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勇者ヨシヒコと魔王の城, 勇者ヨシヒコと魔王の城#10

勇者 ヨシヒコ と 魔 王 の 城 #10

( ムラサキ ) 空 飛ぶ 絨毯 か …。

今 まで の 武器 と か 防 具 は 信憑性 あった けど →

空 飛ぶ 絨毯 は なぁ …。

( メレブ ) ただ あの 仏 いいかげん だ けど →

ウソ は つか ねえ んだ よ な 。

( ヨシヒコ ) それ が ない と 魔 王 の 城 へ は 行け ない 。

で アマネ の 村 が 。 ( メレブ ) ここ か …。

( ダンジョー ) ここ は どうやら 文化 が 違う ようだ な 。

魔 王 の 手 の 者 が こちら に 文化 を 持ち込んで いる か 。

魔物 を 送り込む だけ で なく 侵略 を 始めよう と して いる の か 。

オークション が 始まる よ ~!

世界 の 珍品 を 集めた オークション だ よ ! 世界 の 珍品 か 。

売って ます か ね ? 空 飛ぶ 絨毯 。

売り物 って こと は ないだ ろ 。

間違い なく 化け物 が 持って る と か でしょ 。

行って み ましょう か 。 うむ 。

話題 の 流れ 無視 で いく のな 。

それでは 水切 り で 20 発 くらい いき そうな →

なんか いい 感じ に 平らな 石 12 ゴールド で 落札 。

続いて は 世にも 珍しい お茶 の 葉 です 。

お茶 いれた とき 茶柱 が 立つ 確率 56%。

半端 ! お 買い求め に なって →

1 日 おき に ハッピーな 気分 に なって は いかがでしょう 。

1 ゴールド 。 2 ゴールド 。 いい よ 買わ なくて 。

なんで お茶 買おう と する んだ よ 。

おい ヨシヒコ 。 お茶 やら 石 やら →

四葉 の クローバー の 束 やら そんな 流れだ ぞ 。

ここ は あきらめて 洋風 の 食事 で もし に 行か ない かい ?

この お茶 の 葉 そちら の 男性 が 5 ゴールド で 落札 。

何 悔しがって んだ 。 続いて は こちら の 魔法 の 絨毯 。

空 が 飛べ ます ! きた ね !

流れ 関係なく きた ね ! 買い ましょう 。

それでは この 魔法 の 絨毯 1億 ゴールド から 。

なんだ と ! 1億 ゴールド !?

どう する ? 魔物 でも 倒し に 行く か !?

いや … 3 年間 休み なく 倒し 続けて も →

貯 め られ ない 金額 です 。 ああ 。

1億 ゴールド 持って る やつ は そう そう お らんだ ろ 。

買い手 が なければ チャンス は くる 。 さ ぁ 1億 から ないか ?

3億 ゴールド 。

3億!?

はい 即決 ! 魔法 の 絨毯 そちら の 女性 に 落札 。

かわいい …。

ヒサ ! 誰 ? 誰 ?

カボイ の 村 に 残して きた 私 の 妹 です 。

(3 人 ) 妹 !?

ヒサ !

( ヒサ ) あら 兄 様 で は ございませ ん か 。

何 を して る んだ こんな ところ で 。

私 は …。 これ は これ は ご 主人 様 。

私 は この 方 の 妻 と なり ました 。

( カイザー ) そうです 。 この カイザー 伯爵 の 妻 と なった のです 。 ねぇ ~。

伯爵 …。

あなた が ヒサ の 兄 様 …。 なんて 汚い 格好 を 。

そんな 格好じゃ お 屋敷 に 入れ ない よ 。

ヒサ その 絨毯 を 譲って くれ ない か 。

その 絨毯 さえ あれば 魔 王 の 城 へ 渡る こと が できる んだ 。

そして 魔 王 を 倒せば 世界 の 平和 を 取り戻せる んだ 。

妹 な んだ もん 。 譲って くれる よ ね ?

さ ぁ ヒサ は なんて 答える かな ? 嫌です 。

( ヨシヒコ たち ) え ? なぜ だ ? なぜ な んだ ヒサ !

嫌な もん は 嫌な んです 。 さっさと お 帰り なさい 。

じゃあ 3億 ゴールド 出して 買った けど 台所 マット に でも しちゃ おう か 。

台所 で 飛びまわっちゃ おう か 。 もし これ が 欲しければ →

10億 ゴールド 持って らっしゃい 。

どうした ん だ ヒサ 。

お前 は そんな 子 じゃ なかった はずだ !

そんな 子 ? 私 は もう 子供 じゃ なく って よ 兄 様 。

待って くれ ヒサ ! それ でも 妹 かよ !

それ じゃあ チャンス を 与え ます 。

与え ます って … 妹 の 分 際 で 偉 そうに 。

明日 の 夕食 カイザー 家 の シェフ より →

おいしい 料理 を 私 に 食べ させる こと が できたら →

譲って あげて も いい わ 。

それ は 難しい ね 。 ヒサ は グルメ だ から ね グルグルメ だ から ね 。

明日 夜 シェフ と の 対決 。

楽しみに 待って ます から 。

では で は 兄 様 ゆえ の 大 サービス 。

ヒサ 様 は 南 の 山 に 棲 む ハロハロ 鳥 の ロースト に →

東 の 山 に 咲く 幻 の 花 ポクチー を 添えた もの が →

大 好物 で ございます 。

こちら に 詳細 を 。

では ご 健闘 を お 祈り いたし ます 。

ヒサ どうして …。

ハロハロ 鳥 って なんだ ? 聞いた こと ねえ ぞ 。

どうせ 上流 階級 が 好む ような 食 材 な のだろう 。

そのへん の スズメ と か と っ 捕まえて 食わせた って わかん ねえ だ ろ 。

甘い ! 彼女 は 超 グルメ と 言って た 。

そう な の ? ヨシヒコ 。 いや … そんな 印象 は ない 。

人間 の 舌 は 生活 で 変わる 。 スズメ じゃ ごまかせ ん 。

おい さすが に 魔 王 の 城 の 近く に なる と 強そうな の 揃う な 。

もう 本当に いる の か よ ~ ハロハロ 鳥 なんて よ ~。

高級 食 材 って 時点 で 数 は 少ない だろう 。

粘り強く 探す しか ない !

お やおや ? あれ どう だ ?

いた じゃ ん ! 捕まえ ましょう 。

お ぉ ! 捕まえよう !

あれ ? 万が一 に も ない と 思う けど …。

鳥 捕まえる 方法 ノープラン ?

あ … 網 と か 。

網 … 誰 が ?

え ~ っ ! 鳥 そう 簡単に 捕ま ん ない ぜ 鳥 ! 飛ぶ ぜ ~。

バッサ ~ する ぜ !

よし 呼んで もらおう 。 誰 に ?

鳥 同士 なら 話せる でしょ 。 ねっ ? キロ 。

生きて た の その 鳥 !? うん 当たり前じゃ ん 。

私 の ペット だ よ 。 飾り じゃ ない の !?

