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スケットダンス, SKET Dance Episode 25

( 沙 羽 ) 今朝 ポスト に 入って た の 。

( 沙 羽 ) どう しよ う 家 に い て も 怖く て … 。

お 父さん も お 母 さん も 用事 が あって 出かけ ちゃ った し … 。

どう する も こう する も →

警察 に 言う しか ない だ ろ こんな の !

う っ うん … だ ね 。

( 正文 ) 待って 沙 羽 ちゃん 。

( 正文 ) 警察 は 実際 に 危害 を 加え られ ない うち は →

動か ない もん だ よ 。 お前 … 。

じゃあ どう しろ って … 。 僕 たち で 自衛 する しか ない 。

自衛 って ? ( 正文 ) とりあえず →

沙 羽 ちゃん は 必ず 友達 と 一緒に 帰る こと 。

それ から その 男 の 情報 が 少し でも 欲しい な 。

捕まえ られ れ ば いちばん いい ん だ けど →

それ は 危険 だ し な … 。

あっ そう だ 駅前 の 裏通り に さ 防犯 グッズ の 店 が でき た ん だ 。

そこ で 護身 用 の 道具 を 買 お う 。

それ いい かも ! スパン ガン と か … 。

スタンガン な 。 兄ちゃん つい て き て くれる ?

ああ すぐ 行 こ う !

《 俺 が 沙 羽 を 守る 》

( 正文 ) けど スタンガン って 確か 相手 の 動き を 一瞬 止める だけ で →

気絶 さ せる ほど の 威力 は ない はず だ よ 。

えっ … 。 そもそも そんな もの を →

持って た と し て も いざ とい う とき に →

沙 羽 ちゃん ほんと に 使える ?

あっ … 。 けど なにも ない より は … 。

うん 。 ストーカー 相手 なら むしろ 大きな 音 を 出す →

防犯 ブザー みたい な もの の ほう が いい ん じゃ ない か な ?

マスコット 人形 み たい に なって る の も ある し →

カバン に つけ とけ ば 安心 でしょ ?

( 沙 羽 ) そう かも !

すごい わ スイッチ ! ナイス アドバンス ! アドバイス ね 。

( 沙 羽 ) は ~ なんか 元気 出 て き た わ 。

《 駄目 だ … 俺 じゃ 沙 羽 を 守 れ ない 》

よし 早く 行 こ う 兄ちゃん 。

いや … 。

俺 今日 用事 あった ん だ よ な 。 スイッチ ついていって やって くれ 。

えっ … 。 ( 沙 羽 ) なに よ それ !

さっき は つい て き て くれる って … 。

だから スイッチ と 行け ば いい だ ろ 。

どう し た ん だ よ ? 兄ちゃん … 。

沙 羽 ちゃん 困って る ん だ から さ … 。

そう だ … 。 兄ちゃん ?

《 なん なん だ ? 俺 は … 》

あの さ … 。 うるさい な 。

スイッチ お前 の ほう が 頼り に なる ん だ から … 。

《 やめろ 小さい 》

お前 の ほう が 適任 だって 言って ん だ 。

《 よせ … 》

早く 行って こい よ 。

わかった 。 行 こ う 沙 羽 ちゃん 。

兄ちゃん … 。 その 呼び 方 やめ て くれ !

俺 は お前 の 兄ちゃん じゃ ない ん だ 。

見損なった よ いつも 頼り に し てる のに 。

そんな 兄ちゃん 好き じゃ ない よ 。

《 同感 だ よ 》

あら 2 人 と も 出かける の ? お 昼 は ?

ごめん 帰って き て から 食べる よ 。 ちょっと 急ぎ の 用事 で さ 。

急ぎ の 用 ?

沙 羽 ちゃん は どっち の お 嫁 さん に なり たい ?

う ~ ん … 兄ちゃん !

沙 羽 : すごい じゃ ん スイッチ !

お 嫁 に は スイッチ に もらって もら お う かな

なん だ 忘れ て いった の か 沙 羽 の 奴 … 。

あっ ? あれ は 沙 羽 の 友達 の … 。

( 雪 乃 ) 近く に 来 た から 寄って み た の 。

でも 沙 羽 ちゃん ケータイ に も 出 ない し … 。

沙 羽 なら 買い物 に 出かけ てる よ 。

なに か 用 だった ? ( 雪 乃 ) ええ 用 と いう か … 。

ん っ ? あの … 聞い てる かしら ?

ストーカー 男 の こと … 。

そい つ が どう かし た の か ! ?

ええ ちょっと 情報 仕入れ た から 伝えよ う と 思って 。

情報 ? どんな ?

あの 男 三 上 真治 って いって →

中学 の 頃 ナイフ で 同級 生 を 傷つけ た こと が ある らしい の 。

結局 周り の 人 の は からい も あって →

大きな ニュース に は なら なかった らしい けど … 。

ナイフ で 人 を 刺し た ?

