Kiseijuu : Sei no Kakuritsu (Parasyte -the maxim -) Episode 14
kiseijuu|sei||kakuritsu|parasyte|||episode
泉 くん の 目 って なんだか 乾 い てる
いずみ|||め|||いぬい||
さよなら
シン イチ さっき は どう なる か と 思った ぞ
|いち|||||||おもった|
これ で よかった ん だ
また あいつ が どこ か から 見 て たら
||||||み||
今度 は 村野 まで 化け物 扱い さ れる
こんど||むらの||ばけもの|あつかい||
|||||traiter comme monstre||
あいつ ?
ああ この 間 の 男
||あいだ||おとこ
今日 の 昼間 も 俺 を 見張って いた ん だ
きょう||ひるま||おれ||みはって|||
なんで それ を 早く 言わ ない
|||はやく|いわ|
言え ば 殺 そ う と する だ ろ
いえ||ころ||||||
||||||||voudrais probablement
少し 考え を 変え た
すこし|かんがえ||かえ|
あいつ は 現在 も シン イチ に つい て 調査 を 続行 し て いる ん だ ろ
||げんざい|||いち||||ちょうさ||ぞっこう||||||
|||||||||||poursuit||||||
こっち に 気づか れ た のに 同じ 人物 が 動 い てる って こと は
||きづか||||おなじ|じんぶつ||どう|||||
つまり 敵 は 案外 小規模 な の かも しれ ん
|てき||あんがい|しょうきぼ|||||
||||petite échelle|||||
どうせ なら この 調査 に 関係 し て いる 者 すべて を 突き止め て
|||ちょうさ||かんけい||||もの|||つきとめ|
皆 殺 しか
みな|ころ|
違う
ちがう
人間 を 殺す と いう こと に 君 が いかに 拒絶 反応 を 起こす か が 改めて よく わかった
にんげん||ころす|||||きみ|||きょぜつ|はんのう||おこす|||あらためて||
|||||||||à quel point|répulsion||||||||
我々 は お互い 協力 し 合わ なきゃ いか ん
われわれ||おたがい|きょうりょく||あわ|||
よく 言う よ
|いう|
だから 殺す と いう の は とりあえず 置 い とい て だ な
|ころす||||||お|||||
||||||pour l'instant||||||
やつ の こと を 逆 に 探る ん だ
||||ぎゃく||さぐる||
||||||sonder||
どう やって
味方 を 呼 ん で 協力 し て もらう
みかた||よ|||きょうりょく|||
Allié||||||||
味方 ね この 世界 の どこ に そんな 人 が
みかた|||せかい|||||じん|
すみません わざわざ
|exprès
それ も 面倒 に 巻き込む よう な こと を
||めんどう||まきこむ||||
||des ennuis||impliquer dans||||
何 言って る の さ
なん|いって|||
僕ら は 唯一 同じ 境遇 の 仲間 じゃ ない か
ぼくら||ゆいいつ|おなじ|きょうぐう||なかま|||
||||même situation|||||
お互い 助け合わ なきゃ
おたがい|たすけあわ|
|entraider|
でも 俺 宇田 さん に は この 前 も 助け て もらった し
|おれ|うだ|||||ぜん||たすけ|||
そう だ ぜ 冗談 じゃ ねえ よ
|||じょうだん|||
こっち は いい 迷惑 だ
|||めいわく|
|||Gêne considérable|
今 の は 僕 じゃ ない から な
いま|||ぼく||||
はい
なるほど な
けど よ そんな やつ とっとと 殺し ち まえ ば いい だ ろ
|||||ころし||||||
だから そう 簡単 じゃ ない ん だ よ
||かんたん|||||
でも 背後 関係 で 何 か 心当たり は ?
