（ ナレーション ） 使い捨て られ た 人工 衛星
シャトル が 切り離し た タンク
ステーション 建造 時 に 出 た 廃棄 物
宇宙 に 浮かぶ たくさん の ゴミ
スペース デブリ は 実は とても 危険 な 存在 です
2076 年 ―
これ は 宇宙 の ゴミ が 問題 に なった 時代 の 物語
♪ ～
♪ そして 人 は 時空 ( とき ) を 越え た 夢 を 見る
♪ 静寂 の 宇宙 ( うみ ) に 抱か れ て
♪ 鳥 や 雲 を 見上げ て は
♪ 儚 ( は かな ) い 生命 ( いのち ) 燃やし た
♪ 幾 千 の 朝 に
♪ 光 が 向かう 場所 へ
♪ 羽ばたく だ ろ う
♪ 願い を 放つ 時 は 今
♪ 果て なき 夢 を 乗せ た
♪ フロンティア へ
♪ 遠く 遠く Dive in the Sky
（ ラビィ ） 健康 診断 って の はな ―
毎年 きちんと 受け て こそ 価値 が ある ん だ よ
（ ハチマキ ） いい じゃ ねえ か ―
今年 は 来 た ん だ から
（ フィー ） どう いう 心境 の 変化 ？
入社 以来 ずっと 来 なかった のに
（ ハチマキ ） えっ そりゃ あ …
（ タナベ ） 宇宙 飛行 士 に とって 健康 は 大事 です から
ねっ 先輩
お … おう
（ 課長 ） そう そう 人間 健康 が 一 番 だ よ
これ から も 毎年 全員 で 受けよ う ね
全員 ねえ
でも エーデル さん が い ませ ん けど
（ 課長 ） あっ エー ちゃん は 契約 社員 だ から
（ ラビィ ） そう 会社 で 健康 診断 を 受け られる の は 正 社員 だけ
（ タナベ ） そう か あの 几帳面 な エーデル さん が ―
サボり なんて おかしい と 思い まし た
（ ハチマキ ） あいつ が 遅刻 す ん の 見 た こと ねえ し な
（ ユーリ ） 提出 物 も 遅らせ た こ と ない
（ 課長 ） きっちり し てる よ ね 彼女
けど きっちり し すぎ じゃ ない です か ？
もう 少し 潤い って もん が
ニコリ と もし ねえ もん な
そう いえ ば エーデル さん が 笑った と こって 想像 でき ませ ん ね
（ エーデル ） デブリ 課 の 方 です ね
へ っ ？ （ エーデル ） 受付 の ほう へ どうぞ
（ ラビィ ） あれ ？
（ 課長 ） 何 やって ん の ？ エー ちゃん
（ エーデル ） ６ 名 で よろしい です ね
あの … どう し て
（ エーデル ） 月 に ２ 回 だけ ここ で アルバイト を し てる ん です
それ より 早く 受け付け を 済ませ て いた だ け ませ ん か ？
次 の バイト が 入って い ます ので
えっ 他 に も やって る ん です か ？ なんで そんなに …
今 は テク ノーラ と の 契約 時間 で は あり ませ ん
では こちら に どうぞ
は あ …
（ ギガ ルト ） 取り引き 場所 は この セブン だ
（ ギガ ルト ） 昨日 ３ 人 組 が 上がって き て いる
（ 隊員 ） たく … 次 から 次 へ と 宇宙 に 来 て
（ ハキム ） 連合 法 が 適用 さ れる セブン じゃ ―
捕らえ て も 刑 が 軽い から な
（ ギガ ルト ） ハキム どんな 刑 を 与える か は 俺 たち の 仕事 じゃ ない
（ ハキム ） はい
取り引き 場所 を 押さえる ぞ
それ が 俺 たち の … ん が っ
（ ハキム ） せ … 先生 ！ （ ギガ ルト ） う う っ う っ …
（ ハキム ） ギガ ルト 先生 ！ （ ギガ ルト ） ぐ ぐ ぐ …