ねぇ あんな 男 と わざわざ 関わり あい に なる こと ない わ 。

しばらく ほっとけ ば きっと あきらめる だ ろ う し … 。

沙 羽 !

( 沙 羽 ) ねぇ こっち かな ? 兄ちゃん の 言って た お 店 。

なかなか 見つから ない ね 。

( 正文 ) ナイフ ! ? ああ 相当 や ばい 奴 らしい 。

わかった 気 を つける よ ありがとう 。

それ と スイッチ さっき の こと だ けど … 。

( 沙 羽 ) スイッチ ! あれ あれ あの 角 の お 店 じゃ ない ! ?

( 正文 ) あ ! ほんと だ 。

あ ~ えっ と 兄ちゃん 何 ?

何でもない じゃあ な 。

兄ちゃん 。

弟 に 連絡 が と れ た 。

一応 忠告 は でき た よ 。

よかった 。

あら ? 沙 羽 ちゃん 弟 さん と 一緒に ?

ん ? ああ … 。

駅前 の 裏通り に ね 。

2 人 で 仲よく 買い物 。

ごめんなさい 私 勝手 に 勘違い し て て … 。

沙 羽 ちゃん は あなた と お付き合い し てる わけ じゃ ない の ね ?

え … は は はっ 。

いやいや そんな ん じゃ ない よ 。

て 言う か … 。

あの 2 人 が 付き合って ん だ 。

そう 。

あ ~ なんで こんな 目 に あう ん だ ろ う 。

誰 か に 恨ま れる よう な こと し た かな 私 。

世 の 中 いろんな 奴 が いる から ね 。

それ で なくて も 沙 羽 ちゃん は モテ る ん だ から さ 。

お ~ 言う ね 。

ねぇ 沙 羽 ちゃん 覚え てる ?

あの 写真 の 花火 大会 の 日 。

え ? ほら あの とき 僕ら →

2 人 で 迷子 に なっちゃ っ て … 。

どう しよ う … 。

沙 羽 ちゃん 。 こら お前 ら ! !

駄目 だ ろ 勝手 に ど っか 行っちゃ 。

あ ~ 。 兄ちゃん 。

( 歓声 )

来 て くれ た の ?

ま ~ な 当たり 前 だ ろ ?

お前 ら の 兄ちゃん だ し 。

うん

兄ちゃん は あの ころ と 変わって ない よ 。

今 も 僕ら の 兄ちゃん だ よ 。

だから … 気 に し ない で さっき の こと 。

うん 。

俺 や っぱ 心配 だ から ちょっと 2 人 の とこ 行って くる よ 。

ええ 。

え ?

どう かし た ?

あいつ まさか 。

駄目 。

待て 三 上 。

~ 《 こいつ 休日 に 家 まで 来 や がった … 》 逃がす か よ ストーカー が 。

~ 《 まさか ナイフ を … 》 三 上 真治 だ な 。

あそこ で 何 を し て い た ? 言え 。

ど どう し て 俺 の 名前 を … 。

そんな こと 関係ない 。 ナイフ も 持って る ん だ ろ う ?

え … 。 こっち に 渡し て もら お う か 。

な なに … 。 しら ばっ くれる な 。

あ … 。

ない … 。

君 は 何 か 勘違い し て いる … 。

僕 は ストーカー なんか じゃ ない 。

嘘 を つけ 。 沙 羽 を 付け狙って た じゃ ない か 。

それ は … 。

確か に 後 を つけ て た の は 事実 だ 。

でも 僕 は 彼女 に 告白 しよ う と し た だけ さ 。

付き合って ください って 。 は あ ?

けど 学校 の 帰り は いつも あいつ と 一緒 で なかなか … 。

言い逃れ する な 。 お前 は 中学生 の 時 →

同級 生 を 刺し た って 。

じょ 冗談 じゃ ない 。

ねぇ その 話 も しか して 雪 乃 に 聞い た の ?

なに ? 知って る の か ?

ああ 知って る も 何 も 僕 は 彼女 と 付き合って た ん だ よ 。

~ 《 何 だ ? 》 中学 の 卒業 式 の 日 に 雪 乃 から 告白 さ れ て … 。

《 どう いう こと だ ? 》

もっとも すぐ 別れ た ん だ けど ね 。

彼女 普段 は おとなしく て いい 子 な ん だ けど →

感情 の 起伏 が 激しい と いう か … 。

《 こいつ 何 を 言って る ? 》

別れる とき も 大変 だった よ 。

わめい て 泣 い て 聞い て くれ なく て … 。

だけど 僕 は 彼女 から 逃げ たい 気持 も あって か →

新入 生 の 中 で 評判 の いい 沙 羽 ちゃん に →

ひそか に 一目 惚れ し て … 。

三 上 : 彼女 に 告白 し たい ん だ 。

わかった わ じゃあ 別れ て あげる

( 三 上 ) だ けど その 日 から →

いつも 雪 乃 が 沙 羽 ちゃん の そば に … 。

僕 の 告白 を 邪魔 し て 大方 ストーカー 扱い し て た ん だ ろ ?