鳴いて る … 鳴いて る の 見た こと ない よ !

あぁ 無口な 鳥 な んだ 。 無口な 鳥 …。

頼む ムラサキ 。 うん 。

さ ぁ キロ 呼んで !

ピ ~ ヨ ~! ピヨ ピヨ ピヨピヨ !

ウソ だ ろ !? ピヨヨヨ ~ ピ ~ ピ ~ ピ ~。

お前 が 口 で 言って る よ ね ? 口 で … お前 …。

う っせ え な ! キロ が 鳴いて んじゃ ん よ !

何 言って ん の ?

ピ ~ ピッ ピッ 。 ピヨヨヨ 。

ウソ だ ろ !? キロ ! よく やった ぞ キロ !

ピヨピヨピヨ ピ ~ ピ ~。

幻 の 花 ポクチー か 。 ま ぁ 幻 と は いえ 植物 だ 。

鳥 ほど は 苦労 せ んだろう 。

しかし この 紙 に よる と その 花 が 咲く 場所 に 行く に は →

死 の 谷 と いう 谷 を 越える 必要 が ある と …。

死 の 谷 ?

「 そこ に は たった 1 つ の 吊り橋 が 架かり →

たもと に 立つ 仙人 が 出す 無理 難題 に →

答える こと が でき なければ 渡る こと が でき ませ ん 」。

そう 書いて ある ね 。 あぁ 仙人 が 出す 無理 難題 か 。

こりゃ 手強 そうだ な 。

いま した ね 。

おそらく あの 方 が 吊り橋 仙人 でしょう 。

ここ から 先 は 植物 の 楽園 。

やましい 心 を 持った 人間 を 通す わけに は いか ん 。

我々 は 魔 王 を 倒し 世界 の 平和 を 取り戻す ため 戦う 者 。

なんとか 通して いただけ ない でしょう か ?

そんな ウソ なら 誰 でも 言える 。 私 は ウソ は つき ませ ん 。

ならば これ から 私 の する 質問 に 正直に 答えよ 。

まず その 女 。 私 ?

好きな 男子 の 名前 を 言い なさい 。

え ? なんだ よ それ 。 まいっちゃ う なぁ 。

私 も 含めて 。 なんで 仙人 まで 入れる …。

男子 は 黙って なさい ! はい !

え ~ ちょっと 無理だ よ 。 ハズ い じゃ ん 。

おい ! 魔 王 を 倒す ため な んだ から 言えよ 。

やめろ よ 。 別に 誰 も 気 に して ない から →

言い なさい 。 え ~ もう や だ よ そんな の さ 。

よし わかった 。 男子 は 目 を つぶれ 。 はい !

ほら そこ の ホクロ 。 薄 目 を 開ける な 。 バレ た バレ た !

はい で は 指さして 。

はい わかり ました ! そんな …。

誰 だった んだ おい ! 言え 言え ! 誰 だった んだ !

通って よし 。 はい ! 誰 だ よ 。

( ダンジョー ) 俺 だ と したら かなり の 年 の 差 婚 だ 。

悪い が 断っちゃ うよ ムラサキ 。 ワハハハ !

続いて そこ の 大 男 !

名前 を 言い なさい 。 俺 の 名 は ダンジョー 。

正直だ 。 通って よし 。

えっ そんな ん で いい の ? おい 案外 チョロ いな 仙人 な 。

続いて 勇者 よ 。 はい 。

勇者 の 使命 と は なんだ ? 私 の 使命 は 魔 王 を 倒す こと です 。

うん 正直だ 。 通って よし 。

それ 最初に 言った じゃ ん 。 そ したら 疑った じゃ ん あなた 。

最後に ホクロ 。

なんだ ? 歳 でも 言えば いい の か ? え ? おい 。

わし を 大 爆笑 さ せろ 。

なぜに 前 の 3 人 より ハードル が 高い ?

( ムラサキ ) あいつ ノロ く ね ?

かすかに 聞こえた 。 大 爆笑 さ せろ と 。

それ は 無理 難題 だ ねぇ 。

( ダンジョー ) 頑張って る なぁ 。

( ムラサキ ) しかし 仙人 クスリ と も せ ず 。

ハハハハ !

来ちゃ った 。

すげ え じゃ ん 。 何 言った の ?

苦し紛れに ゲラ の 呪文 かけて みた 。 効いた の か ?

ゲラ って な んです か ? そう か ヨシヒコ 知ら なかった な 。

とにかく 人 を 笑わ せる 呪文 だ 。

すごい … 敵 を 笑わ せて 倒す んです ね 。

私 に も かけて ください 。 出た よ 。

うむ よかろう 。 ゲラ !

何 か 言って ください 。

それでは 先ほど 仙人 を 爆笑 に 陥れた 極上 の ネタ を …。

ハハハハ !

まだ だ まだ だ ヨシヒコ 早い 早い 。

まだ だ まだ だ ヨシヒコ 。 おい これ 笑われて も 怖い 。

さすが だ な ヨシヒコ 。

食 材 は 手 に 入れた が 料理 は 腕 だ 。

調理 法 を 入念に 調べて 作る 必要 が ある ぞ 。

花 の 命 を いただいた 料理 。 絶対 に 失敗 など …。

はい ご 注文 は ?

かけ そば を 1 杯 。

ごめん うち パスタ 屋 な んだ けど 。

1 杯 で いい んです 。 2 人 で 分け ます から 。

いや あの ね …。 1 杯 で …。

ゴホッ ゴホッ …。

お 願い し ます 。 ゴホッ …。

かしこまり ました !

今日 も かけ そば か …。

ごめん ね 。 父ちゃん の 病気 が 治れば →

おいしい もの たくさん 食べ させて あげ られる のに ね 。

どう やったら 治る の ?

ハロハロ 鳥 の 丸焼き と ポクチー の 花 を 食べれば →

即効 … つか 超 即効 で 治る んだ よ 。

食べ させれば いい のに 。

なかなか 手 に 入ら ない んだ よ 。

だから 私 たち は ずっと かけ そば 1 杯 な んだ よ 。

え ~ ん え ~ ん 。

なんだ よ この 超 とって つけ 話 。

カイザー も ガキ っぽい 罠 を 仕掛けて くる もん だ 。

あんな の に ひっかかる やつ が いる と は …。

ヨシヒコ ? あら ら ら ヨシヒコ ?

お 母さん これ で お 父さん を 治して あげて ください 。

これ は ハロハロ 鳥 と ポクチー の 花 。

ダメだ ヨシヒコ ! いい んです !

さ ぁ 持っていって ください 。

今 すぐ 帰って お 父さん を 治して あげて ください 。

ありがとう ございます 。

おい … 速い 。

えっ … あっという間 すぎて →

何 が 起きた か わかん ない んだ けど 。

あの ね 貧しい 親子 に あげちゃ った 。

なぜ だ !

よかった 。 本当に よかった 。

あの 親子 カイザー の 差し金 な んだ よ 。

え ?

