はだか の 王さま 1
||おうさま
||king
König der Nackten 1
The Naked King 1
Koning van de naakten 1
De naknas kung 1
裸体国王 1
裸體國王 1
むかし むかし 、 とある 国 の ある 城 に 王さま が 住んで い ました 。
|||くに|||しろ||おうさま||すんで||
Once upon a time, the King lived in a castle with a certain country.
王さま は ぴっ か ぴか の 新しい 服 が 大好きで 、 服 を 買う こと ばかり に お 金 を 使って い ました 。
おうさま||||||あたらしい|ふく||だいすきで|ふく||かう|||||きむ||つかって||
||suddenly||sparkling|||||||||||||||||
The king loved the shiny new clothes and used money to buy clothes.
王さま の のぞむ こと と いったら 、 いつも きれいな 服 を 着て 、 みんな に いい な ぁ と 言わ れる こと でした 。
おうさま||||||||ふく||きて|||||||いわ|||
The thing that the King wants to see is that he always wears beautiful clothes and is said to everyone.
戦い なんて きらいだ し 、 お しばい だって 面白く あり ませ ん 。
たたかい|||||||おもしろく|||
||dislike|||play|||||
I do not dislike fighting and it is not fun to treat you.
だって 、 服 を 着 られれば それ で いいん です から 。
|ふく||ちゃく||||||
||||can wear|||||
Because it is OK with clothes.
新しい 服 だったら なおさら です 。
あたらしい|ふく|||
Especially when it is new clothes.
一 時間 ごと に 服 を 着がえて 、 みんな に 見せびらかす のでした 。
ひと|じかん|||ふく||きがえて|||みせびらかす|
||||||changed clothes|||show off|
I put on my clothes every hour and showed to everyone.
ふつう 、 めしつかい に 王さま は どこ に いる のです か 、 と 聞く と 、「 王さま は 会議 室 に いらっしゃい ます 。」
|||おうさま||||||||きく||おうさま||かいぎ|しつ|||
|servant||||||||||||||||||
Normally, where is the King? Where is he asking, "The King is in the meeting room."
と 言う もの です が 、 ここ の 王さま は ちがい ます 。
|いう||||||おうさま|||
Although it says, the king here is different.
「 王さま は 衣装 (いしょう) 部屋 に いらっしゃい ます 。」
おうさま||いしょう||へや|||
"The king is in a costume room."
と 言う のです 。
|いう|
城 の まわり に は 町 が 広がって い ました 。
しろ|||||まち||ひろがって||
A town has spread around the castle.
とても 大きな 町 で 、 いつも 活気 に 満ちて い ました 。
|おおきな|まち|||かっき||みちて||
It was a very big town and was always full of activity.
世界 中 の あちこち から 知ら ない 人 が 毎日 、 おおぜい やって 来 ます 。
せかい|なか||||しら||じん||まいにち|||らい|
People who do not know come from all over the world everyday.
ある 日 、 二 人 の さぎ 師 が 町 に やって 来 ました 。
|ひ|ふた|じん|||し||まち|||らい|
|||||sorcerers|||||||
One day two men came to town.
二 人 は 人々 に 、 自分 は 布織 (ぬのおり) 職人 しょくにん だ と ウソ を つき ました 。
ふた|じん||ひとびと||じぶん||ぬの お|ぬの おり|しょくにん||||うそ|||
|||||||fabric weaving|fabric weaving||craftsman||||||
The two lied to people that they were cloth-weaving and craftsmen.
それ も 世界 で いちばん の 布 が 作れる と 言いはり 、 人々 に 信じ こま せて しまい ました 。
||せかい||||ぬの||つくれる||いいはり|ひとびと||しんじ||||
||||||||||assertion||||to deceive|||
It said that it was also able to make the best cloth in the world, and I believed people.
「 とても きれいな 色合い と もよう を して いる のだ けれど 、 この 布 は とくべつな のです 。」
||いろあい|||||||||ぬの|||
||coloring||pattern|||||||||special|
The cloth has very beautiful colors and patterns, but I specialize in this cloth."
と さぎ 師 は 言い ます 。
||し||いい|
「 自分 に ふさわしく ない 仕事 を して いる 人 と 、 バカな 人 に は とうめいで 見え ない 布 な のです 。」
じぶん||||しごと||||じん||ばかな|じん||||みえ||ぬの||
||||||||||||||transparent|||||
"People who are doing jobs that are not suitable for themselves and those who are stupid are cloths that can not be seen from the ground."
その 話 を 聞いた 人々 は たい そう おどろき ました 。
|はなし||きいた|ひとびと|||||
||||||||great surprise|
People who heard the story wanted to surprise.
たいへんな うわさ に なって 、 たちまち この めずらしい 布 の 話 は 王さま の 耳 に も 入り ました 。
|||||||ぬの||はなし||おうさま||みみ|||はいり|
great||||immediately|||||||||||||
「 そんな 布 が ある の か 。
|ぬの||||
"Is there such a cloth?
わくわく する わい 。」
||わ い
||exclamation
It is exciting. "
と 、 服 が 大好きな 王さま は 思い ました 。
|ふく||だいすきな|おうさま||おもい|
And the king who loves clothes thought.
「 もし わし が その 布 で できた 服 を 着れば 、 けらい の 中 から やく立た ず の 人間 や 、 バカな 人間 が 見つけ られる だろう 。
||||ぬの|||ふく||きれば|||なか||やくだた|||にんげん||ばかな|にんげん||みつけ||
|||||||||if I wear|servant||||likely won't be||||||||||
If I were to wear clothes made of that fabric, even the most useless or foolish people could be found among the crowd/servants.
