Grisaia no Kajitsu Episode 9

パパ ぱぱ

素直 に 入 巣 家 の 汚職 の 証拠 と や ら を 渡し て くれ さえ すりゃ すなお||はい|す|いえ||おしょく||しょうこ|||||わたし||||

俺 ら も こんな 真似 し なく て 済 ん だ のに よ おれ||||まね||||す||||

パパ ぱぱ

いい こと 教え て やる よ ||おしえ|||

アンタ を はめ た 雇い主 は ||||やといぬし|

今頃 どこ ぞ の ホール で クラシック を 鑑賞 中 さ いまごろ||||ほーる||くらしっく||かんしょう|なか|

愛人 と 一緒 に な あいじん||いっしょ||

気づ い た よう だ な きづ|||||

そう だ よ アンタ を はめ た の は

あんた の ワイフ だ よ

パパ ぱぱ

失態 だ ね 春 寺 くん しったい|||はる|てら|

まさか 飼い犬 に 手 を 噛ま れる と は |かいいぬ||て||かま|||

申し訳 あり ませ ん もうし わけ|||

まあ いざ と なれ ば 処分 する だけ の こと |||||しょぶん||||

だが 入 巣 蒔 菜 を 連れ て 逃走 と なれ ば |はい|す|ま|な||つれ||とうそう|||

クローバー トゥエルブ より 緊急 くろーばー|||きんきゅう

ナイン オー トゥー ナイン を 発見 |おー||||はっけん

現在 追尾 中 げんざい|ついび|なか

場所 は ばしょ|

港 区 新 橋 二 丁目 烏森 神社 方面 から 汐留 方面 へ 向け て 徒歩 で 移動 中 こう|く|しん|きょう|ふた|ちょうめ|かすもり|じんじゃ|ほうめん||しおどめ|ほうめん||むけ||とほ||いどう|なか