芝居 すごい ヘタ だった じゃ ん 。

そんな わけない 。

まっすぐ か …。

はい どうぞ 。

簡単に 渡し ました よ あの バカ 兄貴 。

わかって た 。 仕事 に 戻って いい わ よ 。

はい 。

( カイザー ) そろそろ ゲーム は 終わり かい ?

そもそも ハロハロ 鳥 も ポクチー も 存在 なんか し ない んだ ろ ?

だって これ どう 見て も オウム だ ぜ 。

ねぇ ヒサ バカな 兄貴 を もてあそんで そんなに 楽しい の かい ?

まだ よ 。

絶対 に … 絶対 に 許さ ない んだ から 。

どう する んだ ヨシヒコ 何も 作ら ん わけに は いかん ぞ 。

わかって ます 。

逆に 魔法 の 絨毯 あきらめる ?

何の 逆だ よ ? 適当な こと 言って んじゃ ねえ ぞ 。

ん ~ ヨシヒコ どう する んだ ?

それでは 先 に シェフ から 。

はい 。 ハロハロ 鳥 の ロースト ポクチー 添え です 。

出た 。

ま ぁ 私 の 大 好物 よ 。

う ~ ん いただき ます 。

うん 。

なんて おいしい の かしら 。

ヒサ は これ が 大 好物 だ から ね 。

これ 以上 おいしい もの が ある かしら ?

続いて ヨシヒコ 様 。

マジ にぎりめし か ?

ん ? 何 ?

これ クソデカ い にぎりめし じゃ ない 。 勘弁 して よ 。

私 に は これ しか 作れ ませ ん でした 。

どう すんだ よ 魔法 の 絨毯 。

何 これ もう 塩 の 味 しか しね え じゃ ん 。

ヒサ 食べ なくて いい から 。 塩 で 握って る だけ な んだ ぜ 。

具 も 入って ない んだ ぜ 。

もう マジ ペッ て して いい から 。 まずい から 。

ん ?

兄 様 の … おにぎり だ 。

いつも 兄 様 が 握って くれた … おにぎり だ 。

(( お腹 が 空いた よ ぉ 。 ヒサ これ でも 食べろ 。

兄 様 。

おいしい 。

誕生日 おめでとう って みんな が 花 くれた 。

そう か 。 よし 俺 から も 誕生日 の お 祝い だ 。

わ ぁ 兄 様 の にぎりめし だ 。

大丈夫 か ヒサ 。 これ でも 食べて 元気だ せ 。

兄 様 ))

兄 様 。 ヒサ 。

ん ? これ は でも うち の シェフ の 勝ち だ よ ね 。

ヒサ は …。

ヒサ は 兄 様 に 魔法 の 絨毯 を お 渡し し ませ ん 。

はい 。 君 たち 負け ~!

だって 魔 王 の ところ に なんか 行ったら …。

兄 様 が 死んじゃ う …。 ヒサ …。

兄 様 を 魔 王 の ところ に なんか 行か せ たく ない !

それ で 魔法 の 絨毯 を 買い取った の か よ 。

ヒサ は ずっと …。

ずっと 兄 様 と 一緒だった のです よ 。

ヒサ …。

私 は 勇者 だ 。

魔 王 を 倒し 必ず 故郷 へ 帰る 。

ウソ です !

魔 王 は 今 まで の 敵 と は 違い ます 。

違って も 倒す !

その ため に 装備 も 揃えて きた 。

ヒサ …。

私 は 絶対 に お前 を ひとり に は し ない 。

私 は 勇者 だ 。

行か せて くれ …。

世界 の 平和 の ため な んだ 。

兄 様 …。

約束 です よ 。

( ムラサキ ) オークション で 見た の と 違う 。

あれ は 盗難 防止 の レプリカ です 。

これ が 本物 の 魔法 の 絨毯 …。

ありがとう ヒサ …。

一 足先 に カボイ に 帰り お 待ち して おり ます 。

あれ ? 僕たち … 愛 の ない 結婚 だった の ?

はい 。 あっ …。

兄 様 …。

必ず 生きて …。

生きて お 戻り ください 。

ああ … 必ず 。

必ず だ 。

これ 全員 乗れる ?

ま ぁ 立ち じゃ ん ? 立ち か ぁ 。

しんどい なぁ 。 贅沢 言う な 。

この 辺り で 乗って み ます か ? ああ そう だ な 。

そう 簡単に 魔 王 の 城 に 渡れる と 思う な よ 。

何者 だ ?

俺 は 魔 王 の 城 の 門番 バッカス だ !

魔 王 を 倒さん と する 勇者 よ 。

この 俺 を 倒さ ねば 魔 王 の 顔 は 拝め ん ぞ 。

ならば 倒す まで だ 。

いい の か な ? 俺 は 魔法 戦士 だ ぞ 。

なんだ と ?

あっ これ は 敵 を 仲間 に 引き入れる 呪文 ルフィーン !

( ムラサキ ) ただ 力 弱 ぇ 。

( ダンジョー ) か からんで 済む な 。

だ よ ね 。 かかる と 思った 。

ハハハハ !

リーダー の 勇者 が 引っ張り 込めれば →

もう こちら の もの だ 。 はい バッカス 様 。

しっかり しろ ヨシヒコ !

ダメだ 。 ヨシヒコ ルフィーン の 呪文 に 完全に かかって る 。

気 を つけ ! 休め !

気 を つけ !

こう なれば もう 俺 が 手 を 汚す まで も ない 。

やれ ヨシヒコ 。

やって しまえ ! は はっ !

エイ ! エイ !

ん ? どうした ?

ハッハッハッ !

そう だ ヨシヒコ ! ドジョウ を すくう のだ !

どんどん すくえ ! 一 匹 残らず …。

何 して ん の ? お前 。

その 子 そういう 子 です よ 。

どうした ? なんで ドジョウ すくい だ ?

やれ って 言わ れた から …。 宴会 芸 を 。

うん … わかった 。

俺 の 言葉 が 悪かった のな 。

はい 悪かった です 。

よし わかった 。

エイ !

気 を つけ ! 休め !

気 を つけ !

気 を つけ ! 休め !

気 を つけ !

ハッハッハッ !

やつ ら に 襲いかかる のだ ! は はっ !

イェ ~ イ !

ヨシヒコ … やめ ん か ヨシヒコ !

やめろ ! やめろ ~!

タイム タイム タイム タイム ! あいつ 全部 のる な 。

さては いい やつ だ な ?

また … 言葉 悪かった ?

悪かった です 。

襲え と 言う と ああいう こと に なり ます 。

だ よ ね ? わかる 。

そして 2 人 と も バカだ な これ 。

オッケー 。 なら こう しよう 。

2 人 で 同時に 行こう 。

気 を つけ ! 休め !

気 を つけ ! 気 を つけ !

気 を つけ !

ハッハッハッ !

バッカス ヨシヒコ 分身 の 術 !

ブ ~ ン !

ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ずっと 2 人 だ よ 。 ほら ずっと 2 人 だ よ 。

ブ ~ ン ! アホ 現れた 。 アホ 現れた 。

ハッハッハッ ! どう だ ? どれ が 本物 か 見分け が つか ない だろう 。

わかる よ 。 お前 じゃ ねえ か ほら 。

ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ほら ここ だ よ 。 ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ノリ ノリ じゃ ねえ か 。 なんで 楽し そうな んだ お前 そんなに 。

( ムラサキ ) ヨシヒコ ほら もう 斬れ って 。

気づけ よ 早く ! ヨシヒコ ! ( メレブ ) 楽し そうな んだ よ お前 は 。

はっ ! で や ~ っ ! うわ ~ っ !

貴 様 ら …。

魔 王 の 城 に 渡って も …。

死ぬ だけ … だ ぞ …。

狭 っ 。 近い 。 ちょ … 狭 っ 。

よっ ! 押す な よ 。

ここ が 魔 王 の 城 か …。

行け 勇者 ヨシヒコ よ 。

私 が 案内 できる の は ここ まで だ 。

行き ましょう 。


勇者 ヨシヒコ と 魔 王 の 城 #10 ゆうしゃ|||ま|おう||しろ

( ムラサキ ) 空 飛ぶ 絨毯 か …。 |から|とぶ|じゅうたん|

今 まで の 武器 と か 防 具 は 信憑性 あった けど → いま|||ぶき|||ふせ|つぶさ||しんぴょうせい||

空 飛ぶ 絨毯 は なぁ …。 から|とぶ|じゅうたん||

( メレブ ) ただ   あの 仏 いいかげん だ けど → |||ふつ|||

ウソ は つか ねえ んだ よ な 。 うそ||||||

( ヨシヒコ ) それ が ない と 魔 王 の 城 へ は 行け ない 。 |||||ま|おう||しろ|||いけ|

で   アマネ の 村 が 。 ( メレブ ) ここ か …。 |||むら||||

( ダンジョー ) ここ は   どうやら 文化 が 違う ようだ な 。 ||||ぶんか||ちがう||

魔 王 の 手 の 者 が こちら に 文化 を 持ち込んで いる か 。 ま|おう||て||もの||||ぶんか||もちこんで||

魔物 を 送り込む だけ で なく 侵略 を 始めよう と して いる の か 。 まもの||おくりこむ||||しんりゃく||はじめよう|||||

オークション が 始まる よ ~! ||はじまる|

世界 の 珍品 を 集めた オークション だ よ ! 世界 の 珍品 か 。 せかい||ちんぴん||あつめた||||せかい||ちんぴん|

売って ます か ね ? 空 飛ぶ 絨毯 。 うって||||から|とぶ|じゅうたん

売り物 って こと は ないだ ろ 。 うりもの|||||

間違い なく 化け物 が 持って る と か でしょ 。 まちがい||ばけもの||もって||||

行って み ましょう か 。 うむ 。 おこなって||||

話題 の 流れ   無視 で いく のな 。 わだい||ながれ|むし|||

それでは 水切 り で 20 発 くらい いき そうな → |みずきり|||はつ|||そう な

なんか いい 感じ に 平らな 石 12 ゴールド で 落札 。 ||かんじ||たいらな|いし|||らくさつ

続いて は 世にも 珍しい お茶 の 葉 です 。 つづいて||よにも|めずらしい|おちゃ||は|

お茶 いれた とき 茶柱 が 立つ 確率  56%。 おちゃ|||ちゃばしら||たつ|かくりつ

半端 ! お 買い求め に なって → はんぱ||かいもとめ||

1 日 おき に   ハッピーな 気分 に なって は いかがでしょう 。 ひ|||はっぴーな|きぶん||||

1 ゴールド 。 2 ゴールド 。 いい よ   買わ なくて 。 ||||かわ|

なんで お茶   買おう と する んだ よ 。 |おちゃ|かおう||||

おい   ヨシヒコ 。 お茶 やら 石 やら → ||おちゃ||いし|

四葉 の クローバー の 束 やら そんな 流れだ ぞ 。 よつば||くろーばー||たば|||ながれだ|

ここ は   あきらめて 洋風 の 食事 で もし に 行か ない かい ? |||ようふう||しょくじ||||いか||

この お茶 の 葉 そちら の 男性 が  5 ゴールド で 落札 。 |おちゃ||は|||だんせい||||らくさつ

何   悔しがって んだ 。 続いて は   こちら の 魔法 の 絨毯 。 なん|くやしがって||つづいて||||まほう||じゅうたん

空 が 飛べ ます ! きた ね ! から||とべ|||

流れ 関係なく   きた ね ! 買い ましょう 。 ながれ|かんけいなく|||かい|

それでは   この 魔法 の 絨毯 1億 ゴールド から 。 ||まほう||じゅうたん|おく||

なんだ と ! 1億 ゴールド !? ||おく|

どう する ? 魔物 でも 倒し に 行く か !? ||まもの||たおし||いく|

いや … 3 年間   休み なく 倒し 続けて も → |ねんかん|やすみ||たおし|つづけて|

貯 め られ ない 金額 です 。 ああ 。 ちょ||||きんがく||

1億 ゴールド 持って る やつ は そう そう お らんだ ろ 。 おく||もって||||||||

買い手 が なければ   チャンス は くる 。 さ ぁ  1億 から   ないか ? かいて|||ちゃんす|||||おく||ない か

3億 ゴールド 。 おく|

3億!? おく

はい   即決 ! 魔法 の 絨毯   そちら の 女性 に 落札 。 |そっけつ|まほう||じゅうたん|||じょせい||らくさつ

かわいい …。

ヒサ ! 誰 ?  誰 ? ひさ|だれ|だれ

カボイ の 村 に 残して きた 私 の 妹 です 。 ||むら||のこして||わたくし||いもうと|

(3 人 ) 妹 !? じん|いもうと

ヒサ ! ひさ

( ヒサ ) あら 兄 様 で は ございませ ん か 。 ひさ||あに|さま|||||

何 を して る んだ   こんな ところ で 。 なん|||||||

私 は …。 これ は これ は   ご 主人 様 。 わたくし|||||||あるじ|さま

私 は   この 方 の 妻 と なり ました 。 わたくし|||かた||つま|||

( カイザー ) そうです 。  この カイザー 伯爵 の 妻 と なった のです 。  ねぇ ~。 |そう です|||はくしゃく||つま|||の です|

伯爵 …。 はくしゃく

あなた が   ヒサ の 兄 様 …。 なんて 汚い 格好 を 。 ||ひさ||あに|さま||きたない|かっこう|

そんな 格好じゃ お 屋敷 に 入れ ない よ 。 |かっこうじゃ||やしき||いれ||

ヒサ   その 絨毯 を 譲って くれ ない か 。 ひさ||じゅうたん||ゆずって|||

その 絨毯 さえ あれば 魔 王 の 城 へ 渡る こと が できる んだ 。 |じゅうたん|||ま|おう||しろ||わたる||||

そして   魔 王 を 倒せば 世界 の 平和 を 取り戻せる んだ 。 |ま|おう||たおせば|せかい||へいわ||とりもどせる|

妹 な んだ もん 。 譲って くれる よ ね ? いもうと||||ゆずって|||

さ ぁ   ヒサ は なんて 答える かな ? 嫌です 。 ||ひさ|||こたえる||いや です

