JIN - 仁 - 完结 编 #09 |しとし|かん结|

（ 仁 ） 咲 さ ん 龍 馬 さん は 　 ひと 月 後 に 　 あん … しとし|さ|||りゅう|うま||||つき|あと||

《≪（ 龍 馬 ） お まん は 　 わし じゃ 》 りゅう|うま|||||

《（ 未来 ） きっと また いつか 会える から 》 みらい||||あえる|

何 だ ？　 これ … なん||

（ 咲 ） 先生 ！ さ|せんせい

（ 上役 ） 坂本 と 通じ 我ら を 　 たば かった か ！ うわやく|さかもと||つうじ|われら||||

（ 橘 ） たば かった わけで は ございませ ぬ たちばな||||||

私 に 能 が なかった だけ の こと わたくし||のう|||||

では 京 に のぼり 　 坂本 を 始末 せよ |けい|||さかもと||しまつ|

は ッ ？

お ぬし の 妹 御 は 　 仁 友 堂 で |||いもうと|ご||しとし|とも|どう|

坂本 び いき の 医者 と 　 おる らしい な さかもと||||いしゃ||||

妹 は 　 医 の 道 に 尽くして おる だけ で ございます いもうと||い||どう||つくして||||

坂本 殿 と 通じて など … 坂本 … さかもと|しんがり||つうじて||さかもと

「 殿 」 と な ？ しんがり||

≪（ 上役 ） この 者 達 と 共に 坂本 を 討て うわやく||もの|さとる||ともに|さかもと||うて

取り逃がせば とりにがせば

母 御 と 妹 御 が 　 どう なる か → はは|ご||いもうと|ご||||

分かって おろう な ？ わかって||

その 頭痛 は 　 まことに ただ の 持病 で ございます か ？ |ずつう|||||じびょう|||

本当 は 　 岩 など で は ？ ほんとう||いわ|||

前 に も 説明 した じゃ ないで す か ぜん|||せつめい|||||

未来 に いた 時 に 調べて もらった けど みらい|||じ||しらべて||

何とも なかった 　 って なんとも||

あの …

「 あん 」 は 暗殺 の 「 あん 」 で ございます か ？ ||あんさつ|||||

《 龍 馬 さん の 誕生日 は いつ です か ？》 りゅう|うま|||たんじょうび||||

《（ 勝 ） 十一 月 十五 日 だった っけ か な 》 か|じゅういち|つき|じゅうご|ひ||||

では 　 坂本 様 は |さかもと|さま|

２８ 日 後 に … ひ|あと|

（ 佐分利 ） 南方 先生 さぶり|なんぽう|せんせい

起き はって 　 大丈夫な んで っか ？ おき||だいじょうぶな||

佐分利 先生 　 一緒に 京 に 行って もらえ ませ ん か ？ さぶり|せんせい|いっしょに|けい||おこなって||||

ええ です けど 　 え ッ 　 何で ？ |||||なんで

京 で 患者 が 待って る んです けい||かんじゃ||まって||ん です

佐分利 先生 の 力 が 必要に なる 気 が する んです さぶり|せんせい||ちから||ひつよう に||き|||ん です

私 の 力 が で っか ？ お 願い し ます わたくし||ちから|||||ねがい||

喜んで ！ よろこんで

どこまでも

（ 栄 ） 橘 は 　 三河 以来 の 旗本 です さかい|たちばな||みかわ|いらい||はたもと|

世 が 　 どう なろう と よ||||

しっかり と 　 お 勤め ください |||つとめ|

はい

道中 の 無事 を お 願い して まいり ました どうちゅう||ぶじ|||ねがい|||

体 に は 気 を つける のです よ からだ|||き|||の です|

≪（ 勝 ） 京 まで の 通行 手形 だ よ か|けい|||つうこう|てがた||

すいません 　 急に 変な お 願い して |きゅうに|へんな||ねがい|

先生 が 助け に 行か なきゃ いけない 患者 って の は せんせい||たすけ||いか|||かんじゃ|||

あいつ の こと かい ？ え ッ ？

あ ッ …　 いえ

まあ いい よ

おい ら 　 あいつ に 会ったら 言って やりて え こと が 山ほど ある ||||あったら|いって|||||やまほど|

だから 　 頼んだ ぜ |たのんだ|

はい

（ 野 風 ） 京 に 行か れる と 聞き ん した ので の|かぜ|けい||いか|||きき|||

もし 　 坂本 様 に お 会い に なる こと が ご ざん したら |さかもと|さま|||あい|||||||

坂本 様 が 京 に 　 いらっしゃる か どう か は … さかもと|さま||けい||||||

もし お 会い に なら れれば で ご ざん す ||あい|||||||

はい

《 すでに 先生 は 》 |せんせい|