入 巣 蒔 菜 は 一緒 に いる の か はい|す|ま|な||いっしょ||||

単独 の よう です たんどく|||

直ちに 確保 しろ ただちに|かくほ|

ここ は 下手 に 刺激 せ ず ||へた||しげき||

潜伏 先 を 突き止める 方 が 先決 です せんぷく|さき||つきとめる|かた||せんけつ|

確保 し て 尋問 すれ ば 済む 話 だ かくほ|||じんもん|||すむ|はなし|

お 忘れ です か 相手 は 9029 号 です |わすれ|||あいて||ごう|

クローバー トゥエルブ シグナル ロスト くろーばー||しぐなる|

何 が あった なん||

不明 です ふめい|

近く の 者 を 急 い で 増 援 に 向かわ せろ ちかく||もの||きゅう|||ぞう|えん||むかわ|

どういう こと だ 依頼 主 は |||いらい|おも|

知る 必要 は ない わ しる|ひつよう|||

俺 に クラスメイト を 殺せ と いう の か おれ||||ころせ||||

この モッサリ 女 調子 に 乗り や がって ||おんな|ちょうし||のり||

何と でも 言い なさい なんと||いい|

ただし 任務 を 受ける か 受け ない か 今 すぐ 答え て |にんむ||うける||うけ|||いま||こたえ|

受け なかったら うけ|

身柄 を 拘束 さ せ て もらう わ みがら||こうそく|||||

なら 答え は イエス だ 引き受ける |こたえ||いえす||ひきうける

賢明 ね 詳細 は 追って 連絡 し ます けんめい||しょうさい||おって|れんらく||

は 9029 号 通常 状態 にて 準 待機 に 入り ます |ごう|つうじょう|じょうたい||じゅん|たいき||はいり|

ハット ナイン シグナル ロスト ||しぐなる|

スペード シックス シグナル ロスト ||しぐなる|

増 援 に 向かった トランプ が 次々 に 音信 不通 ぞう|えん||むかった|とらんぷ||つぎつぎ||おんしん|ふつう

どういう こと だ

ユージ そんな やり 方 が いつまで 続く と 思って いる の |||かた|||つづく||おもって||

ザリガニ は 池 に 戻し た し う ん 準備 完了 ざりがに||いけ||もどし|||||じゅんび|かんりょう

まったく 急な 話 ね |きゅうな|はなし|

大体 の 事情 は 察 し て いる と は 思う が だいたい||じじょう||さっ||||||おもう|

マキナ の 身 に 危険 が 迫って いる ||み||きけん||せまって|

俺 と マキナ は しばらく 身 を 隠す こと に し た おれ|||||み||かくす||||

意外 と 驚か ない ん だ な いがい||おどろか||||

まあ ね 由美子 から も それ と なく 事情 は 説明 さ れ て たし ||ゆみこ||||||じじょう||せつめい||||

風見 さん が 一緒 なら きっと 大丈夫 です かざみ|||いっしょ|||だいじょうぶ|

何 か 手伝え る こと ある なん||てつだえ|||

手持ち の 金 は ある に 越し た こと が ない てもち||きむ||||こし||||

ごめん 二 千 円 しか ない けど |ふた|せん|えん|||

助かる たすかる

すぐに 戻って くる ん でしょ う |もどって||||

努力 は し て みよ う どりょく|||||

マキナ これ あり 合わせ だ けど お 弁当 詰め た から |||あわせ||||べんとう|つめ||

うん ありがとう な の よ

さっき の 二 千 円 あげ た ん じゃ なく 貸し た ん だ から ね ||ふた|せん|えん||||||かし|||||

ちゃんと 返し に 来 なさい よ |かえし||らい||

やっ ば 返す ||かえす

そう だ な

そこ は 持って行き なさい よ ||もっていき||

マキ ちゃん まき|

この リンゴ の 苗 は マキ ちゃん が 持って行って |りんご||なえ||まき|||もっていって

でも

行った 先 で 植える と い いよ おこなった|さき||うえる|||

実 が なる 頃 に は きっと 全部 片付 い てる から み|||ころ||||ぜんぶ|かたづ|||

ね 希望 の 苗 と いう わけ だ な |きぼう||なえ||||| はい いつか みんな で 笑い ながら リンゴ を 食べ ま しょ う ||||わらい||りんご||たべ|||

