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サムライチャンプルー (Samurai Champloo), Samurai Champloo Episode 21

Samurai Champloo Episode 21

♪~

~♪

旅人 たち に とって 大切 な 道しるべ で あり

永遠 に 輝き 続ける 不滅 の 存在 だ と 考え られ て い た

だからこそ

不吉 な 予兆 と して 恐れ られ て い た

その 輝き を 見 た 者 に は 何 か 悪い こと が 起きる

そう 思わ れ て い た の だ

それ も その はず

多く の 人々 は 地球 が 丸い こと さえ 知ら なかった の だ

( フウ ) あっ 流れ星

ヒマワリ の 匂い の する お 侍 さん が 見つかり ます よう に

無事 に 長崎 に 着け ます よう に

あと は おなか いっぱい 食べ たい よう

( ムゲン ) あ ?

( ジン ) それ は …

ひょっとして マツタケ じゃ ない ?

ああ ?

何 ? 知ら ない の ?

山 の 宝石 って 言わ れ て て 売れ ば 結構 いい お 金 に …

あ あっ !

ちょっと お コラ 吐き なさい よ

( ジン ) キノコ と いう もの は 胞子 に よって 広がる もの だ

つまり 1 つ 見つかれ ば …

あ あっ ! 食べる な っ !

( ムゲン ) み っけ ( フウ ) あ あっ !

( ジン ) こっち に も ( フウ ) あ あっ !

も う っ !

も う っ も う っ … な っ !

ああ … 食った 食った

( ムゲン の せき込む 音 )

( ムゲン ) ああ …

( ジン ) む … 胸焼け が …

( フウ ) ない な い ない ない

ない …

全部 食べ ちゃ って …

あ … そうだ

( ムゲン ) ああ ?

“ キノコ に 用心 しろ ” って 書 い て あった よ

( ジン ) おい !

( ムゲン ) お め え 食って から 言う な よ

( 地響き ) ( 3 人 ) ん ?

はっ ! あ あっ

ああ あ あっ !

( ムゲン ) 痛 ( い て ) え

( ジン ) 無事 か

どこ ?

あっ ジン ?

ムゲン ?

冷た … 何 この 手

まるで 死人 の …

ヒッ …

ヒャアアアッ !

( 風 葉 ( ふう ぱ ) ・ 錆 弐 ( さび に ) ) ギャアアアッ !

( フウ ) キャアアアッ !

( ムゲン ) うりゃ っ

( 風 葉 ・ 錆 弐 ) ああ … N ギャアアアッ !

ええ ?

( フウ ) すごい … 何 ここ ?

( ジン ) 何 か を 発掘 し てる よう だ な

( ムゲン ) ん ?

おい

( 錆 弐 ) お … お ど かさ ない で くれよ

( 風 葉 ) 幽霊 か と 思った ぜ

悪 ( わり ) いな

( 2 人 ) ハア …

( 風 葉 ) 気 を つけ て くれよ

( 琵琶 ( びわ ) の 音色 )

( フウ ) ん ?

( シゲ ) 馬 に は 人 人 に は 馬

落ち 重なり 落ち 重なり

( 琵琶 の 音色 )

( シゲ ) さ ばかり き 深い 谷 ひと つ を

平家 ( へ いけ ) の 勢 ( ぜ い ) 七万 あまり で ぞ

埋め尽くし 厳 泉 ( がん せ ん ) 血 を 流し

死骸 の 山 と な せり

平家 物語 第 七 巻

倶利 伽藍 落 ( くり から おとし )

( シゲ ) 以上 !

これ は これ は

迷い の 旅人 が こんな ところ に たどり着く と は ね

あの … ここ で 何 を ?

さて 客人

この 2 つ の 穴 は 太陽 と 月 を 表し て いる こと を ご存じ か ?

星 々 の 音 を 奏で て いる こと を ご存じ か ?

この 琵琶 を かき鳴らせ

さすれば 夜空 の 星 まで 呼び寄せる

何者 ( もん ) だ よ て め え は

( シゲ ) そう そう 失礼 し た ね

しかし 考え て み れ ば こちら が 先客

迷い 込ま れ た 旅人 から “ 何者 だ ” など と 言わ れる の は

どうにも 筋違い で は あり ます が

まあ いい でしょ う

あいさつ に 序列 を つけ て “ 古い 感性 だ ”

“ 体育 会 系 だ ” と 疎 ま れる の も 心外 だ

( フウ ) 何 が 言い たい の ?

