×

Nous utilisons des cookies pour rendre LingQ meilleur. En visitant le site vous acceptez nos Politique des cookies.


image

夏目友人帳 (Natsume's Book of Friends), Natsume Yuujinchou (Natsume's Book of Friends) Episode 4

Natsume Yuujinchou (Natsume 's Book of Friends ) Episode 4

また そんな 顔 して 唇 噛み締めて

弱 さ を 隠して る けど

その 瞳 の 奥 うずくまる 君 が

本当の 心 なら

思って 泣いて 一 人 で 不安で

なんで 痛い の 持って んだ

僕 に そっと 預けて よ

直ぐじゃ 無理 と 思う のならば

少しずつ で いい

翼 の 無い 僕等 は きっと

飛べ ない と 決め付けて る だけ

声 の 限り 君 を 呼ぶ よ 迷わ ない ように

フワリ 心 舞い上がれ あの 風 に 乗せて

小さい 頃 から 時々 変な もの を 見た

河童

水 … 水 …

じゃあ な

夏目 君 忘れ ないで ね

え ? って 今夜 の 肝 試し よ

あ どうしても 行か なくちゃ 駄目 かな

あまり 気 が 乗ら ない って いう か

頭 数 足りない って 頼んで る のに

ちょっと 付き合い 悪く ない

それ でも 何 か 大事な 用事 で も ある の

そういう 訳 じゃ

旧 校舎 来週 取り壊す から

肝 試し は 今年 が 最後 な の

必ず 来て 待って る から

夏 の 闇夜 に は 潜む 妖怪 が 多く なる

肝 試し なんて 平気だろう か

お 来 たな 夏目

あ それ 夏 目 ん 家 の 猫 か

あ 何で ついてくる んだ よ

いい じゃ ない か 面白 そうだ し

こういう 時 こそ 用心棒 だろう

それ は そう かも しん ない けど

なんか 今 その 猫 から 変な 声 し なかった か

いや き … 気のせい だろう

そう か

ぜ ー った い 皆 の 前 で しゃべる な よ

お前 は 本当に 世話 が やける な

何 だ と

分かった 分かった

ルール は 二 人 一 組 で

二 階 の 突き当たり の 壁 に 名前 を 書いて 戻って くる こと

嚇 かし 役 は い ない ので

安心 して 怖がって 来て ください

ペア は 籤引き で 1 番 から 20 番 まで の 番号 順 で 決め ます

それ じゃ 全員 引いて ください

この 校舎 に は 逸話 が ある んだ って

昔 人間 が 好きな 招 福 の 神様 が いて

子供 に 化けて は 村 に 遊び に 来て いた らしい の

ところが

ある 強 欲 な 商人 が ますます の 繁栄 を 願って

地下 牢 に 閉じ込めて しまった そう な の

商人 は その 日 から 招 福 パワー で 大儲け

でも 若 神様 は 暗い 地下 で 悲しんで 悲しんで

人 を 恨み やがて 悪 しきもの のけ と なって しまった

商人 の 家 は 潰れて しまい

不吉 と なった その 場所 に やがて その 校舎 が 建て られた

若 神様 は 忌まわしい 妖 に なって しまった こと を 嘆いて

今 も この 場所 を さまよって る んです って

どうして 俺 に そんな 話 を する んだ

別に

よ ー し 全員 引き 終わった な

それ に 一斉に 籤 を 出して ください

せ ー の

あれ 一 枚 足りない

でも 20 番 は ちゃんと いる ぞ

一 人 多い な

落ち着け

参加 希望 出さ ず に 来て る やつ が いる だけ だろう

実行 委員 わざと だろう

そんな こと ね ー よ

誰 か 両手 出した んじゃ ね

何 か いる の か

分から ん な

先 笹田 が 話して いた やつ か

さあ いる と すれば

この 私 に 気配 を 感じ させ ない こと が できる 程 の やつ だ な

面白く なって きた

先生

まさか 友人 帳 の せい じゃ ない だろう な

俺 ら も せっかく なら 女子 と 組み たかった よ な

ぼろぼろだ けど

壊さ れる と 思う と ちょっと 寂しい な

なんか 全然 他の やつ と 会わ ない な

そう いや そうだ な

あれ ?

