Saenai Heroine No Sodatekata Episode 7 saenai|heroine|no|sodatekata|episode

放課後 二 人 で 過ごし た 教室 ほうかご|ふた|じん||すごし||きょうしつ

机 の 上 夢中 で はずむ 君 の 声 つくえ||うえ|むちゅう|||きみ||こえ

鈍感 な 君 の その 態度 が どんかん||きみ|||たいど|

いつも 私 を 意地悪 に さ せる の |わたくし||いじわる||||

ひとりぼっち だ と 思う 時 も ある |||おもう|じ||

涙 止め られ ない 日 も ある なみだ|とどめ|||ひ||

本当 の 私 を 見つめ て ほしい の ほんとう||わたくし||みつめ|||

きっと 伝わる と 信じ て いる よ |つたわる||しんじ|||

君 は いつ だって いつ だって 変わら ない から きみ||||||かわら||

私 が 何 回 も 何 回 も シグナル 送って あげる わたくし||なん|かい||なん|かい||しぐなる|おくって|

夢見 た あの 丘 目指し て ゆめみ|||おか|まなざし|

くじけ そう な 時 も 頑張れ そう だ よ |||じ||がんばれ|||

君 が いる から きみ|||

で 俺 を 呼び出し た 理由 は |おれ||よびだし||りゆう|

あたし 困って る の |こまって||

そう トテモ トテモ 困 ッテマス |||こま|

え せ イギリス 人 の まね は やめろ ||いぎりす|じん||||

英語 の 成績 俺 より 悪い くせ に えいご||せいせき|おれ||わるい||

夏 コミ の 原稿 が そろそろ ヤバ い の よ なつ|こみ||げんこう||||||

まっ そんな こと だ ろ う と 思った けど |||||||おもった|

言 っと く けど サボって た わけ じゃ な いわ よ げん||||さぼって||||||

だいたい あんた が 色々 無 茶 な 作業 を ねじ込む から |||いろいろ|む|ちゃ||さぎょう||ねじこむ|

いつも より スタート が 遅れ て ||すたーと||おくれ|

分かって る 責任 は 取る つもり だ わかって||せきにん||とる||

えっ せっせ せ 責任 取る の |||せきにん|とる|

で 俺 は 何 を すれ ば いい |おれ||なん||||

設定 の 確認 せってい||かくにん

ホームページ の 夏 コミ 告知 ほーむぺーじ||なつ|こみ|こくち

印刷 所 の 交渉 いんさつ|しょ||こうしょう

ネーム より ねーむ|

ストーリー と か シチュエーション を 一緒 に 考え て ほしい の すとーりー|||||いっしょ||かんがえ|||

いや ちょっと 待て ||まて

同人 誌 作り は 素人 だ ぞ 俺 どうじん|し|つくり||しろうと|||おれ

そんな こと は 百 も 承知 よ |||ひゃく||しょうち|

でも 今 は 重度 の アニ 豚 で ある あんた に 頼る しか ない の |いま||じゅうど|||ぶた|||||たよる|||

そう それ が すぐ 折れる 一 本 の 矢 で あ ろ う が ||||おれる|ひと|ほん||や|||||

あっという間 に 沈む アシ で あ ろ う が あっというま||しずむ|あし|||||

ものすごく モチベーション の 下がる 励まし を ありがとう |||さがる|はげまし||

とにかく

これ が 終わったら ゲーム の キャラデザ に 入って あげる から ||おわったら|げーむ||||はいって||

今 は 黙って 手伝い なさい いま||だまって|てつだい|

黙って たら ネタ 出し でき ない だ ろ だまって||ねた|だし||||

それ で ジャンル は ||じゃんる|

「 あの 雪 の プリズム 」 |ゆき||ぷりずむ

あれ か 全 話 見 た ぞ 俺 ||ぜん|はなし|み|||おれ

春 クール ナンバーワン だった よ な はる||なんばーわん|||

知って る しって|

もともと あんた の ブログ で 知った ん だ し |||||しった|||

そ っか そ っか

それ なら 手伝え る かも しれ ない ||てつだえ||||

今 の 言葉 聞い た わ よ いま||ことば|ききい|||

もう 断る の は なし よ |ことわる||||

で どんな 話 に する ||はなし||

俺 は やっぱり メイン ヒロイン の 羽衣 と 主人公 の 公平 と の おれ||||ひろいん||はごろも||しゅじんこう||こうへい||

ほのぼの し た アフター ストーリー な ん か を ||||すとーりー||||

アフター ストーリー よ |すとーりー|

幼なじみ ヒロイン 麻里子 と の イチャラブエッチ の ね おさななじみ|ひろいん|まりこ|||||

