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Fairy Tales, 西郷隆盛と馬

西郷 隆盛 と 馬

西郷 隆盛 と 馬

近代 日本 を 作った 偉人 の 一 人 に 、 誰 でも 名前 を 知って いる 西 郷 隆盛 がい ます 。 この 西 郷 隆盛 は 、 ちょっと 変わった 行動 を する 事 でも 有名だった そうです 。 この お 話し は その 西 郷 隆盛 の 、 ちょっと 変わった 笑い話 です 。

ある 日 の 事 、 西郷 さん は お 百姓 の 家 で 、 ふか し たて の サツマイモ を ごちそう に なり ました 。 「 おおっ 、 うま か サツマイモ だ 」 その サツマイモ を 気 に 入った 西郷 さん は 、 ざる に 盛り上げた サツマイモ を 一 人 で 全部 たいらげた 上 に 、 お 土産 と して 一 俵 も サツマイモ を もらった のです 。 ですが いくら 力持ち の 西郷 さん でも 、 一 俵 (→ 約 50㎏) の サツマイモ を かついで 帰る の は 大変です 。 そこ で 西郷 さん は お 百姓 に 馬 を 貸して もらう と 、 ポックリポックリ と 上機嫌で 帰って 行き ました 。 ところが 途中 の 坂 で 馬 が よろけて 、 背中 の イモ 俵 を 落として しまった のです 。 落ちた イモ 俵 から サツマイモ が 飛び出して 、 坂道 を コロコロ コロコロ と 転がって 行き ました 。 「 しも うた 。 イモ が 、 逃げ おる わい 」 ところが 西郷 さん は 、 転がって 行く サツマイモ を 拾おう と は し ませ ん 。 それどころか 馬 に 向かって 、 こう 文句 を 言った のです 。 「 イモ が 逃げた の は 、 お前 の 不注意だ 。 待って やる から 、 お前 が 始末 せい 」 そして 西郷 さん は 、 のんびり と タバコ を ふかし 始め ました 。 しかし いくら 西郷 さん に 文句 を 言わ れて も 、 馬 が イモ を 拾う はず が あり ませ ん 。 馬 は 気持ちよ さ そうに タバコ を ふか す 西郷 さん の 隣 で 、 じっと 立って い ました 。

そこ へ 通り かかった お 百姓 が 、 道 いっぱい に 散らばった サツマイモ を 見て 西郷 さん に 尋ね ました 。 「 こり ゃあ 、 どうした ん です か ? 」 する と 西郷 さん は 、 大きく タバコ を ふか し ながら 言い ました 。 「 なあ に 、 馬 が イモ を こぼした で 、『 自分 が した 事 は 、 自分 で 始末 せい 』 と 、 教え とる ところ です 」 「・・・ は あ 。 馬 に です か 」 お 百姓 は 、 あきれて しまい ました 。 ( この 西郷 さん は 偉い お 人 だ そうだ が 、 何とも 変わった お 人 だ ) お 百姓 は サツマイモ を 拾い 集める と 、 元 の 様 に 馬 の 背中 に 乗せて 、 そのまま 行って しまい ました 。

さて 、 それ から しばらく して ようやく タバコ を 吸い 終えた 西郷 さん は 、 大きな あくび を する と 馬 の 方 に 向き直り ました 。 「 おおっ 、 ちゃんと 自分 で 始末 できた な 。 やれば 出来る じゃ ない か 」 西郷 さん は 馬 の 手綱 を 取る と 、 何事 も なかった か の ように ポックリポックリ と 帰って 行った そうです 。

おしまい


西郷 隆盛 と 馬 さいごう|りゅうせい||うま

西郷 隆盛 と 馬 さいごう|りゅうせい||うま

近代 日本 を 作った 偉人 の 一 人 に 、 誰 でも 名前 を 知って いる 西 郷 隆盛 がい ます 。 きんだい|にっぽん||つくった|いじん||ひと|じん||だれ||なまえ||しって||にし|ごう|りゅうせい|| この 西 郷 隆盛 は 、 ちょっと 変わった 行動 を する 事 でも 有名だった そうです 。 |にし|ごう|りゅうせい|||かわった|こうどう|||こと||ゆうめいだった|そう です この お 話し は その 西 郷 隆盛 の 、 ちょっと 変わった 笑い話 です 。 ||はなし|||にし|ごう|りゅうせい|||かわった|わらいばなし|