どっち 行く んだ っけ

えっ と

一 人 で 何 やって んだ

えっ と 相方 は どう しちゃ った の かな ー なんて

おい 大丈夫 か

目覚めて しまった か

うん ? その 顔 どこ か で

まあ いい

私 を 不 浄 の もの と した 上

住 処 まで 奪おう と は

とかく 人 と いう もの は 身勝手な もの よ

夏目 君 どうした の 大丈夫 ?

待て

どうした の 誰 も い ない わ よ

あれ 西村 君 は ?

ね 私 と 組んで た 北本 君 見 なかった

ちょっと 目 を 離した 隙 に 逸れちゃ った みたいで

いい や

先発 組 も 帰って こ ない し

皆 どうした んだろう

そう か 皆 やつ に 連れて 行か れた んだ な

先 誰 に 声 かけて た の

ね 夏目 君 って 見えて る んでしょう

時々 変な 行動 とる わ よ ね

何も ない 所 で び く っと したり

相手 も い ない の に 何かと 話して たり

ね 何 が 見える の

ひょっとして この世 の もの で ない もの

もし そう なら 皆 に は 黙って て あげる から

私 に 協力 して くれ ない

どう な の 本当 は 見える んでしょう

ああ ニャンコ 先生

うん こいつ あや かし もの で は なかった か

多分 な

駄目だ

校舎 全体 に 結 界 が 張って あって

出 られ ない ように なって いる な

先生 ど っか に 出口 ない か 探して きて くれ ない か

何 人使い の 荒い やつ だ

な … 何 だ その 格好

こっち の 方 が なにかと 都合 よかろう

なんか ドッチボール みたいな の が 飛んで きて …

誰 いや この 人 は ドッチボール 部 の 人 で 飛び込んで きた ボール を 取り に 来た らしく って

へえ ドッチボール 部 なんて あった んだ

それ じゃ 様子 を 見て 来て やる

脱出 まで は 面倒 を 見て やる から

安心 しろ

なんか 偉 そうな の ね

しゅ … 主将 だ から ね

人だ 人だ

人だ 人だ

まだ 残って いた か

時雨 様 に 報告 せ ねば

こら 低級 ども

や 目 が あった

逃げて

こっち だ こっち だ

中学 の 時 地区 の イベント で

ここ の 肝 試しに 参加 した の

私 泣いたり 校 内 中 を 走り回っちゃ ったり して

家 に 帰って から

大事な もの を なくした こと に 気付いた の

慌てて 学校 に 一 人 で 探し に 戻した んだ けど

す っ ごく 怖くて 心細くて

でも 全然 見つから なくて

そんな 時

先 から 何 を して いる

お … お守り を 落としちゃ って

とっても 大事な もの な んです

さっさと 探して とっとと 帰れ

その後 も 暫く 諦め ず に 探し 続けた んだ けど

全然 見つから なかった

それ で 途方 に くれて いた 時 に

おい

これ か

そう これ

よかった 半分 諦めて た の

これ お 母さん の 形見 で

でも その 棒切れ は 何

私 の ように 不 浄 な もの は 清い もの に は 触れ られ ん

もう いい だろう さっさと 帰れ

不 浄 ? それ って 何の こ … と …

あの 言葉遣い と か 雰囲気 と か

あの 人 ひょっとして お化け な んじゃ ない か って 思って

それ で 色々 調べて あの 若 神様 の 逸話 を 知った の

不 浄 が 汚れて る って 意味 だって こと も 分かった

それ から 毎日 ここ に 通った わ

きちんと お礼 が 言い たい から 出て 来て って

あなた は 不 浄 じゃ ない って 伝えて かった の

でも 結局 姿 を 見せて くれ なく って

だから 夏目 君 に そういう もの が 見える なら

手伝って 欲しい って 思った の

ここ も 取り壊さ れる し

最後 の チャンス だ と 思って

ごめん ね 先 は あんな 言い 方 しちゃ って

いい んだ

夏目 君 本当に 見え ない の

そう

誰 も 戻って ない

皆 どうした んだろう

あれ 夏目 君

どこ

ニャンコ 先生

子分 ども は 下等だ が

相手 は 以外 と は 大物 だ ぞ

しかも 友人 帳 に 名 が ある らしい

あの あや かし の 名 は 時雨

時雨

面倒だ から さっさと 帰る ぞ

強力な 結 界 だ が 私 なら 何とか 破れる

乗れ

皆 は どう する んだ

放っておけ

お 前人 は 好きで は ない んだろう

子供 の 頃 の 夢 を 見て は うなされて いる じゃ ない か

それ は そう かも しれ ない けど

でも だ から って 放って は おけ ない

俺 に やれる こと は やって おき たい んだ

夏目 君 どこ

夏目 君 大丈夫

下っ端 ども が 集まって きて いる な

やつ は 屋上 だ 夏目

屋上 ? やつ って ?