待て ちょっと 待て まて||まて

仕方ない でしょ 私 麻里子 派 な ん だ もん しかたない||わたくし|まりこ|は||||

だって 羽衣 って あまり に 八方美人 過ぎ て 人形 みたい |はごろも||||はっぽうびじん|すぎ||にんぎょう|

まるで 物語 に 無理やり 動かさ れ てる 感じ |ものがたり||むりやり|うごかさ|||かんじ

いや そこ を 気 に し てる ん じゃ ない でしょ そう じゃ ない でしょ |||き|||||||||||

お前 男 の 俺 を 巻き込 ん で おき ながら １８ 禁 作る つもり か おまえ|おとこ||おれ||まきこ|||||きん|つくる||

エロ が なきゃ 売れ ない の よ |||うれ|||

エロ を 売る な よ 未 成年 ||うる|||み|せいねん

売る の は パパ と ママ だ から うる|||ぱぱ||まま||

作る の は 法的 に 問題 ない から つくる|||ほうてき||もんだい||

二 次 創作 ガイドライン 的 に は 微妙 な ん じゃ ない か ふた|つぎ|そうさく|がいどらいん|てき|||びみょう|||||

今 は そんな 同人 の 闇 に 触れ てる 場合 じゃ ない の いま|||どうじん||やみ||ふれ||ばあい|||

さあ あんた は 主人公 の 公平 に 成りきる の よ |||しゅじんこう||こうへい||なりきる||

そして あたし … じゃ なかった

麻里子 に 情熱 的 に 愛 を ささやき かけ なさい まりこ||じょうねつ|てき||あい||||

ノオ オオ

ほら 早く |はやく

なあ 笑って よ 麻里子 |わらって||まりこ

こ っ 公平 ||こうへい

それ だ よ お前 は 笑顔 が 一 番 カワイイ ん だ から さ |||おまえ||えがお||ひと|ばん|||||

だから これ から も ずっと 俺 の そば で 笑って て |||||おれ||||わらって|

う っ うん うれしい

て か 何で わざわざ 着替え て ん だ よ ||なんで||きがえ||||

だって これ が 私 たち の 初めて な ん だ し |||わたくし|||はじめて||||

今 の は せりふ じゃ なく て 英 梨 々 に 聞い て ん だ けど いま|||||||えい|なし|||ききい||||

今 の あたし は 麻里子 な の いま||||まりこ||

余計 な 雑念 に 惑わさ れる な よけい||ざつねん||まどわさ||

いまいち 釈然 と し ない ぞ |しゃくぜん||||

ほら 次 よ 次 |つぎ||つぎ

分かった よ わかった|

で ここ から どう すれ ば いい ん だ よ

そりゃ あ …

そろそろ 始める しか ない でしょ |はじめる|||

そ っ それ って

早く もう ページ 数 も ない ん だ から はやく||ぺーじ|すう|||||

じゃあ いく よ 麻里子 |||まりこ

痛 いっ つう|

ごめん 大丈夫 か |だいじょうぶ|

だから そんな ページ 数 ない って 言って る でしょ ||ぺーじ|すう|||いって||

あんた は 早く 動き なさい ||はやく|うごき|

もっと もっと 愛 し て ||あい||

さっき から 言って る だ ろ ||いって|||

愛し てる 世界 で 一 番 あいし||せかい||ひと|ばん

言葉 だけ じゃ 嘘 っぽい よ ことば|||うそ||

じゃあ どう し たら 信じ て くれる ん だ よ ||||しんじ|||||

めちゃくちゃ に し て

二 度 と 忘れ られ ない くらい すごい ことし て ふた|たび||わすれ||||||

素 に 戻る な 死に たく なる でしょ そ||もどる||しに|||

加藤 今日 と いう 今日 は はっきり 言わ せ て もらう ぞ かとう|きょう|||きょう|||いわ||||

安芸 君 が 言い たい こと を 我慢 し た 日 なんて 今 まで あった っけ あき|きみ||いい||||がまん|||ひ||いま|||

いい から 聞け ||きけ

お前 は キャラクター と いう もの が 全然 分かって ない おまえ||きゃらくたー|||||ぜんぜん|わかって|

ああ うん そう だ ね

性格 言葉遣い 誕生日 スリー サイズ せいかく|ことばづかい|たんじょうび||さいず

好き な 水中 専用 モビル アーマー すき||すいちゅう|せんよう||

こういう キャラクター を 構成 する 重要 な 要素 は |きゃらくたー||こうせい||じゅうよう||ようそ|

そんな 簡単 に 変え ちゃ いけない ん だ |かんたん||かえ||||

そんな こと し たら

読者 の 愛 し た 加藤 恵 と いう キャラクター は 死 ん で しまう ん だ どくしゃ||あい|||かとう|けい|||きゃらくたー||し|||||