我が 輩 は シゲ

平家 の 血 を 継ぐ 者

平家 の 埋蔵 金 を 発掘 さ せ て い た だい とり ます 次第

( フウ ) 埋蔵 金 ?

こんな とこ に ?

( シゲ ) ある と しか 言え ない

だからこそ ない と 言い 切れ ない

そんな 言葉 を 聞い た こと が あり ます か ?

確かに いきなり 信じろ と いう の も 酷 な 話 で は あり ます もの ねえ

では これ を

見る が いい

この 家系 図 こそ が 平家 の 子孫 で ある 証拠

だからこそ この 埋蔵 金 を 頂く 権利 が ある ので 候 ( そう ろう )

平家 の 財宝 が 埋まって いる の は 承知 の とおり

そして それ が 記さ れ た の が ここ …

あぶり出し か …

ウソ くさ っ

ほうほう そう やって 何でも 半信半疑

など と いう もの が ある と でも いう の だ ろ う か

そんな 世代 間 断絶 を 生み出す の は ささい な ひと言 な ん だ よ

お嬢さん

ぐう う …

( フウ ) 感じ 悪い 行 こ

( シゲ ) そうそう …

他人 を 一面 的 に 捉える こと が 今どき の あり よう だ もの な

しかたない …

でも 食べ て いく に は 先立つ もの が 必要 で は ない の かい ?

探し 始め て 早 5 年

現れ し 旅人

これ も 何 か の 縁

どう かな ? 人手 不足 の 我ら を 手伝う と いう の は

いくら 出す ?

発見 の 際 に は 埋蔵 金 の 1 割

その 金 一 国 の 再興 を 可能 に する 価値 が あり や

ああ ?

1 割 でも 相当 な 額 だ な

待って よ

早く 長崎 に …

( シゲ ) 長崎 に 行く なら なおのこと

腹 が 減って は 戦 も でき ぬ

働か ざる 者 食う 寝る 遊ぶ と 言う で は ない か

まっ し ゃ あ ねえ なあ

うん

え ー

さっそく 彼ら に 案内 さ せよ う

頼 ん だ よ 錆 弐 風 葉

( 錆 弐 ・ 風 葉 ) はい 親方

( フウ ) ああ もう どうして こう なっちゃ う の かしら

ちょっと の あいだ だけ だ から ね

( シゲ ) そう 急が ず と も ゆっくり し て ゆく と よい

ここ から は 逃げ られ ない の だ から …

( フウ ) な あん か うさんくさい わ ね あの シゲ って 男

数 日 分 の 宿 代 と 食費 が 浮く の は 確か だ

財宝 が 出りゃ あ そのまま ばっ くれよ う ぜ

あの 地図 も ちょっと 怪しい し

( おなか が 鳴る 音 )

とりあえず 何 か 食らう もん

( 風 葉 ) あ … いや …

( ムゲン ) 何 か あん だ ろ !

( 錆 弐 ) これ だったら …

ああ …

( フウ ) ちょっと 待ち なさい よ !

う っ … う う っ …

何 これ !

わさび です

か ああ あっ

いん石 など に 付着 し た 生命 体 だった と も 言わ れ て いる

誰 に も 否定 でき ない の で ある

( シゲ ) 彼 は 自称 超 能力 者 の 辺 太 ( ぺ ん た )

彼 に よって 導き 出さ れ た 埋蔵 金 の 場所

その 行く手 を 岩盤 が 阻む 場所 に は 発 破 を 仕掛け …

ある と しか 言え ない !

( 爆発 音 )

った く こき使い や がって ん ん …

( ジン ) うむ …

( フウ ) 自分 たち の せい じゃ ん

( 風 葉 ) もう 少し の 辛抱 です よ

あの 岩盤 の 向こう に 反応 が ある そう な ん で …

あれ ? あの 右手 たしか …

( フウ ) 切り落とさ れ た はず じゃ なかった っけ ?

気のせい かな …

( 爆発 音 ) ( フウ ) ん ?

( ムゲン ) ふ ー ぬ っ

ハア …

( フウ ) ねえ あれ から 何 日 たった ん だ ろ う …

( ジン ) うむ 数 日 の 気 も する が 数 か月 の 気 も する

こうして いる と 時 が たつ の を 忘れ ち まう

我ら が ここ で 過ごし た 5 年 あまり

今 の 世 を のうのうと 治め て いる 源氏 ( げ ん じ ) の 天下 も 終わる

源氏 ?

った く 何 が “ いざ 鎌倉 ( かまくら ) ” だって え の

頼 朝 ( より と も ) の 野郎 が いい 気 に なり や がって

鎌倉 ?