もし かして あの 人 の こと …

どこ 行く んだ 笹田

あの 人 に 会い に

いる んでしょう 屋上 に

それ は …

伝い たい の

この お守り が どれ だけ 私 に とって 大切だった か

見つけて もらって どれ だけ 嬉しかった か

危ない

先生 笹田 を 安全な 所 に 頼む

お前 どう する 気 だ

止め させる

名前 を 返して 説得 する

な … 夏目 君

おや ちょ こまか と どこ へ 行った か と 思えば

そちら から 来る と は

こんな こと 止めて ください

断る

人 は 嫌いだ

私 を こんな 卑しい 妖 に して

冷やかす ように ここ へ 足 を 踏み入れ

住 処 さえ 奪おう と する

決して 返さ ぬ

お前達 の 親 が 嘆き 悲しむ 様 を 見て やり たいわ

女の子 が 会い たがって い ます

校 内 に 残った もう 一 人 の 女の子 が

どうして 会って やら ない んです ?

君 に は 分から ん よ 夏目 殿

君 は レイコ の 縁者 だろう

友人 帳 を 使って 従わ せれば いい もの を

お人好しだ ね

なら 話 が 早い 名 を 返し ます

いら ね ー

解放 など いら ぬ

もはや 汚れた 名 など

煮る なり 焼く なり して くれれば よかった もの を

時雨 様 名 を 返し ます

一 人 の 女の子 の 心 を 支えた 優しい 者 の 名前 です

出て 来て お 願い

ああ また 来た うるさい やつ が

お 礼 が 言い たい の どうしても

たった 一 度 さっさと 追い出し たくて

手伝って やった だけ な のに

毎日 毎日 飽き も せ ず

なんと けった いな 生き物 か

不 浄 の 私 が 触れたら ば

やはり 汚して しまう だろう か

お 願い 一 度 だけ でも いい から

ああ そう か

一 度 会って しまったら

お 願い

君 は もう 来 なく なる

ありがとう 夏目

私 は 行く よ

駄々 を こねる の も 疲れた

あ 時雨 様 笹田 は 言って ました

時雨 様 は 不 浄 なんか じゃ ない って

救って もらった ん だって

人 の 言葉 なんて 信じ なくて も いい から

どう か 笹田 の 言葉 だけ は …

夏目 君

大丈夫

すまなかった 人 の 子 よ

私 を 不 浄 と 恐れ なかった の は 君 と レイコ だけ な のだ

ありがとう

夏目 君

笹田

夏目 君 あの う 昨夜 私 …

あ どう しちゃ った んだろう な

皆 して 屋上 で 居眠り なんて

そう そう だ ね

笹田 本当 は 一瞬 君 に 触れる 時雨 様 を 見た よ

交差 しよう と する 心 が 見えた よ

君 も 何 か を 感じ だろう か

色づく 西 空 に

差し込む 一筋 の 陽

夕立 の 雨上がり に

気付く 夏 の 匂い

ひしめく 光 が 照らす

想い に 耳 を 澄ませば

聴 こえ し 友 の 面影

夏 夕 空 薫り 立つ

鮮やかな 過ぎ去り し 日々

心 の まま 笑い あった

あの 夏 の 思い出 よ

レイコ さん が 残した 一 枚 の 切符

古い 駅 を 訪ねる と そこ に 一 匹 の 妖怪 が いた

鈍 そうな やつ だ な ほっとけば いい んじゃ ない か

俺 さん と 頼む よ み くり に 会い たい んだ

Natsume Yuujinchou (Natsume 's Book of Friends ) Episode 4 natsume|yuujinchou|natsume||book||friends|episode Natsume Yuujinchou (Natsumes Buch der Freunde) Episode 4 Natsume Yuujinchou (Natsume's Book of Friends) Episode 4 Natsume Yuujinchou (Natsume's Book of Friends) Episode 4