そ っか あ それ は 大変 だ ね |||||たいへん||

なのに どう し た ん だ よ

何 が なん|

何で いきなり 髪形 変え て くる ん だ よ なんで||かみがた|かえ|||||

えー っと 何となく かな ||なんとなく|

何となく だ と ぅ ！ ？ なんとなく|||

加藤 お前 は そんな 単なる 思い付き で かとう|おまえ|||たんなる|おもいつき|

キャラ 崩壊 に も つながり かね ない 危険 な 賭け に 打って出 た と いう の か |ほうかい||||||きけん||かけ||うってで|||||

でも ほら 漫画 と か でも 時々 ある じゃ ない ||まんが||||ときどき|||

髪形 を 変え た ヒロイン が 急に 注目 を 集め た り する の って かみがた||かえ||ひろいん||きゅうに|ちゅうもく||あつめ|||||

集め て ない じゃ ん あつめ||||

俺 以外 スルー さ れ てん じゃ ん 加藤 おれ|いがい|するー||||||かとう

終業 式 って の も 微妙 だった よ ね しゅうぎょう|しき||||びみょう|||

やる なら 始業 式 だった かな ||しぎょう|しき||

だいたい そんな 変化 球 に 頼って たら ||へんか|たま||たよって|

いつ まで たって も 一流 の メイン ヒロイン に なんか なれ ない ぞ ||||いちりゅう|||ひろいん|||||

女の子 の 髪形 を そこ まで 否定 さ れる と おんなのこ||かみがた||||ひてい|||

少し は 思う ところ が ある よ ね すこし||おもう|||||

それ で 澤村 さん は 夏 休み どこ か 行く の ||さわむら|||なつ|やすみ|||いく|

えっ … え えっ と

出掛ける わけ ない じゃ ない この くそ 暑い のに でかける|||||||あつい|

えっ

そ っ そう ね 特に 決まって は い ない けど ||||とくに|きまって||||

那須 の 別荘 か パパ の 実家 くらい かな なす||べっそう||ぱぱ||じっか||

お 父さん の 実家 って いったら イギリス だ よ ね すご ー い |とうさん||じっか|||いぎりす|||||-|

もしかしたら お 城 に 住 ん で たり し て ||しろ||じゅう|||||

う うん 別に 大した 所 じゃ な いわ よ ||べつに|たいした|しょ||||

一 度 も 行った こと ない けど ひと|たび||おこなった|||

いい か 加藤 ||かとう

俺 たち の 心 を がっちり つかまえる の は おれ|||こころ|||||

思い付き の 小細工 なんか じゃ ない おもいつき||こざいく|||

長い 時間 かけ て 磨き 抜かれ 研ぎ澄まさ れ た 定番 な ん だ ながい|じかん|||みがき|ぬか れ|とぎすまさ|||じょうばん|||

金髪 ツイン テール と か 黒 髪 ロング と か きんぱつ|||||くろ|かみ|ろんぐ||

ＯＫ そう かもし れ ない ｏｋ||||

そう かもし れ ない が 今 は 髪形 に こだわら ず に |||||いま||かみがた||||

キャラクター 全体 に つい て 語ろ う じゃ ない か きゃらくたー|ぜんたい||||ごろ||||

じゃあ ツンデレ 系 幼なじみ と か 毒舌 系 先輩 と か ||けい|おさななじみ|||どくぜつ|けい|せんぱい||

そう だ な そういう の も ある よ な

だが 定番 と いえ ば それ だけ じゃ ある まい |じょうばん||||||||

例えば ？ たとえば

そう だ な 例えば 妹 系 後輩 なんか どう だ |||たとえば|いもうと|けい|こうはい|||

後輩 な ん だ 本物 の 妹 じゃ なく て こうはい||||ほんもの||いもうと|||

リアル 妹 は 色々 な 方向 に 物議 を 醸す から りある|いもうと||いろいろ||ほうこう||ぶつぎ||かもす|

今 は やめ とい た 方 が いい ん だ よ いま|||||かた|||||

そう な ん だ 世間 も 色々 ある ん だ ね ||||せけん||いろいろ||||

それ は ともかく

「 先輩 」 って 呼 ん で き て ぴったり くっつ い て き て せんぱい||よ||||||||||

上目遣い に 見上げ て き たり する 後輩 の 女の子 と か 超 萌 える だ ろ うわめづかい||みあげ|||||こうはい||おんなのこ|||ちょう|ほう|||

えっ と

私 まだ 「 萌 える 」 って 言葉 が 一般 動詞 だって いう 前提 で 話す の に 慣れ て ない ん だ けど わたくし||ほう|||ことば||いっぱん|どうし|||ぜんてい||はなす|||なれ|||||