|はいご|かんけい||なん||こころあたり|
|arrière-plan|||||Idée précise|
実は なんとなく
じつは|
|En quelque sorte
敵 が 組織 的 で ない の で あれ ば なんとなく ね
てき||そしき|てき||||||||
||||||||||d'une certaine manière|
ともかく その 男 を 殺さ ず と っ 掴ま える と して
||おとこ||ころさ||||つかま|||
Quoi qu'il en soit||||||||attraper|||
ツラ は わかって ん だ ろ う な
visage|||||||
よ ー く 覚え てる
|-||おぼえ|
こう だ
なるほど 覚え た
|おぼえ|
と とりあえず 僕 は 駅前 の ビジネス ホテル に 泊まる から
||ぼく||えきまえ||びじねす|ほてる||とまる|
||||devant la gare||||||
はい
あ そう そう
こいつ の 名前 だ けど ね
||なまえ|||
パラサイト だ と テレビ と か ネット で 使わ れ て て 紛らわしい から
|||てれび|||ねっと||つかわ||||まぎらわしい|
||||||||||||confusant|
ジョー って 呼ぶ こと に する
||よぶ|||
Joe|||||
顎 だ から ジョー って わけ か
あご||||||
mâchoire||||||
ああ
名前 な ん ざ どう だって いい
なまえ||||||
そう だ 名前 など は どう で も いい
||なまえ||||||
だいぶ お 疲れ の よう ね
||つかれ|||
Bien
|||||
一 度 医者 に 診 て もらった ほう が いい わ
ひと|たび|いしゃ||み||||||
||||consulter||||||
医者 なら 行き まし た よ ほら
いしゃ||いき||||
そういう 意味 じゃ なく て
|いみ|||
そりゃ 信じ られ ない でしょ う よ
|しんじ|||||
右手 が 伸び て 襲って き た なんて
みぎて||のび||おそって|||
||||attaqué|||
だが こっち は 実際 に ケガ を し た
|||じっさい||けが|||
これ は 現実 でしょ ねえ
||げんじつ||
少し 落ち着 い て ください
すこし|おちつ|||
これ でも ずいぶん 落ちつ い た ん です
|||おちつ||||
|||calmé||||
あれ から 冷静 に なって よく 考え た
||れいせい||||かんがえ|
あれ が な ん だった の か と
だが 自分 自身 納得 の いく 答え は 出せ なかった
|じぶん|じしん|なっとく|||こたえ||だせ|
|||conviction||||||
これ まで の 費用 を お 支払い し ます から もう やめ に し ま しょ う
|||ひよう|||しはらい||||||||||
|||frais||||||||arrêter|||||
やめる ? こんな 中途半端 な ところ で ?
||ちゅうとはんぱ|||
||à moitié|||
それ じゃ 私 は 私 の 心 は どう なる ん です か
||わたくし||わたくし||こころ||||||
あれ が なん な ん の か 突き止め も し ない うち に
|||||||つきとめ|||||
|||||||identifier|||||
だって こんな 話 信じろ って 方 が 無 茶 です
||はなし|しんじろ||かた||む|ちゃ|
|||||||impossible||
え ー と
|-|
あ そうだ 思い出し た
|そう だ|おもいだし|
あんた 以前 泉 新一 の 右手 が どう と かって 言って た よ ね
|いぜん|いずみ|しんいち||みぎて|||||いって|||
さ
言った 絶対 言った よ
|いった|ぜったい|いった|
そう か 知って た ん だ な あんた も
||しって||||||
そう だ それ が 調査 以来 の 本当 の 理由 だ
||||ちょうさ|いらい||ほんとう||りゆう|
|||||depuis l'enquête|||||
なん な ん です あの 化け物 は
|||||ばけもの|
私 に も ちゃんと 教え て ください よ
わたくし||||おしえ|||
いい加減 に し て くれ ない かしら
いいかげん||||||
Arrête ça.||||||
帰る わ
かえる|
ち ょ ちょっと
誤 魔 化 さ ない …
ご|ま|か||
あ た た た ー
||||-
人間 を 使って 出来る こと も ここ ら が 限界 か
にんげん||つかって|できる||||||げんかい|
結局 大した 収穫 も なく
けっきょく|たいした|しゅうかく||
En fin de compte|Pas grand-chose|pas de résultats||
消し て しまう か あの 探偵
けし|||||たんてい
|||||détective
笑って い た の か 私 は
わらって|||||わたくし|
意図 せ ず 自然 に 笑い が こみ上げ て き た の は 初めて だ
いと|||しぜん||わらい||こみあげ||||||はじめて|
intention|||||||monter en|||||||
あの 人間 の 取り乱し 方 を 見て い たら
|にんげん||とりみだし|かた||みて||
|||perte de contrôle|||||
顔 の 表情 の ほう を 忘れ て た な
かお||ひょうじょう||||わすれ|||
visage|de la|expression du visage|||||||
もう 寝 た か
|ね||
あー くたびれ た
|Je suis fatigué.|
あら 結構 な ご 身分 で
|けっこう|||みぶん|
||||Statut social|
飲む ?
