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シュタインズ・ゲート ゼロ, シュタインズ・ゲート ゼロ (18)

シュタインズ ・ ゲート ゼロ (18)

( 岡部 ( お かべ )) ハァ ハァ …

( 岡部 ) 焦る な 世界 線 は 変わって ない

なら ま ゆり も 鈴 羽 ( すず は ) も 無事だ

ここ で 死ぬ こと は …

( 岡部 ) う っ ああ っ

う っ … ハァ ハァ …

ま ゆり …

( レスキネン ) や あ ―

リンターロ

( 岡部 ) あっ レスキネン 教授 …

♪~

~♪

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん !

( 工作 員 ) あっ … ( 工作 員 ) レイエス ?

( かがり ) ママ に … 何 を した

( 工作 員 ) え ?

( 工作 員 ) う … 撃て !

( 工作 員 たち ) うわ あ !

( 工作 員 ) う っ

( 工作 員 ) ひ いっ

( リーダー ) ひるむ な !

( 工作 員 ) ぐ わ っ

( 工作 員 ) う っ

( 工作 員 ) ひ いっ

( リーダー ) 胴体 を 狙え ! 当てて 動き を 止めろ !

( 鈴 羽 ) かがり !

( 岡部 ) う っ …

( レスキネン ) 気 に なる か ね ? 屋上 の 様子 が

( 岡部 ) どういう 意味 です か ? なぜ 教授 が ここ に ?

( レスキネン ) 質問 に 質問 で 返す の は よく ない よ リンターロ

成績 に 響く

しかし …

こんなに 早く 駆けつける と は

誰 だい ? 君 に そこ まで 入れ知恵 した の は ハハッ

真 帆 ( ま ほ )? いや … 可能 性 が ある と すれば 紅 莉栖 ( くり す ) か

紅 莉栖 ? ハッ !

“ 父 なる 神 ”…

アマデウス に とって ―

その システム を 作り出した 教授 は 父 であり 神 …

ほほ う 彼女 は そんな こと を 言って いた の か ね

いい 表現 だ

気分 が いい ね

私 の こと を “ 神 ” と あがめて くれる なんて

同時に 彼女 は こう も 言って いた

“ 不可侵 領域 を 開放 さ れ ―”

“ 時 を つかさどる 秘密の 在りか も 父 に 話す こと に なる ”

( レスキネン ) フッ 鈍い よ リンターロ

その メッセージ を 受け取って いた のであれば ―

もう 答え は 簡単だ ろ ?

あっ …

( レスキネン ) 君 は 少し 踏み込み すぎた ようだ

あなた は 何者 な んだ ?

( レスキネン ) 科学 者 だ よ

ただ 科学 も 慈善 事業 で は ない ので ね

君 は ストラテジック ・ フォーカス 社 を 知っている かな ?

( 岡部 ) ストラテ … ストラトフォー か ?

“ 影 の CIA ” など と 呼ば れて いる 民間 情報 機関 さ

( 岡部 ) じゃあ あなた は 最初 から …

( レスキネン ) アメリカ ロシア …

大国 に よる タイム マシン 獲得 競争 は 今日 を 境 に 激化 する

( 岡部 ) な っ …

( レスキネン ) その 前 に 行動 を 起こして も 全て は 収束 して しまう んだ

じりじり した よ 今日 と いう 日 を 待つ の は

君 なら 言って る 意味 が 分かる だ ろ ? リンターロ

( 岡部 ) どういう こと だ ?

なぜ この 人 が そんな こと まで

比 屋 定 ( ひや じょう ) さん が ? まさか 彼女 が …

いや あり え ない

アマデウス の 中 に 残って いる 紅 莉栖 の 記憶 は ―

日本 に 来る 前 の もの だ

一体 誰 が ?

( レスキネン ) フッ ハハハハ …

一体 誰 から そんな 話 を 聞いた の か ―

疑問 だって 顔 だ ね

1 人 いる だろう

全て を 知っていて も おかしく ない 未来 から の 使者 が

かがり ?

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん

( ま ゆり ) 鈴 ( すず ) さん ? う っ …

じっと して

跳 弾 が かすめた だけ だ けど 出血 は ある から

あれ は ?

見ちゃ ダメ

( リーダー ) う っ う っ … うわ あっ

( 空 撃ち の 音 )

( かがり ) ママ

( リーダー ) う う っ … あっ

ああ っ くっ …

ママ …

ママ に ―

何 を した ー !

ハッ !

まだ やって いる の か

できる だけ 穏便に と 言って おいた のに

( 岡部 ) くっ … う っ !

( 岡部 の うめき声 )

う う っ …

ま ゆり …

ま ゆり !

あ …

かがり …

( 鈴 羽 ) ダメだ まゆ 姉さん !

何 ? これ

( 岡部 ) ま ゆり !

( かがり ) あっ

ママ …

ママ 違う の これ は …

私 は ママ を …

( 倒れる 音 ) ( 岡部 ) あっ

ママ …

ママ

ごめんなさい ママ

( 岡部 ) かがり !

( ま ゆり ) ああ …

くっ …

( かがり ) ママ … ( 岡部 ) じっと して ろ

鈴 さん

( 岡部 ) ま ゆり は ?