マキナ 受け取って おけ |うけとって|

わかった ふん じゃ

入 巣 蒔 菜 行って 参り ます はい|す|ま|な|おこなって|まいり|

皆様 どう か お 達者 で みなさま||||たっしゃ|

これ で よかった の か

猫 って さ 死 が 迫る と 飼い主 の 前 から い なく なる じゃ ない ねこ|||し||せまる||かいぬし||ぜん||||||

きっと 私 も そんな 感じ な の よ さ |わたくし|||かんじ||||

うるさく て 馬鹿 な 子 が い た なって ||ばか||こ||||

元気 に し てる か な って げんき||||||

そう 思わ れ た まま い なく なり たい |おもわ|||||||

お前 は 死な せ ない 俺 が 死な せ ない おまえ||しな|||おれ||しな||

何も 心配 は ない なにも|しんぱい||

ありがとう パパ |ぱぱ

それにしても 由美 ちゃん に お 別れ を 言え なかった の は 残念 だった ね |ゆみ||||わかれ||いえ||||ざんねん||

校舎 の 屋上 を 見 て み な こうしゃ||おくじょう||み|||

おい 由美 ちゃん だ こっち 見 てる |ゆみ||||み|

あれ が あいつ なり の 見送り な ん だ ろ う |||||みおくり|||||

なんで あんな 無駄 に 格好 つけ てる の ||むだ||かっこう|||

そう 言う な お前 も 少し 格好 つけ て 応え て やれ |いう||おまえ||すこし|かっこう|||こたえ||

そう なぁ そんじゃ

あば よ 親友 ||しんゆう

マキナ ちょっと いい か

行く 当て は ある の いく|あて|||

ない な あった と して も 教え られ ない ||||||おしえ||

逃げ回って い れ ば 入 巣 家 が 諦める と 思って いる の なら にげまわって||||はい|す|いえ||あきらめる||おもって|||

間違い よ まちがい|

なぜ マキナ 一 人 に そう まで 固執 する ||ひと|じん||||こしつ|

入 巣 蒔 菜 へ の 恐怖 はい|す|ま|な|||きょうふ

恐怖 きょうふ

入 巣 家 の 認識 で は はい|す|いえ||にんしき||

蒔 菜 は 重度 の 失語症 で 療養 中 の はず だった ま|な||じゅうど||しつごしょう||りょうよう|なか|||

蒔 菜 の 回復 の 噂 が お家 騒動 を 激化 さ せ た の よ ま|な||かいふく||うわさ||おいえ|そうどう||げきか|||||

妹 の 車 が 爆破 さ れ た の も それ が 原因 か いもうと||くるま||ばくは||||||||げんいん|

今回 の 事件 で 蒔 菜 擁立 派 が 活気 立つ の は 間違い ない わ こんかい||じけん||ま|な|ようりつ|は||かっき|たつ|||まちがい||

でも 問題 は そこ じゃ ない の よ |もんだい||||||

なん だ

以前 渡し た 資料 は 読 ん だ いぜん|わたし||しりょう||よ||

蒔 菜 の 生い立ち まで は な ま|な||おいたち|||

その 次 の 項 に 書 い て あった |つぎ||うなじ||しょ|||

入 巣 蒔 菜 の 天才 的 な 記憶 力 に つい て は はい|す|ま|な||てんさい|てき||きおく|ちから||||

確かに そんな こと も 書 い て あった な たしかに||||しょ||||

蒔 菜 は その 天才 的 な 記憶 力 で 父親 の 書斎 で 偶然 目 に し た ま|な|||てんさい|てき||きおく|ちから||ちちおや||しょさい||ぐうぜん|め|||