あの … N 今 って 徳川 ( とく がわ ) の 時代 で …

( 錆 弐 ) う っし ゃ あ ちょっくら 休憩 する か

( 風 葉 ) ああ

やっぱり ここ の 人 たち ちょっと 怪しく ない ?

大体 わさび なんて よく 食べ られる わ

たしか …

わさび に は 殺菌 や 防腐 効果 が ある らしい が …

( フウ ) ん ?

あれ ? あの 人 たち たしか …

腐って る ?

まさか …

体 が 腐 ん ない よう に わさび を ?

( フウ ) ヒイッ

どう です ?

ここ は 浮き世 を 忘れる に は もってこい の 場所 でしょ ?

あんた たち 何者 な の ?

( シゲ ) お やおや

これ は いきなり 哲学 的 な 問いかけ です ねえ

いったい 私 は 何者 な の か …

私 も それ を 知り たい と 思って た ところ です よ

( 辺 太 ) 親方 や っぱ 人手 が 足り ませ ん

うん しかたがない

応援 を 呼ぶ と し ます か

失礼 …

ああ … バテ た バテ た

( ムゲン の せき込む 声 )

ああ …

また 胸焼け が …

あ … ああ

( ムゲン の せき込む 声 )

あ … そう いえ ば あの とき …

( フウ ) まさか …

二 人 が 食べ た の は マツタケ じゃ なかった ん じゃ …

怪しい … あんた ら も ?

( ムゲン の せき込む 声 ) ( フウ ) ヒイッ

ああ ? 何 だ あいつ

( ジン ) そう いえ ば 気 に なって いた ん だ が …

( ムゲン ) あん ?

( ジン ) あの 平家 の 家系 図 なんか おかしく ない か ?

( ムゲン ) さあ な それ なら こん 中 に ある ぜ

調べ て みる か

( カラス の 鳴き声 )

ハア … ハア … ハア …

( ムゲン ) あみだ くじ み て え だ な

( シゲ ) うむ …

( おなか が 鳴る 音 )

( ムゲン ) ああ … しっか し 腹 減った

これ でも 食う か

はっ

キャアアアッ

( フウ ) ああ …

イヤアッ

キャアアアッ

ハアッ ハアッ ハアッ

キャアアアッ

イヤアアッ

( フウ ) た … 助け て

キャアアアッ

もう ヤダ … もう ヤダ … N もう ヤダ ヤダ …

( フウ ) ハア … ハア … ハア …

あっ

( ジン ・ ムゲン ) ん ん ?

キャアアアッ

あ … あ …

う …

あなた 方 に も 死 ん で もらう ほか ない よう です

( ムゲン ) そういう こと かい

最初 っ から 言って くれ れ ば いつ でも 相手 して やった のに よっ !

( ムゲン ) や あっ !

オラ どう し た もう おしめ え か ?

って あれ ?

( ムゲン ) 何 だ …

なんで 死な ねえ ん だ ?

どう なって ん だ よ ?

ん ?

う わ っ コラッ

彼ら は もう 死 ん で ます から ね

殺す こと など 不可能 です よ

なあ に 大丈夫

あなた も すぐに よみがえら せ て あげ ます から

( ムゲン ) 大丈夫 じゃ ねえ よっ

オラッ

危ない 危ない

首 の 皮 一 枚 で つながり まし た よ

( ジン ) なに ? まさか …

キャッ !

はっ

源 氏 の やつ ら に 一 泡 吹かせ て やり ま しょ う

( ムゲン ) う う … う わ っ

う う … う っ う っ あ ああ …

何 言って ん の よ

今 は 江戸 時代 な ん だ から ね !

平家 も 源氏 も ない ん だ から ね !

何 だ と ?

あんた ら 5 年 の つもり が 5 百 年 も 掘って ん じゃ ない の ?

自分 たち が とっくに 死 ん でる って 分かって ん の ?

( シゲ ) フッ …

フハハハハッ

ハハハハッ

ピーチク パーチク 言って る の やら

( ジン ) ちょっと 待て ( シゲ ) ん ?

これ を よく 見ろ

( ジン ) ここ の とこ

ん ?

( フウ ) つながって ない じゃ ん って こと は …

( シゲ ) え ?

( ムゲン ) 赤 の 他人 じゃ ねえ か よ

そう お前 は 平家 の 子孫 じゃ ない

ウソ ?

つながって … ない

( ムゲン ) 他人 だ 他人

( フウ ) 残念 で し た

そんな … ここ まで 掘った のに

あんなに も こんなに も 頑張った のに …

それ が 全部 すべて が ムダ ?

