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1 - Harry Potter, 10.2 ハロウィーン

10.2 ハロウィーン

毎日 たっぷり 宿題 が ある 上 、 週 三 回 の クィディッチ の 練習 で 忙しく なった 。 その せい か 、 気 が つく と 、 なんと ホグワーツ に 来て から もう 二 カ月 も 経って いた 。 今では プリベット 通り より も 城 の 方 が 自分 の 家 だ と いう 気 が して いた 。 授業 の 方 も 、 基礎 が だいぶ わかって きた ので おもしろく なって きた 。

ハロウィーン の 朝 、 パンプキンパイ を 焼く おいし そうな 匂い が 廊下 に 漂って きて 、 みんな 目 を 覚ました 。 もっと 嬉しい こと に 、「 妖精 の 魔法 」 の 授業 で フリットウィック 先生 が 、 そろそろ 物 を 飛ばす 練習 を しましょう と 言った 。 先生 が ネビル の ヒキガエル を ブンブン 飛び回ら せる の を 見て から と いう もの 、 みんな やって み たくて たまらなかった 。 先生 は 生徒 を 二 人 ずつ 組ま せて 練習 さ せた 。 ハリー は シェーマス ・ フィネガン と 組んだ ( ネビル が ハリー と 組み たくて じっと こっち を 見て いた ので 、 これ で ホッと した )。 ロン は 、 なんと 、 ハーマイオニー と 組む こと に なった 。 二 人 と も これ に は カンカン だった 。 ハリー が 箒 を 受け取って 以来 、 ハーマイオニー は 一 度 も 二 人 と 口 を きいて い なかった 。

「 さあ 、 今 まで 練習 して きた しなやかな 手首 の 動かし 方 を 思い出して 」

いつも の ように 積み重ねた 本 の 上 に 立って 、 フリットウィック 先生 は キーキー 声 で 言った 。

「 ビューン 、 ヒョイ 、 です よ 。 いい です か 、 ビューン 、 ヒョイ 。 呪文 を 正確に 、 これ も また 大切です よ 。 覚えてます ね 、 あの 魔法使い バルッフィオ は 、『 f 』 で なく 『 s 』 の 発音 を した ため 、 気 が ついたら 、 自分 が 床 に 寝転んで バッファロー が 自分 の 胸 に 乗っかって いました ね 」 これ は とても 難しかった 。 ハリー も シェーマス も ビューン 、 ヒョイ 、 と やった のに 、 空中 高く 浮く はずの 羽 は 机 の 上 に はりついた まま だ 。 シェーマス が かんしゃく を 起こして 、 杖 で 羽 を 小突いて 火 を つけて しまった ので 、 ハリー は 帽子 で 火 を 消す はめになった 。 隣 の ロン も 、 似たり寄ったり の 惨め さ だった 。

「 ウィンガデイアム レヴィオーサ ! 」 長い 腕 を 風車 の ように 振り回して ロン が 叫んで いる 。 ハーマイオニー の とんがった 声 が 聞こえる 。

「 言い 方 が まちがって る わ 。 ウィン 、 ガー ・ デイアム レヴィ ・ オーサ 。 『 ガー 』 と 長一 く きれいに 言わ なくちゃ 」

「 そんなに よく ご存知 なら 、 君 が やって みろ よ 」 と ロン が 怒鳴って いる 。

ハーマイオニー は ガウン の 袖 を まくり 上げて 杖 を ビューン と 振り 、 呪文 を 唱えた 。

「 ウィンガーデイアム レヴィオーサ ! 」 すると 、 羽 は 机 を 離れ 、 頭上 一・二 メートル ぐらい の 所 に 浮いた で は ない か 。 「 オーッ 、 よく できました ! 」 先生 が 拍手 を して 叫んだ 。 「 皆さん 、 見て ください 。 グレンジャー さん が やりました ! 」 クラス が 終わった 時 、 ロン は 最悪の 機嫌 だった 。 「 だ から 、 誰 だって あいつ に は 我慢 でき ないって いう んだ 。 まったく 悪夢 みたいな ヤツ さ 」

廊下 の 人ごみ を 押し 分け ながら 、 ロン が ハリー に 言った 。

誰 か が ハリー に ぶつかり 、 急いで 追い越して いった 。 ハーマイオニー だ 。 ハリー が 顔 を チラッ と 見る と ── 驚いた こと に 、 泣いて いる !

「 今 の 、 聞こえた みたい 」 と ハリー 。

「 それ が どうした ? 」 ロン も 少し 気 に して いた が 、「 誰 も 友達 が いないって こと は とっくに 気 が ついて いる だろう さ 」 と 言った 。 ハーマイオニー は 次の クラス に 出て 来 なかった し 、 その 日 の 午後 は 一 度 も 見かけ なかった 。 ハロウィーン の ご馳走 を 食べ に 大広間 に 向かう 途中 、 パーバティ ・ パチル が ラベンダー に 話して いる の を ハリー たち は 小 耳 に はさんだ 。 ハーマイオニー が トイレ で 泣いて いて 、 一 人 に して くれ と 言った らしい 。 ロン は また 少し バツ の 悪 そうな 額 を した が 、 大広間 で ハロウィーン の 飾りつけ を 見た 瞬間 、 ハーマイオニー の こと など 二 人 の 頭 から 吹っ飛んで しまった 。

千 匹 も の こうもり が 壁 や 天井 で 羽 を ば たつ か せ 、 もう 千 匹 が 低く たれこめた 黒雲 の ように テーブル の すぐ 上 まで 急 降下 し 、 くり抜いた かぼちゃ の 中 の ろうそく の 炎 を ちらつかせた 。 新 学期 の 始まり の 時 と 同じ ように 、 突如 金色 の 皿 に 乗った ご馳走 が 現れた 。

ハリー が 皮 つき ポテト を 皿 に よ そって いた ちょうど その 時 、 クィレル 先生 が 全速力 で 部屋 に かけこんで 来た 。 ターバン は ゆがみ 、 顔 は 恐怖 で 引きつって いる 。 みんな が 見つめる 中 を 、 クィレル 先生 は ダンブルドア 先生 の 席 まで たどり着き 、 テーブル に もたれかかり 、 あえぎあえぎ 言った 。

「 トロール が …… 地下 室 に …… お 知らせ し なくて は と 思って 」

クィレル 先生 は その場で バッタリ と 気 を 失って しまった 。

大 混乱 に なった 。 ダンブルドア 先生 が 杖 の 先 から 紫色 の 爆竹 を 何度 か 爆発 さ せて 、 やっと 静かに さ せた 。

「 監督 生 よ 」

重々しい ダンブルドア 先生 の 声 が 轟いた 。

「 すぐさま 自分 の 寮 の 生徒 を 引率 して 寮 に 帰る ように 」

パーシー は 水 を 飲み込んだ 。

「 僕 に ついて 来て ! 一 年生 は みんな 一緒に 固まって ! 僕 の 言う とおり に して いれば 、 トロール は 恐 る る に 足ら ず ! さあ 、 僕 の 後ろ に ついて 離れ ないで ! 道 を 開けて くれ 。 一 年生 を 通して くれ ! 道 を 開けて 。 僕 は 監督 生 です ! 」 「 いったい どう やって トロール は 入って きた んだろう 」 階段 を 上がり ながら ハリー は ロン に 聞いた 。 「 僕 に 聞いた って 知ら ない よ 。 トロールって 、 とっても バカな ヤツ らしい よ 。 もしかしたら ハロウィーン の 冗談 の つもり で 、 ピーブズ が 入れた の か な 」 と ロン が 答えた 。

みんな が あっちこっち の 方向 に 急いで いた 。 いろんな グループ と すれ違い 、 右往左往 して いる ハッフルパフ の 一団 を 掻き分けて 進もう と して いた ちょうど その 時 、 ハリー が 突然 ロン の 腕 を つかんだ 。

「 ちょっと 待って …… ハーマイオニー だ 」

「 あいつ が どうかした かい ? 」 「 トロール の こと 知ら ない よ 」 ロン が 唇 を かんだ 。

「 わかった 。 だけど パーシー に 気づか れ ない ように し なきゃ 」

ヒョイ と 屈 んで 、 二 人 は 反対 方向 に 行く ハッフルパフ 寮生 に 紛れ込み 、 誰 も い なく なった 方 の 廊下 を すり抜け 、 女子 用 トイレ へ と 急いだ 。 角 を 曲がった とたん 、 後ろ から 急ぎ足 で やってくる 音 が 聞こえた 。

「 パーシー だ ! 」 ロン が ささやき 、 怪獣 グリフィン の 大きな 石像 の 後ろ に ハリー を 引っ張り込んだ 。 石像 の 陰 から 目 を 凝らして 見る と 、 パーシー で は なく スネイプ だった 。 廊下 を 渡り 、 視界 から 消えて いった 。

「 何 して る んだろう 。 どうして 他の 先生 と 一緒に 地下 室 に 行か ない んだろう 」

ハリー が つぶやいた 。

「 知る もん か 」

スネイプ の 足音 が だんだん 消えて いく 方 を 耳 で 迫って 、 二 人 は できる だけ 音 を たて ない ように 身 を 屈めて 廊下 を 歩いて いった 。

「 スネイプ は 四 階 の 方 に 向かって る よ 」 と 言う ハリー を ロン が 手 を 上げて 制した 。

「 なに か 匂わ ない か ? 」 ハリー が クンクン と 鼻 を 使う と 、 汚れた 靴下 と 、 掃除 を した こと が ない 公衆 トイレ の 匂い を 混ぜた ような 悪臭 が 鼻 を ついた 。 次に 音 が 聞こえた …… 低い プァープァー と いう うなり 声 、 巨大な 足 を 引きずる ように 歩く 音 。 ロン が 指さした …… 廊下 の むこう 側 左手 から 何 か 大きな 物 が こっち に 近づいて 来る 。 二 人 が 物 影 に 隠れて 身 を 縮めて いる と 、 月 明り に 照らさ れた 場所 に その 大きな 物 が ヌーッ と 姿 を 現した 。

恐ろしい 光景 だった 。 背 は 四 メートル も あり 、 墓石 の ような 鈍い 灰色 の 肌 、 岩石 の ように ゴツゴツ の ずんぐり した 巨体 、 ハゲ た 頭 は 小さく 、 ココナッツ が ちょこんと 載って いる ようだ 。 短い 脚 は 木 の 幹 ほど 太く 、 コブ だらけ の 平たい 足 が ついて いる 。 ものすごい 悪臭 を 放って いる 。 腕 が 異常に 長い ので 、 手 に した 巨大な 棍棒 は 床 を 引きずって いる 。

トロール は ドア の 前 で 立ち止まり 、 中 を じっと 見た 。 長い 耳 を ピク つか せ 、 中身 の ない 頭 で 考えて いた が 、 やがて 前屈み に ノロノロ と 中 に 入った 。

「 鍵 穴 に 鍵 が ついた まま だ 。 あいつ を 閉じ込められる 」 ハリー が 声 を 殺して 言った 。 「 名案 だ 」 ロン の 声 は ビクビク して いる 。

トロール が 出て きません ように と 祈り ながら 、 二 人 は 開けっぱなし の ドア の 方 に ジリジリ と 進んだ 。 喉 が カラカラ だった 。 最後 の 一 歩 は 大きく ジャンプ して 、 ハリー は 鍵 を つかみ ドア を ぴしゃり と 閉めて 鍵 を かけた 。