救 安 を 呼べ ！ 早く ！
（ 隊員 ） はい おやじ さん ！
くう う っ …
（ タナベ ） ピアス … は 似合わ ない か な
でも せっかく の デート だ し な
（ エーデル ） ユーリ さん ナマコ は いつ まで 預かる の です か ？
ああ それ 第 ３ 事業 部 から の 頂き物 だ から
（ タナベ ） あっ すいません 私 が ペット と し て 飼い ます から
（ エーデル ） この 生き物 を です か ？
（ タナベ ） はい
（ エーデル ） そう です か
では 私物 登録 の 届け出 を お 願い し ます
（ タナベ ） は ー い
うん たま に は ピアス と か も
（ エーデル ） それ リン ガム です よ （ タナベ ） え ？
えっ リン ガム って ？
舌 に する ピアス
舌 の 裏側 に えぐる よう に 通す ん です
え えっ そう な の
ええ ？
似合わ ない と 思い ます よ （ タナベ ） えっ ？
ピアス
そう です か ？
ええ 似合わ ない と 思い ます あなた に は
（ タナベ ） ん ん ん …
（ ハチマキ ） なあ なあ どっち が いい と 思う ？
（ トモルド ） 右 かな
でも それ だったら 首 に ポイント が 欲しい な
チョーカー と か
そんな の 持って ねえ よ
お 前 貸し て くれよ
俺 も 持って ない って
お っ お ー い チェン シン
（ チェン シン ） ん ？ 何 か 用 かい ？
お前 さ チョーカー 持って た よ な （ ハチマキ ） あ あっ
ハチ に 貸し て やって くん ねえ か （ ハチマキ ） あ あっ
いい ん だ よ そんな の
お っ 何 持って ん だ よ チェン シン
（ チェン シン ） ああ 木星 計画 の パンフレット
フォン ･ ブラウン 号 の 乗組員 社 内 公募 する らしい から
申し込む の か ？
（ チェン シン ） 競争 率 は 高い だ ろ う けど ね
ハチ は どう する ？ 面白 そう だ よ
俺 か ？ 俺 は …
あ あっ … 無理 無理
どうせ 管制 課 か 航 宙 課 で 決まり だ ろ ？
半 課 じゃ 門前払い さ
そ っか あ フォン ･ ブラウン の 船長 に なり たい って ―
前 から 言って た もん な
頑張れ よ チェン シン
（ チェン シン ） ああ ？
あっ タナベ 君 ？
（ ラビィ ） 今日 は 有 休 を 取って る よ
船 外 作業 免許 の 更新 今日 が 締め切り な ん です が
ナマコ の 私物 登録 も まだ み たい です し
まあ いい じゃ ない １ 日 くらい 遅れ た って
派遣 の 私 が 仕事 を 遅らせ たら 契約 違反 に なる ん です
社員 の 係長 補佐 と 一緒に し ない で ください
私 だって いろいろ ある ん だ よ
大体 僕 は 君 の 上司 いや 雇い主 と も 言 える ん だ よ
そんな こと より これ 思った より 大変 で さ
何 か いい コツ 知ら ない ？
ん ？
（ エーデル ） メール ？ この アドレス …
サーシャ
（ ハチマキ ） ん っ …
ん っ … あ …
何 か 話せよ
何 か って ？
何でも いい
じゃあ 先輩 は ―
いつ から 私 の こと 好き だった ん です か ？
（ せき込み ）
聞く か そう いう こと
何でも いい って 言った じゃ ない です か
お前 は どう な ん だ よ
私 です か ？
私 は …
私 は 先輩 と 初めて 宇宙 に 出 た とき かも
ああ そう
次 先輩 の 番 です よ 私 言った ん です から