入 巣 家 の 汚職 の 資料 を 完全 に 記憶 し て いる の よ はい|す|いえ||おしょく||しりょう||かんぜん||きおく|||||

どうも 信じ がたい な |しんじ||

確か よ たしか|

昨夜 も 蒔 菜 は 母 の 清 夏 に 電話 し 交渉 を 持ちかけ た さくや||ま|な||はは||きよし|なつ||でんわ||こうしょう||もちかけ|

妹 の 身 の 安全 を 保証 し なけ れ ば いもうと||み||あんぜん||ほしょう||||

過去 の 汚職 を 暴露 する と かこ||おしょく||ばくろ||

電話 口 で 資料 を 頭 から そらんじ て 聞か せ た そう よ でんわ|くち||しりょう||あたま||||きか||||

それ で 口封じ を 馬鹿馬鹿しい ||くちふうじ||ばかばかしい

事実 は どう あれ 蒔 菜 が 生き て いる 限り じじつ||||ま|な||いき|||かぎり

事態 が 収束 する こと は ない でしょ う ね じたい||しゅうそく|||||||

だったら 俺 は あいつ を 守る だけ だ |おれ||||まもる||

本当 に 殺さ れる わ よ ほんとう||ころさ|||

覚悟 の 上 だ 遠慮 なく 殺し に 来 い かくご||うえ||えんりょ||ころし||らい|

俺 も 遠慮 なく 殺す おれ||えんりょ||ころす

嫌 な 目 ね いや||め|

それ が 俺 の 本質 な の かも しれ ない な ||おれ||ほんしつ||||||

馬鹿 よ あなた も 麻子 も ばか||||あさこ|

知って る さ 言わ れ なく て も しって|||いわ||||

すまない ジュリア

ごめん ね パパ 私 を かばった から 怪我 し ちゃ った ん だ よ ね ||ぱぱ|わたくし||||けが|||||||

いつも の 夢 ||ゆめ

私 は 何 日 も パパ に 話し 続け た わたくし||なん|ひ||ぱぱ||はなし|つづけ|

パパ どうして 笑って る の ぱぱ||わらって||

誕生日 に 子 犬 を 買って くれる って 約束 の こと たんじょうび||こ|いぬ||かって|||やくそく||

夏 休み は 海 に 行って 一緒 に 花火 を しよ う って 約束 した こと なつ|やすみ||うみ||おこなって|いっしょ||はなび|||||やくそく||

パパ 眠い の お 仕事 で 疲れ て いる の ぱぱ|ねむい|||しごと||つかれ|||

一生 分 ぐらい 話し て しまった から いっしょう|ぶん||はなし|||

もう 喋る 必要 ない って 思った から |しゃべる|ひつよう|||おもった|

じゃ いい よ お 休み なさい ||||やすみ|

一 時間 たったら 起こす から ね いい ひと|じかん||おこす|||

だから 一言 だけ 喋って それ で 最後 に しよ う と 思った |いちげん||しゃべって|||さいご|||||おもった

パパ の 嘘つき ぱぱ||うそつき

はい よ 補給 物資 到着 な の よ ||ほきゅう|ぶっし|とうちゃく|||

今日 は パパ の 好き な カレー パン きょう||ぱぱ||すき||かれー|ぱん

美味 そう だ びみ||

誰 が アホ じゃ アホ は オノレ じゃ ボケ だれ||||||||

ぶち くら かす ぞ こら

おいおい 壁 を 蹴る な よ 薄い ん だ から |かべ||ける|||うすい|||

穴 が 開 い て 向こう と 目 が あったら 気まずい だ ろ う が あな||ひらき|||むこう||め|||きまずい||||

ふん で パパ は さっき から な に 作って る の ||ぱぱ||||||つくって||

ちょっと し た オモチャ だ |||おもちゃ|

蒔 菜 そこ の ポリ タンク を とって くれ ま|な||||たんく|||

はい アサヒ クリーニング です |あさひ|くりーにんぐ|

すみません 間違え まし た |まちがえ||

間違い ない 風見 雄二 よ どこ から まちがい||かざみ|ゆうじ|||

杉並 区 の 公衆 電話 から です すぎなみ|く||こうしゅう|でんわ||

どういう つもり でしょう か

おそらく こちら 側 の 即応 能力 を 測る つもり でしょ う けど ||がわ||そくおう|のうりょく||はかる||||

逆 に 利用 さ せ て もらう わ ぎゃく||りよう|||||

潜伏 場所 を 特定 し まし た せんぷく|ばしょ||とくてい|||

宿泊 客 従業 員 の 退避 完了 しゅくはく|きゃく|じゅうぎょう|いん||たいひ|かんりょう

先行 し た チーム が 外壁 から 貫通 レーダー スキャン で 人体 2 を 確認 せんこう|||ちーむ||がいへき||かんつう|れーだー|すきゃん||じんたい||かくにん