( ヨシヒコ たち ) え ? なぜ だ ?  なぜ な んだ   ヒサ ! ||||||||ひさ

嫌な もん は 嫌な んです 。 さっさと お 帰り なさい 。 いやな|||いやな|ん です|||かえり|

じゃあ  3億 ゴールド 出して 買った けど 台所 マット に でも しちゃ おう か 。 |おく||だして|かった||だいどころ|まっと|||||

台所 で 飛びまわっちゃ おう か 。 もし   これ が 欲しければ → だいどころ||とびまわっちゃ||||||ほしければ

10億 ゴールド   持って らっしゃい 。 おく||もって|

どうした ん だ   ヒサ 。 |||ひさ

お前 は そんな 子 じゃ なかった はずだ ! おまえ|||こ|||

そんな 子 ?  私 は もう 子供 じゃ なく って よ   兄 様 。 |こ|わたくし|||こども|||||あに|さま

待って くれ   ヒサ ! それ でも 妹 かよ ! まって||ひさ|||いもうと|

それ じゃあ   チャンス を 与え ます 。 ||ちゃんす||あたえ|

与え ます って … 妹 の 分 際 で 偉 そうに 。 あたえ|||いもうと||ぶん|さい||えら|そう に

明日 の 夕食   カイザー 家 の シェフ より → あした||ゆうしょく||いえ||しぇふ|

おいしい 料理 を 私 に 食べ させる こと が できたら → |りょうり||わたくし||たべ||||

譲って あげて も いい わ 。 ゆずって||||

それ は 難しい ね 。 ヒサ は グルメ だ から ね   グルグルメ だ から ね 。 ||むずかしい||ひさ||ぐるめ|||||||

明日   夜   シェフ と の 対決 。 あした|よ|しぇふ|||たいけつ

楽しみに 待って ます から 。 たのしみに|まって||

では で は   兄 様 ゆえ の 大 サービス 。 |||あに|さま|||だい|さーびす

ヒサ 様 は 南 の 山 に 棲 む   ハロハロ 鳥 の ロースト に → ひさ|さま||みなみ||やま||せい|||ちょう|||

東 の 山 に 咲く 幻 の 花 ポクチー を 添えた もの が → ひがし||やま||さく|まぼろし||か|||そえた||

大 好物 で ございます 。 だい|こうぶつ||

こちら に 詳細 を 。 ||しょうさい|

では   ご 健闘 を お 祈り いたし ます 。 ||けんとう|||いのり||

ヒサ   どうして …。 ひさ|

ハロハロ 鳥 って なんだ ? 聞いた こと ねえ ぞ 。 |ちょう|||きいた|||

どうせ   上流 階級 が 好む ような 食 材 な のだろう 。 |じょうりゅう|かいきゅう||このむ||しょく|ざい||

そのへん の スズメ と か   と っ 捕まえて 食わせた って   わかん ねえ だ ろ 。 ||すずめ|||||つかまえて|くわせた|||||

甘い ! 彼女 は 超 グルメ と 言って た 。 あまい|かのじょ||ちょう|ぐるめ||いって|

そう な の ?  ヨシヒコ 。 いや …  そんな 印象 は ない 。 ||||||いんしょう||

人間 の 舌 は   生活 で 変わる 。 スズメ じゃ ごまかせ ん 。 にんげん||した||せいかつ||かわる|すずめ|||

おい   さすが に 魔 王 の 城 の 近く に なる と   強そうな の 揃う な 。 |||ま|おう||しろ||ちかく||||きょうそうな||そろう|

もう   本当に いる の か よ ~ ハロハロ 鳥 なんて よ ~。 |ほんとうに||||||ちょう||

高級 食 材 って 時点 で 数 は 少ない だろう 。 こうきゅう|しょく|ざい||じてん||すう||すくない|

粘り強く   探す しか ない ! ねばりづよく|さがす||

お やおや ?  あれ   どう だ ?

いた じゃ ん ! 捕まえ ましょう 。 |||つかまえ|

お ぉ !  捕まえよう ! ||つかまえよう

あれ ?  万が一 に も ない と 思う けど …。 |まんがいち|||||おもう|

鳥   捕まえる 方法   ノープラン ? ちょう|つかまえる|ほうほう|

あ …  網 と か 。 |あみ||

網 …  誰 が ? あみ|だれ|

え ~ っ !  鳥   そう 簡単に 捕ま ん ない ぜ   鳥 !  飛ぶ ぜ ~。 ||ちょう||かんたんに|つかま||||ちょう|とぶ|

バッサ ~ する ぜ !

よし   呼んで もらおう 。 誰 に ? |よんで||だれ|

鳥 同士 なら   話せる でしょ 。 ねっ ?  キロ 。 ちょう|どうし||はなせる|||きろ

生きて た の   その 鳥 !? うん   当たり前じゃ ん 。 いきて||||ちょう||あたりまえじゃ|

私 の ペット だ よ 。 飾り じゃ ない の !? わたくし||ぺっと|||かざり|||

鳴いて る … 鳴いて る の   見た こと ない よ ! ないて||ないて|||みた|||

あぁ   無口な 鳥 な んだ 。 無口な 鳥 …。 |むくちな|ちょう|||むくちな|ちょう

頼む   ムラサキ 。 うん 。 たのむ||

さ ぁ   キロ   呼んで ! ||きろ|よんで

ピ ~ ヨ ~!  ピヨ   ピヨ   ピヨピヨ !

ウソ だ ろ !? ピヨヨヨ ~  ピ ~  ピ ~  ピ ~。 うそ||||||

お前 が 口 で 言って る よ ね ? 口 で …  お前 …。 おまえ||くち||いって||||くち||おまえ

う っせ え な ! キロ が 鳴いて んじゃ ん よ ! ||||きろ||ないて|||

何 言って ん の ? なん|いって||

ピ ~  ピッ   ピッ 。  ピヨヨヨ 。

ウソ だ ろ !? キロ !  よく やった ぞ   キロ ! うそ|||きろ||||きろ

ピヨピヨピヨ   ピ ~  ピ ~。

幻 の 花   ポクチー か 。 ま ぁ   幻 と は いえ   植物 だ 。 まぼろし||か|||||まぼろし||||しょくぶつ|

鳥 ほど は 苦労 せ んだろう 。 ちょう|||くろう||

しかし   この 紙 に よる と その 花 が 咲く 場所 に 行く に は → ||かみ|||||か||さく|ばしょ||いく||

死 の 谷 と いう 谷 を 越える 必要 が ある と …。 し||たに|||たに||こえる|ひつよう|||

死 の 谷 ? し||たに

「 そこ に は たった 1 つ の 吊り橋 が 架かり → ||||||つりばし||かかり

たもと に 立つ 仙人 が 出す 無理 難題 に → ||たつ|せんにん||だす|むり|なんだい|

答える こと が でき なければ 渡る こと が でき ませ ん 」。 こたえる|||||わたる|||||

そう 書いて ある ね 。 あぁ   仙人 が 出す 無理 難題 か 。 |かいて||||せんにん||だす|むり|なんだい|

こりゃ   手強 そうだ な 。 |てごわ|そう だ|

いま した ね 。

おそらく   あの 方 が 吊り橋 仙人 でしょう 。 ||かた||つりばし|せんにん|

ここ から 先 は   植物 の 楽園 。 ||さき||しょくぶつ||らくえん

やましい 心 を 持った 人間 を 通す わけに は いか ん 。 |こころ||もった|にんげん||とおす||||

我々 は 魔 王 を 倒し   世界 の 平和 を 取り戻す ため   戦う 者 。 われわれ||ま|おう||たおし|せかい||へいわ||とりもどす||たたかう|もの