あっ 俺 は …
あ あっ … 俺 は …
（ チェン シン ） ハチ ？ （ ハチマキ ） あっ …
（ タナベ ） チェン シン さん
（ ハチマキ ） ああ いや あの … これ は その …
どう だ ？ （ 女性 隊員 ） ２ 人 だけ
この 男 が 来 て い ませ ん
（ ハキム ） ホテル に 残った か
（ 女性 隊員 ） どう し ます ？
ホテル は フム が 行って る
我々 は 予定 どおり 店 内 で 張る ぞ
ハキム （ ハキム ） ん ？
ギガ ルト の おやじ さん は ？
病院 に 運 ん だ
そう
ギガ ルト 先生 の こと だ
我々 が 任務 を 終え て 戻る ころ に は … ん ？
星野 ( ほし の ) … （ 女性 隊員 ） 知り合い ？
（ ハキム ） ああ 作戦 変更 だ
店 内 は ロン の チーム に 任せる
（ ハチマキ ） その … 最低 だ よ な 俺 って
お前 の 気持ち 知って た のに
俺 は うそ を つい て た ん だ
チェン シン に も 自分 の 気持ち に も
うそ を つく つもり は なかった ん だ けど …
いや 言い訳 だ よ な
その … チェン シン から 見 れ ば ただ の 裏 切りだし ―
殴る なり 蹴る なり お前 の し たい よう に し て くれ
（ チェン シン ） 分かって た よ 何となく
えっ ？
最近 断ら れ て ばっかり だった し
（ タナベ ） すみません
（ ハチマキ ） チェン シン 俺 …
気 に する な よ ハチ
別に 俺 と タナベ さん は 結婚 し て た わけ じゃ ない し ―
権利 を 主張 しよ う なんて 思わ ない さ
一 度 寝 た くらい で
（ ハチマキ ） いっ （ タナベ ） えっ ？
そ … そう だ よ な
中学生 と か じゃ ある まい し その くらい …
（ タナベ ） 違い ます よ ！ チェン シン さん
ごめん ごめん 冗談 だ よ ハチ
えっ
キス も し て ない よ タナベ さん と は
うん
（ ハチマキ ） お前 性格 悪い ぞ
（ チェン シン ） ささやか な 復讐 さ
それ くらい 許さ れる だ ろ ？
（ 専務 ） ドルフ 君 お 疲れ
今期 も 第 ２ 事業 部 の 一 人 勝ち だ ねえ
（ ドルフ ） ありがとう ございます
（ 専務 ） どう だ ？ よかったら この あと つきあわ ない か ？
申し訳 あり ませ ん 先約 が あり ます ので
は あ … ふん
（ ノーマン ） 専務 の 誘い を 断る なんて ―
何 様 の つもり な ん でしょ う ね
未来 の 専務 様 … かも しれ ん な
な っ …
課長 補佐 午後 から お 休み を 頂 け ませ ん か ？
えっ ？
（ エーデル ） 契約 社員 でも 有 休 は 認め られ て いる はず です
担当 者 の 承諾 が
いい よ いい よ 出勤 扱い に し とく から
え ？
いつも よく やって くれ てる し ―
どうせ 今日 は みんな 休み だし さ
エー ちゃん も そんな 堅苦しく 考え ない で さ
月 末 まで に 帳尻 合わし て くれ れ ば いい から
ねえ ？
（ エーデル ） いえ 休み は 休み です から
（ サーシャ ） ああ … ん …
（ ハチマキ ） チェン シン の やつ も 結構 意地 が 悪い よ な
（ タナベ ） … で これ から どう し ま しょ う か ？
あの … 八 郎太 ( は ちろう た ) さん
は あっ 今 何 か 言った か ？ お前 変 な こと
だって いつ まで も “ ハチマキ 先輩 ” じゃ …