のむ
遠慮 し とく
えんりょ||
||m'abstenir
あんた 最近 や ばい ん じゃ ない
|さいきん|||||
夜中 に うなされ たり 大 声 出し た り
よなか||||だい|こえ|だし||
||gémir||||||
その 怪我 だって
|けが|
|Cette blessure-là|
別に 問題 ない
べつに|もんだい|
ねえ 今度 の 仕事 って 本当 に ただ の 素行 調査 ?
|こんど||しごと||ほんとう||||そこう|ちょうさ
|||||||||conduite personnelle|enquête de comportement
何 よ なん だって の
なん||||
あん ま し 分 不相応 な ことに 首 突っ込 ん だって さ
|||ぶん|ふそうおう|||くび|つっこ|||
||||trop ambitieux||||se mêler de|||
ろくな こと に なら ない って こと よ
rien de bon|||||||
結局 飲む ん じゃ ねえ か
けっきょく|のむ||||
や ばい 仕事 なら 警察 って もの が ある ん だ し
||しごと||けいさつ|||||||
あんた 小物 な ん だ から
|こもの||||
|Petit joueur||||
小物 は 小物 なり に こじん まり と ね
こもの||こもの||||||
|||||petit|||
小物 は 小物 なり に ね
こもの||こもの|||
そ こじん まり と
そういう こと 亭主 に 言う か ね
||ていしゅ||いう||
||mari||||
今 に 見 て や がる
いま||み|||
|||||va vouloir
世間 を アッ と 言わ せ て やる
せけん||||いわ|||
le monde||Ah|||||
寄生 生物 たち は 近く に いる 仲間 の 存在 を お互い の 信号 で 感じ取る こと が 出来る
きせい|せいぶつ|||ちかく|||なかま||そんざい||おたがい||しんごう||かんじとる|||できる
Parasites||||||||||||||||||
電話 の よう に 会話 まで は でき ない けど
でんわ||||かいわ|||||
両者 の 間 で あらかじめ サイン を 決め て おけ ば
りょうしゃ||あいだ|||さいん||きめ|||
||||à l'avance|||||si vous avez|
簡単 な やり取り は 可能 らしい
かんたん||やりとり||かのう|
シン イチ 見つけ た って さ
|いち|みつけ|||
そう か
次 の 角 で 待ち合わせ だ
つぎ||かど||まちあわせ|
分かった
わかった
よかった もう 現れ ない か と
||あらわれ|||
声 を 立て ない で ください
こえ||たて|||
乗って ください
のって|
仲間 ? 俺 を どう する つもり だ ?