それ で 服 が 見える かしこい もの ばかり 集めれば 、 この 国 も もっと にぎやかに なる に ちがいない 。
||ふく||みえる||||あつめれば||くに||||||
||||||||if gathered||||||||
If you collect only the smart things you can see clothes, this country must become more lively.
さっそく この 布 で 服 を 作ら せよう 。」
||ぬの||ふく||つくら|
Let's make the clothes with this cloth. "
王さま は お 金 を たくさん 用意 し 、 さぎ 師 に わたし ました 。
おうさま|||きむ|||ようい|||し|||
The King prepared a lot of money and handed it to the master.
この お 金 で すぐ に でも 服 を 作って くれ 、 と たのみ ました 。
||きむ|||||ふく||つくって||||
I was asked to make clothes with this money at once.
さぎ 師 は よろこんで 引き受け ました 。
|し|||ひきうけ|
|||gladly|took on|
She was pleased to accept.
部屋 に はた織り 機 を 二 台 ならべて 、 すぐ に 仕事 に とりかかり ました 。
へや||はたおり|き||ふた|だい||||しごと|||
||loom|||||lined up|||||started working|
I set up two weaving machines in my room and immediately got to work.
でも 、 はた織り 機 に は 何も あり ませ ん でした 。
|はたおり|き|||なにも||||
But there was nothing on the weaving machine.
糸 も あり ませ ん 。
いと||||
thread||||
There is no thread.
それ でも 、 さぎ 師 は いっしょうけんめい 布 を 織って い ました 。
|||し|||ぬの||おって||
||||||||weaving||
Even so, Master Sagi was woven with a soft cloth.
いいえ 、 ちがう のです 。
No, it is different.
ほんとう は 布 なんて どこ に も なくて 、 から の はた織り 機 で 織る ふり を して いる だけ な のです 。
||ぬの||||||||はたおり|き||おる|||||||
Really there is no cloth anywhere, and we just pretend to weave with a weaving machine.
ときどき 、 材料 が なくなった みたいに いちばん 値段 の 高い 絹 きぬ と 金 で できた 糸 を くださ い 、 と 王さま に 言い ました 。
|ざいりょう|||||ねだん||たかい|きぬ|||きむ|||いと|||||おうさま||いい|
||||||||||silk|||||||||||||
Sometimes I told the king to give me the most expensive silk and gold thread, as if the material was gone.
のぞみ どおり 材料 を もらう と 、 はた織り に は 使わ ず 、 また から の まま で 織る ふり を し つづけ ました 。
||ざいりょう||||はたおり|||つかわ|||||||おる|||||
hope||||||||||||||||||||continued|
When I received the materials as expected, I continued to pretend to use them as they were without being used for weaving.
夜 おそく まで はたらいて 、 がんばって いる ふり を し ました 。
よ|||||||||
|||working||||||
I worked until late at night and pretended to do my best.
しばらく する と 王さま は 、 ほんとうに 仕事 が はかどって いる の か 知り たく なって き ました 。
|||おうさま|||しごと||||||しり||||
||||||||progressing||||||||
After a while, the king wanted to know if he really was working.
自分 が 見 に 行って たしかめて も いい のです が 、 もし 布 が 見え なかったら どう しよう と 思い ました 。
じぶん||み||おこなって|||||||ぬの||みえ|||||おもい|
|||||confirm||||||||||||||
It would be nice if I could go to see him, but I thought what to do if I could not see the cloth.
自分 は バカだ と いう こと に なる のです から 。
じぶん||ばかだ|||||||
||I'm stupid|||||||
You will be stupid.
でも 王さま は 王さま です 。
|おうさま||おうさま|
But the King is the King.
何より も 強い のです から 、 こんな 布 に こわ がる こと は あり ませ ん 。
なにより||つよい||||ぬの||||||||
Because it is stronger than anything, there is no dread on such a cloth.
でも やっぱり 、 自分 が 行く 気 に はなれ ませ ん でした 。
||じぶん||いく|き|||||
But after all, I did not feel like going.
そこ で 、 王さま は 自分 が 行く 前 に 、 けらい を だれ か 一 人 行か せる こと に し ました 。
||おうさま||じぶん||いく|ぜん||||||ひと|じん|いか|||||
So, the king decided to let someone go to work before he went.
けらい に 布 が どう なって いる か を 教えて もらおう と いう のです 。
||ぬの|||||||おしえて||||
They are trying to tell me what is going on in the cloth.
この ころ に は 町 の 人 は みんな 、 王さま が 作ら せて いる 布 が めずらしい 布 だ と いう こと を 知って い ました 。
||||まち||じん|||おうさま||つくら|||ぬの|||ぬの||||||しって||
By this time, all the people in the town knew that the cloth made by the king was a rare cloth.
だから 、 みんな は 近所 の 人 が どんなに バカな の か とても 知り たく なって い ました 。
|||きんじょ||じん|||ばかな||||しり||||
That's why everyone wanted to know how foolish the neighbors were.
そこ で 王さま は 、 けらい の 中 でも 正直 者 で 通って いる 年より の 大臣 を 向かわ せる こと に し ました 。
||おうさま||||なか||しょうじき|もの||かよって||としより||だいじん||むかわ|||||
|||||||||||||||||to summon|||||
Therefore, the king decided to send a minister from the year that he attended as an honest man in the quarrel.
この 大臣 は とても 頭 が よい ので 、 布 を きっと 見る こと が できる だろう と 思った から です 。
|だいじん|||あたま||||ぬの|||みる||||||おもった||
This minister was so smart that he thought he could surely see the cloth.
向かわ せる の に これほど ぴったりの 人 は い ませ ん 。
むかわ||||||じん||||
|||||perfect|||||
There is no one who is as good as it is.