頭 を 少し 切って いる けど 大丈夫

ほか に ケガ は ない

そう か ま ゆり は 無事だ

そう よかった

もう しゃべる な

大丈夫 心配 し ないで

私 こう なって も 痛く も 苦しく も ない から

強 がり は いい 黙 …

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる の

“ 君 は 痛く なら ない よ 苦しく なら ない よ ” って

だから 全然 …

( 鈴 羽 ・ ま ゆり ・ 岡部 ) あっ

( かがり の せき込み ) ( 岡部 ) かがり ! かがり !

( ま ゆり ) 鈴 さん

かがり ちゃん

ママ よかった

( 鈴 羽 ) かがり …

鈴 羽 … お 姉ちゃん

ごめん ね

神様 の 声 が 聞こえる と 何も 分から なく なっちゃ う の

神様 が “ なす べき こと を し なさい ” って

ごめん … ね

( ま ゆり ) かがり ちゃん ! ( 鈴 羽 ) かがり !

くっ …

( レスキネン ) ずいぶん 派手に やって くれた ね

未来 の 洗脳 強化 技術 は やはり すばらしい

( 岡部 ) 教授 …

( 鈴 羽 ) お前 が かがり を …

( レスキネン ) いや 言う なれば 合作 だ よ

私 と 私 に よる ね

何 を 言って いる の か 分から ない

けど かがり を こんな 目 に 遭わ せた の は お前 だ な !?

そう だ と 言ったら ?

貴 様 …

( レスキネン ) よく 思いとどまった ね

( ダル ) 鈴 羽 ごめん

鈴 羽 !

くっ …

( 真 帆 ) 教授

( レスキネン ) フフフフ …

真 帆 不思議 かい ?

信じ られ ない か ね ?

でも これ は あらかじめ 決め られて いた こと な のだ よ

決め られて いた こと ?

( レスキネン ) 観察 と 洞察 力 は 科学 者 の 基本 だ よ

さっき 言った だろう

これ は 私 と 私 の 合作 な んだ よ

時 を 越えた

時 を ?

まさか …

13 年 前 かがり が 私 の 前 に 初めて 現れた とき

彼女 は 何と 言った と 思う ?

( かがり ) 神様 の 声 が する

( レスキネン ) 神様 ?

( かがり ) 未来 の あなた が 呼んで いる

未来 の … 教授 ?

( レスキネン ) フッ フフフ …

アハハハハ …

そう だ よ 信じ られる かね ?

未来 の 私 が かがり を 過去 へ 送り込んだ んだ よ

時 を つかさどる 力 を 手 に 入れる ため に ね

未来 の 教授 が ?

じゃあ かがり は …

手 の 込んだ 計画 だった よ

未来 に おいて ―

君 たち が 作る レジスタンス の 動き を 探る ため に ―

幼き スパイ と して 何 人 も の 少年 少女 に 仕掛け を した

お人よしな 君 たち が 食いつき やすく する ため に

ハハハハ …

そして その 仕掛け の 最たる もの こそ が ―

もし 君 たち の 手 で 過去 へ と 逃がさ れる ような こと が あれば

過去 の 自分 へ の メッセンジャー と なる ように ―

洗脳 した こと さ

( レコーダー :「 魔 笛 」)

( レスキネン ) にわかに は 信じ られ なかった よ

しかし 調べれば 調べる ほど ―

彼女 の 言葉 に 矛盾 が ない こと が 分かって いった

タイム マシン は 実在 し ―

かがり は 未来 から 来た のだ と 確信 に 至った

じゃあ まさか アマデウス を 作った の も …

そう 紅 莉栖 は 死んで しまう から ね

彼女 の 大切な タイム マシン の 理論 と その 記憶 を ―

保存 して おく システム が 必要だった

( 真 帆 ) 教授 !

あなた は その ため に あなた は 紅 莉栖 を 見殺し に !

教授 !

( レスキネン ) 全て は 今日 タイム マシン を 奪う ため の ―

長い 長い 下 準備

因果 律 に 逆らい 収束 を 超え ―

世界 の ことわり を 手 に しよう と ―

未来 の 私 が 考えた 壮大な プラン さ

そこ まで して タイム マシン を 手 に 入れて ―

何 を する つもりです か !

( レスキネン ) リンターロ

君 は まだ 科学 の 本質 が 分かって い ない

科学 者 は ね ―

自分 の 理論 が 正しい か と 実験 し ―

観察 に よって 実証 する 生き物 だ よ

未来 の 私 が 理論 を 提示 し 過去 の 私 が 実証 して みせる

ただ それ だけ いつも どおり の こと さ

タイムパラドックス を …

世界 が 壊れて しまう こと を 恐れ ない のです か !?

( レスキネン ) も し ある の なら ぜひ 見て み たい もの だ ね

( レコーダー を 止める 音 ) フフフフ …

さすが に 死んで いて は 未来 の 洗脳 技術 も 効果 が ない か

( レスキネン の 笑い声 )

あんた は …

本当の マッドサイエンティスト だ

フン … ハハハハ …

それ は 最高の 褒め 言葉 だ よ リンターロ

道 を あけて くれた まえ

くっ …

( レスキネン ) 程なく ここ は 戦場 に なる

この タイム マシン を 巡って ね

戦場 ?