また そんな 顔 して 唇 噛み締めて ||かお||くちびる|かみしめて

弱 さ を 隠して る けど じゃく|||かくして||

その 瞳 の 奥 うずくまる 君 が |ひとみ||おく||きみ|

本当の 心 なら ほんとうの|こころ|

思って 泣いて 一 人 で 不安で おもって|ないて|ひと|じん||ふあんで

なんで 痛い の 持って んだ |いたい||もって|

僕 に そっと 預けて よ ぼく|||あずけて|

直ぐじゃ 無理 と 思う のならば すぐじゃ|むり||おもう|

少しずつ で いい すこしずつ||

翼 の 無い 僕等 は きっと つばさ||ない|ぼくら||

飛べ ない と 決め付けて る だけ とべ|||きめつけて||

声 の 限り 君 を 呼ぶ よ 迷わ ない ように こえ||かぎり|きみ||よぶ||まよわ||

フワリ 心 舞い上がれ あの 風 に 乗せて ふわり|こころ|まいあがれ||かぜ||のせて

小さい 頃 から 時々 変な もの を 見た ちいさい|ころ||ときどき|へんな|||みた

河童 かっぱ

水 … 水 … すい|すい

じゃあ な

夏目 君 忘れ ないで ね なつめ|きみ|わすれ||

え ? って 今夜 の 肝 試し よ ||こんや||かん|ためし|

あ どうしても 行か なくちゃ 駄目 かな ||いか||だめ|

あまり 気 が 乗ら ない って いう か |き||のら||||

頭 数 足りない って 頼んで る のに あたま|すう|たりない||たのんで||

ちょっと 付き合い 悪く ない |つきあい|わるく|

それ でも 何 か 大事な 用事 で も ある の ||なん||だいじな|ようじ||||

そういう 訳 じゃ |やく|

旧 校舎 来週 取り壊す から きゅう|こうしゃ|らいしゅう|とりこわす|

肝 試し は 今年 が 最後 な の かん|ためし||ことし||さいご||

必ず 来て 待って る から かならず|きて|まって||

夏 の 闇夜 に は 潜む 妖怪 が 多く なる なつ||やみよ|||ひそむ|ようかい||おおく|

肝 試し なんて 平気だろう か かん|ためし||へいきだろう|

お 来 たな 夏目 |らい||なつめ

あ それ 夏 目 ん 家 の 猫 か ||なつ|め||いえ||ねこ|

あ 何で ついてくる んだ よ |なんで|||

いい じゃ ない か 面白 そうだ し ||||おもしろ|そう だ|

こういう 時 こそ 用心棒 だろう |じ||ようじんぼう|

それ は そう かも しん ない けど

なんか 今 その 猫 から 変な 声 し なかった か |いま||ねこ||へんな|こえ|||

いや き … 気のせい だろう ||きのせい|

そう か

ぜ ー った い 皆 の 前 で しゃべる な よ |-|||みな||ぜん||||

お前 は 本当に 世話 が やける な おまえ||ほんとうに|せわ|||

何 だ と なん||

分かった 分かった わかった|わかった

ルール は 二 人 一 組 で るーる||ふた|じん|ひと|くみ|

二 階 の 突き当たり の 壁 に 名前 を 書いて 戻って くる こと ふた|かい||つきあたり||かべ||なまえ||かいて|もどって||

嚇 かし 役 は い ない ので かく||やく||||

安心 して 怖がって 来て ください あんしん||こわがって|きて|

ペア は 籤引き で 1 番 から 20 番 まで の 番号 順 で 決め ます ぺあ||くじびき||ばん||ばん|||ばんごう|じゅん||きめ|

それ じゃ 全員 引いて ください ||ぜんいん|ひいて|

この 校舎 に は 逸話 が ある んだ って |こうしゃ|||いつわ||||

昔 人間 が 好きな 招 福 の 神様 が いて むかし|にんげん||すきな|まね|ふく||かみさま||

子供 に 化けて は 村 に 遊び に 来て いた らしい の こども||ばけて||むら||あそび||きて|||

ところが

ある 強 欲 な 商人 が ますます の 繁栄 を 願って |つよ|よく||しょうにん||||はんえい||ねがって

地下 牢 に 閉じ込めて しまった そう な の ちか|ろう||とじこめて||||

商人 は その 日 から 招 福 パワー で 大儲け しょうにん|||ひ||まね|ふく|ぱわー||おおもうけ

でも 若 神様 は 暗い 地下 で 悲しんで 悲しんで |わか|かみさま||くらい|ちか||かなしんで|かなしんで

人 を 恨み やがて 悪 しきもの のけ と なって しまった じん||うらみ||あく|||||

商人 の 家 は 潰れて しまい しょうにん||いえ||つぶれて|

不吉 と なった その 場所 に やがて その 校舎 が 建て られた ふきつ||||ばしょ||||こうしゃ||たて|

若 神様 は 忌まわしい 妖 に なって しまった こと を 嘆いて わか|かみさま||いまわしい|よう||||||なげいて

今 も この 場所 を さまよって る んです って いま|||ばしょ|||||

どうして 俺 に そんな 話 を する んだ |おれ|||はなし|||

別に べつに

よ ー し 全員 引き 終わった な |-||ぜんいん|ひき|おわった|

それ に 一斉に 籤 を 出して ください ||いっせいに|くじ||だして|

せ ー の |-|

あれ   一 枚 足りない |ひと|まい|たりない

でも 20 番 は ちゃんと いる ぞ |ばん||||

一 人 多い な ひと|じん|おおい|

落ち着け おちつけ

参加 希望 出さ ず に 来て る やつ が いる だけ だろう さんか|きぼう|ださ|||きて||||||

実行 委員 わざと だろう じっこう|いいん||

そんな こと ね ー よ |||-|

誰 か 両手 出した んじゃ ね だれ||りょうて|だした||

何 か いる の か なん||||

分から ん な わから||

先 笹田 が 話して いた やつ か さき|ささだ||はなして|||

さあ いる と すれば

この 私 に 気配 を 感じ させ ない こと が できる 程 の やつ だ な |わたくし||けはい||かんじ|さ せ|||||ほど||||

面白く なって きた おもしろく||

先生 せんせい

まさか 友人 帳 の せい じゃ ない だろう な |ゆうじん|ちょう||||||

俺 ら も せっかく なら 女子 と 組み たかった よ な おれ|||||じょし||くみ|||

ぼろぼろだ けど

壊さ れる と 思う と ちょっと 寂しい な こわさ|||おもう|||さびしい|

なんか 全然 他の やつ と 会わ ない な |ぜんぜん|たの|||あわ||

そう いや そうだ な ||そう だ|

あれ ?