そんな 女の子 が 校門 の 柱 に 背中 を 預け て |おんなのこ||こうもん||ちゅう||せなか||あずけ|

出 待ち なんか し て くれ たら 最高 だ ろ だ|まち||||||さいこう||

倫也 先輩 りんや|せんぱい

そう そんな ふう に

やっぱり やっぱり 倫也 先輩 だ ||りんや|せんぱい|

よ かった ー やっと 見つけ た ||-||みつけ|

帰って き た よ かえって|||

私 先輩 の 所 に 帰って き た ん だ よ わたくし|せんぱい||しょ||かえって|||||

先輩 先輩 会い たかった せんぱい|せんぱい|あい|

いや 定番 に も 程 が ある だ ろ |じょうばん|||ほど||||

本当 に 出 海 ちゃん な ん だ な ほんとう||だ|うみ|||||

や だ 当たり前 じゃ ない です か ||あたりまえ||||

もし かして 忘れ ちゃ った ん です か ||わすれ|||||

あっ いっ いや

波 島 出 海 なみ|しま|だ|うみ

確か そんな 名前 だった たしか||なまえ|

あなた と 倫理 君 の 後輩 ||りんり|きみ||こうはい

あたし は 知ら ない ||しら|

小学校 違う し ２ 学年 も 下 だ し しょうがっこう|ちがう||がくねん||した||

何より あの 子 中学 に 上がる 前 に 名古屋 に 引っ越し て しまった から なにより||こ|ちゅうがく||あがる|ぜん||なごや||ひっこし|||

それ を 知ら ない って いう の は 語弊 が ある と 思う の だ けれど ||しら||||||ごへい||||おもう|||

とにかく あたし は あの 子 と 話し た こ と ない の ||||こ||はなし|||||

いつも 倫也 の 後ろ に つい て 歩 い て た こと しか 知ら ない |りんや||うしろ||||ふ||||||しら|

それにしても ２ 学年 下って こと は 彼女 まだ 中学生 よ ね |がくねん|くだって|||かのじょ||ちゅうがくせい||

中学生 レベル な の は あなた の 方 だ と 思う の だ けれど ちゅうがくせい|れべる||||||かた|||おもう|||

滅びろ ほろびろ

そんなに 変わった よう に 見え ます |かわった|||みえ|

いや もう 別人 ||べつじん

ほら 出 海 ちゃん 昔 は ショート カット で 真っ黒 に 日焼け し て て さ |だ|うみ||むかし||しょーと|かっと||まっくろ||ひやけ||||

少し は 女の子 っぽく なり まし た すこし||おんなのこ||||

でも もし そう だ と し たら それ は 先輩 の せい な ん です よ |||||||||せんぱい||||||

先輩 が 私 に 女の子 の 喜び を 教え て くれ た から … な ん です よ せんぱい||わたくし||おんなのこ||よろこび||おしえ||||||||

ちょっと 待って ３ 年 ぶり って 彼女 そのころ まだ 小学生 だ よ ね |まって|とし|||かのじょ|||しょうがくせい|||

いや ちょっと 待て 加藤 俺 が 出 海 ちゃん に 教え た の は ||まて|かとう|おれ||だ|うみ|||おしえ|||

だから 倫也 先輩 |りんや|せんぱい

これ 受け取って ください |うけとって|

な っ

