鬼 ババ ・やま ん ば | ちょうふく 山 の やま ん ば
おに||||||やま||||
Oni Baba Yamamba - Gebirgsflusspferd - Gebirgsflusspferd
Oni Baba Yamamba - Mountain Hornbill
Oni Baba Yamamba - hipopótamo da montanha - hipopótamo da montanha
Oni Baba Yamamba - 山河马 - 山河马
Oni Baba Yamamba - 山河马 - 山河马
むかし むかし 、ちょうふく 山 と いう 山 の ふもと に 、小さな 村 が ありました。
|||やま|||やま||||ちいさな|むら||
Once upon a time, there was a small village at the foot of a mountain called Chofukuyama.
この ちょうふく 山 に は 、恐ろしい やま ん ば が 住んで いる と 言われて います。
||やま|||おそろしい|||||すんで|||いわれて|
It is said that a terrible mountain hippopotamus lives in this Jyobuku Mountain.
ある 年 の 十五夜 の 晩 、村人 たち が お 月見 を して いる と 、にわかに 空 が かき くもり 、ちょうふく 山 から 恐ろしい 声 が ひびきわたりました。
|とし||じゅうごや||ばん|むらびと||||つきみ||||||から|||||やま||おそろしい|こえ||
One year, on the evening of the Fifteenth Night, while the villagers were moon-watching, the sky suddenly turned dark and a terrible voice came from Chofuku Mountain.
「ちょうふく 山 の やま ん ば が 、子ども を 産んだ で 、もち 持って来い!
|やま||||||こども||うんだ|||もってこい
"The yamanba of Mt. Chofuku has given birth to a child, so bring it to me!
来 ない と 、人 も ウマ も 食い 殺す ぞ!
らい|||じん||||くい|ころす|
If you don't come, I'll eat and kill both people and horses!
」
村人 たち は 、びっくり です。
むらびと||||
The villagers were astonished.
そこ で みんな で 米 を 出し合って 、大 あわて で 祝い の もち を つきました。
||||べい||だしあって|だい|||いわい||||
So we all gave each other rice and hurriedly finished the celebratory rice cake.
こうして もち は 出来た のです が 、ところが みんな やま ん ば を 怖がって 、ちょうふく 山 に もち を 届けよう と は しません。
|||できた|||||||||こわがって||やま||||とどけよう|||
In this way, they were able to make mochi, but everyone was afraid of Yamamba and refused to deliver the mochi to Mt. Chofuku.
「お前 が 行けよ」
おまえ||いけよ
You go.
「とんでもない 、おれ に は 女房 と 子ども が いる んだ」
||||にょうぼう||こども|||
No way. I have a wife and kids.
「おれ も いやだ ぞ」
I don't like it either.
「じゃあ 、誰 が よい?
|だれ||
Well, who would you prefer?
」
「そう だ 、いつも 力 じまん を いばって おる 、かも 安 (やす )と 権 六 (げんろく )に 行か せたら どう だ?
|||ちから||||||やす|||けん|むっ|||いか|||
"That's right, why don't you send Kamo Yasu and Genroku, who always use force?
」
そこ で 二 人 が 呼び出された のです が 、二 人 は、
||ふた|じん||よびだされた|||ふた|じん|
Then they were called out,
「持って行って も いい が 、おれたち は 道 を 知ら ねえ ぞ。
もっていって||||||どう||しら||
You can take it with you, but we don't know the way.
知ら ねえ ところ へ は 、持って行け ねえ ぞ」
しら|||||もっていけ||
Don't take it to a place you don't know."
と 、断りました。
|ことわりました
I declined.
すると 村 一 番 の 年寄り の 大ばん ば が 、進み 出て 言いました。
|むら|ひと|ばん||としより||おおばん|||すすみ|でて|いいました
Then the oldest old lady in the village stepped forward and said.
「わし が 知っと る。
||ちっと|
I know.
子ども の 頃 、ちょうふく 山 で やま ん ば を 見た こと が ある で な。
こども||ころ||やま||||||みた|||||
When I was a child, I have seen Yamanba on Mt. Chofuku.
わし が 、道 案内 を しよう」
||どう|あんない||
I will lead the way."
こう なって は 、かも 安 と 権六 も 断れません。
||||やす||けん むっ||ことわれません
In this situation, Kamoan and Gonroku could not refuse.
二 人 は 仕方なく もち を かかえる と 、大ばん ば の 後 を ついて ちょうふく 山 ヘ と 登って いきました。
ふた|じん||しかたなく|||||おおばん|||あと||||やま|||のぼって|
They had no choice but to put down their glutinous rice and followed Oobamba up the mountain to Jofukuyama.
ちょうふく 山 の 山道 を 進む 三 人 に 、なまあたたかい 風 が 吹いて 来ました。
|やま||やまみち||すすむ|みっ|じん|||かぜ||ふいて|きました
A warm breeze blew over the three of them as they walked along the mountain path in the Chofuku Mountains.
「お 、大ばん ば 、大丈夫 か?
|おおばん||だいじょうぶ|
"Oh, big man, are you okay?
」
「大丈夫 、大丈夫」
だいじょうぶ|だいじょうぶ
「大ばん ば。
おおばん|
まだ 行く ん か?
|いく||
」
「ああ 、もう ちっと 先 だ。
|||さき|
"Oh, it's just a little further.
はやく 行く ぞ」
|いく|
その 時 、さっと 強い 風 が 吹き付けて 、不気味な 声 が ひびきました。
|じ||つよい|かぜ||ふきつけて|ぶきみな|こえ||
「もち は 、まだ だ か ーーー!
|||||---
"Has the rice cake arrived yet?!
」
それ を 聞いた かも 安 と 権 六 は びっくり です。
||きいた||やす||けん|むっ|||
Upon hearing this, Kamoan and Gonroku were astonished.
「ひ えっ、出た あー!
||でた|
」
「た 、助けて くれ えー!
|たすけて||
」
二 人 は もち を 放り出す と 、たちまち 逃げて しまいました。
ふた|じん||||ほうりだす|||にげて|
They threw out the mochi and immediately ran away.
「ああっ、これ 、待た ん か。
||また||
・・・やれやれ 、わし 一 人 で は 、もち を 運べ んだ ろ」
||ひと|じん|||||はこべ||
I can't carry the rice cakes by myself.
仕方 が ありません。
しかた||
There is nothing we can do.
大ばん ば は もち を 置いて 、やま ん ば の 家 を 訪ねて いきました。
おおばん|||||おいて|||||いえ||たずねて|
O-bamba put down his mochi and went to visit the Yamamba's house.
やま ん ば は 大ばん ば を 見る と 、うれし そうに 笑いました。
||||おおばん|||みる|||そう に|わらいました
When the mountain hippopotamus saw the big hippopotamus, they laughed happily.
「おう 、ご くろう じゃ な。
"Oh, thank you.
実は 昨日 赤子 を 産んで 、もち が 食い と うなった んだ。
じつは|きのう|あかご||うんで|||くい|||
Actually, I had a baby yesterday and I wanted to eat the rice cakes.
そこ で 赤子 に もち を もらって くる 様 に 使い に 出した んじゃ。
||あかご||||||さま||つかい||だした|
So I sent the baby to get some mochi.
して 、もち は どこ じゃ な?
So, where is the mochi?
」
大ばん ば は 、びっくり です。
おおばん||||
The big bang is a surprise.
あの 恐ろしい 声 を 出した の が 、生まれた ばかりの 赤ん坊 だった のです。
|おそろしい|こえ||だした|||うまれた||あかんぼう||
The one who made that horrible voice was a newborn baby.
「はい 、はい。
持って 来た ども 、あんまり 重い ので 、山 の 途中 に 置いて きました だ」
もって|きた|||おもい||やま||とちゅう||おいて||
I brought it with me, but it was so heavy that I left it halfway up the mountain."
これ を 聞く と 、やま ん ば は 赤ん坊 に 言いつけました。
||きく||||||あかんぼう||いいつけました
When she heard this, she told the baby.
「これ 、まる。
お前 、ちょっと 行って もち を 取って こい」
おまえ||おこなって|||とって|
You, go and get the glutinous rice.
すると 、まる と 呼ばれた 赤ん坊 は 、風 の よう に 飛びだして いき 、一 人 で 重い もち を かついで 帰って きました。
|||よばれた|あかんぼう||かぜ||||とびだして||ひと|じん||おもい||||かえって|
Then, the baby called Maru flew out like the wind and came back carrying a heavy glutinous rice cake by himself.
さすが は 、やま ん ば の 子 です。
||||||こ|
As one would expect from a child of the mountain range.
「それ じゃあ 、わし は これ で」
"Well then, I'll use this."
恐ろしく なった 大ばん ば が 帰ろう と する と 、やま ん ば が 引き止めました。
おそろしく||おおばん|||かえろう||||||||ひきとめました
When O-Mamba became frightened and wanted to leave, the Yamba stopped him.
「せっかく 来た んだ。
|きた|
I've come all this way.
ついでに 家 の 手伝い を して くれ」
|いえ||てつだい|||
And while you're at it, help out around the house."
「・・・は あ」
大ばん ば は 嫌 と も 言え ず 、それ から 二十一 日間 、やま ん ば の 家 で 掃除 を したり 洗濯 を したり して 働きました。
おおばん|||いや|||いえ||||にじゅういち|にち かん|||||いえ||そうじ|||せんたく||||はたらきました
O-bamba could not say no, so for the next 21 days she worked at the Yamamba's house, cleaning and doing the laundry.
すると やま ん ば が、
Then, a mountain hippopotamus,
「長い 事 、引き止めて すま ん かった。
ながい|こと|ひきとめて|||
I'm sorry I held you back for so long.
それ じゃ 、土産 に これ を やる べ」
||みやげ|||||
Then I'll give you this as a souvenir."
と 、やま ん ば は 見事な にしき の 布 を 大ばん ば に くれた のです。
|||||みごとな|||ぬの||おおばん||||
The Yamamba gave OHBANBA a beautifully colored cloth.
「ほれ 、まる。
大ばん ば を 、村 まで 送って やれ」
おおばん|||むら||おくって|
Send the Great Bamba back to the village."
言われた まる は 大ばん ば を 軽々 と かつぎ あげ 、あっという間 に 村 に 運んで 行きました。
いわれた|||おおばん|||かるがる||||あっというま||むら||はこんで|いきました
Maruku easily lifted the big bag and carried it to the village in a flash.
さて 、大ばん ば が 村 に 帰って みる と 、みんな は 大ばん ば が 死んだ と 思って 葬式 の 最中 でした。
|おおばん|||むら||かえって|||||おおばん|||しんだ||おもって|そうしき||さい なか|
By the way, when Oban returned to the village, everyone thought that Oban had died, and they were in the middle of a funeral.
「大ばん ば 、生きて いた の か!
おおばん||いきて|||
"Ohaba, is he still alive?
?
」
「当たり前だ。
あたりまえだ
It's obvious.
そう 簡単に 死んで たまる か。
|かんたんに|しんで||
I don't want to die so easily.
それ より 、やま ん ば から 土産 を もらった ぞ」
||||||みやげ|||
But more importantly, I got a souvenir from the mountain huts.
大ばん ば は やま ん ば の にしき を 、村人 たち に も 分けて やりました。
おおばん|||||||||むらびと||||わけて|
The great baba shared the mountain hippopotamus' broth with the villagers.
ところが その にしき 、切って も 切って も 次の 朝 に は 元 の 長さ に 戻る と いう 、不思議な にしき でした。
|||きって||きって||つぎの|あさ|||もと||なが さ||もどる|||ふしぎな||
However, at that time, even if I cut it again and again, it would return to its original length the next morning, which was a strange phenomenon.
それ から と 言う もの 、その にしき は この 村 の 名物 と なり 、みんな は にしき を 売って 幸せに 暮らした と いう 事 です。
|||いう||||||むら||めいぶつ|||||||うって|しあわせに|くらした|||こと|
From then on, the broiled sushi became a specialty of the village, and everyone lived happily selling it.
おしまい