ちょ ちょっと 待って くれ 。

じゃあ さっき 彼女 が 言って た ナイフ の 話 って の は 。

それ は 中学 2 年 の とき 雪 乃 自身 が 起こし た 事件 だ よ 。

彼女 は とにかく 思い込み が 激しい から →

もし かして 僕 の こと で 沙 羽 ちゃん に →

恨み を 抱 い てる かも しれ ない … 。

じゃあ あの 女 が 家 に 来 た の は … 。

あ 偶然 ね 。

ほんと 偶然 。

僕 は その こと も 伝え たく て … 。

く そ っ 。

《 逃げろ 沙 羽 スイッチ 》

あ 雨 … 。

どう し た の ? 雪 乃 ちゃん 。

彼 氏 と 仲よく デート か … 。

すてき な 休日 です こと 。

え ? 何 ?

私 は あんた の おかげ で フラ れ た って いう のに … 。

友達 だ から … 知ら れ たく ない から … 。

せっかく 気づか れ ない よう に 済ま そう と し た のに … 。

全部 バレ ちゃ った 。

終わり だ わ … もう 私 に は 何も ない 。

何 も … 何 も … 。

沙 羽 ちゃん !

( 悲鳴 )

沙 羽 ! スイッチ !

え ?

( 倒れる 音 )

い … や … 。

( ざわめき )

( 沙 羽 の 悲鳴 )

( サイレン )

ああ … ああ … 。

スイッチ !

( サイレン )

和義 … 正文 が … 。

正文 が 死 ん じゃ った よ ぉ … 。

和義 … 。

平井 雪 乃 の 事情 聴取 を 行い まし た 。

当初 は 沙 羽 さん を 傷つける つもり だった らしい の です が →

人 を 傷つける に は その 人 の 大切 な もの を →

傷つける ほう が いい と か なんとか … 。

つまり … 。

つまり 正文 さん を 沙 羽 さん の 恋人 だ と →

勘違い を し て い た よう で … 。

《 何 を … 何 を 言って いる 》

本人 も 殺す つもり まで は なかった と →

供述 し て いる の です が その … 。

いまだ 取り乱し て おり 要領 を 得 ず … 。

て いう か あの 2 人 が つきあって ん だ 。

そう …

和義 ! 和義 ! ( 和義 の 叫び声 )

《 俺 だ … なん だ 俺 の せい か … 。

俺 が 言った くだらない ひと言 の せい で →

スイッチ は … 正文 は 死 ん だ の か 》

和義 ちゃん 。 ( 読経 )

この たび は … 。 おばさん 。

沙 羽 は ? ごめん ね 。

誰 より 来 なきゃ いけ ない と いう のに … 。

あの 子 まだ 立ち直 れ なく て … 。

兄ちゃん 見 て 見 て !

《 弟 に は 才能 が あり 世 の 中 に 必要 と さ れ →

将来 は 名 を 成す はず の 人間 だった 。

俺 と 違って … 》

正文 : スイッチ って あだ名 結構 気 に 入って ん だ

《 スイッチ が い ない ? もう この世 に 存在 し ない ?

そんな バカ な … 俺 が 言った ひと言 の せい で … 》

《 なぜ 俺 が 生き て いる ? 》

短く ? へ ぇ 珍しい ね 笛吹 君 。

いつも この くらい な の に 心境 の 変化 と か ?

ええ 。 って いう か もう 自分 を ぶ っ 殺し たく て 。

え 何 ? あっ いらっしゃい ませ 。

ただいま 。 ( ドア の 開く 音 )

ハッ ! 和義 あんた どう いう … 。

メガネ は レンズ を 取り替え て 伊達 メガネ に し た ん だ 。

似合う かい ? どう いう こと よ !

そんな こと し た って 正文 が 帰って くる わけない でしょ !

やめ て よ もう … あんた が 正文 の 代わり に なる って いう の ! ?

おかしい わ よ 和義 !

《 別に … 別に スイッチ に な ろ う と し た わけ じゃ ない 。

ただ スイッチ を 失って は いけ ない と →

少し でも 彼 の 姿 を この世 に とどめ て おき たい と →

そう 思った だけ な ん だ 。

何 か おかしい かい ? 》

バカ みたい 。

スイッチ に なる の ? 兄ちゃん が 。

どう なる の ? それ で 。 さ ぁ 。

自分 で 罰 を 負った ん でしょ ? 兄ちゃん は そう いう 人 よ !