ある 日 の 事 、 西郷 さん は お 百姓 の 家 で 、 ふか し たて の サツマイモ を ごちそう に なり ました 。 |ひ||こと|さいごう||||ひゃくしょう||いえ||||||さつまいも||||| 「 おおっ 、 うま か サツマイモ だ 」   その サツマイモ を 気 に 入った 西郷 さん は 、 ざる に 盛り上げた サツマイモ を 一 人 で 全部 たいらげた 上 に 、 お 土産 と して 一 俵 も サツマイモ を もらった のです 。 おお っ|||さつまいも|||さつまいも||き||はいった|さいごう|||||もりあげた|さつまいも||ひと|じん||ぜんぶ||うえ|||みやげ|||ひと|たわら||さつまいも||| ですが いくら 力持ち の 西郷 さん でも 、 一 俵 (→ 約 50㎏) の サツマイモ を かついで 帰る の は 大変です 。 ||ちからもち||さいごう|||ひと|たわら|やく||さつまいも|||かえる|||たいへんです そこ で 西郷 さん は お 百姓 に 馬 を 貸して もらう と 、 ポックリポックリ と 上機嫌で 帰って 行き ました 。 ||さいごう||||ひゃくしょう||うま||かして|||||じょうきげんで|かえって|いき| ところが 途中 の 坂 で 馬 が よろけて 、 背中 の イモ 俵 を 落として しまった のです 。 |とちゅう||さか||うま|||せなか||いも|たわら||おとして|| 落ちた イモ 俵 から サツマイモ が 飛び出して 、 坂道 を コロコロ コロコロ と 転がって 行き ました 。 おちた|いも|たわら||さつまいも||とびだして|さかみち||ころころ|ころころ||ころがって|いき| 「 しも うた 。 イモ が 、 逃げ おる わい 」   ところが 西郷 さん は 、 転がって 行く サツマイモ を 拾おう と は し ませ ん 。 いも||にげ||わ い||さいごう|||ころがって|いく|さつまいも||ひろおう||||| それどころか 馬 に 向かって 、 こう 文句 を 言った のです 。 |うま||むかって||もんく||いった| 「 イモ が 逃げた の は 、 お前 の 不注意だ 。 いも||にげた|||おまえ||ふちゅういだ 待って やる から 、 お前 が 始末 せい 」   そして 西郷 さん は 、 のんびり と タバコ を ふかし 始め ました 。 まって|||おまえ||しまつ|||さいごう|||||たばこ|||はじめ| しかし いくら 西郷 さん に 文句 を 言わ れて も 、 馬 が イモ を 拾う はず が あり ませ ん 。 ||さいごう|||もんく||いわ|||うま||いも||ひろう||||| 馬 は 気持ちよ さ そうに タバコ を ふか す 西郷 さん の 隣 で 、 じっと 立って い ました 。 うま||きもちよ||そう に|たばこ||||さいごう|||となり|||たって||

そこ へ 通り かかった お 百姓 が 、 道 いっぱい に 散らばった サツマイモ を 見て 西郷 さん に 尋ね ました 。 ||とおり|||ひゃくしょう||どう|||ちらばった|さつまいも||みて|さいごう|||たずね| 「 こり ゃあ 、 どうした ん です か ? 」   する と 西郷 さん は 、 大きく タバコ を ふか し ながら 言い ました 。 ||さいごう|||おおきく|たばこ|||||いい| 「 なあ に 、 馬 が イモ を こぼした で 、『 自分 が した 事 は 、 自分 で 始末 せい 』 と 、 教え とる ところ です 」 「・・・ は あ 。 ||うま||いも||||じぶん|||こと||じぶん||しまつ|||おしえ||||| 馬 に です か 」   お 百姓 は 、 あきれて しまい ました 。 うま|||||ひゃくしょう|||| ( この 西郷 さん は 偉い お 人 だ そうだ が 、 何とも 変わった お 人 だ )   お 百姓 は サツマイモ を 拾い 集める と 、 元 の 様 に 馬 の 背中 に 乗せて 、 そのまま 行って しまい ました 。 |さいごう|||えらい||じん||そう だ||なんとも|かわった||じん|||ひゃくしょう||さつまいも||ひろい|あつめる||もと||さま||うま||せなか||のせて||おこなって||

さて 、 それ から しばらく して ようやく タバコ を 吸い 終えた 西郷 さん は 、 大きな あくび を する と 馬 の 方 に 向き直り ました 。 ||||||たばこ||すい|おえた|さいごう|||おおきな|||||うま||かた||むきなおり| 「 おおっ 、 ちゃんと 自分 で 始末 できた な 。 おお っ||じぶん||しまつ|| やれば 出来る じゃ ない か 」   西郷 さん は 馬 の 手綱 を 取る と 、 何事 も なかった か の ように ポックリポックリ と 帰って 行った そうです 。 |できる||||さいごう|||うま||たづな||とる||なにごと||||||||かえって|おこなった|そう です

おしまい