「 やった ! 」 勝利 に 意気揚々 、 二 人 は もと 来た 廊下 を 走った が 、 曲り角 まで 来た 時 、 心臓 が 止まり そうな 声 を 聞いた ── かん高い 、 恐怖 で 立ちすくんだ ような 悲鳴 ── 今 、 鍵 を かけた ばかりの 部屋 の 中 から だ 。

「 しまった 」 ロン の 顔 は 「 血みどろ 男爵 」 ぐらい 真っ青だった 。

「 女子 用 トイレ だ ! 」 ハリー も 息 を のんだ 。

「 ハーマイオニー だ ! 」 二 人 が 同時に 叫んだ 。

これ だけ は 絶対 やり たく なかった が 、 他 に 手段 が ある だろう か ? 回れ 右 を して 二 人 は ドア へ と 全力 疾走 した 。 気 が 動転 して 鍵 が うまく 回せ ない ── 開いた ── ハリー が ドア を 開けた ── 二 人 は 突入 した 。 ハーマイオニー ・ グレンジャー は 奥 の 壁 に はりついて 縮みあがって いた 。 いまにも 気 を 失わ ん ばかりだった 。 トロール は 洗面 台 を 次々 と なぎ倒し ながら 、 ハーマイオニー に 近づいて いく 。

「 こっち に 引きつけろ ! 」 ハリー は 無我夢中 で ロン に そう 言う と 、 蛇口 を 拾って 力いっぱい 壁 に 投げつけた 。 トロール は ハーマイオニー の 一 メートル 手前 で 立ち止まった 。 ドシンドシン と こっち に 向き を 変え 、 にぶ そうな 目 を パチクリ さ せ ながら 何の 音 だろう と こっち を 見た 。 卑しい 、 小さな 目 が ハリー を 捕らえた 。 一瞬 迷った ようだった が 、 今度 は ハリー の 方 に 棍棒 を 振り上げて 近づいて きた 。

「 や ー い 、 ウスノロ ! 」 ロン が 反対 側 から 叫んで 、 金属 パイプ を 投げつけた 。 トロール は パイプ が 肩 に あたって も 何も 感じ ない ようだった が 、 それ でも 叫び声 は 聞こえた らしく 、 また 立ち止まった 。 醜い 鼻面 を 今度 は ロン の 方 に 向けた ので 、 ハリー は その 後ろ に 回り込む 余裕 が できた 。

「 早く 、 走れ 、 走る んだ ! 」 ハリー は ハーマイオニー に 向かって 叫び ながら ドア の 方 に 引っぱろう と した が 、 ハーマイオニー は 動け なかった 。 恐怖 で 口 を 開けた まま 、 壁 に ピッタリ と はりついて しまった ようだ 。

叫び声 と その こだま が トロール を 逆上 さ せて しまった ようだ 。 再び うなり 声 を 上げて 、 一 番 近く に いた もはや 逃げ場 の ない ロン の 方 に 向かって 来た 。

その 時 ハリー は 、 勇敢 と も 、 間抜け と も いえる ような 行動 に 出た 。 走って 行って 後ろ から トロール に 飛びつき 、 腕 を トロール の 首 ねっこ に 巻きつけた 。 トロール に とって ハリー が 首 に ぶら下がって る こと など 感じ も し ない が 、 さすが に 長い 棒切れ が 鼻 に 突き刺されば 気 に は なる 。

ハリー が 飛びついた 時 、 杖 は 持った まま だった ── 杖 は トロール の 鼻 の 穴 を 突き上げた 。

痛み に うなり 声 を 上げ ながら トロール は 棍棒 を メチャメチャに 振り回した が 、 ハリー は 渾身 の 力 で ピッタリ と しがみついて いた 。 ## トロール は しがみついて る ハリー を 振り払おう と もがき 、 今にも 棍棒 で ハリー に 強烈な 一撃 を 食らわし そうだった 。

ハーマイオニー は 恐ろし さ の あまり 床 に 座り込んで いる 。 ロン は 自分 の 杖 を 取り出した ── 自分 でも 何 を しよう と して いる の か わから ず に 、 最初に 頭 に 浮かんだ 呪文 を 唱えた 。

「 ウィンガ 一 ディアム レビオーサ ! 」 突然 棍棒 が トロール の 手 から 飛び出し 、 空中 を 高く 高く 上がって 、 ゆっくり 一 回転 して から ボクッ と いう いやな 音 を 立てて 持ち主 の 頭 の 上 に 落ちた 。 トロール は フラフラ した か と 思う と 、 ドサッ と 音 を 立てて その 場 に うつぶせ に 伸びて しまった 。 倒れた 衝撃 が 部屋 中 を 揺すぶった 。

ハリー は 立ち上がった 。 ブルブル 震え 、 息 も 絶え絶えだ 。 ロン は まだ 杖 を 振り上げた まま 突っ立って 、 自分 の やった こと を ボーッ と 見て いる 。

ハーマイオニー が やっと 口 を きいた 。

「 これ …… 死んだ の ? 」 「 いや 、 ノックアウト さ れた だけ だ と 思う 」 ハリー は 屈み込んで 、 トロール の 鼻 から 自分 の 杖 を 引っ張り出した 。 灰色 の 糊 の 塊 の ような 物 が ベットリ と ついて いた 。

「 ウエー 、 トロール の 鼻 くそ だ 」

ハリー は それ を トロール の ズボン で 拭き取った 。

急に バタン と いう 音 が して 、 バタバタ と 足音 が 聞こえ 、 三 人 は 顔 を 上げた 。 どんなに 大 騒動 だった か 三 人 は 気づき も し なかった が 、 物 が 壊れる 音 や 、 トロール の うなり 声 を 階下 の 誰 か が 聞きつけた に 違いない 。 まもなく マクゴナガル 先生 が 飛び込んで きた 。 その すぐ 後 に スネイプ 、 最後 は クィレル だった 。

クィレル は トロール を 一目 見た とたん 、 ヒーヒー と 弱々しい 声 を 上げ 、 胸 を 押さえて トイレ に 座り込んで しまった 。

スネイプ は トロール を のぞき込んだ 。 マクゴナガル 先生 は ハリー と ロン を 見すえた 。 ハリー は こんなに 怒った 先生 の 顔 を 初めて 見た 。 唇 が 蒼白 だ 。 グリフィンドール の ため に 五十 点 もらえる か な と いう ハリー の 望み は 、 あっという間 に 消え去った 。

「 いったい全体 あなた 方 は どういう つもり な んです か 」

マクゴナガル 先生 の 声 は 冷静だ が 怒り に 満ちて いた 。 ハリー は ロン を 見た 。 まだ 杖 を 振り上げた まま の 格好 で 立って いる 。

「 殺さ れ なかった の は 運 が よかった 。 寮 に いる べき あなた 方 が どうして ここ に いる んです か ? 」 スネイプ は ハリー に 素早く 、 鋭い 視線 を 投げかけた 。 ハリー は うつむいた 。 ロン が 杖 を 降ろせば いい のに と 思った 。

その 時 暗がり から 小さな 声 が した 。

「 マクゴナガル 先生 。 開いて ください ── 二 人 と も 私 を 探し に 来た んです 」

「 ミス ・ グレンジャー ! 」 ハーマイオニー は やっと 立ち上がった 。 「 私 が トロール を 探し に 来た んです 。 私 …… 私 一 人 で やっつけられる と 思いました ── あの 、 本 で 読んで トロール に ついて は いろんな こと を 知って た ので 」 ロン は 杖 を 取り 落とした 。 ハーマイオニー ・ グレンジャー が 先生 に 真っ赤な 嘘 を ついて いる ?

「 もし 二 人 が 私 を 見つけて くれ なかったら 、 私 、 今頃 死んで いました 。 ハリー は 杖 を トロール の 鼻 に 刺し 込んで くれ 、 ロン は トロール の 棍棒 で ノックアウト して くれました 。 二 人 と も 誰 か を 呼び に いく 時間 が なかった んです 。 二 人 が 来て くれた 時 は 、 私 、 もう 殺さ れる 寸前 で ……」

ハリー も ロン も 、 その とおり です 、 と いう 顔 を 装った 。

「 まあ 、 そういう こと でしたら ……」 マクゴナガル 先生 は 三 人 を じっと 見た 。

「 ミス ・ グレンジャー 、 なんと 愚 か しい こと を 。 たった 一 人 で 野生 の トロール を 捕まえよう なんて 、 そんな こと を どうして 考えた のです か ? 」 ハーマイオニー は うなだれた 。 ハリー は 言葉 も 出 なかった 。 規則 を 破る なんて 、 ハーマイオニー は 絶対 そんな こと を し ない 人間 だ 。 その 彼女 が 規則 を 破った ふり を して いる 。 僕たち を か ぼう ため に 。 まるで スネイプ が 菓子 を みんな に 配り はじめた ような もの だ 。

「 ミス ・ グレンジャー 、 グリフィンドール から 五 点 減点 です 。 あなた に は 失望 しました 。 怪我 が ない なら グリフィンドール 塔 に 帰った 方 が よい でしょう 。 生徒 たち が 、 さっき 中断 した パーティー の 続き を 寮 で やって います 」 ハーマイオニー は 帰って いった 。 マクゴナガル 先生 は 今度 は ハリー と ロン の 方 に 向き直った 。

「 先ほど も 言いました が 、 あなた たち は 運 が よかった 。 でも 大人 の 野生 トロール と 対決 できる 一 年生 は そう ざらに は いま せ ん 。 一 人 五 点 ずつ あげましょう 。 ダンブルドア 先生 に ご 報告 して おきます 。 帰って よろしい 」

急いで 部屋 を 出て 、 二 つ 上 の 階 に 上がる まで 二 人 は 何も 話さ なかった 。 何はともあれ 、 トロール の あの 匂い から 逃れられた の は 嬉しかった 。 「 二 人 で 十 点 は 少ない よ な 」

と ロン が ぶつ くさ 言った 。

「 二 人 で 五 点 だ ろ 。 ハーマイオニー の 五 点 を 引く と 」 と ハリー が 訂正 した 。

「 ああ やって 彼女 が 僕たち を 助けて くれた の は たしかに ありがたかった よ 。 だけど 、 僕たち が あいつ を 助けた の も たしかな んだ ぜ 」

「 僕たち が 鍵 を かけて ヤツ を ハーマイオニー と 一緒に 閉じ込めたり し なかったら 、 助け は 要ら なかった かも しれ ない よ 」 ハリー は ロン に 正確な 事実 を 思い出さ せた 。

二 人 は 太った 婦人 の 肖像 画 の 前 に 着いた 。

「 豚 の 鼻 」 の 合言葉 で 二 人 は 中 に 入って いった 。

談話 室 は 人 が いっぱいで ガヤガヤ して いた 。 みんな 談話 室 に 運ばれて きた 食べ物 を 食べて いた 。 ハーマイオニー だけ が 一 人 ポツンと 扉 の そば に 立って 二 人 を 待って いた 。 互いに 気まずい 一瞬 が 流れた 。 そして 、 三 人 と も 顔 を 見 も せ ず 、 互いに 「 ありがとう 」 と 言って から 、 急いで 食べ物 を 取り に 行った 。

それ 以来 、 ハーマイオニー ・ グレンジャー は 二 人 の 友人 に なった 。 共通 の 経験 を する こと で 互い を 好きに なる 、 そんな 特別な 経験 が ある もの だ 。 四 メートル も ある トロール を ノックアウト した と いう 経験 も まさしく それ だった 。

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毎日 たっぷり 宿題 が ある 上 、 週 三 回 の クィディッチ の 練習 で 忙しく なった 。 まいにち||しゅくだい|||うえ|しゅう|みっ|かい||||れんしゅう||いそがしく| every day|plenty|homework|||on|||||||practice||busy| I had plenty of homework every day, and I was busy practicing Quidditch three times a week. その せい か 、 気 が つく と 、 なんと ホグワーツ に 来て から もう 二 カ月 も 経って いた 。 |||き|||||||きて|||ふた|かげつ||たって| ||||||||||||||||прошло| that|cause|||||||||||||months||passed| Perhaps because of that, I realized that it had already been two months since I came to Hogwarts. 今では プリベット 通り より も 城 の 方 が 自分 の 家 だ と いう 気 が して いた 。 いまでは||とおり|||しろ||かた||じぶん||いえ||||き||| ||улица|||||||||дом||||||| now|||than||castle||||||||||||| I now felt that the castle was my home rather than Privet Street. 授業 の 方 も 、 基礎 が だいぶ わかって きた ので おもしろく なって きた 。 じゅぎょう||かた||きそ|||||||| ||||||||||интересно|| class||||foundation||significantly||||interesting|| The lessons have become more interesting because I have learned a lot about the basics.