( レスキネン ) ロシア に 亡命 した 中鉢 ( なか ばち ) 博士 の 論文

そして 私 が ストラトフォー に 渡した タイム マシン に 関する 情報

その 情報 戦 から 双方 が 実力 行使 に 出る の が 今日 ―

この 日 な んだ よ

史実 で は ここ で タイム マシン は 破壊 さ れ ―

その 理論 を 基 に 25 年 後 に 開発 さ れる まで ―

存在 し ない こと に なる

ただ もし その タイミング で 誰 か が 奪った と したら ?

破壊 さ れた と 見せかけて 誰 か が 過去 に 飛んだ と したら …

( 鈴 羽 ) お前 は それ を 狙って …

( レスキネン ) 初めて かがり に 会って から 十 数 年 …

長かった よ

ここ まで 来る のに 私 は … ( かがり ) 神様 の …

神様 の …

声 が する

離し なさい

( 銃声 )

( 鈴 羽 ) ああ あー っ !

( 殴る 音 ) ( レスキネン ) う っ …

( 倒れる 音 )

( 殴る 音 )

( 鈴 羽 ) 何 気 を 失って んだ !

かがり が この 何 倍 苦しかった と 思って いる んだ !

( 殴る 音 )

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ !

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ !

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ !

やめろ 鈴 羽

( 鈴 羽 ) 立て ! お前 が …

お前 が …

( 岡部 ) 鈴 羽

離せ ! 止める な !

( ダル ) 鈴 羽 !

もう やめ とけ 鈴 羽

( 鈴 羽 ) 父さん

殺したら そい つと 同じに な っち まう お

( 泣き声 )

( 鈴 羽 の 泣き声 )

かがり ちゃん …

かがり ちゃん !

かがり ちゃん 鈴 さん だ よ

怖かった とき 握って いて くれた 手 だ …

あったかい

( 鈴 羽 ) かがり …

ごめん ね

鈴 羽 … お 姉ちゃん

ごめん …

かがり

かがり ー !

何で …

こんな 結末 に

( ヘリコプター の 音 )

何 ぞ ?

逃げて

ま ゆり !

無事 よ ケガ は ない

( 岡部 ) うわ ! ( 鈴 羽 ) ハッ

( 工作 員 ) 教授 を 捜せ

これ は …

鈴 さん 行こう

もう すぐ タイム マシン 壊さ れちゃ う んでしょ ?

その 前 に 行か なきゃ

行って 未来 を 変え なきゃ

( 工作 員 ) DURPA ( ダーパ ) か

かがり ちゃん の ため に も

( 鈴 羽 ) 乗って ( ま ゆり ) うん

( 岡部 ) ま … 待て ま ゆり !

うわ あっ

オカリン !

( 岡部 ) う っ … くっ …

どうして …

どうして ま ゆり が そんな こと を し なきゃ いけない んだ

ま ゆり は … ま ゆり は …

( ま ゆり ) まゆ し ぃ が 行か なきゃ いけない の !

だって これ は …

オペレーション ・ アークライト だ から !

アーク … ライト

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん !

( 岡部 ) まゆ り 待て

ま ゆり !

鈴 羽 …

( 工作 員 ) まずい 目標 を 確保 しろ

( 工作 員 たち ) うわ あっ !

( ダル ) いた たた …

本気 ? 東京 の ど真ん中 よ

ま ゆり …

( 鈴 羽 ) 行く よ ( ま ゆり ) うん

ま ゆり ー !

これ タイム マシン の …

間に合わ なかった の ?

鈴 羽 …

( 岡部 ) ま ゆり …

ま ゆり …

岡部 さん ?

( 岡部 ) ま ゆり …

ハァ ハァ …

( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ …

ま ゆり … ま ゆり !

ハァ ハァ …

ま ゆり … ハァ …

( キーボード を 打つ 音 )

( 真 帆 ) まだ 未完成 よ

( 岡部 ) なぜ だ … なぜ こんな こと に

オカリン …

( 机 を たたく 音 ) ( 岡部 ) う う っ !

俺 は これ が 最良 の 選択 だ と 思って この 世界 線 を 選択 した んだ

ここ は 紅 莉栖 の 犠牲 の うえ に 成り立って いる ―

唯一無二 の 世界 線 な んだ !

なのに … な のに どうして …

どうして …

どうして !?

( 携帯 電話 の 振動 音 )

ま ゆり …

( ま ゆり ) オカリン へ トゥットゥルー

まゆ し ぃ です

本当 は ちゃんと お 話し しよう と 思った けど ―

うまく 言える か どう か 分から ない し ―

オカリン に 引き止め られる と 迷っちゃ い そうだ から ―

メール に し ます

私 は 鈴 さん と 過去 に 行って き ます

“ 何で ?” って オカリン は 怒る かも しれ ない ね

でも これ は 私 が やら なきゃ いけない こと な の

だって あの とき 私 の 彦星 ( ひこぼし ) 様 を …

どんな 苦しい とき でも いつも 立ち上がって ―

高 笑い を あげて いた 強い 強い 彦星 様 を ―

暗い 雲 の 向こう に 隠しちゃ った の は 私 な んだ から

私 ね 勘違い して た

みんな は 未来 を オカリン 1 人 に ―

押しつけよう と なんて して なかった んだ ね

シュタインズ ・ ゲート は きっと みんな で 見つける んだ よ

オカリン の 周り に は ダル 君 が いて ―

鈴 さん も いて る か 君 も いて ―

フェリス ちゃん も いて 由季 ( ゆき ) さん も いて

それ に 真 帆 さん も 加わって

だから 今度 は 私 の 番

だって これ は ラボメン ナンバー 002 の ―

初めて の おっきな 任務 な んだ から

オカリン は 心配 する と 思う けど ―

大丈夫だ よ

それ に もし 何 か あった と して も ―

必ず 助け に 来て くれる と 信じて いる から

私 の 大好きな 鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 ( きょう ま ) が ―

新しく 作った タイム マシン に 乗って 必ず

だから 私 は 行って き ます

必ず 戻って くる から 少し だけ 待って て ね

私 は 鳳凰 院 凶 真 が 好き

でも ね 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) の こと は ―

もっと 好きだ よ

♪~

~♪


シュタインズ ・ ゲート ゼロ (18) |げーと|

( 岡部 ( お かべ )) ハァ ハァ … おかべ||||

( 岡部 ) 焦る な 世界 線 は 変わって ない おかべ|あせる||せかい|せん||かわって|

なら ま ゆり も 鈴 羽 ( すず は ) も 無事だ ||||すず|はね||||ぶじだ

ここ で 死ぬ こと は … ||しぬ||

( 岡部 ) う っ ああ っ おかべ||||

う っ … ハァ ハァ …

ま ゆり …

( レスキネン ) や あ ―

リンターロ

( 岡部 ) あっ レスキネン 教授 … おかべ|||きょうじゅ

♪~

~♪

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん ! すず|はね||ねえさん

( 工作 員 ) あっ … ( 工作 員 ) レイエス ? こうさく|いん||こうさく|いん|

( かがり ) ママ に … 何 を した |まま||なん||

( 工作 員 ) え ? こうさく|いん|

( 工作 員 ) う … 撃て ! こうさく|いん||うて

( 工作 員 たち ) うわ あ ! こうさく|いん|||

( 工作 員 ) う っ こうさく|いん||

( 工作 員 ) ひ いっ こうさく|いん||

( リーダー ) ひるむ な ! りーだー||

( 工作 員 ) ぐ わ っ こうさく|いん|||

( 工作 員 ) う っ こうさく|いん||

( 工作 員 ) ひ いっ こうさく|いん||

( リーダー ) 胴体 を 狙え ! 当てて 動き を 止めろ ! りーだー|どうたい||ねらえ|あてて|うごき||とどめろ

( 鈴 羽 ) かがり ! すず|はね|

( 岡部 ) う っ … おかべ||

( レスキネン ) 気 に なる か ね ?  屋上 の 様子 が |き|||||おくじょう||ようす|

( 岡部 ) どういう 意味 です か ? なぜ 教授 が ここ に ? おかべ||いみ||||きょうじゅ|||

( レスキネン ) 質問 に 質問 で 返す の は よく ない よ リンターロ |しつもん||しつもん||かえす||||||

成績 に 響く せいせき||ひびく

しかし …

こんなに 早く 駆けつける と は |はやく|かけつける||

誰 だい ?  君 に そこ まで 入れ知恵 した の は ハハッ だれ||きみ||||いれぢえ||||

真 帆 ( ま ほ )?  いや … 可能 性 が ある と すれば 紅 莉栖 ( くり す ) か まこと|ほ||||かのう|せい|||||くれない|りせい|||

紅 莉栖 ?  ハッ ! くれない|りせい|

“ 父 なる 神 ”… ちち||かみ

アマデウス に とって ―

その システム を 作り出した 教授 は 父 であり 神 … |しすてむ||つくりだした|きょうじゅ||ちち||かみ

ほほ う 彼女 は そんな こと を 言って いた の か ね ||かのじょ|||||いって||||

いい 表現 だ |ひょうげん|

気分 が いい ね きぶん|||

私 の こと を “ 神 ” と あがめて くれる なんて わたくし||||かみ||||

同時に 彼女 は こう も 言って いた どうじに|かのじょ||||いって|

“ 不可侵 領域 を 開放 さ れ ―” ふかしん|りょういき||かいほう||

“ 時 を つかさどる 秘密の 在りか も 父 に 話す こと に なる ” じ|||ひみつの|ありか||ちち||はなす|||

( レスキネン ) フッ 鈍い よ リンターロ ||にぶい||

その メッセージ を 受け取って いた のであれば ― |めっせーじ||うけとって||

もう 答え は 簡単だ ろ ? |こたえ||かんたんだ|

あっ …

( レスキネン ) 君 は 少し 踏み込み すぎた ようだ |きみ||すこし|ふみこみ||

あなた は 何者 な んだ ? ||なにもの||

( レスキネン ) 科学 者 だ よ |かがく|もの||

ただ 科学 も 慈善 事業 で は ない ので ね |かがく||じぜん|じぎょう|||||

君 は ストラテジック ・ フォーカス 社 を 知っている かな ? きみ||||しゃ||しっている|

( 岡部 ) ストラテ … ストラトフォー か ? おかべ|||

“ 影 の CIA ” など と 呼ば れて いる 民間 情報 機関 さ かげ|||||よば|||みんかん|じょうほう|きかん|

( 岡部 ) じゃあ あなた は 最初 から … おかべ||||さいしょ|

( レスキネン ) アメリカ ロシア … |あめりか|ろしあ

大国 に よる タイム マシン 獲得 競争 は 今日 を 境 に 激化 する たいこく|||たいむ|ましん|かくとく|きょうそう||きょう||さかい||げきか|

( 岡部 ) な っ … おかべ||

( レスキネン ) その 前 に 行動 を 起こして も 全て は 収束 して しまう んだ ||ぜん||こうどう||おこして||すべて||しゅうそく|||

じりじり した よ 今日 と いう 日 を 待つ の は |||きょう|||ひ||まつ||

君 なら 言って る 意味 が 分かる だ ろ ? リンターロ きみ||いって||いみ||わかる|||

( 岡部 ) どういう こと だ ? おかべ|||

なぜ この 人 が そんな こと まで ||じん||||

比 屋 定 ( ひや じょう ) さん が ?  まさか 彼女 が … ひ|や|てい||||||かのじょ|

いや あり え ない

アマデウス の 中 に 残って いる 紅 莉栖 の 記憶 は ― ||なか||のこって||くれない|りせい||きおく|

日本 に 来る 前 の もの だ にっぽん||くる|ぜん|||

一体 誰 が ? いったい|だれ|

( レスキネン ) フッ ハハハハ …

一体 誰 から そんな 話 を 聞いた の か ― いったい|だれ|||はなし||きいた||

疑問 だって 顔 だ ね ぎもん||かお||

1 人 いる だろう じん||

全て を 知っていて も おかしく ない 未来 から の 使者 が すべて||しっていて||||みらい|||ししゃ|

かがり ?

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん すず|はね||ねえさん

( ま ゆり ) 鈴 ( すず ) さん ?  う っ … ||すず||||

じっと して

跳 弾 が かすめた だけ だ けど 出血 は ある から と|たま||||||しゅっけつ|||

あれ は ?

見ちゃ ダメ みちゃ|だめ

( リーダー ) う っ う っ … うわ あっ りーだー||||||

( 空 撃ち の 音 ) から|うち||おと

( かがり ) ママ |まま

( リーダー ) う う っ … あっ りーだー||||

ああ っ くっ …

ママ … まま

ママ に ― まま|

何 を した ー ! なん|||-

ハッ !

まだ やって いる の か

できる だけ 穏便に と 言って おいた のに ||おんびんに||いって||

( 岡部 ) くっ … う っ ! おかべ|||

( 岡部 の うめき声 ) おかべ||うめきごえ

う う っ …

ま ゆり …

ま ゆり !