そんな あっ !

あ …

あ …

つながって いよ う が いま い が 関係 な いっ つ う か

そもそも 俺 たち 血 自体 が もう ない 体 な わけ だ し

今 まで どおり の おつきあい と いう わけ に は …

いき ませ ん か …

だ ね …

( 琵琶 の 音色 )

お粗末 !

( 子ども ) あ … キノコ !

( 父親 ) うむ …

♪~

~♪

ぐ わ あ ああ あっ !


Samurai Champloo Episode 21 samurai|champloo|episode Samurai Champloo Episode 21

♪~

~♪

旅人 たち に とって 大切 な 道しるべ で あり たびびと||||たいせつ||みちしるべ|| It is an important guide for travelers, and a place where they can find their way around.

永遠 に 輝き 続ける 不滅 の 存在 だ と 考え られ て い た えいえん||かがやき|つづける|ふめつ||そんざい|||かんがえ||||

だからこそ To tell you the truth, I had hoped that this day would never come.

不吉 な 予兆 と して 恐れ られ て い た ふきつ||よちょう|||おそれ||||

その 輝き を 見 た 者 に は 何 か 悪い こと が 起きる |かがやき||み||もの|||なん||わるい|||おきる

そう 思わ れ て い た の だ |おもわ||||||

それ も その はず

多く の 人々 は 地球 が 丸い こと さえ 知ら なかった の だ おおく||ひとびと||ちきゅう||まるい|||しら|||

( フウ ) あっ 流れ星 ||ながれぼし Jin might come back.

ヒマワリ の 匂い の する お 侍 さん が 見つかり ます よう に ひまわり||におい||||さむらい|||みつかり||| He's not gonna come back unless he tries to make a move on her

無事 に 長崎 に 着け ます よう に ぶじ||ながさき||つけ|||

あと は おなか いっぱい 食べ たい よう ||||たべ||

( ムゲン ) あ ?

( ジン ) それ は …

ひょっとして マツタケ じゃ ない ?

ああ ? The bridge!

何 ? 知ら ない の ? なん|しら||

山 の 宝石 って 言わ れ て て 売れ ば 結構 いい お 金 に … やま||ほうせき||いわ||||うれ||けっこう|||きむ| The rope bridge outside the village has fallen!

あ あっ ! Was anyone on it?

ちょっと お コラ 吐き なさい よ |||はき|| Just... Just... Just... Just vomit it out.

( ジン ) キノコ と いう もの は 胞子 に よって 広がる もの だ |きのこ|||||ほうし|||ひろがる|| Weren't those two headed in that direction?

つまり 1 つ 見つかれ ば … ||みつかれ|

あ あっ ! 食べる な っ ! ||たべる||

( ムゲン ) み っけ ( フウ ) あ あっ !

( ジン ) こっち に も ( フウ ) あ あっ ! Sara was carrying those.

も う っ !

も う っ も う っ … な っ ! Somebody was on the bridge?

ああ … 食った 食った |くった|くった

( ムゲン の せき込む 音 ) ||せきこむ|おと

( ムゲン ) ああ …

( ジン ) む … 胸焼け が … ||むねやけ|

( フウ ) ない な い ない ない

ない …

全部 食べ ちゃ って … ぜんぶ|たべ||

あ … そうだ |そう だ

( ムゲン ) ああ ?

“ キノコ に 用心 しろ ” って 書 い て あった よ きのこ||ようじん|||しょ||||

( ジン ) おい !

( ムゲン ) お め え 食って から 言う な よ ||||くって||いう|| She's still alive.

( 地響き ) ( 3 人 ) ん ? じひびき|じん|

はっ ! あ あっ Jin... Where's Jin?

ああ あ あっ !

( ムゲン ) 痛 ( い て ) え |つう|||

( ジン ) 無事 か |ぶじ|

どこ ? What are we gonna do? There's no sign of Jin.

あっ ジン ?

ムゲン ?

冷た … 何 この 手 つめた|なん||て Those are for show.

まるで 死人 の … |しにん|

ヒッ … Oh, thanks for your help.

ヒャアアアッ !

( 風 葉 ( ふう ぱ ) ・ 錆 弐 ( さび に ) ) ギャアアアッ ! かぜ|は|||さび|に|||

( フウ ) キャアアアッ !

( ムゲン ) うりゃ っ

( 風 葉 ・ 錆 弐 ) ああ …\ N ギャアアアッ ! かぜ|は|さび|に||n|

ええ ?

( フウ ) すごい … 何 ここ ? ||なん|

( ジン ) 何 か を 発掘 し てる よう だ な |なん|||はっくつ|||||

( ムゲン ) ん ?

おい If only I hadn't asked him to come with me...

( 錆 弐 ) お … お ど かさ ない で くれよ さび|に|||||||

( 風 葉 ) 幽霊 か と 思った ぜ かぜ|は|ゆうれい|||おもった| I could say the same thing. If only I hadn't told him to go with you.

悪 ( わり ) いな あく||

( 2 人 ) ハア … じん|

( 風 葉 ) 気 を つけ て くれよ かぜ|は|き||||

( 琵琶 ( びわ ) の 音色 ) びわ|||ねいろ

( フウ ) ん ?

( シゲ ) 馬 に は 人 人 に は 馬 しげ|うま|||じん|じん|||うま

落ち 重なり 落ち 重なり おち|かさなり|おち|かさなり

( 琵琶 の 音色 ) びわ||ねいろ

( シゲ ) さ ばかり き 深い 谷 ひと つ を しげ||||ふかい|たに|||

平家 ( へ いけ ) の 勢 ( ぜ い ) 七万 あまり で ぞ へいけ||||ぜい|||しちまん|||

埋め尽くし 厳 泉 ( がん せ ん ) 血 を 流し うずめつくし|いわお|いずみ||||ち||ながし

死骸 の 山 と な せり しがい||やま|||

平家 物語 第 七 巻 へいけ|ものがたり|だい|なな|かん

倶利 伽藍 落 ( くり から おとし ) ぐり|がらん|おと||| Mugen. Sara's regained consciousness.

( シゲ ) 以上 ! しげ|いじょう

これ は これ は

迷い の 旅人 が こんな ところ に たどり着く と は ね まよい||たびびと|||||たどりつく|||

あの … ここ で 何 を ? |||なん|

さて 客人 |きゃくじん

この 2 つ の 穴 は 太陽 と 月 を 表し て いる こと を ご存じ か ? |||あな||たいよう||つき||あらわし|||||ごぞんじ|

星 々 の 音 を 奏で て いる こと を ご存じ か ? ほし|||おと||かなで|||||ごぞんじ|

この 琵琶 を かき鳴らせ |びわ||かきならせ

さすれば 夜空 の 星 まで 呼び寄せる |よぞら||ほし||よびよせる

何者 ( もん ) だ よ て め え は なにもの|||||||

( シゲ ) そう そう 失礼 し た ね しげ|||しつれい|||

しかし 考え て み れ ば こちら が 先客 |かんがえ|||||||せんきゃく

迷い 込ま れ た 旅人 から “ 何者 だ ” など と 言わ れる の は まよい|こま|||たびびと||なにもの||||いわ|||

どうにも 筋違い で は あり ます が |すじちがい|||||

まあ いい でしょ う

あいさつ に 序列 を つけ て “ 古い 感性 だ ” ||じょれつ||||ふるい|かんせい|

“ 体育 会 系 だ ” と 疎 ま れる の も 心外 だ たいいく|かい|けい|||うと|||||しんがい|

( フウ ) 何 が 言い たい の ? |なん||いい||

我が 輩 は シゲ わが|やから||しげ This is the only life that is open to me.

平家 の 血 を 継ぐ 者 へいけ||ち||つぐ|もの

平家 の 埋蔵 金 を 発掘 さ せ て い た だい とり ます 次第 へいけ||まいぞう|きむ||はっくつ|||||||||しだい

( フウ ) 埋蔵 金 ? |まいぞう|きむ Show me what you've got.

こんな とこ に ?

( シゲ ) ある と しか 言え ない しげ||||いえ|

だからこそ ない と 言い 切れ ない |||いい|きれ|

そんな 言葉 を 聞い た こと が あり ます か ? |ことば||ききい||||||

確かに いきなり 信じろ と いう の も 酷 な 話 で は あり ます もの ねえ たしかに||しんじろ|||||こく||はなし||||||

では これ を

見る が いい みる||

この 家系 図 こそ が 平家 の 子孫 で ある 証拠 |かけい|ず|||へいけ||しそん|||しょうこ

だからこそ この 埋蔵 金 を 頂く 権利 が ある ので 候 ( そう ろう ) ||まいぞう|きむ||いただく|けんり||||こう||

平家 の 財宝 が 埋まって いる の は 承知 の とおり へいけ||ざいほう||うずまって||||しょうち||

そして それ が 記さ れ た の が ここ … |||しるさ|||||

あぶり出し か … あぶりだし|

ウソ くさ っ うそ||

ほうほう そう やって 何でも 半信半疑 |||なんでも|はんしんはんぎ

など と いう もの が ある と でも いう の だ ろ う か

そんな 世代 間 断絶 を 生み出す の は ささい な ひと言 な ん だ よ |せだい|あいだ|だんぜつ||うみだす|||||ひとこと||||

お嬢さん おじょうさん

ぐう う …

( フウ ) 感じ 悪い 行 こ |かんじ|わるい|ぎょう| I never fought anybody like you before.