どっち 行く んだ っけ |いく||

えっ と

一 人 で 何 やって んだ ひと|じん||なん||

えっ と 相方 は どう しちゃ った の かな ー なんて ||あいかた|||||||-|

おい 大丈夫 か |だいじょうぶ|

目覚めて しまった か めざめて||

うん ? その 顔 どこ か で ||かお|||

まあ いい

私 を 不 浄 の もの と した 上 わたくし||ふ|きよし|||||うえ

住 処 まで 奪おう と は じゅう|しょ||うばおう||

とかく 人 と いう もの は 身勝手な もの よ |じん|||||みがってな||

夏目 君 どうした の 大丈夫 ? なつめ|きみ|||だいじょうぶ

待て まて

どうした の 誰 も い ない わ よ ||だれ|||||

あれ 西村 君 は ? |にしむら|きみ|

ね 私 と 組んで た 北本 君 見 なかった |わたくし||くんで||きたもと|きみ|み|

ちょっと 目 を 離した 隙 に 逸れちゃ った みたいで |め||はなした|すき||それちゃ||

いい や

先発 組 も 帰って こ ない し せんぱつ|くみ||かえって|||

皆 どうした んだろう みな||

そう か 皆 やつ に 連れて 行か れた んだ な ||みな|||つれて|いか|||

先 誰 に 声 かけて た の さき|だれ||こえ|||

ね 夏目 君 って 見えて る んでしょう |なつめ|きみ||みえて||

時々 変な 行動 とる わ よ ね ときどき|へんな|こうどう||||

何も ない 所 で び く っと したり なにも||しょ|||||

相手 も い ない の に 何かと 話して たり あいて||||||なにかと|はなして|

ね 何 が 見える の |なん||みえる|

ひょっとして この世 の もの で ない もの |このよ|||||

もし そう なら 皆 に は 黙って て あげる から |||みな|||だまって|||

私 に 協力 して くれ ない わたくし||きょうりょく|||

どう な の 本当 は 見える んでしょう |||ほんとう||みえる|

ああ ニャンコ 先生 ||せんせい

うん こいつ あや かし もの で は なかった か

多分 な たぶん|

駄目だ だめだ

校舎 全体 に 結 界 が 張って あって こうしゃ|ぜんたい||けつ|かい||はって|

出 られ ない ように なって いる な だ||||||

先生 ど っか に 出口 ない か 探して きて くれ ない か せんせい||||でぐち|||さがして||||

何 人使い の 荒い やつ だ なん|ひとづかい||あらい||

な … 何 だ その 格好 |なん|||かっこう

こっち の 方 が なにかと 都合 よかろう ||かた|||つごう|

なんか ドッチボール みたいな の が 飛んで きて … |||||とんで|

誰 いや この 人 は ドッチボール 部 の 人 で だれ|||じん|||ぶ||じん| 飛び込んで きた ボール を 取り に 来た らしく って とびこんで||ぼーる||とり||きた||