何 よ ! 自分 を 責め ない で 私 を 責め れ ば いい じゃ ない !

じゃあ な 沙 羽 。

うん … ごめん ね 。

ごめん … 本当 に 。

私 は 兄ちゃん み たい に 強く ない から 。

《 強い だって ? 俺 が ? 》

元気 で な 。 そっち も 。

《 俺 たち は もう 二 度 と 会う こと は ない だ ろ う と →

わかって い た 》

好き だった … 。

私 も … !

《 また 失って 1 人 に なった … 》

イメチェン って やつ か ? 笛吹 って 目 よかった よ な 。

弟 さん 亡くなった ん だって ね 。

あぁ … それ 聞い た 。 さっき 話しかけ たら →

「 俺 の こと は スイッチ って 呼 ん で くれ 」 って 。

それ 弟 さん の あだ名 らしい よ 。

うん 。 私 知って る けど 今 見た目 超 似 てる し … 。

なん だ よ それ 怖 え よ なんか … 。

私 お 葬式 行った ん だ けど さ 笛吹 君 全然 涙 と か →

流し て なく て 様子 も ちょっと 変 だった なぁ 。

仲 よかった らしい し や っぱ ショック だ よ ね 。

《 朝 が 来 て 学校 に 行き 夜 が 来 たら 眠った 。

そして 朝 が 来 たら 学校 に 行き 夜 が 来 たら 眠った 》

ごちそうさま 。 行って き ます 。

どう かし た ? いや 大丈夫 だ よ … 。

行って き ます 。

あっ おはよう ! チーッス !

昨日 よく 眠 れ た ? マジ 眠 れ た 。

~ 《 何 を やって いる ん だ 俺 は … 》 ~ 帰 ろ う … 。 ~ そんな 兄ちゃん 好き じゃ ない よ 違う ん だ スイッチ … ごめん な 俺 が 悪かった … 。

なぁ スイッチ パソコン 見てくれ よ 。 テスト の 結果 どう だった ?

《 こんな こと に なる なんて … もっと しゃべり たい よ スイッチ … 。

話し たい こと が たくさん ある ん だ … 》

~ 《 窓 から 入って くる 風 が 不快 で 俺 は 窓 を 閉め た 》 って いう か あの 2 人 が つきあって ん だ

《 俺 は … しゃべる こと を やめ た 》

沙 羽 : 兄ちゃん また いつか 3 人 で 行 こ う ね 花火 大会 。

あぁ いつか な

いつか … か … 。

スイッチ … 。

和義 夕飯 ここ 置 い とく わ ね 。

あ ~ あ ~ 僕 は スイッチ 。 聞こえる か な 。

《 あぁ 聞こえる よ 》

あ い う え お これ で いい か ?

《 あぁ それ で いい 》

俺 は 誰 だ ?

《 その 窓 が こじ開け られ 救い の 手 が 差し伸べ られる の は →

もう 少し 先 の 話 だ 》

( 百 香 ) 土 に 埋まって 星 見る かい ?

( ボッスン / ヒメコ / 振 蔵 ) お ぉ ~ ! !

( 震 平 ) マ マジ ! ? マジ 『 リバティ 真剣 』 の 声 だ !

( ヒメコ ) マジ 多い で 弟 。 ( 震 平 ) まさか 兄 上 が →

マジ マジ ねえさん の ダチ だった なんて ! ( 振 蔵 ) いかに も 。 何 を 隠そう →

こちら の 百 香 殿 は 拙者 の 一 番 弟子 。

( 百 香 ) あぁ ? 誰 が 弟子 だ って ? ( 振 蔵 ) え ぇ っ ! ? いや … 。

( ヒメコ ) ま ぁ ま ぁ ここ は 振 蔵 に 。 ( ボッスン ) 花 持た せ て やれ よ 。

ねえさん が そう 言う なら … 。 おい ! 俺 は 無視 か よ ! !

うるさい よ ボス 男 。

ねえさん ! あ あの … お 目 に かかれ て 光栄 っす !

どう か 俺 を 舎 弟 に し て ください ! 一生 ついていき ます ! !

おい ! な に 1 人 で ニヤ け てん だ よ ?

お め え も 来い よ そんな とこ に ポツンと し て ねえ で 。

ム … 余計 な お 世話 だ 。

( 百 香 ) あっ スイッチ ! なんとか し て くれよ この 小僧 !

情報 通 の この 俺 が 教え て やろ う か ?

彼女 の スリー サイズ および 恥ずかしい 秘密 を 。

オ … オスッ !

こら スイッチ ! そら あか ん て 。 いや 知り て え な 俺 も 。

拙者 も ! お前 ら … !