駄目 ！ その 呼び 方 駄目 ！ “ ハチマキ ” で いい
でも つきあって る のに …
私 の こと も 名前 で 呼 ん で くれ た って
（ シャ ポウ ） タナベ ？
（ タナベ ） えっ へ っ ？
（ ヴァンリ ） タナベ も 休み か ？
（ シャ ポウ ） はじめ まして タナベ と 同期 の シャ ポウ です
あっ タナベ さん と 同じ デブリ 課 の 星野 です
星野 ？
ひょっとして おむつ 男 ？ （ ヴァンリ ） あっ
あ あっ ご … ごめん ね シャ ポウ ヴァンリ
私 たち 急ぐ から （ ハチマキ ） う あっ
ちょっと タナベ ちゃん と 紹介 し なさい よ ー
ハァ … なん だって 知り合い ばっ か な ん だ よ
しかたない です よ
セブン で 遊 べ る 所 って この 通り だけ です もん
みんな こう いう とき どう し てん だ ？
ToyBox ( トイ ボックス ) の 中 と か どう でしょ う あそこ なら
あそこ は 仕事 する 所 だ
それ じゃあ デート って 気 が し ねえ だ ろ ？
（ タナベ ） フッ
ど っか なかった か なあ ああ …
（ リュシー ） 何 やって ん の ？ こんな 所 で
（ タナベ ） リュシー （ ハチマキ ） また 知り合い だ よ
（ リュシー ） バカ ね
セブン に は セブン の デート の しか たって もの が ある の よ
（ タナベ ） あの さ ここ って …
（ リュシー ） うん セブン 唯一 の 宿泊 施設
ホテル スピカ よ
（ タナベ ） ホテル ！ ？ （ ハチマキ ） う っ
（ リュシー ） 何 大声 出し てん の よ
（ タナベ ） だ … だって
（ リュシー ） や だ 別に 泊まる わけ じゃ ない わ よ
時間 で 部屋 借り て 映画 見 たり 食事 し たり する の
そう じゃ ない と セブン で は ２ 人 きり に な れ ない でしょ ？
なるほど
みんな そう し てる わ
もちろん そのまま 泊まって も いい けど ？
えっ いや あの … 俺 は そんな こと あ … あの
（ リュシー ） 何 テレ てん の よ ウフフ
（ クレア ） 受注 経験 の ある 企業 は ―
先日 お 渡し し た リスト の とおり です
こちら は 新規 参入 企業 の リスト です
（ 男性 ） ああ 一応 頂 い て おき ま しょ う かね
どうせ 発展 途上 国 の 企業 ばかり でしょ ？
発注 は あり え ませ ん が
（ 男性 ） で は フォン ･ ブラウン 絡み は 最 優先 で
（ クレア ） 分かり まし た
連合 の 事業 は 先進 国 クラブ で 持ち回り
いつも の こと だ けど
ハチ
（ タナベ ） へえ 結構 広い ん です ねえ
あっ プロジェクター
これ で 映画 と か 見る ん だ
う わ っ …
（ ハチマキ ） 俺 は タナベ に 告白 し て NＯＫ もらった わけ だ し
キス も し たし 大人 な ん だ し
あ … あり だ よ な 普通 礼儀 と し て も
先輩 ほら 風船 式 の 救命 ボール
こんなに 小さく て …
う わ あっ （ ハチマキ ） あ あっ
（ タナベ ） すみません 先輩
はっ …
タナベ 俺 …
あ あっ 先輩 ！
あ あっ 悪い 俺 …
違う ん です 誰 か い ます
何 ！ ？ （ タナベ ） ベッド の 陰
誰 か いる の か ？ いる なら 出 て こい ！
泥棒 か ？ 痴漢 か ？ 警察 呼ぶ ぞ ！
（ サーシャ ） ま … 待って くれ
怪しい 者 じゃ ない
そんな 所 に 隠れ て た くせ に 何 言って ん だ ！