なんとか 通して いただけ ない でしょう か ? |とおして||||

そんな ウソ なら   誰 でも 言える 。 私 は   ウソ は つき ませ ん 。 |うそ||だれ||いえる|わたくし||うそ||||

ならば   これ から 私 の する 質問 に 正直に 答えよ 。 |||わたくし|||しつもん||しょうじきに|こたえよ

まず   その 女 。 私 ? ||おんな|わたくし

好きな 男子 の 名前 を 言い なさい 。 すきな|だんし||なまえ||いい|

え ?  なんだ よ   それ 。 まいっちゃ う なぁ 。

私 も 含めて 。 なんで 仙人 まで 入れる …。 わたくし||ふくめて||せんにん||いれる

男子 は 黙って なさい ! はい ! だんし||だまって||

え ~  ちょっと 無理だ よ 。 ハズ い じゃ ん 。 ||むりだ|||||

おい !  魔 王 を 倒す ため な んだ から 言えよ 。 |ま|おう||たおす|||||いえよ

やめろ よ 。 別に 誰 も 気 に して ない から → ||べつに|だれ||き||||

言い なさい 。 え ~  もう や だ よ   そんな の さ 。 いい|||||||||

よし わかった 。  男子 は 目 を つぶれ 。 はい ! ||だんし||め|||

ほら   そこ の ホクロ 。  薄 目 を 開ける な 。 バレ た   バレ た ! ||||うす|め||あける|||||

はい   で は   指さして 。 |||ゆびさして

はい   わかり ました !  そんな …。

誰 だった んだ   おい ! 言え   言え !  誰 だった んだ ! だれ||||いえ|いえ|だれ||

通って よし 。 はい ! 誰 だ よ 。 かよって|||だれ||

( ダンジョー ) 俺 だ と したら かなり の 年 の 差 婚 だ 。 |おれ||||||とし||さ|こん|

悪い が 断っちゃ うよ   ムラサキ 。  ワハハハ ! わるい||たっちゃ|||

続いて   そこ の 大 男 ! つづいて|||だい|おとこ

名前 を 言い なさい 。 俺 の 名 は   ダンジョー 。 なまえ||いい||おれ||な||

正直だ 。  通って よし 。 しょうじきだ|かよって|

えっ   そんな ん で いい の ? おい   案外 チョロ いな   仙人 な 。 |||||||あんがい|||せんにん|

続いて   勇者 よ 。 はい 。 つづいて|ゆうしゃ||

勇者 の 使命 と は   なんだ ? 私 の 使命 は   魔 王 を 倒す こと です 。 ゆうしゃ||しめい||||わたくし||しめい||ま|おう||たおす||

うん   正直だ 。  通って よし 。 |しょうじきだ|かよって|

それ   最初に 言った じゃ ん 。 そ したら 疑った じゃ ん   あなた 。 |さいしょに|いった|||||うたがった|||

最後に   ホクロ 。 さいごに|

なんだ ?  歳 でも 言えば いい の か ? え ?  おい 。 |さい||いえば|||||

わし を 大 爆笑 さ せろ 。 ||だい|ばくしょう||

なぜに   前 の 3 人 より ハードル が 高い ? |ぜん||じん||はーどる||たかい

( ムラサキ ) あいつ   ノロ く ね ?

かすかに 聞こえた 。 大 爆笑 さ せろ と 。 |きこえた|だい|ばくしょう|||

それ は 無理 難題 だ ねぇ 。 ||むり|なんだい||

( ダンジョー ) 頑張って る なぁ 。 |がんばって||

( ムラサキ ) しかし 仙人   クスリ と も せ ず 。 ||せんにん|||||

ハハハハ !

来ちゃ った 。 きちゃ|

すげ え じゃ ん 。  何   言った の ? ||||なん|いった|

苦し紛れに   ゲラ の 呪文 かけて みた 。 効いた の か ? くるしまぎれに|||じゅもん|||きいた||

ゲラ って   な んです か ? そう か   ヨシヒコ 知ら なかった な 。 |||ん です|||||しら||

とにかく   人 を 笑わ せる 呪文 だ 。 |じん||わらわ||じゅもん|

すごい … 敵 を 笑わ せて 倒す んです ね 。 |てき||わらわ||たおす|ん です|

私 に も かけて ください 。 出た よ 。 わたくし|||||でた|

うむ   よかろう 。  ゲラ !

何 か 言って ください 。 なん||いって|

それでは   先ほど 仙人 を 爆笑 に 陥れた   極上 の ネタ を …。 |さきほど|せんにん||ばくしょう||おとしいれた|ごくじょう||ねた|

ハハハハ !

まだ だ   まだ だ ヨシヒコ   早い 早い 。 |||||はやい|はやい

まだ だ   まだ だ   ヨシヒコ 。 おい   これ 笑われて も 怖い 。 |||||||わらわれて||こわい

さすが だ な   ヨシヒコ 。

食 材 は 手 に 入れた が   料理 は 腕 だ 。 しょく|ざい||て||いれた||りょうり||うで|

調理 法 を 入念に 調べて 作る 必要 が ある ぞ 。 ちょうり|ほう||にゅうねんに|しらべて|つくる|ひつよう|||

花 の 命 を いただいた 料理 。 絶対 に 失敗 など …。 か||いのち|||りょうり|ぜったい||しっぱい|

はい   ご 注文 は ? ||ちゅうもん|

かけ そば を 1 杯 。 |||さかずき

ごめん   うち   パスタ 屋 な んだ けど 。 ||ぱすた|や|||

1 杯 で いい んです 。 2 人 で 分け ます から 。 さかずき|||ん です|じん||わけ||

いや   あの ね …。 1 杯 で …。 |||さかずき|

ゴホッ   ゴホッ …。

お 願い し ます 。  ゴホッ …。 |ねがい|||

かしこまり ました !