《 歴史 を 変えて おら れる ので は ない でしょう か ？》 れきし||かえて|||||||

歴史 は 　 変わら ない わけじゃ ない れきし||かわら|||

〈 だけど 　 龍 馬 さん を 助ける 前 に 俺 は 　 この 頭痛 に 〉 |りゅう|うま|||たすける|ぜん||おれ|||ずつう|

〈 殺さ れて しまう こと は ない んだろう か 〉 ころさ|||||||

考える な かんがえる|

（ 山田 ） 先生 　 留守 は しっかり お守り し ます ゆえ やまだ|せんせい|るす|||おもり|||

じゃあ 　 行って き ます |おこなって||

ほ な

佐分利 先生 に 　 同行 を 願った の は さぶり|せんせい||どうこう||ねがった||

アレ を 防げ なかった 場合 を 考えて で ございます か ？ ||ふせげ||ばあい||かんがえて|||

はい

そう なったら 手 は 多い 方 が いい で すし ||て||おおい|かた||||

前 に 　 咲 さ ん 言った じゃ ないで す か ぜん||さ|||いった||||

この 時代 の 人 が する こと は 修正 さ れる べき 歴史 で は なく |じだい||じん|||||しゅうせい||||れきし|||

ただ の 歴史 だ と ||れきし||

そう いえば 野 風 さん の 出血 点 を 見つけた の も ||の|かぜ|||しゅっけつ|てん||みつけた||

佐分利 先生 で ございました ね は い さぶり|せんせい|||||

〈 何の 根拠 も ない けれど 俺 は 信じよう と して いた 〉 なんの|こんきょ||||おれ||しんじよう|||

《 戻る ぜ よ 　 あん 世界 へ 》 もどる||||せかい|

〈 自分 は 　 龍 馬 さん を 救う ため に ここ に 来た のだ と 〉 じぶん||りゅう|うま|||すくう|||||きた||

（ 龍 馬 ） 新しい 政府 に は 　 大殿 様 と りゅう|うま|あたらしい|せいふ|||おとど|さま|

由利 殿 の お 力 が 　 必要な んじゃ ゆり|しんがり|||ちから||ひつような|

大殿 ！ おとど

〈 龍 馬 さん が …　 坂本 龍 馬 が 死な ない 歴史 を つくる ため に 〉 りゅう|うま|||さかもと|りゅう|うま||しな||れきし||||

〈 ここ に 　 やってきた のだ と 〉

〈 ただ 　 ひたすら に 信じよう と して いた 〉 |||しんじよう|||

《 南方 仁 が おれば 坂本 龍 馬 は 死な ん 》 なんぽう|しとし|||さかもと|りゅう|うま||しな|

《 助け ます よ 　 俺 が 》 たすけ|||おれ|

《 この 手 で 》 |て|

♪♪～

京都 まで 　 あと どれ ぐらい で 着き ます か ね ？ みやこ||||||つき|||

十 日 ぐらい ちゃ い ます か ？ じゅう|ひ|||||

十 日 か … じゅう|ひ|

私 だけ 　 先 に 行って も いい です か ？ 何 言う て はる んです か ？ わたくし||さき||おこなって|||||なん|いう|||ん です|

南方 先生 　 佐分利 先生 よろしい です か ？ なんぽう|せんせい|さぶり|せんせい|||

どうぞ

診て ほしい 　 と 村 の 方 が 　 いらっしゃって ます が みて|||むら||かた||||

え ッ ？ ここ は 医者 の おら ぬ 村 の ようで ||||いしゃ||||むら||

礼 も 　 あまり でき ない けれど なんとか お 願い でき ぬ か 　 と れい||||||||ねがい||||

よっ しゃ 　 ほ な 行き まひ ょ 　 先生 ||||いき|||せんせい

咲 さ ん 　 佐分利 先生 さ|||さぶり|せんせい

私 は 　 このまま 先 に 行こう か と … 夜 の 街道 を 歩く つもりで っか ？ わたくし|||さき||いこう|||よ||かいどう||あるく||

アホ 言わ ん と いて ください |いわ||||

はい

（ 橘 ）「 訳 は 申せ ませ ぬ が 」 たちばな|やく||もうせ|||

「 私 が 最後 まで 徳川 の 家臣 と して 生き 」 わたくし||さいご||とくがわ||かしん|||いき

「 死んで いった こと 」 しんで||

「 それ だけ は 確かで 」 |||たしかで

≪（ 榊原 ） 少し よい か ？ さかきばら|すこし||

はい

（ 竹越 ） どうやら 　 隣 の 宿 に 南方 の 一行 が 泊まって おる ようだ たけこし||となり||やど||なんぽう||いっこう||とまって||

（ 榊原 ） 南方 の 文 は 　 坂本 に 暗殺 を 前ぶれ する ような もの であった し さかきばら|なんぽう||ぶん||さかもと||あんさつ||まえぶれ|||||

