Shingeki no Kyojin Season 3 (Attack on Titan Season 3) Episode 10
( ハンマー の 音 )
( 近づく 足音 )
( 側近 ) 準備 整い ました
( ナイル ) よし 降ろせ
( 足音 )
( 調査 兵 ) ハアハア … リヴァイ 兵 長 !
( リヴァイ ) 何 だ ? クソ 漏らし そうな 顔 しや が って
( 調査 兵 ) ハアハア
ケニー ・ アッカーマン を 発見 し ました
あっ
♪〜
〜♪
( ケニー ) ぐ あっ
う う … ぐ ふ っ
( ケニー ) この世 に 俺 より 強 ( つえ ) え ヤツ が いる なんて
思い も し なかった
これ が 巨人 って やつ か
本当に いやがった と は それ も 壁 の 中 に
( いななき )
( ロッド ) ウーリ そのまま 捕まえて おけ
( ウーリ ) 待て ロッド 撃つ な
くっ …
( ウーリ ) 我々 の 存在 を 彼 に 漏らした 者 が 議会 関係 者 に いる ようだ
それ を 明らかに し ない と いけない
ならば 力 を 使って この 刺客 を しゃべら せろ
それ が かなわない のだ
察する に
彼 は アッカーマン 家 の 末 裔 ( まつ えい ) で は なかろう か
であれば 私 に 刃 ( やい ば ) を 向ける 理由 は 彼 自身 に ある
う っ
ウーリ !
( ロッド ) お前 が やら ない の なら 俺 が 殺す
お 〜 い クソ ! 許して くれよ あんた ホンモン の 王様 なんだ ろ
放して くれよ 見逃して くれ
俺 を 逃がして もう 一 度 チャンス を くれよ
( ケニー ) 圧倒 的な 強者 を 前 に した 俺 は もろかった
なん せ 文字どおり 握り潰さ れる の は 初めて だし
暴力 が 全て だった 俺 は その 支え を 失 っち まったん だ
今 思えば 一族 の 恨み なんて
大して 感じて なかった の かも しれ ない
あっ …
バ … バカな
( ケニー ) あ … 足 が
おい ! ウーリ
何の まね だ ? アッカーマン なんだ ろ ?
こいつ の 記憶 は 消せ ない 殺す ほか ない のだ
ハア ハア
( ウーリ ) 我々 が アッカーマン 一族 に もたらした —
迫害 の 歴史 を 考えれば 君 の 恨み は もっともだ
だが 私 は 今 死ぬ わけに は いか ない んだ
あ …
( ウーリ ) どう か 許して くれ
こんな 小さな 壁 の 中 に さえ 楽園 を 築け なかった 愚かな 私 を
( ケニー ) あれほど の 力 を 持った 王 が 下 賤 ( げせん ) を 相手 に こうべ を 垂れ や がる
巨人 に も 度肝 ( どぎも ) を 抜か れた が
それ 以上 に 自分 の 中 の 何 か が 大きく 揺らいだ の を 感じた
俺 は その場で 力 に なり たい と 伝え ウーリ は うなずいた
次の 議会 の 席 で は
俺 に レイス 家 の 情報 を 吐いた ヤツ が 消えて
そい つ に 吐か せた ヤツ が
レイス 家 の 犬 に なって ふんぞり返って いた
それ が 俺 の 新しい 仕事
ちと 情け ねえ 格好だった が
こうして アッカーマン 家 へ の 迫害 は 終わった
晴れて 青空 の 下 を 歩ける ように なった わけじゃ ねえ が
敵 は 減り 続ける だろう
( 男 ) クシェル ? ああ オランビア の こと なら
だいぶ 前 に 病気 を もら っち まって から
売り もん に なって やせん
( ドア が 開く 音 )
( ケニー ) おいおい おいおい
なんか 随分 と 痩せ ち まった な クシェル
( 少年 ) 死んで る ( ケニー ) ああ ?
( ケニー ) お前 は 生きて る ほうか ?
おいおい 勘弁 して くれよ 分 から ねえ の か ?
名前 は ?
( 少年 ) リヴァイ ただ の リヴァイ
そう か クシェル
そりゃ 確かに 名乗る 価値 も ねえ よ な
俺 は ケニー ただ の ケニー だ
クシェル と は 知り合い だった
よろしく な
( ケニー ) 愛想 の ねえ 死に かけ の ガキ
クシェル の 忘れ形見 は それ だけ だった
こいつ を 見殺し に できる ほど 人 を 捨てて ねえ が
親 に 代わ れる ほど できた 人間 じゃ ねえ
俺 が 教え られる こと は 多く ねえ が
まずは ナイフ の 握り 方 それ と ご 近所 づ きあい
挨拶 の しかた 身 の 振り 方 と ナイフ の 振り 方
要は この 地下 街 で 生き延びる 術 ( すべ ) を 教えた まで だ
ここ から 出て 地上 に 行き たきゃ 勝手に 行けば いい
ただし そん とき は お前 自身 の 力 で な
( ウーリ ) 祈り ましょう 世界 の 真 の 平和 の ため に
( ケニー ) 中央 憲兵 ?