今日 も   かけ そば か …。 きょう||||

ごめん ね 。 父ちゃん の 病気 が 治れば → ||とうちゃん||びょうき||なおれば

おいしい もの   たくさん 食べ させて あげ られる のに ね 。 |||たべ|さ せて||||

どう やったら 治る の ? ||なおる|

ハロハロ 鳥 の 丸焼き と ポクチー の 花 を 食べれば → |ちょう||まるやき||||か||たべれば

即効 …  つか   超 即効 で 治る んだ よ 。 そっこう||ちょう|そっこう||なおる||

食べ させれば いい のに 。 たべ|さ せれば||

なかなか 手 に 入ら ない んだ よ 。 |て||はいら|||

だから 私 たち は   ずっと かけ そば 1 杯 な んだ よ 。 |わたくし||||||さかずき|||

え ~ ん   え ~ ん 。

なんだ よ   この 超 とって つけ 話 。 |||ちょう|||はなし

カイザー も   ガキ っぽい 罠 を 仕掛けて くる もん だ 。 ||がき||わな||しかけて|||

あんな の に ひっかかる やつ が いる と は …。

ヨシヒコ ?  あら ら ら   ヨシヒコ ?

お 母さん   これ で お 父さん を 治して あげて ください 。 |かあさん||||とうさん||なおして||

これ は   ハロハロ 鳥 と ポクチー の 花 。 |||ちょう||||か

ダメだ   ヨシヒコ ! いい んです ! だめだ|||ん です

さ ぁ   持っていって ください 。 ||もっていって|

今 すぐ 帰って お 父さん を 治して あげて ください 。 いま||かえって||とうさん||なおして||

ありがとう ございます 。

おい …  速い 。 |はやい

えっ …  あっという間 すぎて → |あっというま|

何 が 起きた か わかん ない んだ けど 。 なん||おきた|||||

あの ね 貧しい 親子 に あげちゃ った 。 ||まずしい|おやこ|||

なぜ だ !

よかった 。  本当に よかった 。 |ほんとうに|

あの 親子   カイザー の 差し金 な んだ よ 。 |おやこ|||さしがね|||

え ?

芝居   すごい ヘタ だった じゃ ん 。 しばい||へた|||

そんな わけない 。

まっすぐ か …。

はい   どうぞ 。

簡単に 渡し ました よ   あの バカ 兄貴 。 かんたんに|わたし||||ばか|あにき

わかって た 。 仕事 に 戻って いい わ よ 。 ||しごと||もどって|||

はい 。

( カイザー ) そろそろ   ゲーム は 終わり かい ? ||げーむ||おわり|

そもそも   ハロハロ 鳥 も ポクチー も 存在 なんか し ない んだ ろ ? ||ちょう||||そんざい|||||

だって これ   どう 見て も オウム だ ぜ 。 |||みて||||

ねぇ ヒサ   バカな 兄貴 を もてあそんで そんなに 楽しい の かい ? |ひさ|ばかな|あにき||||たのしい||

まだ よ 。

絶対 に … 絶対 に 許さ ない んだ から 。 ぜったい||ぜったい||ゆるさ|||

どう する んだ   ヨシヒコ 何も 作ら ん わけに は いかん ぞ 。 ||||なにも|つくら|||||

わかって ます 。

逆に   魔法 の 絨毯 あきらめる ? ぎゃくに|まほう||じゅうたん|

何の 逆だ よ ? 適当な こと   言って んじゃ ねえ ぞ 。 なんの|ぎゃくだ||てきとうな||いって|||

ん ~  ヨシヒコ   どう する んだ ?

それでは   先 に シェフ から 。 |さき||しぇふ|

はい 。 ハロハロ 鳥 の ロースト   ポクチー 添え です 。 ||ちょう||||そえ|

出た 。 でた

ま ぁ   私 の 大 好物 よ 。 ||わたくし||だい|こうぶつ|

う ~ ん   いただき ます 。

うん 。

なんて   おいしい の かしら 。

ヒサ は   これ が 大 好物 だ から ね 。 ひさ||||だい|こうぶつ|||

これ 以上 おいしい もの が ある かしら ? |いじょう|||||

続いて   ヨシヒコ 様 。 つづいて||さま

マジ   にぎりめし か ?

ん ?  何 ? |なん

これ   クソデカ い にぎりめし じゃ ない 。 勘弁 して よ 。 ||||||かんべん||

私 に は これ しか 作れ ませ ん でした 。 わたくし|||||つくれ|||

どう すんだ よ   魔法 の 絨毯 。 |||まほう||じゅうたん

何 これ   もう 塩 の 味 しか しね え じゃ ん 。 なん|||しお||あじ|||||

ヒサ   食べ なくて いい から 。 塩 で 握って る だけ な んだ ぜ 。 ひさ|たべ||||しお||にぎって|||||

具 も 入って ない んだ ぜ 。 つぶさ||はいって|||

もう マジ   ペッ て して いい から 。 まずい から 。

ん ?