お前 ら 調子 の って たら 全員 い て こ ます ぞ !

( 沙 羽 ) 今朝 ポスト に 入って た の 。

( 沙 羽 ) どう しよ う 家 に い て も 怖く て … 。

お 父さん も お 母 さん も 用事 が あって 出かけ ちゃ った し … 。

どう する も こう する も →

警察 に 言う しか ない だ ろ こんな の !

う っ うん … だ ね 。

( 正文 ) 待って 沙 羽 ちゃん 。

( 正文 ) 警察 は 実際 に 危害 を 加え られ ない うち は →

動か ない もん だ よ 。 お前 … 。

じゃあ どう しろ って … 。 僕 たち で 自衛 する しか ない 。

自衛 って ? ( 正文 ) とりあえず →

沙 羽 ちゃん は 必ず 友達 と 一緒に 帰る こと 。

それ から その 男 の 情報 が 少し でも 欲しい な 。

捕まえ られ れ ば いちばん いい ん だ けど →

それ は 危険 だ し な … 。

あっ そう だ 駅前 の 裏通り に さ 防犯 グッズ の 店 が でき た ん だ 。

そこ で 護身 用 の 道具 を 買 お う 。

それ いい かも ! スパン ガン と か … 。

スタンガン な 。 兄ちゃん つい て き て くれる ?

ああ すぐ 行 こ う !

《 俺 が 沙 羽 を 守る 》

( 正文 ) けど スタンガン って 確か 相手 の 動き を 一瞬 止める だけ で →

気絶 さ せる ほど の 威力 は ない はず だ よ 。

えっ … 。 そもそも そんな もの を →

持って た と し て も いざ とい う とき に →

沙 羽 ちゃん ほんと に 使える ?

あっ … 。 けど なにも ない より は … 。

うん 。 ストーカー 相手 なら むしろ 大きな 音 を 出す →

防犯 ブザー みたい な もの の ほう が いい ん じゃ ない か な ?

マスコット 人形 み たい に なって る の も ある し →

カバン に つけ とけ ば 安心 でしょ ?

( 沙 羽 ) そう かも !

すごい わ スイッチ ! ナイス アドバンス ! アドバイス ね 。

( 沙 羽 ) は ~ なんか 元気 出 て き た わ 。

《 駄目 だ … 俺 じゃ 沙 羽 を 守 れ ない 》

よし 早く 行 こ う 兄ちゃん 。

いや … 。

俺 今日 用事 あった ん だ よ な 。 スイッチ ついていって やって くれ 。

えっ … 。 ( 沙 羽 ) なに よ それ !

さっき は つい て き て くれる って … 。

だから スイッチ と 行け ば いい だ ろ 。

どう し た ん だ よ ? 兄ちゃん … 。

沙 羽 ちゃん 困って る ん だ から さ … 。

そう だ … 。 兄ちゃん ?

《 なん なん だ ? 俺 は … 》

あの さ … 。 うるさい な 。

スイッチ お前 の ほう が 頼り に なる ん だ から … 。

《 やめろ 小さい 》

お前 の ほう が 適任 だって 言って ん だ 。

《 よせ … 》

早く 行って こい よ 。

わかった 。 行 こ う 沙 羽 ちゃん 。

兄ちゃん … 。 その 呼び 方 やめ て くれ !

俺 は お前 の 兄ちゃん じゃ ない ん だ 。

見損なった よ いつも 頼り に し てる のに 。

そんな 兄ちゃん 好き じゃ ない よ 。

《 同感 だ よ 》

あら 2 人 と も 出かける の ? お 昼 は ?

ごめん 帰って き て から 食べる よ 。 ちょっと 急ぎ の 用事 で さ 。

急ぎ の 用 ?

沙 羽 ちゃん は どっち の お 嫁 さん に なり たい ?

う ~ ん … 兄ちゃん !

沙 羽 : すごい じゃ ん スイッチ !

お 嫁 に は スイッチ に もらって もら お う かな

なん だ 忘れ て いった の か 沙 羽 の 奴 … 。

あっ ? あれ は 沙 羽 の 友達 の … 。

( 雪 乃 ) 近く に 来 た から 寄って み た の 。

でも 沙 羽 ちゃん ケータイ に も 出 ない し … 。

沙 羽 なら 買い物 に 出かけ てる よ 。

なに か 用 だった ? ( 雪 乃 ) ええ 用 と いう か … 。

ん っ ? あの … 聞い てる かしら ?

ストーカー 男 の こと … 。

そい つ が どう かし た の か ! ?

ええ ちょっと 情報 仕入れ た から 伝えよ う と 思って 。

情報 ? どんな ?

あの 男 三 上 真治 って いって →

中学 の 頃 ナイフ で 同級 生 を 傷つけ た こと が ある らしい の 。

結局 周り の 人 の は からい も あって →

大きな ニュース に は なら なかった らしい けど … 。

ナイフ で 人 を 刺し た ?