あやつら 坂本 に 会い に いく に 違いない → |さかもと||あい||||ちがいない

探って まいれ さぐって|

は ッ

お 待た せ し ました （ 村人 ） ありがとう ございます → |また||||むらびと||

さあ さあ 　 さあ さあ

≪（ 橘 ） 咲 で は ない か たちばな|さ||||

あ ッ 　 兄 上 ||あに|うえ

恭 太郎 さん 　 どうして ここ に ？ きよう|たろう||||

お 役目 で 　 京 に 書状 を 届ける こと に |やくめ||けい||しょじょう||とどける||

先生 方 は ？ せんせい|かた|

松本 良 順 先生 から の 　 お 頼み で 病人 を 治す ため に まつもと|よ|じゅん|せんせい||||たのみ||びょうにん||なおす||

京 へ 向かう とこ な んです 　 ね ッ ？ けい||むかう|||ん です||

京 に ？ 恭 太郎 さん 　 すいません けい||きよう|たろう||

村 で 患者 さん が 待って る んで むら||かんじゃ|||まって||

お 急ぎ の ところ 申し訳 ございませ ぬ が |いそぎ|||もうし わけ|||

少し 　 咲 と 話 が し たい のです が すこし|さ||はなし||||の です|

先生 　 私 　 言う たらい かんこ と 言い ました ？ せんせい|わたくし|いう||||いい|

いえ 　 大丈夫です |だいじょうぶ です

（ 村人 ） さあ さあ 先生 方 どうぞ 　 どうぞ 　 こちら へ むらびと|||せんせい|かた||||

無医村 か むいそん|

あの 　 兄 上 は 　 お 一 人 な のです か ？ |あに|うえ|||ひと|じん||の です|

そのような こと より 　 咲 |||さ

橘 の 家 に 戻る こと を 考えて くれ ぬか ？ たちばな||いえ||もどる|||かんがえて||

え ッ ？

先生 さえ 　 よい と おっしゃる なら 共に 戻って いただいて は どう だ ？ せんせい||||||ともに|もどって||||

ちゃかさ ないで ください まし 何 ゆえ に 　 急に そのような こと を ||||なん|||きゅうに|||

あの ころ は 　 楽しかった と 思う て な |||たのしかった||おもう||

お前 が いて 　 南方 先生 が いて おまえ|||なんぽう|せんせい||

勝 先生 や 　 緒方 先生 か|せんせい||おがた|せんせい

坂本 殿 も さかもと|しんがり|

さまざまな 方 が 橘 の 家 を 訪ねて こ られて |かた||たちばな||いえ||たずねて||

このごろ は

時 を 巻き戻せ ぬ もの か と じ||まきもどせ||||

よく 思う |おもう

兄 上 あに|うえ

口 に は 出さ れ ぬ が くち|||ださ|||

母上 も 　 お前 と 暮らす こと を 望んで おら れる と 思う ぞ ははうえ||おまえ||くらす|||のぞんで||||おもう|

考えて み ます かんがえて||

あと 少し です よ |すこし||

まだ 鳥 も 鳴いて ま へんで |ちょう||ないて||

おはよう ございます 恭 太郎 さん ||きよう|たろう|

見送り に 来て くれた んです か ？ みおくり||きて||ん です|

先生 に 　 一 つ お 願い が ございまして せんせい||ひと|||ねがい||

私 に です か ？ わたくし|||

咲 を さ|

よろしく お 願い し ます ||ねがい||

はい 　 ちゃんと 危なく ない ように 注意 を ||あぶなく||よう に|ちゅうい|

末 永く すえ|ながく

よろしく お 願い し ます ||ねがい||

は ッ ？

すみません 先生 お 忘れ ください ませ |せんせい||わすれ||

はい 忘れる んで っか ！？ |わすれる||

あ ッ …

まいり ましょう 　 先生 ||せんせい

見失わ ぬ よう 　 我ら も 　 たつ ぞ みうしなわ|||われら|||

はい

新しい 政府 の 人選 を して みた が じゃ あたらしい|せいふ||じんせん|||||

そこ に ある お方 ら に は 　 一応 話 は 　 して ある が じゃき |||おかた||||いちおう|はなし|||||

≪（ 大久保 ） 薩摩 　 長 州 　 土佐 越前 　 公家 → おおくぼ|さつま|ちょう|しゅう|とさ|えちぜん|くげ

一 通り 　 うま か こつ を 並べて おり もん どな ひと|とおり|||||ならべて|||

（ 西郷 ） こん 　○○○ ち 記さ れた お方 は さいごう|||しるさ||おかた|

どなた で 　 ご わす か ？

今 まで 　 公 に 名 を 書いちゃ なら ん 　 お方 が いま||おおやけ||な||かいちゃ|||おかた|

お 一 人 だけ 　 おら れ も した ど な |ひと|じん|||||||

こん ○○○ は

慶 喜 公 を 入れよ 　 ちゅうこ と かち 聞い ちょっと じゃ ！ けい|よろこ|おおやけ||いれよ||||ききい||

何 ゆえ じゃ ？ 徳川 は 最大 の 大名 であり なん|||とくがわ||さいだい||だいみょう|

政権 を 返上 した に も 　 かかわら ず せいけん||へんじょう|||||

臨時 の 政権 を 担 っち ょっ で な りんじ||せいけん||にな||||

おお 　 そりゃ えい ！

さすが 大久保 さん じゃ |おおくぼ||

徳川 は 　 見 よう に よって は 新 政府 の 最大 の 立て役者 である し とくがわ||み|||||しん|せいふ||さいだい||たてやくしゃ||

外せば 必ず 　 ややこしい こと に なる ろうし ね や はずせば|かならず|||||||

ああ 　 それ が えい

ほ いたら

あと は 任せた ぜ よ ||まかせた||

待っちゃ ん せ まっちゃ||

坂本 さ あの 　 名 が なか ようご わん どん さかもと|||な|||||

わしゃ 　 そろそろ こういう こと から

身 を 引こう と 思う ち ょる が じゃ み||ひこう||おもう||||

辞めて 　 何 を さ れる お つもりで ？ やめて|なん|||||

世界 の 海 援隊 でも 　 やろう かのう せかい||うみ|えんたい|||

世界 の ？ せかい|

西郷 さん さいごう|

海 の 向こう に ゃ 見た こと も ない ような 女子 が うみ||むこう|||みた|||||じょし|

山 の ように 　 おる そう じゃ やま||よう に|||

金 の 髪 　 赤い 髪 　 黒い 髪 きむ||かみ|あかい|かみ|くろい|かみ