へえ ドッチボール 部 なんて あった んだ ||ぶ|||

それ じゃ 様子 を 見て 来て やる ||ようす||みて|きて|

脱出 まで は 面倒 を 見て やる から だっしゅつ|||めんどう||みて||

安心 しろ あんしん|

なんか 偉 そうな の ね |えら|そう な||

しゅ … 主将 だ から ね |しゅしょう|||

人だ 人だ ひとだ|ひとだ

人だ 人だ ひとだ|ひとだ

まだ 残って いた か |のこって||

時雨 様 に 報告 せ ねば しぐれ|さま||ほうこく||

こら 低級 ども |ていきゅう|

や 目 が あった |め||

逃げて にげて

こっち だ   こっち だ

中学 の 時 地区 の イベント で ちゅうがく||じ|ちく||いべんと|

ここ の 肝 試しに 参加 した の ||かん|ためしに|さんか||

私 泣いたり 校 内 中 を 走り回っちゃ ったり して わたくし|ないたり|こう|うち|なか||はしりまわっちゃ||

家 に 帰って から いえ||かえって|

大事な もの を なくした こと に 気付いた の だいじな||||||きづいた|

慌てて 学校 に 一 人 で 探し に 戻した んだ けど あわてて|がっこう||ひと|じん||さがし||もどした||

す っ ごく 怖くて 心細くて |||こわくて|こころぼそくて

でも 全然 見つから なくて |ぜんぜん|みつから|

そんな 時 |じ

先 から 何 を して いる さき||なん|||

お … お守り を 落としちゃ って |おもり||おとしちゃ|

とっても 大事な もの な んです |だいじな|||

さっさと 探して とっとと 帰れ |さがして||かえれ

その後 も 暫く 諦め ず に 探し 続けた んだ けど そのご||しばらく|あきらめ|||さがし|つづけた||

全然 見つから なかった ぜんぜん|みつから|

それ で 途方 に くれて いた 時 に ||とほう||||じ|

おい

これ か

そう これ

よかった 半分 諦めて た の |はんぶん|あきらめて||

これ お 母さん の 形見 で ||かあさん||かたみ|

でも その 棒切れ は 何 ||ぼうきれ||なん

私 の ように 不 浄 な もの は 清い もの に は 触れ られ ん わたくし|||ふ|きよし||||きよい||||ふれ||

もう いい だろう さっさと 帰れ ||||かえれ

不 浄 ? それ って 何の こ … と … ふ|きよし|||なんの||

あの 言葉遣い と か 雰囲気 と か |ことばづかい|||ふんいき||

あの 人 ひょっとして お化け な んじゃ ない か って 思って |じん||おばけ||||||おもって

それ で 色々 調べて あの 若 神様 の 逸話 を 知った の ||いろいろ|しらべて||わか|かみさま||いつわ||しった|

不 浄 が 汚れて る って 意味 だって こと も 分かった ふ|きよし||けがれて|||いみ||||わかった

それ から 毎日 ここ に 通った わ ||まいにち|||かよった|

きちんと お礼 が 言い たい から 出て 来て って |お れい||いい|||でて|きて|

あなた は 不 浄 じゃ ない って 伝えて かった の ||ふ|きよし||||つたえて||

でも 結局 姿 を 見せて くれ なく って |けっきょく|すがた||みせて|||

だから 夏目 君 に そういう もの が 見える なら |なつめ|きみ|||||みえる|

手伝って 欲しい って 思った の てつだって|ほしい||おもった|

ここ も 取り壊さ れる し ||とりこわさ||

最後 の チャンス だ と 思って さいご||ちゃんす|||おもって

ごめん ね 先 は あんな 言い 方 しちゃ って ||さき|||いい|かた||

いい んだ