ねぇ あんな 男 と わざわざ 関わり あい に なる こと ない わ 。

しばらく ほっとけ ば きっと あきらめる だ ろ う し … 。

沙 羽 !

( 沙 羽 ) ねぇ こっち かな ? 兄ちゃん の 言って た お 店 。

なかなか 見つから ない ね 。

( 正文 ) ナイフ ! ? ああ 相当 や ばい 奴 らしい 。

わかった 気 を つける よ ありがとう 。

それ と スイッチ さっき の こと だ けど … 。

( 沙 羽 ) スイッチ ! あれ あれ あの 角 の お 店 じゃ ない ! ?

( 正文 ) あ ! ほんと だ 。

あ ~ えっ と 兄ちゃん 何 ?

何でもない じゃあ な 。

兄ちゃん 。

弟 に 連絡 が と れ た 。

一応 忠告 は でき た よ 。

よかった 。

あら ? 沙 羽 ちゃん 弟 さん と 一緒に ?

ん ? ああ … 。

駅前 の 裏通り に ね 。

2 人 で 仲よく 買い物 。

ごめんなさい 私 勝手 に 勘違い し て て … 。

沙 羽 ちゃん は あなた と お付き合い し てる わけ じゃ ない の ね ?

え … は は はっ 。

いやいや そんな ん じゃ ない よ 。

て 言う か … 。

あの 2 人 が 付き合って ん だ 。

そう 。

あ ~ なんで こんな 目 に あう ん だ ろ う 。

誰 か に 恨ま れる よう な こと し た かな 私 。

世 の 中 いろんな 奴 が いる から ね 。

それ で なくて も 沙 羽 ちゃん は モテ る ん だ から さ 。

お ~ 言う ね 。

ねぇ 沙 羽 ちゃん 覚え てる ?

あの 写真 の 花火 大会 の 日 。

え ? ほら あの とき 僕ら →

2 人 で 迷子 に なっちゃ っ て … 。

どう しよ う … 。

沙 羽 ちゃん 。 こら お前 ら ! !

駄目 だ ろ 勝手 に ど っか 行っちゃ 。

あ ~ 。 兄ちゃん 。

( 歓声 )

来 て くれ た の ?

ま ~ な 当たり 前 だ ろ ?

お前 ら の 兄ちゃん だ し 。

うん

兄ちゃん は あの ころ と 変わって ない よ 。

今 も 僕ら の 兄ちゃん だ よ 。

だから … 気 に し ない で さっき の こと 。

うん 。

俺 や っぱ 心配 だ から ちょっと 2 人 の とこ 行って くる よ 。

ええ 。

え ?

どう かし た ?

あいつ まさか 。

駄目 。

待て 三 上 。

《 こいつ 休日 に 家 まで 来 や がった … 》

逃がす か よ ストーカー が 。

《 まさか ナイフ を … 》

三 上 真治 だ な 。

あそこ で 何 を し て い た ? 言え 。

ど どう し て 俺 の 名前 を … 。

そんな こと 関係ない 。 ナイフ も 持って る ん だ ろ う ?

え … 。 こっち に 渡し て もら お う か 。

な なに … 。 しら ばっ くれる な 。

あ … 。

ない … 。

君 は 何 か 勘違い し て いる … 。

僕 は ストーカー なんか じゃ ない 。

嘘 を つけ 。 沙 羽 を 付け狙って た じゃ ない か 。

それ は … 。

確か に 後 を つけ て た の は 事実 だ 。

でも 僕 は 彼女 に 告白 しよ う と し た だけ さ 。

付き合って ください って 。 は あ ?

けど 学校 の 帰り は いつも あいつ と 一緒 で なかなか … 。

言い逃れ する な 。 お前 は 中学生 の 時 →

同級 生 を 刺し た って 。

じょ 冗談 じゃ ない 。

ねぇ その 話 も しか して 雪 乃 に 聞い た の ?

なに ? 知って る の か ?

ああ 知って る も 何 も 僕 は 彼女 と 付き合って た ん だ よ 。

《 何 だ ? 》

中学 の 卒業 式 の 日 に 雪 乃 から 告白 さ れ て … 。

《 どう いう こと だ ? 》

もっとも すぐ 別れ た ん だ けど ね 。

彼女 普段 は おとなしく て いい 子 な ん だ けど →

感情 の 起伏 が 激しい と いう か … 。

《 こいつ 何 を 言って る ? 》

別れる とき も 大変 だった よ 。

わめい て 泣 い て 聞い て くれ なく て … 。

だけど 僕 は 彼女 から 逃げ たい 気持 も あって か →

新入 生 の 中 で 評判 の いい 沙 羽 ちゃん に →

ひそか に 一目 惚れ し て … 。

三 上 : 彼女 に 告白 し たい ん だ 。

わかった わ じゃあ 別れ て あげる

( 三 上 ) だ けど その 日 から →

いつも 雪 乃 が 沙 羽 ちゃん の そば に … 。

僕 の 告白 を 邪魔 し て 大方 ストーカー 扱い し て た ん だ ろ ?