あ …

かがり …

( 鈴 羽 ) ダメだ まゆ 姉さん ! すず|はね|だめだ||ねえさん

何 ?  これ なん|

( 岡部 ) ま ゆり ! おかべ||

( かがり ) あっ

ママ … まま

ママ 違う の これ は … まま|ちがう|||

私 は ママ を … わたくし||まま|

( 倒れる 音 ) ( 岡部 ) あっ たおれる|おと|おかべ|

ママ … まま

ママ まま

ごめんなさい ママ |まま

( 岡部 ) かがり ! おかべ|

( ま ゆり ) ああ …

くっ …

( かがり ) ママ … ( 岡部 ) じっと して ろ |まま|おかべ|||

鈴 さん すず|

( 岡部 ) ま ゆり は ? おかべ|||

頭 を 少し 切って いる けど 大丈夫 あたま||すこし|きって|||だいじょうぶ

ほか に ケガ は ない ||けが||

そう か ま ゆり は 無事だ |||||ぶじだ

そう よかった

もう しゃべる な

大丈夫 心配 し ないで だいじょうぶ|しんぱい||

私 こう なって も 痛く も 苦しく も ない から わたくし||||いたく||くるしく|||

強 がり は いい 黙 … つよ||||もく

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる の |かみさま||こえ||きこえる|

“ 君 は 痛く なら ない よ 苦しく なら ない よ ” って きみ||いたく||||くるしく||||

だから 全然 … |ぜんぜん

( 鈴 羽 ・ ま ゆり ・ 岡部 ) あっ すず|はね|||おかべ|

( かがり の せき込み ) ( 岡部 ) かがり !  かがり ! ||せきこみ|おかべ||

( ま ゆり ) 鈴 さん ||すず|

かがり ちゃん

ママ   よかった まま|

( 鈴 羽 ) かがり … すず|はね|

鈴 羽 … お 姉ちゃん すず|はね||ねえちゃん

ごめん ね

神様 の 声 が 聞こえる と 何も 分から なく なっちゃ う の かみさま||こえ||きこえる||なにも|わから||||

神様 が “ なす べき こと を し なさい ” って かみさま||||||||

ごめん … ね

( ま ゆり ) かがり ちゃん ! ( 鈴 羽 ) かがり ! ||||すず|はね|

くっ …

( レスキネン ) ずいぶん 派手に やって くれた ね ||はでに|||

未来 の 洗脳 強化 技術 は やはり すばらしい みらい||せんのう|きょうか|ぎじゅつ|||

( 岡部 ) 教授 … おかべ|きょうじゅ

( 鈴 羽 ) お前 が かがり を … すず|はね|おまえ|||

( レスキネン ) いや 言う なれば 合作 だ よ ||いう||がっさく||

私 と 私 に よる ね わたくし||わたくし|||

何 を 言って いる の か 分から ない なん||いって||||わから|

けど かがり を こんな 目 に 遭わ せた の は お前 だ な !? ||||め||あわ||||おまえ||

そう だ と 言ったら ? |||いったら

貴 様 … とうと|さま

( レスキネン ) よく 思いとどまった ね ||おもいとどまった|

( ダル ) 鈴 羽 ごめん だる|すず|はね|

鈴 羽 ! すず|はね

くっ …

( 真 帆 ) 教授 まこと|ほ|きょうじゅ

( レスキネン ) フフフフ …

真 帆 不思議 かい ? まこと|ほ|ふしぎ|

信じ られ ない か ね ? しんじ||||

でも これ は あらかじめ 決め られて いた こと な のだ よ ||||きめ||||||

決め られて いた こと ? きめ|||

( レスキネン ) 観察 と 洞察 力 は 科学 者 の 基本 だ よ |かんさつ||どうさつ|ちから||かがく|もの||きほん||

さっき 言った だろう |いった|

これ は 私 と 私 の 合作 な んだ よ ||わたくし||わたくし||がっさく|||

時 を 越えた じ||こえた

時 を ? じ|

まさか …

13 年 前 かがり が 私 の 前 に 初めて 現れた とき とし|ぜん|||わたくし||ぜん||はじめて|あらわれた|

彼女 は 何と 言った と 思う ? かのじょ||なんと|いった||おもう

( かがり ) 神様 の 声 が する |かみさま||こえ||

( レスキネン ) 神様 ? |かみさま

( かがり ) 未来 の あなた が 呼んで いる |みらい||||よんで|

未来 の … 教授 ? みらい||きょうじゅ

( レスキネン ) フッ フフフ …

アハハハハ …

そう だ よ 信じ られる かね ? |||しんじ||

未来 の 私 が かがり を 過去 へ 送り込んだ んだ よ みらい||わたくし||||かこ||おくりこんだ||

時 を つかさどる 力 を 手 に 入れる ため に ね じ|||ちから||て||いれる|||

未来 の 教授 が ? みらい||きょうじゅ|

じゃあ かがり は …

手 の 込んだ 計画 だった よ て||こんだ|けいかく||

未来 に おいて ― みらい||

君 たち が 作る レジスタンス の 動き を 探る ため に ― きみ|||つくる|||うごき||さぐる||

幼き スパイ と して 何 人 も の 少年 少女 に 仕掛け を した おさなき|すぱい|||なん|じん|||しょうねん|しょうじょ||しかけ||

お人よしな 君 たち が 食いつき やすく する ため に おひとよしな|きみ|||くいつき||||

ハハハハ …

そして その 仕掛け の 最たる もの こそ が ― ||しかけ||さいたる|||

もし 君 たち の 手 で 過去 へ と 逃がさ れる ような こと が あれば |きみ|||て||かこ|||にがさ|||||

過去 の 自分 へ の メッセンジャー と なる ように ― かこ||じぶん||||||よう に

洗脳 した こと さ せんのう|||

( レコーダー :「 魔 笛 」) |ま|ふえ

( レスキネン ) にわかに は 信じ られ なかった よ |||しんじ|||

しかし 調べれば 調べる ほど ― |しらべれば|しらべる|

彼女 の 言葉 に 矛盾 が ない こと が 分かって いった かのじょ||ことば||むじゅん|||||わかって|

タイム マシン は 実在 し ― たいむ|ましん||じつざい|

かがり は 未来 から 来た のだ と 確信 に 至った ||みらい||きた|||かくしん||いたった

じゃあ まさか アマデウス を 作った の も … ||||つくった||

そう 紅 莉栖 は 死んで しまう から ね |くれない|りせい||しんで|||

彼女 の 大切な タイム マシン の 理論 と その 記憶 を ― かのじょ||たいせつな|たいむ|ましん||りろん|||きおく|

保存 して おく システム が 必要だった ほぞん|||しすてむ||ひつようだった

( 真 帆 ) 教授 ! まこと|ほ|きょうじゅ

あなた は その ため に あなた は 紅 莉栖 を 見殺し に ! |||||||くれない|りせい||みごろし|