「 ２ 日 目 東 ヘ ２９ ｂ 」 「 Fancy Wave 」 です ひ|め|ひがし|||fancy|wave|

絶対 に 来 て ください ね ぜったい||らい|||

そ っか

出 海 ちゃん 同人 始め た ん だ だ|うみ||どうじん|はじめ|||

しかも 「 リトル ラブ ラプソディ 」 本 か あ |りとる|らぶ||ほん||

はい

と は いって も 去年 が イベント 初 参加 の 駆け出し です けど ね ||||きょねん||いべんと|はつ|さんか||かけだし|||

ねえ 安芸 君 その リトル 何 ちゃ ら って の も ギャルゲー な の |あき|きみ||りとる|なん||||||||

何 ちゃ ら じゃ あり ませ ん なん||||||

「 リトル ラブ ラプソディ 」 です りとる|らぶ||

「 リトル ラブ ラプソディ 」 りとる|らぶ|

他 に も 「 リトラプ 」 と か 「 ＬＬＲ 」 と か 呼ば れ て て た||||||ｌｌｒ|||よば|||

シリーズ ３ 作 で 累計 200 万 部 を も 超える しりーず|さく||るいけい|よろず|ぶ|||こえる

人気 シリーズ な ん です から 間違え ない で ください にんき|しりーず|||||まちがえ|||

分かった わかった

出 海 ちゃん が 間違い なく 安芸 君 の 愛弟子 だって こと が だ|うみ|||まちがい||あき|きみ||まなでし|||

私 先輩 と 会う まで は ゲーム と か アニメ と か 全然 見 て なかった ん です わたくし|せんぱい||あう|||げーむ|||あにめ|||ぜんぜん|み||||

そんな 幼く て 世間知らず だった 私 に 先輩 は 新しい 世界 を 見せ て くれ た |おさなく||せけんしらず||わたくし||せんぱい||あたらしい|せかい||みせ|||

誕生日 の プレゼント に たんじょうび||ぷれぜんと|

「 リトラプ ２ 」 を ゲーム 機 ごと プレゼント し て くれ た ん です ||げーむ|き||ぷれぜんと||||||

先輩 が あの とき 「 リトラプ ２ 」 を プレゼント し て くれ なかったら せんぱい||||||ぷれぜんと||||

私 は 今 こんなに ゲーム や アニメ 三 昧 の 幸せ な 人生 を 送って い なかった わたくし||いま||げーむ||あにめ|みっ|まい||しあわせ||じんせい||おくって||

だから 先輩 に は 感謝 し て も し きれ ない くらい な ん です |せんぱい|||かんしゃ||||||||||

そ っか あ

これ が 定番 の 妹 系 後輩 ヒロイン って やつ な ん だ ね 安芸 君 ||じょうばん||いもうと|けい|こうはい|ひろいん|||||||あき|きみ

何 か が 違う よう な 気 が し ない でも ない なん|||ちがう|||き|||||

いや 俺 が 言う の も 何 だ けど |おれ||いう|||なん||

本当 に 何だか なあ だ よ ね ほんとう||なんだか||||

純粋 無垢 な 小学生 の 女の子 に 乙女 ゲーム を 与える なんて じゅんすい|むく||しょうがくせい||おんなのこ||おとめ|げーむ||あたえる|

昔 から 女の子 を 腐ら せる 手練 手 管 は 一 級 品 ね 倫理 君 むかし||おんなのこ||くさら||てだれ|て|かん||ひと|きゅう|しな||りんり|きみ

