イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #12 (3)
パパ は あなた の こと を 考えて …
俺 の こと を 考えて る ん じゃなくて
自分 の こと 心配 して る だけ だ ろ ?
何て こと を …
おふくろ だって そう だ !
琴子 の こと 気 に 入って る から って
俺 の 気持ち は 無視 して
やみくも に 引っつけ よう と して る だけ じゃない か !
( 紀子 ) だ から それ は さっき 言った でしょ !
私 が 琴子 ちゃん を いい なあ って 思う の に は
それなり の 理由 が ある の よ !
それ に お 兄ちゃん と 琴子 ちゃん は
お 似合い の カップル だ なあ って 思って
いいかげんにしろ よ
職業 選択 は おろか ―
恋愛 まで 自由に させて くれ ない なんて ―
だから こんな 家 に い たく ない んだ よ
こんな 束縛 される 家 !
( 重樹 ) ママ !―
落ち着き なさい !
ごめん 私 …―
入江 君 !―
入江 君 !
あっ …
琴子 ! お 兄ちゃん どうした の !?
( 重雄 ) 一体 何 が あった んだ ?
何でもない の ! 何でも
これ 入江 君 の コート 私 コート 渡して くる !
( 琴子 ) 入江 君 ! 入江 君 コート !
ああ
入江 君 そっち 駅 じゃない よ !
ちょっと 散歩
( 直樹 ) さっき は 悪かった な
身内 の 醜い 言い争い 見せ ちゃって
ううん
私 こそ 立ち聞き みたい に なっ ちゃって
ごめん …
でも ―
おば 様 カッと なっ ちゃった だけ だ と 思う
ほら 入江 君 て …
ふだん 何にも 言わ ない じゃない ?
思って る こと 口 に 出さ ない って いう か
だから みんな やきもき し ちゃった んだ よ
入江 君 の 本音 が 分から なくて
それ で 焦っ ちゃって
不安 に なって
だから あんな こと に なっ ちゃった けど …
でも おじ 様 も おば 様 も
本当 は 入江 君 の こと 一番 に 考えて る
それ は 間違いない と 思う
はぁ …
あっ でも 入江 君 の 気持ち も 分かる よ
あ … 一度 きり の 自分 の 人生 だ もん
何 を する か は 自分 で 決め たい よ ね
うん そうだ
きっと そう だ よ ね
お前 いつか 言って た よ な
大学 は 自分 が やり たい こと を 見つけ に 行く 場所 だって
うん
見つかった の か ?
あ …
情けない こと に まだ な んだ よ ね
はぁ
金 ちゃん は もちろん じんこ も 理美 も ―
自分 の 道 に 向かって 歩き 始めて る のに
私 は 全然 …
( 琴子 ) いつも 頭 の 中 は 入江 君 の こと ばっかり で
自分 が 情けない よ …
♪~
金 ちゃん に 言われ ちゃった んだ
本当に やり たい こと に 出会ったら
考え なくて も 自然 と 分かる って
人 を 好き に なる の と 一緒 な ん だって
でも 出会う まで に 不安 に なっ ちゃう よ ね
そうだ な …
だから 入江 君 は すごい と 思う ―
もし 私 が お 父さん に ―
あんなふうに 店 を 継ぎ なさい って 言わ れたら ―
流され ちゃう と 思う んだ ―
だけど 入江 君 は 流され なかった ―
だから …
だから …
仕事 だけ じゃない
恋愛 も …
職業 選択 は おろか ―
恋愛 まで 自由に させて くれ ない なんて
流され ないで
入江 君 が 望む ように
いちばん いい ように
誰 を 好き に なる か なんて 理屈 じゃない もん
どんなに こうした 方 が いい って 周り から 言わ れた って
好き に なれ ない 人 だったら しかたない よ ね
入江 君 は …
入江 君 が 本当に 好き な 人 と 幸せに …
俺 …
医者 に なり たい んだ
えっ
今度 医学部 の 編入 試験 を 受けよう と 思って る
俺 に 向いて る か どう か は 分から ない
けど ちゃんと 勉強 して み たい
人 の 命 って 一瞬 の 判断 に 懸かって る ん だって ―
ちょっと した こと で ―
簡単 に 治せる もの も 治せ なくなっ ちゃう
( 直樹 ) 俺 も 怖かった ―
今 まで 命 なんて 神様 が 決めた もん で ―
人 に は どうにも でき ない って 思って いた から
医者 は ―
俺 が 生まれて 初めて 興味 を 持った 仕事 なんだ
( 琴子 ) どうして その こと を おじ 様 に 言わ なかった の ?