なかま|おれ|||||
Camarade||||||
危害 を 加える つもり は あり ませ ん
きがい||くわえる|||||
faire du mal||causer|||||
とりあえず 話 の し やすい 場所 に 行き ます
|はなし||||ばしょ||いき|
Pour l'instant||||facile à parler||||
何も そんなに 怖がら なく たって
なにも||こわがら||
||avoir peur||
色々 聞き たい こと が あり ます
いろいろ|きき|||||
でも その 前 に こっち の 話 を 聞い て ください
||ぜん||||はなし||ききい||
よっ よ ー し 聞い て やる
||-||ききい||
だが そっち の ヤツ は なん だ
|||やつ|||
Mais||||||
顔 の 形 が 不自然 だ ぞ
かお||かた||ふしぜん||
顔 を 覚え られ ない よう に 少し 変え て いる ん です
かお||おぼえ|||||すこし|かえ||||
へ っ へ ええ ー
||||-
まず これ から 俺 の 話 を よく 聞い て ください
|||おれ||はなし|||ききい||
こっち の 命 が 関わって る ん です
||いのち||かかわって|||
||||en jeu|||
あっ ああ
俺 は 最初 に ミギー が 潜り込 ん で から
おれ||さいしょ||||もぐりこ|||
||||||s'est infiltré|||
現在 に 至る まで の こと を かいつま ん で 話し た
げんざい||いたる||||||||はなし|
||jusqu'à|||||résumé||||
はじめ は ひどく 動揺 し て い た 探偵 も 話 を 聞く うち
|||どうよう|||||たんてい||はなし||きく|
||très bouleversé|bouleversé|||||détective|||||
だんだん と 落ち着き を 取り戻し た
||おちつき||とりもどし|
||||retrouver|
でも その 眼差し の 奥 に ある 懐疑 的 な 光 は
||まなざし||おく|||かいぎ|てき||ひかり|
||regard sceptique||au fond|||lueur sceptique||||
最後 まで 消える こと は なかった
さいご||きえる|||
なるほど 経緯 は 分かった
|いきさつ||わかった
|déroulement||
あまり に 突 拍子 も ない 話 だ から
||つ|ひょうし|||はなし||
trop||incongru, absurde, inattendu||||||
普通 じゃ とても 信じ られ ない が
ふつう|||しんじ|||
Normalement||||||
目の前 に こうして 化け物 が いる わけ だ から
めのまえ|||ばけもの|||||
ある 程度 信じ ない わけ に も いか ない
|ていど|しんじ||||||
|certaine mesure|||||||ne pas
で 俺 に どう しろ と ?
|おれ||||
俺 たち の こと 黙って い て 欲しい ん です
おれ||||だまって|||ほしい||
お 願い し ます
|ねがい||
でも 君 の 話 だ と まだ ほか に も 化け物 が いる わけ だ ろ
|きみ||はなし|||||||ばけもの|||||
そい つ ら を 放って おい て いい の か
||||はなって|||||
||||laisser|||||
もし 本当 に 人類 の ため を 思う なら
|ほんとう||じんるい||||おもう|
君 は 名乗り出る べき な ん だ
きみ||なのりでる||||
||se manifester||||
たとえ 実験 材料 に さ れる と して も
|じっけん|ざいりょう||||||
たとえ 自分 を 犠牲 に し て も
|じぶん||ぎせい||||
人類 全体 の こと を 考える
じんるい|ぜんたい||||かんがえる
|||||penser à
それ が 人間 じゃ ない の か
||にんげん||||
こいつ やっぱり ぶ っ 殺 そ う ぜ
||||ころ|||
そう だ な
待て
まて
自己 犠牲 が 聞い て あきれる ぜ
じこ|ぎせい||ききい|||
soi-même|||||suis stupéfait|"quoi"
よく 聞け
|きけ
お前 に 生きる 権利 が ある と いう なら
おまえ||いきる|けんり|||||
|||droit de vivre|||||
我々 に も その 権利 が ある
われわれ||||けんり||
もっとも 「 権利 」 なんて 発想 自体 人間 特有 の もの だ ろ う が ね
|けんり||はっそう|じたい|にんげん|とくゆう|||||||
Bien sûr||"comme"|concept|en soi||propre à|||||||
ともかく 我々 は 生き抜く ため なら どんな こと で も やる
|われわれ||いきぬく|||||||
|||survivre|||||||
こいつ が 実験 材料 と して 名乗り出る など 許す こと は でき ん
||じっけん|ざいりょう|||なのりでる||ゆるす||||
それ で お前 が 敵 に なる と いう なら
||おまえ||てき|||||
いつ でも 殺し て やる
||ころし||
こいつ を よく 見 て みろ
|||み||
まだ 10 代 の 高校 生 だ
|だい||こうこう|せい|
お前 から 見 た って まだ 子供 だ ろ
おまえ||み||||こども||
それ が 母親 を 殺さ れ 死体 の 山 を 跨 い で
||ははおや||ころさ||したい||やま||また||
||||||||||enjamber||
散々 な 目 に 遭って それ でも けなげ に 頑張って る ん だ
さんざん||め||あって|||||がんばって|||
Terrible|||||||Courageusement|||||
かわいそう だ と は 思わ ない か
||||おもわ||
Pas de chance||||||ne penses-tu pas
自分 と 比べ て み て どう だ
じぶん||くらべ|||||
お前 なら 耐え られる か
おまえ||たえ||
||supporter||
ミギー が およそ ミギー らしく ない こと を 喋って る
||||||||しゃべって|
もちろん それなり の 効果 を 狙って の こと だ ろ う けど
|||こうか||ねらって||||||
あの 本当 に 殺 そ う なんて 思って ない ん だ
|ほんとう||ころ||||おもって|||
逃げろ 早く
にげろ|はやく
ああ わかって る
あと ひと つ 聞き たい
|||きき|
シン イチ に 関 する 調査 を 依頼 し た の は 誰 だ
|いち||かん||ちょうさ||いらい|||||だれ|
|||||||demande||||||
それ は … それ だけ は 言え ない
|||||いえ|
探偵 は 依頼 主 の 名前 を 絶対 に 明かさ ない って ヤツ か
たんてい||いらい|おも||なまえ||ぜったい||あかさ|||やつ|
こっち は だいたい の 見当 が つい て いる
||||けんとう||||
||à peu près||idée générale||||
はっきり 言う が お前 の 依頼 主 は パラサイト だ ぞ
|いう||おまえ||いらい|おも||||
clairement||||||||||
なん だって
さっき の 話 の 中 に 出 て き た だ ろ
||はなし||なか||だ|||||
こいつ の 通う 学校 から 消え た 女性 教師 田宮 良子 だ
||かよう|がっこう||きえ||じょせい|きょうし|たみや|ながこ|
|||||||||Ryoko Tamiya|Ryoko Tamiya|
田 田宮 …
た|たみや
すでに 名前 を 変え て いる から 田宮 良子 に 似 た よう な 名前 じゃ ない の か
|なまえ||かえ||||たみや|ながこ||に||||なまえ||||
田宮 良子 … 田村 玲子 …
たみや|ながこ|たむら|れいこ
|||Reiko
何 しろ 俺 たちゃ 名前 に 関し ちゃ かなり いい加減 だ から な
なん||おれ||なまえ||かんし|||いいかげん|||
||||||concernant|||peu sérieux|||
これ 以上 ヘタ に 首 を 突っ込む と
|いじょう|へた||くび||つっこむ|
||maladroitement||||s'en mêler|
我々 より その 依頼 主 に 殺さ れる ぞ
われわれ|||いらい|おも||ころさ||
まさか …
泉 か
いずみ|
お前 は …
おまえ|
こっち が あやしい と 睨 ん だ 途端 連絡 が くる と は な
||||にら|||とたん|れんらく|||||
||suspect||soupçonner|||||||||
しかも 大学 の 屋上 で 会 お う だ なんて
|だいがく||おくじょう||かい||||
|||toit de l'université||||||
何 を 考え て いる ん だ
なん||かんがえ||||