青い 目 　 とび色 の 目 あおい|め|とびいろ||め

灰色 の 目 はいいろ||め

雪 の ように 白い 女子 も おれば ゆき||よう に|しろい|じょし||

艶 や かな 褐色 の 女子 も おる そうじゃ つや|||かっしょく||じょし|||そう じゃ

その 声 を 聞いて み たい と は 思わぬ かえ ？ |こえ||きいて|||||おもわぬ|

抱き合い たい と 思わぬ かえ ？ だきあい|||おもわぬ|

これ から は

海 の 向こう の 女子 と 縁 を 結ぶ と 書いて うみ||むこう||じょし||えん||むすぶ||かいて

海 縁 隊 じゃ うみ|えん|たい|

嘘 や ない ぜ よ うそ||||

また 　 して やられた と じゃ

もう 　 あん 男 に ||おとこ|

踊らさ る っと は 　 こりごりじゃ おどらさ||||

なら ん ！

一 蔵 どん ひと|くら|

そい は

なら ん ！

かわ や に 行く だけ ご わす |||いく|||

吉之助 さあ きちのすけ|

≪（ 東 ） 早く して ください よ → ひがし|はやく|||

こういう とき が 一 番 危ない んです から |||ひと|ばん|あぶない|ん です|

（ 龍 馬 ） 小便 くらい ゆっくり さ しち くれ りゅう|うま|しょうべん|||||

本当に 　 いい んです か ？ 新 政府 に 入ら なくて ほんとうに||ん です||しん|せいふ||はいら|

わしゃ 　 もともと 　 ええ かげん で の

尊 王 やら 攘夷 やら とうと|おう||じょうい|

はやり もん に 飛びついた ような ところ も 　 あった が じゃ |||とびついた||||||

けん ど

そん 中 で 　 山 の ような 死に 出会う た |なか||やま|||しに|であう|

死 … し

土佐 の 仲間 や とさ||なかま|

久 坂 や ひさ|さか|

蛤 御 門 の 長 州 兵 はまぐり|ご|もん||ちょう|しゅう|つわもの

長 州 に 討た れた 幕府 兵 ちょう|しゅう||うた||ばくふ|つわもの

身 を 守る ため と は いえ み||まもる||||

この 手 で 　 あやめ て しも うた 役人 や |て||||||やくにん|

長 州 藩士 も おった → ちょう|しゅう|はんし||

そい つら が

も っぺ ん 生まれて き たい と 思う 国 に する が が |||うまれて||||おもう|くに||||

生き残った もん の 役割 じゃ ち いきのこった|||やくわり||

今日 まで 走って きた が やけ ん ど きょう||はしって|||||

小便 も 　 ゆっくり でき ん ような 暮らし は 　 もう 　 こりごり ぜ よ しょうべん||||||くらし|||||

ええ かげん すぎる かえ ？ いえ

坂本 さん らしい か と さかもと||||

お まん は 　 このあと どう する が ぜ ？

ずっと 坂本 さん の 護衛 を し ます え ッ ？ |さかもと|||ごえい|||||

けん ど …

《 やり 残した こと は 　 ない が かえ ！》 |のこした|||||

《 一 つ だけ 》 ひと||

やり 残した こと が 一 つ ある ち 言う ちょ ったろう |のこした|||ひと||||いう||

それ は 　 か まんが かや ？

私 の 兄 は 志士 で わたくし||あに||しし|

やはり 　 志 半ば に 倒れ ました |こころざし|なかば||たおれ|

ほう やった かえ

兄 の 代わり に 　 果たし たい こと が 一 つ あった のです が あに||かわり||はたし||||ひと|||の です|

坂本 さん の 大政 奉還 の 建 白 を 読んだ とき さかもと|||たいせい|ほうかん||けん|しろ||よんだ|

もう よい ので は ない か と 思った のです |||||||おもった|の です

この 国 に 　 もう 一 度 生まれて き たい |くに|||ひと|たび|うまれて||

兄 は 今 あに||いま

きっと 　 そう 思って ます ||おもって|

おし ッ

東 ッ ひがし|

ほ いたら 　 お まん も

世界中 の 女子 と アバンチュール ぜ よ せかいじゅう||じょし||||

はい

ほん な 顔 を し ちょ った が かえ ||かお||||||

お まん は

やはり 寺田 屋 か |てらた|や|

≪（ お 登 勢 ） 桶 持ってき な は れ → |のぼる|ぜい|おけ|もってき|||

えらい す ん ま へんな お 待た せ して おり ます ||||||また||||

あの 　 江戸 で 医者 を して おり ます 南方 仁 と 申し ます |えど||いしゃ|||||なんぽう|しとし||もうし|

南方 し ぇん し ぇ ー で いらっしゃい ます か ？ なんぽう|||||-||||

し ぇん し ぇ ー ？ ああ 　 そう ど す か ||||-|||||

あんさん が 　 し ぇん し ぇ ー で ？ 坂本 はん から 　 お 噂 は 色々 ||||||-||さかもと||||うわさ||いろいろ

どうぞ 　 お 上がり やす 足元 ちょこっと 高う な っと り ます ||あがり||あしもと||たかう||||

申し 遅れ ました 　 寺田 屋 の 女将 お 登 勢 で ございます もうし|おくれ||てらた|や||おかみ||のぼる|ぜい||

お 荷物 　 これ だ けど す か ？ へい 　 ただいま 　 誰 かい てへん ？ |にもつ||||||||だれ||

息継ぎ せ え や あの 　 すいません いきつぎ|||||

先生 から の 文 で お 預かり して る の は せんせい|||ぶん|||あずかり||||

これ だ けど すえ

最近 も 　 こちら 付け で 出した んです が 　 それ は ？ さいきん|||つけ||だした|ん です|||

届いて しま へん なあ とどいて|||

龍 馬 さん 　 今 どこ に いる か 分かり ませ ん か ？ りゅう|うま||いま|||||わかり|||

先生 　 治さ な あか ん 患者 って せんせい|なおさ||||かんじゃ|

もし かして 　 龍 馬 さん な んで っか ？ ||りゅう|うま||||

坂本 はんが 病 に …　 ほん まど す か ？ さかもと||びょう|||||

いや 　 その …

実は 先生 は じつは|せんせい|

坂本 様 が 　 この 月 の 十五 日 に 大 ケガ を する 夢 を 見 られた のです さかもと|さま|||つき||じゅうご|ひ||だい|けが|||ゆめ||み||の です

