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江戸小話, 泥棒のお手本

泥棒 の お 手本

泥棒 の お 手本

ある ところ に 、 泥棒 の 先生 が い ました 。 この 先生 の ところ に 、 泥棒 に なり たい と いう 男 が やってきて 、 「 先生 ! ぜひ 、 手ほどき して ください 」 と 、 頼み ました 。 「 よし よし 、 それでは 教えて やろう 。 そもそも 泥棒 と いう もの は 、 人 の すき を ついて こっそり 物 を 盗む もの だ 。 そして 盗む 物 は 小物 より 、 たんす の 様 な 大物 を 盗む 方 が 腕 が 良い と さ れて いる 」 「 なるほど 」 「 そして ・・・」 先生 が 話し に 夢中に なって いる と 、 裏口 から 泥棒 が 入って き ました 。 泥棒 は 部屋 に あった たんす を かつぐ と 、 そのまま 素早く 逃げて しまい ました 。 「 あの 、 先生 。 ただいま 裏口 から 忍び込んだ 泥棒 が 、 部屋 に あった たんす を 盗んで いき ました が 」 男 に 言わ れて 、 先生 は たんす の 方 を ふり返り ました 。 ( しまった ! まんまと やられた わ ! ) すぐに 泥棒 を 追いかけ たい ところ でした が 、 先生 は 男 の 手前 、 やせがまん し なければ なり ませ ん 。 先生 は 、 落ち着き を はらって 言い ました 。 「 なあ に 、 今日 は 泥棒 の けいこ 日 で 、 あいつ も おれ の 弟子 の 一 人 だ 。 お前 さん も 、 あの 男 を お 手本 に がんばり なさい 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


泥棒 の お 手本 どろぼう|||てほん

泥棒 の お 手本 どろぼう|||てほん

ある ところ に 、 泥棒 の 先生 が い ました 。 |||どろぼう||せんせい||| この 先生 の ところ に 、 泥棒 に なり たい と いう 男 が やってきて 、 「 先生 ! |せんせい||||どろぼう||||||おとこ|||せんせい ぜひ 、 手ほどき して ください 」 と 、 頼み ました 。 |てほどき||||たのみ| 「 よし よし 、 それでは 教えて やろう 。 |||おしえて| そもそも 泥棒 と いう もの は 、 人 の すき を ついて こっそり 物 を 盗む もの だ 。 |どろぼう|||||じん||||||ぶつ||ぬすむ|| そして 盗む 物 は 小物 より 、 たんす の 様 な 大物 を 盗む 方 が 腕 が 良い と さ れて いる 」 「 なるほど 」 「 そして ・・・」   先生 が 話し に 夢中に なって いる と 、 裏口 から 泥棒 が 入って き ました 。 |ぬすむ|ぶつ||こもの||||さま||おおもの||ぬすむ|かた||うで||よい|||||||せんせい||はなし||むちゅうに||||うらぐち||どろぼう||はいって|| 泥棒 は 部屋 に あった たんす を かつぐ と 、 そのまま 素早く 逃げて しまい ました 。 どろぼう||へや||||||||すばやく|にげて|| 「 あの 、 先生 。 |せんせい ただいま 裏口 から 忍び込んだ 泥棒 が 、 部屋 に あった たんす を 盗んで いき ました が 」   男 に 言わ れて 、 先生 は たんす の 方 を ふり返り ました 。 |うらぐち||しのびこんだ|どろぼう||へや|||||ぬすんで||||おとこ||いわ||せんせい||||かた||ふりかえり| ( しまった ! まんまと やられた わ ! )   すぐに 泥棒 を 追いかけ たい ところ でした が 、 先生 は 男 の 手前 、 やせがまん し なければ なり ませ ん 。 |どろぼう||おいかけ|||||せんせい||おとこ||てまえ|||||| 先生 は 、 落ち着き を はらって 言い ました 。 せんせい||おちつき|||いい| 「 なあ に 、 今日 は 泥棒 の けいこ 日 で 、 あいつ も おれ の 弟子 の 一 人 だ 。 ||きょう||どろぼう|||ひ||||||でし||ひと|じん| お前 さん も 、 あの 男 を お 手本 に がんばり なさい 」 おまえ||||おとこ|||てほん|||

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )