Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 07
( み くる ) お茶 です どうぞ
( キョン ) ああ どうも
あっ ?
うん おいしい です よ
ウフッ
どうぞ
( 古泉 ( こい ずみ )) ありがとう ございます 朝比奈 ( あさひ な ) さん
( キョン ) 5 月 に ハルヒ が SOS 団 を 立ち上げて
早くも 今 は 6 月 だ
実は この 間 に 俺 は
世界 が こむら返り を 起こした ような 事件 に 巻き込ま れたり した のだ が
まあ それ は それ と して
今回 は こんな 話 である
( ドア が 開く 音 ) ( ハルヒ ) みんな !
野球 大会 に 出る わ よ !
( キョン ) あれ から 今日 まで 特に これといった こと も 起こら ず
つかの間 の 平和 と 退屈 を のどかに 楽しんで いた のだ が
それ は まさしく つかの間 に すぎ なかった らしい
なぜなら …
こいつ が こんな いい 顔 で 笑い だす と
なぜ か 俺 が 疲れる カラ クリ に なって いる から である
♪~
~♪
( キョン ) 何 に 出る んだ って ?
( ハルヒ ) これ !
“ 第 9 回 市 内 アマチュア 野球 大会 ”
で … 誰 が 出る んだ って ? この 草 野球 大会 と やら に
あたし たち に 決まって る じゃ ない !
その “ あたし たち ” と いう の は 俺 たち も …
( ハルヒ ) あと 4 人 メンツ を そろえる 必要 が ある わ ね
( キョン ) 例 に よって 自分 の 都合 の 悪い 話 が 耳 に 届か ない やつ である
お前 野球 の ルール 知って ん の か ?
知って る わ よ それ くらい
野球 部 に 仮 入部 した こと も ある から ひととおり こなした わ
てんで 面白く なかった から すぐ 帰った けど
( キョン ) その 面白く なかった 野球 の 大会 に どうして 参加 し ない と いか ん の か ?
我々 の 存在 を 天下 に 知ら しめる チャンス だ わ !
この 大会 で 優勝 したら SOS 団 の 名前 が
独り歩き して いく きっかけ に なる かも しれ ない じゃ ない
いい 機会 よ
ねっ ナイスアイデア でしょ ? み くるちゃ ん
えっ ? でも …
ねっ いい でしょ 野球 ?
言 っと く けど 狙う の は 優勝 よ !
一 敗 も 許さ れ ない わ 私 は 負ける こと が 大嫌いだ から
うわ ~!
いい わ ね ?
いい んじゃ ない です か
そんなに 爽 や かに 賛成 す んな
たまに は 反論 の 一 つ でも して やれよ
宇宙 人 や UMA ( ユーマ ) を 探して 歩き回る より
よほど 健康 的だ と 思い ます が
は あ ~
で … その 試合 と やら は いつ な んだ ?
( ハルヒ ) 今週 の 日曜 ( キョン ) あさって じゃ ねえ か !
いくら なんでも 急 すぎ んだ ろ
でも もう 申し込んじゃ った し あっ 安心 して
チーム 名 は “ SOS 団 ” に し といた から
その辺 ぬかり は ない わ
他の 4 人 の メンツ は どこ から かき集める つもりだ ?
そこら を 歩いて る 暇 そうな の を 捕まえれば いい じゃ ない
( キョン ) これ を 本気で 言って んだ から な
分かった お前 は じっと して ろ
とりあえず 谷口 ( たに ぐち ) と 国 木田 ( くに き だ ) なら 暇 そう だ が …
( ハルヒ ) それ で いい わ
( キョン ) クラスメート を “ それ ” 呼ばわり する ハルヒ であった
えっ と あと 2 人 か
あの ~ あたし の お 友達 で よろしければ …
( ハルヒ ) あっ じゃあ それ ! ( キョン ) 誰 で も いい らしい
うん ? 待てよ 朝比奈 さん の 友達 ?
ちょっと 気 に なる ぞ いつ どこ の 友達 だ ?
大丈夫です この 時間 あっ …
クラス で 知り合った お 友達 です から
では 僕 も
実は 我々 に 興味 を 抱いて いる 知り合い に
( 古泉 ) 心当たり が … ( キョン ) 俺 が なんとか する
うん そう と 決まれば 早速 特訓 ね ! 特訓 !
特訓 だ と ? 今 から か ?
( ハルヒ ) そう よ ! ( キョン ) どこ で ?
あそこ で !
( 打 球音 ) ( 野球 部員 ) オーライ オーライ !
( キョン ) こうして 俺 たち は 野球 大会 な ん ぞ に 参加 する こと に な っち まった
なぜ だろう ? その 答え は 簡単だ
つまり ハルヒ は ただ 退屈だった のだ
フフ ~ ン フンッ !
( ハルヒ ) ねえ ちょっと この 場所 貸して くん ない ?
それ から 野球 道具 も
( 主将 ) ああ ? 何 言って んだ ?
あたし たち 急いで 野球 の 練習 し ない と いけない の よ
邪魔だ から ど いて
そんな わけ に いく か !
( ハルヒ ) いい じゃ ん ちょっと くらい
( ハルヒ ) ねっ み くるちゃ ん ! ( み くる ) うわ っ !
はっ ええ あっ …
あの …
( 野球 部員 たち ) おお …
( キョン ) 分かり やすい 青春 …
さあ 最初 は 千 本 ノック いく わ よ !
えっ ? ( 打 球音 )
うわ ~!
その ボール に SOS 団 の 未来 が かかって る の !
つかみ取り なさい !
( キョン ) 俺 たち の 未来 が
こんな ちっぽけな ボール に 乗って いた と は 初耳 だ
( 打 球音 )
( ハルヒ ) もう いっち ょ !
( ハルヒ ) み くるちゃ ん いく わ よ ( み くる ) ひ い ~!
( 打 球音 ) ( キョン ) あっ …
わき ゃあ ~! 痛い です ~
あっ !
( み くる ) う う … う う …
大丈夫です か ? 立て ます ?
( み くる ) あっ …
キョン 君 ダメ 私 と 仲よく なんか したら
また …
こら ~! キョン み くるちゃ ん ! 戻り なさ ~ い !
負傷 退場 だ !
もう いい わ 次 野球 部 入って !
なんで 俺 たち が ?
( 打 球音 )
よ ~ し ! 今日 は ここ まで ね !
は あ ~
驚き です ね 本当に ちょうど 1,000 本 ピッタリ です よ
そんな もん を 数えて いる お前 の ほう が 驚き だ よ
うん ? おい 長門 ( な が と )
試合 当日 だ が な 雨 を 降ら せて くれ ない か ?
雨天 中止 に なり そうな デカ いや つ を
( 長門 ) でき なく は ない
( 長門 ) ただし 推奨 は でき ない ( キョン ) なぜ だ ?
局地 的な 環境 情報 の 改ざん は
惑星 の 生態 系 に 後遺症 を 発生 さ せる 可能 性 が ある
後遺症 って どれ ぐらい 後 だ ?
数 百 年 から 1万 年
う ~ ん … じゃあ やめた ほう が いい な
いい
( キョン ) そんなこんな で 試合 の 日 が やって 来た
来 なくて も いい のに
( 鶴屋 ( つる や )) ハハハハ … きみ が キョン 君 ?
み くる から よく 聞いて る よ
ふ ~ ん へえ ~
あの … お 友達 の 鶴屋 さん です
( 谷口 ) 谷口 です よろしく お 願い し ます
( 国 木田 ) 国 木田 です ( 谷口 ) いや ~
親友 の キョン の 頼み なんで 断れ なくて
( キョン ) やれやれ …
( ハルヒ ) キョン !
ちょっと 来 なさい
何 考えて ん の ?
あんた あんな の に 野球 やら せる 気 な の ?
( キョン ) “ あんな の ” と は 失礼な あん なんでも 俺 の 妹 だ ぞ
( ハルヒ ) 小学 5 年生 10 歳 って 自己 紹介 さ れた わ
あんた の 妹 と は 思え ない くらい 素直 そうな いい 子 ね
そんな こと より あたし たち が 出る の は
一般 参加 の 野球 大会 な の
リトル リーグ じゃ ない の よ !
( キョン ) 分かって る さ ハルヒ さん
だからこそ 妹 を 連れて きた のです こと よ !
勝つ 要素 など 皆無だ が ハルヒ の する こと だ から な
間違って 優勝 でも して みろ 絶対 面倒な こと に なる
小学 5 年生 を 混ぜて おけば これ は もう 勝つ ほう が おかしい
フンッ まあい いわ ちょうど いい ハンディ ね
あんまり ボロ 勝ち して も 悪い し
( キョン ) どうやら マジ で 勝つ つもり らしい
ところで だ な
まだ 打順 も 守備 位置 も 決めて ない んだ が どう すんだ ?
ちゃんと 考えて きた わ
これ で 決めたら 文句 ない でしょ
打つ 順番 と 守る と この 2 種類 ね
それ から あたし は ピッチャー で 1 番 だ から !
お前 が 考えた の は 決める 方法 だけ か
何 ? なんか 不満 あん の ? 民主 的な 方法 でしょ
古代 ギリシャ じゃ くじ引き で 政治 家 選んで た の よ
( キョン ) 古代 ギリシャ の 政治 制度 と
現代 日本 の 草 野球 の 打順 を 一緒に する な
しかも お前 だけ 自分 の 好きな ように して
それ の どこ が 民主 的だ
まあ いい か 余計に 早く 帰れ そうだ
なん せ さっき 聞いた ところ 初戦 の 相手 は
“ 上 ヶ 原 ( かみ が はら ) パイレーツ ” と いう 大学生 チーム で
今 大会 の 優勝 候補 筆頭 だ そうだ
10 点差 が ついた 時点 で コールドゲーム に なる から
今 の うち に 帰り 支度 を して おいて 早 すぎる と いう こと は ない だろう
( 主審 ) プレー ボール !
( ピッチャー ) フッ !
( ピッチャー ) あっ ! ( 一同 ) おお ~!
( ハルヒ ) ハァ ハァ … おお っ
ハァ … ウフッ 全然 大した 球 じゃ ない わ よ !
私 に 続き なさ ~ い !
( ピッチャー ) うん …
( キャッチャー ) うん …
よろしく お 願い しま … うわ っ ! ( 球 を 捕る 音 )
( 主審 ) ストライ ~ ク ! ( キョン ) あっ !
( キョン ) 朝比奈 さん に 向かって なんて 球 投げ や がる !
当て でも して みろ 即 乱闘 だ 乱闘 パーティー だ
( ピッチャー ) フッ ! ( 球 を 捕る 音 )
( 主審 ) ストライ ~ ク ! ( ハルヒ ) み くるちゃ ん !
こう バーン と 打つ の よ バーン と ! ( 球 を 捕る 音 )
( ハルヒ ) あっ … ( 主審 ) ストライク アウト !
こら ! なんで バット 振ら ない の よ !
( 主審 ) ストライク ! ストライク ! ストライク アウト !
有希 ( ゆき )! 振ら なきゃ 当 たん ない じゃ ない の !
キョン あんた 絶対 打ち なさい よ ! 4 番 でしょ ?
( キョン ) くじ で 決まった 4 番 に 何 を 期待 しよう と いう のだ
ストライ ~ ク !
( キョン ) ハルヒ は こんな の を 長 打 に した の か ?
ストライ ~ ク !
フンッ
フッ !
( 球 を 捕る 音 ) ( 主審 ) ストライク アウト !
( ハルヒ ) アホ ~! 何 やって ん の よ !
( ハルヒ ) しまって い こ ~ う ! ( 一同 ) お ~ う !
プレー !
( ハルヒ ) フッ ! ( 主審 ) ストライク !
( 主審 ) ストライク !
ストライク アウト !
( 古泉 ) ナイスピー !
余裕 よ 余裕 ~!
( 主審 ) ファウル ボール !
( バッター ) フッ …
( ハルヒ ) うわ っ !
( キョン ) ストライク ゾーン に 直球 しか 投げ ない もん だ から
バレ て しまえば そりゃ あ 打た れる だろう
しかも 俺 たち の 守備 は サバンナ の アリ 塚 以上 に 穴 だらけ と きて いる
ザル だ !
この 回 なんとか 2 失点 で 抑え られた の は
相手 チーム の 勝利 の 女神 が 遅刻 して いる から に 違いない
日曜 くらい は ゆっくり し たい だろう から な
続く 2 回 表 の 攻撃 は あっけなく 終了 し
その 裏 の 攻撃 で あっさり 追加 点 を 取ら れた
どうやら 次の 回 で 終わり に でき そうだ
( 鶴屋 ) ハッ ( 打 球音 )
( 主審 ) アウト !
ムズ いわ ね ~ バット に 当てる だけ で 精いっぱい
やはり あれ が 必要の よう ね
( み くる ) えっ え ~? ( ハルヒ ) ちょっと タイム !
( み くる ) えっ ちょ … ちょっと ~
涼 宮 ( すずみ や ) さん … やっ やめて ~!
( ハルヒ ) ほら ! さっさと 脱いで 着替える の よ !
( み くる ) う う … ( ハルヒ ) フンッ !
( 国 木田 ) 似合う なあ ( 鶴屋 ) み くる 写 メ 撮って いい ?
ハハッ ハハハッ
ポニー の ほう が いい かしら ?
えっ ええ …
( ハルヒ ) さあ 応援 し なさい
えっ と どう やって です か ?
こう やって よ ! さあ 言え 大きな 声 で 言い なさい !
み … 皆 さ ~ ん ! 打って くださ ~ い !
お 願い だ から 頑張って ~!
おう ! 任せて ください !
( 谷口 ) あっ … ( 主審 ) ストライク アウト !
ありゃ 打て ねえ な
いい わ あんた に は 期待 して ない から
ん … ああ うん …
あっ うん …
フンッ あっ …
( 塁審 ) セーフ !
( ハルヒ ) み くるちゃ ん ! 今度 こそ 絶対 打つ の よ ~!
( ピッチャー ) フンッ あっ …
え ~ い !
( 主審 ) ストライ ~ ク ! ( ハルヒ ) み くるちゃ ん !
これ よ これ ~!
( キョン ) ありゃ 何 やって んだ ?
相手 ピッチャー の マジック ポイント を
減らそう と でも して いる の か ?
どうやら ブロック サイン を 出して いる ようです ね
( キョン ) サイン なんか 決めて た か ?
( 古泉 ) いいえ
ですが あれ は 多分
“ スクイズ を せよ ” と 言って いる んでしょう
( キョン ) ツーアウト から スリーバントスクイズ の サイン か ?
どこ か の 永世 監督 でも もう ちょっと マシ な 采配 する ぞ
( 古泉 ) 察する に 朝比奈 さん が ヒット を 打つ 可能 性 は
ほとんど ゼロ です から
まずは する わけない スクイズ を して
相手 チーム の 意表 を 突けば
ひょっとしたら 内野手 が エラー する かも しれ ず
また 朝比奈 さん でも
バット に なんとか ボール を 当てる くらい なら
できる だろう と 思った ので は ないで す か
( キョン ) 完全に バレ てる けど な
( 球 を 捕る 音 ) ( 主審 ) ストライク !
ストライク アウト !
( ハルヒ ) み くるちゃ ん !
ちょっと こっち に 来て 歯 を 食いしばり なさい !
ひ い ~!
罰 よ 罰
みんな に この 面白い 顔 を 見て もらう が いい の よ !
( み くる ) やめて くださ ~ い
( キョン ) アホ か
意味 不明な サイン を 出す お前 が 悪い
1 人 で ホーム スチール でも なんでも して ろ
( 携帯 電話 の 着信 音 ) あっ !
あっ …
( 古泉 ) マズ い こと に なり ました よ
( キョン ) 聞き たく も ない が 言って みろ
( 古泉 ) これ まで に ない 規模 の 閉鎖 空間 が 発生 し 始め ました
ものすごい 速度 で 拡大 中 の ようです
涼 宮 さん の 機嫌 が 直ら ない かぎり 拡大 し 続け
例の アレ も 暴れ 続ける … と いう こと です ね
単に 負けて る って 理由 で か ? なんて デタラメ な 野郎 だ
ひと 事 の ように 言って い ます が
これ は あなた に も 大いに 関わって いる 事件 です よ
なぜなら 打順 を 決める 際 我々 は くじ を 引き ました ね
その 結果 あなた は 4 番 に なった
別に うれしく も ない ぞ
( 古泉 ) 涼 宮 さん が 望んだ から
あなた は 4 番 バッター に なった のです
偶然で は あり ませ ん
そして あなた が まったく 4 番 らしから ぬ こと に
失望 を 感じて いる
( キョン ) 悪かった な ( 古泉 ) とにかく ―
この 回 で コールドゲーム に なら ない ように
全力 を 尽くし ましょう
ここ で 試合 が 終わる ような こと が あれば
世界 が 終わって しまう こと と 同 義 です
( ハルヒ ) こら ~! 始まる わ よ !
なんと して も 2 点 以内 に 収め なければ ね
( キョン ) ツーアウト ランナー 1・2 塁
現在 0 対 9 あと 1 点 で 強制 終了 か
( 打 球音 )
( み くる ) あっ あっ こっち に 来る ~!
( キョン ) ハァ ハァ ハァ … 間に合え !
間に合え ~!
う っ !
( み くる ) わ あっ すご ~ い ! ( キョン ) は あ ~
( 鶴屋 ) ナイスプレー やる わ きみ ~!
( 谷口 ) さすが 俺 の 親友 !
へえ ~
( 古泉 ) さっき の 話 の 続き です が ( キョン ) 顔 近い ぞ なんだ ?
あなた が 前回 涼 宮 さん と ともに あちら の 世界 に 行った 時
どう やって 戻って き ました ?
それ を 思い出さ せる な
あの 手 を 使えば ひょっとしたら また うまく いく かも しれ ませ ん
断る
そう 言う と 思って ました
では 勝つ 方法 を 採る こと に し ましょう
彼女 と は 利害 が 一致 する はずです から
( み くる ) 長門 さん とうとう …
あいつ が どうかし ました か ?
呪文 を 唱えて いる みたい
呪文 ? な んです か それ ?
えっ と … 禁 則 事項 です
呪文 か …
あっ ああ …
( 歓声 ) ( ハルヒ ) やった ~!
すごい じゃ ない の ! どこ に そんな 力 が ある の ?
これ 属性 情報 を ブースト 変更
( キョン ) 何 それ ? ( 長門 ) ホーミングモード
( ピッチャー ) フッ ! ( キョン ) う お っ !
( キョン ) すごい 飛んで る !
なるほど ホーミングモード ね
やれやれ デタラメ に も 程 が ある な
うん ?
いくら なんでも これ 以上 やる と ヤバ い
何 か こう いろいろな 意味 で …
もう 十分だ
そう
ストライク ! ストライク ! ストライク !