嫌 な 予感 が する わ ね 少し 様子 を 見 ま しょ う いや||よかん|||||すこし|ようす||み|||

ダメ だ 周辺 道路 の 封鎖 に も 限界 が ある だめ||しゅうへん|どうろ||ふうさ|||げんかい||

突入 開始 とつにゅう|かいし

突入 開始 とつにゅう|かいし

ねえ パパ |ぱぱ

何 だ なん|

寒い さむい

我慢 しろ 逃亡 者 の 基本 は やせ我慢 だ がまん||とうぼう|もの||きほん||やせがまん|

アルファ 対象 の 部屋 の 前 に 到着 |たいしょう||へや||ぜん||とうちゃく

扉 に 仕掛け られ た ランチ ボックス を 発見 とびら||しかけ|||らんち|ぼっくす||はっけん

対処 を 開始 し ます たいしょ||かいし||

対象 は まだ 部屋 の 中 に いる の たいしょう|||へや||なか|||

熱源 は 移動 し て い ませ ん ねつげん||いどう|||||

トラップ 解除 突入 し ます |かいじょ|とつにゅう||

室 内 温度 上昇 しつ|うち|おんど|じょうしょう

ガス です がす|

室 内 から 大量 の ガス が 噴出 中 しつ|うち||たいりょう||がす||ふんしゅつ|なか

市販 の 殺虫 剤 の よう です しはん||さっちゅう|ざい|||

総員 装 面 を 完了 そういん|そう|おもて||かんりょう

熱源 は ねつげん|

ポリ タンク 内 に 詰め られ た 化合 物 に よる 熱 反応 と の こと |たんく|うち||つめ|||かごう|ぶつ|||ねつ|はんのう|||

殺虫 剤 だ と バカ に し おって さっちゅう|ざい|||ばか|||

部屋 中 に ガス を へや|なか||がす|

天井 から おもちゃ らしき もの が 吊 さ れ て いる よう です てんじょう||||||つり||||||

ダミー だ 回収 しろ だみー||かいしゅう|

待って 触ら ない で まって|さわら||

室 内 で 爆発 各 トランプ 状況 を 報告 せよ しつ|うち||ばくはつ|かく|とらんぷ|じょうきょう||ほうこく|

緊急 事態 発生 対応 班 の 準備 を きんきゅう|じたい|はっせい|たいおう|はん||じゅんび|

チーム アルファー 負傷 者 4 名 緊急 搬送 を 要 し ます ちーむ||ふしょう|もの|な|きんきゅう|はんそう||かなめ||

やら れ た わ ね

まだ 中 に いる はず だ 探せ |なか|||||さがせ

証拠 品 を 押収 し まし た しょうこ|しな||おうしゅう|||

よし 行け |いけ

ラビット 車両 を 強奪 アリス を 連れ 逃走 |しゃりょう||ごうだつ|||つれ|とうそう

なん だ と

GPS で 追って ||おって

奪わ れ た の は 特装 車 じゃ あり ませ ん うばわ|||||とくそう|くるま||||

資材 運搬 車 です ので ロケーター は 未 搭載 しざい|うんぱん|くるま|||||み|とうさい

追尾 不能 です ついび|ふのう|

該当 車両 の ナンバー を すぐに N システム の 手配 者 リスト に 登録 し て がいとう|しゃりょう||なんばー||||しすてむ||てはい|もの|りすと||とうろく||

臆病 者 の こと を ラビット と は よく 言った もの だ わ おくびょう|もの||||||||いった|||

うまく 逃げきった ね パパ |にげきった||ぱぱ

あ とりあえず 車 は ここ で 捨て て いく ||くるま||||すて||

忘れ物 は ない な わすれもの|||

は ー い あれ |-||

どう し た

りんご の 鉢植え 宿 に 置 い て 来 ちゃ った の よ さ ||はちうえ|やど||お|||らい|||||

ど ー し よ |-||

残念 だ が 諦める しか ない ざんねん|||あきらめる||

でも パパ あれ は 希望 の 苗 な の よ |ぱぱ|||きぼう||なえ|||

みんな で また 必ず 会 お うねって 約束 し た 苗 な の よ |||かならず|かい|||やくそく|||なえ|||

わかって る

だが マキナ よ

苗 が 無事 でも お前 が 命 を なく し たら おしまい な ん だ なえ||ぶじ||おまえ||いのち||||||||

わかって くれ

でも

心配 する な 証拠 品 と して 押収 さ れ た なら 大切 に 保管 さ れる しんぱい|||しょうこ|しな|||おうしゅう|||||たいせつ||ほかん||

いつか 俺 が 隙 を 見 て 盗みだし て き て やる な |おれ||すき||み||ぬすみだし|||||

うん わかった

その後 何 か 手がかり は そのご|なん||てがかり|

特に あり ませ ん とくに|||

作戦 後 の 宿 から 鉢植え が 一 つ 発見 さ れ た くらい で さくせん|あと||やど||はちうえ||ひと||はっけん|||||

鉢植え ？ はちうえ

なに か 特別 な ？ ||とくべつ|

いえ ごく 普通 の りんご の 苗 です ||ふつう||||なえ|

それ と これ も 預かって い まし た ||||あずかって|||

誰 から です ？ だれ||

地下 の 教授 から よ ちか||きょうじゅ||

へ ぇ うち の 地下 に 超 天才 犯罪 者 が 収監 さ れ て いる って いう ||||ちか||ちょう|てんさい|はんざい|もの||しゅうかん||||||