（ サーシャ ） それ が ちょいと 訳 あり で
どんな 訳 だ よ
話す と 長く なる ん だ が ―
ひと言 で 言う なら “ 愛 ” かな
愛 ？
は あ ？
（ サーシャ ） 俺 たち は 一瞬 で 恋 に 落ち て ―
磁石 み たい に 愛し 合った
出会って から プロポーズ まで たった ２ 週間 だった けど ―
腐れ 役人 ども の 一生 より ずっと 輝 い た ２ 週間 だった よ
それ から 俺 は 彼女 の 両親 に 結婚 を 許し て もらい に 行った
柄 に も なく スーツ なんか 着 ちゃ って さ
けど 追い返さ れ た
どう し て ？
外国 人 に 娘 は や れ ない って さ
それ でも 諦め き れ なく て もう 一 度 家 を 訪ね たら ―
彼女 は もう 俺 の 手 の 届か ない 所 へ 移さ れ ち まって た
手 の 届か ない 所 って ？
宇宙 か ？
（ サーシャ ） うん
セブン に いる ん です か ？ その 人
そう いう こと
それ で 今日 彼女 と この 部屋 で 会う こと に なって る ん だ
なんで この 部屋 な ん だ よ
いや 書き 間違え ちゃ って
25 号 室 って 書く つもり が 35 号 室 って
♪ ～
（ 殴る 音 ）
（ 社員 ） お っ さん 客 だ
（ チャド ） どなた です か ？
（ 社員 ） さあ … ローン 会社 の やつ と か じゃ ない の ？
久しぶり だ な
ドルフ ！ ？
第 ２ 事業 部 で フライト ディレクター が 足り ない
どう だ ？
俺 を ？
第 ３ 事業 部 は 人 の 使い 方 が 下手 だ な
チャド に 経理 なんて できる わけ が ない
（ チャド ） 言って くれる な
正確 な 判断 だ
変わら ない な
お前 の そう いう ところ ほん と 変わら ない よ
（ サーシャ ） この ５ 年 死ぬ 気 で 頑張って さ
ようやく 店 を 持て た ん だ
小さい けど 味 は 抜群
あんた ら も 地球 ( オカ ) に 降りる こと が あったら …
（ チャイム ）
（ タナベ ） 来 た ！ （ ハチマキ ） ん っ 何 だ ？
（ タナベ ） サーシャ さん ？
（ サーシャ ） 怖い ん だ 顔 を 合わせる の が
（ タナベ ） 分かり ます ５ 年 ぶり です もん ね
（ サーシャ ） すま ない 開け て やって くれ ない か ？
（ タナベ ） はい （ サーシャ ） すま ない な ほんと に
（ タナベ ） どうぞ
あっ …
エーデル さん ！ ？
どう し て …
よう エーデル なんか 雰囲気 変わった な
（ ハチマキ ） えっ ！ ？
（ タナベ ） サーシャ さん の 恋人 って エーデル さん だった ん です か ？
（ クレア ） ハァ …
あっ …
（ 男性 １ ） おい あいつ ら 軌道 保安 庁 じゃ ない か ？
（ 男性 ２ ） マズ い （ 男性 １ ） くそ
（ 隊員 ） 抵抗 は やめろ ！
（ 男性 ２ ） うるさい ！ お前 来い ！
（ ハキム ） う う ー っ
（ クレア ） う っ あ あっ う っ う う …
（ クレア ） う っ あ あっ う っ う う …
（ 隊員 ） 銃 を 持って る ぞ ！
（ 銃声 ）
（ ハキム ） う っ （ 男性 ２ ） ぐ お っ …
ああ …
大丈夫 です か ？
はっ … ハキム ･ アシュ ミード
（ ハキム ） よく 会い ます ね
（ 隊員 ） 隊長 ご 無事 です か ？
（ ハキム ） ああ ホテル の ほう は どう だ ？