( 直樹 ) さっき まで … 自分 でも 迷って た し
さっき ?
じゃあ いつ 決めた の ?
今 散歩 して たら … かな
でも まだ おやじ や おふくろ に は 言い たく ない んだ
どうして ?
ちゃんと 準備 して
具体的 に 行動 に 移せる 段階 に 入って から 話し たい
だから 琴子 も この こと まだ 誰 に も 言う な よ
うん 分かった
でも 何で そんな 大事 な こと 私 に 話した の ?
さあ 何で だろう な
( 警笛 )
おっ ?―
駅 ? あっ えっ 何で ?―
さっき 違う 方 の 道 に 行った はず な のに
( 直樹 ) 目的地 に たどりつく ため に は ―
いろんな 道 が ある って いう こと な ん じゃねえ の
たとえ 回り道 に 見えて も
そこ で 大事な こと に 気付く 場合 も ある ―
じゃあ な 琴子
入江 君 …
( 琴子 ) あんな 大事 な こと ―
何で 私 だけ に 話して くれた ん だろう
( 琴子 ) 入江 君 に は どうにか でき ちゃい そう
いろんな 薬 発明 したり
お 医者 さん に なって 病気 ぺろ って 治したり
私 って 最低 の 母親 よ ー !
家族 なんだ から たまに は ぶつかり合う とき だって ある さ
それ に したって … う うっ
( 泣き声 )
( 重樹 ) う う …
ママ …
ママ 大事 な 話 が ある んだ
何 ?
ハァ ハァ …
本当 は 直樹 に も 話 を して おき たかった んだ けど
実は …
うっ …
あっ …
パパ ?
う うっ
パパ ?
ああっ
( 紀子 ) ああ !
パパ ! パパ 大丈夫 !?―
お 兄ちゃん ! お 兄ちゃん !!
パパ ! パパ 大丈夫 !? しっかりして !!
パパ !
イリ ちゃん ! ああ どうした と !?
( 裕樹 ) パパ !
( 裕樹 ) パパ !
しっかり せい !
しっかり せい !
パパ ! ねえ パパー !
イリ ちゃん !
しっかり して よ ー !
パパー !
( 裕樹 ) どう しよう
♪~
今 は 私 が 社長 代理 です
( 裕樹 ) パパ の 会社 は どう なる の ?
( 直樹 ) おやじ の 会社 は 俺 が 守る よ
( 横山 ( よこやま )) 御社 へ の 出資 に ついて の ご 相談 な んです が
( 金森 ( かなもり )) このまま で は ―
吸収 合併 されて しまう かも しれ ません
( 琴子 ) 新婚 さん み たい ウフッ
( じんこ ) こういう とき って 琴子 と 入江 の 心 も 近づく かも ね
( 琴子 ) 松本 さん が 入江 君 に 告白 する !?
ノー !!
( じんこ ) もしかして 琴子 の こと 諦めた の ?
( 金之助 ) あほ 抜かせ !
( 大泉 ( おおいずみ )) 直樹 君 見合い を して みる 気 は ない か ?
( 直樹 ) 会社 に とっても 好都合 な んです よ ね ?―
俺 が 会社 を 継げば 全て 解決 する
( 琴子 ) 諦め ちゃう の ? お 医者 さん に なり たい って