夏目 君 本当に 見え ない の なつめ|きみ|ほんとうに|みえ||

そう

誰 も 戻って ない だれ||もどって|

皆 どうした んだろう みな||

あれ 夏目 君 |なつめ|きみ

どこ

ニャンコ 先生 |せんせい

子分 ども は 下等だ が こぶん|||かとうだ|

相手 は 以外 と は 大物 だ ぞ あいて||いがい|||おおもの||

しかも 友人 帳 に 名 が ある らしい |ゆうじん|ちょう||な|||

あの あや かし の 名 は 時雨 ||||な||しぐれ

時雨 しぐれ

面倒だ から さっさと 帰る ぞ めんどうだ|||かえる|

強力な 結 界 だ が 私 なら 何とか 破れる きょうりょくな|けつ|かい|||わたくし||なんとか|やぶれる

乗れ のれ

皆 は どう する んだ みな||||

放っておけ ほうっておけ

お 前人 は 好きで は ない んだろう |ぜんじん||すきで|||

子供 の 頃 の 夢 を 見て は うなされて いる じゃ ない か こども||ころ||ゆめ||みて||||||

それ は そう かも しれ ない けど

でも だ から って 放って は おけ ない ||||はなって|||

俺 に やれる こと は やって おき たい んだ おれ||||||||

夏目 君 どこ なつめ|きみ|

夏目 君 大丈夫 なつめ|きみ|だいじょうぶ

下っ端 ども が 集まって きて いる な したっぱ|||あつまって|||

やつ は 屋上 だ 夏目 ||おくじょう||なつめ

屋上 ? やつ って ? おくじょう||

もし かして あの 人 の こと … |||じん||

どこ 行く んだ 笹田 |いく||ささだ

あの 人 に 会い に |じん||あい|

いる んでしょう 屋上 に ||おくじょう|

それ は …

伝い たい の つたい||

この お守り が どれ だけ 私 に とって 大切だった か |おもり||||わたくし|||たいせつだった|

見つけて もらって どれ だけ 嬉しかった か みつけて||||うれしかった|

危ない あぶない

先生 笹田 を 安全な 所 に 頼む せんせい|ささだ||あんぜんな|しょ||たのむ

お前 どう する 気 だ おまえ|||き|

止め させる とどめ|さ せる

名前 を 返して 説得 する なまえ||かえして|せっとく|

な … 夏目 君 |なつめ|きみ

おや ちょ こまか と どこ へ 行った か と 思えば ||||||おこなった|||おもえば

そちら から 来る と は ||くる||

こんな こと 止めて ください ||とどめて|

断る ことわる

人 は 嫌いだ じん||きらいだ

私 を こんな 卑しい 妖 に して わたくし|||いやしい|よう||

冷やかす ように ここ へ 足 を 踏み入れ ひやかす||||あし||ふみいれ

住 処 さえ 奪おう と する じゅう|しょ||うばおう||

決して 返さ ぬ けっして|かえさ|

お前達 の 親 が 嘆き 悲しむ 様 を 見て やり たいわ おまえたち||おや||なげき|かなしむ|さま||みて||

女の子 が 会い たがって い ます おんなのこ||あい|||

校 内 に 残った もう 一 人 の 女の子 が こう|うち||のこった||ひと|じん||おんなのこ|

どうして 会って やら ない んです ? |あって|||

君 に は 分から ん よ 夏目 殿 きみ|||わから|||なつめ|しんがり

君 は レイコ の 縁者 だろう きみ||れいこ||えんじゃ|

友人 帳 を 使って 従わ せれば いい もの を ゆうじん|ちょう||つかって|したがわ||||

お人好しだ ね おひとよしだ|

なら 話 が 早い 名 を 返し ます |はなし||はやい|な||かえし|

いら ね ー ||-