あれ って 都市 伝説 じゃ ない ん です か ||とし|でんせつ|||||

本当 よ ほんとう|

屋上 に は UFO 発着 場 も ある し おくじょう||||はっちゃく|じょう|||

ま ぁ た そが ん ウソ ば ぁ 言い よる |||||うそ|||いい|

えっ と なに なに

鉢植え は 元 の 場所 に 戻す よう に それ と くだらない 仕事 を 私 に 回さ ない で 頂 戴 はちうえ||もと||ばしょ||もどす||||||しごと||わたくし||まわさ|||いただ|たい

あら ら 怒ら れ ちゃ った ||いから|||

教授 って どういう 人物 な ん です か きょうじゅ|||じんぶつ||||

さあ ね

でも 教授 の 指示 は 概ね 正しい から |きょうじゅ||しじ||おおむね|ただしい|

概ね ？ おおむね

鉢植え を 元 に 戻せ って どういう 意味 かしら はちうえ||もと||もどせ|||いみ|

そのまま の 意味 じゃ ない です か ||いみ||||

いい 銃 だ ちょっと 貸 り て いい か |じゅう|||かし||||

マキナ

ない やっぱり 回収 さ れ ちゃ った の かな ||かいしゅう||||||

ああ あった

でも なん で ここ に

動く な うごく|

あの えっ と

入 巣 蒔 菜 だ な はい|す|ま|な||

助け て マグロ マン たすけ||まぐろ|まん

頭 で 押し込む あたま||おしこむ

1 2 3 4 5 6

もう いい かな

ウソ 私 撃た れ … うそ|わたくし|うた|

や ばっ ごめん パパ ドジ 踏 ん じゃ った |||ぱぱ||ふ|||

大丈夫 か だいじょうぶ|

こいつ 調子 に |ちょうし|

痛い よ 死に たく ない よ パパ いたい||しに||||ぱぱ

大丈夫 だ 人間 は 意外に しぶとい だいじょうぶ||にんげん||いがいに|

その 程度 じゃ 死な ない |ていど||しな|

9029

パパ ぱぱ

マキナ 痛い か |いたい|

ちょっと 寒い かも |さむい|

弾 は 貫通 し て いる すぐに 病院 に 連れ て って やる から な たま||かんつう|||||びょういん||つれ|||||

でも 病院 は 嫌 だ な |びょういん||いや||

きっと また 何 年 も 閉じ込め られ ちゃ う の よ さ ||なん|とし||とじこめ||||||

心配 ない しんぱい|

俺 が 必ず 連れだし て やる おれ||かならず|つれだし||

その 子 を 降ろし なさい |こ||おろし|

ダメ だ あんた に は 渡せ ない だめ|||||わたせ|

こいつ は 俺 が ||おれ|

無理 よ 病院 まで もた ない わ むり||びょういん||||

早く 降ろし て はやく|おろし|

雄二 ゆうじ

わかった

マキナ 起き なさい お 母さん です よ |おき|||かあさん||

や ぁ ね また 何 年 も 入院 する の かしら ||||なん|とし||にゅういん|||

まあ 三 年 も 入院 し て くれ れ ば 家 督 相続 権 も 剥奪 さ れる でしょ う し |みっ|とし||にゅういん||||||いえ|ただし|そうぞく|けん||はくだつ|||||