教授 ! きょうじゅ

( レスキネン ) 全て は 今日 タイム マシン を 奪う ため の ― |すべて||きょう|たいむ|ましん||うばう||

長い 長い 下 準備 ながい|ながい|した|じゅんび

因果 律 に 逆らい 収束 を 超え ― いんが|りつ||さからい|しゅうそく||こえ

世界 の ことわり を 手 に しよう と ― せかい||||て|||

未来 の 私 が 考えた 壮大な プラン さ みらい||わたくし||かんがえた|そうだいな|ぷらん|

そこ まで して タイム マシン を 手 に 入れて ― |||たいむ|ましん||て||いれて

何 を する つもりです か ! なん|||つもり です|

( レスキネン ) リンターロ

君 は まだ 科学 の 本質 が 分かって い ない きみ|||かがく||ほんしつ||わかって||

科学 者 は ね ― かがく|もの||

自分 の 理論 が 正しい か と 実験 し ― じぶん||りろん||ただしい|||じっけん|

観察 に よって 実証 する 生き物 だ よ かんさつ|||じっしょう||いきもの||

未来 の 私 が 理論 を 提示 し 過去 の 私 が 実証 して みせる みらい||わたくし||りろん||ていじ||かこ||わたくし||じっしょう||

ただ それ だけ いつも どおり の こと さ

タイムパラドックス を …

世界 が 壊れて しまう こと を 恐れ ない のです か !? せかい||こぼれて||||おそれ||の です|

( レスキネン ) も し ある の なら ぜひ 見て み たい もの だ ね |||||||みて|||||

( レコーダー を 止める 音 ) フフフフ … ||とどめる|おと|

さすが に 死んで いて は 未来 の 洗脳 技術 も 効果 が ない か ||しんで|||みらい||せんのう|ぎじゅつ||こうか|||

( レスキネン の 笑い声 ) ||わらいごえ

あんた は …

本当の マッドサイエンティスト だ ほんとうの||

フン … ハハハハ … ふん|

それ は 最高の 褒め 言葉 だ よ リンターロ ||さいこうの|ほめ|ことば|||

道 を あけて くれた まえ どう||||

くっ …

( レスキネン ) 程なく ここ は 戦場 に なる |ほどなく|||せんじょう||

この タイム マシン を 巡って ね |たいむ|ましん||めぐって|

戦場 ? せんじょう

( レスキネン ) ロシア に 亡命 した 中鉢 ( なか ばち ) 博士 の 論文 |ろしあ||ぼうめい||ちゅうばち|||はかせ||ろんぶん

そして 私 が ストラトフォー に 渡した タイム マシン に 関する 情報 |わたくし||||わたした|たいむ|ましん||かんする|じょうほう

その 情報 戦 から 双方 が 実力 行使 に 出る の が 今日 ― |じょうほう|いくさ||そうほう||じつりょく|こうし||でる|||きょう

この 日 な んだ よ |ひ|||

史実 で は ここ で タイム マシン は 破壊 さ れ ― しじつ|||||たいむ|ましん||はかい||

その 理論 を 基 に 25 年 後 に 開発 さ れる まで ― |りろん||もと||とし|あと||かいはつ|||

存在 し ない こと に なる そんざい|||||

ただ もし その タイミング で 誰 か が 奪った と したら ? |||たいみんぐ||だれ|||うばった||

破壊 さ れた と 見せかけて 誰 か が 過去 に 飛んだ と したら … はかい||||みせかけて|だれ|||かこ||とんだ||

( 鈴 羽 ) お前 は それ を 狙って … すず|はね|おまえ||||ねらって

( レスキネン ) 初めて かがり に 会って から 十 数 年 … |はじめて|||あって||じゅう|すう|とし

長かった よ ながかった|

ここ まで 来る のに 私 は … ( かがり ) 神様 の … ||くる||わたくし|||かみさま|

神様 の … かみさま|

声 が する こえ||

離し なさい はなし|

( 銃声 ) じゅうせい

( 鈴 羽 ) ああ あー っ ! すず|はね|||

( 殴る 音 ) ( レスキネン ) う っ … なぐる|おと|||

( 倒れる 音 ) たおれる|おと

( 殴る 音 ) なぐる|おと

( 鈴 羽 ) 何 気 を 失って んだ ! すず|はね|なん|き||うしなって|

かがり が この 何 倍 苦しかった と 思って いる んだ ! |||なん|ばい|くるしかった||おもって||

( 殴る 音 ) なぐる|おと

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ ! |なん|ばい|なん|ばい|なん|ばい|いたかった||おもって||

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ ! |なん|ばい|なん|ばい|なん|ばい|いたかった||おもって||

この 何 倍 何 倍 何 倍 痛かった と 思って る んだ ! |なん|ばい|なん|ばい|なん|ばい|いたかった||おもって||

やめろ 鈴 羽 |すず|はね

( 鈴 羽 ) 立て !  お前 が … すず|はね|たて|おまえ|

お前 が … おまえ|

( 岡部 ) 鈴 羽 おかべ|すず|はね

離せ !  止める な ! はなせ|とどめる|

( ダル ) 鈴 羽 ! だる|すず|はね

もう やめ とけ 鈴 羽 |||すず|はね

( 鈴 羽 ) 父さん すず|はね|とうさん

殺したら そい つと 同じに な っち まう お ころしたら|||どうじに||||

( 泣き声 ) なきごえ

( 鈴 羽 の 泣き声 ) すず|はね||なきごえ

かがり ちゃん …

かがり ちゃん !

かがり ちゃん 鈴 さん だ よ ||すず|||

怖かった とき 握って いて くれた 手 だ … こわかった||にぎって|||て|

あったかい

( 鈴 羽 ) かがり … すず|はね|

ごめん ね

鈴 羽 … お 姉ちゃん すず|はね||ねえちゃん

ごめん …

かがり

かがり ー ! |-

何で … なんで

こんな 結末 に |けつまつ|

( ヘリコプター の 音 ) へりこぷたー||おと

何 ぞ ? なん|

逃げて にげて

ま ゆり !

無事 よ ケガ は ない ぶじ||けが||

( 岡部 ) うわ ! ( 鈴 羽 ) ハッ おかべ||すず|はね|

( 工作 員 ) 教授 を 捜せ こうさく|いん|きょうじゅ||さがせ

これ は …

鈴 さん 行こう すず||いこう

もう すぐ タイム マシン 壊さ れちゃ う んでしょ ? ||たいむ|ましん|こわさ|||

その 前 に 行か なきゃ |ぜん||いか|

行って 未来 を 変え なきゃ おこなって|みらい||かえ|

( 工作 員 ) DURPA ( ダーパ ) か こうさく|いん|||

かがり ちゃん の ため に も

( 鈴 羽 ) 乗って ( ま ゆり ) うん すず|はね|のって|||

( 岡部 ) ま … 待て ま ゆり ! おかべ||まて||

うわ あっ

オカリン !