( シゲ ) そうそう … しげ|そう そう

他人 を 一面 的 に 捉える こと が 今どき の あり よう だ もの な たにん||いちめん|てき||とらえる|||いまどき||||||

しかたない … And that's fine by me!

でも 食べ て いく に は 先立つ もの が 必要 で は ない の かい ? |たべ|||||さきだつ|||ひつよう|||||

探し 始め て 早 5 年 さがし|はじめ||はや|とし

現れ し 旅人 あらわれ||たびびと

これ も 何 か の 縁 ||なん|||えん

どう かな ? 人手 不足 の 我ら を 手伝う と いう の は ||ひとで|ふそく||われら||てつだう||||

いくら 出す ? |だす

発見 の 際 に は 埋蔵 金 の 1 割 はっけん||さい|||まいぞう|きむ||わり Mugen!

その 金 一 国 の 再興 を 可能 に する 価値 が あり や |きむ|ひと|くに||さいこう||かのう|||かち|||

ああ ?

1 割 でも 相当 な 額 だ な わり||そうとう||がく||

待って よ まって| Who the hell are you?!

早く 長崎 に … はやく|ながさき|

( シゲ ) 長崎 に 行く なら なおのこと しげ|ながさき||いく|| Even though I can't see you,

腹 が 減って は 戦 も でき ぬ はら||へって||いくさ||| Powerful hatred and rage swirl within you.

働か ざる 者 食う 寝る 遊ぶ と 言う で は ない か はたらか||もの|くう|ねる|あそぶ||いう||||

まっ し ゃ あ ねえ なあ

うん

え ー |-

さっそく 彼ら に 案内 さ せよ う |かれら||あんない||| It's as if you've never been loved by anyone.

頼 ん だ よ 錆 弐 風 葉 たの||||さび|に|かぜ|は

( 錆 弐 ・ 風 葉 ) はい 親方 さび|に|かぜ|は||おやかた

( フウ ) ああ もう どうして こう なっちゃ う の かしら

ちょっと の あいだ だけ だ から ね

( シゲ ) そう 急が ず と も ゆっくり し て ゆく と よい しげ||いそが|||||||||

ここ から は 逃げ られ ない の だ から … |||にげ|||||

( フウ ) な あん か うさんくさい わ ね あの シゲ って 男 ||||||||しげ||おとこ Stay away!

数 日 分 の 宿 代 と 食費 が 浮く の は 確か だ すう|ひ|ぶん||やど|だい||しょくひ||うく|||たしか|

財宝 が 出りゃ あ そのまま ばっ くれよ う ぜ ざいほう||でりゃ||||||

あの 地図 も ちょっと 怪しい し |ちず|||あやしい|

( おなか が 鳴る 音 ) ||なる|おと

とりあえず 何 か 食らう もん |なん||くらう|

( 風 葉 ) あ … いや … かぜ|は||

( ムゲン ) 何 か あん だ ろ ! |なん||||

( 錆 弐 ) これ だったら … さび|に||

ああ …

( フウ ) ちょっと 待ち なさい よ ! ||まち|| Come back here. Hey.

う っ … う う っ …

何 これ ! なん|

わさび です

か ああ あっ

いん石 など に 付着 し た 生命 体 だった と も 言わ れ て いる いんせき|||ふちゃく|||せいめい|からだ||||いわ|||

誰 に も 否定 でき ない の で ある だれ|||ひてい|||||

( シゲ ) 彼 は 自称 超 能力 者 の 辺 太 ( ぺ ん た ) しげ|かれ||じしょう|ちょう|のうりょく|もの||ほとり|ふと|||

彼 に よって 導き 出さ れ た 埋蔵 金 の 場所 かれ|||みちびき|ださ|||まいぞう|きむ||ばしょ What?

その 行く手 を 岩盤 が 阻む 場所 に は 発 破 を 仕掛け … |ゆくて||がんばん||はばむ|ばしょ|||はつ|やぶ||しかけ There's something that I must...