ちょ ちょっと 待って くれ 。

じゃあ さっき 彼女 が 言って た ナイフ の 話 って の は 。

それ は 中学 2 年 の とき 雪 乃 自身 が 起こし た 事件 だ よ 。

彼女 は とにかく 思い込み が 激しい から →

もし かして 僕 の こと で 沙 羽 ちゃん に →

恨み を 抱 い てる かも しれ ない … 。

じゃあ あの 女 が 家 に 来 た の は … 。

あ 偶然 ね 。

ほんと 偶然 。

僕 は その こと も 伝え たく て … 。

く そ っ 。

《 逃げろ 沙 羽 スイッチ 》

あ 雨 … 。

どう し た の ? 雪 乃 ちゃん 。

彼 氏 と 仲よく デート か … 。

すてき な 休日 です こと 。

え ? 何 ?

私 は あんた の おかげ で フラ れ た って いう のに … 。

友達 だ から … 知ら れ たく ない から … 。

せっかく 気づか れ ない よう に 済ま そう と し た のに … 。

全部 バレ ちゃ った 。

終わり だ わ … もう 私 に は 何も ない 。

何 も … 何 も … 。

沙 羽 ちゃん !

( 悲鳴 )

沙 羽 ! スイッチ !

え ?

( 倒れる 音 )

い … や … 。

( ざわめき )

( 沙 羽 の 悲鳴 )

( サイレン )

ああ … ああ … 。

スイッチ !

( サイレン )

和義 … 正文 が … 。

正文 が 死 ん じゃ った よ ぉ … 。

和義 … 。

平井 雪 乃 の 事情 聴取 を 行い まし た 。

当初 は 沙 羽 さん を 傷つける つもり だった らしい の です が →

人 を 傷つける に は その 人 の 大切 な もの を →

傷つける ほう が いい と か なんとか … 。

つまり … 。

つまり 正文 さん を 沙 羽 さん の 恋人 だ と →

勘違い を し て い た よう で … 。

《 何 を … 何 を 言って いる 》

本人 も 殺す つもり まで は なかった と →

供述 し て いる の です が その … 。

いまだ 取り乱し て おり 要領 を 得 ず … 。

て いう か あの 2 人 が つきあって ん だ 。

そう …

和義 ! 和義 ! ( 和義 の 叫び声 )

《 俺 だ … なん だ 俺 の せい か … 。

俺 が 言った くだらない ひと言 の せい で →

スイッチ は … 正文 は 死 ん だ の か 》

和義 ちゃん 。 ( 読経 )

この たび は … 。 おばさん 。

沙 羽 は ? ごめん ね 。

誰 より 来 なきゃ いけ ない と いう のに … 。

あの 子 まだ 立ち直 れ なく て … 。

兄ちゃん 見 て 見 て !

《 弟 に は 才能 が あり 世 の 中 に 必要 と さ れ →

将来 は 名 を 成す はず の 人間 だった 。

俺 と 違って … 》

正文 : スイッチ って あだ名 結構 気 に 入って ん だ

《 スイッチ が い ない ? もう この世 に 存在 し ない ?

そんな バカ な … 俺 が 言った ひと言 の せい で … 》

《 なぜ 俺 が 生き て いる ? 》

短く ? へ ぇ 珍しい ね 笛吹 君 。

いつも この くらい な の に 心境 の 変化 と か ?

ええ 。 って いう か もう 自分 を ぶ っ 殺し たく て 。

え 何 ? あっ いらっしゃい ませ 。

ただいま 。 ( ドア の 開く 音 )

ハッ ! 和義 あんた どう いう … 。

メガネ は レンズ を 取り替え て 伊達 メガネ に し た ん だ 。

似合う かい ? どう いう こと よ !

そんな こと し た って 正文 が 帰って くる わけない でしょ !

やめ て よ もう … あんた が 正文 の 代わり に なる って いう の ! ?

おかしい わ よ 和義 !

《 別に … 別に スイッチ に な ろ う と し た わけ じゃ ない 。

ただ スイッチ を 失って は いけ ない と →

少し でも 彼 の 姿 を この世 に とどめ て おき たい と →

そう 思った だけ な ん だ 。

何 か おかしい かい ? 》

バカ みたい 。

スイッチ に なる の ? 兄ちゃん が 。

どう なる の ? それ で 。 さ ぁ 。

自分 で 罰 を 負った ん でしょ ? 兄ちゃん は そう いう 人 よ !