まだ サーシャ と いう 男 が 残って いる はず だ が
（ 隊員 ） それ が 25 号 室 に は 誰 も い ない と
うん ？
（ タナベ ） す っご い 偶然 です よ ね
そりゃ セブン は 人 少ない です けど
ちょっと 黙って て
何 し に 来 た の ？ サーシャ
君 に 会い に 来 た の さ
サーシャ さん お 店 持った ん です よ
エーデル さん の ため に 必死 で 頑張った って
小さい けど 味 は 抜群 の …
また 場末 の コック ネタ ？ （ タナベ ） えっ ？
エーデル 少し は 笑って くれよ
５ 年 ぶり だって の に つれ ねえ なあ
（ エーデル ） ５ 年 じゃ ない わ ４ 年 と ８ か月 ぶり よ
ああ ？
ずっと 数え て た
あんた と 別れ て ５ 年 が たつ の を ね
エーデル さん ？
５ 年 間 別居 が 続け ば 相手 の 同意 なし で 離婚 できる
（ エーデル ） えっ ？ （ ハチマキ ） どう いう こと だ よ
（ エーデル ） こいつ は 私 の 夫 だった 男 よ
（ ハチマキ ） 夫 ！ ？ （ タナベ ） でも ―
プロポーズ し た けど ご 両親 に 反対 さ れ た って
変わって ない の ね
その 場 限り の うそ お 涙 頂 戴 の 三 文 芝居
そう 言う な よ わざわざ こんな 所 まで 来 た ん だ
また 俺 と 一緒に …
（ エーデル ） また 私 に だけ 働か せ て 遊 ん で 暮らし たい って こと ？
（ タナベ ） あっ あの …
（ エーデル ） ひどい 客 ばかり 取ら さ れ た わ
手錠 に 首輪 電気 ショック
体中 に ピアス まで さ れ て ！
ピアス って …
私 が 拒む と 暴力 を 振るった
何 が 夫 よ
“ 死ぬ まで 一緒 愛し てる よ ”
薄っぺら な 言葉 だけ で 口先 だけ の この ヒモ が ！
わ っ エーデル
ワイヤ アンカー の 射 出 機 よ
宇宙 船 の 外 板 に ロープ を ぶち 込む やつ
（ サーシャ ） お … おい そんな もん 人 に 使ったら
（ エーデル ） 死ぬ わ ね
なあ よせよ エーデル なあ
親 も ない 金 も ない 学 も ない
そんな 俺 たち が 生き て く ため に は しかたなかった ん だ よ
あんた って 少し も 変わら ない
いつも そう やって 努力 し ない ため の 言い訳 ばかり
ぐ っ …
（ エーデル ） 私 働 い てる の
え えっ ？
毎朝 会社 に 行って 机 に 座って 仕事 し て 夕方 に は 帰る
学校 の お 金 を 稼ぐ ため に 空 い た 時間 に バイト も 入れ て
何 だ ？ そりゃ お前 らしく も ない
私 バカ だった けど で も 一生懸命 勉強 し てる の
今 は 派遣 だ けど 絶対 必ず 正 社員 に なって み せる
分かった 分かった から そい つ を 下ろせ
俺 は お前 を 愛し てる ん だ
ふざける な
もう 消え ち まえ 私 の 汚点
（ サーシャ ） う う っ …
タナベ ！
ど い て （ タナベ ） 嫌 です ！
そんな 男 救う 価値 は ない ！
この 人 を 助け たい ん じゃ あり ませ ん
エーデル さん に 撃た せ たく ない ん です ！
（ エーデル ） はっ
（ タナベ ） エーデル さん は すごく 役 に 立って ます
課長 より も ラビィ さん より も 私 なんか より も ずっと
（ サーシャ ） ん ん … （ タナベ ） こんな 人 の ため に
（ サーシャ ） う う っ （ エーデル ･ タナベ ） う っ