現在 田宮 良子 と の 距離 は 130 メートル
げんざい|たみや|ながこ|||きょり||めーとる
あの 建物 の その また 向こう だ な
|たてもの||||むこう||
高校 教師 の 次 は 大学 講師 なんて わけない よ な
こうこう|きょうし||つぎ||だいがく|こうし||||
||||||Chargé de cours||||
「 利 他 行動 」
り|た|こうどう
すなわち 他者 の 利益 の ため の 行動
|たしゃ||りえき||||こうどう
autrement dit|||bénéfice||||
利己 の 逆 です が
りこ||ぎゃく||
Altruisme||||
一見 し て 自分 の 利益 に なら ない
いっけん|||じぶん||りえき|||
それどころか 自分 が 損 を する に も かかわら ず
|じぶん||そん||||||
Bien au contraire|||perte||||||
他者 を 助ける 行動
たしゃ||たすける|こうどう
人間 の 間 で は そう 珍しい こと で は ない かも しれ ませ ん が
にんげん||あいだ||||めずらしい|||||||||
赤ん坊 だ
あかんぼう|
かわいい
実は 人間 以外 の 動物 に も かなり の 数 の 利 他 行動 が 報告 さ れ て おり ます
じつは|にんげん|いがい||どうぶつ|||||すう||り|た|こうどう||ほうこく|||||
||||animaux|||assez grand nombre||||||||signalé|||||
例えば 蜜蜂 は 外敵 が 現れ ます と
たとえば|みつばち||がいてき||あらわれ||
|abeille||ennemi extérieur||||
一 匹 一 匹 が その 身 を 犠牲 に し て まで 巣 を 守 ろ う と し ます
ひと|ひき|ひと|ひき|||み||ぎせい|||||す||しゅ|||||
|||||||||||||nid|||||||
これ は 本能 かも しれ ませ ん が 種 を 守る ため で は ない らしい
||ほんのう||||||しゅ||まもる|||||
||instinct|||||||||||||
そう 言わ しめる 代表 的 な 事例 が 「 子 殺し 」 で あり ます
|いわ||だいひょう|てき||じれい||こ|ころし|||
||||||exemple typique||||||
なぜ 同種 の 子供 を 殺し て しまう の か
|どうしゅ||こども||ころし||||
近年 よく 言わ れ て いる の が 「 利己 的 遺伝子 」 説 で あり ます
きんねん||いわ||||||りこ|てき|いでんし|せつ|||
||||||||||gène égoïste|théorie|||
つまり あらゆる 動物 の 肉体 は 遺伝子 の 操り 人形 で ある
||どうぶつ||にくたい||いでんし||あやつり|にんぎょう||
||||||||marionnettes des gènes|marionnettes génétiques||
種 で は なく 自分
しゅ||||じぶん
さらに 自分 の 遺伝子 を 受け継ぐ 子供 たち こそ 大事 な の だ
|じぶん||いでんし||うけつぐ|こども|||だいじ|||
と いう この 説 を 広げ て いく と
|||せつ||ひろげ|||
|||||étendre|||
あらゆる 利 他 行動
|り|た|こうどう
toutes les|||
すなわち 群れ の 仲間 に 対 する 思いやり や 家族 愛 夫婦 愛
|むれ||なかま||たい||おもいやり||かぞく|あい|ふうふ|あい
autrement dit|troupeau|de la|||||Empathie|||||
ひいては 母性 愛 すら 説明 が つい て しまい ます
|ぼせい|あい||せつめい|||||
voire même|Amour maternel||||||||
つまり 思いやり や 愛 など と いう もの は 存在 せ ず
|おもいやり||あい||||||そんざい||
愛 の よう に 想 える すべて の 行為 は
あい||||おも||||こうい|
||||penser à|||||
遺伝子 が より よく 受け継が れる ため の 行為 に すぎ ない と いう わけ です
いでんし||||うけつが||||こうい|||||||
もちろん この 説 に も 疑問 点 は あり ます
||せつ|||ぎもん|てん|||
それ は 自分 の 遺伝子 と まったく 関わり の ない 他者 を 助ける