「 リトラプ 」

どう し た の 澤村 さん ||||さわむら|

な っ 何でもない 何でもない わ よ ||なんでもない|なんでもない||

気分 でも 悪い きぶん||わるい

滑り台 なら あっ ち よ 連れ て いって あげる わ すべりだい|||||つれ||||

どうして そこ に 誘導 しよ う と する わけ |||ゆうどう|||||

そんな わけ で 先輩 |||せんぱい

夏 コミ 絶対 絶対 ぜ ー った い 来 て ください ね ー なつ|こみ|ぜったい|ぜったい||-|||らい||||-

ああ 絶対 行く から |ぜったい|いく|

出 海 ちゃん の 新刊 楽しみ に し てる だ|うみ|||しんかん|たのしみ|||

それ じゃ 倫也 先輩 加藤 先輩 ||りんや|せんぱい|かとう|せんぱい

それ から 澤村 先輩 も ||さわむら|せんぱい|

えっ と …

出 海 ちゃん 澤村 さん と も 知り合い だった ん だ だ|うみ||さわむら||||しりあい|||

いえ 私 が 一方的 に 知って る だけ です |わたくし||いっぽうてき||しって|||

だって うち の 学区 じゃ 一 番 の 有名 人 で し た もん |||がっく||ひと|ばん||ゆうめい|じん||||

そう だ 先輩 ||せんぱい

何 今度 新しい 家 に も 遊び に 来 て ね なん|こんど|あたらしい|いえ|||あそび||らい|| きっと お 兄ちゃん も 喜ぶ し ||にいちゃん||よろこぶ|

じゃあ さようなら

あっ ああ じゃ あな

「 お 兄ちゃん も 喜ぶ 」 か あ |にいちゃん||よろこぶ||

何 か 怒って る か さっき から なん||いかって||||

別に べつに

３ 年 ぶり に 友達 が こっち に 帰って き た ん だ とし|||ともだち||||かえって||||

話 が 弾 ん で 当然 だ ろ はなし||たま|||とうぜん||

だから 怒って ない し |いかって||

あんた 自 意識 過剰 勘違い も 甚だしい |じ|いしき|かじょう|かんちがい||はなはだしい

そ っか なら い い ん だ けど

そう やって 自分 に 都合 の いい 解釈 し て 勝手 に 安心 する 態度 も 最低 ||じぶん||つごう|||かいしゃく|||かって||あんしん||たいど||さいてい

どっち な ん だ よ

「 リトラプ 」 布教 し て た ん だ あの 子 に |ふきょう|||||||こ|

そりゃ … 名作 だ し |めいさく||

だって あれ は …

久しぶり だ ね ２ 人 と も ひさしぶり|||じん||

いい 作品 は できる 限り たくさん の 人 に プレー し て もらい たい |さくひん|||かぎり|||じん||ぷれー||||

それ が オタク の 本能 だ ろ う ||おたく||ほんのう|||

いい 作品 だ から こそ にわか に 入って き て ほしく ない って の も オタク の 本能 よ |さくひん||||||はいって||||||||おたく||ほんのう|

それ でも 相手 が 大切 な 友達 だったら 布教 する だ ろ 普通 ||あいて||たいせつ||ともだち||ふきょう||||ふつう

今 は そんな 一般 論 なんか どう で も いい いま|||いっぱん|ろん|||||

わざと だ よ ね

いくら なんでも 気付 い てる よ ね ||きづ||||

じゃ 何 だって ん だ よ |なん||||

はっきり 言って くん なきゃ 分か ん ねえ よ |いって|||わか|||

分かって る くせ に わかって|||

あんた 私 の 言い たい こと 分かって る くせ に |わたくし||いい|||わかって|||

お 願い だ から スルー し ない で くれよ |ねがい|||するー||||

30 分 以上 前 から ここ で スタンバイ し て た の に 台無し だ よ ぶん|いじょう|ぜん||||すたんばい||||||だいなし||

何 の 用 だ よ 伊 織 なん||よう|||い|お

父さん の 仕事 の 都合 で ３ 年 ぶり に 東京 に 戻って き た から とうさん||しごと||つごう||とし|||とうきょう||もどって|||

ちょっと 挨拶 に ね |あいさつ||

わざわざ 帰って こ なく て も |かえって||||

うまい って 評判 の 名古屋 飯 を ずっと 堪能 し てれ ば よかった のに ||ひょうばん||なごや|めし|||たんのう|||||

知って る かい 倫也 君 しって|||りんや|きみ

名古屋 で 有名 な ジャンボ エビ フライ は 実は 輸入 物 の ブラック タイガー を 使って い て なごや||ゆうめい||じゃんぼ|えび|ふらい||じつは|ゆにゅう|ぶつ||ぶらっく|||つかって||