( 岡部 ) う っ … くっ … おかべ|||

どうして …

どうして ま ゆり が そんな こと を し なきゃ いけない んだ

ま ゆり は … ま ゆり は …

( ま ゆり ) まゆ し ぃ が 行か なきゃ いけない の ! ||||||いか|||

だって これ は …

オペレーション ・ アークライト だ から !

アーク … ライト |らいと

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん ! すず|はね||ねえさん

( 岡部 ) まゆ り 待て おかべ|||まて

ま ゆり !

鈴 羽 … すず|はね

( 工作 員 ) まずい 目標 を 確保 しろ こうさく|いん||もくひょう||かくほ|

( 工作 員 たち ) うわ あっ ! こうさく|いん|||

( ダル ) いた たた … だる||

本気 ?  東京 の ど真ん中 よ ほんき|とうきょう||どまんなか|

ま ゆり …

( 鈴 羽 ) 行く よ ( ま ゆり ) うん すず|はね|いく||||

ま ゆり ー ! ||-

これ タイム マシン の … |たいむ|ましん|

間に合わ なかった の ? まにあわ||

鈴 羽 … すず|はね

( 岡部 ) ま ゆり … おかべ||

ま ゆり …

岡部 さん ? おかべ|

( 岡部 ) ま ゆり … おかべ||

ハァ ハァ …

( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ … どあ||あく|おと|おかべ||

ま ゆり … ま ゆり !

ハァ ハァ …

ま ゆり … ハァ …

( キーボード を 打つ 音 ) ||うつ|おと

( 真 帆 ) まだ 未完成 よ まこと|ほ||みかんせい|

( 岡部 ) なぜ だ … なぜ こんな こと に おかべ||||||

オカリン …

( 机 を たたく 音 ) ( 岡部 ) う う っ ! つくえ|||おと|おかべ|||

俺 は これ が 最良 の 選択 だ と 思って この 世界 線 を 選択 した んだ おれ||||さいりょう||せんたく|||おもって||せかい|せん||せんたく||

ここ は 紅 莉栖 の 犠牲 の うえ に 成り立って いる ― ||くれない|りせい||ぎせい||||なりたって|

唯一無二 の 世界 線 な んだ ! ゆいいつむに||せかい|せん||

なのに … な のに どうして …

どうして …

どうして !?

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

ま ゆり …

( ま ゆり ) オカリン へ トゥットゥルー

まゆ し ぃ です

本当 は ちゃんと お 話し しよう と 思った けど ― ほんとう||||はなし|||おもった|

うまく 言える か どう か 分から ない し ― |いえる||||わから||

オカリン に 引き止め られる と 迷っちゃ い そうだ から ― ||ひきとめ|||まよっちゃ||そう だ|

メール に し ます めーる|||

私 は 鈴 さん と 過去 に 行って き ます わたくし||すず|||かこ||おこなって||

“ 何で ?” って オカリン は 怒る かも しれ ない ね なんで||||いかる||||

でも これ は 私 が やら なきゃ いけない こと な の |||わたくし|||||||

だって あの とき 私 の 彦星 ( ひこぼし ) 様 を … |||わたくし||ひこぼし||さま|

どんな 苦しい とき でも いつも 立ち上がって ― |くるしい||||たちあがって

高 笑い を あげて いた 強い 強い 彦星 様 を ― たか|わらい||||つよい|つよい|ひこぼし|さま|

暗い 雲 の 向こう に 隠しちゃ った の は 私 な んだ から くらい|くも||むこう||かくしちゃ||||わたくし|||

私 ね 勘違い して た わたくし||かんちがい||

みんな は 未来 を オカリン 1 人 に ― ||みらい|||じん|

押しつけよう と なんて して なかった んだ ね おしつけよう||||||

シュタインズ ・ ゲート は きっと みんな で 見つける んだ よ |げーと|||||みつける||

オカリン の 周り に は ダル 君 が いて ― ||まわり|||だる|きみ||

鈴 さん も いて る か 君 も いて ― すず||||||きみ||

フェリス ちゃん も いて 由季 ( ゆき ) さん も いて ||||ゆき||||

それ に 真 帆 さん も 加わって ||まこと|ほ|||くわわって

だから 今度 は 私 の 番 |こんど||わたくし||ばん

だって これ は ラボメン ナンバー 002 の ― ||||なんばー|

初めて の おっきな 任務 な んだ から はじめて|||にんむ|||

オカリン は 心配 する と 思う けど ― ||しんぱい|||おもう|

大丈夫だ よ だいじょうぶだ|

それ に もし 何 か あった と して も ― |||なん|||||

必ず 助け に 来て くれる と 信じて いる から かならず|たすけ||きて|||しんじて||

私 の 大好きな 鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 ( きょう ま ) が ― わたくし||だいすきな|ほうおう|いん|||きょう|まこと|||

新しく 作った タイム マシン に 乗って 必ず あたらしく|つくった|たいむ|ましん||のって|かならず

だから 私 は 行って き ます |わたくし||おこなって||

必ず 戻って くる から 少し だけ 待って て ね かならず|もどって|||すこし||まって||

私 は 鳳凰 院 凶 真 が 好き わたくし||ほうおう|いん|きょう|まこと||すき

でも ね 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) の こと は ― ||おかべ|りんたろう|||||

もっと 好きだ よ |すきだ|

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