||じぶん||いでんし|||かかわり|||たしゃ||たすける
||||||||||autrui||
それどころか 種 すら 違う 相手 を 保護 する と いう
|しゅ||ちがう|あいて||ほご|||
Bien au contraire||même||||protéger|||
動物 たち の 事例 が いく つ も ある から な の です
どうぶつ|||じれい|||||||||
des animaux|||cas d'animaux|||||||||
さらに 複雑 極まりない 人間 の 意識 そのもの が
|ふくざつ|きわまりない|にんげん||いしき|その もの|
||extrêmement complexe|||conscience humaine||
この 説 に 当てはまり きる の か と いう こと
|せつ||あてはまり||||||
|||s'applique||||||
して みる と 人間 が 行って いる 環境 保護 や 自然 保護 活動 など
|||にんげん||おこなって||かんきょう|ほご||しぜん|ほご|かつどう|
||||||||protection de l'environnement|||||
利 他 な の か 利己 な の か
り|た||||りこ|||
考え て みる の も 面白い かも しれ ませ ん ね
かんがえ|||||おもしろい|||||
そろそろ か
Bientôt?|
あんな 持ち 方 が ある の
|もち|かた|||
さあ
よく 来 て くれ た わ 元気 そう ね
|らい|||||げんき||
||||||en bonne santé||
なん だって こんな ところ に
ここ を 選 ん だ の は 他の 仲間 が 滅多に い ない から
||せん|||||たの|なかま||めったに|||
||||||||||rarement|||
それ に ちょっと 聞き たい 講義 も あった し
|||きき||こうぎ|||
|||||cours magistral|||
本当 だ 前 と だいぶ 違って る
ほんとう||ぜん|||ちがって|
どういう 混じり 方 を し た
|まじり|かた|||
|Mélange de||||
何 が あった の
なん|||
自然 に そう なった と も 思え ない けど
しぜん||||||おもえ||
その 子供 は お前 の か
|こども||おまえ||
そう 私 の よ
|わたくし||
今 の ところ は まだ 何も 手 を つけ て ない けど
いま|||||なにも|て|||||
手 を つける …
て||
右手 さん ミギー だった わ ね
みぎて|||||
また 情報 を 交換 し ない
|じょうほう||こうかん||
お互い の ため に
おたがい|||
まず 確認 を し て おく が
|かくにん|||||
探偵 を 雇った の は お前 だ な
たんてい||やとった|||おまえ||
||engagé|||||
お前 自身 に とって も かなり 危険 な こと だ と は 思わ なかった の か
おまえ|じしん|||||きけん||||||おもわ|||
私 は どう と でも なる
わたくし|||||
いざ と なれ ば また 別人 に なれ ば すむ こと だ し
|||||べつじん|||||||
le moment venu|||||une autre personne||||suffire à|||
広川 と いう 名 の 市長 を 知って いる な
ひろかわ|||な||しちょう||しって||
Hirokawa|||||maire||||
化け物 を 市長 に し て 何 を 企 ん でる
ばけもの||しちょう||||なん||たくら||
||||||||comploter||
私 も よく は 知ら ない わ
わたくし||||しら||
ただ 私 たち も 成長 し て いる
|わたくし|||せいちょう|||
闇 雲 に 人間 を 食い 殺す こと が 安全 な 道 じゃ ない こと に 気づ い て いる
やみ|くも||にんげん||くい|ころす|||あんぜん||どう|||||きづ|||
これ から は 人間 たち と の 共存 を 考え て い か なけ れ ば なら ない
|||にんげん||||きょうぞん||かんがえ||||||||
|||||||coexistence avec humains||||||||||
共存 か
きょうぞん|
島田 秀雄 も 同じ 事 を 言って い た が 結局 …
しまだ|ひでお||おなじ|こと||いって||||けっきょく
例えば 人間 と 家畜 は ある 意味 で 共存 し て いる と 言え ない ?