名古屋 の 名産 でも 何でもない ん だ よ なごや||めいさん||なんでもない|||

そんな の

博多 名物 の 辛 子 めん たいこ が 九州 産 の タラコ を 使って い ない 時点 で どうでも いい だ ろ はかた|めいぶつ||しん|こ||||きゅうしゅう|さん||||つかって|||じてん|||||

ホント どうでも いい こと 争って る わ ね ２ 人 と も ほんと||||あらそって||||じん||

どうして また 俺 の 前 に 現れ た ||おれ||ぜん||あらわれ|

お前 と は 絶交 し た はず だ おまえ|||ぜっこう||||

冷たい な 倫也 君 つめたい||りんや|きみ

僕ら は 昔 オタク の 世界 で 一緒 に のし 上 が ろ う と 誓い合った 親友 同士 だった じゃ ない か ぼくら||むかし|おたく||せかい||いっしょ|||うえ|||||ちかいあった|しんゆう|どうし||||

確かに そんな 時期 も あった よ たしかに||じき|||

クラス の 中 で 一 番 イケメン で くらす||なか||ひと|ばん||

絶対 話 が 合わ ない と 思って た お前 が ぜったい|はなし||あわ|||おもって||おまえ|

まさか 俺 を 超える 重度 の オタ だ と 知った とき の 衝撃 は |おれ||こえる|じゅうど|||||しった|||しょうげき|

今 でも 忘れ られ ない いま||わすれ||

そう かな 僕 は まったく 逆 の 印象 だった ||ぼく|||ぎゃく||いんしょう|

君 だけ が 僕 の こと を 分かって くれる ただ 一 人 の 人 だって 思って た ん だ よ きみ|||ぼく||||わかって|||ひと|じん||じん||おもって||||

い … 伊 織 |い|お

あんた たち の その 紛らわしい やりとり で クラス の 何 人 の 女子 が 釣れ た か 知って る ||||まぎらわしい|||くらす||なん|じん||じょし||つれ|||しって|

けど

けど やっぱり お前 は 俺 と は 違う 人種 だった ||おまえ||おれ|||ちがう|じんしゅ|

お前 が オタク に なった の は おまえ||おたく||||

好き な 作品 を 楽し ん だ り 広め た り する ため じゃ ない すき||さくひん||たのし||||ひろめ||||||

ただ 人気 の ある 作品 や 作家 さん に 乗っかって |にんき|||さくひん||さっか|||のっかって

自分 を 大物 に 見せよ う と する ため だった じぶん||おおもの||みせよ|||||

最初 から 言って た じゃ ない か さいしょ||いって||||

僕 の 目的 は オタク の 世界 で のし上がる こと だって ぼく||もくてき||おたく||せかい||のしあがる||

なら 自分 で 一 から 積み上げ て みろ よ |じぶん||ひと||つみあげ|||

せめて クリエーター の 人 たち を 食い物 に する の は やめろ |||じん|||くいもの|||||

あんた それ そっくり そのまま 自分 に 言って み たら ||||じぶん||いって||

伊 織 い|お

お前 の やり 方 は 間違って る おまえ|||かた||まちがって|

そう かい

お前 だって 本当 は 自分 の やって いる こと が 後ろ暗い ん だ ろ おまえ||ほんとう||じぶん||||||うしろぐらい|||

だから 出 海 ちゃん に は |だ|うみ|||

妹 に は 今 の 自分 の 姿 を 見せ ない ん だ ろ いもうと|||いま||じぶん||すがた||みせ||||

さあ どう だ ろ う ね

けれど ね 倫也 君 ||りんや|きみ

これ が 今 の 僕 さ ||いま||ぼく|

「 rouge en rouge 」 って

あの 紅 坂 朱 音 の サークル |くれない|さか|しゅ|おと||さーくる

朱 音 さん が 多忙 な 上 に 気まぐれ な 人 で ね しゅ|おと|||たぼう||うえ||きまぐれ||じん||

今 まで も 色々 手伝って た ん だ けど いま|||いろいろ|てつだって||||

とうとう 断り きれ なく なっちゃ っ て さ |ことわり||||||

ちょっと 待て よ |まて|

それ って 10 年 以上 シャッター 前 から 外れ た こと の ない 超 大手 だ ぞ ||とし|いじょう|しゃったー|ぜん||はずれ|||||ちょう|おおて||