ああ あんた ら が そう な の か 悪 ( わり ) いな 友達 いっぱい 殺し ち まって
( サネス ) そんな お前 を も 王 は 服従 さ せ 仕え させた のだ
そこ が 王 の 果てしな さ よ
( ケニー ) サネス さん よ 随分 心酔 さ れ なさって る ようだ な
( サネス ) だ から 俺 は どんな 仕事 も こなして いける
お前 は 違う の か ? なぜ 王 の 下 に 降 ( くだ ) った ?
俺 は …
さあ な 多分 ヤツ が いちばん 強 え から だ
( ケニー ) そう この世 で いちばん 偉い の は
この世 で いちばん 強い ヤツ の こと を 示す
力 さえ ありゃ いい んだ よ
少なくとも
妹 みて え な 最期 を 迎える こと は ねえ だろう から な
( ウーリ ) 私 は もう 長く ない
( ケニー ) んな もん 誰 だって 見りゃ 分かる よ
バケモン の くせ に 老い と 病 に は かなわ ねえ と
て め え に ゃ ガッカリ した ぜ
少し 違う
ああ ?
( ウーリ ) この 力 は ロッド の 子 たち に 引き継が れる
私 は その 子 ら の 記憶 の 中 で 生き 続ける だろう
そりゃ どういう こと だ ? 力 が 引き継が れる だって ?
( ウーリ ) ケニー この 世界 は そう 遠く ない 未来 必ず 滅ぶ
その 僅かな 人類 の 黄昏 ( たそがれ ) に 私 は 楽園 を 築き上げ たい のだ
お前 は 暴力 を 信じて いる な
それ は 避け がたい この世 の 真実だろう
だが 滅ぼし 合う ほか なかった 我々 を
友人 に した もの は 一体 何 だ ?
暴力 か ?
ハッ 知ら ねえ よ
ただ お前 に バカで かい 腕 で つまみ 上げ られ なければ
俺 は お前 の 頭 に クソ を 詰め込んで た だろう な
それ こそ 友人 と やら に なる 前 に よ
ああ 避け がたい 真実だ
それ でも 私 は あの とき の 奇跡 を 信じて いる
( ケニー ) ヤツ と は 最後 まで 同じ 気分 に は なれ なかった が …
ヤツ の 言う とおり バケモン は 受け継が れた らしい
目 を 見れば すぐに ヤツ が いる と 分かった
ロッド の 娘 も 人々 の 愛 が どうした と か
平和 が どうのこうの と か 似た ような こと を ほ ざ いて いる
どうして お前 は そんな 暇な こと を 言って られる ?
お前 に 力 が あって 余裕 が ある から か ?
その 力 を 手 に し さえ すれば 誰 でも 同じな の か ?
例えば 俺 でも …
俺 は ケニー ・ アッカーマン
“ 切り裂き ケニー ” と か いう ダセ え 呼ば れ 方 も した な
お前 ( め え ) ら みて え な 憲兵 の エリート の 喉 を
飽きる ほど 掻 ( か ) っ 切ったり して きた 罰 なんだ が
まっ いろいろ あって
この 新設 さ れた 対人 立体 機動 部隊 の 隊長 を 務める こと に なった
よろしく な
ん ?
まあ 訳 が 分から ん の も 分かる
兵 団 に いた こと も ねえ 殺人 鬼 が お前 ら の ボス だって いわ れて も
よろしく ねえ だろう よ
( カーフェン ) かまい ませ ん ( ケニー ) ん ?
壁 が 破壊 さ れて 2 年
巨人 の 相手 は 諦めて 人間 と 残さ れた 領土 を 巡り 争い 合う
それ が 我々 の 存在 意義 です ね ?
この 壁 の ルール に 従い
我々 が 兵 団 組織 を 上り詰めた 結果 が これ です
かまい ませ ん よ 全て は 無意味です
( ケニー の 笑い声 )
ヘッ 安心 しろ
調査 兵 団 の 対抗 組織 なんて 大義 名分 俺 が 考えた 建て前 に すぎ ねえ
議会 の クソ ども を うなずか せる クソ 用 の 方便 だ
何の ため だって ?
そりゃ あ 全て は 大いなる 夢 の ため だ
( ケニー ) 神 に も 等しい 力 だ
それ を 手 に した ヤツ は みんな 慈悲 深く な っち まう らしい
こんな クソ 野郎 でも そう な っち まう の か …
知り て え
一体 どんな 気分 な んだ ?