≪（ 佐分利 ） 夢 ？ さ ようで ございます ね ？ さぶり|ゆめ||||

あ ッ 　 はい

何 か の お告げ と しか 思え ぬ 坂本 様 に お 知らせ せ ねば 　 と なん|||おつげ|||おもえ||さかもと|さま|||しらせ|||

こちら に 参った ので ございます ||まいった||

それ で 　 わざわざ 京 くんだり まで 来た んで っか ？ |||けい|||きた||

は あ そう 言わ れる から |||いわ||

口 に でき なかった ので ございます くち|||||

けど 　 的外れ と も 言え しま へんな → |まとはずれ|||いえ||

今 　 坂本 はん ほど 狙わ れて はる 人 も い はらし ま へん さかい に いま|さかもと|||ねらわ|||じん|||||||

龍 馬 さん の 　 い そうな 所 って どこ です か ？ りゅう|うま||||そう な|しょ||||

（ 三隅 ） 本物 と 見分け が つか ぬ → みすみ|ほんもの||み わけ|||

評判 どおり 　 大した 腕 である のう ひょうばん||たいした|うで||

フッフッフ 　 飲み すぎた か |のみ||

（ 見 廻 組 Ａ ） 道 を あけろ ！ み|まわ|くみ||どう||

見 廻 組 って ヤツ で っか ね ？ み|まわ|くみ||やつ|||

見 廻 組 ？ み|まわ|くみ

幕府 の 治安 部隊 です よ ばくふ||ちあん|ぶたい||

何 や 　 キリキリ して まん な なん|||||

何で 　 今さら キリキリ する んです か ？ なんで|いまさら|||ん です|

大政 奉還 は 　 上 様 の 本意 で は の うて そそのかさ れた ん や 　 と か → たいせい|ほうかん||うえ|さま||ほんい||||||||||

そう 思う て はる 人 も 多い んです よ |おもう|||じん||おおい|ん です|

〈 覚悟 は して いた けれど 〉 かくご||||

〈 龍 馬 さん の 居場所 を つかむ の は 容易で は なかった 〉 りゅう|うま|||いばしょ|||||よういで||

（ 土佐 藩士 ） しつこい ヤツ じゃ 知ら ん と 言う たら 知ら ん ！ とさ|はんし||やつ||しら|||いう||しら|

才 谷 さん に 「 南方 仁 が 来た 」 と それ だけ でも いい ので … さい|たに|||なんぽう|しとし||きた||||||

伝える だけ で いい ので お 願い し ます ッ つたえる||||||ねがい|||

〈 居場所 の 代わり に 　 分かった の は 〉 いばしょ||かわり||わかった||

海 援隊 の 皆さん は 　 もう 引き払う て うみ|えんたい||みなさん|||ひきはらう|

〈 龍 馬 さん が 狙わ れ 隠れて いる 　 と いう 事実 〉 りゅう|うま|||ねらわ||かくれて||||じじつ

〈 時 ばかり が さらさら と 流れて いった 〉 じ|||||ながれて|

（ 八木 ） そろそろ 坂本 様 に 会え ました か ね ？ やぎ||さかもと|さま||あえ|||

お ッ 　 お ぬし も そう 思う て おった か ||||||おもう|||

松本 先生 から の 　 お 頼み なら まつもと|せんせい||||たのみ|

勝 先生 に 　 手形 を 頼む こと など ない でしょ か|せんせい||てがた||たのむ||||

（ 物音 ） ものおと

（ 福田 ） お 待ち 　 お 待ち くだされ いったい 何の お 話 か ？ ふくた||まち||まち|||なんの||はなし|

≪（ 同 心 ） 静まれ ！→ どう|こころ|しずまれ

静まれ ！ しずまれ

南方 仁 は 　 おる か ？ なんぽう|しとし|||

今 は 　 旅 に 出て おり ます が いま||たび||でて|||

では 　 ペニシリン なる 薬 の 製造 に 携わって おる 者 は 　 他 に おる か ？ |||くすり||せいぞう||たずさわって||もの||た|||

私 が 差 配 で この 者 を 捕らえよ ！ わたくし||さ|はい|||もの||とらえよ

ちょっと 　 訳 を お 聞か せ ください |やく|||きか||

お 待ち ください 何 ゆえ です か ！ |まち||なん|||

もう 明日 だ よ |あした||

もう 明日 です よ 　 龍 馬 さん |あした|||りゅう|うま|

このまま 坂本 が 見つから なければ よい 　 など と |さかもと||みつから||||

思って おる ので は ない だろう な ？ おもって||||||

いえ

いま へん わ

ええ かげん 　 出て こい や ||でて||

（ くしゃみ ）

これ 　 包んで くれる かい （ 店主 ） へ い |つつんで|||てんしゅ||

佐分利 先生 は ？ さぶり|せんせい|