何 よ ! 自分 を 責め ない で 私 を 責め れ ば いい じゃ ない !

じゃあ な 沙 羽 。

うん … ごめん ね 。

ごめん … 本当 に 。

私 は 兄ちゃん み たい に 強く ない から 。

《 強い だって ? 俺 が ? 》

元気 で な 。 そっち も 。

《 俺 たち は もう 二 度 と 会う こと は ない だ ろ う と →

わかって い た 》

好き だった … 。

私 も … !

《 また 失って 1 人 に なった … 》

イメチェン って やつ か ? 笛吹 って 目 よかった よ な 。

弟 さん 亡くなった ん だって ね 。

あぁ … それ 聞い た 。 さっき 話しかけ たら →

「 俺 の こと は スイッチ って 呼 ん で くれ 」 って 。

それ 弟 さん の あだ名 らしい よ 。

うん 。 私 知って る けど 今 見た目 超 似 てる し … 。

なん だ よ それ 怖 え よ なんか … 。

私 お 葬式 行った ん だ けど さ 笛吹 君 全然 涙 と か →

流し て なく て 様子 も ちょっと 変 だった なぁ 。

仲 よかった らしい し や っぱ ショック だ よ ね 。

《 朝 が 来 て 学校 に 行き 夜 が 来 たら 眠った 。

そして 朝 が 来 たら 学校 に 行き 夜 が 来 たら 眠った 》

ごちそうさま 。 行って き ます 。

どう かし た ? いや 大丈夫 だ よ … 。

行って き ます 。

あっ おはよう ! チーッス !

昨日 よく 眠 れ た ? マジ 眠 れ た 。

《 何 を やって いる ん だ 俺 は … 》

帰 ろ う … 。

そんな 兄ちゃん 好き じゃ ない よ

違う ん だ スイッチ … ごめん な 俺 が 悪かった … 。

なぁ スイッチ パソコン 見てくれ よ 。 テスト の 結果 どう だった ?

《 こんな こと に なる なんて … もっと しゃべり たい よ スイッチ … 。

話し たい こと が たくさん ある ん だ … 》

《 窓 から 入って くる 風 が 不快 で 俺 は 窓 を 閉め た 》

って いう か あの 2 人 が つきあって ん だ

《 俺 は … しゃべる こと を やめ た 》

沙 羽 : 兄ちゃん また いつか 3 人 で 行 こ う ね 花火 大会 。

あぁ いつか な

いつか … か … 。

スイッチ … 。

和義 夕飯 ここ 置 い とく わ ね 。

あ ~ あ ~ 僕 は スイッチ 。 聞こえる か な 。

《 あぁ 聞こえる よ 》

あ い う え お これ で いい か ?

《 あぁ それ で いい 》

俺 は 誰 だ ?

《 その 窓 が こじ開け られ 救い の 手 が 差し伸べ られる の は →

もう 少し 先 の 話 だ 》

( 百 香 ) 土 に 埋まって 星 見る かい ?

( ボッスン / ヒメコ / 振 蔵 ) お ぉ ~ ! !

( 震 平 ) マ マジ ! ? マジ 『 リバティ 真剣 』 の 声 だ !

( ヒメコ ) マジ 多い で 弟 。 ( 震 平 ) まさか 兄 上 が →

マジ マジ ねえさん の ダチ だった なんて ! ( 振 蔵 ) いかに も 。 何 を 隠そう →

こちら の 百 香 殿 は 拙者 の 一 番 弟子 。

( 百 香 ) あぁ ? 誰 が 弟子 だ って ? ( 振 蔵 ) え ぇ っ ! ? いや … 。

( ヒメコ ) ま ぁ ま ぁ ここ は 振 蔵 に 。 ( ボッスン ) 花 持た せ て やれ よ 。

ねえさん が そう 言う なら … 。 おい ! 俺 は 無視 か よ ! !

うるさい よ ボス 男 。

ねえさん ! あ あの … お 目 に かかれ て 光栄 っす !

どう か 俺 を 舎 弟 に し て ください ! 一生 ついていき ます ! !

おい ! な に 1 人 で ニヤ け てん だ よ ?

お め え も 来い よ そんな とこ に ポツンと し て ねえ で 。

ム … 余計 な お 世話 だ 。

( 百 香 ) あっ スイッチ ! なんとか し て くれよ この 小僧 !

情報 通 の この 俺 が 教え て やろ う か ?

彼女 の スリー サイズ および 恥ずかしい 秘密 を 。

オ … オスッ !

こら スイッチ ! そら あか ん て 。 いや 知り て え な 俺 も 。

拙者 も ! お前 ら … !

お前 ら 調子 の って たら 全員 い て こ ます ぞ !