兄 様 の …  おにぎり だ 。 あに|さま|||

いつも   兄 様 が 握って くれた … おにぎり だ 。 |あに|さま||にぎって|||

(( お腹 が 空いた よ ぉ 。 ヒサ   これ でも 食べろ 。 おなか||あいた|||ひさ|||たべろ

兄 様 。 あに|さま

おいしい 。

誕生日 おめでとう って みんな が 花 くれた 。 たんじょうび|||||か|

そう か 。  よし   俺 から も 誕生日 の お 祝い だ 。 |||おれ|||たんじょうび|||いわい|

わ ぁ   兄 様 の にぎりめし だ 。 ||あに|さま|||

大丈夫 か   ヒサ 。 これ でも 食べて 元気だ せ 。 だいじょうぶ||ひさ|||たべて|げんきだ|

兄 様 )) あに|さま

兄 様 。 ヒサ 。 あに|さま|ひさ

ん ?  これ は   でも うち の シェフ の 勝ち だ よ ね 。 ||||||しぇふ||かち|||

ヒサ は …。 ひさ|

ヒサ は 兄 様 に 魔法 の 絨毯 を お 渡し し ませ ん 。 ひさ||あに|さま||まほう||じゅうたん|||わたし|||

はい 。  君 たち   負け ~! |きみ||まけ

だって   魔 王 の ところ に なんか 行ったら …。 |ま|おう|||||おこなったら

兄 様 が 死んじゃ う …。 ヒサ …。 あに|さま||しんじゃ||ひさ

兄 様 を 魔 王 の ところ に なんか 行か せ たく ない ! あに|さま||ま|おう|||||いか|||

それ で 魔法 の 絨毯 を 買い取った の か よ 。 ||まほう||じゅうたん||かいとった|||

ヒサ は   ずっと …。 ひさ||

ずっと 兄 様 と 一緒だった のです よ 。 |あに|さま||いっしょだった|の です|

ヒサ …。 ひさ

私 は 勇者 だ 。 わたくし||ゆうしゃ|

魔 王 を 倒し   必ず 故郷 へ 帰る 。 ま|おう||たおし|かならず|こきょう||かえる

ウソ です ! うそ|

魔 王 は   今 まで の 敵 と は 違い ます 。 ま|おう||いま|||てき|||ちがい|

違って も 倒す ! ちがって||たおす

その ため に 装備 も 揃えて きた 。 |||そうび||そろえて|

ヒサ …。 ひさ

私 は 絶対 に お前 を ひとり に は し ない 。 わたくし||ぜったい||おまえ||||||

私 は 勇者 だ 。 わたくし||ゆうしゃ|

行か せて くれ …。 いか||

世界 の 平和 の ため な んだ 。 せかい||へいわ||||

兄 様 …。 あに|さま

約束 です よ 。 やくそく||

( ムラサキ ) オークション で 見た の と 違う 。 |||みた|||ちがう

あれ は   盗難 防止 の レプリカ です 。 ||とうなん|ぼうし|||

これ が   本物 の 魔法 の 絨毯 …。 ||ほんもの||まほう||じゅうたん

ありがとう   ヒサ …。 |ひさ

一 足先 に   カボイ に 帰り お 待ち して おり ます 。 ひと|あしさき||||かえり||まち|||

あれ ?  僕たち … 愛 の ない 結婚 だった の ? |ぼくたち|あい|||けっこん||

はい 。 あっ …。

兄 様 …。 あに|さま

必ず 生きて …。 かならず|いきて

生きて   お 戻り ください 。 いきて||もどり|

ああ …  必ず 。 |かならず

必ず だ 。 かならず|

これ   全員   乗れる ? |ぜんいん|のれる

ま ぁ   立ち じゃ ん ? 立ち か ぁ 。 ||たち|||たち||

しんどい なぁ 。 贅沢   言う な 。 ||ぜいたく|いう|

この 辺り で 乗って み ます か ? ああ   そう だ な 。 |あたり||のって|||||||

そう 簡単に 魔 王 の 城 に 渡れる と 思う な よ 。 |かんたんに|ま|おう||しろ||わたれる||おもう||

何者 だ ? なにもの|

俺 は   魔 王 の 城 の 門番   バッカス だ ! おれ||ま|おう||しろ||もんばん||

魔 王 を 倒さん と する 勇者 よ 。 ま|おう||とうさん|||ゆうしゃ|

この 俺 を 倒さ ねば 魔 王 の 顔 は 拝め ん ぞ 。 |おれ||たおさ||ま|おう||かお||おがめ||

ならば   倒す まで だ 。 |たおす||

いい の か な ?  俺 は 魔法 戦士 だ ぞ 。 ||||おれ||まほう|せんし||

なんだ と ?

あっ   これ は   敵 を 仲間 に 引き入れる 呪文   ルフィーン ! |||てき||なかま||ひきいれる|じゅもん|

( ムラサキ ) ただ   力 弱 ぇ 。 ||ちから|じゃく|

( ダンジョー ) か からんで 済む な 。 |||すむ|

だ よ ね 。  かかる と 思った 。 |||||おもった

ハハハハ !

リーダー の 勇者 が 引っ張り 込めれば → りーだー||ゆうしゃ||ひっぱり|こめれば

もう   こちら の もの だ 。 はい   バッカス 様 。 |||||||さま

しっかり しろ   ヨシヒコ !

ダメだ 。  ヨシヒコ   ルフィーン の 呪文 に 完全に かかって る 。 だめだ||||じゅもん||かんぜんに||

気 を つけ !  休め ! き|||やすめ

気 を つけ ! き||

こう なれば もう   俺 が 手 を 汚す まで も ない 。 |||おれ||て||けがす|||

やれ   ヨシヒコ 。

やって しまえ ! は はっ !

エイ !  エイ ! えい|えい

ん ?  どうした ?

ハッハッハッ !

そう だ   ヨシヒコ ! ドジョウ を すくう のだ ! |||どじょう|||

どんどん   すくえ ! 一 匹   残らず …。 ||ひと|ひき|のこらず

何 して ん の ?  お前 。 なん||||おまえ

その 子   そういう 子 です よ 。 |こ||こ||

どうした ? なんで   ドジョウ すくい だ ? ||どじょう||

やれ って 言わ れた から …。 宴会 芸 を 。 ||いわ|||えんかい|げい|

うん …  わかった 。

俺 の 言葉 が 悪かった のな 。 おれ||ことば||わるかった|

はい   悪かった です 。 |わるかった|

よし   わかった 。

エイ ! えい

気 を つけ !  休め ! き|||やすめ

気 を つけ ! き||

気 を つけ !  休め ! き|||やすめ

気 を つけ ! き||

ハッハッハッ !

やつ ら に 襲いかかる のだ ! は はっ ! |||おそいかかる|||

イェ ~ イ !

ヨシヒコ …  やめ ん か   ヨシヒコ !

やめろ !  やめろ ~!

タイム タイム   タイム タイム ! あいつ   全部   のる な 。 たいむ|たいむ|たいむ|たいむ||ぜんぶ||

さては   いい やつ だ な ?

また …  言葉   悪かった ? |ことば|わるかった

悪かった です 。 わるかった|

襲え と 言う と ああいう こと に なり ます 。 おそえ||いう||||||

だ よ ね ?  わかる 。

そして  2 人 と も バカだ な   これ 。 |じん|||ばかだ||

オッケー 。  なら   こう しよう 。

2 人 で   同時に 行こう 。 じん||どうじに|いこう

気 を つけ !  休め ! き|||やすめ

気 を つけ ! 気 を つけ ! き|||き||

気 を つけ ! き||

ハッハッハッ !

バッカス   ヨシヒコ   分身 の 術 ! ||ぶんしん||じゅつ

ブ ~ ン !

ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ずっと 2 人 だ よ 。 ほら   ずっと 2 人 だ よ 。 |じん|||||じん||

ブ ~ ン ! アホ   現れた 。  アホ   現れた 。 |||あらわれた||あらわれた

ハッハッハッ !  どう だ ?  どれ が 本物 か 見分け が つか ない だろう 。 |||||ほんもの||み わけ||||

わかる よ 。  お前 じゃ ねえ か   ほら 。 ||おまえ||||

ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ほら   ここ だ よ 。 ブ ~ ン ! ブ ~ ン !

ノリ ノリ じゃ ねえ か 。  なんで 楽し そうな んだ   お前   そんなに 。 のり|のり|||||たのし|そう な||おまえ|

( ムラサキ ) ヨシヒコ   ほら   もう 斬れ って 。 ||||きれ|

気づけ よ   早く !  ヨシヒコ ! ( メレブ ) 楽し そうな んだ よ   お前 は 。 きづけ||はやく|||たのし|そう な|||おまえ|

はっ !  で や ~ っ ! うわ ~ っ !

貴 様 ら …。 とうと|さま|

魔 王 の 城 に 渡って も …。 ま|おう||しろ||わたって|

死ぬ だけ …  だ ぞ …。 しぬ|||

狭 っ 。 近い 。 ちょ …  狭 っ 。 せま||ちかい||せま|

よっ ! 押す な よ 。 |おす||

ここ が 魔 王 の 城 か …。 ||ま|おう||しろ|

行け   勇者 ヨシヒコ よ 。 いけ|ゆうしゃ||

私 が 案内 できる の は   ここ まで だ 。 わたくし||あんない||||||

行き ましょう 。 いき|