はぐれた ので ございます か ？

今日 　 終わっちゃ い ます ね きょう|おわっちゃ|||

≪（ 東 ） 南方 先生 で は ございませ ん か ？ ひがし|なんぽう|せんせい|||||

東 さん ひがし|

東 さん ッ 　 龍 馬 さん 今 どこ に いる か 知り ませ ん か ？ ひがし|||りゅう|うま||いま|||||しり|||

お 願い です 知って たら 会わ せて ほしい んです |ねがい||しって||あわ|||ん です

先生 と いえ ど 　 今 は お 願い し ます ！ せんせい||||いま|||ねがい||

もう 時間 が ない んです |じかん|||ん です

どうしても 伝え なきゃ いけない こと が ある んです |つたえ||||||ん です

では 　 離れて ついてきて ください |はなれて||

私 と 一緒だ と 思わ れ ぬ ように わたくし||いっしょだ||おもわ|||よう に

中岡 が 戻ったら 　「 才 谷 が 来た 」 と 伝え ちょ いて くれる かえ ？ なかおか||もどったら|さい|たに||きた||つたえ||||

へい

≪（ 大久保 ） すでに 見 廻 組 に は 極秘 に → おおくぼ||み|まわ|くみ|||ごくひ|

暗殺 の 命 が 下って おる と も 聞く あんさつ||いのち||くだって||||きく

おい 達 は 　 燃え ちょ っ 火 に |さとる||もえ|||ひ|

油 を 一 滴 　 落とす っ だけ じゃ あぶら||ひと|しずく|おとす|||

そもそも 坂本 など 人殺し の 謀 反 人 で は ない か |さかもと||ひとごろし||はかりごと|はん|じん||||

咎人 が 国 事 を 動かす など 聞いた こと も ない わ とがにん||くに|こと||うごかす||きいた||||

≪（ Ｂ ） そうじゃ 　 まったく だ |そう じゃ||

（ Ａ ） 何 じゃ ？ |なん|

いま せんか ？

まさか 　 龍 馬 さん 　 もう … |りゅう|うま||

久しぶりじゃ のう 　 先生 ひさしぶりじゃ||せんせい

龍 馬 さん りゅう|うま|

良かった 　 良かった です よかった|よかった|

一 人 で 動か ないで 　 と お 願い した で は ないで す か ひと|じん||うごか||||ねがい||||||

ち っく と 　 やぼ 用 で の う ||||よう|||

ほう じゃ 　 先生 ||せんせい

前 　 言う ちょ った 保険 の … そんな こと より ぜん|いう|||ほけん||||

今 すぐ 　 京都 出 ましょう いま||みやこ|だ|

先生 に とって も 大事な … その 話 は し ます ！ せんせい||||だいじな||はなし|||

し ます から とにかく 今 は 出 ましょう ||||いま||だ|

ここ は 危険な んです ||きけんな|ん です

ほ いたら 場所 を 変える かえ ||ばしょ||かえる|

≪（ 中岡 ） 龍 馬 ！ なかおか|りゅう|うま

ああ …　 中岡 |なかおか

≪（ 中岡 ） 龍 馬 ッ → なかおか|りゅう|うま|

龍 馬 ッ おう りゅう|うま||

わし に 一言 も なく ||いちげん||

薩摩 に 　 おかしな もん 出した が じゃ ろ さつま||||だした|||

すま ん けん ど 　 今日 これ から 京 を 出る こと に なった が じゃ ||||きょう|||けい||でる|||||

今日 　 京 を 出る ？ きょう|けい||でる

今日 　 京 を 出る が じゃ きょう|けい||でる||

お 願い し ます いかん ！ |ねがい|||

今日 と いう 今日 は 　 こいつ と この後 の こと に ついて きょう|||きょう||||このあと||||

きっちり 話 を せ ん と いかん が じゃ ！ |はなし|||||||

（ 腹 が 鳴る ） はら||なる

ほ いたら 　 みんな で シャモ でも 食う かえ ？ ||||||くう|

ええ ？ 龍 馬 さん ！ |りゅう|うま|

（ 店主 ） どなた はん ど す か ？ てんしゅ|||||

十津川 郷 士 の 者 です が 坂本 殿 に 　 ご 面会 を 願い たく とつかわ|ごう|し||もの|||さかもと|しんがり|||めんかい||ねがい|

坂本 はん は 　 おいでになり ま へん が さかもと||||||

はい 　 お 熱い ところ を どうぞ ここ 置 い とき ますえ ||あつい|||||お|||

もう 　 先生 と 　 はぐれた とき は どう なった か と |せんせい||||||||

ほ いたら 　 わし は 戻る と する か ||||もどる|||

まだ 　 出来 ちょ らん ぜ よ |でき||||

このような ところ で できる 話 で も ない が じゃき ||||はなし|||||

