカ 野郎 ！ ばか|やろう

お前 ら な ！　 なぁ 　 なぁ 　 なぁ って ！ マジ 　 仏 　 ナメ んな よ ！ おまえ||||||||ふつ|||

仏 　 マジ 　 ナメ んな よ ！ 今度 　 寄り道 したら → ふつ|||||こんど|よりみち|

ホント 　 マジ で ね 　 ホントに ね ムギュ って する よ 。 ほんと||||ほんとに||||| ||||||squeeze|||

あるいは 　 トゥルン って いう こと で も いい の かも しん ない ！　 バハハ ～ イ ！ |maybe|||||||||||bwahaha|

アイツ 　 ホントに 仏 な の か よ ？ |ほんとに|ふつ||||

とにかく 早く 　 魔 王 を 倒せ と いう こと だ な 。 |はやく|ま|おう||たおせ|||||

その ようです ね 。 しかし 　 今 の 私 に 　 その 力 が …。 |よう です|||いま||わたくし|||ちから|

悩む な 　 ヨシヒコ ！ 進む のみ だ ！ なやむ|||すすむ||

（ ヒサ ） 兄 様 …　 スケベ だった 。 ひさ|あに|さま||

おい ！　 ヒサ ！　 何 見て んだ よ ！ |ひさ|なん|みて||

こっち 来い よ ！ |こい|