ねぇ 春 寺 さん この 子 内臓 の ほう は 無傷 な ん です よ ね |はる|てら|||こ|ないぞう||||むきず|||||

妹 の サリナ が 事故 で 重体 な の は ご存知 でしょ う いもうと||||じこ||じゅうたい||||ごぞんじ||

あの 子 は 速やか な 臓器 提供 を 必要 と し て い ます |こ||すみやか||ぞうき|ていきょう||ひつよう|||||

何 を 言って なん||いって

パパ ぱぱ

社長 この 警備 体制 は いつ まで 続く の でしょ う か しゃちょう||けいび|たいせい||||つづく||||

しょうがない でしょ う しょうが ない||

私 も あまり 大げさ に は し たく ない の だ けれど わたくし|||おおげさ||||||||

おい どこ へ 行く |||いく

ああ 社長 の 届け もん だ っ ちゅう で 受付 の おね え ちゃん に 言う だ ら |しゃちょう||とどけ||||||うけつけ||||||いう||

ほん だ ら さっさと 上 持って げ ー って 言わ れ だ ん だ ||||うえ|もって||-||いわ||||

中身 は なかみ|

知ら ね しら|

確認 さ せ て もらう かくにん||||

声 を 出す な って こえ||だす||

ち ょ ちょっと 待って |||まって

お 願い 話 を 聞い て |ねがい|はなし||ききい|

お 願い だ から |ねがい||

アイリス グローバル 社 の 社長 |ぐろーばる|しゃ||しゃちょう

入 巣 清 夏 さん を 殺害 し た 国籍 不明 の 男 は はい|す|きよし|なつ|||さつがい|||こくせき|ふめい||おとこ|

現場 の 警備 に 当たって い た 警察 官 数 人 に 取り押さえ られ た ところ げんば||けいび||あたって|||けいさつ|かん|すう|じん||とりおさえ|||

自ら を 拳銃 で 撃ち おのずから||けんじゅう||うち

病院 へ 緊急 搬送 さ れ まし た が びょういん||きんきゅう|はんそう|||||

車 内 で 死亡 が 確認 さ れ まし た くるま|うち||しぼう||かくにん||||

これ どう なっちゃ う ん です か

入 巣 蒔 菜 の 口述 で はい|す|ま|な||こうじゅつ|

裏付け られ た 入 巣 家 の 裏 帳簿 汚職 の 事実 うらづけ|||はい|す|いえ||うら|ちょうぼ|おしょく||じじつ

うち の 組織 は 入 巣 家 に 対 し て 強力 な 閻魔 帳 を 手 に 入れ ||そしき||はい|す|いえ||たい|||きょうりょく||えんま|ちょう||て||いれ

相互 安全 保障 の 維持 が 約束 さ れ た わ そうご|あんぜん|ほしょう||いじ||やくそく||||

うち が 一方的 に 得 を し た と いう こと です か ||いっぽうてき||とく||||||||

さあ それ は どう かしら

行って あげ なさい おこなって||

また あんた の 世話 に なった な |||せわ|||

まったく よ

チェシャ 猫 と 飼い主 に は 紐 を つけ て ある わ |ねこ||かいぬし|||ひも|||||

季節 の ご挨拶 でも 添え て 俺 の 名前 で エアメール を 送って おい て くれ きせつ||ごあいさつ||そえ||おれ||なまえ||||おくって|||

悪 趣味 ね あく|しゅみ|

パパァ

9029 に つい て は 沙汰 止み です か ||||さた|やみ||

依頼 元 の 入 巣 家 が こう なって は いらい|もと||はい|す|いえ||||

当然 と いえ ば 当然 だ けど とうぜん||||とうぜん||

一 人 組織 を 相手 に 生き残る やはり 9029 は 伝説 の ナンバー です ね ひと|じん|そしき||あいて||いきのこる|||でんせつ||なんばー||

マキナ 雄二 |ゆうじ

マキ ちゃん 風見 さん まき||かざみ|

って ほんの 数 日 じゃ ん ||すう|ひ||

天 姉 ぇ サッチン ちる ちる 由美 ちゃん てん|あね|||||ゆみ|

入 巣 蒔 菜 恥ずかし ながら 帰って まいり まし た はい|す|ま|な|はずかし||かえって|||

お 帰り |かえり

風見 さん も ご 無事 で 何より です かざみ||||ぶじ||なにより|

心配 かけ た な しんぱい|||

ちょっと あ ちょっと あんた たち あたし の 2000 円 返し なさい よ ね |||||||えん|かえし|||

今夜 は 何 が 食べ たい ？ こんや||なん||たべ|

天 姉 の カレー てん|あね||かれー

無視 す ん じゃ な いわ よ むし||||||