（ 小声 で ） ほ いたら ここ まで 　 ついてこ ん でも … こごえ||||||||

お まん ら に 道中 　 何 か あって は と 思う て ||||どうちゅう|なん|||||おもう|

ついてきた が じゃ ！

いら ん 世話じゃ った のう ||せわじゃ||

食 うて いけば 　 どうぜよ しょく|||

じきじき 　 じきに 出来る が じゃき ね や 　 中岡 ||できる|||||なかおか

あの

ありがとう ございました

明日 　 また 来る ぜ よ あした||くる||

ほうか 　 また 明日 の ||あした|

おう

あと どれ くらい で 明日 に … ≪（ 佐分利 ） いや ～　 甘露 　 甘露 ||||あした||さぶり||かんろ|かんろ

東 さん 　 どう で っか ？　 東 さん も ひがし|||||ひがし||

結構です けっこう です

甘露 　 甘露 龍 馬 さん かんろ|かんろ|りゅう|うま|

それ 食べたら 　 京都 出 ましょう ね ここ は 　 京 の はずれ |たべたら|みやこ|だ|||||けい||

出た も 同然 やき でた||どうぜん|

大丈夫じゃ だいじょうぶじゃ

（ 龍 馬 ） こいつ も 　 つい ちゅうし りゅう|うま||||

ほう じゃ 　 先生 保険 の 話 な んじゃ が ||せんせい|ほけん||はなし|||

≪（ 薩摩 藩士 Ａ ） 坂本 は ？ ≪（ Ｂ ） 取り逃がした ご つ わ っど さつま|はんし||さかもと|||とりにがした||||

（ Ａ ） 取り逃がし たち ど げん な っち ょっ ど → |とりにがし|||||||

何がなんでも 坂本 に は … なにがなんでも|さかもと||

お まん

お まん の 言う とおり |||いう|

食って 出れば 良かった ぜ よ くって|でれば|よかった||

龍 馬 りゅう|うま

その 保険 を 船 を 持つ もん ら に 売る こと は |ほけん||せん||もつ||||うる||

でき ん 話 で は 　 ない が よね や ？ はい 　 そうです ||はなし||||||||そう です

じゃあ 龍 馬 さん 　 そろそろ ≪（ 佐分利 ） あ ッ |りゅう|うま|||さぶり||

野 風 さん ややこ 　 産み はった んです よ の|かぜ|||うみ||ん です|

何 い ッ 　 野 風 が 子 を ！？→ なん|||の|かぜ||こ|

男 か や 　 女子 か や 　 どっち や ？ おとこ|||じょし||||

表 を 見張って き ます ひょう||みはって||

すいません 　 東 さん |ひがし|

いえ 　 役目 な ので |やくめ||

≪（ 龍 馬 ） 野 風 に 似 ちゅうと べ っぴ ん さん で 　 ええ けん ど りゅう|うま|の|かぜ||に|||||||||

ほうか 野 風 に 似 ちゅう が やろう のう |の|かぜ||に||||

≪（ 佐分利 ） 龍 馬 さん に は 似て ま へん さぶり|りゅう|うま||||にて||

≪（ 龍 馬 ） 当たり前 が じゃ ろ りゅう|うま|あたりまえ|||

何 じゃ 　 もう つぶれ ちゅう が かえ なん||||||

≪（ 龍 馬 ） ほれ 　 飲ま ん かや りゅう|うま||のま||

もう すぐ 　 九 つ か と ||ここの|||

０ 時 か 　 早く 終われ じ||はやく|おわれ

（ 鐘 の 音 ） かね||おと

咲 さ ん 　 これ で さ||||

はい 　 日 が 変わり ました |ひ||かわり|

良かった よかった

咲 さ ん さ||

ち っく と 先生 と 二 人 に して くれる かえ ？ |||せんせい||ふた|じん||||

≪（ 東 ） そこ で 何 を して おら れる ？ ひがし|||なん||||

いや

ここ の 宿 に 親しい 者 が 泊まって おって な ||やど||したしい|もの||とまって||

では 　 なぜ お 入り に なら れ ぬ ？ |||はいり||||

もう 一刻 も そうして おら れる ようだ が |いっこく||||||

やはり

先生 せんせい

わしゃ 　 昨日 |きのう

殺さ れる はず やった が かえ ？ ころさ|||||

ほん で 先生 は 　 わざわざ 京 くんだり まで ||せんせい|||けい||

わし を 守り に 来て くれた が かえ ？ ||まもり||きて|||

だって 約束 した じゃ ないで す か |やくそく|||||

約束 ？ やくそく

あ ッ 　 覚えて ない なら 　 別に ||おぼえて|||べつに

まっ こと 先生 は → ||せんせい|

ね や

はい ？

ところで 先生 |せんせい

わし は 　 そろそろ おら ん なって も 　 えい かえ ？

え ッ ？

もう この 辺 で 　 国 に 係わる が は やめて もえ い かえ ？ ||ほとり||くに||かかわる||||||