解放 など いら ぬ かいほう|||

もはや 汚れた 名 など |けがれた|な|

煮る なり 焼く なり して くれれば よかった もの を にる||やく||||||

時雨 様 名 を 返し ます しぐれ|さま|な||かえし|

一 人 の 女の子 の 心 を 支えた 優しい 者 の 名前 です ひと|じん||おんなのこ||こころ||ささえた|やさしい|もの||なまえ|

出て 来て お 願い でて|きて||ねがい

ああ また 来た うるさい やつ が ||きた|||

お 礼 が 言い たい の どうしても |れい||いい|||

たった 一 度 さっさと 追い出し たくて |ひと|たび||おいだし|

手伝って やった だけ な のに てつだって||||

毎日 毎日 飽き も せ ず まいにち|まいにち|あき|||

なんと けった いな 生き物 か |||いきもの|

不 浄 の 私 が 触れたら ば ふ|きよし||わたくし||ふれたら|

やはり 汚して しまう だろう か |けがして|||

お 願い 一 度 だけ でも いい から |ねがい|ひと|たび||||

ああ そう か

一 度 会って しまったら ひと|たび|あって|

お 願い |ねがい

君 は もう 来 なく なる きみ|||らい||

ありがとう 夏目 |なつめ

私 は 行く よ わたくし||いく|

駄々 を こねる の も 疲れた だだ|||||つかれた

あ 時雨 様 笹田 は 言って ました |しぐれ|さま|ささだ||いって|

時雨 様 は 不 浄 なんか じゃ ない って しぐれ|さま||ふ|きよし||||

救って もらった ん だって すくって|||

人 の 言葉 なんて 信じ なくて も いい から じん||ことば||しんじ||||

どう か 笹田 の 言葉 だけ は … ||ささだ||ことば||

夏目 君 なつめ|きみ

大丈夫 だいじょうぶ

すまなかった 人 の 子 よ |じん||こ|

私 を 不 浄 と 恐れ なかった の は 君 と レイコ だけ な のだ わたくし||ふ|きよし||おそれ||||きみ||れいこ|||

ありがとう

夏目 君 なつめ|きみ

笹田 ささだ

夏目 君 あの う 昨夜 私 … なつめ|きみ|||さくや|わたくし

あ どう しちゃ った んだろう な

皆 して 屋上 で 居眠り なんて みな||おくじょう||いねむり|

そう そう だ ね

笹田 本当 は 一瞬 君 に 触れる 時雨 様 を 見た よ ささだ|ほんとう||いっしゅん|きみ||ふれる|しぐれ|さま||みた|

交差 しよう と する 心 が 見えた よ こうさ||||こころ||みえた|

君 も 何 か を 感じ だろう か きみ||なん|||かんじ||

色づく 西 空 に いろづく|にし|から|

差し込む 一筋 の 陽 さしこむ|ひとすじ||よう

夕立 の 雨上がり に ゆうだち||あめあがり|

気付く 夏 の 匂い きづく|なつ||におい

ひしめく 光 が 照らす |ひかり||てらす

想い に 耳 を 澄ませば おもい||みみ||すませば

聴 こえ し 友 の 面影 き|||とも||おもかげ

夏 夕 空 薫り 立つ なつ|ゆう|から|かおり|たつ

鮮やかな 過ぎ去り し 日々 あざやかな|すぎさり||ひび

心 の まま 笑い あった こころ|||わらい|

あの 夏 の 思い出 よ |なつ||おもいで|

レイコ さん が 残した 一 枚 の 切符 れいこ|||のこした|ひと|まい||きっぷ

古い 駅 を 訪ねる と そこ に 一 匹 の 妖怪 が いた ふるい|えき||たずねる||||ひと|ひき||ようかい||

鈍 そうな やつ だ な ほっとけば いい んじゃ ない か どん|そう な||||||||

俺 さん と 頼む よ み くり に 会い たい んだ おれ|||たのむ|||||あい||