（ エーデル ） う う っ …
（ サーシャ ） ヘヘッ （ エーデル ） サーシャ ！
たく … 女 が おごり や がって
が ああ あっ （ サーシャ ） う わ っ
あ あっ … （ ハチマキ ） う う っ …
（ サーシャ ） 放せ 放し や がれ ！
（ ハチマキ ） うる せ え ！ この …
ああ … あ あっ こら ！
（ サーシャ ） どけ ！ （ タナベ ） あっ ！
（ ハチマキ ） 待て ！ （ サーシャ ） う わ っ う っ
（ ハチマキ ） 待て ！ （ サーシャ ） う わ っ う っ
（ 殴る 音 ）
あ あっ ？
（ サーシャ ） う お っ う っ …
軌道 保安 庁 だ
以後 の 処置 は 連合 法 に のっとって 行わ れる
お前 に は 弁護 士 と 連絡 を 取る 権利 ―
黙秘 する 権利 が 認め られ て いる
仕事 熱心 だ な ハキム
ああ だ から あと で ―
君 たち に も 事情 聴取 を さ せ て もらう よ
はい はい これ で ２ 回 目 か
（ ハキム ） よくよく 縁 が ある よう だ な 星野
（ ハチマキ ） らしい な
（ サーシャ ） エーデル て め え チク り や がった な
愛し てる って 言った のに よ
あの 誓い の 言葉 は うそ だった の か よ
女 を 売る 以外 て め え に 何 が できる ん だ よ ！
（ 隊員 ） とっとと 来る ん だ
（ サーシャ ） エーデル なあ エーデル
助け て くれ エーデル ！
（ ドア の 閉まる 音 ）
エーデル さん
（ エーデル ） 撃つ 気 は なかった
二 度 と 私 の 前 に 姿 を 現せ ない よう に し たかった だけ
私 は …
私 は ゴミ ため み たい な あの 街 に は …
あんな クズ の ところ に は 二 度 と 戻ら ない から
おやじ さん 落ち着 い た よう です
そう か
（ アナウンス ） レギュラー シフト の 皆さん ―
おはよう ございます
（ エーデル ） おはよう ございます
（ タナベ ） あっ おはよう ございます
早い です ね
エーデル さん 昨日 は …
船 外 作業 免許 の 更新 締め切り は 昨日 です よ
えっ ？ あっ ごめんなさい
えー っと … あれ ？
（ エーデル ） こちら で 作成 し て 提出 し て おき まし た
えっ ？ あっ …
（ エーデル ） ナマコ の 私物 登録 も し て おき まし た から
あっ ありがとう ござい ます エーデル さん
（ エーデル ） フッ …
エーデル で いい よ
♪ ～
♪ グッと 水 を 飲み 干し
♪ 夕焼け 雲 見上げる の さ
♪ 今日 も 一 日 が 終わって
♪ 街路 樹 の 下 を 帰 ろ う
♪ やる こと だらけ で テンパ って 、
♪ 無理 を し て 、 つまず い て も
♪ 何 か 必ず つか ん でる さ
♪ 気楽 に い こ う ぜ
♪ 素晴らしい 人生 だ から
♪ 自分 を 愛する 勇気 を 持 と う
♪ 新しい ドア 叩 い て
♪ ひとつひとつ 歩 い て ゆ こ う
♪ 素晴らしい 人生 な の さ
♪ 君 も 僕 も すべて の 人 も
♪ 喜び と 悲しみ の 意味
♪ 探し つづけ て so just on my way
ハァ …
どう だった ？ ラビィ ちゃん
（ ユーリ ） フィー 事故 だった ん だ
自分 を 責める な
うーん …
俺 は 医者 じゃ ない が いい 薬 が ある
（ ノノ ） ひょっとして
（ 医師 ） 空間 喪失 症
先輩 地球 に 戻った ほう が いい ん じゃ ない です か ？
（ ハチマキ ） あっ …