( キョン ) 忘れて いた が 1 回 戦 に は 90 分 の 時間 制限 が ある
よって 次の 回 は なく
この 回 を 抑え きれば 俺 たち の 勝ち と なる
( キョン ) いい の か ? 勝 っち まって
勝た なくて は なら ない でしょう
おかげ さま で 今 の ところ
閉鎖 空間 の 拡大 は 抑え られて いる ようです から ね
しかし ここ で 逆転 さ れたら サヨナラ 負け だ
( キョン ) その 場合 ハルヒ の 機嫌 が どう なる か
考える だけ ムダ だ
( 古泉 ) そこ で 提案 です
( キョン ) マジ か ? ( 古泉 ) えらく マジ です
この 回 を 最少 失点 で 切り抜ける に は それ しか 残さ れて い ませ ん
( キョン ) やれやれ …
( 主審 ) ボール !
こら ! 真面目に やれ !
せっかく 替わって あげた んだ から 負けたら 全員 に おごり だ から ね !
( キョン ) 分かって る さ
何しろ 俺 の 投球 に 世界 の 運命 が かかって いる のだ
随分 安く な っち まった なあ 世界
この ミステリアスボール ( 命名 俺 )
… の おかげ で どうやら 破滅 は 免れ そうだ
ス … ストライク ツー !
ストライク アウト !
あっ ああ …
( キョン ) 続く バッター も あっけなく 三 球 三振 に しとめ
恐らく 最後 であろう バッター も ツーストライク と なった
キョン ~! あと 1 球 で 決めちゃ いなさ ~ い !
( キョン ) 言わ れ なくて も これ で 決まって しまう であろう
すま ん 上 ヶ 原 パイレーツ
( バッター ) ラッキー ! ( キョン ) 振り 逃げ だ 長門 !
球 を 拾って 投げろ !
( ハルヒ ) 早く ~!
セカンド !
( キョン ) へ っ ? ( ハルヒ ) あれ ?
どうも すみません
我々 少し ばかり 非常識な 存在 な んです よ
( 主審 ) ゲ … ゲーム セット !
( キョン ) 長門 の インチキ マジック の おかげ で 俺 たち は 勝 っち まった わけだ が
( 古泉 ) これ から どう し ます ? 2 回 戦
( キョン ) このまま 2 回 戦 出場 は
上 ヶ 原 パイレーツ に 申し訳ない それ に …
( 古泉 ) 実は 僕 も そろそろ 仲間 の 手伝い に 行か なくて は なら ない んです よ
( キョン ) メンバー も 足りなく なる し
( キョン ) 棄権 しよう ( 古泉 ) それ が いい でしょう
どうやら 涼 宮 さん を 暇に さ せて いて は ダメ の ようです ね
今後 の 課題 と して 検討 の 余地 が あり ます
( キョン ) 十 分 楽しんだ だ ろ ? 古泉 は 急用 入った って いう し
俺 も 足 と か 腕 と か もう ガタガタの ボロボロ なんだ
ウフッ
あんた が それ で いい なら まあい いわ
おなか すいた し 昼 ごはん 食べ に 行き ま しょ
( キョン ) へい へい …
( キャプテン ) ホントに ありがとう ( キョン ) いえいえ …
では これ で
ああ きみ その バット だ が …
( 鶴屋 ) あなた が 長門 有希 ちゃん ? み くる から よく 聞いて る よ
みんな じゃ んじゃ ん 食べて よ ね ここ は キョン の おごり だ から
( キョン ) まあ いい か
思わぬ 臨時 収入 も あった こと だ しな
上 ヶ 原 パイレーツ の 健闘 を 祈る
( 選手 たち の 掛け声 )
( 選手 ) ほら ほら しっかり 打て ~!
( ドア が 開く 音 ) ( ハルヒ ) 遅れて ご め ~ ん !
ねえ 今度 は どっち が いい ?
サッカー と アメフト って 何 人 で やる スポーツ ?
この 前 の 人数 だけ で 足りる ?
( キョン ) ハルヒ の 極上 スマイル を 眺め ながら
俺 は どっち が 少人数 で 済む のだろう か と 考えて いた
アメフト いや ゲートボール に し なさい !
♪~
~♪