僕 は ここ まで のし上がった ぼく||||のしあがった

君 が 認め ない やり 方 で ここ まで 成功 し て みせ た よ きみ||みとめ|||かた||||せいこう|||||

どうぞ 今後 と も よろしく |こんご|||

あたし は いら ない わ よ

そんな 強 欲 な 同人 ゴロ の 名刺 なんて |つよ|よく||どうじん|||めいし|

いい や

君 に は ぜひ 受け取って もらい たい ね きみ||||うけとって|||

柏木 エリ 先生 かしわぎ||せんせい

僕 は いや うち の サークル は 君 に とても 興味 が ある ぼく|||||さーくる||きみ|||きょうみ||

お前 知って た の か 英 梨 々 の 正体 おまえ|しって||||えい|なし|||しょうたい

それ だけ じゃ ない よ

倫也 君 が 今 やろう と し てる 計画 の こと も ね りんや|きみ||いま|||||けいかく||||

柏木 エリ と 霞 詩子 で ゲーム を 作る かしわぎ|||かすみ|うたこ||げーむ||つくる

これ が どれ だけ オタク 業界 に インパクト を 与える か ||||おたく|ぎょうかい||いんぱくと||あたえる|

本当 は 気付 い て いる ん だ ろ ほんとう||きづ||||||

君 は その 企画 の プロデューサー な ん だ よ きみ|||きかく||ぷろでゅーさー||||

業界 を 震撼 さ せる 仕掛け 人 な ん だ よ ぎょうかい||しんかん|||しかけ|じん||||

違う 俺 は 別に 業界 で の し上がり たく て やって る わけ じゃ ちがう|おれ||べつに|ぎょうかい|||しあがり||||||

けど ね 倫也 君 ||りんや|きみ

偶然 な ん だ けど ぐうぜん||||

僕 の サークル でも ちょうど 同じ よう な 企画 が 立ち上がって て ね ぼく||さーくる|||おなじ|||きかく||たちあがって||

その 原画 家 を 探し てる 最中 な の さ |げんが|いえ||さがし||さい なか|||

何 … だ と なん||

波 島 あんた なみ|しま|

勝負 だ ね 倫也 君 しょうぶ|||りんや|きみ

伊 織 い|お

君 の でき た ばかり の サークル が 柏木 エリ を 擁 する に 値 する か きみ||||||さーくる||かしわぎ|||よう|||あたい||

あるいは 僕 の 「 rouge en rouge 」 こそ が 彼女 を 輝か せ る に ふさわしい か の ね |ぼく|||||||かのじょ||かがやか|||||||

バイバイ の あと 冷め ない 微熱 |||さめ||びねつ

夜風 に 吹か れ 考える よかぜ||ふか||かんがえる

好き 嫌い 嫌い 好き 繰り返す すき|きらい|きらい|すき|くりかえす

その 瞳 に うつって いる の は |ひとみ|||||

現実 （ リアル ） ？ それとも 虚像 （ 二 次元 ） ？ げんじつ|りある||きょぞう|ふた|じげん

容易 く 可愛い だ なんて 言わ ない で よ ね ようい||かわいい|||いわ||||

明日 も 目 を こす って 「 おはよう 」 を 言って あした||め||||||いって

他 愛 も ない こと たくさん 教え て た|あい|||||おしえ|

少しずつ 近づ い て く 距離 に どう しよ う すこしずつ|ちかづ||||きょり||||

自分 じゃ ない みたい だ じぶん||||

メリーゴーランド が 止まら なく て ||とまら||

廻る 廻る 景色 が 変わって く まわる|まわる|けしき||かわって|

カラフル な 夢 を 見る からふる||ゆめ||みる

ど くどく し て 身体 中 を ||||からだ|なか|

巡る 巡る 気持ち まだ 言葉 に 出来 なく て めぐる|めぐる|きもち||ことば||でき||

ひとこと それ で 十 分 な のに |||じゅう|ぶん||