ハロウィーン の 朝 、 パンプキンパイ を 焼く おいし そうな 匂い が 廊下 に 漂って きて 、 みんな 目 を 覚ました 。 ||あさ|||やく||そう な|におい||ろうか||ただよって|||め||さました |||тыквенный пирог||печь|||||||||||| Halloween||morning|pumpkin pie||baking|||smell||hallway||wafting|||eyes||woke On Halloween morning, the delicious smell of baking pumpkin pies drifted down the hallway, and everyone woke up. もっと 嬉しい こと に 、「 妖精 の 魔法 」 の 授業 で フリットウィック 先生 が 、 そろそろ 物 を 飛ばす 練習 を しましょう と 言った 。 |うれしい|||ようせい||まほう||じゅぎょう|||せんせい|||ぶつ||とばす|れんしゅう||し ましょう||いった |happy|||fairy||magic||class||Flitwick|||soon|object||fly|practice|||| Even better, Professor Flitwick said in the "Fairy Magic" class that it was time to practice flying things. 先生 が ネビル の ヒキガエル を ブンブン 飛び回ら せる の を 見て から と いう もの 、 みんな やって み たくて たまらなかった 。 せんせい||||ひきがえる|||とびまわら||||みて||||||||| ||||tree frog||buzz|flying around||||||||||||wanted to|couldn't bear After watching the teacher buzz Neville's toads around, everyone was eager to try it. 先生 は 生徒 を 二 人 ずつ 組ま せて 練習 さ せた 。 せんせい||せいと||ふた|じん||くま||れんしゅう|| |||||||парами|||| ||student||||two at a time|group||practice|| The teacher paired the students in pairs for practice. ハリー は シェーマス ・ フィネガン と 組んだ ( ネビル が ハリー と 組み たくて じっと こっち を 見て いた ので 、 これ で ホッと した )。 |||||くんだ|||||くみ|||||みて|||||ほっと| ||Сеймус|||собрался|||||||||||||||| ||Seamus|||teamed|||||teamed|wanted to|fixedly||||||this||relieved|relieved Harry teamed up with Seamus Finnegan (a relief, since Neville was staring at me, wanting to team up with Harry). ロン は 、 なんと 、 ハーマイオニー と 組む こと に なった 。 |||||くむ||| ||astonishingly|||teamed||| Ron, believe it or not, ended up teaming up with Hermione. 二 人 と も これ に は カンカン だった 。 ふた|じん||||||かんかん| |||||||furious| Both of them were furious about this. ハリー が 箒 を 受け取って 以来 、 ハーマイオニー は 一 度 も 二 人 と 口 を きいて い なかった 。 ||そう||うけとって|いらい|||ひと|たび||ふた|じん||くち|||| |||||с тех пор|||||||||||говорила|| ||broom||received|since||||time|||||||spoken||did not Hermione has never spoken to them since Harry received the broom.

「 さあ 、 今 まで 練習 して きた しなやかな 手首 の 動かし 方 を 思い出して 」 |いま||れんしゅう||||てくび||うごかし|かた||おもいだして ||||||гибкое|запястье||движение||| |||practice|practiced||flexible|wrist||movement|||remember "Now, remember the supple wrist movements you've been practicing so far."

いつも の ように 積み重ねた 本 の 上 に 立って 、 フリットウィック 先生 は キーキー 声 で 言った 。 |||つみかさねた|ほん||うえ||たって||せんせい|||こえ||いった |||сложенные|||||||||||| |||piled|||||||||in a high-pitched||| Standing on top of the stack of books as usual, Professor Flitwick said in a squeaky voice.

「 ビューン 、 ヒョイ 、 です よ 。 вжик||| zoom|whoosh|| Zoom, swoosh, here we go. いい です か 、 ビューン 、 ヒョイ 。 ||||прыжок |||zoom| Is it good? Zoom, swoosh. 呪文 を 正確に 、 これ も また 大切です よ 。 じゅもん||せいかくに||||たいせつです| ||точно||||важно| incantation||accurately|this|||important|you It is also important to accurately chant the spell. 覚えてます ね 、 あの 魔法使い バルッフィオ は 、『 f 』 で なく 『 s 』 の 発音 を した ため 、 気 が ついたら 、 自分 が 床 に 寝転んで バッファロー が 自分 の 胸 に 乗っかって いました ね 」  これ は とても 難しかった 。 おぼえて ます|||まほうつかい||||||||はつおん||||き|||じぶん||とこ||ねころんで|||じぶん||むね||のっかって|い ました|||||むずかしかった помню||||Барлуффио|||||с||произношение|||||||||||лежал|бивень||||||сидел|||||| remember||||Baruffio||f|||s||pronunciation||||||noticed|||floor||lying down|buffalo||||chest||riding||||||difficult You remember that wizard Balffio pronounced "s" instead of "f," so you found yourself lying on the floor with a buffalo on your chest. ハリー も シェーマス も ビューン 、 ヒョイ 、 と やった のに 、 空中 高く 浮く はずの 羽 は 机 の 上 に はりついた まま だ 。 |||||||||くうちゅう|たかく|うく||はね||つくえ||うえ|||| |||тоже||||||в воздухе||плыть||||стол||||прилипло|| ||||zoom|in a flash||||midair|high|to float|supposed to|||desk||||stuck|| Harry and Seamus both did it with a whiz and a whimper, but the feathers that were supposed to float high in the air remained stuck on the desk. シェーマス が かんしゃく を 起こして 、 杖 で 羽 を 小突いて 火 を つけて しまった ので 、 ハリー は 帽子 で 火 を 消す はめになった 。 ||||おこして|つえ||はね||こづいて|ひ|||||||ぼうし||ひ||けす|はめ に なった ||гнев|||||||поколотил|||||||||||||пришлось Seamus||tantrum||causing|||feather||poking|fire|||||||hat||fire||put out|forced to Seamus threw a tantrum and started a fire by poking his feathers with his wand, so Harry had to put out the fire with his hat. 隣 の ロン も 、 似たり寄ったり の 惨め さ だった 。 となり||||にたりよったり||みじめ|| ||||похожий||жалкое|| next||||nothing special||miserable|| Ron next door was also miserable.

「 ウィンガデイアム レヴィオーサ ! Вингардиум|Левиоса Wingardium|Levi-O-sa "Winga Diam Leviosa! 」 長い 腕 を 風車 の ように 振り回して ロン が 叫んで いる 。 ながい|うで||かざぐるま|||ふりまわして|||さけんで| |||ветряная мельница|||взмахивая|||| long|arm||windmill|||swinging|||yelling| yells Ron, swinging his long arms like windmills. ハーマイオニー の とんがった 声 が 聞こえる 。 |||こえ||きこえる ||острый||| ||shrill||| I hear Hermione's sharp voice.

「 言い 方 が まちがって る わ 。 いい|かた|||| |||ошибочно|| |||wrong|| You're saying the wrong thing. ウィン 、 ガー ・ デイアム レヴィ ・ オーサ 。 Уин|Гар|Дайам|Реви|Оса Win|gar|diem|Levy|author Wynn, Ger Dayam, Levy, Osa . 『 ガー 』 と 長一 く きれいに 言わ なくちゃ 」 ||ちょういち|||いわ| ||Наги один|||| gah||Nagai||nicely|| I have to say "Gar" cleanly. "

「 そんなに よく ご存知 なら 、 君 が やって みろ よ 」 と ロン が 怒鳴って いる 。 ||ごぞんじ||きみ||||||||どなって| ||знаешь||||||||||кричит| ||know|||||try it|||||yelling| "If you know so well, you should try it," yells Ron.

ハーマイオニー は ガウン の 袖 を まくり 上げて 杖 を ビューン と 振り 、 呪文 を 唱えた 。 ||がうん||そで|||あげて|つえ||||ふり|じゅもん||となえた ||халат||рукав||подняла|подняв||||||||произнесла ||gown||sleeve||rolled up||||whoosh||swinging|spell||chanted Hermione rolled up her gown's sleeves, shook her wand with Boon, and cast a spell.

「 ウィンガーデイアム レヴィオーサ ! Вингардиум| Wingardium| Wingerdayam Leviosa ! 」 すると 、 羽 は 机 を 離れ 、 頭上 一・二 メートル ぐらい の 所 に 浮いた で は ない か 。 |はね||つくえ||はなれ|ずじょう|ひと|ふた|めーとる|||しょ||ういた|||| ||||||над головой||||||||висела|||| |wing||desk||moved|above||||||||floated|||| Then, did the wings leave the desk and float about a meter or two above their heads? 「 オーッ 、 よく できました ! ||でき ました oh||well done Well done! 」 先生 が 拍手 を して 叫んだ 。 せんせい||はくしゅ|||さけんだ ||аплодисменты||| ||applause|||exclaimed " exclaimed the teacher, applauding. 「 皆さん 、 見て ください 。 みなさん|みて| "Everyone, please look. グレンジャー さん が やりました ! |||やり ました |||сделал Granger|||did it Granger did it! 」 クラス が 終わった 時 、 ロン は 最悪の 機嫌 だった 。 くらす||おわった|じ|||さいあくの|きげん| ||||||худший|настроение| ||||||the worst|mood| When the class was over, Ron was in the worst mood. 「 だ から 、 誰 だって あいつ に は 我慢 でき ないって いう んだ 。 ||だれ|||||がまん||ない って|| |||||||терпение|||| ||who|||||patience|||| So, everyone says that they can't put up with him. まったく 悪夢 みたいな ヤツ さ 」 |あくむ||やつ| |кошмар||| |nightmare||guy| He's like a nightmare.