そういう こと です か

何で 私 に 　 そんな こと を ？ なんで|わたくし||||

先生 は 　 わし の 道しるべ やった きね や せんせい||||みちしるべ|||

道しるべ ？ みちしるべ

初めて 先生 と 会う た ころ はじめて|せんせい||あう||

わしゃ 　 よう 分から ん まん ま に ||わから||||

攘夷 派 の 志士 を 気取 っち ょっ たが じゃ じょうい|は||しし||きど||||

これ は 正しい が じゃ ろうか と 疑う ちょ った けん ど ||ただしい|||||うたがう||||

他 に 何 を して えい か 分から ん まま 流さ れ ちょ った → た||なん|||||わから|||ながさ|||

けん ど 　 先生 が たった 一 人 で コロリ の 治療 を やり ゆうが を 見て ||せんせい|||ひと|じん||||ちりょう|||||みて

わし も 恐れ ず に ||おそれ||

自分 が 正しい と 思う こと を やろう と 思う たが じゃ じぶん||ただしい||おもう|||||おもう||

長 州 の 戦 の とき も 　 ほう じゃ ちょう|しゅう||いくさ|||||

この 戦 は 　 必要な 戦 じゃ |いくさ||ひつような|いくさ|

これ しか ない 　 ち

無理に 　 己 に 言い聞かせ ちょ った ところ も あった が じゃ むりに|おのれ||いいきかせ|||||||

《 暴力 は 暴力 を 生む だけ な んです ！》 ぼうりょく||ぼうりょく||うむ|||ん です

先生 に 怒ら れ …　 わしゃ 　 も っぺ ん せんせい||いから|||||

考えて みよう と 思う たが じゃ かんがえて|||おもう||

先生 は 　 わし に とって せんせい||||

夜 の 海 に 光る 　 道しるべ じゃ よ||うみ||ひかる|みちしるべ|

わしゃ 　 ただ そこ を 目指して ||||めざして

進 ん じょ った だけ の ような 気 が する ぜ よ すすむ|||||||き||||

〈 それ は 　 何より 嬉しい 言葉 だった 〉 ||なにより|うれしい|ことば|

〈 だけど 　 なぜ か …〉

けん ど

もう 　 こんな もん を 持ち歩く 暮らし は ||||もちあるく|くらし|

こりごりじゃ し

他 に 　 やり たい こと も ある し た|||||||

ここ ら で 手 を 引こう と 思う ち ょる が じゃ |||て||ひこう||おもう||||

〈 なぜ か 別れ の 言葉 の ように 聞こえた 〉 ||わかれ||ことば||よう に|きこえた

どう いた ？　 先生 ||せんせい

〈 龍 馬 さん が 国 に 係わる こと を やめたら 〉 りゅう|うま|||くに||かかわる|||

〈 俺 と の つながり も 終わり じゃ ない か と 思えて 〉 おれ|||||おわり|||||おもえて

龍 馬 さん りゅう|うま|

私 は わたくし|

私 は わたくし|

龍 馬 さん の 声 に 導か … りゅう|うま|||こえ||みちびか

先生 ッ せんせい|

先生 ！ せんせい

坂本 さん を 斬ろう と も 時 の 流れ は 戻ら ぬ → さかもと|||きろう|||じ||ながれ||もどら|

徳川 の 時代 は 終わった のだ とくがわ||じだい||おわった|

なぜ 　 かよう に 無駄な こと を する ？ |||むだな|||

私 に は わたくし||

もう 　 これ しか ない のだ

咲 さん を 連れて くる き さ|||つれて||

龍 馬 さん … りゅう|うま|

こんな とき に …

まさか

先生 ！ せんせい

龍 馬 さん は ？ 水 を くみ に 　 下 へ りゅう|うま|||すい||||した|

（ 斬り あう 声 ） きり||こえ

ほったい な

東 ッ ひがし|

何 を しち ょる が じゃ ！ なん|||||

来 ないで ください 　 坂本 さん 東 ！ らい|||さかもと||ひがし

逃げて ください にげて|

恭 殿 きよう|しんがり

兄 上 あに|うえ

咲 さ ん と 栄 さん を さ||||さかい||

人質 に 　 とら れた かえ ？ ひとじち||||

黙れ だまれ

早う せい 　 橘 ！ はやう||たちばな

わし を 斬ったら ||きったら

死ぬ つもり かえ ？ しぬ||

まっ こと

それ より 他 に 道 は 　 ない が かえ ？ ||た||どう||||

恭 太郎 さん きよう|たろう|

やめろ ～ ッ

早う せんか ！ はやう|

恭 殿 ！ きよう|しんがり

御免 ！ ごめん

やめろ ～ ッ ！ 坂本 さん ！ ||さかもと|

うわ ～ ッ ！

龍 馬 …　 さん ？ りゅう|うま|

龍 馬 さん ！ りゅう|うま|