そこ から 一体 どんな 景色 が 見える ?
俺 の ような クズ に も
本当に お前 と 対等な 景色 を 見る こと が できる の か ?
なあ ウーリ
( ウーリ ) ケニー
( リヴァイ ) 大 やけど に その 出血 あんた は もう 助から ねえ な
いい や どうか な
( カチャ )
あっ
( ケニー ) ロッド の 鞄 ( かばん ) から —
1 つ くすね といた やつ だ
どうも こいつ を 打って 巨人 に なる らしい な
アホ な 巨人 に は な っち まう が
ひとまず は 延命 できる はずだ
( リヴァイ ) それ を 打つ 時間 も 体力 も 今 より か あった はずだ
なぜ やら なかった ?
ああ なんだろう な
ちゃんと お 注射 打た ねえ と
あいつ みて え な 出来 損ない に な っち まい そうだ しな
あんた が 座 して 死 を 待つ わけ が ねえ よ
もっと マシ な 言い訳 は なかった の か ?
ああ 俺 は 死に たく ねえ し 力 が 欲しかった
でも … そ っか …
今 なら ヤツ の やった こと 分かる 気 が する
は ?
( ケニー ) ハッ ハハハ …
フフフッ ハハハ …
俺 が 見て きた ヤツ ら みんな そう だった
酒 だったり 女 だったり 神様 だったり も する
一族 王様
夢 子供 力
みんな 何 か に 酔っ払って ねえ と やって られ なかった んだ な
みんな 何 か の 奴隷 だった
あいつ で さえ も …
ガハッ
( むせる 声 )
お … お前 は 何 だ ? 英雄 か ?
( リヴァイ ) ケニー ! 知っている こと を 全て 話せ
初代 王 は なぜ 人類 の 存続 を 望ま ない !
知ら ねえ よ
だが 俺 ら アッカーマン が 対立 した 理由 は それ だ
ガハッ
( リヴァイ ) 俺 の 姓 も アッカーマン らしい な
あんた 本当 は 母さん の 何 だ ?
ハハッ バカ が ただ の 兄貴 だ
( むせる 声 )
( リヴァイ ) あの とき なんで 俺 から 去って いった ?
( ケニー ) 俺 は …
人 の 親 に は … なれ ねえ よ
はっ … ケニー
( 住民 たち の 歓声 )
( 住民 ) あの 少女 が 壁 の 倍 も ある 巨人 を 倒した って ?
( 住民 ) ああ 多く の オルブド 区 住民 が 目撃 して た んだ
( 住民 ) あんな 小さな 体 で 我々 を 巨人 から 救った の か
( 住民 ) 影 の 王 である 父親 の 暴走 を 自ら の 手 で 鎮め られた のだ
( フレーゲル ) 我が 壁 の 真 の 王 よ !
( 住民 たち ) ヒストリア 女王 !
( クリスタ ) 私 が 巨人 に とどめ を 刺した こと に して ください
そう すれば この 壁 の 求心力 と なって
情勢 は 固まる はずです
( エルヴィン ) まさか 本当に 仕留 ( しと ) め て しまう と は
( 住民 たち の 歓声 )
( エレン ) 待てよ 本当に や ん の か ? ヒストリア
( クリスタ ) うん やる
( エレン ) ありゃ ミカサ の 冗談 だって そう だ ろ ? ミカサ
( ミカサ ) 殴った あと で こう 言って やれば いい
殴り 返して みろ って
お前 なあ
別に 恨んで ね えん なら やめ とけよ
こう で も し ない と 女王 なんて 務 ま ら ない よ
( ジャン ) いい ぞ ヒストリア その 調子 だ
あっ
う う っ う う …
う あ 〜 っ !
( 一同 ) うわ 〜!
ハハハッ どう だ ! 私 は 女王 様 だ ぞ 文句 が あれば …
( リヴァイ ) フッ ( 一同 ) ん ?
お前 ら ありがとう な
( ベルトルト の 荒い 息 )
( ベルトルト ) ライナー !
う う っ … う っ
( 震動 音 )
( 獣 の 巨人 ) 勝った ぜ アニ ちゃん 助ける の は あと な
う …
( 獣 の 巨人 ) 座標 の 奪取 を 優先 当然だ ろ ?
( ジーク ) ここ で 待って りゃ あっ ち から 来る んだ し
フウ 〜
♪〜
〜♪
( アルミン ) 自分 は 特別だ と 思って いた
男 が 打ち明けた 昔話 で
エレン は 父 グリシャ の 過去 を 知る こと と なる
次回 「 傍観 者 」