廊下 の 人ごみ を 押し 分け ながら 、 ロン が ハリー に 言った 。 ろうか||ひとごみ||おし|わけ||||||いった ||толпа|||||||Гарри|| hallway||crowd||push|pushing aside|while||||| Pushing his way through the crowd in the hallway, Ron said to Harry, "I'm not going to let you do this.

誰 か が ハリー に ぶつかり 、 急いで 追い越して いった 。 だれ||||||いそいで|おいこして| |||||||обогнал| |||||bumped|hurriedly|passed| Someone bumped into Harry and hurriedly overtook him. ハーマイオニー だ 。 ハリー が 顔 を チラッ と 見る と ── 驚いた こと に 、 泣いて いる ! ||かお||||みる||おどろいた|||ないて| ||лицо|||||||||плачет| ||||glance||||surprised|||crying| When Harry glanced at his face ── To my surprise, he was crying!

「 今 の 、 聞こえた みたい 」 と ハリー 。 いま||きこえた||| now|||like|| "I think I heard it now," Harry said.

「 それ が どうした ? it||wrong " What about it ? 」 ロン も 少し 気 に して いた が 、「 誰 も 友達 が いないって こと は とっくに 気 が ついて いる だろう さ 」 と 言った 。 ||すこし|き|||||だれ||ともだち||いない って||||き|||||||いった ||||||||||||нет|||давно|||||||| ||||||||||friend||not|||long ago|||||||| Ron was a little worried, but he said, "I'm sure you've already noticed that no one has friends." ハーマイオニー は 次の クラス に 出て 来 なかった し 、 その 日 の 午後 は 一 度 も 見かけ なかった 。 ||つぎの|くらす||でて|らい||||ひ||ごご||ひと|たび||みかけ| ||||||||||||afternoon|||time||seen| Hermione didn't come to the next class, and I never saw her that afternoon. ハロウィーン の ご馳走 を 食べ に 大広間 に 向かう 途中 、 パーバティ ・ パチル が ラベンダー に 話して いる の を ハリー たち は 小 耳 に はさんだ 。 ||ごちそう||たべ||おおひろま||むかう|とちゅう||||らべんだー||はなして|||||||しょう|みみ|| ||угощение||||большой зал||||Паварти|||лаванда|||||||||||| Halloween||feast||||large hall|||way|Parvati|Peeves||lavender|||||||||brief|ear||overheard Harry and his friends overheard Parvati Patil talking to lavender on his way to the hall for a Halloween treat. ハーマイオニー が トイレ で 泣いて いて 、 一 人 に して くれ と 言った らしい 。 ||といれ||ないて||ひと|じん|||||いった| ||||||||||||сказала| ||||||one|||||||it seems Hermione was crying in the bathroom and told me to leave her alone. ロン は また 少し バツ の 悪 そうな 額 を した が 、 大広間 で ハロウィーン の 飾りつけ を 見た 瞬間 、 ハーマイオニー の こと など 二 人 の 頭 から 吹っ飛んで しまった 。 |||すこし|ばつ||あく|そう な|がく||||おおひろま||||かざりつけ||みた|しゅんかん|||||ふた|じん||あたま||ふっとんで| ||||бровь||||лоб||||||||украшение|||||||||||голов||улетело| |||a little|awkward||bad|seeming|forehead||lowered||||||decorations|||moment||||||||||blown off| Ron looked a little guilty again, but as soon as he saw the Halloween decorations in the Great Hall, thoughts of Hermione and the like flew out of both of their heads.

千 匹 も の こうもり が 壁 や 天井 で 羽 を ば たつ か せ 、 もう 千 匹 が 低く たれこめた 黒雲 の ように テーブル の すぐ 上 まで 急 降下 し 、 くり抜いた かぼちゃ の 中 の ろうそく の 炎 を ちらつかせた 。 せん|ひき|||||かべ||てんじょう||はね|||||||せん|ひき||ひくく||くろ くも|||てーぶる|||うえ||きゅう|こうか||くりぬいた|||なか||||えん|| тысяча|барашек|||летучая мышь||стена||||||||||||||низко|опустились|черная облака|||||||||||вырезанное|тыква|||свеча|свеча||||мерцала thousand|counter for small animals||possessive particle|bat|(subject marker)|wall|and|ceiling||wing||flutter|||||thousand|||low|hanging|black cloud||||||||rapid|descent||hollowed|pumpkin||||candle|flame|flame||flickered A thousand bats flapped their wings on the walls and ceilings, and another thousand descended like a low-hanging black cloud right above the table, flickering the flames of the candles inside the hollowed-out pumpkins. Тысяча летучих мышей хлопала крыльями на стенах и потолке, а еще тысяча стремительно спустилась ниже, как черные облака, почти до самого стола, и заставила пламя свечи, вырезанной из тыквы, мерцать. 新 学期 の 始まり の 時 と 同じ ように 、 突如 金色 の 皿 に 乗った ご馳走 が 現れた 。 しん|がっき||はじまり||じ||おなじ||とつじょ|きんいろ||さら||のった|ごちそう||あらわれた новый|семестр||||||||вдруг|||||села||| new|semester||||||||suddenly|||||placed|feast||appeared Just like at the start of a new school term, sumptuous food suddenly appeared on golden plates. В начале нового семестра, как и прежде, внезапно появилась угощение на золотом блюде.

ハリー が 皮 つき ポテト を 皿 に よ そって いた ちょうど その 時 、 クィレル 先生 が 全速力 で 部屋 に かけこんで 来た 。 ||かわ||ぽてと||さら|||||||じ||せんせい||ぜんそくりょく||へや|||きた ||кожура||||||よ|||||||||на полной скорости||||вбежал| ||skin|still attached|||||poured|scooping||just|||Quirrell|||full speed||room||rushed| Just as Harry was dusting his plate with skin-on potatoes, Professor Quirrell came barreling into the room at full speed. В тот момент, когда Гарри накладывал картошку в кожуре на тарелку, в комнату вбежал профессор Квиррел с максимальной скоростью. ターバン は ゆがみ 、 顔 は 恐怖 で 引きつって いる 。 たーばん|||かお||きょうふ||ひきつって| ||искривление|лицо||страх||| turban||distorted|||fear||tense| His turban is warped and his face is drawn with fear. みんな が 見つめる 中 を 、 クィレル 先生 は ダンブルドア 先生 の 席 まで たどり着き 、 テーブル に もたれかかり 、 あえぎあえぎ 言った 。 ||みつめる|なか|||せんせい|||せんせい||せき||たどりつき|てーぶる||||いった |||||||||||||дошел|||облокотившись|задыхаясь| ||staring at|||||||||seat||made his way|||leaning|gasping| As everyone stared, Professor Quirrell reached Dumbledore's seat, leaned against the table, and gasped.

「 トロール が …… 地下 室 に …… お 知らせ し なくて は と 思って 」 ||ちか|しつ|||しらせ|||||おもって тролль||||||||||| troll||underground|room|||notification||||| "Trolls ... in the basement ... I thought I had to let you know."

クィレル 先生 は その場で バッタリ と 気 を 失って しまった 。 |せんせい||そのばで|ばったり||き||うしなって| |||на месте|||||| |||on the spot|with a thud||consciousness||fainted| Dr. Quirrell passed out on the spot.

大 混乱 に なった 。 だい|こんらん|| major|chaos|| It was a big mess. Состояние полного беспорядка. ダンブルドア 先生 が 杖 の 先 から 紫色 の 爆竹 を 何度 か 爆発 さ せて 、 やっと 静かに さ せた 。 |せんせい||つえ||さき||むらさきいろ||ばくちく||なんど||ばくはつ||||しずかに|| |||||||фиолетового||петарды|||||||||| |||||head||purple||firecracker||several times||explosion|||finally|quietly|| Professor Dumbledore exploded several purple firecrackers from the end of his wand, finally quieting them down. Профессор Дамблдор несколько раз взорвал фейерверки с конца своей палочки, и наконец-то удалось привести в порядок.

「 監督 生 よ 」 かんとく|せい| режиссер|сейчас| director|| "Director student" «Это старший студент»

重々しい ダンブルドア 先生 の 声 が 轟いた 。 おもおもしい||せんせい||こえ||とどろいた ||||||прогремел dignified||||||boomed The heavy voice of Professor Dumbledore roared.

「 すぐさま 自分 の 寮 の 生徒 を 引率 して 寮 に 帰る ように 」 |じぶん||りょう||せいと||いんそつ||りょう||かえる| |||||||вести||||| immediately|||dormitory||||to lead||||| "Immediately lead the students from your dormitory back to the dormitory."

パーシー は 水 を 飲み込んだ 。 ||すい||のみこんだ ||||выпил Percy|(topic marker)|water||swallowed Percy is a fish that gets water.

「 僕 に ついて 来て ! ぼく|||きて ||follow| "Follow me! 一 年生 は みんな 一緒に 固まって ! ひと|ねんせい|||いっしょに|かたまって |||||собрались ||||together|together All the first graders get together! 僕 の 言う とおり に して いれば 、 トロール は 恐 る る に 足ら ず ! ぼく||いう|||||||こわ||||たら| |||||||тролль||страшиться||||достаточно| |||way|||had done|troll||fear||||far from enough|not If you do what I say, the trolls are scary enough! Если ты будешь делать так, как я говорю, тролли не страшны! さあ 、 僕 の 後ろ に ついて 離れ ないで ! |ぼく||うしろ|||はなれ| ||||||away| Come on, don't leave behind me! Ну что ж, следуй за мной и не отставай! 道 を 開けて くれ 。 どう||あけて| way||open| Please open the way. Убери дорогу. 一 年生 を 通して くれ ! ひと|ねんせい||とおして| |||through|for me Go through the first grade! 道 を 開けて 。 どう||あけて ||open Make way. 僕 は 監督 生 です ! ぼく||かんとく|せい| ||director|| I am a director student! 」 「 いったい どう やって トロール は 入って きた んだろう 」 階段 を 上がり ながら ハリー は ロン に 聞いた 。 |||||はいって|||かいだん||あがり||||||きいた |||troll||||||||||||| "How on earth did the troll get in?" Harry asked Ron as they climbed the stairs. 「 僕 に 聞いた って 知ら ない よ 。 ぼく||きいた||しら|| I don't know what you're asking me. « Я не знаю, спрашивай меня ». トロールって 、 とっても バカな ヤツ らしい よ 。 トロール って||ばかな|やつ|| тролли||||| troll|||||you know I heard that Troll is a very stupid guy. Говорят, тролли — это очень глупые существа. もしかしたら ハロウィーン の 冗談 の つもり で 、 ピーブズ が 入れた の か な 」 と ロン が 答えた 。 |||じょうだん||||||いれた|||||||こたえた |Halloween||joke||||PBs||put in|||||||answered Maybe Peeves put it in there as a Halloween joke," Ron replied. « Может быть, это шутка про Хэллоуин, которую вставил Пибз », — ответил Рон.

みんな が あっちこっち の 方向 に 急いで いた 。 ||||ほうこう||いそいで| ||везде||||| |(subject marker)|here and there||direction||hurriedly| Everyone was rushing in all directions. いろんな グループ と すれ違い 、 右往左往 して いる ハッフルパフ の 一団 を 掻き分けて 進もう と して いた ちょうど その 時 、 ハリー が 突然 ロン の 腕 を つかんだ 。 |ぐるーぷ||すれちがい|うおうさおう|||||いちだん||かきわけて|すすもう||||||じ|||とつぜん|||うで|| |группы|||бегать взад и вперед|||Гриффиндор||группа||продвигаясь сквозь|продолжить|||||||||вдруг|||рука||схватил |group||passing by|to and fro|||Hufflepuff||group||pushed through|trying to advance|||||||||suddenly|||arm||grabbed Just as they were making their way through the Hufflepuffs, passing groups of Hufflepuffs going left and right, Harry suddenly grabbed Ron's arm.

「 ちょっと 待って …… ハーマイオニー だ 」 |まって|| "Wait a minute, ......, it's Hermione."

「 あいつ が どうかした かい ? ||что-то случилось| ||wrong| "What's wrong with him? 」 「 トロール の こと 知ら ない よ 」 |||しら|| I don't know anything about trolls. » Не знал о троллях. ロン が 唇 を かんだ 。 ||くちびる|| ||губы|| ||lips||bit Ron bit his lip. Лон прикусил губы.

「 わかった 。 I understand. « Понял. だけど パーシー に 気づか れ ない ように し なきゃ 」 |||きづか||||| |||noticed|||||have to But we have to make sure that Percy doesn't notice us.

ヒョイ と 屈 んで 、 二 人 は 反対 方向 に 行く ハッフルパフ 寮生 に 紛れ込み 、 誰 も い なく なった 方 の 廊下 を すり抜け 、 女子 用 トイレ へ と 急いだ 。 ||くっ||ふた|じん||はんたい|ほうこう||いく||りょうせい||まぎれこみ|だれ|||||かた||ろうか||すりぬけ|じょし|よう|といれ|||いそいだ ||согнуться||||||||||||вмешавшись||||||||||проскользнуть|||||| swiftly||bent|||||opposite|direction|||Hufflepuff|Hufflepuff student||mixed in||||||||corridor||slipping through|girls|||||hurried Bending down quickly, the two mixed in with the Hufflepuff students heading in the opposite direction, slipped through the now empty hallway, and hurried to the girls' restroom. 角 を 曲がった とたん 、 後ろ から 急ぎ足 で やってくる 音 が 聞こえた 。 かど||まがった||うしろ||いそぎあし|||おと||きこえた ||поворот||||спешащими шагами||||| corner||turned||||quick pace||coming up||| As soon as they turned the corner, they heard hurried footsteps approaching from behind.

「 パーシー だ ! Перси| Percy| "It's Percy! 」 ロン が ささやき 、 怪獣 グリフィン の 大きな 石像 の 後ろ に ハリー を 引っ張り込んだ 。 |||かいじゅう|||おおきな|せきぞう||うしろ||||ひっぱりこんだ |||монстр|Гриффин|||||||||втянул ||whisper|monster|Griffin|||stone statue||||||pulled Ron whispered, pulling Harry behind a large stone statue of the monster Griffin. 石像 の 陰 から 目 を 凝らして 見る と 、 パーシー で は なく スネイプ だった 。 せきぞう||かげ||め||こらして|みる||||||| статуя||||||прищурив|||||||| stone statue||shadow||||straining|||||||Snape| When I looked closely from the shadow of the stone statue, it was Snape, not Percy. 廊下 を 渡り 、 視界 から 消えて いった 。 ろうか||わたり|しかい||きえて| |||видимость||| hallway||crossing|field of vision||| Crossed the corridor and disappeared from sight.

「 何 して る んだろう 。 なん||| "What are you doing? どうして 他の 先生 と 一緒に 地下 室 に 行か ない んだろう 」 |たの|せんせい||いっしょに|ちか|しつ||いか|| |||||basement|room|||| Why don't you go to the basement room with other teachers? "

ハリー が つぶやいた 。 ||muttered Harry tweeted. Гарри прошептал.

「 知る もん か 」 しる|| know|| "Do you know?" «Понятия не имею»

スネイプ の 足音 が だんだん 消えて いく 方 を 耳 で 迫って 、 二 人 は できる だけ 音 を たて ない ように 身 を 屈めて 廊下 を 歩いて いった 。 ||あしおと|||きえて||かた||みみ||せまって|ふた|じん||||おと|||||み||かがめて|ろうか||あるいて| ||||||||||||||||||||||||согнувшись|||| Snape||footsteps|||||direction||ear||approaching||||||sound||sound|||body||bending|hallway||walking| As Snape's footsteps gradually disappeared, the two bowed down and walked down the hallway, trying not to make as much noise as possible. Слушая, как шаги Снейпа постепенно стихали, двое старались делать как можно меньше шума и тихо шли по коридору, наклоняясь.

「 スネイプ は 四 階 の 方 に 向かって る よ 」 と 言う ハリー を ロン が 手 を 上げて 制した 。 ||よっ|かい||かた||むかって||||いう|||||て||あげて|せいした |||||||||||||||||||успокоил |||floor||||||||||||||||motioned Ron raised his hand to control Harry, who said, "Snape is heading towards the fourth floor." «Снэйп направляется на четвертый этаж», — сказал Гарри, и Рон поднял руку, чтобы его остановить.

「 なに か 匂わ ない か ? ||におわ|| ||нюхать|| ||smell|| "Do you smell anything? «Разве ты не чувствуешь запах?» 」 ハリー が クンクン と 鼻 を 使う と 、 汚れた 靴下 と 、 掃除 を した こと が ない 公衆 トイレ の 匂い を 混ぜた ような 悪臭 が 鼻 を ついた 。 ||||はな||つかう||けがれた|くつした||そうじ||||||こうしゅう|といれ||におい||まぜた||あくしゅう||はな|| ||||||||грязный|||уборка||||||общественный|||||смешал|как|вонь|||| ||sniff||nose||used||dirty|socks||cleaning||||||public|public toilet||||mixed||foul odor||||stuck to Harry sniffed, and a foul smell hit his nostrils, like a mixture of dirty socks and the smell of a public restroom that had never been cleaned. Когда Гарри начал нюхать, его настиг отвратительный запах, напоминающий смесь грязных носок и нечистот из никогда не убираемого общественного туалета. 次に 音 が 聞こえた …… 低い プァープァー と いう うなり 声 、 巨大な 足 を 引きずる ように 歩く 音 。 つぎに|おと||きこえた|ひくい|||||こえ|きょだいな|あし||ひきずる||あるく|おと |||||паука||||||||тащить||| ||||low|rumbling|||low rumbling||gigantic|foot||drag|||sound Next, I heard a sound ... A low-pitched growl, the sound of a giant dragging foot. ロン が 指さした …… 廊下 の むこう 側 左手 から 何 か 大きな 物 が こっち に 近づいて 来る 。 ||ゆびさした|ろうか|||がわ|ひだりて||なん||おおきな|ぶつ||||ちかづいて|くる |||||||с левой стороны|||||||||| ||pointed|hallway|||side|left|||||||||approaching| Ron pointed to ... Something big came up to me from the left hand on the other side of the corridor. 二 人 が 物 影 に 隠れて 身 を 縮めて いる と 、 月 明り に 照らさ れた 場所 に その 大きな 物 が ヌーッ と 姿 を 現した 。 ふた|じん||ぶつ|かげ||かくれて|み||ちぢめて|||つき|あかり||てらさ||ばしょ|||おおきな|ぶつ||||すがた||あらわした |||||||||||||||||||||||появилось|||| |||object|shadow||hiding|body||shrank|||moon|moonlight||illuminated||place||||||whoosh||figure||showed As the two crouched under the shadows, a large object appeared in the moonlight.

恐ろしい 光景 だった 。 おそろしい|こうけい| ужасное|сцена| frightening|scene| It was a terrifying sight. 背 は 四 メートル も あり 、 墓石 の ような 鈍い 灰色 の 肌 、 岩石 の ように ゴツゴツ の ずんぐり した 巨体 、 ハゲ た 頭 は 小さく 、 ココナッツ が ちょこんと 載って いる ようだ 。 せ||よっ|めーとる|||はかいし|||にぶい|はいいろ||はだ|がんせき|||ごつごつ||||きょたい|||あたま||ちいさく||||のって|| |||||||||серый|||кожа|скала|||шершавая||коренастый||гигантское тело|||голова|||кокос||маленький|лежит|| height||||||tombstone|||dull|ash gray||skin|rock|||rough||stocky||gigantic body|bald||||small|coconut||perched|perched||seems It is four meters tall, has dull gray skin like a tombstone, a rugged, chunky giant like a rock, a small bald head, and a little coconut on it. 短い 脚 は 木 の 幹 ほど 太く 、 コブ だらけ の 平たい 足 が ついて いる 。 みじかい|あし||き||みき||ふとく|こぶ|||ひらたい|あし||| короткий|нога||||ствол|||костяка|||плоский|||| short|leg||||trunk|as much as|thick|knobs|full of||flat|leg|||there The short legs are as thick as the trunk of a tree, with flat feet full of bumps. ものすごい 悪臭 を 放って いる 。 |あくしゅう||はなって| |вон||| incredible|foul odor||giving off| It emits a terrible stench. 腕 が 異常に 長い ので 、 手 に した 巨大な 棍棒 は 床 を 引きずって いる 。 うで||いじょうに|ながい||て|||きょだいな|こんぼう||とこ||ひきずって| ||необычно|||||||палка||||| arm||abnormally|long|||||gigantic|stick||floor||dragging| The arm is unusually long, so the giant club in his hand is dragging the floor.

トロール は ドア の 前 で 立ち止まり 、 中 を じっと 見た 。 ||どあ||ぜん||たちどまり|なか|||みた тролль|||||||||| ||||||stopped|||intently| The troll stopped in front of the door and stared inside. 長い 耳 を ピク つか せ 、 中身 の ない 頭 で 考えて いた が 、 やがて 前屈み に ノロノロ と 中 に 入った 。 ながい|みみ|||||なかみ|||あたま||かんがえて||||まえかがみ||のろのろ||なか||はいった |||пик|||||||||||вскоре||||||| |ear||twitch|||contents||||||||eventually|bent forward||slowly|||| His long ears pricked up and his empty head pondered, but then he bent forward and staggered inside.

「 鍵 穴 に 鍵 が ついた まま だ 。 かぎ|あな||かぎ|||| key|||key||attached||is The key is still in the keyhole. あいつ を 閉じ込められる 」 ハリー が 声 を 殺して 言った 。 ||とじこめ られる|||こえ||ころして|いった ||заключить|||||убил| ||being trapped|||voice||choked| We can lock him in," Harry said in a hushed voice. « А он будет заперт » — сказал Гарри, сдерживая голос. 「 名案 だ 」 ロン の 声 は ビクビク して いる 。 めいあん||||こえ||びくびく|| good idea||||voice||nervously||is "That's a great idea," Ron's voice was trembling. « Отличная идея » — голос Рона дрожит.

トロール が 出て きません ように と 祈り ながら 、 二 人 は 開けっぱなし の ドア の 方 に ジリジリ と 進んだ 。 ||でて|き ませ ん|||いのり||ふた|じん||あけっぱなし||どあ||かた||じりじり||すすんだ ||||||молиться|||||открытой|||||||| |||will not come|||praying|||||left open||||||creeping||advanced While praying that no trolls would come out, the two moved slowly towards the open door. Два человека, молитвенно надеясь, что тролля не будет, медленно подошли к открытой двери. 喉 が カラカラ だった 。 のど||| горло||сухой| throat||dry| My throat was empty. 最後 の 一 歩 は 大きく ジャンプ して 、 ハリー は 鍵 を つかみ ドア を ぴしゃり と 閉めて 鍵 を かけた 。 さいご||ひと|ふ||おおきく|じゃんぷ||||かぎ|||どあ||||しめて|かぎ|| |||||||||||||||пристукнув||||| last|||step|||jump||||key||grab|||sharply||||| With one final step, Harry took a big jump, grabbed the key and slammed the door shut and locked it.

「 やった ! " Hooray ! 」 勝利 に 意気揚々 、 二 人 は もと 来た 廊下 を 走った が 、 曲り角 まで 来た 時 、 心臓 が 止まり そうな 声 を 聞いた ── かん高い 、 恐怖 で 立ちすくんだ ような 悲鳴 ── 今 、 鍵 を かけた ばかりの 部屋 の 中 から だ 。 しょうり||いきようよう|ふた|じん|||きた|ろうか||はしった||まがりかど||きた|じ|しんぞう||とまり|そう な|こえ||きいた|かんだかい|きょうふ||たちすくんだ||ひめい|いま|かぎ||||へや||なか|| ||восторженно||||||||||угол||||||||||услышал|пронзительный|||остановившись||||||закрыли|||||| victory||triumphantly||||||||ran||corner||||heart||stopped|||||shrill|fear||stood frozen||scream||key||||room|||| With triumph, they ran down the corridor they originally came from, but when they reached the corner, they heard a voice that seemed to stop their hearts ── high, horrifying screams ── now, the key. It's from inside the room I just put on.

「 しまった 」 ロン の 顔 は 「 血みどろ 男爵 」 ぐらい 真っ青だった 。 |||かお||ちみどろ|だんしゃく||まっさおだった |||||кровавый|барон||был мертвецки бледным |||||bloody|baron||pale "Oops," Ron's face was as pale as the "Bloody Baron."

「 女子 用 トイレ だ ! じょし|よう|といれ| |для|| "It's a women's toilet! 」 ハリー も 息 を のんだ 。 ||いき|| ||breath|| ' Harry gasped too.

「 ハーマイオニー だ ! 」 二 人 が 同時に 叫んだ 。 ふた|じん||どうじに|さけんだ |||at the same time|yelled The two shouted at the same time.

これ だけ は 絶対 やり たく なかった が 、 他 に 手段 が ある だろう か ? |||ぜったい|||||た||しゅだん|||| ||||||||||способ|||| |||definitely|want to do||||||means|||| I definitely didn't want to do this, but is there any other way? 回れ 右 を して 二 人 は ドア へ と 全力 疾走 した 。 まわれ|みぎ|||ふた|じん||どあ|||ぜんりょく|しっそう| повернуть|право||||||||||бежать| turned|right|||||||||full effort|sprinting| They turned around and sprinted for the door. 気 が 動転 して 鍵 が うまく 回せ ない ── 開いた ── ハリー が ドア を 開けた ── 二 人 は 突入 した 。 き||どうてん||かぎ|||まわせ||あいた|||どあ||あけた|ふた|じん||とつにゅう| |||||||повернуть|||||||||||вторглись| ||flustered|||||unable to turn||opened|||||||||burst in| I was upset and couldn't turn the key well ── opened ── Harry opened the door ── the two rushed in. ハーマイオニー ・ グレンジャー は 奥 の 壁 に はりついて 縮みあがって いた 。 |||おく||かべ|||ちぢみあがって| |||||||прилипла|сжалась| |Granger||back||wall||was pressed|shrank| Hermione Granger was clinging to the back wall and shrinking. いまにも 気 を 失わ ん ばかりだった 。 |き||うしなわ|| вот-вот||||| any moment|||losing||just about I was just fainting. トロール は 洗面 台 を 次々 と なぎ倒し ながら 、 ハーマイオニー に 近づいて いく 。 ||せんめん|だい||つぎつぎ||なぎたおし||||ちかづいて| тролль||умывальник|стол||один за другим||сбрасывая||||| ||washstand|counter||one after another||knocking down||||approaching| The troll approaches Hermione, knocking down the washbasin one after another.

「 こっち に 引きつけろ ! ||ひきつけろ ||привлеки ||pull "Attract me here! 」 ハリー は 無我夢中 で ロン に そう 言う と 、 蛇口 を 拾って 力いっぱい 壁 に 投げつけた 。 ||むがむちゅう|||||いう||じゃぐち||ひろって|ちからいっぱい|かべ||なげつけた |||||||||кран||поднял||||бросил ||in a frenzy||||like that|||faucet||picked up|with all one's strength|wall||threw Harry was crazy and said to Ron, picking up the faucet and throwing it at the wall with all his might. トロール は ハーマイオニー の 一 メートル 手前 で 立ち止まった 。 ||||ひと|めーとる|てまえ||たちどまった |||||метр|перед||остановился |||||meter|in front||stopped The troll stopped just one meter before Hermione. ドシンドシン と こっち に 向き を 変え 、 にぶ そうな 目 を パチクリ さ せ ながら 何の 音 だろう と こっち を 見た 。 ||||むき||かえ||そう な|め||||||なんの|おと|||||みた дошин-дошин|||||||鈍||||поморгал||||какой|||||| thud||||direction||changed|dull||||blink|flutter|||what|||||| He turned toward me with a thud, and looked at me with a sly look in his eyes, wondering what the noise was. 卑しい 、 小さな 目 が ハリー を 捕らえた 。 いやしい|ちいさな|め||||とらえた ||||||поймал humble||||||caught A sneaky, little eye caught Harry's. 一瞬 迷った ようだった が 、 今度 は ハリー の 方 に 棍棒 を 振り上げて 近づいて きた 。 いっしゅん|まよった|||こんど||||かた||こんぼう||ふりあげて|ちかづいて| мгновение|сомневался|||||||||дубинка||подняв|| moment|hesitated|||this time||||||club||raised|| He looked lost for a moment, but this time he raised his club in Harry's direction and approached.

「 や ー い 、 ウスノロ ! |-|| |||Усуноро |||lichen Hey, Usnoro! 」 ロン が 反対 側 から 叫んで 、 金属 パイプ を 投げつけた 。 ||はんたい|がわ||さけんで|きんぞく|ぱいぷ||なげつけた |||сторона|||металлический||| ||opposite|side||yelled|metal|pipe||threw yelled Ron from the other side, hurling a metal pipe. トロール は パイプ が 肩 に あたって も 何も 感じ ない ようだった が 、 それ でも 叫び声 は 聞こえた らしく 、 また 立ち止まった 。 ||ぱいぷ||かた||||なにも|かんじ||||||さけびごえ||きこえた|||たちどまった ||||||ударяться|||||||||||||| ||||shoulder||hit|||sensation||||||scream|||seemed to||stopped The troll didn't seem to feel anything when the pipe hit his shoulder, but he still seemed to hear the screams and stopped again. 醜い 鼻面 を 今度 は ロン の 方 に 向けた ので 、 ハリー は その 後ろ に 回り込む 余裕 が できた 。 みにくい|はなづら||こんど||||かた||むけた|||||うしろ||まわりこむ|よゆう|| уродливый|морда||||||стороне|||||||||обойти|возможность|| ugly|nose||this time|||||||||||||to go around|room|| With his ugly nose now pointing towards Ron, Harry could afford to wrap around behind it.

「 早く 、 走れ 、 走る んだ ! はやく|はしれ|はしる| |беги|| |run|| "Hurry up, run, run! 」 ハリー は ハーマイオニー に 向かって 叫び ながら ドア の 方 に 引っぱろう と した が 、 ハーマイオニー は 動け なかった 。 ||||むかって|さけび||どあ||かた||ひっぱろう||||||うごけ| |||||||||||потянуть||||||| |||||yell||||||tried to pull||||||unable to move| ' Harry yelled at Hermione, trying to pull him toward the door, but Hermione couldn't move. 恐怖 で 口 を 開けた まま 、 壁 に ピッタリ と はりついて しまった ようだ 。 きょうふ||くち||あけた||かべ||ぴったり|||| ||||||||плотно|||| fear||||||wall||perfectly||stuck|| I seem to have clung to the wall with my mouth open in fear. Похоже, что от страха он застрял в стене с открытым ртом.

叫び声 と その こだま が トロール を 逆上 さ せて しまった ようだ 。 さけびごえ|||||||ぎゃくじょう|||| |||эхо||тролль||в ярости|||| shouts|||echo||||enraged|||| It seems that the screams and their echoes have caused the trolls to turn upside down. Крики и их эхо, похоже, разозлили тролля. 再び うなり 声 を 上げて 、 一 番 近く に いた もはや 逃げ場 の ない ロン の 方 に 向かって 来た 。 ふたたび||こえ||あげて|ひと|ばん|ちかく||||にげば|||||かた||むかって|きた ||||||||||больше не|убежище|||||||| again|low growl|||||||||already|escape route|||||||| He roared again and came toward Ron, who was closest to him and no longer had a place to escape. Снова издавая рычание, он направился к Рону, который уже не имел возможности сбежать.

その 時 ハリー は 、 勇敢 と も 、 間抜け と も いえる ような 行動 に 出た 。 |じ|||ゆうかん|||まぬけ|||||こうどう||でた ||||смелый|||глупый||||||| ||||brave|||foolish|||said||action|| At that time, Harry took actions that could be called brave or stupid. 走って 行って 後ろ から トロール に 飛びつき 、 腕 を トロール の 首 ねっこ に 巻きつけた 。 はしって|おこなって|うしろ||||とびつき|うで||||くび|||まきつけた ||||||прыгнул||||||шея|| running||||||leaped|arm||||neck|back of the neck||wrapped I ran and jumped at the troll from behind, wrapping my arm around the troll's neck. トロール に とって ハリー が 首 に ぶら下がって る こと など 感じ も し ない が 、 さすが に 長い 棒切れ が 鼻 に 突き刺されば 気 に は なる 。 |||||くび||ぶらさがって||||かんじ|||||||ながい|ぼうきれ||はな||つきさされば|き||| ||для|||||висеть|||||||||как следует|||палка||||если его воткнут|||| |||||||hanging||||feeling||||||||stick||nose||stabbed|||| Trolls don't feel the need to have Harry hanging around their necks, but a long stick stuck up their noses would certainly be a concern.

ハリー が 飛びついた 時 、 杖 は 持った まま だった ── 杖 は トロール の 鼻 の 穴 を 突き上げた 。 ||とびついた|じ|つえ||もった|||つえ||||はな||あな||つきあげた ||прыгнул|||||||||тролль||||||ударила ||pounced|||||||||||||||jabbed The wand was still in Harry's hand when he jumped on it, and the wand poked up the troll's nostrils.

痛み に うなり 声 を 上げ ながら トロール は 棍棒 を メチャメチャに 振り回した が 、 ハリー は 渾身 の 力 で ピッタリ と しがみついて いた 。 いたみ|||こえ||あげ||||こんぼう||めちゃめちゃに|ふりまわした||||こんしん||ちから||ぴったり||| |||||||||дубина||всюду|взмахивал||||изо всех сил||||||| pain||groaning|||||||club||wildly|swung||||with all one's might||||perfectly||clinging| Grunting in pain, the troll swung his cudgel wildly, but Harry held on with all his might. ## トロール は しがみついて る ハリー を 振り払おう と もがき 、 今にも 棍棒 で ハリー に 強烈な 一撃 を 食らわし そうだった 。 ||||||ふりはらおう|||いまにも|こんぼう||||きょうれつな|いちげき||くらわし|そう だった ||цепляясь||||||||||||сильный|удар||нанести| ||clinging to||||tried to shake off||struggling||club||||intense|blow||about to strike| The troll struggled to shake off Harry, who was clinging to him, and was about to hit Harry with a strong blow with a Kaji stick.

ハーマイオニー は 恐ろし さ の あまり 床 に 座り込んで いる 。 ||おそろし||||とこ||すわりこんで| ||страшно||||||| ||terrifying||||floor||sitting| Hermione is so scared that she sits on the floor. ロン は 自分 の 杖 を 取り出した ── 自分 でも 何 を しよう と して いる の か わから ず に 、 最初に 頭 に 浮かんだ 呪文 を 唱えた 。 ||じぶん||つえ||とりだした|じぶん||なん|||||||||||さいしょに|あたま||うかんだ|じゅもん||となえた ||||||вынул|||||||||||||||голове|||||произнес (1) |||||||himself|||||||||||||first|||surfaced|incantation||chanted Ron pulled out his wand—and cast the first spell that came to mind, not even knowing what he was doing.

「 ウィンガ 一 ディアム レビオーサ ! |ひと|| ||Диам|Ревиоса winger||diamond|reversal 」 突然 棍棒 が トロール の 手 から 飛び出し 、 空中 を 高く 高く 上がって 、 ゆっくり 一 回転 して から ボクッ と いう いやな 音 を 立てて 持ち主 の 頭 の 上 に 落ちた 。 とつぜん|こんぼう||||て||とびだし|くうちゅう||たかく|たかく|あがって||ひと|かいてん|||||||おと||たてて|もちぬし||あたま||うえ||おちた |палка||||||||||||||оборот|||Бок||||||издавать|владелец||голова|||| suddenly|club||||||jumped out|midair|||||slow||rotation|||thud|||unpleasant|||made|owner||||||fell Suddenly, the club jumped out of the troll's hand, climbed high and high in the air, made a slow full turn, and then fell on the owner's head with a jarring noise. トロール は フラフラ した か と 思う と 、 ドサッ と 音 を 立てて その 場 に うつぶせ に 伸びて しまった 。 ||ふらふら||||おもう||||おと||たてて||じょう||||のびて| ||шататься||||||||||издал||место||на животе||легла| ||unsteadily||||thought||thud||||making||spot||on its stomach||stretched| The troll staggered, then stretched out on its face with a thud. Тролль, казалось, пошатнулся, и с глухим звуком рухнул на пол лицом вниз. 倒れた 衝撃 が 部屋 中 を 揺すぶった 。 たおれた|しょうげき||へや|なか||ゆすぶった |удар|||||потряс fell|impact||room|||shook The impact of the fall shook the room. Удар от падения сотряс всю комнату.

ハリー は 立ち上がった 。 ||たちあがった ||stood up Harry got up. Гарри встал. ブルブル 震え 、 息 も 絶え絶えだ 。 ぶるぶる|ふるえ|いき||たえだえだ ||||едва дышит shivering|shaking|breath||barely Shivering, breathless. ロン は まだ 杖 を 振り上げた まま 突っ立って 、 自分 の やった こと を ボーッ と 見て いる 。 |||つえ||ふりあげた||つったって|じぶん|||||ぼーっ||みて| |||||||стоял||||||||| |||||raised||standing||||||blankly||| Ron still stands up with his wand up and stares at what he has done. ロン все еще стоит с поднятой палкой, не отрываясь смотрит на то, что он сделал.

ハーマイオニー が やっと 口 を きいた 。 |||くち|| Hermione finally spoke. Наконец Гермиона заговорила.

「 これ …… 死んだ の ? |しんだ| |died| Is this... dead? «Это... он мертв?» 」 「 いや 、 ノックアウト さ れた だけ だ と 思う 」 |のっくあうと||||||おもう |knocked out|||||| No, I think it's just knocked out. ハリー は 屈み込んで 、 トロール の 鼻 から 自分 の 杖 を 引っ張り出した 。 ||くっみこんで|||はな||じぶん||つえ||ひっぱりだした ||согнувшись|||||||||вытащил ||bent|||nose||||||pulled out Harry crouched down and pulled his wand out from the troll's nose. 灰色 の 糊 の 塊 の ような 物 が ベットリ と ついて いた 。 はいいろ||のり||かたまり|||ぶつ||べっとり||| серый||клей||кусок|||||||| gray||glue||lump|||||sticky||| Something like a lump of gray glue was sticking to it.

「 ウエー 、 トロール の 鼻 くそ だ 」 |||はな|| |||нос|| way||||| "Wow, that troll's nose is crap."

ハリー は それ を トロール の ズボン で 拭き取った 。 ||||||ずぼん||ふきとった ||||||||вытер ||||||pants||wiped Harry wiped it off with the troll's pants.

急に バタン と いう 音 が して 、 バタバタ と 足音 が 聞こえ 、 三 人 は 顔 を 上げた 。 きゅうに||||おと|||||あしおと||きこえ|みっ|じん||かお||あげた |||||||||шаги||||||лицо|| suddenly|slam||||||frantically||footsteps|||||||| There was a sudden bang, followed by the clatter of footsteps, and the three looked up. どんなに 大 騒動 だった か 三 人 は 気づき も し なかった が 、 物 が 壊れる 音 や 、 トロール の うなり 声 を 階下 の 誰 か が 聞きつけた に 違いない 。 |だい|そうどう|||みっ|じん||きづき|||||ぶつ||こぼれる|おと|||||こえ||かいか||だれ|||ききつけた||ちがいない как бы||суматоха|||||||||||вещь|||||||||||||||услышал||наверняка ||uproar||||||realization|||||||broken|sound||||growl|||downstairs|||||noticed||no doubt The three didn't realize how tumultuous it was, but someone downstairs must have heard the sound of things breaking and the roar of trolls. まもなく マクゴナガル 先生 が 飛び込んで きた 。 ||せんせい||とびこんで| ||||вскочила| soon||||burst in| Soon after, Professor McGonagall came running into the room. その すぐ 後 に スネイプ 、 最後 は クィレル だった 。 ||あと|||さいご||| |||||last||| Soon after that was Snape, and finally Quirrell.

クィレル は トロール を 一目 見た とたん 、 ヒーヒー と 弱々しい 声 を 上げ 、 胸 を 押さえて トイレ に 座り込んで しまった 。 ||||いちもく|みた||||よわよわしい|こえ||あげ|むね||おさえて|といれ||すわりこんで| ||||один взгляд||в тот момент|||слабый|||||||||| ||||glance|||panting||feeble||||chest||pressed|||sat| As soon as Quirel glanced at the troll, he screamed and screamed, holding his chest down and sitting in the bathroom.

スネイプ は トロール を のぞき込んだ 。 ||||のぞきこんだ ||||заглянул ||||peered Snape took a peek at the troll. マクゴナガル 先生 は ハリー と ロン を 見すえた 。 |せんせい||||||みすえた |||||||увидел |||Harry||||noticed McGonagall looked at Harry and Ron. ハリー は こんなに 怒った 先生 の 顔 を 初めて 見た 。 |||いかった|せんせい||かお||はじめて|みた |||angry|||||for the first time| Harry had never seen his teacher so angry. 唇 が 蒼白 だ 。 くちびる||そうはく| губы||бледный| lips||pale| My lips are pallid. グリフィンドール の ため に 五十 点 もらえる か な と いう ハリー の 望み は 、 あっという間 に 消え去った 。 ||||ごじゅう|てん||||||||のぞみ||あっというま||きえさった |||||||||||||||||исчезла ||||fifty|points||||||||wish||in no time||disappeared Harry's hopes of scoring fifty points for Gryffindor disappeared in an instant.

「 いったい全体 あなた 方 は どういう つもり な んです か 」 いったいぜんたい||かた|||||| что вообще|||||намерение||| on earth||||what kind of|||| "What on earth are you going to do?"

マクゴナガル 先生 の 声 は 冷静だ が 怒り に 満ちて いた 。 |せんせい||こえ||れいせいだ||いかり||みちて| |||||спокойный||||была полна| |||||calm||anger||filled| Dr. McGonagall's voice was calm but full of anger. ハリー は ロン を 見た 。 ||||みた Harry saw Ron. まだ 杖 を 振り上げた まま の 格好 で 立って いる 。 |つえ||ふりあげた|||かっこう||たって| |||raised|||posture||| He is still standing with his cane raised.

「 殺さ れ なかった の は 運 が よかった 。 ころさ|||||うん|| killed|||||luck|| "I was lucky that I wasn't killed. 寮 に いる べき あなた 方 が どうして ここ に いる んです か ? りょう|||||かた||||||| dorm||||||subject marker|||||| Why are you here who should be in the dormitory? Почему вы, которые должны находиться в общежитии, здесь? 」 スネイプ は ハリー に 素早く 、 鋭い 視線 を 投げかけた 。 ||||すばやく|するどい|しせん||なげかけた |||||острый|взгляд||бросил ||||quickly|sharp|gaze||threw Snape cast a quick, sharp look at Harry. Снегг быстро бросил на Гарри пронзительный взгляд. ハリー は うつむいた 。 ||опустил голову ||looked down Harry was depressed. Гарри опустил голову. ロン が 杖 を 降ろせば いい のに と 思った 。 ||つえ||おろせば||||おもった ||||опустит|||| ||||were to lower|||| I thought Ron should lower his wand.

その 時 暗がり から 小さな 声 が した 。 |じ|くらがり||ちいさな|こえ|| ||темнота||||| ||darkness||||| At that moment, a small voice came from the darkness.

「 マクゴナガル 先生 。 |せんせい "Professor McGonagall." 開いて ください ── 二 人 と も 私 を 探し に 来た んです 」 あいて||ふた|じん|||わたくし||さがし||きた| откройте||||||||||| ||||||||looking||| Please open the door. - They both came looking for me.

「 ミス ・ グレンジャー ! みす| |Granger Miss Granger! 」 ハーマイオニー は やっと 立ち上がった 。 |||たちあがった Hermione finally got up. 「 私 が トロール を 探し に 来た んです 。 わたくし||||さがし||きた| ||||looking||| I'm the one who came looking for the troll. 私 …… 私 一 人 で やっつけられる と 思いました ── あの 、 本 で 読んで トロール に ついて は いろんな こと を 知って た ので 」  ロン は 杖 を 取り 落とした 。 わたくし|わたくし|ひと|じん||やっつけ られる||おもい ました||ほん||よんで||||||||しって|||||つえ||とり|おとした |||||победить|||||||||||||||||||||взял| |||||could defeat||thought||book||reading|||||||||||||||taking|dropped I ...... thought I could handle it on my own, since I knew so much about trolls from my books," Ron said, taking down his wand. ハーマイオニー ・ グレンジャー が 先生 に 真っ赤な 嘘 を ついて いる ? |||せんせい||まっかな|うそ||| |||||ярко-красный|ложь||| |||||bright red|lie||| Is Hermione Granger telling a outright lie to her teacher?

「 もし 二 人 が 私 を 見つけて くれ なかったら 、 私 、 今頃 死んで いました 。 |ふた|じん||わたくし||みつけて|||わたくし|いまごろ|しんで|い ました ||||||||||by now|died| "If they hadn't found me, I would be dead by now. ハリー は 杖 を トロール の 鼻 に 刺し 込んで くれ 、 ロン は トロール の 棍棒 で ノックアウト して くれました 。 ||つえ||||はな||さし|こんで||||||こんぼう||のっくあうと||くれ ました |||||||||||||||палка|||| ||||||||stabbed|deep||||||club||knocked out||gave Harry stuck his wand in the troll's nose and Ron knocked him out with the troll's club. 二 人 と も 誰 か を 呼び に いく 時間 が なかった んです 。 ふた|じん|||だれ|||よび|||じかん||| |||||||calling|||time||| Neither of them had time to call someone. 二 人 が 来て くれた 時 は 、 私 、 もう 殺さ れる 寸前 で ……」 ふた|じん||きて||じ||わたくし||ころさ||すんぜん| |||||||||||в самый последний момент| ||||||||already|about to be killed||on the verge| By the time the two of you came, I was already on the verge of being killed..."

ハリー も ロン も 、 その とおり です 、 と いう 顔 を 装った 。 |||||||||かお||よそおった |||||||||лицо||сделали вид |||||||quoting||||pretended Both Harry and Ron disguised themselves as saying, "That's right."

「 まあ 、 そういう こと でしたら ……」 マクゴナガル 先生 は 三 人 を じっと 見た 。 |||||せんせい||みっ|じん|||みた |такое||если|||||||| |||if|||||||| "Well, if that's the case..." Professor McGonagall stared at them.

「 ミス ・ グレンジャー 、 なんと 愚 か しい こと を 。 みす|||ぐ|||| |||глупо|||| ||how|foolish|foolish||| "Miss Granger, how stupid. たった 一 人 で 野生 の トロール を 捕まえよう なんて 、 そんな こと を どうして 考えた のです か ? |ひと|じん||やせい||||つかまえよう||||||かんがえた|| только||||дикий|||||||||||| just||||wild||||capture|||||||| What made you think of catching a wild troll all by yourself? 」 ハーマイオニー は うなだれた 。 ||покорилась ||lowered Hermione was drowning. ハリー は 言葉 も 出 なかった 。 ||ことば||だ| Harry didn't even say a word. 規則 を 破る なんて 、 ハーマイオニー は 絶対 そんな こと を し ない 人間 だ 。 きそく||やぶる||||ぜったい||||||にんげん| ||нарушать||||||||||| rule||break||||absolutely||||||person| Hermione is a man who never breaks the rules. その 彼女 が 規則 を 破った ふり を して いる 。 |かのじょ||きそく||やぶった|||| |she||rule||broken|||| She pretends to have broken the rules. 僕たち を か ぼう ため に 。 ぼくたち||||| we||question marker|defense|| To protect us. Мы здесь, чтобы помочь. まるで スネイプ が 菓子 を みんな に 配り はじめた ような もの だ 。 |||かし||||くばり|||| |||||||раздавать|начал||| |Snape||sweets||||distributed|||| It's like Snape started distributing sweets to everyone. Это похоже на то, что Снегг начал раздавать сладости всем.

「 ミス ・ グレンジャー 、 グリフィンドール から 五 点 減点 です 。 みす||||いつ|てん|げんてん| ||||||снятие баллов| ||||five||points deducted| "Miss Granger, five points from Gryffindor. «Мисс Грейнджер, вы теряете пять баллов у Гриффиндора.» あなた に は 失望 しました 。 |||しつぼう|し ました |||разочарование| |||disappointed| I was disappointed with you. 怪我 が ない なら グリフィンドール 塔 に 帰った 方 が よい でしょう 。 けが|||||とう||かえった|かた||| травма||||||||||| injury|||||tower|||||| If you are not injured, you should return to the Gryffindor Tower. 生徒 たち が 、 さっき 中断 した パーティー の 続き を 寮 で やって います 」  ハーマイオニー は 帰って いった 。 せいと||||ちゅうだん||ぱーてぃー||つづき||りょう|||い ます|||かえって| ||||прерывание||||продолжение||общежитие||||||| |||earlier|interrupt||party||continuation||dormitory||||Hermione||went back|left The students are continuing the party we interrupted earlier in the dormitory," Hermione said as she left. マクゴナガル 先生 は 今度 は ハリー と ロン の 方 に 向き直った 。 |せんせい||こんど||||||かた||むきなおった |||||||||||развернулась |||this time||||||||faced McGonagall turned to Harry and Ron this time.

「 先ほど も 言いました が 、 あなた たち は 運 が よかった 。 さきほど||いい ました|||||うん|| недавно||||||||| earlier||said|||||luck|| As I said before, you were lucky. でも 大人 の 野生 トロール と 対決 できる 一 年生 は そう ざらに は いま せ ん 。 |おとな||やせい|||たいけつ||ひと|ねんせい||||||| ||||||поединок||||||часто|||| |adult||wild|||showdown||||||easily|||| However, there aren't many first-year students who can confront adult wild trolls. 一 人 五 点 ずつ あげましょう 。 ひと|じん|いつ|てん||あげ ましょう ||||по|дадим ||||each| Let's give 5 points for each person. ダンブルドア 先生 に ご 報告 して おきます 。 |せんせい|||ほうこく||おき ます ||||доклад|| Dumbledore||||report|| I would like to report to Professor Dumbledore. 帰って よろしい 」 かえって| You're welcome to come home."

急いで 部屋 を 出て 、 二 つ 上 の 階 に 上がる まで 二 人 は 何も 話さ なかった 。 いそいで|へや||でて|ふた||うえ||かい||あがる||ふた|じん||なにも|はなさ| |||||||||||||||||не говорили hurriedly|room|||||||floor||||||||| They didn't say anything until they hurried out of the room and went up two floors. 何はともあれ 、 トロール の あの 匂い から 逃れられた の は 嬉しかった 。 なにはともあれ||||におい||のがれ られた|||うれしかった всё равно||||||избежал||| at any rate||||smell||escaped|||happy Anyway, I'm glad I escaped that troll smell. 「 二 人 で 十 点 は 少ない よ な 」 ふた|じん||じゅう|てん||すくない|| ||||||мало|| two||||||not enough||right "Ten points for two people is too few, isn't it?"

と ロン が ぶつ くさ 言った 。 |||||いった |||бить|| |||bump|smell|said said Ron, bumping into something.

「 二 人 で 五 点 だ ろ 。 ふた|じん||いつ|てん|| two||||||right "It's five points for two people." ハーマイオニー の 五 点 を 引く と 」 と ハリー が 訂正 した 。 ||いつ|てん||ひく|||||ていせい| ||||||||||корректировать| |||||subtract|||||correction| Draw five points for Hermione, "Harry corrected.

「 ああ やって 彼女 が 僕たち を 助けて くれた の は たしかに ありがたかった よ 。 ||かのじょ||ぼくたち||たすけて|||||| |||||||||||было приятно| ah|like that|she||||help||||certainly|grateful| "Oh, I'm grateful that she helped us. だけど 、 僕たち が あいつ を 助けた の も たしかな んだ ぜ 」 |ぼくたち||||たすけた||||| |||||помогли|||наверняка|| |||||helped|||for sure|| But it's also true that we helped him."

「 僕たち が 鍵 を かけて ヤツ を ハーマイオニー と 一緒に 閉じ込めたり し なかったら 、 助け は 要ら なかった かも しれ ない よ 」 ハリー は ロン に 正確な 事実 を 思い出さ せた 。 ぼくたち||かぎ|||やつ||||いっしょに|とじこめたり|||たすけ||いら||||||||||せいかくな|じじつ||おもいださ| ||ключ|||||Гермиона|||закрыть|||||нужна||||||||||точный|факт||| ||key||||||||locking up|||help||needed||||||||||accurate|fact||remember| "If we hadn't locked him in with Hermione, we might not have needed help," Harry reminded Ron of the exact facts.

二 人 は 太った 婦人 の 肖像 画 の 前 に 着いた 。 ふた|じん||ふとった|ふじん||しょうぞう|が||ぜん||ついた ||||||портрет|картина|||| ||||woman||portrait|painting||||arrived They arrived in front of a portrait of a fat lady.

「 豚 の 鼻 」 の 合言葉 で 二 人 は 中 に 入って いった 。 ぶた||はな||あいことば||ふた|じん||なか||はいって| ||||пароль|||||||| pig||||password|||||||| With the slogan "Pig's nose," the two entered.

談話 室 は 人 が いっぱいで ガヤガヤ して いた 。 だんわ|しつ||じん|||がやがや|| беседа||||||шумно|| conversation|room||||full|noisy|| The common room was full of people and buzzing. みんな 談話 室 に 運ばれて きた 食べ物 を 食べて いた 。 |だんわ|しつ||はこば れて||たべもの||たべて| |談話 - беседа|||доставлено||||| |conversation|||carried||||| Everyone was eating the food that was brought to the lounge. ハーマイオニー だけ が 一 人 ポツンと 扉 の そば に 立って 二 人 を 待って いた 。 |||ひと|じん|ぽつんと|とびら||||たって|ふた|じん||まって| |||||одиноко|||||||||| |||||alone|door||||||||waiting| Only Hermione stood by the door and waited for them. 互いに 気まずい 一瞬 が 流れた 。 たがいに|きまずい|いっしゅん||ながれた взаимно|неловкий|||прошёл each other|awkward|moment||passed An awkward moment flowed through each other. そして 、 三 人 と も 顔 を 見 も せ ず 、 互いに 「 ありがとう 」 と 言って から 、 急いで 食べ物 を 取り に 行った 。 |みっ|じん|||かお||み||||たがいに|||いって||いそいで|たべもの||とり||おこなった |||||||||||друг другу|||||||||| and|three|people|||face||see|||without|each other|||||hurriedly|||taking|| Without even looking at each other, the three of them said "thank you" to each other and then hurried off to get the food.

それ 以来 、 ハーマイオニー ・ グレンジャー は 二 人 の 友人 に なった 。 |いらい||||ふた|じん||ゆうじん|| |since|||||||friend|| Since then, Hermione Granger has become two friends. 共通 の 経験 を する こと で 互い を 好きに なる 、 そんな 特別な 経験 が ある もの だ 。 きょうつう||けいけん|||||たがい||すきに|||とくべつな|けいけん|||| общий||опыт|||||друг друга||||такая|особенный|опыт|||| common||experience|||||each other||freely|||special|experience|||| There is such a special experience that you will like each other by having a common experience. 四 メートル も ある トロール を ノックアウト した と いう 経験 も まさしく それ だった 。 よっ|めーとる|||||のっくあうと||||けいけん|||| ||||||нокаут||||опыт||точно|| ||||||knocked out||||||indeed|| That was exactly the experience of knocking out a four-meter troll.