ある と しか 言え ない ! |||いえ|

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

った く こき使い や がって ん ん … ||こきつかい||||

( ジン ) うむ … I'll leave it over here, so, you get it yourself.

( フウ ) 自分 たち の せい じゃ ん |じぶん|||||

( 風 葉 ) もう 少し の 辛抱 です よ かぜ|は||すこし||しんぼう||

あの 岩盤 の 向こう に 反応 が ある そう な ん で … |がんばん||むこう||はんのう||||||

あれ ? あの 右手 たしか … ||みぎて|

( フウ ) 切り落とさ れ た はず じゃ なかった っけ ? |きりおとさ||||||

気のせい かな … きのせい|

( 爆発 音 ) ( フウ ) ん ? ばくはつ|おと||

( ムゲン ) ふ ー ぬ っ ||-|| Forget it. This scratch will heal by itself.

ハア …

( フウ ) ねえ あれ から 何 日 たった ん だ ろ う … ||||なん|ひ|||||

( ジン ) うむ 数 日 の 気 も する が 数 か月 の 気 も する ||すう|ひ||き||||すう|かげつ||き||

こうして いる と 時 が たつ の を 忘れ ち まう |||じ|||||わすれ||

我ら が ここ で 過ごし た 5 年 あまり われら||||すごし||とし|

今 の 世 を のうのうと 治め て いる 源氏 ( げ ん じ ) の 天下 も 終わる いま||よ|||おさめ|||はじめ し|||||てんか||おわる

源氏 ? はじめ し

った く 何 が “ いざ 鎌倉 ( かまくら ) ” だって え の ||なん|||かまくら||||

頼 朝 ( より と も ) の 野郎 が いい 気 に なり や がって たの|あさ|||||やろう|||き||||

鎌倉 ? かまくら The eyes of a fish?

あの …\ N 今 って 徳川 ( とく がわ ) の 時代 で … |n|いま||とくがわ||||じだい|

( 錆 弐 ) う っし ゃ あ ちょっくら 休憩 する か さび|に||||||きゅうけい||

( 風 葉 ) ああ かぜ|は|

やっぱり ここ の 人 たち ちょっと 怪しく ない ? |||じん|||あやしく|

大体 わさび なんて よく 食べ られる わ だいたい||||たべ||

たしか …

わさび に は 殺菌 や 防腐 効果 が ある らしい が … |||さっきん||ぼうふ|こうか||||

( フウ ) ん ?

あれ ? あの 人 たち たしか … ||じん||

腐って る ? くさって|

まさか …

体 が 腐 ん ない よう に わさび を ? からだ||くさ||||||

( フウ ) ヒイッ

どう です ?

ここ は 浮き世 を 忘れる に は もってこい の 場所 でしょ ? ||うきよ||わすれる|||||ばしょ|

あんた たち 何者 な の ? ||なにもの||

( シゲ ) お やおや しげ|| That's too bad, I was hoping to have more fun with you.

これ は いきなり 哲学 的 な 問いかけ です ねえ |||てつがく|てき||といかけ||

いったい 私 は 何者 な の か … |わたくし||なにもの|||

私 も それ を 知り たい と 思って た ところ です よ わたくし||||しり|||おもって||||

( 辺 太 ) 親方 や っぱ 人手 が 足り ませ ん ほとり|ふと|おやかた|||ひとで||たり||

うん しかたがない Teach him how to fish, and you feed him for a lifetime.

応援 を 呼ぶ と し ます か おうえん||よぶ||||

失礼 … しつれい You say the craziest things. I didn't teach you anything.

ああ … バテ た バテ た

( ムゲン の せき込む 声 ) ||せきこむ|こえ

ああ …

また 胸焼け が … |むねやけ| You can call me Johnny.

あ … ああ

( ムゲン の せき込む 声 ) ||せきこむ|こえ

あ … そう いえ ば あの とき …

( フウ ) まさか …

二 人 が 食べ た の は マツタケ じゃ なかった ん じゃ … ふた|じん||たべ||||||||

怪しい … あんた ら も ? あやしい|||

( ムゲン の せき込む 声 ) ( フウ ) ヒイッ ||せきこむ|こえ|| Did you become attached to them?

ああ ? 何 だ あいつ |なん||

( ジン ) そう いえ ば 気 に なって いた ん だ が … ||||き|||||| Do you remember that your son's life is in your hands?

( ムゲン ) あん ?

( ジン ) あの 平家 の 家系 図 なんか おかしく ない か ? ||へいけ||かけい|ず||||

( ムゲン ) さあ な それ なら こん 中 に ある ぜ ||||||なか|||

調べ て みる か しらべ|||

( カラス の 鳴き声 ) からす||なきごえ

ハア … ハア … ハア … by tomorrow.