たとえば|にんげん||かちく|||いみ||きょうぞん|||||いえ|
|||bétail|||sens||||||||
もちろん 対等 で は ない わ
|たいとう||||
|pas égaux||||
豚 から 見 れ ば 人間 は 一方的 な 豚 食い の 化け物 に なる わけ だ し
ぶた||み|||にんげん||いっぽうてき||ぶた|くい||ばけもの|||||
|||||||unilatéral||cochon||||||||
人間 たち 自身 が もっと 雄大 な 言い 方 を し てる じゃ ない
にんげん||じしん|||ゆうだい||いい|かた|||||
|||||grandioses||||||||
地球 の 生物 全体 が 共存 し て いか ね ば なら ない
ちきゅう||せいぶつ|ぜんたい||きょうぞん|||||||
||êtres vivants||||||||||
お前 の 言う こと は それなり に 正しい の かも しれ ない けど
おまえ||いう|||||ただしい|||||
|||||dans une certaine mesure|||||||
俺 に は ・・・
おれ||
どうして も お前 ら を 許せ ない 理由 が ある
||おまえ|||ゆるせ||りゆう||
Pourquoi|||||||||
何 が あった の
なん|||
どう 見 て も 今 の 君 は 普通 の 人間 と は 思え ない
|み|||いま||きみ||ふつう||にんげん|||おもえ|
なんと 言ったら いい か
|いったら||
母 と 子
はは||こ
母親 が 行方 不明 だ そう だ な
ははおや||ゆくえ|ふめい||||
殺さ れ た の か
ころさ||||
シン イチ 落ち着け
|いち|おちつけ
そう か 仲間 たち に 食わ れ た か
||なかま|||くわ|||
ほう すごい 空気 まで 震え て いる よう だ
||くうき||ふるえ||||
||air||tremble||||
殺す
ころす
いま 戦ったら 負け そう だ
|たたかったら|まけ||
|si je combats|||
この 子供 を 盾 に 使う しか ない な
|こども||たて||つかう|||
|||bouclier|||||
何 し てる の
なん|||
人間 は 子供 の 方 が 勘 が いい よう だ な
にんげん||こども||かた||かん|||||
||||||intuition|||||
黙れ よ
だまれ|
なんで あんな やつ が
なんで
どけよ 人間 ども
|にんげん|
Dégagez, humains.||
どう し た ん だ シン イチ
||||||いち
なぜ 落ち着か ない
|おちつか|
|Pourquoi inquiet?|
許せ ない
ゆるせ|
許せ ない ん だ よ あいつ だけ は
ゆるせ|||||||
この 子供 を 盾 に 使う しか ない な
|こども||たて||つかう|||
今 の ところ は まだ 何も 手 を つけ て ない
いま|||||なにも|て||||
ちょっと あなた
Un instant, toi.|
あなた
そう あなた よ
いらっしゃい 見 て あげる から
|み|||
どう し た の
つらい こと が あった みたい ね
手 を 見せ て ちょうだい
て||みせ||
||||montre-moi
手 よ
て|
左手 ?
ひだりて
Main gauche ?
あなた 今 胸 に 穴 が 開 い てる でしょ う
|いま|むね||あな||ひらき||||
どうして それ を
いや これ は 大きな 穴 だ わ
|||おおきな|あな||
どう し たら あの …
どう すれ ば この 穴 …
||||あな
会う の よ
あう||
あなた の 胸 に 穴 を 開け た 相手 に もう 一 度 会う の
||むね||あな||あけ||あいて|||ひと|たび|あう|
会って 話し て 何もかも すっきり さ せる こと よ
あって|はなし||なにもかも|||||
いい あなた の 胸 の 穴 を 塞ぐ こと が できる の は その 相手 だけ な の よ
|||むね||あな||ふさぐ|||||||あいて||||
|||||||boucher|||||||||||
その 相手 なら 殺し た よ
|あいて||ころし||
次回 「 何 か が 道 を やって くる 」
じかい|なん|||どう|||