( ムゲン ) あみだ くじ み て え だ な

( シゲ ) うむ … しげ|

( おなか が 鳴る 音 ) ||なる|おと

( ムゲン ) ああ … しっか し 腹 減った ||||はら|へった

これ でも 食う か ||くう|

はっ

キャアアアッ because you knew damn well that she was trying to kill us.

( フウ ) ああ …

イヤアッ

キャアアアッ

ハアッ ハアッ ハアッ

キャアアアッ She was ordered by someone to befriend us.

イヤアアッ

( フウ ) た … 助け て ||たすけ|

キャアアアッ

もう ヤダ … もう ヤダ …\ N もう ヤダ ヤダ … ||||n|||

( フウ ) ハア … ハア … ハア …

あっ True enough.

( ジン ・ ムゲン ) ん ん ?

キャアアアッ Well, whoever it was who sent her, if she's trying to kill us,

あ … あ …

う …

あなた 方 に も 死 ん で もらう ほか ない よう です |かた|||し|||||||

( ムゲン ) そういう こと かい That woman can see our moves a split second before we make them.

最初 っ から 言って くれ れ ば いつ でも 相手 して やった のに よっ ! さいしょ|||いって||||||あいて||||

( ムゲン ) や あっ !

オラ どう し た もう おしめ え か ?

って あれ ?

( ムゲン ) 何 だ … |なん|

なんで 死な ねえ ん だ ? |しな|||

どう なって ん だ よ ?

ん ?

う わ っ コラッ

彼ら は もう 死 ん で ます から ね かれら|||し|||||

殺す こと など 不可能 です よ ころす|||ふかのう||

なあ に 大丈夫 ||だいじょうぶ

あなた も すぐに よみがえら せ て あげ ます から

( ムゲン ) 大丈夫 じゃ ねえ よっ |だいじょうぶ|||

オラッ

危ない 危ない あぶない|あぶない

首 の 皮 一 枚 で つながり まし た よ くび||かわ|ひと|まい|||||

( ジン ) なに ? まさか …

キャッ ! Shit.

はっ

源 氏 の やつ ら に 一 泡 吹かせ て やり ま しょ う げん|うじ|||||ひと|あわ|ふかせ|||||

( ムゲン ) う う … う わ っ

う う … う っ う っ あ ああ …

何 言って ん の よ なん|いって|||

今 は 江戸 時代 な ん だ から ね ! いま||えど|じだい|||||

平家 も 源氏 も ない ん だ から ね ! へいけ||はじめ し||||||

何 だ と ? なん||

あんた ら 5 年 の つもり が 5 百 年 も 掘って ん じゃ ない の ? ||とし||||ひゃく|とし||ほって||||

自分 たち が とっくに 死 ん でる って 分かって ん の ? じぶん||||し||||わかって||

( シゲ ) フッ … しげ|

フハハハハッ

ハハハハッ

ピーチク パーチク 言って る の やら ||いって|||

( ジン ) ちょっと 待て ( シゲ ) ん ? ||まて|しげ|

これ を よく 見ろ |||みろ

( ジン ) ここ の とこ

ん ?

( フウ ) つながって ない じゃ ん って こと は …

( シゲ ) え ? しげ|

( ムゲン ) 赤 の 他人 じゃ ねえ か よ |あか||たにん||||

そう お前 は 平家 の 子孫 じゃ ない |おまえ||へいけ||しそん||

ウソ ? うそ

つながって … ない

( ムゲン ) 他人 だ 他人 |たにん||たにん

( フウ ) 残念 で し た |ざんねん|||

そんな … ここ まで 掘った のに |||ほった|

あんなに も こんなに も 頑張った のに … ||||がんばった|

それ が 全部 すべて が ムダ ? ||ぜんぶ|||むだ

そんな あっ !

あ …

あ … You could've killed me!

つながって いよ う が いま い が 関係 な いっ つ う か |||||||かんけい|||||

そもそも 俺 たち 血 自体 が もう ない 体 な わけ だ し |おれ||ち|じたい||||からだ||||

今 まで どおり の おつきあい と いう わけ に は … いま|||||||||

いき ませ ん か …

だ ね …

( 琵琶 の 音色 ) びわ||ねいろ

お粗末 ! おそまつ I want you to live, Mugen.

( 子ども ) あ … キノコ ! こども||きのこ

( 父親 ) うむ … ちちおや|

♪~

~♪

ぐ わ あ ああ あっ !